JP2015025151A - 電解セル、電解セルスタックおよび電解セルスタック装置並びに電解装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電解性能を向上できる電解セル、電解セルスタックおよび電解セルスタック装置ならびに電解装置を提供する。【解決手段】 柱状であって、長手方向に沿って複数の流通孔7を有する多孔質な支持体2の表面に、カソード3と固体電解質層4とアノード5とを順次積層してなるとともに、複数の流通孔7が、水蒸気を含有するガスが導入される往路側流通孔7aと、水素を含むガスが流れる復路側流通孔7bとを具備し、往路側流通孔7aと復路側流通孔7bとの間に、支持体2を構成する成分を含有する緻密質部8が介在している。【選択図】 図1
Description
本発明は、電解セル、電解セルスタックおよび電解セルスタック装置並びに電解装置に関する。
現在、水素(H2)を製造する技術として高温水蒸気電解法が提唱されている。この高温水蒸気電解法とは、高温の水蒸気(水)を電気分解することにより、水素と酸素(O2)とを生成する技術であり、電解セル(SOEC)に水蒸気と電圧とを付与することで、水素を生成することができる(例えば特許文献1参照)。
このような電解セルとしては、一方の入口より水蒸気を供給し、電解セル内にて生じた水素を他方の出口より排出する折り返し型の電解セルが考えられる。
しかしながら、多孔質な支持体内に、水蒸気を導入する往路側流通孔と、ある程度電解され水素を多く含む復路側流通孔とが形成されることになるため、往路側流通孔の水蒸気が、往路側流通孔と復路側流通孔の境界部分における多孔質な支持体の気孔を介して、水素が多い復路側流通孔内に漏出し、回収されるガス中における水素濃度が低くなり、電解性能が低下するという問題があった。
本発明は、電解性能を向上できる電解セル、電解セルスタックおよび電解セルスタック装置ならびに電解装置を提供することを目的とする。
本発明の電解セルは、柱状であって、長手方向に沿って複数の流通孔を有する多孔質な支持体の表面に、カソードと固体電解質層とアノードとを順次積層してなるとともに、前記複数の流通孔が、水蒸気を含有するガスが導入される往路側流通孔と、水素を含むガスが流れる復路側流通孔とを具備し、前記往路側流通孔と前記復路側流通孔との間に、前記支持体を構成する成分を含有する緻密質部が介在していることを特徴とする。
また、本発明の電解セルは、柱状であって、長手方向に沿って複数の流通孔を有する多孔質なカソードを兼ねる支持体の表面に、固体電解質層とアノードとを順次積層してなるとともに、前記複数の流通孔が、水蒸気を含有するガスが導入される往路側流通孔と、水素を含むガスが流れる復路側流通孔とを具備し、前記往路側流通孔と前記復路側流通孔との間に、前記支持体を構成する成分を含有する緻密質部が介在していることを特徴とする。
本発明の電解セルスタックは、上記の複数の電解セルを電気的に接続してなることを特徴とする。
本発明の電解セルスタック装置は、上記の電解セルスタックの一端部をガスタンクに固定してなるとともに、該ガスタンクの内部が、前記電解セルに水蒸気を含有するガスを供
給するためのガス供給部と、前記電解セルで生成した水素を含有するガスを回収するためのガス回収部とに区分されていることを特徴とする。
給するためのガス供給部と、前記電解セルで生成した水素を含有するガスを回収するためのガス回収部とに区分されていることを特徴とする。
本発明の電解装置は、上記の電解セルスタックを、収納容器内に収納してなることを特徴とする。
本発明の電解セルは、往路側流通孔と復路側流通孔との間に、支持体を構成する成分を含有する緻密質部が介在しているため、往路側流通孔内の水蒸気が、往路側流通孔と復路側流通孔との境界部分における支持体内を介して、水素が多い復路側流通孔内に漏出することを抑制でき、回収されるガス中における水素濃度を高くでき、電解性能を向上できる。これにより、電解セルスタックおよび電解セルスタック装置ならびに電解装置における電解性能を向上できる。
図1は電解セルの一形態を示し、図2は、図1の電解セルの製法を説明するための横断面図、図3〜5は電解セルを用いた電解セルスタック装置を示している。なお、図において、電解セルの各構成を省略したり、一部拡大等して示している。
電解セル22は、図1(a)(b)に示すように、中空平板型の電解セル本体1の上端部に蓋部材23を設けてなり、電解セル本体1は、断面が扁平状で、全体的に見て楕円柱状をした多孔質の導電性の支持体2を備えている。
支持体2の内部には、適当な間隔で複数の流通孔7が電解セル本体1の長さ方向Lに沿って一端から他端に貫通するように形成されており、電解セル本体1は、この支持体2上に各種の部材が設けられた構造を有している。なお、流通孔7は、電解セル本体1の横断面において円形状とすることがよい。
支持体2は、図1(b)に示されている形状から理解されるように、互いに平行な一対の平坦面nと、一対の平坦面nの両端をつなぐ側面(弧状部)mとで構成されている。平坦面nの両面は互いにほぼ平行に形成されており、平坦面nの一方の表面と両側の側面mを覆うように多孔質なカソード3(内側電極層)が設けられており、さらに、このカソード3を覆うように、緻密質な固体電解質層4が積層されている。また、固体電解質層4の上には、カソード3と対面するように、多孔質なアノード5(外側電極層)が積層されており、カソード3、固体電解層4およびアノード5が重なっている部分が、電解素子部となる。また、カソード3および固体電解質層4が積層されていない他方の平坦面nには、インターコネクタ6が積層されている。
図1(b)から明らかなように、固体電解質層4(およびカソード3)は、平坦面nの両端をつなぐ弧状の側面mを経由して他方の平坦面n側に延びており、インターコネクタ6の両端面がカソード3および固体電解質層4の両端面と当接している。なお、インターコネクタ6の両端部を、固体電解質層4の両端部上に積み重なるように配置することもできる。
なお、インターコネクタ6と支持体2との間には、インターコネクタ6と支持体2とを強固に接合するための密着層を設けることでき、また、固体電解質層4とアノード5との間には、固体電解質層4とアノード5との成分が反応して抵抗の高い反応生成物が生じることを抑制するための反応防止層を設けることができる。
ここで、電解セル本体1においては、支持体2内の流通孔7に水蒸気を含有するガスを流し、所定の作動温度まで加熱するとともに、カソード3とアノード5との間に所定の電圧を印加することにより、電解反応を生じることができる。なお、電圧は、支持体2上に積層されたインターコネクタ6を介して電解セル本体1に電流を流すことで印加される。
そして、流通孔7は、水蒸気を含有するガスが導入される往路側流通孔7aと、水蒸気が電気分解されて水素を多く含むガスが流れる復路側流通孔7bとを具備し、往路側流通孔7aと復路側流通孔7bとの間における支持体2内には緻密質部8が介在している。
この緻密質部8は、往路側流通孔7aと復路側流通孔7bとの間における支持体2の平坦面n間を連結するように形成され、緻密質部8は、支持体2よりも緻密質とされている。すなわち、緻密質部8は、支持体2よりも気孔率が小さい。この緻密質部8は、往路側流通孔7aに沿って支持体2の長さ方向L全体に存在している。
このような支持体2は、図2(a)に示すように、2分割した一方の支持体成形体(仮焼体)2aに、緻密質部8を形成する緻密質部成形体8aを配置し、2分割した他方の支持体成形体(仮焼体)2bを配置し、一方と他方の支持体成形体2a、2bで緻密質部成形体8aを挟み、熱処理することで、図2(b)に示すような支持体成形体2cを形成することができる。
緻密質部8は支持体2を構成する成分を含有する材料で形成することができるが、他の導電性材料で構成することもできる。緻密質部8を、支持体2を構成する成分を含有する材料で形成することにより、焼成後において支持体2と緻密質部8との接合強度を向上でき、さらに、緻密質部8の熱膨張等の物性値も支持体2に近づけることができる。なお、支持体2と同一材料でなくとも、支持体2の主成分である鉄族金属を、緻密質部8の主成分とすることが望ましい。
また、緻密質部8は、図2(c)に示すように、往路側流通孔7aと復路側流通孔7b
との間に形成されていれば良く、支持体2の平坦面n間を連結しなくても良い。
との間に形成されていれば良く、支持体2の平坦面n間を連結しなくても良い。
電解セル本体1は、例えば、支持体成形体2cの一方の表面と両側の側面mを覆うように、カソード3の成形体、固体電解質層4の成形体を積層し、支持体成形体の他方の表面にインターコネクタ6の成形体を積層し、焼成した後、固体電解質層4の表面にアノード5を積層し、焼成することにより、作製することができる。
このような電解セル22では、往路側流通孔7aと復路側流通孔7bとの間の支持体2内部に、緻密質部8が介在しているため、往路側流通孔7a内の水蒸気を含有するガスが、支持体2の往路側流通孔7aと復路側流通孔7bの境界部分における支持体2を介して、復路側流通孔7b内に漏出することを抑制でき、回収されるガス中における水素濃度を高くでき、電解性能を向上できる。水蒸気を含有するガス中に水素を含有せしめることにより、支持体2,カソード3を構成するNiの酸化を抑制できる。
なお、図2(d)に示すように、水蒸気を含有するガスの導入側にのみ、緻密質部8を形成することもでき、この場合であっても、水蒸気を多く含有するガスが流れる部分に、緻密質部8が形成されているため、往路側流通孔7a内の水蒸気を含有するガスが、支持体2の往路側流通孔7aと復路側流通孔7bとの境界部分における支持体2を介して、復路側流通孔7b内に漏出することを、ある程度抑制できる。
以下に、電解セル本体1を構成する各構成について順に説明する。
支持体2は、流通孔7を流れる水蒸気を固体電解質層4まで透過させるために水蒸気を透過する透過性を有すること、インターコネクタ6を介して電流を流すために導電性であることが要求されることから、例えば、鉄族金属成分と特定の無機酸化物(例えば希土類元素酸化物)とにより形成されることが好ましい。
鉄族金属成分としては、鉄族金属単体、鉄族金属酸化物、鉄族金属の合金もしくは合金酸化物等が挙げられる。より詳細には、例えば、鉄族金属としてはFe、NiおよびCoを用いることができ、特には安価であることおよび燃料ガス中で安定であることから、鉄族成分/鉄族金属酸化物としてNiおよび/またはNiOを含有していることが好ましい。なお、Niおよび/またはNiOに加えてFeやCoを含有してもよい。なお、NiOは、電解反応により生じたH2により還元されて、一部もしくは全部がNiとして存在する。
また、希土類元素酸化物とは、支持体2の熱膨張係数を固体電解質層4の熱膨張係数に近づけるために使用されるものであり、Y、Lu、Yb、Tm、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Prからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含む希土類元素酸化物が、上記鉄族成分との組み合わせで使用することができる。このような希土類元素酸化物の具体例としては、Y2O3、Lu2O3、Yb2O3、Tm2O3、Er2O3、Ho2O3、Dy2O3、Gd2O3、Sm2O3、Pr2O3を例示することができ、鉄族金属の酸化物との固溶、反応が殆どなく、また、熱膨張係数が固体電解質層4とほとんど同程度であり、かつ安価であるという点から、Y2O3、Yb2O3が好ましい。
ここで、支持体2の良好な導電率を維持し、かつ熱膨張係数を固体電解質層4と近似させるという点で、鉄族金属成分と希土類元素酸化物成分とが、焼成−還元後における体積比率で35:65〜65:35の体積比で存在することが好ましい。なお、鉄族金属成分としてNiを、希土類元素酸化物成分としてY2O3を用いる場合には、Ni/(Ni+Y)が79〜93モル%となるように含有することが好ましい。なお、支持体2中には、要求される特性が損なわれない限りの範囲で、他の金属成分や酸化物成分を含有していて
もよい。
もよい。
また、支持体2は、ガス透過性を有していることが必要であるため、通常、開気孔率が30%以上、特に35〜50%の範囲にあることが好ましい。また、支持体2の導電率は、50S/cm以上、より好ましくは300S/cm以上、特に好ましくは440S/cm以上とすることがよい。
なお、支持体2の平坦面nの長さ(支持体2の幅方向Wの長さ)は、通常、15〜35mm、側面mの長さ(弧の長さ)は、2〜8mmであり、支持体2の厚み(平坦面nの両面間の厚み)は1.5〜5mmであることが好ましい。
カソード3は、電極反応を生じさせるものであり、それ自体公知の多孔質の導電性セラミックスにより形成することが好ましい。例えば、希土類元素酸化物が固溶したZrO2または希土類元素酸化物が固溶したCeO2と、Niおよび/またはNiOとから形成することができる。なお、希土類元素としては、支持体2において例示した希土類元素を用いることができ、例えばY2O3が固溶したZrO2(YSZ)とNiおよび/またはNiOとから形成することができる。
カソード3中の希土類元素酸化物が固溶したZrO2または希土類元素酸化物が固溶しているCeO2の含量と、NiあるいはNiOの含量とは、焼成−還元後における体積比率で、35:65〜65:35の体積比で存在することが好ましい。さらに、このカソード3の開気孔率は、15%以上、特に20〜40%の範囲にあるのが好ましく、その厚みは、1〜30μmであるのが好ましい。例えば、カソード3の厚みがあまり薄いと、性能が低下するおそれがあり、またあまり厚いと、固体電解質層4とカソード3との間で熱膨張差による剥離等を生じるおそれがある。
また、図1(b)の例では、カソード3は、一方の平坦面n(図において左側に位置する平坦面n)から側面mを介して他方の平坦面n(図において右側に位置する平坦面n)にまで延びているが、アノード5に対面する位置に形成されていればよいため、例えばアノード5が設けられている側の平坦面nにのみカソード3が形成されていてもよい。すなわち、カソード3は平坦面nにのみ設けられ、固体電解質層4がカソード3上、両側面m上およびカソード3が形成されていない他方の平坦面n上に形成された構造をしたものであってもよい。
固体電解質層4は、3〜15モル%のY2O3、Sc2O3、Yb2O3等の希土類元素酸化物を含有した部分安定化あるいは安定化ZrO2からなる緻密質なセラミックスを用いるのが好ましい。また、希土類元素としては、安価であるという点からYが好ましい。さらに、固体電解質層4は、水蒸気の透過を防止するという点から、相対密度(アルキメデス法による)が93%以上、特に95%以上の緻密質であることが望ましく、かつその厚みが5〜50μmであることが好ましい。
上記したように、固体電解質層4と後述するアノード5の間に、固体電解質層4とアノード5との接合を強固とするとともに、固体電解質層4の成分とアノード5との成分とが反応して電気抵抗の高い反応生成物が生じることを抑制する目的で反応防止層を備えることもできる。
反応防止層としては、Ce(セリウム)と他の希土類元素とを含有する組成にて形成することができ、例えば、(CeO2)1−x(REO1.5)x、REはSm、Y、Yb、Gdの少なくとも1種であり、xは0<x≦0.3を満足する数、で表される組成を有していることが好ましい。さらには、電気抵抗を低減するという点から、REとしてSm
やGdを用いることが好ましく、例えば10〜20モル%のSmO1.5またはGdO1.5が固溶したCeO2からなることが好ましい。
やGdを用いることが好ましく、例えば10〜20モル%のSmO1.5またはGdO1.5が固溶したCeO2からなることが好ましい。
また、固体電解質層4とアノード5とを強固に接合するとともに、固体電解質層4の成分とアノード5の成分とが反応して電気抵抗の高い反応生成物が生じることをさらに抑制する目的で、反応防止層を2層から形成することもできる。
アノード5としては、いわゆるABO3型のペロブスカイト型酸化物からなる導電性セラミックスにより形成することが好ましい。かかるペロブスカイト型酸化物としては、遷移金属ペロブスカイト型酸化物、特にAサイトにSrとLaが共存するLaMnO3系酸化物、LaFeO3系酸化物、LaCoO3系酸化物の少なくとも1種が好ましく、600〜1000℃程度の作動温度での電気伝導性が高いという点からLaCoO3系酸化物が特に好ましい。なお、上記ペロブスカイト型酸化物においては、AサイトにSrとLaが存在し、Bサイトに、Co(コバルト)とともにFe(鉄)やMn(マンガン)が存在しても良い。
また、アノード5は、酸素ガスの透過性を有する必要があり、従って、アノード5を形成する導電性セラミックス(ペロブスカイト型酸化物)は、開気孔率が20%以上、特に30〜50%の範囲にあることが好ましい。さらに、アノード5の厚みは、電解セル本体1の導電性の観点から30〜100μmであることが好ましい。
また、支持体2のアノード5側と反対側の平坦面n上には、インターコネクタ6が積層されている。
インターコネクタ6としては、導電性セラミックスにより形成されることが好ましいが、水素を含むガスおよび酸素を含むガスと接触するため、耐還元性、耐酸化性を有していることが必要である。このため、耐還元性、耐酸化性を有する導電性セラミックスとしては、一般に、ランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO3系酸化物)を使用することが好ましい。さらには、特に支持体2と固体電解質層4との熱膨張係数を近づける目的から、BサイトにMgが存在するLaCrMgO3系酸化物を用いることが好ましい。なおMgの量は、インターコネクタ6の熱膨張係数が、支持体2および固体電解質層4の熱膨張係数に近づくように、具体的には10〜12ppm/Kとなるように適宜調整することができる。
また、支持体2とインターコネクタ6との間には、上記したように、インターコネクタ6と支持体2との間の熱膨張係数差を軽減する等のための密着層を設けることもできる。
このような密着層としては、カソード3と類似した組成とすることができる。例えば、希土類元素酸化物、希土類元素酸化物が固溶したZrO2、希土類元素が固溶したCeO2のうち少なくとも1種と、Niおよび/またはNiOとから形成することができる。より具体的には、例えばY2O3とNiおよび/またはNiOからなる組成や、Y2O3が固溶したZrO2(YSZ)とNiおよび/またはNiOからなる組成、Y、Sm、Gd等の酸化物が固溶したCeO2とNiおよび/またはNiOからなる組成から形成することができる。なお、希土類元素酸化物が固溶したZrO2または希土類元素酸化物が固溶しているCeO2の含量と、NiあるいはNiOの含量とは、焼成−還元後における体積比率で、40:60〜60:40の体積比で存在することが好ましい。
そして、図1(a)、(c)に示したように、電解セル22は、電解セル本体1の上端部に、往路側流通孔7aを流通したガスを、復路側流通孔7bに流通させるための空間24を有する蓋部材23が配置されている。すなわち、蓋部材23の内面は、電解セル本体
1の他端と所定の距離を有する形状とされており、この内面と電解セル本体1の他端との間が空間24とされている。
1の他端と所定の距離を有する形状とされており、この内面と電解セル本体1の他端との間が空間24とされている。
蓋部材23としては、耐熱性を有する材料より作製することができ、例えばセラミックや金属等で作製することができる。ただし、蓋部材23を金属より構成する場合には、蓋部材23と電解セル1とは絶縁することが好ましい。それゆえ、例えば蓋部材23と電解セル本体1とを隙間を空けて配置し、例えばガラス等の絶縁性の接着剤にて固定するほか、蓋部材23の内面が電解セル本体1に接触することを防ぐ目的で、電解セル本体1の他端(上端)に絶縁性からなる環状もしくは筒状の部材を配置するほか、蓋部材23の内面に絶縁性のコーティングを施すなどして、蓋部材23と電解セル本体1とを絶縁することが好ましい。それにより、蓋部材23と電解セル本体1との絶縁性を確保しつつ、流通孔7を流れる水蒸気等を含むガスが蓋部材23と電解セル本体1との隙間から漏出することを抑制できる。なお、蓋部材23と電解セル本体1との間に、絶縁性からなる環状もしくは筒状の部材を配置する場合には、この環状または筒状の内側が空間24となる。
そして、電解セル22に設けられた複数の往路側流通孔7aに電解セル22の下方より水蒸気を含有するガスを供給することで、電解反応により水素が生成される。
具体的には、電解セル22を700〜1000℃に加熱し、かつ電圧を1.0〜1.5V(電解セル1本あたり)で印加することで、電解セル22の下方より供給された水蒸気の一部もしくは全部が、カソード3とアノード5とにおいて下記の反応式で示す反応が生じ、水素と酸素に分解される。
カソード:H2O+2e− → H2+O2−
アノード:O2 − → 1/2O2+2e−
複数の往路側流通孔7aに電解セル22の下方より供給された水蒸気は、往路側流通孔7aを上方に向けて流れる間に、その一部もしくは全部が電解反応を生じることで水素を生じ、生じた水素や反応を生じなかった水蒸気を含むガスは、続けて往路側流通孔7aの上方に流れ、蓋部材23の空間24に流れる。そして、空間24に流れたガスは、続いて下方より水蒸気が供給されていない復路側流通孔7bに流れ、復路側流通孔7bを下方に向けて流れることとなる。この水素を含むガスを回収し、分離することにより、容易に水素を回収することができる。なお、この復路側流通孔7bを下方に向けて流れる間にも、ガスに含まれる反応を生じなかった水蒸気の一部または全部が電解反応を生じ、水素を生成することができる。
カソード:H2O+2e− → H2+O2−
アノード:O2 − → 1/2O2+2e−
複数の往路側流通孔7aに電解セル22の下方より供給された水蒸気は、往路側流通孔7aを上方に向けて流れる間に、その一部もしくは全部が電解反応を生じることで水素を生じ、生じた水素や反応を生じなかった水蒸気を含むガスは、続けて往路側流通孔7aの上方に流れ、蓋部材23の空間24に流れる。そして、空間24に流れたガスは、続いて下方より水蒸気が供給されていない復路側流通孔7bに流れ、復路側流通孔7bを下方に向けて流れることとなる。この水素を含むガスを回収し、分離することにより、容易に水素を回収することができる。なお、この復路側流通孔7bを下方に向けて流れる間にも、ガスに含まれる反応を生じなかった水蒸気の一部または全部が電解反応を生じ、水素を生成することができる。
すなわち、本実施形態の電解セル22では、貫通孔が設けられた支持体2を備える電解セル本体1の上端部に、蓋部材23を配置するだけの構成とすることで、簡単な構造の電解セル22とすることができる。
ここで、電解セル22の下方より供給される水蒸気の供給圧が低い場合において、往路側流通孔7aより空間24に排出されたガスが、電解セル22の下方より水蒸気が流通した往路側流通孔7aを逆流するおそれがある。
それゆえ、図1(d)に示す本実施形態の他の一例である電解セル25においては、電解セル本体1の長さ方向Lに沿った断面視において、蓋体部26の内面のうち、少なくとも電解セル本体1の延長線上に位置する部位が弧状部27とされていることが好ましい。
なお、図1(d)においては、電解セル本体1の長さ方向Lに沿った断面視において、弧状部27は、電解セル本体1の上端において、電解セル1の幅方向w(図1(b)におけるm−m方向)の一端および他端と接するように配置されており、蓋体部26の空間28が、断面視において半円状となっている。
それにより、往路側流通孔7aより空間28に流れたガスは、蓋体部26の弧状部27に沿って流れ、電解セル22の下方より水蒸気が流通した往路側流通孔7aに逆流することを抑制できるほか、下方より水蒸気が供給されていない復路側流通孔7bに流れやすくなることから、水素の回収率を向上することができる。
そして、このような電解セル22、25の複数個を、電解セル22、25に水蒸気を供給し、かつ電解セル22にて生じた水素を回収するガスタンク31に固定することで、電解セルスタック装置を構成することができる。
図3〜5は、本実施形態の電解セルスタック装置の一例を示すもので、図5(a)は図4に示す電解セルスタック装置の側面図、図5(b)は(a)に示す電解セルスタック装置の一部を抜粋して示す横断面図である。
図4および図5に示す電解セルスタック装置においては、電解セル22を立設させた状態で一列に配列し、図5(b)に示すように、一方の電解セル22のインターコネクタ6に、隣接する他方の電解セル22のアノード5が接合し、これにより電解セル1同士が電気的に接続された電解セルスタック(以下、単にセルスタックという場合がある。)30を有している。
そして、図3〜5に示したように、電解セルスタック30を構成する電解セル22の下端部をガラスシール材等の絶縁性接合材25でガスタンク31に固定して、電解セルスタック装置が構成されている。なお、電解セルスタック30の両端部には、電解セルスタック30(電解セル22)に電流を流すための引出部33を有する端部導電部材32が配置されている。上述の各部材を備えることで、電解セルスタック装置29が構成されている。
このような電解セルスタック30では、アノード5が形成されていない電解セル22を用い、一方の電解セル22のインターコネクタ6にアノード5を構成するペーストを塗布し、隣接する他方の電解セル22の固体電解質層4に前記ペーストを塗布し、ペーストが塗布された面同士を付着させ、熱処理することにより、隣接する一方の電解セル22のインターコネクタ6と、他方の電解セル22のアノード5とが接合し、電気的に接続することができる。
そして、アノード5は、上記したように、所定の気孔率を有するため、多くの気孔が連通し、アノード5内にガス通路が形成されており、電解反応で生じた酸素を、アノード5内に形成されたガス通路を介してアノード5外に放出することができ、より簡単な構造で、電解セル22からのガスを排出できるとともに、複数の電解セル22を電気的に接続できる。
また、ガスタンク31の内部に水蒸気を含有するガスを供給するためのガス供給管34と、電解セル22にて生成された水素を含むガスを回収するための回収管35とが、ガスタンク31の両端側にそれぞれ接続されている。
図3に示す電解セルスタック装置29においては、ガスタンク31の内部に仕切部材38が配置されており、それにより、図3に向かって左側がガス供給部39とされ、右側がガス回収部40とされている。そして、往路側流通孔7aと復路側流通孔7bとの間に位置する支持体2の下面が仕切部材38に当接している。すなわち、往路側流通孔7aと復路側流通孔7bとの間に形成された緻密質部8が仕切部材38に当接している。つまり、電解セル22に設けられた往路側流通孔7aの下端とガス供給部39とが連通しており、
それにより、ガス供給部39に供給された水蒸気を含有するガスが、往路側流通孔7aを上方に向けて流れることとなる。
それにより、ガス供給部39に供給された水蒸気を含有するガスが、往路側流通孔7aを上方に向けて流れることとなる。
一方で、下方より水蒸気が供給されていない復路側流通孔7bの下端は、ガス回収部40と連通している。それにより、ガス供給部39から往路側流通孔7aを上方に向けて流れた水蒸気を含有するガスは、蓋部材23の空間24を介して、下方より水蒸気が供給されていない復路側流通孔7bに流れ、該復路側流通孔7bを下方に向けて流れた後、ガス回収部40に流れることとなる。それゆえ、ガス回収部40に流れたガスを回収し、分離することで、効率よく水素を回収することができる。
ここで、電解セル22は、ガス供給部39と連通する往路側流通孔7aの体積の合計が、前記ガス回収部40と連通する復路側連通孔7bの体積の合計よりも多くなるように、ガスタンク31に固定されている例を示している。
具体的には、図3に示す電解セルスタック装置29においては、電解セル22にほぼ同じ体積の流通孔7が複数設けられており、ガス供給部39に連通する往路側流通孔7aの数(図2においては4本)が、ガス回収部40と連通する復路側流通孔7b(図2においては2本)の数よりも多くなるように、ガスタンク31に固定されている例を示している。
ガスが、下方より水蒸気を含有するガスが供給されていない復路側流通孔7b(ガス回収部40と連通する復路側流通孔7b)を流れる間も電解反応は生じるものの、水蒸気を多く含むガスが流れる往路側流通孔7a(ガス供給部39と連通する往路側流通孔7a)の体積の合計が、ガス回収部40と連通する復路側流通孔7bの体積の合計よりも多くなるように、電解セル22をガスタンク31に固定することにより、より効率よく電解反応を行なうことができ、水素の生成(回収)効率を向上することができる。それにより、電解セルスタック装置29をさらに小型化することができる。
そして、上述した電解セルスタック装置29を収納容器内に収納することで、小型化が可能で、かつ電解反応の効率のよい電解装置とすることができる(図示せず)。なお、収納容器内には、電解セル1の温度を上昇し、高温に保持するためのヒータ等の熱源装置を備えていることが好ましい。
電解セル22(電解セルスタック装置29)において、水蒸気の電解反応を行なうにあたり必要な電圧は、一方の端部導電部材32の電流印加部と、他方の端部導電部材32の電流印加部とを電気的に接続し、直流電流を流すことにより付与することができる。
すなわち、一方の端部導電部材32の引出部33より供給された電流(図5において右側より供給される例にて説明する)は、電解セル22のインターコネクタ6や支持体2を介して、アノード5に流れる。アノード5に流れた電流は、隣接する電解セル22のインターコネクタ6に流れる。これをくり返すことにより、セルスタック30を構成する全ての電解セル22に電流が流れることで、全ての電解セル22において、電解反応を生じることができる。
図6はプレス加工により分割成形体を作製する方法を示すもので、(a)はプレス成形状態を示す断面図、(b)は成形金型を示す斜視図である。図7は、プレス加工により作製された電解セルの支持体2を分解して示す斜視図である。ここでは、図7に示すように、往路側流通孔7aと復路側流通孔7bとの間には、支持体52に所定間隔をおいて形成された貫通孔内にスラリーが充填され、複数の緻密質柱状体55が支持体52の平坦面n間を貫通するように形成され、この緻密質柱状体55の周囲にはスラリー成分が浸入し、
支持体52の長さ方向に沿って全体に緻密質部58が介在している。
支持体52の長さ方向に沿って全体に緻密質部58が介在している。
このような支持体52を有する電解セル22では、往路側流通孔7aと復路側流通孔7bとの間の支持体52内部に、支持体52の平坦面n間を貫通する貫通孔内に、例えば支持体52を構成する粉末を含有するスラリーが充填され、複数の緻密質柱状体55が形成され、貫通孔から支持体52内に浸入した支持体52と同様な粉末により緻密質部58が形成されているため、往路側流通孔7a内の水蒸気を含有するガスが、支持体52の往路側流通孔7aと復路側流通孔7bの境界部分を介して、水素が多い復路側流通孔7b内に漏出することを抑制でき、回収されるガス中における水素濃度を高くでき、電解性能を向上できる。緻密質柱状体55は支持体52よりも緻密質であり、さらに、貫通孔から支持体52内に浸入した粉末により、緻密質部58の緻密度は、他の支持体52の部分よりも緻密質とされている。貫通孔内に充填されるスラリーの粉末は、支持体52と同様な粉末に限定されるものではない。
このような支持体52は、支持体粉末を、図6に示すプレス成形機51を用い、一対の分割成形体(仮焼体)を作製する。図6を用いて具体的に説明すると、プレス成形機51は、下金型51a、上金型51b、上金型51bを押圧するためのプレス治具51cとを具備して構成されており、下金型51aには、図6(b)に示すように、複数の突条51a1が所定間隔をおいて形成されている。
そして、下金型41a上に、支持体粉末を収容し、この支持体粉末上に上金型51bを配置し、この上金型51bをプレス治具51cにより所定圧力で加圧することにより、図7に示すような分割成形体52a、52bをそれぞれ作製する。なお、図7は、支持体2を分解して示す斜視図であるが、理解を容易にするため、分割成形体52a、52bの符号を付した。
この後、一対の分割成形体52a、52bを、流通孔7を形成するように、その接合面間に、支持体粉末を含有するスラリーを介して、凹部側面を貼り合わせ、所定温度に加熱し、脱バインダ処理し、仮焼処理する。これにより、一対の分割成形体52a、52bが接合され、支持体成形体が作製される。
次に、図7に示すように、支持体成形体の一方側主面から他方側主面に貫通する貫通孔を、流通孔7間に、この流通孔7内に露出しないようにドリルにて形成し、支持体52を形成する粉末、有機バインダ及び溶媒を混合してスラリーを調製し、このスラリーを貫通孔内に充填し、乾燥し、緻密質柱状体55を形成できるとともに、貫通孔から支持体成形体内に浸入したスラリーの粉末により緻密質部58を形成できる。
なお、押出成形により、流通孔7が形成された支持体成形体を作製し、この支持体成形体にドリルにて貫通孔を形成し、支持体52を形成する粉末、有機バインダ及び溶媒を混合してスラリーを調製し、このスラリーを貫通孔内に充填しても、同様の支持体52を作製することができる。
図8は、プレス加工により電解セルの支持体62を作製する他の例を示すもので、ここでは、プレス加工により作製された分割成形体62a、62bの凹部間に、凹溝を形成し、この凹溝内に支持体62と同様に粉末を含有するスラリーを充填し、分割成形体62a、62bの凹部側面を貼り合わせ、所定温度に加熱し、脱バインダ処理し、仮焼処理する。これにより、一対の分割成形体62a、62bが接合され、支持体成形体が作製され、緻密質部68を形成できる。
図9は、支持体72内に緻密質部78を形成する他の例を示す。この例では、支持体成
形体(仮焼体)を作製した後、図9(a)に示すように、流通孔7が水平になるように、かつ往路側流通路7aが下に位置するように支持体成形体を配置し、緻密質部を形成する直上の復路側流通路7bに、支持体72を形成する粉末を含有するスラリーを、流通孔7内に一定の高さまで注入し(黒塗り部分)、復路側流通路7bの下部周囲に支持体72を形成する粉末を浸入させた後、内部のスラリーを排出する。これだけでも緻密質部を形成することができる。
形体(仮焼体)を作製した後、図9(a)に示すように、流通孔7が水平になるように、かつ往路側流通路7aが下に位置するように支持体成形体を配置し、緻密質部を形成する直上の復路側流通路7bに、支持体72を形成する粉末を含有するスラリーを、流通孔7内に一定の高さまで注入し(黒塗り部分)、復路側流通路7bの下部周囲に支持体72を形成する粉末を浸入させた後、内部のスラリーを排出する。これだけでも緻密質部を形成することができる。
さらに確実に水蒸気を含有するガスの漏出を防止する緻密質部を作製するには、この後、図9(b)に示すように、流通孔7が水平になるように、かつ復路側流通路7bが下に位置するように支持体成形体を配置し、緻密質部を形成する直上の往路側流通路7aに上記スラリーを流通孔7内に一定の高さまで注入し(黒塗り部分)、往路側流通路7aの下部周囲に含浸させた後、内部のスラリーを排出することにより、図9(c)に示すように、往路側流通路7aと復路側流通路7bとの間に、他の支持体72の部分よりも緻密質な緻密質部78を形成できる。
さらに確実に水蒸気を含有するガスの漏出を防止する緻密質部を作製するには、図10(a)に示すように、流通孔7が水平に延び、かつ平坦面nが上下となるように支持体成形体を配置し、緻密質部88を形成する直上の平坦面n上に上記スラリーを塗布し(黒塗り部分)、平坦面nの下側に含浸させた後、平坦面n上のスラリーを除去する。この後、図10(b)に示すように、支持体82の反対側の平坦部上に上記スラリーを塗布し(黒塗り部分)、平坦面nの下側に含浸させた後、平坦面n上のスラリーを除去することにより、図10(c)に示すように、往路側流通路7aと復路側流通路7bとの間に、他の支持体82の部分よりも緻密質な緻密質部88を形成できる。なお、スラリーは、スラリー中の粉末が支持体内に浸入し易いような、例えば微粒の粉末を用いる等、公知の仕様を用いることができる。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
例えば、上記図7〜10では、支持体を形成する材料を含有するスラリーを用いて緻密質部を形成したが、これに限定されるものではなく、支持体の主成分である鉄族金属を主成分として含有するスラリーを用いて緻密部を形成することができ、この場合でも、緻密質部の熱膨張等の物性値を支持体に近づけることができる。
また、上述の例において、ガス供給部39と連通する流通孔7の体積の合計が、前記ガス回収部40と連通する連通孔7の体積の合計よりも多くなる例として、電解セル1において、ほぼ同じ体積の流通孔7が設けられている場合を例示したが、例えば電解セル1に設けられた各流通孔7の体積を変えて、ガス供給部39と連通する流通孔7の体積の合計が、前記ガス回収部40と連通する連通孔7の体積の合計よりも多くしてもよい。
上記形態では、1本の電解セル本体1内に往路側流通路と復路側流通路を形成すべく蓋部材23を配置したが、本発明では、蓋部材を設けることなく、例えば、図7、8のプレス装置で、支持体内にU字状の通路を形成して、往路側流通路と復路側流通路を形成しても良い。
上記形態では、導電性の支持体の平坦面にカソードとアノードに固定電解質層を挟んで構成される電解素子部を1つ設けた、いわゆる縦縞型電解セルについて説明したが、絶縁性の支持体の平坦面に電解素子部を複数電気的に接続して設けた、いわゆる横縞型電解セルについて、本発明を適用することができる。
1、10:電解セル本体
2、52、62、72、82:支持体
3:カソード
4:固体電解質層
5:アノード
6:インターコネクタ
7:流通孔
7a:往路側流通孔
7b:復路側流通孔
8、58、68,77,87:緻密質部
22、25:電解セル
23、26:蓋部材
24、28:空間
27:弧状部
29:電解セルスタック装置
30:電解セルスタック
31:ガスタンク
39:ガス供給部
40:ガス回収部
2、52、62、72、82:支持体
3:カソード
4:固体電解質層
5:アノード
6:インターコネクタ
7:流通孔
7a:往路側流通孔
7b:復路側流通孔
8、58、68,77,87:緻密質部
22、25:電解セル
23、26:蓋部材
24、28:空間
27:弧状部
29:電解セルスタック装置
30:電解セルスタック
31:ガスタンク
39:ガス供給部
40:ガス回収部
Claims (7)
- 柱状であって、長手方向に沿って複数の流通孔を有する多孔質な支持体の表面に、カソードと固体電解質層とアノードとを順次積層してなるとともに、前記複数の流通孔が、水蒸気を含有するガスが導入される往路側流通孔と、水素を含むガスが流れる復路側流通孔とを具備し、前記往路側流通孔と前記復路側流通孔との間に、前記支持体を構成する成分を含有する緻密質部が介在していることを特徴とする電解セル。
- 柱状であって、長手方向に沿って複数の流通孔を有する多孔質なカソードを兼ねる支持体の表面に、固体電解質層とアノードとを順次積層してなるとともに、前記複数の流通孔が、水蒸気を含有するガスが導入される往路側流通孔と、水素を含むガスが流れる復路側流通孔とを具備し、前記往路側流通孔と前記復路側流通孔との間に、前記支持体を構成する成分を含有する緻密質部が介在していることを特徴とする電解セル。
- 前記緻密質部は、前記往路側流通孔と前記復路側流通孔との間における前記支持体の部分を、他の前記支持体の部分よりも緻密質としてなることを特徴とする請求項1または2に記載の電解セル。
- 前記緻密質部は前記支持体の長手方向全体に存在することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の電解セル。
- 請求項1乃至4のうちいずれかに記載の複数の電解セルを電気的に接続してなることを特徴とする電解セルスタック。
- 請求孔5の電解セルスタックの一端部をガスタンクに固定してなるとともに、該ガスタンクの内部が、前記電解セルに水蒸気を含有するガスを供給するためのガス供給部と、前記電解セルで生成した水素を含有するガスを回収するためのガス回収部とに区分されていることを特徴とする電解セルスタック装置。
- 請求項5に記載の電解セルスタック、または請求項6に記載の電解セルスタック装置を、収納容器内に収納してなることを特徴とする電解装置。
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- 2013-07-24 JP JP2013153693A patent/JP2015025151A/ja active Pending
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