JP7138058B2 - ダイナミックダンパ - Google Patents
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Description
なお、本発明は、もともと以下(i)~(viii)に記載の各発明を何れも含むものであり、その構成および作用効果に関して、付記しておく。
本発明は、
(i) マス部材の両側が支持ゴム弾性体を介して制振対象に取り付けられることで該制振対象に対する副振動系を構成するダイナミックダンパであって、前記支持ゴム弾性体の横断面が、前記制振対象に対する前記マス部材の弾性連結方向において該制振対象側から該マス部材側に向かって小さくされているダイナミックダンパ、
(ii) 前記支持ゴム弾性体において、少なくとも制振すべき主たる振動の入力方向の両側面が、前記制振対象側から前記マス部材側に向かって互いに接近する傾斜面とされている(i)に記載のダイナミックダンパ、
(iii) 前記支持ゴム弾性体が矩形の横断面形状を有しており、該支持ゴム弾性体における4つの平面からなる外周面のうちで、少なくとも制振すべき主たる振動の入力方向で相互に対向する一対の面が、前記制振対象側から該マス部材側に向かって互いに接近する傾斜面とされている(ii)に記載のダイナミックダンパ、
(iv) 前記支持ゴム弾性体において、少なくとも制振すべき主たる振動の入力方向に直交する両側面が、前記制振対象側から前記マス部材側に向かって互いに平行に延びる平行面とされている(i)~(iii)の何れか一項に記載のダイナミックダンパ、
(v) 前記支持ゴム弾性体における前記マス部材側と前記制振対象側との少なくとも一方の側には取付ブラケットが固着されており、該取付ブラケットを介して、該支持ゴム弾性体が該マス部材又は該制振対象へ取り付けられるようになっている(i)~(iv)の何れか一項に記載のダイナミックダンパ、
(vi) 前記支持ゴム弾性体において、前記制振対象側から前記マス部材側に向かって横断面を小さくされた領域が、該制振対象と該マス部材の弾性連結方向における該支持ゴム弾性体の全長の60%以上の長さ寸法で設けられている(i)~(v)の何れか一項に記載のダイナミックダンパ、
(vii) 前記支持ゴム弾性体において、前記制振対象側から前記マス部材側に向かって小さくされた横断面の単位長さ当たりの縮小変化割合が1%~5%の範囲内に設定されている(i)~(vi)の何れか一項に記載のダイナミックダンパ、
(viii) 前記マス部材の両側において並列的に配置された複数の前記支持ゴム弾性体が設けられていると共に、それら各支持ゴム弾性体の横断面が何れも前記制振対象側から該マス部材側に向かって次第に小さくされている(i)~(vii)の何れか一項に記載のダイナミックダンパ、
に関する発明を含む。
上記(i)に記載の発明では、支持ゴム弾性体の横断面が、制振対象によって固定的に保持されて応力が集中し易くなる制振対象側において、マス部材側よりも大きくされていることにより、マス部材側への応力の分散化が図られる。それ故、特に支持ゴム弾性体の制振対象側において亀裂などが生じ難くなって、支持ゴム弾性体の耐久性の向上が図られる。本発明者は、実験と解析の結果、マス部材の両側が支持ゴム弾性体を介して制振対象に取り付けられる態様のダイナミックダンパでは、支持ゴム弾性体に発生する応力がマス部材側と制振対象側とで相違するとの新たな知見を得た。即ち、振動入力に際してマス部材が理想的な並進運動をする限りは、支持ゴム弾性体のマス部材側と制振対象側とに発生する応力に大きな差異が生じないこととなる。しかし、詳細に又はミクロ的に見ると、車両ボデー等の剛体からなる制振対象に比して、可動体であるマス部材は傾動等の自由変位が許容されることから、支持ゴム弾性体のマス部材側では過大な集中的応力の発生が緩和されるものと考えられる。このような知見に基づいて為された本態様では、支持ゴム弾性体の横断面が、マス部材側において制振対象側よりも小さくされていることにより、耐久性を確保しながら、支持ゴム弾性体のばね特性のチューニング自由度を大きく得ることができる。特に、制振対象側では大きな断面積をもって支持ゴム弾性体の耐久性を確保しつつ、発生応力が小さいマス部材側で横断面を小さくして支持ゴム弾性体のばね定数を小さく設定することで、ダイナミックダンパの共振周波数を低周波に設定することも可能となる。
上記(ii)に記載の発明では、支持ゴム弾性体において、主たる振動の入力時に応力集中が発生し易い主たる振動の入力方向の両側面が、互いに接近する傾斜面とされている。それ故、支持ゴム弾性体の横断面が、制振対象側からマス部材側に向かって主たる振動の入力方向で小さくなっている。これにより、支持ゴム弾性体の主たる振動の入力方向における横断面の幅寸法が比較的に大きくされた制振対象側において、耐久性の向上が効率的に図られる。更に、マス部材側において、支持ゴム弾性体の主たる振動の入力方向における横断面の幅寸法が比較的に小さくされることで、支持ゴム弾性体の主たる振動の入力方向におけるばね特性をより効率的に調節することも可能になる。
上記(iii)に記載の発明では、支持ゴム弾性体の耐久性の向上とばね特性の設定自由度とを両立してそれぞれ効率的に実現することができる。
上記(iv)に記載の発明では、主たる振動の入力方向において支持ゴム弾性体のばね定数を小さく設定しながら、主たる振動の入力方向に直交する方向では、支持ゴム弾性体のばね定数を確保することができる。それ故、例えば、主たる振動の入力に対して、主たる振動の入力方向に対して直交する方向への振れや捩じれなどが抑えられて、マス部材の変位が安定する。その結果、支持ゴム弾性体の耐久性の向上や、制振作用の安定した発揮などが実現される。
上記(v)に記載の発明では、マス部材と制振対象の少なくとも一方を、取付ブラケットによって、支持ゴム弾性体に対して後から簡単に取り付けることができる。
上記(vi)に記載の発明では、支持ゴム弾性体の横断面が、広い領域に亘って、制振対象側からマス部材側に向かって小さくなっている。これにより、支持ゴム弾性体において、制振対象側からマス部材側に向かって横断面を急激に変化させることなく十分に縮小変化させることができる。それ故、支持ゴム弾性体において、応力分散による耐久性の向上と、ばね特性の調節自由度の向上とを、何れも有効に実現することができる。
上記(vii)に記載の発明では、支持ゴム弾性体において、制振対象側からマス部材側に向かって、横断面の急激な変化を抑えながら縮小変化量を十分に得ることができる。それ故、支持ゴム弾性体において、応力分散による耐久性の向上と、ばね特性の調節自由度の向上とを、何れも有効に実現することができる。
上記(viii)に記載の発明では、マス部材の両側に各複数の支持ゴム弾性体が並列的に設けられることによって、それら支持ゴム弾性体によるばね特性の設定自由度がより大きくなり得る。しかも、それら各支持ゴム弾性体の横断面が何れも制振対象側からマス部材側に向かって次第に小さくされていることによって、各支持ゴム弾性体において、応力の分散化による耐久性の向上と、ばね特性の設定自由度の確保とが、両立して実現される。
Claims (7)
- マス部材の両側が支持ゴム弾性体を介して制振対象に取り付けられることで該制振対象に対する副振動系を構成するダイナミックダンパであって、
前記支持ゴム弾性体の横断面が、前記制振対象に対する前記マス部材の弾性連結方向において該制振対象側から該マス部材側に向かって小さくされていると共に、
該支持ゴム弾性体において、少なくとも制振すべき主たる振動の入力方向の両側面が、該制振対象側から該マス部材側に向かって互いに接近する傾斜面とされているダイナミックダンパ。 - 前記支持ゴム弾性体が矩形の横断面形状を有しており、
該支持ゴム弾性体における4つの平面からなる外周面のうちで、少なくとも制振すべき主たる振動の入力方向で相互に対向する一対の面が、前記制振対象側から該マス部材側に向かって互いに接近する傾斜面とされている請求項1に記載のダイナミックダンパ。 - マス部材の両側が支持ゴム弾性体を介して制振対象に取り付けられることで該制振対象に対する副振動系を構成するダイナミックダンパであって、
前記支持ゴム弾性体の横断面が、前記制振対象に対する前記マス部材の弾性連結方向において該制振対象側から該マス部材側に向かって小さくされていると共に、
該支持ゴム弾性体において、少なくとも制振すべき主たる振動の入力方向に直交する両側面が、該制振対象側から該マス部材側に向かって互いに平行に延びる平行面とされているダイナミックダンパ。 - マス部材の両側が支持ゴム弾性体を介して制振対象に取り付けられることで該制振対象に対する副振動系を構成するダイナミックダンパであって、
前記支持ゴム弾性体の横断面が、前記制振対象に対する前記マス部材の弾性連結方向において該制振対象側から該マス部材側に向かって小さくされていると共に、
該支持ゴム弾性体における該マス部材側と該制振対象側との少なくとも一方の側には取付ブラケットが固着されており、該取付ブラケットを介して、該支持ゴム弾性体が該マス部材又は該制振対象へ取り付けられるようになっているダイナミックダンパ。 - マス部材の両側が支持ゴム弾性体を介して制振対象に取り付けられることで該制振対象に対する副振動系を構成するダイナミックダンパであって、
前記支持ゴム弾性体の横断面が、前記制振対象に対する前記マス部材の弾性連結方向において該制振対象側から該マス部材側に向かって小さくされていると共に、
該支持ゴム弾性体において、該制振対象側から該マス部材側に向かって横断面を小さくされた領域が、該制振対象と該マス部材の弾性連結方向における該支持ゴム弾性体の全長の60%以上の長さ寸法で設けられているダイナミックダンパ。 - マス部材の両側が支持ゴム弾性体を介して制振対象に取り付けられることで該制振対象に対する副振動系を構成するダイナミックダンパであって、
前記支持ゴム弾性体の横断面が、前記制振対象に対する前記マス部材の弾性連結方向において該制振対象側から該マス部材側に向かって小さくされていると共に、
該支持ゴム弾性体において、該制振対象側から該マス部材側に向かって小さくされた横断面の単位長さ当たりの縮小変化割合が1%~5%の範囲内に設定されているダイナミックダンパ。 - マス部材の両側が支持ゴム弾性体を介して制振対象に取り付けられることで該制振対象に対する副振動系を構成するダイナミックダンパであって、
前記支持ゴム弾性体の横断面が、前記制振対象に対する前記マス部材の弾性連結方向において該制振対象側から該マス部材側に向かって小さくされており、
該マス部材の両側において並列的に配置された複数の該支持ゴム弾性体が設けられていると共に、それら各支持ゴム弾性体の横断面が何れも該制振対象側から該マス部材側に向かって次第に小さくされているダイナミックダンパ。
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JP2007263181A (ja) | 2006-03-27 | 2007-10-11 | Tokai Rubber Ind Ltd | ダイナミックダンパ |
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