JP7138042B2 - 自動車用内燃機関 - Google Patents

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Description

本願発明は、空冷式インタークーラを備えた自動車用内燃機関に関するものである。
排気ターボ過給機を備えた自動車用内燃機関では、吸気を冷却するため、空冷式のインタークーラを備えていることが多い。空冷式のインタークーラは、走行風が通過する通風ケーシングと、吸気が流れるコア部(熱交換エレメント)とを備えており、ケーシングに取り込まれた走行風をコア部に当てることにより、吸気を冷却している。
ケーシングの入口は、走行風を取り込むために車体の前方に向けて開口している一方、ケーシングの出口は、一般に下方又は後ろ下方に開口しているが、インタークーラの手前側の部位にラジエータが配置されていることから、自動車が停車している状態でエンジンが運転されていると、ラジエータを通過した熱風がケーシングの出口に回り込む現象があり、このため、吸気が加温されてしまって充填効率が悪化し、アクセルを踏んでも出力が出ないことがあった。
この点について特許文献1には、インタークーラにおけるコア部の下端に設けた下側ダクト部(上流側タンク)に、ラジエータを通過した風が導風ダクト(通風ケーシング)の出口に回り込むことを阻止する整流板を設けることが開示されている。また、特許文献1では、導風ダクト(通風ケーシング)の前部はラジエータに取付けられている。
特許第5704440号公報
特許文献1は、ラジエータを通過した熱風がインタークーラに流入することを簡単な構造で防止できるが、ケーシングはラジエータに取付けられているため、予めインタークーラをエンジンに組み付けておくことができず、このため、自動車の組み立ての作業性が悪いという問題がある。
さて、インタークーラは変速機の上方に配置されているが、シリンダヘッドのうち変速機の上方部には、多数本の冷却水配管(ホース)が接続された冷却水分配部を設けていることが多い。そして、自動車が衝突事故を起こした場合、インタークーラがフード(ボンネット)を介して下方に押されることがあるが、特許文献1では、インタークーラが下向きに押されると金属板製の整流板も一緒に下降動するため、金属板製の整流板によって冷却水配管が損傷するおそれがある。
本願発明は、このような現状を改善すべ成されたものである。
本願発明は自動車用内燃機関に関し、この内燃機関は、
「クランク軸を有する機関本体とその上部に取付けられた空冷式インタークーラ、及び、前記機関本体のうち前記クランク軸線方向から見た前後両端のうちの一端面に固定された変速機、並びに、前記機関本体のうち前記変速機の上方部に配置された冷却水分配部を備えていて、前記インタークーラは、前記機関本体の一端からはみ出るようにして前記冷却水分配部の上方に位置していると共に走行風が略下方に抜けるように配置されている構成であり」
という基本構成であり、
「前端部にラジエータが配置されたエンジンルームに、前記変速機が前記ラジエータの後ろに位置すると共にクランク軸が車体の車幅方向に長手となる横置き姿勢で配置される」
ようになっている。
そして、請求項1の発明は、上記基本構成において、
「前記機関本体の上部に、前記インタークーラを支持するブラケットが固定されており、前記ブラケットに、前記ラジエータを通過した風が前記インタークーラに下方から流入することを抑制する導風板を設けている」
という特徴を有している。
本願発明は、請求項2の構成も含んでいる。この請求項2の発明は、請求項1を展開したもので、
「前記ブラケットの上端に水平状の支持板を設けている一方、前記インタークーラの前部には、前記ブラケットの支持板に載る取付け板を設けていて、
前記支持板と取付け板とに、それらを締結するボルトが貫通するボルト挿通穴を空けており、
前記支持板のボルト挿通穴と取付け板のボルト挿通穴とのうちいずれか一方又は両方が、前記インタークーラに後ろ向きの力が作用したときに前記ボルトを離脱させ得るように前後方向に切り開かれている」
という構成になっている。
本願発明では、ラジエータを通過した風がインタークーラのケーシングに流入することはないため、吸気が加温されて充填効率が悪化する事態は生じない。従って、例えば渋滞時の停止状態から発進するに際してアクセルを踏んでも出力が出ないといった現象はなくて、高い加速応答性を確保できる。
また、インタークーラはブラケットを介して機関本体に取付けられているため、自動車の組み立て前に、インタークーラを安定した状態で機関本体に取付けておくことができる。従って、自動車の組み立て作業の能率向上にも貢献できる。
また、自動車の衝突事故等によってインタークーラがフードで下向きに押された場合、インタークーラが下降動することを導風板で阻止できるため、インタークーラの下方に配置されている冷却水用配管が損傷することを防止できる。従って、事故後に自走して安全なエリアに退避したり、サービス店まで走行したりすることが可能になる。
請求項2の発明では、衝突事故によってインタークーラが後ろ向きに押された場合、ボルトがボルト挿通穴から外れることにより、インタークーラが後ろ向きに移動することが許容されている。従って、自動車が人と衝突した場合は、フードの変形量を大きくして、人が受ける衝撃を緩和できる。
また、人との衝突にしても物との衝突にしても、インタークーラを後ろ向きに移動させることにより、インタークーラが冷却用配管類に当たることを抑制して、冷却水用配管類の損傷を防止できる。その結果、導風板によって支持できる場合と同様に、事故後の退避や整備工場への走行を可能にできる。
内燃機関を車体の前方から見た正面図である。 要部を前下方から見た斜視図である。 (A)は要部を前上方から見た斜視図、(B)はインタークーラの取付け板を示す図、(C)は(A)のC-C視断面図、(D)はボルト挿通穴の切り開き部の作用を示す図である。 図1の部分的な IV-IV視図である。 (A)(B)ともブラケットの斜視図である。 (A)はフロントブラケットの側面図、(B)は(A)のB-B視断面図、(C)はフロントブラケットの破断状態を示す図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下では、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、この方向は車体の向きを基準にしている。左右方向は車幅方向である。正面図は、車体の前面と相対向する方向から見た図である。
内燃機関では、クランク軸線方向を前後方向と呼ぶことが一般化しているが、本実施形態の内燃機関は、クランク軸を車幅方向に長い姿勢と成した横置き姿勢でエンジンルームに配置されているため、以下で使用する方向は一般的に使用されている方向とは相違している(一般的な用語とは、前後左右が逆になっている。)。
(1).基本構造
まず、内燃機関の基本構造を、主として図1に基づいて説明する。内燃機関の基本構造は従来と同様であり、図1に示すように、シリンダボアが形成されたシリンダブロック1と、その上面に固定されたシリンダヘッド2と、その上面に固定されたヘッドカバー3と、シリンダブロック1の下面に固定されたオイルパン4とを備えており、シリンダブロック1及びオイルパン4の一端面1a,4aに変速機5が固定されている。
シリンダブロック1及びシリンダヘッド2の他端面1b,2bには、タイミングチェーンを覆うフロントカバー6が固定されており、シリンダブロック1とシリンダヘッド2とヘッドカバー3とオイルパン4とフロントカバー6とによって機関本体が構成されている。なお、ヘッドカバー3の他端部には、キャップ7で塞がれる注油口8を設けている。
本実施形態の内燃機関は、排気側面を前向きにして配置されている。従って、シリンダヘッド2の排気出口には前向きに開口した排気出口(図示せず)が形成されているが、本実施形態では排気出口は1つのみ形成しており、この排気出口に、排気ターボ過給機9のタービンハウジング10が接続されている。
排気ターボ過給機9におけるタービンハウジング10の排出口には、触媒を内蔵した触媒ケース11がエルボ管を介して接続されており、触媒ケース11の下端に排気管12が接続されている。触媒ケース11は、インシュレータ13によって手前側から覆われている。
排気ターボ過給機9は、更に、コンプレッサハウジング14と軸受ハウジング15とを有しており、コンプレッサハウジング14には、タービンハウジング10に設けたウエストゲートバルブ(図示せず)を制御するアクチュエータ16を設けている。また、コンプレッサハウジング14の吸気入口とエアクリーナ17の出口とが、吸気第1ダクト18によって接続されている。エアクリーナ17は、ヘッドカバー3の上方部でかつ機関本体の他端に寄った部位に配置されており、そのダストサイド室に、吸気取り入れダクト19が接続されている。
排気ターボ過給機9におけるコンプレッサハウジング14の出口には、吸気第2ダクト20の上流端が接続されており、吸気第2ダクト20の下流端は、インタークーラ21を構成する熱交換ユニット22の上流側タンク23に接続されている(図4も参照)。
排気ターボ過給機9のコンプレッサハウジング14はシリンダヘッド2の他端面2bに寄った部位に配置されている一方、インタークーラ21は、ヘッドカバー3よりも高い部位に位置すると共に、ヘッドカバー3の一端の外側にはみ出た状態に配置されている。従って、インタークーラ21は、変速機5の基部の上方に配置されている。
このように、排気ターボ過給機9のコンプレッサハウジング14とインタークーラ21とが、高さが相違しつつ左右方向に大きく離れているため、吸気第2ダクト20は、排気ターボ過給機9のコンプレッサハウジング14から立ち上がったのち水平状の姿勢になってインタークーラ21に向かっている。そこで、吸気第2ダクト20の中途部が、ヘッドカバー3に固定した中間ブラケット24で支持されている。
シリンダヘッド2の一端面2aに、複数の継手ポート25を設けた冷却水分配部26が配置されており、各継手ポート25に接続したホース(図示せず)により、ラジエータ27等への冷却水の送り戻しが行われている。具体的には、ラジエータ27への送水・戻しの他に、室内暖房用ヒータコアへの送水と戻し、CVTウォーマへの送水と戻し、EGRクーラへの送水と戻し、排気ターボ過給機9の冷却水ジャケットへの送水と戻しなどが行われる。
また、冷却水分配部26には、ラジエータ27への送水を制御するサーモ弁が内蔵されている。本実施形態では、冷却水分配部26はシリンダヘッド2の一端面2aに後付けしているが、シリンダヘッド2に一体に形成される場合もある。
図1のとおり、ラジエータ27は、概ね変速機5の手前に配置されている。従って、平面視で見ると、ラジエータ27はインタークーラ21及び冷却水分配部26の手前に配置されている。また、高さの関係では、インタークーラ21はラジエータ27の上端よりも高い位置にあり、冷却水分配部26は、ラジエータ27の上部と重なる高さに位置している。
ラジエータ27の後ろにはファンシュラウド28が配置されており、ファンシュラウド28に電動式のラジエータファン(図示せず)が取付けられている。図4に示すように、ラジエータ27はアッパタンク27aを備えており、アッパタンク27aは、車体の前部に設けたラジエータサポート(フロントフレーム)29に固定されている。なお、図4に示すように、本実施形態の内燃機関は、気筒軸心O1を鉛直線O2に対して少し前傾させたスラント型になっている。
(2).インタークーラとその支持構造
図2や図4から容易に理解できるように、インタークーラ21は、前方と後ろ下方とに開口した通風ケーシング31と、通風ケーシング31の出口部に配置した熱交換ユニット22とで構成されている。熱交換ユニット22は、プレート式等の熱交換エレメントを多数設けたコア部32と、コア部32の上流側端部に接続した既述の上流側タンク23と、コア部32の下流側端部に接続した下流側タンク33とで構成されている。
上流側タンク23の入口は横向きに開口しており、これに吸気第2ダクト20が接続されている。他方、下流側タンク33の出口は下向きに開口しており、この下向き開口した出口に、吸気第3ダクト34の上端が接続されている。熱交換ユニット22は、後ろに向けて高くなるように傾斜しており、水平に対する傾斜角度は約30°になっている。
吸気第3ダクト34の下端はスロットルボデー35に接続されており、図4に簡単に示すように、スロットルボデー35は、吸気マニホールド36のサージタンク37に取付けられている。図2~4に示すように、通風ケーシング31の前部には、上流側タンク23を上から覆う庇部38を設けている。
インタークーラ21の取付け手段として、例えば図4に示すように、上流側タンク23がフロントブラケット39を介してシリンダヘッド2の一端部に連結されていると共に、図3に示すように、コア部32の他側部がリアブラケット40を介してシリンダヘッド2の一端部に連結されている。本実施形態では、フロントブラケット39が請求項に記載したブラケットに該当している。
フロントブラケット39はステンレス板等の金属板製であり、例えば図3(A)から容易に理解できるように(図4も参照)、シリンダヘッド2における一端部の上面に重なった下固定板41と、下固定板41から上向きに立ち上がった起立板42と、起立板42から横向きに延びる支持板43とを有しており、下固定板41は前後2本のボルト41aでシリンダヘッド2の上面に固定されている一方、支持板43に、フロントブラケット39から前向きに突設したフロント取付け板44がボルト45で連結されている。支持板43の下面には、ボルト45がねじ込まれるナット46を固定している。
フロント取付け板44は上流側タンク23に一体に形成されており、左右の上向きリブ44aを設けて強度を確保している。また、フロント取付け板44には、その上下に重なる弾性リング47が装着されている。従って、フロント取付け板44の取付け構造は、一種のグロメット構造になっている。弾性リング47をフロントブラケット39の支持板43に装着して、フロント取付け板44に設けた下向きピンを弾性リング47に挿入することも可能である。
フロント取付け板44にはボルト45を挿通するボルト挿通穴48が空いているが、図3(B)(D)に明示するように、ボルト挿通穴48を、前向きに開口した切り開き部48aを有する形態に形成している。切り開き部48aは、手前に向けて幅が広がるテーパ状になっており、かつ、最も幅が狭い箇所の幅はボルト45の外径よりも小さい寸法になっている。従って、ボルト挿通穴48は、ボルト45の外径よりも小さい寸法のくびれ部を有して前向きに切り開かれている。
図3(A)のとおり、リアブラケット40に対するコア部32の取付け構造は、フロントブラケット39に対する上流側タンク23の取付け構造と同様であり、コア部32の他側面にリア取付け板51をろう付け等で固定して、このリア取付け板51を、ボルト52及び弾性リング47を介してリアブラケット40の上片40aに連結している。リア取付け板51にも、フロント取付け板44と同様に、ボルト挿通穴の切り開き部51aが形成されている。
さて、自動車が人と衝突した場合、図4に模式的に示すフードFが人の身体で押されて凹み変形し、フードFによってインタークーラ21が後ろ下方に押されることがある。この場合、インタークーラ21がフロントブラケット39に強固に固定されていると、フードFの変形量が小さくなるため、人の身体に対するダメージが大きくなる。
他方、本実施形態のように、フロント取付け板44のボルト挿通穴48が前向きに切り開かれていると、ある程度の外力によってフロント取付け板44がボルト45から外れるため、フードFに押されてインタークーラ21が後退する。従って、フードFの変形量を大きくして、人に対するダメージを低減できる。
リア取付け板51も同様であり、ボルト挿通穴に切り開き部51aが形成されていることにより、ある程度以上の外力が作用すると、リア取付け板51がボルト52から離脱するため、フードFの変形量を大きくして身体に対するダメージを抑制できる。従って、実施形態のように、フロント取付け板44とリア取付け板51との両方に切り開き部48a,51aを形成すると、事故時のインタークーラ21の離脱を容易化して、人の身体に対するダメージ低減に大きく貢献できる。切り開き部は、少なくともフロント取付け板44に形成してもよいといえる。
(3).導風板
インタークーラ21はシリンダヘッド2の一端面2aの外側にはみ出ているため、フロントブラケット39は、下固定板41の一端部から起立板42が立ち上がって、支持板43は下固定板41と反対方向に延びている。従って、フロントブラケット39は、正面視でクランク状に曲がっている。
フロントブラケット39がクランク状に曲がっていることにより、支持板43はシリンダヘッド2の一端面の外側にはみ出ているが、例えば図2から容易に理解できるように、支持板43に、後ろ向きに延びる規制部50aを有する導風板50が、側板55を介して溶接等で固定されている。
すなわち、導風板50は、フロントブラケット39の支持板43から下向きに延びる側板55に溶接で固定されている上向き片50bと、上向き片50bの下端に設けて後ろ向きに延びる規制部50aとを有しており、側面視で略L形の形態を成している。そして、規制部50aは熱交換ユニット22の前部下方に位置している。
フロントブラケット39の形態は、図5で明瞭に表示している。この図5に示すように、起立板42と支持板43とには、補強のため、一体に連続したリブ溝(或いはリブ突起)53が形成されている。支持板43の上端部に、ボルト挿通穴54が空いている。導風板50の上向き片50bと規制部50aも、強度アップや熱変形吸収のために凹凸状に曲げ形成されている。図5(B)に示すように、支持板43と側板55との連接部には逃がし穴55aを空けている。下固定板41には、前後2つのボルト挿通穴41bが空いている。
さて、自動車が走行している状態では、図4に実線の矢印56で示すように、走行風が通風ケーシング31を介して熱交換ユニット22のコア部32を通過することにより、熱交換が成されて吸気が冷却される。
他方、ラジエータファンが駆動されている状態では、図4に点線矢印で示すように、ラジエータ27を通過した熱風が後ろ向きに流れていく。この場合、自動車の走行中においては、ラジエータ27を通過した熱風は走行風によって後ろに押されるため、熱風がインタークーラ21のコア部32に入り込むことはない。
しかし、渋滞中のように自動車が停止している状態でラジエータファンが回転していると、ラジエータ27の後ろに変速機5が配置されていることなどが影響して、図4に点線矢印57で示すように、ラジエータ27を通過した熱風の一部が上向きに流れてインタークーラ21のコア部32に向かうことがある。そして、熱風がコア部32に入り込むと、既述のとおり、吸気が加温されて充填効率が低下してしまうことになり、インタークーラ21の意味が無くなってしまう。
これに対して本実施形態では、熱交換ユニット22の前部に導風板50を配置したことにより、コア部32に向かう熱風は矢印58のように下向きに方向変換する。従って、熱風がコア部32に流入することを防止して、充填効率の悪化を防止できる。
導風板50はコア部32の前部下方にしか配置していないが、コア部32は後ろに向けて高くなるように傾斜しているため、その前部において熱風の流入を阻止できたら、熱風が入り込むことはない。従って、導風板50をコア部32の前部の下方のみに配置しただけであっても、目的は達成できる。
他方、既述のとおり、衝突事故において、インタークーラ21がフロントブラケット39から後ろに外れて下方に落ち込むことが有り得るが、仮に、インタークーラ21が大きく落ち込むと、冷却水分配部26に接続されているホース類がインタークーラ21によって損傷するおそれがある。すると、機関本体は運転可能な状態であっても、冷却水の漏洩によってすぐに運転が停止してしまい、退避行動もとれなくなるおそれがある。
これに対して本実施形態では、導風板50の規制部50aが後ろ向きに延びているため、インタークーラ21の落ち込みが規制部50aで阻止される。従って、インタークーラ21が大きく落ち込むことを防止して、冷却水分配部26に接続されているホース類の損傷を回避できる。これにより、自力での退避走行も可能になる。
(4).アースとその関連構造
本実施形態の内燃機関は、スロットルバルブ直下の吸気圧と機関回転数から吸入空気量を算定してスロットルバルブの開度と燃料噴射量とを制御するEFIエンジンであり、電気回路は、機関本体にアースすることによって通電させている。
そして、本実施形態では、図5(A)及び図6に示すように、フロントブラケット39における起立板42の下寄り部位をアース線固定部42aと成して、このアース線固定部42aに、アース線59が端子板60を介して接続されている。端子板60は細長い形態を成しており、タッピンねじ等のビス61が貫通する取付け穴62を挟んだ一方の側に、アース線59を接続する圧着部63を設けて、取付け穴62を挟んで他方の側に回り止めの爪64を設けている。
フロントブラケット39の起立板42には、ビス61がねじ込まれる取付け穴65と、その下方に位置した位置決め穴66とが空いており、端子板60の爪64を位置決め穴66に係合させた状態で、ビス61で固定している。なお、ビス61をナットにねじ込むことも可能である。
さて、上記のとおり、制御回路はフロントブラケット39を介して機関本体にアースすることで電流の流れを確保しているが、衝突事故などでアース機能がなくなると、回路に電流が流れずに制御が不可能になってしまい、機関の運転機能が保持されていても走行不能になって、退避行動も採れなくなってしまう。従って、事故や激しい振動があってフロントブラケット39が破損しても、アース状態を保持しておくことが要請される。
この点について本実施形態では、起立板42のうちアース線固定部42aよりも上方の部位に、最も強度が低下した弱化部を形成することにより、フロントブラケット39が破断してもアース状態が維持されるようにしている。
すなわち、まず、起立板の前側縁を、夾角が180°より小さいく字の形態に成すと共に、く字の頂点42bをアース線固定部42aより上に位置させることにより、起立板42を、アース線固定部42aよりも上の部位が最も幅狭となるように側面視で上窄まりの形態と成しており、更に、起立板42の後ろ側縁のうちく字の頂点42bよりも上の部位に側板55を曲げ形成して、側板55の下端部をく字の頂点42bと相対向するように設定している。
このように構成すると、起立板42は、側板55の下端部とく字の頂点42bとを結ぶ弱化ライン42cの箇所で最も強度が低下する(すなわち、弱化ライン42cの箇所に応力が集中する)ため、アース線固定部42aが離脱することはなくて、アースされた状態を保持できる。
すなわち、例えば衝突事故時にインタークーラ21は後ろに押された場合、フロントブラケット39には、その起立板42を後ろに倒すような曲げ力が作用するが、インタークーラ21がフロントブラケット39から離脱せずに起立板42の支持板43に後ろ向きの過大な外力が作用すると、図6(B)に示すように、端子板60よりも上に位置した弱化ライン42c(くびれ部)が破断するため、アース機能は維持される。従って、機関の機能が維持しておれば、自力走行による退避行動を取ることができる。
フロントブラケット39に過大な振動が作用した場合も、フロントブラケット39が破損することがあるが、破損個所はアース線固定部42aの上方に一定しているため、この場合も、アース機能は保持されて運転を続行できる。
図5(B)に示すように、フロントブラケット39の側板55は、支持板43と起立板42との両方に繋がっている。従って、フロントブラケット39のうち弱化ライン42cよりも上の部位の剛性は、著しく高くなっている。これにより、事故時等に弱化ライン42cの箇所で破断することが確実ならしめられている。
弱化ライン42cの一端部又は両端部に、応力集中を助長させるV溝42dを形成することも可能である。また、弱化手段としては、窄まり部を形成することに代えて、又はこれに加えて、スリットや穴を設けることも可能である。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えは、導風板は、フロントブラケット等のブラケットに一体形成することも可能である。また、インタークーラを支持するブラケットは、側面視でクランク状に曲がった形態など、様々な形態を採用できる。また、ブラケットは、ヘッドカバーやシリンダブロックに固定することも可能である。更に、フロントブラケットでインタークーラの通風ケーシングを支持することも可能である。
インタークーラの形態について述べると、インタークーラは必ずしも通風ケーシングを備えている必要はなく、熱交換ユニットのみでもよい。通風ケーシングの走行風案内機能をフードに設けることも可能である。
本願発明は、インタークーラを備えた自動車用内燃機関に具体化できる。従って、産業上利用できる。
2 機関本体を構成するシリンダヘッド
5 変速機
9 排気ターボ過給機
14 コンプレッサハウジング
17 エアクリーナ
18,20,34 吸気ダクト
21 インタークーラ
23 熱交換ユニットを構成する上流側タンク
26 冷却水分配部
27 ラジエータ
31 インタークーラの通風ケーシング
32 インタークーラのコア部
33 熱交換ユニットを構成する下流側タンク
39 フロントブラケット(請求項のブラケット)
40 リアブラケット
42 起立板
43 支持板
44 取付け板
48 取付け板のボルト挿通穴
48a 切り開き部

Claims (2)

  1. クランク軸を有する機関本体とその上部に取付けられた空冷式インタークーラ、及び、前記機関本体のうち前記クランク軸線方向から見た前後両端のうちの一端面に固定された変速機、並びに、前記機関本体のうち前記変速機の上方部に配置された冷却水分配部を備えていて、前記インタークーラは、前記機関本体の一端からはみ出るようにして前記冷却水分配部の上方に位置していると共に走行風が略下方に抜けるように配置されている構成であり、
    かつ、前端部にラジエータが配置されたエンジンルームに、前記変速機が前記ラジエータの後ろに位置すると共にクランク軸が車体の車幅方向に長手となる横置き姿勢で配置される内燃機関において、
    前記機関本体の上部に、前記インタークーラを支持するブラケットが固定されており、前記ブラケットに、前記ラジエータを通過した風が前記インタークーラに下方から流入することを抑制する導風板を設けている、
    自動車用内燃機関。
  2. 前記ブラケットの上端に水平状の支持板を設けている一方、前記インタークーラの前部には、前記ブラケットの支持板に載る取付け板を設けていて、
    前記支持板と取付け板とに、それらを締結するボルトが貫通するボルト挿通穴を空けており、
    前記支持板のボルト挿通穴と取付け板のボルト挿通穴とのうちいずれか一方又は両方が、前記インタークーラに後ろ向きの力が作用したときに前記ボルトを離脱させ得るように前後方向に切り開かれている、
    請求項1に記載した自動車用内燃機関。
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