JP6812860B2 - エンジンのブリーザ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の四輪車両に搭載されるエンジンにおいてブローバイガスを処理するためのブリーザ装置に関するものである。
自動車等のエンジンが発生するブローバイガスは油分及び水分を含んだガスであり、ブローバイガスは配管を通じてエンジンの吸気系に還流されて、混合気と共に燃焼されて処理される。低温下や走行風等でブローバイガス配管が冷却されると、ブローバイガス中の水分が凍結して、そのままではブローバイガス配管が閉塞する場合がある。
従来より、温水配管や周辺部品の放射熱等を利用してブローバイガス配管を加温し、凍結等を防止する技術が知られている(特許文献1)。
また、ブローバイガス中の油分はミスト状になっており、吸気系通路内部の汚損や燃焼室で煤の原因となる場合がある。
従来より、ブローバイガスの油分を取り除き、液体化したオイルを所定の場所(エンジンのオイルパンやシリンダヘッド等の液体のオイルが存在する部分)に戻す技術が知られている。
特開2016−133088号公報
しかしながら、ブローバイガス配管の加温によりブローバイガスの凍結を防止する場合、あるいはブローバイガス配管の冷却によりブローバイガス中の油分を液体化する場合、ブローバイガス配管を適切に温度管理することは容易でない。例えば放射熱等を利用する場合、車両の運転状態で放射熱の熱源温度が変化し、ブローバイガスを適正に処理するのが難しくなる。
本発明はかかる実情に鑑み、常に適正且つ効率的にブローバイガスを処理可能にするエンジンのブリーザ装置を提供することを目的とする。
本発明によるエンジンのブリーザ装置は、エンジン本体の前側に過給機が搭載され、エアクリーナから前記過給機に供給される空気にブローバイガスを還流するようにしたエンジンのブリーザ装置であって、前記過給機に空気を流入させるターボインレットパイプと前記過給機から空気を流出させるターボアウトレットパイプが前記過給機の上方に配置され、前記エンジン及び前記ターボインレットパイプ間を接続するブリーザホースが、前記エンジンの上面視で前記ターボインレットパイプ及び前記ターボアウトレットパイプ間に配置され、前記ブリーザホースは、前記エンジンの正面視で前記ターボインレットパイプから山型状に露出することを特徴とする。
本発明によれば、車両の走行速度に応じて過給機又は走行風によりブリーザホースを適度に加温しあるいは冷却し、常に適正且つ効率的にブローバイガスを処理することができる。
本発明の適用例としての車両に搭載されるエンジンまわりの斜視図である。 本発明の適用例としての車両に搭載されるエンジンまわりの右側面図である。 本発明の適用例としての車両に搭載されるエンジンまわりの上面図である。 本発明の適用例としての車両に搭載されるエンジンまわりの正面図である。 本発明に係るエンジンにおける過給機が配置されるシリンダヘッドを示す図4のA-A線に沿う断面図である。 本発明に係るエンジンにおける過給機のコンプレッサまわりの配管構造例を示す右側面図である。 本発明に係る過給に接続される配管等の配置関係を示す図4のA-A線に沿う断面図である。 本発明に係るブリーザ装置の作用等を模式的に示す図である。 本発明に係るブリーザ装置に対する車両の運転状況と過給機の温度との関係等を示す図である。
以下、図面に基づき、本発明によるエンジンのブリーザ装置における好適な実施の形態を説明する。
本発明の一実施の形態に係るエンジンのブリーザ装置は、エンジン本体の前側に過給機が搭載され、エアクリーナから前記過給機に供給される空気にブローバイガスを還流するようにしたエンジンのブリーザ装置であって、前記過給機に空気を流入させるターボインレットパイプと前記過給機から空気を流出させるターボアウトレットパイプが前記過給機の上方に配置され、前記エンジン及び前記ターボインレットパイプ間を接続するブリーザホースが、前記ターボインレットパイプ及び前記ターボアウトレットパイプ間に配置される。
本発明に係るエンジンのブリーザ装置において、車両の低速走行時等には過給機によりブリーザホースを適度に加温し、高速走行時等には走行風でブリーザホースを冷却することで常に適正且つ効率的にブローバイガスを処理する。
車両として例えば乗用車等の車両であってよく、図1において二点鎖線により概略図示するように車両1の前部にエンジンルーム2を有し、エンジンルーム2内にエンジン10が搭載される。先ず、図1を用いて、本実施例に係るエンジン10の概略構成について説明する。なお、図1等を含め、以下の説明で用いる図においては車両1の運転席から見る方向を車両の前方とし、その逆方向を後方とする。また、右側を右方、左側を左方とし、これらの方向をそれぞれ必要に応じて適宜、矢印により示す。
車両1は、エンジンルーム2の後部に設けられるダッシュパネル(図示せず)や、エンジンルーム2の側方に配置されて前後方向に沿って延びる左右一対の車体フレーム(図示せず)等を有する。ダッシュパネルが車両1の車室とエンジンルーム2を仕切り、また、車体フレームにより車体の骨格構造が形成される。エンジン10はエンジンマウント(図示せず)を介してエンジンルーム2内の所定位置に支持される。エンジンルーム2の上部にはエンジンフード3が開閉可能に取り付けられる。エンジンルーム2の前部にはフロントグリル4等が付設される。
ここで、エンジン10は本実施例において例えば多気筒、典型的には4気筒ディーゼルエンジン等であってよい。この場合、例えば、1番気筒から4番気筒(以下、#1気筒〜#4気筒で表す)が左右方向に一直線状(直列)に配置され、各気筒のそれぞれシリンダ軸線が略鉛直方向を指向する。エンジン10の左側にはトランスミッション(図示せず)が一体に結合し、エンジン10の右側部、及びトランスミッションの左側部にてエンジンマウントを介して車体フレームに支持される。
エンジン10において、図2に示したようにシリンダブロック11の上部に順次、シリンダヘッド12及びシリンダヘッドカバー13が一体的に結合してなり、上述のように直列4気筒エンジンとして構成される。シリンダヘッドカバー13の上部はエンジンカバー14によって覆われる。シリンダブロック11、シリンダヘッド12の右側面には動弁機構のカムシャフト(図示せず)を駆動するためのカムタイミングチェーン(図示せず)が配置され、チェーンカバー15がカムシャフト、カムタイミングチェーンを右方から覆っている。
エンジン10には更に、エアクリーナから供給される空気を供給する吸気装置、燃料を供給する燃料供給装置、燃焼後の排気ガスをエンジン10から排出する排気装置、エンジン10を冷却する冷却装置及びエンジン10の可動部を潤滑する潤滑装置、更にはそれらを作動制御する制御装置(ECU;Engine Control Unit)が付属する。制御装置の制御により複数の装置が上述の補機類等と協働し、これによりエンジン10全体として円滑な作動が遂行される。
吸気装置において♯1気筒〜♯4気筒ともシリンダヘッド12の後側に吸気ポート39が開口し、それらの吸気ポート39と連結する吸気マニホールド32がエンジン10に連結される。これにより、エンジン10の後側から空気が供給される。図3及び図4に示すようにエンジン10の左側前方付近にエアクリーナ16が配置され、エアインレットパイプ17から取り込んだ空気がエアクリーナケース18へ送られる。エアクリーナケース18内にはエアフィルタ(図示せず)が装着されており、エアクリーナケース18内に取り込まれた空気は該エアフィルタで清浄化される。エアクリーナケース18の右肩部付近には清浄化された空気の流出口18aが右方に開口し、この流出口18aにエアクリーナアウトレットホース19が接続される。エアクリーナアウトレットホース19はシリンダヘッドカバー13あるいはエンジンカバー14と略同一高さ位置で、流出口18aから右方へ延びるように配置される。エンジンカバー14は図3のように上面視で概略矩形(本例では左右方向に長い長方形)に形成され、エアクリーナアウトレットホース19はエンジンカバー14の前壁に沿って、エンジンカバー14に適度に接近しつつ♯2気筒付近まで延びるように配置される。
本実施例では吸気装置の途中に、エンジン10に供給する空気を圧縮する過給機20(ターボチャージャ)を備える。排気装置においてシリンダヘッド12の前側に排気ポート40が開口し、この排気ポート40と連結する過給機20がエンジン10に連結される。過給機20は、排気ガスの流れによって回転するタービン(図示せず)が収納されるタービンケース23がシリンダヘッド12に連結される。タービンケース23には、タービンを回転させた後の排気ガスが排出される排気管21が接続される。排気管21の途中には内部に触媒が収容された触媒ケース22が装着される。排気管21は図1等に示されるように過給機20から下方へ延びて、シリンダブロック11下部に回り込んで、更に後方へ延びる。
過給機20は、タービンの回転軸25と同軸上に配置されるコンプレッサ(図示せず)を収容するコンプレッサケース24を有する。コンプレッサは遠心式圧縮機で構成され、タービンのトルクを利用して空気を取り込んで圧縮する。本実施例ではコンプレッサケース24の中心右側部に後述する空気流入口を有し、この空気流入口に空気を流入させるターボインレットパイプ26が接続される。ターボインレットパイプ26の一端はエアクリーナアウトレットホース19に接続され、これによりエアクリーナ16から送られてくる空気がコンプレッサ24で取込まれる。
コンプレッサケース24は、その上部後寄りに後斜め上方に開口する後述する空気流出口を有し、この空気流出口に空気を流出させるターボアウトレットパイプ27が接続される。ターボアウトレットパイプ27はコンプレッサケース24から右方へ屈曲して延出し、一端にインタークーラインレットホース28が接続される。過給機20のコンプレッサによって圧縮された空気は高温になるため、そのままではエンジン10に対する吸気効率を低下させる原因となる。エンジン10のターボアウトレットパイプ27から吸気マニホールド32までの吸気通路の途中にインタークーラ29を配置し、インタークーラ29により、過給機20から供給される空気を冷却することで吸気効率を有効に向上することができる。
図3あるいは図4等に示すようにエンジン10の下部前方のエンジン10と離れた位置に空冷式のインタークーラ29が配置される。図4のようにインタークーラ29は正面視で概略矩形(本実施例では左右方向に長い長方形)を呈し、車両1の走行時にフロントグリル4を介して流入する走行風を受けて、内部を流通する空気が冷却される。インタークーラ29の右端部にインタークーラインレットホース28が接続され、インタークーラインレットホース28を介して、過給機20から圧縮された空気がインタークーラ29に送られる。なお、インタークーラインレットホース28はその途中に中間パイプ30が接合され、図2のようにターボアウトレットパイプ27からインタークーラ29までの間で適度に湾曲あるいは屈曲しながら配索され、両者を相互に接続する。
インタークーラ29の左端部にインタークーラアウトレットホース31が接続され、インタークーラアウトレットホース31を介して、インタークーラ29で冷却された空気が吸気マニホールド32に送られる。インタークーラアウトレットホース31はその途中に中間パイプ33が接合され、インタークーラ29の左端部からその後方側を通って右方へ延びて、エンジン10の底部側近に回り込んで吸気マニホールド32まで延びて、吸気マニホールド32に接続される。このようにエンジン10の吸気装置において、空気を取り込むエアクリーナ16と空気が供給される吸気マニホールド32との間に過給機20及びインタークーラ29が配置され、エンジン10に対して空気を効率よく供給することができる。
上記の場合、吸気装置に複数のパイプ類及びホース類が配索されるが、ターボインレットパイプ26、ターボアウトレットパイプ27、中間パイプ30、中間パイプ33等のパイプ類は典型的には金属や硬質の樹脂等で形成される。これらのパイプ類はブラケットあるいはステー等の連絡部材を介して、エンジン10自体あるいはエンジンルーム2内の車体フレームの適所に直接又は間接的に支持される。一方、エアクリーナアウトレットホース19、インタークーラインレットホース28、インタークーラアウトレットホース31等のホース類はゴムあるいは合成樹脂等により形成される。これらのホース類は両端部がパイプ類、あるいは過給機20やインタークーラ29等に接続されることで支持される。なお、実装に際してこれらの例に限らず、適宜変更可能である。
上述の吸気装置に付随して、エンジン10は、エンジン10で発生するブローバイガスを処理するブリーザ装置34を備える。ブローバイガスはシリンダブロック11の内部のクランクケースからシリンダヘッド12側へ流入し、シリンダヘッド12及びシリンダヘッドカバー13間に形成される内部空間に滞留する。ブリーザ装置34は、この内部空間と吸気装置であるターボインレットパイプ26との間を連結するブリーザホース35を有する。
次に、エンジン10の冷却装置において、シリンダブロック11及びシリンダヘッド12の内部には冷却水が循環するように形成されたウォータジャケット(図示せず)が構成される。図3及び図4等に示すように、ウォータジャケットに送られる冷却水を冷却するラジエータ36を装備する。本実施例ではラジエータ36は図4のように正面視で矩形状を呈し、図3のようにエンジン10の前方にエンジン10と離れて配置され、エンジン10の左側近にリザーブタンク37が配置される。なお、ラジエータ36は車体フレーム等を利用して、その適所に支持される。この場合、インタークーラ29がラジエータ36の前側に配置されると共に、そのインタークーラアウトレットホース31はラジエータ36の裏側(後側)に配索される。
ここで、エンジン10の特にシリンダヘッド12まわりについて説明する。シリンダブロック11とシリンダヘッド12との間に、シリンダブロック11のシリンダボアとシリンダボア内で上下動するピストン(図示せず)の上面及びシリンダヘッド12によって燃焼室(図示せず)が形成される。燃焼室に対して、図5のようにシリンダヘッド12に形成された吸気ポート39と排気ポート40がそれぞれ連通する。吸気ポート39は吸気バルブ(図示せず)によって開閉され、また、排気ポート40は排気バルブ(図示せず)によって開閉される。シリンダヘッド12内に、カム及びカムシャフト等を含んでなる動弁装置もしくは動弁機構が組み込まれ、吸気バルブ及び排気バルブは動弁装置により駆動される。シリンダヘッド12には燃料インジェクタが装着され、燃料噴射ポンプから送られる燃料が、所定のタイミングで燃料インジェクタから燃焼室を指向して噴射される。
本発明のブリーザ装置34において、コンプレッサケース24は図6に示したようにその回転軸25の右端部側に空気流入口41が開口し、空気流入口41にターボインレットパイプ26が接続される。空気流入口41直近のターボインレットパイプ26の後側外周面には、ブリーザホース35を接続するためのボス部42が略後方に突出して配置され、ブリーザホース35の先端側がボス部42に接続され、ターボインレットパイプ26と連通する。なお、ブリーザホース35は典型的にはゴム等により形成される。ブリーザホース35の基端側は、図3に示したようにシリンダヘッド12の上面等に突出して配置されたボス部43に接続され、このボス部43を介してシリンダヘッド12の内部空間に連通する。
図7に示すようにコンプレッサケース24の上部後寄りに空気流出口44が開口し、空気流出口44にターボアウトレットパイプ27が接続される。ターボインレットパイプ26とターボアウトレットパイプ27は過給機20、コンプレッサケース24の上方に配置される。この場合、ターボインレットパイプ26及びターボアウトレットパイプ27は前後に間隔をあけ、図3にも示されるようにその間隔内に収まるようにブリーザホース35が配置される。ターボインレットパイプ26はターボアウトレットパイプ27と略同一高さに配置され、ブリーザホース35はそれらの上方に位置している。
ターボインレットパイプ26は少なくともコンプレッサケース24の上方付近では、図7のように偏平な断面形状を有する。ターボインレットパイプ26の断面は上下方向で潰れて、例えば矩形(典型的には長方形)を呈し、その矩形の上側長辺、即ちターボインレットパイプ26の上表面が適度に前下がりに傾斜するように保持される。
また、ブリーザホース35は、ターボインレットパイプ26の後側で上方に突出して配置される。図4に示されるようにブリーザホース35は、コンプレッサケース24の上方付近にその頂部35aが位置するように概略山型に形成され、図4の正面視でターボインレットパイプ26から山型状に露出する。ブリーザホース35の頂部35aは、ブリーザホース35の基端側が接続されるシリンダヘッド12のボス部43よりも高い高さ位置に配置され、ブリーザホース35は頂部35aからボス部43までなだらかに下り傾斜するように配策される。
前述のようにシリンダヘッドカバー13の上部はエンジンカバー14によって覆われ、ブリーザホース35の後側にエンジンカバー14と部分的ではあるがシリンダヘッドカバー13が配置される。エンジンカバー14及びシリンダヘッドカバー13はブリーザホース35の後側で言わば縦壁状をなして配置され、ブリーザホース35の頂部35aは図4等のようにその縦壁よりも低くなるように設定される。
ここで、エンジンルーム2の上部を覆うエンジンフード3の下方にエンジン10が搭載され、エンジンフード3の下面から下方へ所定幅の領域に実質的な空間もしくはスペースが確保される。かかる空間を設けることで、歩行者等が衝突した際にエンジンフード3を変形させて衝撃を吸収し、歩行者等の保護を図るようにしている。即ち、図2あるいは図5等に示したようにエンジンフード3の下面から所定幅wで歩行者保護ラインLが設定され、エンジンフード3の下面から歩行者保護ラインLまでを空間領域とし、エンジンフード3の変形代を得ている。エンジンカバー14及びブリーザホース35は少なくとも歩行者保護ラインLよりも下方に位置し、それらがエンジンフード3の変形の阻害要因とならないようにしている。
エンジンフード3は図2に示されるように適度に前下がりに傾斜し、その前端でフロントグリル4に連接する。前述のようにターボインレットパイプ26の断面は図7に示したように前下がりに傾斜して保持され、少なくとも過給機20、即ちコンプレッサ24の上方付近ではターボインレットパイプ26の断面はエンジンフード3と略同程度の傾斜角を持つ。
なお、図7に示されるようにエンジンフード3の下面には前後方向に沿って形成され、下方へ突出する複数の補強リブ3aが付設され、補強リブ3aによりエンジンフード3の剛性強化が図られる。
ブリーザ装置34の基本的動作において、シリンダヘッド12の内部空間に滞留するブローバイガスは、ブリーザホース35を介してターボインレットパイプ26に吸引され、ターボインレットパイプ26内を流れる空気と合流する。空気と合流したブローバイガスは過給機20のコンプレッサケース24へ送られる。吸気装置における空気及びブローバイガスの流れを図1において矢印を用いて説明すると、空気及びブローバイガスはターボインレットパイプ26からコンプレッサケース24の空気流入口41に流入し、コンプレッサケース24で圧縮されてその空気流出口44から流出する。空気流出口44から流出した空気及びブローバイガスはターボアウトレットパイプ27を介して、インタークーラインレットホース28を流通してインタークーラ29に送られる。インタークーラ29で冷却された空気及びブローバイガスは、インタークーラアウトレットホース31を流通して吸気マニホールド32へ供給され、その後各気筒の吸気ポート39からシリンダに吸引されて燃焼に供される。
本発明のブリーザ装置34において特に、過給機20の上方に配置されるターボインレットパイプ26とターボアウトレットパイプ27の間には、図8に模式的に示すように前後方向の相互の間隔によりスペースSが形成される。ブリーザホース35はその間隔内に収まるように過給機20(コンプレッサケース24)の上方に配置される。スペースSは、ターボインレットパイプ26及びターボアウトレットパイプ27により前後から挟まれることで、コンプレッサケース24上に言わば煙突状を呈して形成される。コンプレッサが作動することで輻射熱Hが図8の矢印のようにスペースS内を上昇し、スペースS内にあるブリーザホース35は輻射熱Hによって加温される。また、車両1の走行時にはフロントグリル4からエンジンルーム2に走行風Wが流入し、ブリーザホース35に当たる。
ここで、図9は車両1の運転状況と過給機20の輻射熱Hの温度(過給機温度)との関係等を示している。車両1の運転状況、特にはエンジン10の回転数との関係で過給機温度、走行風の風量及びブリーザホース35の熱負荷はそれぞれ変化し、それらは車両1の停止時から高速走行時に対応して図9のように低温から高温、多少あるいは大小変化する。
車両1の運転状況とブリーザホース35の熱負荷の関係を見ると、車両1の停車時(アイドリング)には過給機温度が低く、走行風がないため、ブリーザホース35を適温で加温し、ブリーザホース35の熱負荷は少なくあるいは殆んどない。また、車両1の低速走行時には過給機温度は適度に上がり、走行風の当たりが少ないためその冷却効果は過大にならず、ブリーザホース35の熱負荷は中程度である。高速走行時には過給機温度が高く、走行風は多くなってはいるが、そのままではブリーザホース35を過熱して熱負荷を大きくしてしまう(図9、※印)。本発明において、コンプレッサケース24の上方に配置されているブリーザホース35に対して、図8の矢印のように走行風Wを誘導し、走行風Wの当たりを大きくすることで、ブリーザホース35の熱負荷が過大にならないように走行風Wによる冷却効果を図る。
先ず、車両1の停車時あるいは低速走行時にはブリーザホース35を適度に加温し、ブリーザホース35内のブローバイガス中の水分が凍結して、ブローバイガスがブリーザホース35を閉塞するのを有効に防止することができる。
一方、高速走行時には走行風Wの冷却効果により、ブリーザホース35の熱負荷が過大になるのを防ぐことができる。
この場合、ブリーザホース35は、ターボインレットパイプ26の後側で略山型に上方に突出して配置される。これによりブリーザホース35に対して、図8のように走行風Wが当たり易くし、熱負荷が過大になるのを抑制するために必要な走行風Wによる冷却効果を有効に得るようにする。
また、走行風Wによる冷却効果によりブリーザホース35内のブローバイガス中のオイルミストを液体化し、この液体化したブローバイガスがエンジン10に戻される。ブリーザホース35はその頂部35aからシリンダヘッド12のボス部43へと下り傾斜しているため、液体化したブローバイガスを的確且つ効率的に戻すことができる。
ブリーザホース35の前側に配されたターボインレットパイプ26は、コンプレッサケース24の上方付近で偏平な断面形状を有する。そして、ターボインレットパイプ26の上表面が前下がりに傾斜することで、走行風Wをその上表面に沿ってブリーザホース35へと誘導し易くし、走行風Wの冷却効果を更に有効にする。
この場合、ターボインレットパイプ26を偏平とすることで、歩行者保護ラインLに対応する空間領域を確保し易くし、つまり走行風Wによる冷却効果と歩行者の安全性確保の双方を有効に実現することができる。
また、ブリーザホース35を接続するためのボス部42をターボインレットパイプ26の後側外周面にて、図6等のようにターボインレットパイプ26の略後方に突出して配置し、これによりボス部42が走行風Wの流れを妨げないようになっている。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
上記実施例においてエンジン10が4気筒の例を説明したが、気筒数は適宜増減することが可能である。
1 車両、2 エンジンルーム、3 エンジンフード、4 フロントグリル、10 エンジン、11 シリンダブロック、12 シリンダヘッド、13 シリンダヘッドカバー、14 エンジンカバー、15 チェーンカバー、16 エアクリーナ、17 エアインレットパイプ、18 エアクリーナケース、18a 流出口、19 エアクリーナアウトレットホース、20 過給機、21 排気管、22 触媒ケース、23 タービンケース、24 コンプレッサケース、25 回転軸、26 ターボインレットパイプ、27 ターボアウトレットパイプ、28 インタークーラインレットホース、29 インタークーラ、30,33 中間パイプ、31 インタークーラアウトレットホース、32 吸気マニホールド、34 ブリーザ装置、35 ブリーザホース、36 ラジエータ、37 リザーブタンク、38 オイルパン、39 吸気ポート、40 排気ポート、41 空気流入口、42,43 ボス部、44 空気流出口。

Claims (3)

  1. エンジン本体の前側に過給機が搭載され、エアクリーナから前記過給機に供給される空気にブローバイガスを還流するようにしたエンジンのブリーザ装置であって、
    前記過給機に空気を流入させるターボインレットパイプと前記過給機から空気を流出させるターボアウトレットパイプが前記過給機の上方に配置され、
    前記エンジン及び前記ターボインレットパイプ間を接続するブリーザホースが、前記エンジンの上面視で前記ターボインレットパイプ及び前記ターボアウトレットパイプ間に配置され
    前記ブリーザホースは、前記エンジンの正面視で前記ターボインレットパイプから山型状に露出することを特徴とするエンジンのブリーザ装置。
  2. 前記ブリーザホースはその山型状の頂部からシリンダヘッドへと下り傾斜していることを特徴とする請求項に記載のエンジンのブリーザ装置。
  3. 前記ターボインレットパイプは前記過給機の上方付近で、偏平な断面形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンのブリーザ装置。
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