JP7128667B2 - 荷電粒子ビーム制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、荷電粒子ビーム制御装置に関する。
荷電粒子線を用いて試料に作成された微細パターンの寸法を検査する走査電子顕微鏡等の荷電粒子ビーム制御装置では、荷電粒子線を磁場によって偏向するための偏向コイルが用いられる。試料に照射する電子ビームをスキャンするためには、偏向コイルに流れる電流の大きさや極性を変えて偏向強度を調整する必要がある。また、高精度な寸法検査を実現するためには、安定度の高い定電流回路を設計する必要がある。
荷電粒子ビーム制御装置では、多数のコイルを使用しており、偏向コイルごとに電子ビームの偏向量を制御する。このために、各偏向コイルに対応する定電流回路を用意する必要がある。
装置サイズの小型化やコスト低減の観点から、これらの定電流回路は、一基板上に構成する必要がある。各定電流回路では、偏向コイルに流す電流と同様のリターン電流が基板上のグランドを流れるため、グランド電位のばらつきがしばしば問題となる。
特許文献1には、グランド電位のばらつきを防止するために、負荷回路に一定の動作電圧を与えることが記載されている。
特開2014-134862号公報
荷電粒子ビーム制御装置においては、グランド電位のばらつきにより、定電流回路における制御信号と出力電流の関係が変動する。この結果、制御信号が一定であっても偏向コイルを流れる電流が変わり、試料への電子ビームの照射精度が悪化してしまう。
特許文献1には、グランド電位のばらつきが生じるという課題については記載されている。しかし、グランド電位のばらつきにより電子ビームの照射精度が悪化するという荷電粒子ビーム制御装置に特有の課題及びその解決手段については言及されていない。
本発明の目的は、荷電粒子ビーム制御装置において、グランド電位のばらつきにより電子ビームの照射精度が悪化することを防止することにある。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム制御装置は、負荷に加える電流量を設定するため制御信号に基づいて前記負荷に電流を供給する電流制御回路を備えた定電流源を有し、荷電粒子ビームを試料に照射して発生した反射電子を電気信号に変換して処理する荷電粒子ビーム制御装置であって、前記電流制御回路は、前記制御信号に基づき電流検出抵抗に流れる電流量を調整して定電流を供給する電流変換部と、前記制御信号の第1のグランド側端子電圧と前記電流検出抵抗の第2のグランド側端子電圧とが入力され、前記第1のグランド側端子電圧と前記第2のグランド側端子電圧との電圧差に比例した出力信号を出力する差動増幅部と、前記差動増幅部が出力した出力信号と前記制御信号とが入力され、前記出力信号と前記制御信号を所定の比率で加算する補正部と、を有することを特徴とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム制御装置は、負荷に加える電流量を設定するため制御信号に基づいて前記負荷に電流を供給する定電流源を有し、荷電粒子ビームを試料に照射して発生した反射電子を電気信号に変換して処理する荷電粒子ビーム制御装置であって、前記定電流源は、前記制御信号が供給され、前記制御信号の電圧基準となる第1のグランド側端子を備える制御信号入力部と、前記制御信号入力部からの前記制御信号に基づいて前記負荷に電流を供給する電流制御回路と、を有し、前記電流制御回路は、駆動端子、第1の端子及び第2の端子とを有し、前記駆動端子に駆動電圧を供給することにより、前記第1の端子と前記第2の端子との間に定電流を流す電圧駆動トランジスタと、前記電圧駆動トランジスタの前記第2の端子と前記負荷の第1の負荷端子とが接続され、前記負荷の第2の負荷端子と第2のグランド側端子との間に接続された電流検出抵抗と、前記駆動電圧を前記電圧駆動トランジスタの前記駆動端子に供給するオペアンプと、前記第1のグランド側端子の電圧と前記第2のグランド側端子の電圧とが入力され、前記第1のグランド側端子の前記電圧と前記第2のグランド側端子の前記電圧の電圧差に比例した電圧を出力端子に出力する差動増幅部と、を有し、前記制御信号入力部に第1抵抗の第1端子が接続され、前記差動増幅部の前記出力端子に第2抵抗の第1端子が接続され、前記第1抵抗と前記第2抵抗の第2端子同士が接続され、前記第1抵抗の前記第2端子が前記オペアンプの反転入力端子に接続され、前記オペアンプの前記反転入力端子と前記負荷の前記第2の負荷端子の間には第3抵抗が接続されていることを特徴とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム制御装置は、負荷に加える電流量を設定するため制御信号に基づいて前記負荷に電流を供給する定電流源を有し、荷電粒子ビームを試料に照射して発生した反射電子を電気信号に変換して処理する荷電粒子ビーム制御装置であって、前記定電流源は、前記制御信号が供給され、前記制御信号の電圧基準となる第1のグランド側端子を備える制御信号入力部と、前記制御信号入力部からの前記制御信号に基づいて前記負荷に電流を供給する電流制御回路と、を有し、前記電流制御回路は、駆動端子、第1の端子及び第2の端子とを有し、前記駆動端子に駆動電圧を供給することにより、前記第1の端子と前記第2の端子との間に定電流を流す電圧駆動トランジスタと、前記電圧駆動トランジスタの前記第2の端子と前記負荷の第1の負荷端子とが接続され、前記負荷の第2の負荷端子と第2のグランド側端子との間に接続された電流検出抵抗と、前記駆動電圧を前記電圧駆動トランジスタの前記駆動端子に供給する第1のオペアンプと、前記第1のグランド側端子の電圧と前記第2のグランド側端子の電圧とが入力され、前記第1のグランド側端子の前記電圧と前記第2のグランド側端子の前記電圧の電圧差に比例した電圧を出力端子に出力する差動増幅部と、を有し、前記制御信号入力部に第1抵抗の第1端子が接続され、前記差動増幅部の前記出力端子に第2抵抗の第1端子が接続され、前記第1抵抗と前記第2抵抗の第2端子同士が接続され、前記第1抵抗の第2端子が第2のオペアンプの反転入力端子に接続され、前記第2のオペアンプの反転入力端子と前記第2のオペアンプの出力端子の間に第3抵抗が接続され、前記第2のオペアンプの出力端子と前記第1のオペアンプの非反転入力端子が接続され、前記第2のオペアンプの非反転入力端子が前記第1のグランド端子に接続され、前記第1のオペアンプの反転入力端子が前記負荷の前記第2の負荷端子に接続されていることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、荷電粒子ビーム制御装置において、グランド電位のばらつきにより電子ビームの照射精度が悪化することを防止することができる。
荷電粒子ビーム制御装置の構成を示す図である。 実施例1における電流制御回路の構成の一例を示す回路図である。 基板レイアウトの一例を示す模式図である。 実施例2における電流制御回路の構成の一例を示す回路図である。 実施例3における電流制御回路の構成の一例を示す回路図である。
以下、実施例を図面を用いて説明する。
図1を参照して、荷電粒子ビーム制御装置の構成について説明する。
図1に示すように、荷電粒子ビーム制御装置100は、電子ビーム(荷電粒子ビーム)102を照射する電子銃101、電子ビーム102を偏向して試料104の表面上を走査させると共に二次電子105の軌道を制御する電磁偏向器103a~103d、試料104から発生した二次電子105などを反射する反射板106、反射板106から発生した三次電子を取り込み電気信号に変換する検出器107、検出した電気信号を処理し、試料の画像情報を生成する信号処理・画像生成部108を有する。
信号処理・画像生成部108で生成された画像情報は、コンピュータ109に供給され、試料観察画像としてコンピュータ109の画面に表示される。また、荷電粒子ビーム制御装置100は、偏向制御部110及び定電流源111を備え、電磁偏向器103a~103dに加える電流量を調整する。偏向制御部110は、電磁偏向器103a~103dに加える電流量を設定するため制御信号を定電流源111に供給する。定電流源111は、制御信号を受け電磁偏向器103a~103dに電流を出力する。
図1では、4種類の電磁偏向器103a~103dを示したが、これに限定されるものではなく、より多くの電磁偏向器を備えることも可能である。
図3を参照して、図1における定電流源111の内部構成について説明する。
図3に示すように、定電流源111は、偏向制御部110からの制御信号を受ける制御信号入力部2、電流制御回路1a及び1b及び電源インタフェース21を有する。負荷103a及び103bは、図1の電磁偏向器103a及び103bを意味し、ここでは電磁偏向器103c及び103dに対応した電流制御回路1c及び1dは省略している。
図2を参照して、実施例1に係る荷電粒子ビーム制御装置100の電流制御回路1の構成について説明する。
図2に示すように、電流制御回路1は、制御信号入力部2より供給される制御信号V1に対応する電流Idを負荷103に流すことで負荷103を駆動する。電流制御回路1は、電流変換部4と差動増幅部5と補正部6を有する。抵抗R2は、電流変換部4と補正部6の両方の構成要素に含まれるものである。
電流制御回路1は、差動増幅部5において、制御信号入力部2のグランド電位G1と抵抗R1のグランド電位G2の電位差を検出し、検出した電位差を補正部6を介して電流変換部4に加える。これにより、グランド電位G1に対してG2の電位が変動しても電流Idを安定させることが可能である。
電流変換部4は、抵抗R1、R2、R3、オペアンプ11、NMOSトランジスタ12、PMOSトランジスタ13を備える。電流変換部4は、制御信号入力部2より供給される制御信号V1を入力し、制御信号V1に対応する電流Idを負荷103に供給すると共に、負荷103に流れた電流を電流変換部4に引き戻し、抵抗R1を介してグランドG2に流す。
ここで、抵抗R2は、制御信号入力部2の制御信号V1の出力端子とオペアンプ11の反転入力端子間に接続され、抵抗R3は、オペアンプ11の反転入力端子と負荷103間に接続される。抵抗R1は、抵抗R3と負荷103の接続点bとグランドG2間に接続される。オペアンプ11の非反転入力端子は、制御信号V1の基準グランドG1と同じ電圧が入力される。オペアンプ11の出力端子は、NMOSトランジスタ12及びPMOSトランジスタ13のゲート端子に接続される。
また、NMOSトランジスタ12とPMOSトランジスタ13は、ドレイン端子をそれぞれ正電圧(+Vc)と負電圧(-Vc)に接続されると共に、ソース端子同士が接続される。また、ソース端子は、負荷103の一端と接続され、負荷103のもう一端が接続点bと接続される。
電流変換部4は、グランド電位G1を基準グランドとする制御信号V1が入力されると、オペアンプ11と抵抗R2及びR3で構成される反転増幅回路によりb点の電圧V2は式(1)で与えられる。
V2=-V1×(R3/R2) ……式(1)
負荷103を流れる電流Idは、抵抗R1を流れる電流と等しく、抵抗R1と抵抗R1の両端電圧V2とG2を用いて式(2)で与えられる。
Id=(V2-G2)/R1
=-V1×{R3/(R2×R1)}-G2/R1 ……式(2)
ここで、制御信号V1のグランド電位G1と抵抗R1のグランド側の電位G2が共通の場合、上式(2)においてG2=0を代入し、式(3)を得る。
Id=-V1×{R3/(R2×R1)} ……式(3)
グランドG1とグランドG2の電位差によって生じる電流Idの電流誤差は、式(2)から式(3)を差し引くと、-G2/R1となる。
次に、差動増幅部5の回路構成と動作を説明する。
差動増幅部5は、抵抗5、抵抗6、オペアンプ14を備える。差動増幅部5は、制御信号入力部2のグランドG1の電圧と抵抗R1のグランドG2の電圧を入力し、グランドG1とグランドG2間の電位差(グランドG1に対するグランドG2の電圧)を-1倍(反転)してc点に出力する。
ここで、抵抗R5は、グランドG2の電圧を検出するための配線L2とオペアンプ14の反転入力端子間に接続され、抵抗R6は、オペアンプ14の反転入力端子と出力端子間に接続される。また、オペアンプ14の非反転入力端子には、制御信号入力部2のグランドG1の電圧を検出するための配線L1が接続される。
なお、オペアンプ14の非反転入力端子の電圧がグランドG1の電圧と一致するように専用配線L1で結線し、配線L1において電位差が生じないようにすることが望ましい。同様に、抵抗R5とグランドG2間の配線L2において両端で電位差が生じないように結線することが望ましい。また、配線L2は、回路基板上において抵抗R1のグランド側端子の直近のグランドG2の電圧が得られるように配線することが望ましい。
差動増幅部5は、抵抗R5と抵抗R6の抵抗値を一致させることで、反転増幅回路を構成し、端子cにおける出力信号V3は、グランドG1の電圧を基準に、以下の式(4)で示される。
V3=-G2×(R6/R5)=-G2 ……式(4)
次に、補正部6の回路構成と動作を説明する。補正部6は、抵抗R2と抵抗R4を備える。補正部6は、制御信号V1と差動増幅部5の出力信号V3を入力し、それぞれ抵抗R2と抵抗4を介して接続され、その出力はオペアンプ11の反転入力端子に供給される。ここで、R4は、R3と同一の抵抗値が使用される。
電流変換部4は、グランド電位G1を基準グランドとする制御信号V1と差動増幅部5の出力信号V3が入力されると、オペアンプ11と抵抗R2、R3、R4で構成される加算回路によりb点の電圧V2は次式で与えられる。
V2=-R3×(V1/R2+V3/R4)
=-R3×(V1/R2-G2/R3)
=-V1×(R3/R2)+G2 ……式(5)
負荷103を流れる電流Idは、抵抗R1を流れる電流と等しく、抵抗R1と抵抗R1の両端電圧V2とG2を用いて次式で与えられる。
Id=(V2-G2)/R1
=-V1×{R3/(R2×R1)} ……式(6)
式(6)は式(3)と一致する。すなわち、グランドG2の電圧に依存せず、制御信号V1に対して電流Idは抵抗R1、R2、R3の抵抗値によって一意に決定することができる。
また、オペアンプ11、14は、図示されない正負の電源電圧が印加されており、両オペアンプは正負の電圧を出力することができる。負荷103に対して電流を吐き出す(ソース)場合は、オペアンプ11は正電圧でNMOSトランジスタ12を駆動し、負荷103から電流を吸い込む(シンク)場合は、オペアンプ11は負電圧でPMOSトランジスタ13を駆動する。このように、制御信号V1の電圧値を正負の極性を含めて制御することで、負荷103に対して、ソース及びシンク電流源として動作することが可能である。
次に、図3を参照して、電流制御回路1が一基板上に複数使用される場合の基板レイアウトの一例について説明する。図3では、電流制御回路1を2回路配置した構成を示すが、電流制御回路1を3回路以上配置した構成であっても良い。
図3に示すように、定電流源111は、制御信号入力部2、電流制御回路1a、1b、負荷103a及び3b、電流制御回路1a及び1bのNMOSトランジスタ12、PMOSトランジスタ13の電源電圧+Vc及び-Vcを供給するための電源インタフェース21を備える。
定電流源111は、制御信号入力部2において、グランドG1の電圧を基準とした制御信号V1a、V1bを生成し、それぞれ電流制御回路1a、1bに出力する。なお、制御信号入力部2は、定電流源111の外部より供給されたアナログ電圧V1a、V1bを入力し、それぞれ電流制御回路1a、1bに供給するバッファ回路として機能しても良い。
あるいは、制御信号入力部2は、DAC回路を備え、定電流源111の外部から供給されたデジタル信号をDAC回路に入力し、DACに設定されたデジタル値に対応したアナログ信号を制御信号V1a、V1bとして出力されるように構成しても良い。
制御信号入力部2は、制御信号V1a、V1bと共に、制御信号入力部2のグランドG1の電圧を電流制御回路1a、1bに配線される。グランドG1の電圧を電流制御回路1a及び1bに対して極力同じ電圧を提供するために、配線幅は広く、配線導体は極力厚くすることが望ましい。
電流制御回路1aは、制御信号V1aを入力し、対応する電流Idaを負荷103aに供給する。また、電流制御回路1bは、制御信号V1bを入力し、対応する電流Idbを負荷103bに供給する。電流制御回路1a及び1bは、それぞれ負荷103a、3bを流れた電流を戻し、それぞれの電流を定電流源111の共通グランドを介して電源インタフェース21、電源ケーブルを経由して外部接続された電源回路に流す。
図3において、破線で示す電流Idaは、電流制御回路1aから出力された共通グランドを流れる電流経路である。電流Idaが流れることで生じるIRドロップにより、図2における抵抗R1のグランドG2aの電圧がグランドG1とは異なる電圧値となる。
同様に、破線で示す電流Idbは、電流制御回路1bから出力された共通グランドを流れる電流経路であり、電流Idaと電流Idbが流れることで生じるIRドロップにより、抵抗R2のグランドG2bの電圧がグランドG1とは異なる電圧値となる。
定電流源111において、制御信号入力部2は、グランドG1の電圧が電流Ida、IdbによるIRドロップの影響を受けず安定な電圧を得るため、共通グランド上の電流Ida及びIdbが流れる経路上と異なる位置にレイアウトする構成が望ましい。
また、基板レイアウトの制約により、制御信号入力部2と電流制御回路1a或いは1bを近接して配置しなければならない場合は、制御信号入力部2と電流制御回路1a或いは1b間の共通グランドを分断するスリットを入れ、制御信号入力部2を電流Ida或いはIdbが極力流れないようにすることが望ましい。あるいは、制御信号入力部2のグランドG1とグランドG2a、G2bを異なる層で構成し、両グランド間をビアなどで接続するようにしても、同様の効果を得ることができる。
実施例1は、負荷103に加える電流量を設定するため制御信号V1に基づいて負荷103に電流を供給する電流制御回路1を備えた定電流源111を有し、荷電粒子ビーム102を試料104に照射して発生した反射電子を電気信号に変換して処理する荷電粒子ビーム制御装置100である。
電流制御回路1は、制御信号V1に基づき電流検出抵抗R1に流れる電流量を調整して定電流Idを供給する電流変換部4と、制御信号V1の第1のグランド側端子電圧G1と電流検出抵抗R1の第2のグランド側端子電圧G2とが入力され、第1のグランド側端子電圧G1と第2のグランド側端子電圧G2との電圧差に比例した出力信号V3を出力する差動増幅部5と、差動増幅部5が出力した出力信号V3と制御信号V1とが入力され、出力信号V3と制御信号V1を所定の比率で加算する補正部6とを有する。
また、負荷としての電磁偏向器103に加える電流量を設定するため制御信号V1を生成する偏向制御部110を更に有する。定電流源111は、偏向制御部110からの制御信号V1が入力される制御信号入力部2を更に有する。電流制御回路1は、制御信号入力部2からの制御信号V1に基づいて電磁偏向器103に電流を供給する。
また、電流変換部4は、オペアンプ11を更に有する。補正部6は、オペアンプ11の加算回路(11、R2、R3、R4)を用いて、出力信号V3と制御信号V1を所定の比率で加算する。
より具体的には、実施例1の電流制御回路1は、駆動端子(ゲート端子)、第1の端子(12の+Vc側)及び第2の端子(12の負荷側)とを有し、駆動端子(12のゲート端子、つまり11の出力が接続されている端子)に駆動電圧(11の出力電圧)を供給することにより、第1の端子(12の+Vc側)と第2の端子(12の負荷側)との間に定電流Idを流す電圧駆動トランジスタ12と、電圧駆動トランジスタ12の第2の端子と負荷301の第1の負荷端子(12側)とが接続され、負荷103の第2の負荷端子(b)と第2のグランド側端子G2との間に接続された電流検出抵抗R1と、駆動電圧を前記電圧駆動トランジスタ12の駆動端子に供給するオペアンプ11と、第1のグランド側端子G1の電圧と第2のグランド側端子G2の電圧とが入力され、第1のグランド側端子G1の電圧と第2のグランド側端子G2の電圧の電圧差に比例した電圧V3を出力端子(c)に出力する差動増幅部5とを有する。
そして、制御信号入力部2に第1抵抗R2の第1端子(2側)が接続さる。差動増幅部5の出力端子に第2抵抗R4の第1端子(5側)が接続される。第1抵抗R2と第2抵抗R4の第2端子(11の反転入力端子側)同士が接続され、第1抵抗R2の第2端子がオペアンプ11の反転入力端子に接続される。オペアンプ11の反転入力端子と負荷103の第2の負荷端子の間には第3抵抗R3が接続される。
また、オペアンプ11の反転入力端子は、第1のグランド側端子G1に接続さる。差動増幅部5は、第1のグランド側端子G1の電圧と第2のグランド側端子G2の電圧との電圧差を-1倍に反転して出力端子(c)に出力する。尚、第2抵抗R4は、第3抵抗R3と同一の抵抗値を有する。
実施例1では、特に基板上の共通グランドを負荷からのリターン電流が流れることにより、電流制御回路1における抵抗R1のグランドG2の電圧が制御信号のグランドG1の電圧に対して差異が生じても、差動増幅部5及び補正部6を付加した電流制御回路1の構成によって、負荷103に対して高安定な定電流を供給できる。これにより、電子ビーム102の試料104への照射位置を高精度に制御可能となり、高分解能な試料画像の生成が可能となる。
図4を参照して、実施例2に係る荷電粒子ビーム制御装置100の電流制御回路1の構成について説明する。
実施例2の電流制御回路1は、実施例1と同様に、電流変換部4、差動増幅部5及び補正部6を備える。実施例1と異なる点は、電流変換部4においてオペアンプ11の非反転入力端子が抵抗R1のグランド側端子に接続されており、また、差動増幅部5は、抵抗R7、R8及びオペアンプ15から構成される点である。その他の部分の構成は、実施例1の電流制御回路1と同じであるの。
電流変換部4は、グランド電位G1を基準グランドとする制御信号V1が入力されると、オペアンプ11と抵抗R2及びR3で構成される反転増幅回路によりb点の電圧V2は式(7)で与えられる。
V2=-V1×(R3/R2)+G2×(R2+R3)/R2 ……式(7)
負荷103を流れる電流Idは、抵抗R1を流れる電流と等しく、抵抗R1と抵抗R1の両端電圧V2とG2を用いて式(8)で与えられる。
Id=(V2-G2)/R1
=-(V1-G2)×{R3/(R2×R1)} ……式(8)
ここで、制御信号V1のグランドG1の電圧と抵抗R1のグランドG2の電圧が共通の場合、上式(8)においてG2=0を代入し、式(9)を得る。
Id=-V1×{R3/(R2×R1)} ……式(9)
グランドG1とグランドG2の電位差によって生じる電流Idaの電流誤差は、式(8)から式(9)を差し引くと、G2×{R3/(R2×R1)}となる。
次に、差動増幅部5の回路構成と動作を説明する。
差動増幅部5は、制御信号V1のグランドG1の電圧と抵抗1のグランドG2の電圧を入力し、グランドG1とグランドG2の電位差(グランドG1に対するグランドG2の電圧)を2倍してc点に出力する。
ここで、抵抗1のグランド側端子は配線L2によりオペアンプ15の非反転入力端子に接続され、抵抗R7は、制御信号入力部2のグランドG1の電圧が供給される配線L1とオペアンプ15の反転入力端子間に接続される。また、抵抗R8は、オペアンプ15の反転入力端子とオペアンプ15の出力端子間に接続される。なお、オペアンプ15の非反転入力端子の電圧とグランドG2の電圧が一致するように、配線L2はIRドロップによる電位変動が生じないように配線幅を太く確保することが望ましい。同様に、グランドG1の電圧が抵抗R7に供給されるように、配線L1についてもIRドロップが生じないように配線幅を太くすることが望ましい。
差動増幅部5は、抵抗R7と抵抗R8は同一の抵抗値を使用して非反転増幅回路を構成し、これによりc点の出力信号V3は、グランドG1の電圧を基準とし、以下の式(9)で示される。
V3=G2×(1+R8/R7)=2×G2 ……式(9)
次に、補正部6の回路構成と動作を説明する。補正部6、制御信号V1と差動増幅部5の出力信号V3を入力し、それぞれ抵抗R2と抵抗4を介して接続し、その出力信号をオペアンプ11の反転入力端子に供給する。ここで、R4は、R2と同一の抵抗値を使用する。
電流変換部4は、グランド電位G1を基準グランドとする制御信号V1と差動増幅部5の出力信号V3が入力されると、オペアンプ11と抵抗R2、R3、R4で構成される加算回路によりb点の電圧V2は式(10)で与えられる。
V2=-V1×(R3/R2)+G2×(1+R3/R2-R3/R4)
=-V1×(R3/R2)+G2 ……式(10)
負荷103を流れる電流Idは、抵抗R1を流れる電流と等しく、抵抗R1と抵抗R1の両端電圧V2とG2を用いて式(11)で与えられる。
Id=(V2-G2)/R1
=-V1×{R3/(R2×R1)} ……式(11)
式(11)は式(9)と一致する。すなわち、グランドG2の電圧に依存せず、制御信号V1に対して電流Idは抵抗R1、R2、R3の抵抗値から一意に決定することができる。
また、オペアンプ11、15は、図示されない正負の電源電圧が印加されており、両オペアンプは正負の電圧を出力することができる。負荷103に対して電流を吐き出す(ソース)場合は、オペアンプ11は正電圧でNMOSトランジスタ12を駆動し、電流を吸い込む(シンク)場合は、オペアンプ11は負電圧でPMOSトランジスタ13を駆動する。制御信号V1の電圧の大きさと極性を制御することで、任意の電流を負荷103に流すことが可能である。
実施例2では、オペアンプ11の非反転入力端子は、第2のグランド側端子G2に接続される。差動増幅部5は、第1のグランド側端子G1の電圧と第2のグランド側端子G2の電圧との電圧差を2倍にして出力端子(c)に出力する。尚、第2抵抗R4は第1抵抗R2と同一の抵抗値を有する。
実施例2では、オペアンプ11と抵抗1が基板レイアウト上で近い配置となる場合に、オペアンプ11の非反転入力端子を抵抗R1のグランド側端子と近くなるため、基板の配線レイアウトが容易になるという効果がある。
図5を参照して、実施例3に係る荷電粒子ビーム制御装置100の電流制御回路1の構成について説明する。
実施例3の電流制御回路1は、第1及び第2実施形態と同様に、電流変換部4、差動増幅部5及び補正部6を備える。
電流変換部4は、抵抗R1、R2、R9、オペアンプ15、16、NMOSトランジスタ12、PMOSトランジスタ13を備える。電流変換部4は、制御信号入力部2より供給される制御信号V1を入力し、制御信号V1に対応する電流Idを負荷103に供給すると共に、負荷103に流れた電流を電流変換部4に引き戻し、抵抗R1を介してグランドG2に流す。
ここで、抵抗R2は、制御信号入力部2の制御信号V1の出力端子とオペアンプ16の反転入力端子間に接続され、抵抗R9は、オペアンプ16の反転入力端子とオペアンプ16の出力端子間に接続される。オペアンプ16の非反転入力端子は、制御信号入力部2のグランドG1と同じ電圧が入力される。オペアンプ16の出力端子は、オペアンプ15の非反転入力端子に接続され、オペアンプ15の反転入力端子は負荷103に接続される。
抵抗1は、オペアンプ15の反転入力端子と負荷103の接続点bとグランドG2間に接続される。オペアンプ15の出力端子は、NMOSトランジスタ12及びPMOSトランジスタ13のゲート端子に接続される。また、NMOSトランジスタ12とPMOSトランジスタ13は、ドレイン端子をそれぞれ正電圧(+Vc)と負電圧(-Vc)に接続されると共に、ソース端子同士が接続される。両トランジスタのソース端子は、負荷103の一端に接続され、負荷103のもう一端がb点に接続される。
電流変換部4は、グランド電位G1を基準グランドとする制御信号V1が入力されると、オペアンプ16と抵抗R2及びR9で構成される反転増幅回路及びオペアンプ15で構成される非反転増幅回路によりb点の電圧V2は式(12)で与えられる。
V2=-V1×(R9/R2) ……式(12)
負荷103を流れる電流Idは、抵抗R1を流れる電流と等しく、抵抗R1と抵抗R1の両端電圧V2とG2を用いて式(13)で与えられる。
Id=(V2-G2)/R1
=-V1×{R9/(R2×R1)}-G2/R1 ……式(13)
ここで、制御信号V1のグランドG1の電圧と抵抗R1のグランドG2の電圧が共通の場合、上式(13)においてG2=0を代入し、式(14)を得る。
Id=-V1×{R9/(R2×R1)} ……式(14)
グランドG1とグランドG2の電位差によって生じる電流Idの電流誤差は、式(13)から式(14)を差し引くと、-G2/R1となる。
次に、差動増幅部5の回路構成と動作を説明する。
差動増幅部5は、本発明の実施形態1と同様の構成であり、抵抗R5、R6、オペアンプ14を備える。差動増幅部5は、制御信号入力部2のグランドG1の電圧と抵抗1のグランドG2の電圧を入力し、グランドG1とグランドG2間の電位差(グランドG1に対するグランドG2の電圧)を-1倍(反転)してc点に出力する。
ここで、抵抗R5は、抵抗R1のグランド側端子(グランドG1)の電圧を検出するための配線L2とオペアンプ14の反転入力端子間に接続され、抵抗R6は、オペアンプ14の反転入力端子とオペアンプ14の出力端子間に接続される。また、オペアンプ14の非反転入力端子には、配線L1により、制御信号入力部2のグランドG1の電圧が供給される。
差動増幅部5において、抵抗R5と抵抗R6は同一の抵抗値が使用されて反転増幅回路を構成し、出力信号V3は、グランドG1の電圧を基準とし、以下の式(15)で示される。
V3=-G2×(R6/R5)=-G2 ……式(15)
次に、補正部6の回路構成と動作を説明する。
補正部6は、電流変換部4の構成要素の一部を含み、抵抗R2、R4、R9、オペアンプ16を備える。補正部6は、制御信号V1と差動増幅部5の出力信号V3を入力し、それぞれ抵抗R2と抵抗R4を介して接続され、その出力はオペアンプ16の反転入力端子に供給される。
電流変換部4は、グランド電位G1を基準グランドとする制御信号V1と差動増幅部5の出力信号V3が入力されると、オペアンプ16と抵抗R2、R4、R9で構成される加算回路及びオペアンプ15で構成される非反転増幅回路によりb点の電圧V2は式(16)で与えられる。
V2=-R9×(V1/R2+V3/R4)
=-R9×(V1/R2-G2/R4)
=-V1×(R9/R2)+G2×(R9/R4) ……式(16)
負荷103を流れる電流Idは、抵抗R1を流れる電流と等しく、抵抗R1と抵抗R1の両端電圧V2とG2を用いて式(17)で与えられる。
Id=(V2-G2)/R1
=-V1×{R9/(R2×R1)}+G2×(R9/R4-1)/R4 ……式(17)
ここで、抵抗R4及びR9を抵抗R2と同一の抵抗値を使用するものとし、これにより式(17)は以下の式(18)で表現できる。
Id=-V1/R1 ……式(18)
式(18)は、制御信号V1と電流Idの関係が抵抗R1のみで表現できることを示しており、抵抗R1のグランドG2の電圧に依存せず、制御信号V1に対して電流Idを決定することができる。
また、オペアンプ14、15、16は、図示されない正負の電源電圧が印加されており、オペアンプは正負の電圧を出力することができる。負荷に対して電流を吐き出す(ソース)場合は、オペアンプ15は正電圧でNMOSトランジスタ12を駆動し、電流を吸い込む(シンク)場合は、オペアンプ15は負電圧でPMOSトランジスタ13を駆動する。制御信号V1の電圧の大きさと極性を制御することで、任意の電流を負荷に流すことが可能である。
実施例3は、負荷103に加える電流量を設定するため制御信号V1に基づいて負荷103に電流を供給する定電流源111を有し、荷電粒子ビーム102を試料104に照射して発生した反射電子を電気信号に変換して処理する荷電粒子ビーム制御装置100である。
定電流源111は、制御信号V1が供給され、制御信号V1の電圧基準となる第1のグランド側端子G1を備える制御信号入力部2と、制御信号入力部2からの制御信号に基づいて負荷103に電流を供給する電流制御回路1とを有する。
電流制御回路1は、駆動端子(ゲート端子)、第1の端子(12の+Vc側)及び第2の端子(12の負荷側)とを有し、駆動端子(12のゲート端子、つまり11の出力が接続されている端子)に駆動電圧(11の出力電圧)を供給することにより、第1の端子(12の+Vc側)と第2の端子(12の負荷側)との間に定電流Idを流す電圧駆動トランジスタ12と、電圧駆動トランジスタ12の第2の端子と負荷103の第1の負荷端子(12側)とが接続され、負荷の第2の負荷端子(b)と第2のグランド側端子G2との間に接続された電流検出抵抗R1と、駆動電圧を電圧駆動トランジスタ12の駆動端子に供給する第1のオペアンプ15と、第1のグランド側端子G1の電圧と第2のグランド側端子G2の電圧とが入力され、第1のグランド側端子G1の電圧と第2のグランド側端子G2の電圧の電圧差に比例した電圧V3を出力端子(c)に出力する差動増幅部5とを有する。
そして、制御信号入力部2に第1抵抗R2の第1端子(2側)が接続される。差動増幅部5の出力端子に第2抵抗R4の第1端子(5側)が接続される。第1抵抗R2と第2抵抗R4の第2端子(16の反転入力端子側)同士が接続され、第1抵抗R2の第2端子が第2のオペアンプ16の反転入力端子に接続される。第2のオペアンプ16の反転入力端子と第2のオペアンプ15の出力端子の間に第3抵抗R9が接続される。第2のオペアンプ16の出力端子と第1のオペアンプ15の非反転入力端子が接続される。第2のオペアンプ15の非反転入力端子が第1のグランド端子G1に接続され、第1のオペアンプ15の反転入力端子が負荷103の第2の負荷端子(b)に接続される。
また、負荷としての電磁偏向器103に加える電流量を設定するため制御信号を生成する偏向制御部110を更に有する。制御信号入力部2には、偏向制御部110からの制御信号V1が入力される。電流制御回路1は、制御信号入力部2からの制御信号V1に基づいて電磁偏向器103に電流を供給する。
また、差動増幅部5は、第1のグランド端子G1の電圧と第2のグランド側端子G2の電圧の電圧の電圧差を-1倍に反転させて出力端子(c)に出力する。尚、第2抵抗R4と第3抵抗R9は、第1抵抗R2と同一の抵抗値を有する。
実施例3では、偏向制御部110が生成する制御信号の電圧極性と負荷に出力される電流極性が一致するため、偏向制御部119の制御アルゴリズムが容易になるという効果がある。また、実施例1、2では、抵抗R3が抵抗R1と比較して十分大きい値ではない場合、抵抗R3を流れる電流量による電流Idの増減が顕著に現れるが、実施例3では、全ての電流Idが抵抗R1に流れるため、回路設計が容易になる。
100…荷電粒子ビーム制御装置
101…電子銃
102…電子ビーム
103…電磁偏向器
104…試料
105…二次電子
106…反射板
107…検出器
108…信号処理・画像生成部
109…コンピュータ
110…偏向制御部
111…定電流源
1…電流制御回路
2…制御信号入力部
103…負荷
4…電流変換部
5…差動増腹部
6…補正部
11、14、15、16…オペアンプ
12…NMOSトランジスタ
13…PMOSトランジスタ
21…電源インタフェース

Claims (10)

  1. 負荷に加える電流量を設定するため制御信号に基づいて前記負荷に電流を供給する電流制御回路を備えた定電流源を有し、荷電粒子ビームを試料に照射して発生した反射電子を電気信号に変換して処理する荷電粒子ビーム制御装置であって、
    前記電流制御回路は、
    前記制御信号に基づき電流検出抵抗に流れる電流量を調整して定電流を供給する電流変換部と、
    前記制御信号の第1のグランド側端子電圧と前記電流検出抵抗の第2のグランド側端子電圧とが入力され、前記第1のグランド側端子電圧と前記第2のグランド側端子電圧との電圧差に比例した出力信号を出力する差動増幅部と、
    前記差動増幅部が出力した出力信号と前記制御信号とが入力され、前記出力信号と前記制御信号を所定の比率で加算する補正部と、
    を有することを特徴とする荷電粒子ビーム制御装置。
  2. 前記負荷としての電磁偏向器に加える前記電流量を設定するため前記制御信号を生成する偏向制御部を更に有し、
    前記定電流源は、
    前記偏向制御部からの前記制御信号が入力される制御信号入力部を更に有し、
    前記電流制御回路は、
    前記制御信号入力部からの前記制御信号に基づいて前記電磁偏向器に電流を供給することを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム制御装置。
  3. 前記電流変換部は、オペアンプを更に有し、
    前記補正部は、前記オペアンプの加算回路を用いて、前記出力信号と前記制御信号を前記所定の比率で加算することを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム制御装置。
  4. 負荷に加える電流量を設定するため制御信号に基づいて前記負荷に電流を供給する定電流源を有し、荷電粒子ビームを試料に照射して発生した反射電子を電気信号に変換して処理する荷電粒子ビーム制御装置であって、
    前記定電流源は、
    前記制御信号が供給され、前記制御信号の電圧基準となる第1のグランド側端子を備える制御信号入力部と、
    前記制御信号入力部からの前記制御信号に基づいて前記負荷に電流を供給する電流制御回路と、を有し、
    前記電流制御回路は、
    駆動端子、第1の端子及び第2の端子とを有し、前記駆動端子に駆動電圧を供給することにより、前記第1の端子と前記第2の端子との間に定電流を流す電圧駆動トランジスタと、
    前記電圧駆動トランジスタの前記第2の端子と前記負荷の第1の負荷端子とが接続され、前記負荷の第2の負荷端子と第2のグランド側端子との間に接続された電流検出抵抗と、
    前記駆動電圧を前記電圧駆動トランジスタの前記駆動端子に供給するオペアンプと、
    前記第1のグランド側端子の電圧と前記第2のグランド側端子の電圧とが入力され、前記第1のグランド側端子の前記電圧と前記第2のグランド側端子の前記電圧の電圧差に比例した電圧を出力端子に出力する差動増幅部と、を有し、
    前記制御信号入力部に第1抵抗の第1端子が接続され、前記差動増幅部の前記出力端子に第2抵抗の第1端子が接続され、前記第1抵抗と前記第2抵抗の第2端子同士が接続され、前記第1抵抗の前記第2端子が前記オペアンプの反転入力端子に接続され、前記オペアンプの前記反転入力端子と前記負荷の前記第2の負荷端子の間には第3抵抗が接続されていることを特徴とする荷電粒子ビーム制御装置。
  5. 前記負荷としての電磁偏向器に加える前記電流量を設定するため前記制御信号を生成する偏向制御部を更に有し、
    前記制御信号入力部には、前記偏向制御部からの前記制御信号が入力され、
    前記電流制御回路は、前記制御信号入力部からの前記制御信号に基づいて前記電磁偏向器に電流を供給することを特徴とする請求項4に記載の荷電粒子ビーム制御装置。
  6. 前記オペアンプの反転入力端子は、前記第1のグランド側端子に接続され、
    前記差動増幅部は、
    前記第1のグランド側端子の電圧と前記第2のグランド側端子の電圧との電圧差を-1倍に反転して前記出力端子に出力し、
    前記第2抵抗は、前記第3抵抗と同一の抵抗値を有することを特徴とする請求項4に記載の荷電粒子ビーム制御装置。
  7. 前記オペアンプの非反転入力端子は、前記第2のグランド側端子に接続され、
    前記差動増幅部は、
    前記第1のグランド側端子の電圧と前記第2のグランド側端子の電圧との電圧差を2倍にして前記出力端子に出力し、
    前記第2抵抗は前記第1抵抗と同一の抵抗値を有することを特徴とする請求項4に記載の荷電粒子ビーム制御装置。
  8. 負荷に加える電流量を設定するため制御信号に基づいて前記負荷に電流を供給する定電流源を有し、荷電粒子ビームを試料に照射して発生した反射電子を電気信号に変換して処理する荷電粒子ビーム制御装置であって、
    前記定電流源は、
    前記制御信号が供給され、前記制御信号の電圧基準となる第1のグランド側端子を備える制御信号入力部と、
    前記制御信号入力部からの前記制御信号に基づいて前記負荷に電流を供給する電流制御回路と、を有し、
    前記電流制御回路は、
    駆動端子、第1の端子及び第2の端子とを有し、前記駆動端子に駆動電圧を供給することにより、前記第1の端子と前記第2の端子との間に定電流を流す電圧駆動トランジスタと、
    前記電圧駆動トランジスタの前記第2の端子と前記負荷の第1の負荷端子とが接続され、前記負荷の第2の負荷端子と第2のグランド側端子との間に接続された電流検出抵抗と、
    前記駆動電圧を前記電圧駆動トランジスタの前記駆動端子に供給する第1のオペアンプと、
    前記第1のグランド側端子の電圧と前記第2のグランド側端子の電圧とが入力され、前記第1のグランド側端子の前記電圧と前記第2のグランド側端子の前記電圧の電圧差に比例した電圧を出力端子に出力する差動増幅部と、を有し、
    前記制御信号入力部に第1抵抗の第1端子が接続され、前記差動増幅部の前記出力端子に第2抵抗の第1端子が接続され、前記第1抵抗と前記第2抵抗の第2端子同士が接続され、前記第1抵抗の第2端子が第2のオペアンプの反転入力端子に接続され、前記第2のオペアンプの反転入力端子と前記第2のオペアンプの出力端子の間に第3抵抗が接続され、前記第2のオペアンプの出力端子と前記第1のオペアンプの非反転入力端子が接続され、前記第2のオペアンプの非反転入力端子が前記第1のグランド端子に接続され、前記第1のオペアンプの反転入力端子が前記負荷の前記第2の負荷端子に接続されていることを特徴とする荷電粒子ビーム制御装置。
  9. 前記負荷としての電磁偏向器に加える前記電流量を設定するため前記制御信号を生成する偏向制御部を更に有し、
    前記制御信号入力部には、前記偏向制御部からの前記制御信号が入力され、
    前記電流制御回路は、前記制御信号入力部からの前記制御信号に基づいて前記電磁偏向器に電流を供給することを特徴とする請求項8に記載の荷電粒子ビーム制御装置。
  10. 前記差動増幅部は、
    前記第1のグランド端子の電圧と前記第2のグランド側端子の電圧の電圧の電圧差を-1倍に反転させて前記出力端子に出力し、
    前記第2抵抗と前記第3抵抗は、前記第1抵抗と同一の抵抗値を有することを特徴とする請求項8に記載の荷電粒子ビーム制御装置。
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