JP7280977B2 - 荷電粒子ビーム装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7280977B2
JP7280977B2 JP2021565154A JP2021565154A JP7280977B2 JP 7280977 B2 JP7280977 B2 JP 7280977B2 JP 2021565154 A JP2021565154 A JP 2021565154A JP 2021565154 A JP2021565154 A JP 2021565154A JP 7280977 B2 JP7280977 B2 JP 7280977B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switching circuit
electrode
blanking
charged particle
particle beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021565154A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021124382A1 (ja
JPWO2021124382A5 (ja
Inventor
真一 村上
智世 佐々木
祐二 葛西
譲 水原
ウェン 李
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Tech Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Tech Corp filed Critical Hitachi High Tech Corp
Publication of JPWO2021124382A1 publication Critical patent/JPWO2021124382A1/ja
Publication of JPWO2021124382A5 publication Critical patent/JPWO2021124382A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7280977B2 publication Critical patent/JP7280977B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement or ion-optical arrangement
    • H01J37/045Beam blanking or chopping, i.e. arrangements for momentarily interrupting exposure to the discharge
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement or ion-optical arrangement
    • H01J37/09Diaphragms; Shields associated with electron or ion-optical arrangements; Compensation of disturbing fields
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement or ion-optical arrangement
    • H01J37/147Arrangements for directing or deflecting the discharge along a desired path
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/24Circuit arrangements not adapted to a particular application of the tube and not otherwise provided for
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/26Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes
    • H01J37/28Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes with scanning beams

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)
  • Particle Accelerators (AREA)

Description

本発明は荷電粒子ビーム装置に関し、特に、電子線をブランキングにより遮断する荷電粒子ビーム装置に利用できるものである。
走査電子顕微鏡等に代表される荷電粒子ビーム装置は、試料に荷電粒子線を照射し、試料からの反射電子または二次電子をシンチレータまたは光電子増倍管などの検出器で電気信号に変換し、増幅回路、演算処理回路およびディスプレイを通して、試料上に形成された微細パターンの寸法を計測する装置である。
近年、半導体パターンの3次元化の進展に伴い、深溝や深穴の寸法を高精度に計測することが要求されている。深溝や深穴の底部から放出される電子の大部分は、溝または穴の側面に衝突して散乱するため電子の検出量が少なく、装置内部で発生するノイズが検出信号に重畳すると信号対雑音比(Signal to Noise Ratio:SNR)が極端に低下し、寸法計測の精度が低下する。このため、電子ビームの加速電圧を従来装置よりも高くし、深溝または深穴の底部から放出される電子数を増やすことで計測精度を向上することが要求される。
電子ビームの高加速化に対応し、かつ低ノイズでブランキングを行う方法として、例えば、特許文献1(特開2019-133789号公報)には、電子ビームの照射方向に上下2段ブランキング電極を設置し、同じ方向に配置する各段ブランキング電極にある対向する2つの電極のうち互いに逆側の電極とグランドとを接続したブランキング制御回路が開示されている。ここでは、ブランキングON時に、正電圧を上段ブランキング電極の残りの電極へ出力し、負電圧を下段ブランキング電極の残りの電極へ出力する。また、ブランキングOFF時に、上段ブランキング電極の残りの電極と、下段ブランキング電極の残りの電極とに同一グランド基準信号を出力する。
特開2019-133789号公報
電子線を遮断するブランキング制御回路のOFF時においてブランキング電極にノイズが印加されると、電子ビームが意図しない方向に照射され、計測精度が低下する問題がある。ブランキング電極に加わるノイズとしては、GND端子から侵入するノイズと、電源ノイズとが存在する。
特許文献1では、上下2段のブランキング電極にノイズ電界を逆方向に生成し、ノイズ電界による電子ビームの揺れを上下2段のブランキング電極で相殺して低ノイズ化を図ることが記されている。しかし、上下2段のブランキング電極は電子ビームに対する偏向感度に差異がある。よって、上下2段のブランキング電極でノイズ電界を相殺するためには、偏向感度に応じてブランキング電極に加わるノイズ電圧を調整する手段が必要であり、実現の難易度が高い。また、特許文献1が対象とするノイズは、ブランキング制御回路のGND端子から侵入するノイズを想定しており、電源ノイズについては考慮されていない。
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、低ノイズのブランキング制御回路を備えた荷電粒子ビーム装置を提供することにある。
その他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
一実施の形態である荷電粒子ビーム装置は、試料を搭載可能なステージと、試料に対し荷電粒子を射出する荷電粒子銃と、電圧源と、電圧源から電圧が供給される第1スイッチング回路と、一端がグランドに接続された第2スイッチング回路と、一端がグランドに接続された第3スイッチング回路と、電圧源から電圧が供給される第4スイッチング回路と、第1スイッチング回路と第2スイッチング回路とに接続された、第1ブランキング電極と、第1ブランキング電極と対向し、第3スイッチング回路と第4スイッチング回路とに接続された、第2ブランキング電極と、第1スイッチング回路、第2スイッチング回路、第3スイッチング回路および第4スイッチング回路を制御する制御回路と、を有するものである。
代表的な実施の形態によれば、荷電粒子ビーム装置の性能を向上させることができる。特に、計測精度を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る荷電粒子ビーム装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係るブランキング制御回路の概念図である。 本発明の実施の形態1に係るブランキング制御回路の概念図である。 本発明の実施の形態1に係るブランキング制御回路を示す回路図である。 本発明の実施の形態1の変形例1に係るブランキング制御回路を示す回路図である。 本発明の実施の形態1の変形例2に係るブランキング制御回路を示す回路図である。 本発明の実施の形態1の変形例3に係るブランキング制御回路を示す回路図である。 本発明の実施の形態2に係るブランキング制御回路を示す回路図である。 本発明の実施の形態3に係るブランキング制御回路を示す回路図である。 本発明の実施の形態3に係るブランキング制御回路において、ブランキング制御信号とブランキング電極に印加される電圧を示す波形図である。 本発明の実施の形態3の変形例に係るブランキング制御回路を示す回路図である。 本発明の実施の形態3の変形例に係るブランキング制御回路において、ブランキング制御信号とブランキング電極に印加される電圧を示す波形図である。 本発明の実施の形態4に係るブランキング制御回路を示す回路図である。 本発明の実施の形態4に係るブランキング電極に加わるノイズ電圧の周波数特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態5に係るブランキング制御回路を示す回路図である。 本発明の実施の形態5に係るブランキングによる電子ビームの偏向方法の位置関係を示す平面図である。 本発明の実施の形態6に係るブランキング制御回路を示す回路図である。 本発明の実施の形態6に係るブランキングによる電子ビームの偏向方法の位置関係を示す側面図である。 本発明の実施の形態6に係るブランキングによる電子ビームの偏向方法の位置関係を示す側面図である。 本発明の実施の形態6に係るブランキングによる電子ビームの偏向方法の位置関係を示す側面図である。 本発明の実施の形態6に係るブランキングによる電子ビームの偏向方法の位置関係を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、実施の形態では、特に必要なときを除き、同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る荷電粒子ビーム装置の構成の一例を示す概略図で
ある。図1に示すように、荷電粒子ビーム装置は、カラム(電子光学鏡筒)100、電子ビーム(荷電粒子ビーム)102を照射(射出)する荷電粒子銃(電子銃)101、および、電子ビーム102を集束する集束レンズ103を備えている。荷電粒子ビーム装置は、さらに、電子ビーム102の方向を変え、電子ビーム102を測定対象物である試料109上で走査する位置を制御する偏向電極107、電子ビーム102を偏向してアパーチャ111に当てることにより試料109上への照射を遮断する複数のブランキング電極104、および、電子ビーム102を再び集束させる対物レンズ108を備えている。荷電粒子ビーム装置は、さらに、試料109を搭載して移動可能なステージ110、および、電子ビーム102が照射されて走査された試料109から放出される2次電子106を検出する検出器105を備えている。
また、荷電粒子ビーム装置は、電子光学制御部200(ブランキング制御回路201を含む)、信号検出・画像処理部300、偏向制御部400、機構制御部500および全体制御部600を備えている。
全体制御部600は、荷電粒子ビーム装置の全体を制御する処理を行う。例えば、全体制御部600は、計測・検査条件に応じて、電子光学制御部200、偏向制御部400および機構制御部500などを制御することで、計測・検査の処理を行う。計測・検査の実行時、全体制御部600は、信号検出・画像処理部300を通して生成された画像データを受信し、GUI(Graphical User Interface)画面などに表示させる。
ブランキング電極104は、2枚1組で互いに平行に配置された金属板により構成されている。すなわち、当該2つの金属板は、互いに対向して配置されている。電子光学制御部200は、全体制御部600からの制御に従い、カラム100内の電子光学系(集束レンズ103、ブランキング電極104および対物レンズ108)を制御する。特に、ブランキング制御回路201は、全体制御部600から供給されるブランキング制御信号に基づき、ブランキング電極104に対して、信号ラインを通してブランキング電圧を印加することにより、電子ビーム102の試料109上への照射のON/OFF制御を行う。ブランキング制御信号がONのときは、ブランキング電極104に電圧が印加されて電極間に電界が生じ、電子ビーム102が偏向されてアパーチャ111により遮断される。したがって、電子ビーム102は試料109に照射されない。また、ブランキング制御信号がOFFのときは、ブランキング電極104に電圧が印加されないため、電極間に電界は生じず、電子ビーム102はアパーチャ111を通過して試料109に照射される。
次に、実施の形態1に係るブランキング制御回路201の概念図の一例を図2および図3に示す。本実施の形態のブランキング電極104は、空中における電子ビーム102の照射位置を中央に挟んで、電子ビーム102の照射方向に対し垂直な方向において互いに対向する第1電極(ブランキング電極)104aおよび第2電極(ブランキング電極)104bを備えている。ブランキング制御回路201は、スイッチング回路202~205、負電圧(VSS)を発生(生成)する電圧源206、および、全体制御部600からのブランキング制御信号に基づいてスイッチング回路202~205のON/OFFを制御するドライバ回路207を備えている。つまり、ドライバ回路207は、スイッチング回路202~205のそれぞれを、ON状態(導通状態)またはOFF状態(非導通状態)のいずれかに制御することができる。ここでいうスイッチング回路は、複数の素子を接続した回路であってもよく、単体の素子から成るスイッチング素子であってもよい。
電圧源206の負電圧(VSS)出力は、スイッチング回路202を介して第1電極104aに接続され、またスイッチング回路205を介して第2電極104bに接続されている。ブランキング制御回路201上に設けられた共通のグランド(共通のグランド基準点、共通のGND)208は、スイッチング回路203を介して第1電極104aに接続され、またスイッチング回路204を介して第2電極104bに接続されている。以下では、共通のグランド208を共通のGND208と呼ぶ。
すなわち、ブランキング制御回路201は、電圧源206から電圧が供給されるスイッチング回路(第1スイッチング回路)202、一端が共通のGND208に接続されたスイッチング回路(第2スイッチング回路)203、一端が共通のGND208に接続されたスイッチング回路(第3スイッチング回路)204、および、電圧源206から電圧が供給されるスイッチング回路(第4スイッチング回路)205を備えている。
図2に、ブランキング制御信号がONの状態を示す。このとき、ドライバ回路207は、スイッチング回路202、204をON、スイッチング回路203、205をOFFとすることで、第1電極104aに負電圧(VSS)を接続し、第2電極104bに共通のGND208を接続する。つまり、第1電極104aには負電圧(VSS)が印加され、第2電極104bにGND電位が印加される。これにより、第2電極104bから第1電極104aの方向にブランキング電界が生じ、電子ビーム102を偏向することができる。図2では、ブランキング電界を白い矢印で示している。このように電子ビーム102を偏向することで電子ビーム102は遮断され、試料に対し照射されなくなる。つまり、ブランキングが行われる。
図3に、ブランキング制御信号がOFFの状態を示す。このとき、ドライバ回路207は、スイッチング回路203、204をON、スイッチング回路202、205をOFFとすることで、第1電極104aおよび第2電極104bに共通のGND208を接続する。これにより、第1電極104aと第2電極104bとの間にブランキング電界は生じず、電子ビーム102は試料109に照射される。
図4に、本実施の形態におけるブランキング制御回路201の具体的な構成例として回路図を示す。
ここでのスイッチング回路202、205(図2参照)は、NチャンネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)12、15である。NチャンネルMOSFET12、15のソース(ソース端子)は負電圧(VSS)に接続され、ゲート(ゲート端子)はドライバ回路207に接続されている。NチャンネルMOSFET12のドレイン(ドレイン端子)は第1電極104aに接続され、NチャンネルMOSFET15のドレインは第2電極104bに接続されている。また、ここでのスイッチング回路203、204(図2参照)は、PチャンネルMOSFET13、14である。PチャンネルMOSFET13、14のソースは共通のGND208に接続され、ゲートはドライバ回路207に接続されている。PチャンネルMOSFET13のドレインは第1電極104aに接続され、PチャンネルMOSFET14のドレインは第2電極104bに接続されている。
また、図4には、本実施の形態における低ノイズ効果を説明するために、電源ノイズ209およびGNDノイズ210を示している。電源ノイズ209は、例えば、電圧源206により出力されるノイズであり、スイッチングに伴う高周波スパイクノイズまたはリップルノイズなどが含まれる。GNDノイズ210は、共通のGND208に生じるノイズ成分である。GNDノイズ210には、例えば、ブランキング制御回路201上の素子等が消費した電流のリターンがGNDを流れることにより生じるGND電位変動、荷電粒子ビーム装置上の他の回路などにより生じたノイズが伝導したもの、または、放射によりブランキング制御回路201に混入されたノイズなどが含まれる。
図4では、ブランキングがONのときの電子ビーム102の軌道として、電子ビーム2ONを示し、ブランキングがOFFのときの電子ビーム102の軌道として、電子ビーム2OFFを示している。このことは、後の説明で用いる図5~図9、図11および図13でも同様である。
図4において、ブランキング制御信号がONのとき、ドライバ回路207は、NチャンネルMOSFET12およびPチャンネルMOSFET14をON、PチャンネルMOSFET13およびNチャンネルMOSFET15をOFFとすることで、第1電極104aに負電圧(VSS)を接続し、第2電極104bに共通のGND208を接続する。これにより、電極間にブランキング電界が生じ、電子ビーム102を偏向することができる。
また、ブランキング制御信号がOFFのとき、ドライバ回路207は、NチャンネルMOSFET12、15をOFF、PチャンネルMOSFET13、14をONとすることで、第1電極104aおよび第2電極104bに共通のGND208を接続する。このとき、GNDノイズ210は、PチャンネルMOSFET13、14の主にオン抵抗を介して、それぞれ第1電極104aおよび第2電極104bに伝導される。GNDノイズ210は、第1電極104aおよび第2電極104bに対して同振幅、同位相で加わるため、電極間にGNDノイズ210による電界は生じない。また、電源ノイズ209は、NチャンネルMOSFET12、15の主にドレイン-ソース間の寄生容量を介して、それぞれ第1電極104aおよび第2電極104bに伝導される。電源ノイズ209についても、第1電極104aおよび第2電極104bに対して同振幅、同位相で加わるため、電極間に電源ノイズ209による電界は生じない。したがって、低ノイズ化を実現できる。
<本実施の形態の効果>
電子線を遮断するブランキングを行う荷電粒子ビーム装置では、ブランキング制御回路がOFFのときにおいて、対向するブランキング電極の一方にノイズが印加される場合がある。この場合、ブランキング電極間に電界が生じ、電子ビームが意図しない方向に曲がって照射され、計測精度が低下する問題がある。つまり、ブランキング制御回路がOFFのときには、ノイズによる電子ビームの偏向を防ぎ、電子ビームを真っ直ぐ試料に照射させることが重要となる。
そこで、本実施の形態では、電圧源206と第1電極104aとの間に接続されたNチャンネルMOSFET12と、電圧源206と第2電極104bとの間に接続されたNチャンネルMOSFET15と、共通のGND208と第1電極104aとの間に接続されたPチャンネルMOSFET13と、共通のGND208と第2電極104bとの間に接続されたPチャンネルMOSFET14とを設けている。
ブランキング制御信号をOFFにする動作の際には、NチャンネルMOSFET12、15を共にOFFとする。NチャンネルMOSFET12、15が共にOFFであっても、NチャンネルMOSFET12、15の主にドレイン-ソース間の寄生容量を介して電源ノイズ209が第1電極104aおよび第2電極104bに伝導される。しかし、第1電極104aおよび第2電極104bのそれぞれには同様の電源ノイズ209が加わるため、電極間に当該ノイズに起因する電界が生じることを防ぐことができる。
また、ブランキング制御信号をOFFにする動作の際には、PチャンネルMOSFET13、14を共にONとする。このとき、GNDノイズ210は、第1電極104aおよび第2電極104bのそれぞれに対して同様に加わるため、電極間に当該ノイズに起因する電界が生じることを防ぐことができる。
また、本実施の形態によれば、電源ノイズ209およびGNDノイズ210が大きい場合であってもブランキング電極104の電極間にノイズ電界が生じず、低ノイズ化を実現できる。このため、ブランキング電極104の電極間距離を短く設計することが可能である。ブランキング電極104の感度(印加電圧あたりの偏向距離)は、電極間距離が短いほど感度が高い。よって、電極間距離を短くすることにより、1対のブランキング電極104のみで高加速電子ビームを偏向するために必要な感度を得ることができる。また、高加速電子ビームを偏向するためにブランキング電圧を高くする必要がない。さらに、ブランキング制御回路201にノイズを低減するためのフィルタ回路を挿入する必要がない。このため、ブランキング応答速度を向上(図1に示す電子ビーム102の試料109への照射/遮断の切り替えに要する時間を短縮)することができる。
以上より、ブランキングがOFFのときにおける、電源ノイズ209およびGNDノイズ210による電極間の電界の発生に起因する電子ビームへの影響を低減することができる。すなわち、荷電粒子ビーム装置の計測精度を向上させることができるため、荷電粒子ビーム装置の性能を向上させることができる。
ここでは、スイッチング回路202~205に用いるFET素子としてMOSFETを用いた場合について説明したが、当該FET素子は、例えばバイポーラトランジスタであってもよい。その場合、上述した実施の形態のMOSFETの端子であるゲート、ソースおよびドレインは、バイポーラトランジスタの端子であるベース、エミッタおよびコレクタのそれぞれに置き換わる。すなわち、例えば図4に示すNチャンネルMOSFET12、15のそれぞれはNPN型バイポーラトランジスタに置き換わり、PチャンネルMOSFET13、14のそれぞれはPNP型バイポーラトランジスタに置き換わる。NチャンネルMOSFET12、15に代わる各NPN型バイポーラトランジスタのエミッタ端子は電圧源206に接続され、PチャンネルMOSFET13、14に代わる各PNP型バイポーラトランジスタのエミッタ端子は共通のGND208に接続される。また、NチャンネルMOSFET12に代わるNPN型バイポーラトランジスタと、PチャンネルMOSFET13に代わるPNP型バイポーラトランジスタのコレクタ端子とは、第1電極104aに接続される。PチャンネルMOSFET14に代わるPNP型バイポーラトランジスタと、NチャンネルMOSFET15に代わるNPN型バイポーラトランジスタのコレクタ端子とは、第2電極104bに接続される。
<変形例1>
図5に、本実施の形態の変形例1におけるブランキング制御回路201の回路図を示す。図4のブランキング制御回路201との差異は、電圧源206が正電圧(VDD)を出力(生成)し、スイッチング回路202、205(図2参照)がPチャンネルMOSFET、スイッチング回路203、204(図2参照)がNチャンネルMOSFETで構成されている点である。
図5において、ブランキング制御信号がONのとき、ドライバ回路207は、PチャンネルMOSFET22およびNチャンネルMOSFET24をON、NチャンネルMOSFET23およびPチャンネルMOSFET25をOFFとすることで、第1電極104aに正電圧(VDD)を接続し、第2電極104bに共通のGND208を接続する。これにより、電極間にブランキング電界が生じ、電子ビーム102を偏向することができる。
また、ブランキング制御信号がOFFのとき、ドライバ回路207は、PチャンネルMOSFET22、25をOFF、NチャンネルMOSFET23、24をONとすることで、第1電極104aおよび第2電極104bに共通のGND208を接続する。このとき、GNDノイズ210は、NチャンネルMOSFET23、24を介して、それぞれ第1電極104aおよび第2電極104bに同振幅、同位相で加わるため、電極間にGNDノイズ210による電界は生じない。また、電源ノイズ209は、PチャンネルMOSFET22、25の寄生容量を介して、それぞれ第1電極104aおよび第2電極104bに同振幅、同位相で加わるため、電極間に電源ノイズ209による電界は生じない。したがって、低ノイズ化を実現できる。
<変形例2>
図6に、本実施の形態の変形例2におけるブランキング制御回路201の回路図を示す。図2のブランキング制御回路201との差異は、スイッチング回路202、205が抵抗32、35に置換されて構成されている点、および、スイッチング回路203、204がPチャンネルMOSFET33、34で構成されている点である。このように抵抗(抵抗素子)を用いることで、ドライバ回路207は、PチャンネルMOSFET33、34のみをON/OFF制御すればよい。また、抵抗32、35は、互いに同一種類の抵抗、同一表記の抵抗、または同一抵抗値の抵抗が用いられる。これにより、電圧源206から第1電極104aおよび第2電極104bに至るそれぞれの経路のインピーダンスを一致させることができる。PチャンネルMOSFET33、34の構成はそれぞれ、図4に示すPチャンネルMOSFET13、14の構成と同様である。
図6において、ブランキング制御信号がONのとき、ドライバ回路207は、PチャンネルMOSFET33をOFF、PチャンネルMOSFET34をONとすることで、第1電極104aに抵抗32を介して負電圧(VSS)を接続し、第2電極104bにPチャンネルMOSFET34を介して共通のGND208を接続する。これにより、電極間にブランキング電界が生じ、電子ビーム102を偏向することができる。
また、ブランキング制御信号がOFFのとき、ドライバ回路207は、PチャンネルMOSFET33、34をONとすることで、第1電極104aおよび第2電極104bに共通のGND208を接続する。このとき、GNDノイズ210は、PチャンネルMOSFET33、34を介して、それぞれ第1電極104aおよび第2電極104bに同振幅、同位相で加わるため、電極間にGNDノイズ210による電界は生じない。また、電源ノイズ209は、抵抗32、35を介して、それぞれ第1電極104aおよび第2電極104bに同振幅、同位相で加わるため、電極間に電源ノイズ209による電界は生じない。したがって、低ノイズ化を実現できる。
<変形例3>
図7に、本実施の形態の変形例3におけるブランキング制御回路201の回路図を示す。図2のブランキング制御回路201との差異は、スイッチング回路203、204が抵抗43、44に置換されて構成されている点、および、スイッチング回路202、205がNチャンネルMOSFET42、45で構成されている点である。このように抵抗(抵抗素子)を用いることで、ドライバ回路207は、NチャンネルMOSFET42、45のみをON/OFF制御すればよい。また、抵抗43、44は、互いに同一種類の抵抗、同一表記の抵抗、または同一抵抗値の抵抗が用いられる。これにより、共通のGND208から第1電極104a、第2電極104bに至るそれぞれの経路のインピーダンスを一致させることができる。NチャンネルMOSFET42、45の構成はそれぞれ、図4に示すNチャンネルMOSFET12、15の構成と同様である。
図7において、ブランキング制御信号がONのとき、ドライバ回路207は、NチャンネルMOSFET42をON、NチャンネルMOSFET45をOFFとすることで、第1電極104aに負電圧(VSS)を接続し、第2電極104bには抵抗44を介して共通のGND208を接続する。これにより、電極間にブランキング電界が生じ、電子ビーム102を偏向することができる。
また、ブランキング制御信号がOFFのとき、ドライバ回路207は、NチャンネルMOSFET42、45をOFFとすることで、第1電極104aおよび第2電極104bに抵抗43、44を介して共通のGND208を接続する。このとき、GNDノイズ210は、抵抗43、44を介して、それぞれ第1電極104aおよび第2電極104bに同振幅、同位相で加わるため、電極間にGNDノイズ210による電界は生じない。また、電源ノイズ209は、NチャンネルMOSFET42、45を介して、それぞれ第1電極104aおよび第2電極104bに同振幅、同位相で加わるため、電極間に電源ノイズ209による電界は生じない。したがって、低ノイズ化を実現できる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態では、ブランキング電極104へのノイズの混入量を調整可能な荷電粒子ビーム装置について説明する。なお、以下では、前述の実施の形態と重複する箇所については原則として説明を省略する。
図8に、本実施の形態におけるブランキング制御回路201の回路図を示す。図8に示す構成は、図4に示す構成と類似しているが、可変容量コンデンサ211、214、可変抵抗212および213が設けられている点が図4とは異なっている。
図8に示すように、可変容量コンデンサ211は、NチャンネルMOSFET12のドレイン-ソース端子間に接続され、可変容量コンデンサ214は、NチャンネルMOSFET15のドレイン-ソース端子間に接続されている。つまり、可変容量コンデンサ211はNチャンネルMOSFET12に並列に接続されており、可変容量コンデンサ214はNチャンネルMOSFET15に並列に接続されている。また、可変抵抗212は、共通のGND208とPチャンネルMOSFET13のソース端子との間に直列に接続され、可変抵抗213は、共通のGND208とPチャンネルMOSFET14のソース端子との間に直列に接続されている。
可変容量コンデンサ211、214は、NチャンネルMOSFET12、15の相互間におけるドレイン-ソース端子間の寄生容量値の個体差を削減する目的で設けられたものである。すなわち、可変容量コンデンサ211、214は、NチャンネルMOSFET12のドレイン-ソース端子間寄生容量と可変容量コンデンサ211の容量値とを加算した値が、NチャンネルMOSFET15のドレイン-ソース端子間寄生容量と可変容量コンデンサ214の容量値とを加算した値と一致するように設定されることが望ましい。
また、可変抵抗212、213は、PチャンネルMOSFET13、14の相互間におけるドレイン-ソース端子間のオン抵抗値の個体差を削減する目的で設けられたものである。すなわち、可変抵抗212、213は、PチャンネルMOSFET13のドレイン-ソース端子間オン抵抗と可変抵抗212の抵抗値とを加算した値が、PチャンネルMOSFET14のドレイン-ソース端子間オン抵抗と可変抵抗213の抵抗値とを加算した値と一致するように設定されることが望ましい。
以上の結果、ブランキング制御信号がOFFのときにおいて、電圧源206から第1電極104a、第2電極104bに至るそれぞれの経路のインピーダンスを一致させることができる。また、共通のGND208から第1電極104a、第2電極104bに至るそれぞれの経路のインピーダンスについても一致させることができる。これにより、電源ノイズ209およびGNDノイズ210は、それぞれ第1電極104a、第2電極104bに同振幅・同位相で加わるためノイズ電界は生じず、低ノイズ化できる。
なお、可変容量コンデンサ211、214、可変抵抗212および213を調整する別の方法として、全体制御部600が信号検出・画像処理部300より画像データを受信し、例えば分解能またはコントラストなどの評価指標を用いて評価される画像品質が最大となるように調整されてもよい。可変容量コンデンサおよび可変抵抗の調整は、ユーザの手動操作でアナログ的に行うことができる。また、可変容量コンデンサおよび可変抵抗は、全体制御部600からデジタル制御することができ、全体制御部600に組み込まれたプログラムにより画像品質が最大となる容量値および抵抗値が自動的に調整される構成とすることもできる。
本実施の形態では、可変容量コンデンサ211、214、可変抵抗212および213を設け、ブランキング制御回路201から第1電極104a、第2電極104bへの配線インピーダンスを揃えるように容量値および抵抗値を調整する。この構成によれば、電源ノイズ209、GNDノイズ210は、第1電極104aと第2電極104bに同振幅・同位相で加わるため、ブランキング電極104にノイズ電界は生じず、低ノイズ化できる。
なお、可変抵抗212は、PチャンネルMOSFET13のドレイン端子と第1電極104aとの間に直列に接続され、可変抵抗213は、PチャンネルMOSFET14のドレイン端子と第2電極104bとの間に直列に接続された構成としてもよい。また、可変容量コンデンサ211、214のうち、どちらか一方を備え、他方を設けない構成としてもよい。さらに、可変抵抗212、213のうち、どちらか一方を備え、他方を設けない構成としてもよい。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。本実施の形態では、ブランキング制御信号がONからOFFに切り替わったときの応答速度を向上できる荷電粒子ビーム装置について説明する。なお、以下では、前述の実施の形態と重複する箇所については原則として説明を省略する。
図9は、本発明の実施の形態3に係るブランキング制御回路201の構成の一例を示す回路図である。図9に示す構成は、図4に示す構成と類似しているが、ダイオード215、216が設けられている点が図4とは異なっている。
図9に示すように、ダイオード215は、PチャンネルMOSFET13のドレイン端子にアノード端子、ソース側にカソード端子が接続され、ダイオード216は、PチャンネルMOSFET14のドレイン端子にアノード端子、ソース側にカソード端子が接続されている。つまり、ダイオード215はPチャンネルMOSFET13に並列に接続され、ダイオード216はPチャンネルMOSFET14に並列に接続されている。
図10は、(1)ブランキング制御信号S1、(2)第1電極104aに印加される電圧(Va)、(3)第2電極104bに印加される電圧(Vb)の波形例を示す波形図である。ブランキング制御信号S1がONのとき、NチャンネルMOSFET12がONであることにより、第1電極104aの電圧(Va)はVSSとなる。また、ブランキング制御信号S1がONのとき、PチャンネルMOSFET14がONであることより、第2電極104bの電圧(Vb)は共通のGND電位となる。
ブランキング制御信号S1がONからOFFに切り替わると、NチャンネルMOSFET12がOFF、PチャンネルMOSFET13がONに変化し、共通のGND208からPチャンネルMOSFET13を介して第1電極104aに向かって電流が流れ、第1電極104aの電圧(Va)は共通のGND電位に変化する。このとき、第1電極104aに対向する第2電極104bには正電圧(Vs)が誘起される。その後、PチャンネルMOSFET14のオン抵抗を介して共通のGND208に電流が流れることにより、一定の時間(Ts)経過後、第2電極104bの電圧(Vb)は共通のGND電位となる。
ここで、ダイオード216が挿入されていることで、誘起電圧である正電圧(Vs)をダイオード216の順方向電圧以下に制限することができるため、第2電極104bが共通のGND電位となるまでの時間(Ts)が短縮され、ダイオード216が挿入されていない場合と比較して応答時間を高速化することができる。
本実施の形態におけるブランキング制御回路201は、第1電極104aと第2電極104bに同一構成のスイッチング回路が接続されているため、スイッチング回路のON/OFF制御方法を変えることにより、第1電極104aから第2電極104bの方向へブランキング電界を加えることができる。ダイオード215は、このようにブランキング電界を加える動作を行う場合において、ダイオード216と同様に応答時間の高速化に寄与するものである。
<変形例>
図11は、本発明の実施の形態3に係るブランキング制御回路201の第2の構成例を示す回路図である。図11に示す構成は、図5に示す構成と類似しているが、ダイオード215、216が設けられている点が図5とは異なっている。
図11に示すように、ダイオード215は、NチャンネルMOSFET23のソース側にアノード端子、ドレイン端子にカソード端子が接続され、ダイオード216は、NチャンネルMOSFET24のソース端子にアノード端子、ドレイン側にカソード端子が接続されている。つまり、ダイオード215はNチャンネルMOSFET23に並列に接続され、ダイオード216はNチャンネルMOSFET24に並列に接続されている。
図12は、(1)ブランキング制御信号S1、(2)第1電極104aに印加される電圧(Va)、(3)第2電極104bに印加される電圧(Vb)の波形例を示す波形図である。ブランキング制御信号S1がONのとき、PチャンネルMOSFET22がONであることにより、第1電極104aの電圧(Va)はVDDとなる。また、ブランキング制御信号S1がONのとき、NチャンネルMOSFET24がONであることにより、第2電極104bの電圧(Vb)は共通のGND電位となる。
ブランキング制御信号S1がONからOFFに切り替わると、PチャンネルMOSFET22がOFF、NチャンネルMOSFET23がONに変化し、第1電極104aからNチャンネルMOSFET23を介して共通のGND208に向かって電流が流れ、第1電極104aの電圧(Va)は共通のGND電位に変化する。このとき、第1電極104aに対向する第2電極104bには負電圧(Vd)が誘起される。その後、共通のGND208からNチャンネルMOSFET24のオン抵抗を介して第2電極104bに電流が流れることにより、一定の時間(Td)経過後、第2電極104bの電圧(Vb)は共通のGND電位となる。ここで、ダイオード216が挿入されていることで、誘起電圧である負電圧(Vd)をダイオード216の順方向電圧によって抑圧することができるため、第2電極104bが共通のGND電位となるまでの時間(Td)が短縮され、ダイオード216が挿入されていない場合と比較して応答時間を高速化することができる。
ダイオード215は、第2電極104bから第1電極104aの方向へブランキング電界を加える動作を行う場合において、ダイオード216と同様に応答時間の高速化に寄与するものである。
本実施の形態によれば、ダイオード215、216を設けたことにより、ブランキング制御信号がONからOFFに変化するときの応答速度を高速化することができる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について説明する。本実施の形態では、第1電極と第2電極とに加わるノイズが同振幅・同位相でない場合においても、電極間に生じるノイズ電界を低減できる荷電粒子ビーム装置について説明する。なお、以下では、前述の実施の形態と重複する箇所については原則として説明を省略する。
図13は、本発明の実施の形態4に係るブランキング制御回路201の構成の一例を示す回路図である。図13に示す構成は、図4に示す構成と類似しているが、抵抗217、218が設けられている点が図4とは異なっている。
図14は、接続点P1と接続点P2との間のノイズを低周波数において1としたときに、ブランキング電極104に加わるノイズ電圧(Va-Vb)の周波数特性の一例を示すグラフである。図14では、抵抗がない場合のグラフを実線で示し、抵抗値が小さい場合のグラフを二点鎖線で示し、抵抗値が大きい場合のグラフを一点鎖線で示している。
図13に示すように、抵抗217は、NチャンネルMOSFET12およびPチャンネルMOSFET13のドレイン端子同士の相互間の接続点P1と、第1電極104aとの間に挿入されている。つまり、抵抗217は、接続点P1と第1電極104aとの間に直列に接続されている。抵抗218は、PチャンネルMOSFET14およびNチャンネルMOSFET15のドレイン端子同士の相互間の接続点P2と、第2電極104bとの間に挿入されている。つまり、抵抗218は、接続点P2と第2電極104bとの間に直列に接続されている。
ブランキング制御回路201とブランキング電極104との間の信号配線L1、L2のインダクタンス成分と、ブランキング電極104の電極間容量によって形成される共振点(周波数:Fc)近傍においてノイズが増大する。図14に示すように、共振点におけるノイズの増大は、抵抗217、218を挿入することで低減することができ、抵抗値が大きいほど低減効果は大きくなる。但し、抵抗値を大きくするとローパスフィルタの効果によりブランキングの応答速度が低下するため、抵抗値は数十Ω~数百Ω程度とすることが望ましい。また、抵抗217、218は、互いに同一種類の抵抗、同一表記の抵抗、または同一抵抗値の抵抗が用いて配線インピーダンスを一致させる。これにより、第1電極104aおよび第2電極104bに対し、電源ノイズ209およびGNDノイズ210が同振幅・同位相で加わるようにできるため、低ノイズ化できる。
本実施の形態によれば、抵抗217、218を設けたことにより、ブランキング配線(信号配線L1、L2)とブランキング電極とにより形成される共振を抑制し、ブランキング電極に加わるノイズを低減できる。
(実施の形態5)
次に、実施の形態5について説明する。本実施の形態では、同一平面上に4つの電極板を設け、4方向へのブランキング電界を形成できる荷電粒子ビーム装置について説明する。
ブランキングを行う荷電粒子ビーム装置で生じ得る問題として、ブランキングによってアパーチャ111(図1参照)の電子ビームが照射された箇所に、コンタミネーションが付着することが考えられる。特に、いつも1方向にブランキングされる場合、つまり1方向に電子ビームが偏向される場合には、電子ビームが照射される箇所に局所的にコンタミネーションが付着して汚れる。コンタミネーションが付着した箇所は、ブランキングによる電子ビームの照射により帯電し、電界が発生する。したがって、電子ビームはコンタミネーション部分の帯電により発生した電界の影響を受けて、試料109(図1参照)上での走査位置がずれる問題が起き得る。
本実施の形態では、4方向へのブランキングを実現し、上記問題を解決する。以下、前述の実施の形態と重複する箇所については原則として説明を省略する。
図15は、本発明の実施の形態5に係るブランキング制御回路201とブランキング電極104の構成の一例を示す回路図である。本実施の形態におけるブランキング電極104は、空中における電子ビーム102の照射位置を中央に挟んで、電子ビーム102の照射方向に対し垂直な方向において互いに対向する2つの電極を2組備えている。当該2組の電極のうちの1組の電極は第1電極301aおよび第2電極301bであり、他の1組の電極は第3電極301cおよび第4電極301dである。
ブランキング制御回路201は、NチャンネルMOSFET12、15、52、55、PチャンネルMOSFET13、14、53、54、負電圧(VSS)を発生する電圧源206、および、全体制御部600(図1参照)からのブランキング制御信号に基づいてMOSFETのON/OFFを制御するドライバ回路207を備えている。電圧源206の負電圧(VSS)出力は、NチャンネルMOSFET12、15、52および55のそれぞれのソース端子に接続されている。ブランキング制御回路201上に設けられた共通のGND208は、PチャンネルMOSFET13、14、53および54のそれぞれのソース端子に接続されている。全てのMOSFETのゲート端子はドライバ回路207に接続されている。
また、NチャンネルMOSFET12とPチャンネルMOSFET13とのドレイン端子同士が接続されて第1電極301aに接続されている。PチャンネルMOSFET14とNチャンネルMOSFET15のドレイン端子同士が接続されて第2電極301bに接続されている。NチャンネルMOSFET52とPチャンネルMOSFET53のドレイン端子同士が接続されて第3電極301cに接続されている。PチャンネルMOSFET54とNチャンネルMOSFET55のドレイン端子同士が接続されて第4電極301dに接続されている。
図16は、本実施の形態におけるブランキングによる電子ビーム102の偏向方向の位置関係を示す平面図である。図16では、電子ビーム102を照射する荷電粒子銃101側から、電子ビーム102の照射方向を見た図である。図16において、電子ビーム102を方向A1に偏向させる場合は、第1電極301aと第4電極301dとに負電圧(VSS)、第2電極301bと第3電極301cとに共通のGND208を接続すればよい。これにより、第2電極301bから第1電極301aへの方向に加えられるブランキング電界と、第3電極301cから第4電極301dへの方向に加えられるブランキング電界とが加算される。その結果、方向A2にブランキング電界を形成し、電子ビーム102はブランキング電界と反対の方向A1に偏向される。
また、電子ビーム102をA2~A4のいずれかの方向に偏向させる場合は、偏向したい方向の両隣りに配置された電極に共通のGND208が接続され、残りの電極に負電圧(VSS)が接続されるようにブランキング制御回路201の動作を制御すればよい。ここでは、一例として、方向A1にブランキング電界を加える場合について、ブランキング制御回路201の動作を説明する。
図15において、ブランキング制御信号がONのとき、ドライバ回路207は、NチャンネルMOSFET12、55をON、PチャンネルMOSFET13、54をOFFとすることで、第1電極301a、第4電極301dのそれぞれに負電圧(VSS)を接続する。また、ドライバ回路207は、PチャンネルMOSFET14、53をON、NチャンネルMOSFET15、52をOFFとすることで、第2電極301b、第3電極301cのそれぞれに共通のGND208を接続する。これにより、図16における方向A2にブランキング電界が生じ、電子ビーム102を方向A1に偏向することができる。
また、ブランキング制御信号がOFFのとき、ドライバ回路207は、NチャンネルMOSFET12、55をOFF、PチャンネルMOSFET13、54をONとすることで、第1電極301a、第4電極301dに共通のGND208を接続する。
また、ドライバ回路207は、PチャンネルMOSFET14、53をON、NチャンネルMOSFET15、52をOFFとすることで、第2電極301b、第3電極301cに共通のGND208を接続する。これにより、全ての電極に対して共通のGND208が接続され、ブランキング電界は生じない。このとき、GNDノイズ210は、PチャンネルMOSFET13、14、53および54を介して、それぞれ第1電極301a~第4電極301dに同振幅・同位相で加わるため、各電極間にGNDノイズ210によるノイズ電界は生じない。また、電源ノイズ209は、NチャンネルMOSFET12、15、52、55のドレイン端子とソース端子間の寄生容量を介して、それぞれ第1電極301a~第4電極301dに同振幅・同位相で加わるため、各電極間に電源ノイズ209による電界も生じない。したがって、低ノイズ化を実現できる。
本実施の形態によれば、4つのブランキング電極板を設け、それぞれの電極板に対してスイッチング回路が接続されたブランキング制御回路201を設けたことにより、4方向へのブランキング電界を形成することができる。これにより、ブランキングによりアパーチャ111(図1参照)に対し電子ビームを照射する際、アパーチャ111の上面の広い範囲内を選択して電子ビームを照射することができる。したがって、アパーチャ111の1部分に局所的に電子ビームを照射することを防ぐことができるため、局所的なコンタミネーションの付着を防ぎ、帯電に起因して試料109(図1参照)上で走査位置がずれることを防げる。また、アパーチャ111の寿命を延ばすことができる。また、電源ノイズ209、GNDノイズ210が4つの電極板に対して同振幅・同位相で加わるため、各電極間にノイズ電界は生じず、低ノイズ化を実現できる。
本実施の形態では、4つのブランキング電極板を設けた構成について説明したが、さらに多くの電極板を設け、ブランキング方向をより複数の方向に偏向する構成も可能である。このような構成は、本実施の形態で説明したように、各電極板に対してスイッチング回路が接続されたブランキング制御回路201を設け、ドライバ回路207により選択的にスイッチング回路を制御することにより実現可能である。
(実施の形態6)
次に、実施の形態6について説明する。本実施の形態では、対向する電極板を上下に並べて2組備え、電子ビームを大きい角度で偏向できる荷電粒子ビーム装置について説明する。なお、以下では、前述の実施の形態と重複する箇所については原則として説明を省略する。
図17は、本実施の形態6に係るブランキング制御回路201とブランキング電極104の構成の一例を示す回路図である。図17に示す構成は、図15に示す構成と類似しているが、ブランキング電極104の配置が図15とは異なっている。
図17に示すように、本実施の形態におけるブランキング電極104は、電子ビーム102の照射方向に沿う平面を中央に挟んで、その平面と垂直な方向を向いて互いに対向する2つの電極を、上下段に2組配置した構成を有している。この2組の電極のうち、上段の1組は、互いの電極が平行に、電子ビーム102の照射位置に近接して配置された第1電極301aおよび第2電極301bである。また、この2組の電極のうち、下段の1組は、互いの電極が平行に、電子ビーム102の照射位置に近接して配置された第3電極301cおよび第4電極301dである。
図18~図21は、本実施の形態におけるブランキングによる電子ビーム102の偏向方向の位置関係を示す側面図である。図18に示す方向A1に電子ビーム102を偏向する場合は、ブランキング電界を上下電極で同一方向に加えて電子ビーム102を方向A1に偏向する場合を示し、第1電極301aと第4電極301dに負電圧(VSS)、第2電極301bと第3電極301cに共通のGND208を接続すればよい。これにより、第2電極301bから第1電極301aの方向にブランキング電界が生じ、また第3電極301cから第4電極301dの方向にブランキング電界が生じ、結果として電子ビーム102は方向A1に偏向される。
また、図19に示すように、電子ビーム102を方向A2に偏向させる場合は、第1電極301aと第3電極301cに負電圧(VSS)、第2電極301bと第4電極301dに共通のGNDを接続すればよい。
また、図20に示すように、電子ビーム102を方向A3に偏向させる場合は、第2電極301bと第4電極301dに負電圧(VSS)、第1電極301aと第3電極301cに共通のGNDを接続すればよい。
また、図21に示すように、電子ビーム102を方向A4に偏向させる場合は、第2電極301bと第3電極301cに負電圧(VSS)、第1電極301aと第4電極301dに共通のGNDを接続すればよい。
各方向にブランキング電界を加える場合について、ブランキング制御回路201の動作は実施の形態5と同様であるため説明を省略する。
本実施の形態によれば、4つのブランキング電極板を設け、それぞれの電極板に対してスイッチング回路が接続されたブランキング制御回路201を設けたことにより、図17~図21に示した4通りのブランキング電界を形成することができる。また、実施の形態5と同様に、電源ノイズ209、GNDノイズ210が4つの電極板に対して同振幅・同位相で加わるため、各電極間にノイズ電界は生じず、低ノイズ化を実現できる。
本実施の形態では、4つのブランキング電極板を設けた構成について説明したが、さらに多くの電極板を設け、ブランキング方向をより複数の方向に偏向する構成も可能である。この場合、本実施の形態で説明したように、各電極板に対してスイッチング回路が接続されたブランキング制御回路201を設け、ドライバ回路207により選択的にスイッチング回路を制御することにより実現可能である。
以上、本発明者らによってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、前記実施の形態1~6では、スイッチング回路としてMOSFETを用いて説明したが、これに限定されるものではなく、スイッチング機能を備えた様々な素子・回路を用いることができる。すなわち、前記実施の形態1で説明したように、MOSFETの代わりにバイポーラトランジスタを用いてもよい。
本発明は、ブランキングを行う荷電粒子ビーム装置に幅広く利用することができる。
12、15、23、24、42、45、52、55 NチャンネルMOSFET
13、14、22、25、33、34、53、54 PチャンネルMOSFET
101 電子銃
102 電子ビーム
104 ブランキング電極
104a 第1電極
104b 第2電極
110 ステージ
111 アパーチャ
201 ブランキング制御回路
202~205 スイッチング回路
206 電圧源
208 共通のグランド
209 電源ノイズ
210 GNDノイズ

Claims (11)

  1. 試料を搭載可能なステージと、
    前記試料に対し荷電粒子を射出する荷電粒子銃と、
    電圧源と、
    ブランキング制御回路と、
    を有し、
    前記ブランキング制御回路は:
    共通グランドと、
    前記電圧源から電圧が供給される第1スイッチング回路と、
    一端が前記共通グランドに接続された第2スイッチング回路と、
    一端が前記共通グランドに接続された第3スイッチング回路と、
    前記電圧源から電圧が供給される第4スイッチング回路と、
    前記第1スイッチング回路と前記第2スイッチング回路とに接続された、第1ブランキング電極と、
    前記第1ブランキング電極と対向し、前記第3スイッチング回路と前記第4スイッチング回路とに接続された、第2ブランキング電極と、
    前記第1スイッチング回路、前記第2スイッチング回路、前記第3スイッチング回路および前記第4スイッチング回路を制御する制御回路と、
    を有し、
    前記制御回路は、
    ブランキングをONするときは、前記第1スイッチング回路および前記第3スイッチング回路を導通状態とし、且つ、前記第2スイッチング回路および前記第4スイッチング回路を非導通状態とし、
    ブランキングをOFFするときは、前記第2スイッチング回路および前記第3スイッチング回路を導通状態とし、且つ、前記第1スイッチング回路および第4スイッチング回路を非導通状態とする、荷電粒子ビーム装置。
  2. 請求項1記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記第1スイッチング回路、前記第2スイッチング回路、前記第3スイッチング回路および前記第4スイッチング回路のそれぞれは、MOSFETまたはバイポーラトランジスタで構成されたトランジスタ素子であり、
    前記第2スイッチング回路および前記第3スイッチング回路のそれぞれの、前記共通グランドに接続された端子は、ソース端子またはエミッタ端子であり、
    前記第1スイッチング回路および前記第4スイッチング回路のそれぞれの、前記電圧源に接続された端子は、ソース端子またはエミッタ端子である、荷電粒子ビーム装置。
  3. 請求項記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記電圧源は、負の電圧を生成し、
    前記第1スイッチング回路は、第1NチャンネルMOSFETで構成され、
    前記第2スイッチング回路は、第1PチャンネルMOSFETで構成され、
    前記第3スイッチング回路は、第2PチャンネルMOSFETで構成され、
    前記第4スイッチング回路は、第2NチャンネルMOSFETで構成されている、荷電粒子ビーム装置。
  4. 請求項記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記電圧源は、正の電圧を生成し、
    前記第1スイッチング回路は、第1PチャンネルMOSFETで構成され、
    前記第2スイッチング回路は、第1NチャンネルMOSFETで構成され、
    前記第3スイッチング回路は、第2NチャンネルMOSFETで構成され、
    前記第4スイッチング回路は、第2PチャンネルMOSFETで構成されている、荷電粒子ビーム装置。
  5. 請求項1記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記第1スイッチング回路または前記第4スイッチング回路に、容量値を調整可能な可変容量コンデンサが並列に接続され、
    前記第2スイッチング回路または前記第3スイッチング回路に、抵抗値を調整可能な可変抵抗が直列に接続されている、荷電粒子ビーム装置。
  6. 請求項記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記第1PチャンネルMOSFETのドレイン端子にアノードが接続され、前記第1PチャンネルMOSFETのソース端子にカソードが接続された第1ダイオードと、
    前記第2PチャンネルMOSFETのドレイン端子にアノードが接続され、前記第2PチャンネルMOSFETのソース端子にカソードが接続された第2ダイオードと、
    をさらに有する、荷電粒子ビーム装置。
  7. 請求項記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記第1NチャンネルMOSFETのソース端子にアノードが接続され、前記第1NチャンネルMOSFETのドレイン端子にカソードが接続された第3ダイオードと、
    前記第2NチャンネルMOSFETのソース端子にアノードが接続され、前記第2NチャンネルMOSFETのドレイン端子にカソードが接続された第4ダイオードと、
    をさらに有する、荷電粒子ビーム装置。
  8. 請求項1記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記電圧源は、負の電圧を生成し、
    前記第1スイッチング回路は、第1抵抗で構成され、
    前記第2スイッチング回路は、第1トランジスタ素子で構成され、
    前記第3スイッチング回路は、第2トランジスタ素子で構成され、
    前記第4スイッチング回路は、第2抵抗で構成され、
    前記第2スイッチング回路および前記第3スイッチング回路のそれぞれの、前記共通グランドに接続された端子は、ソース端子またはエミッタ端子である、荷電粒子ビーム装置。
  9. 請求項1記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記電圧源は、負の電圧を生成し、
    前記第1スイッチング回路は、第3トランジスタ素子で構成され、
    前記第2スイッチング回路は、第3抵抗で構成され、
    前記第3スイッチング回路は、第4抵抗で構成され、
    前記第4スイッチング回路は、第4トランジスタ素子で構成され、
    前記第1スイッチング回路および前記第4スイッチング回路のそれぞれの、前記電圧源に接続された端子は、ソース端子またはエミッタ端子である、荷電粒子ビーム装置。
  10. 請求項1記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記第1スイッチング回路および前記第2スイッチング回路の相互間の第1接続点と、前記第1ブランキング電極との間に第5抵抗が直列に接続され、
    前記第3スイッチング回路および前記第4スイッチング回路の相互間の第2接続点と、前記第1ブランキング電極との間に第6抵抗が直列に接続されている、荷電粒子ビーム装置。
  11. 請求項1記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記電圧源から電圧が供給される第5スイッチング回路と、
    一端が前記共通グランドに接続された第6スイッチング回路と、
    一端が前記共通グランドに接続された第7スイッチング回路と、
    前記電圧源から電圧が供給される第8スイッチング回路と、
    前記第5スイッチング回路と前記第6スイッチング回路とに接続された、第3ブランキング電極と、
    前記第3ブランキング電極と対向し、前記第7スイッチング回路と前記第8スイッチング回路とに接続された、第4ブランキング電極と、
    をさらに有し、
    前記制御回路は、前記第5スイッチング回路、前記第6スイッチング回路、前記第7スイッチング回路および前記第8スイッチング回路を制御し、
    前記制御回路は、ブランキングをOFFするときは、前記第6スイッチング回路および前記第7スイッチング回路を導通状態とし、且つ、前記第5スイッチング回路および前記第8スイッチング回路を非導通状態とする、荷電粒子ビーム装置。
JP2021565154A 2019-12-16 2019-12-16 荷電粒子ビーム装置 Active JP7280977B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2019/049124 WO2021124382A1 (ja) 2019-12-16 2019-12-16 荷電粒子ビーム装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2021124382A1 JPWO2021124382A1 (ja) 2021-06-24
JPWO2021124382A5 JPWO2021124382A5 (ja) 2022-09-01
JP7280977B2 true JP7280977B2 (ja) 2023-05-24

Family

ID=76476823

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021565154A Active JP7280977B2 (ja) 2019-12-16 2019-12-16 荷電粒子ビーム装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20230010272A1 (ja)
JP (1) JP7280977B2 (ja)
KR (1) KR20220091542A (ja)
TW (2) TWI842140B (ja)
WO (1) WO2021124382A1 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001036399A (ja) 1999-07-22 2001-02-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd Cmosインバータ
JP2016054291A (ja) 2014-09-03 2016-04-14 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ荷電粒子ビームのブランキング装置、マルチ荷電粒子ビーム描画装置、及びマルチ荷電粒子ビームの不良ビーム遮蔽方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7227155B2 (en) * 2005-09-30 2007-06-05 Applied Materials, Inc. Electrostatic deflection system with impedance matching for high positioning accuracy
JP5927067B2 (ja) * 2012-07-06 2016-05-25 株式会社日立ハイテクノロジーズ 計測検査装置、及び計測検査方法
CN103077876B (zh) * 2013-01-11 2015-10-21 桂林狮达机电技术工程有限公司 电子束加工设备的磁聚焦装置及其控制方法
JP2017063101A (ja) * 2015-09-24 2017-03-30 株式会社アドバンテスト 露光装置および露光方法
JP2017168574A (ja) * 2016-03-15 2017-09-21 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ荷電粒子ビームのブランキング装置、マルチ荷電粒子ビームのブランキング方法、及びマルチ荷電粒子ビーム描画装置
DE102016208009A1 (de) * 2016-05-10 2017-11-16 Carl Zeiss Smt Gmbh Vorrichtung und Verfahren zur Detektion von Ionen
DE102016223664B4 (de) * 2016-11-29 2024-05-08 Carl Zeiss Smt Gmbh Strahlaustaster und Verfahren zum Austasten eines geladenen Teilchenstrahls
JP6995648B2 (ja) 2018-01-30 2022-01-14 株式会社日立ハイテク 計測検査装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001036399A (ja) 1999-07-22 2001-02-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd Cmosインバータ
JP2016054291A (ja) 2014-09-03 2016-04-14 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ荷電粒子ビームのブランキング装置、マルチ荷電粒子ビーム描画装置、及びマルチ荷電粒子ビームの不良ビーム遮蔽方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW202125558A (zh) 2021-07-01
WO2021124382A1 (ja) 2021-06-24
TW202307896A (zh) 2023-02-16
JPWO2021124382A1 (ja) 2021-06-24
US20230010272A1 (en) 2023-01-12
KR20220091542A (ko) 2022-06-30
TWI783306B (zh) 2022-11-11
TWI842140B (zh) 2024-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7408760B2 (en) Charged particle beam application system
US8698093B1 (en) Objective lens with deflector plates immersed in electrostatic lens field
EP0228502B1 (en) Electron beam test apparatus for electronic device and method for using the same
US10546717B2 (en) High-voltage supply unit and circuit arrangement for generating a high voltage for a particle beam apparatus
JPH0562700B2 (ja)
JP6905555B2 (ja) 荷電粒子ビーム装置、荷電粒子ビーム装置のためのマルチビームブランカ、および荷電粒子ビーム装置を動作させるための方法
US20060060794A1 (en) Method of preventing charging, and apparatus for charged particle beam using the same
US9177759B2 (en) Processing apparatus and method using a scanning electron microscope
US10566170B2 (en) X-ray imaging device and driving method thereof
JP7280977B2 (ja) 荷電粒子ビーム装置
US10847344B2 (en) Charged particle beam control device
JP2001052642A (ja) 走査型電子顕微鏡及び微細パターン測定方法
JP3151670B2 (ja) イオンビームを用いて電位測定を行うイオンビーム装置及び方法
JP2002198294A (ja) 電子ビーム描画装置及びそれを用いて作製された半導体デバイス
JP6995648B2 (ja) 計測検査装置
JPS6231931A (ja) 電子ビ−ム照射装置および該装置による試験、測定方法
JPH0682720B2 (ja) 電子デバイスの試験装置およびその使用方法
CN100545999C (zh) 荷电粒子线应用装置
JP4545284B2 (ja) 高圧電源回路
WO2008053518A1 (fr) Appareil de vérification de semi-conducteur et procédé de vérification de semi-conducteur
JPS62122042A (ja) 電位測定装置
JPH0973870A (ja) 荷電粒子装置
JP2001319855A (ja) ターゲットマーク部材、ウェハステージおよび電子ビーム露光装置
JPH06267488A (ja) 走査型電子顕微鏡
JPH01221675A (ja) 電子ビーム装置の軸合せ方法

Legal Events

Date Code Title Description
A529 Written submission of copy of amendment under article 34 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A5211

Effective date: 20220530

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230303

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230512

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7280977

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150