JP4922747B2 - 荷電粒子ビーム装置 - Google Patents

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Description

本発明は、荷電粒子ビームを集束・偏向し、そのビームで目標物を走査する電子光学装置であり、例えば電子ビーム描画装置や走査型電子顕微鏡を具体例とする荷電粒子ビーム装置に関する。
荷電粒子ビーム装置、或いは荷電粒子ビーム集束偏向装置として知られる、従来型の電子ビーム集束偏向装置を図1に示す。各部位の相対的位置関係は、下記特許文献1に示されている光学系(電子ビーム描画装置)の光学系と同じである。縮小レンズ1により光源(物体)2の像3が形成され、対物レンズ4により像3の像5が材料6面上に形成される。この状態で偏向器7を働かせて電子ビーム9を偏向すれば、像5を所望の位置に移動させることができる。なお、縮小レンズ1の倍率(絶対値)は当然1より小さいが、これは、微細な断面の電子ビーム(像5)を材料6に照射するためである。図1の光学系を電子ビーム描画の目的で用いるのであれば、集積回路の微細パターンを描画するため、このことは必須である。また、同目的には、偏向速度を速くするため、偏向器7としては静電偏向器が用いられる。
図1に示すように、偏向器7に加え偏向器8を設け、偏向系を多段構成とすれば、偏向収差(例えば偏向コマ収差や偏向色収差)を補正しつつ像5を所望の位置に移動させることができる。このとき、偏向器7,偏向器8の作る偏向場(強さと向き)は、偏向器7,8に起因する偏向収差が互いに打ち消されるように選ばれる。図1に示すように、偏向器8が像3の近くにあり、かつ電極長が短ければ、偏向器7の偏向感度(材料6面上における像5の移動距離と偏向電圧との比)と偏向器8のそれとを比較すると、前者は高く、後者は低くなる。そのような場合、大まかに言って、偏向器7は材料面6上の偏向距離及び偏向の向きを支配的に決め、偏向器8は偏向器7に起因する収差を補正している。なお、偏向器8の偏向感度が低いことは、偏向器が物点(この場合は像3)に近いほど偏向による物点(像3)の仮想的な移動が小さくなることに対応する。
図1に示した偏向器8と偏向器7のように、連動される偏向器が2つであれば、自由度は2となる。このことは、像5の位置を決めることと、それと同時に1種類の偏向収差を補正することが可能なことに対応する。
なお、下記特許文献2及び非特許文献1には、連動させる偏向器を3つとすれば、自由度が3になり、像5の位置を決めることと、2種類の収差を補正することが可能になることが記載されている。
また、下記特許文献1には、連動させる偏向器が2つであっても、レンズ場や偏向場の分布を選べば、1種類の収差を補正したうえで別の収差を完全には補正できないが低減することが可能であると記載されている。
特公平2−34426号公報 特開昭54−82962号公報 T. Hosokawa, Optik, vol. 56, No. 1, pp.21-30 (1980)
ところで、従来から荷電粒子ビーム装置では、荷電粒子を被ビーム照射物の表面上で偏向する際に、偏向に伴う収差が発生していた。偏向に伴う収差としては、像面湾曲収差、非点収差、歪収差、コマ収差、色収差がある。このうち、フォーカスのずれとして発生する像面湾曲収差、非点収差については、補正器による動的補正が可能である。また、位置ずれとして生じる偏向歪収差は、偏向信号に補正信号を重畳させることで補正できる。これらの収差補正は、例えば電子ビーム描画装置において既に一般的に行われていた。
例えば、フォトマスク生産用の電子ビーム描画装置にあっては、前記被描画材料の表面上には、矩形状のビームが照射される。偏向フィールドが例えば1mmである場合には、偏向収差が原因のぼけ、位置ずれは数十nmとなるが、前記コマ収差と色収差の補正を行えば、描画精度が大きく向上する。なお、ここでは、材料6に投影される図形は十分小さいものとし、図形の大きさに起因する誤差は考えていない。
前述のように、像5の位置を決定しつつ偏向コマ収差と偏向色収差を同時に補正するためには、自由度3となるように3つの偏向器を連動させればよい。しかしながら、そのような光学系の設計に関する指針、すなわち偏向場やレンズ場の最適化に関する指針はこれまで示されていない。条件によっては、偏向電圧が高くなりすぎるなどの問題が生じる。偏向の大きさを変えずに偏向電圧を下げるためには、偏向器長を長くする、または偏向器内径を小さくするとよいが、通常、偏向器長を長くすることは空間的制約から困難であり、また偏向器内径を小さくすることは、偏向器内壁へのコンタミ付着・帯電の問題から避けたほうがよい。
偏向器長を長くしたり偏向器内径を小さくすることなく偏向電圧を低く抑えられる荷電粒子ビーム装置は、本件出願人による特願2006−003523に開示されている。図2は荷電粒子ビーム装置の構成を説明するための図である。縮小レンズ1の前段に収差補正用偏向器8を配置し、レンズの集束作用を利用して電子ビーム9の偏向角を拡大する構成である。
しかし、この荷電粒子ビーム装置によっても、偏向コマ収差と偏向色収差を同時に補正する場合は、全ての偏向器の偏向電圧が低く抑えられるとは限らない。1種類の偏向収差を補正する場合は、2段の偏向器を用い、位置決めと、位置決めに伴う収差の補正との2つの役割を、それぞれ別の偏向器に独立に担わせることができるが、2種類の偏向収差を同時に補正する場合は、3段の偏向器を用いるため、場合によっては、ある偏向器の位置決めあるいは収差補正の効果が、別の偏向器の位置決めあるいは収差補正の効果で打ち消されることがあるからである。
このような場合、必要な大きさの偏向を得るためには、打ち消された位置決め偏向量あるいは偏向収差補正量の分だけ(電子ビーム9の軌道が振り戻された分だけ)、各偏向器による偏向を大きくする、すなわち偏向電圧を高くする必要が生じる。さらには、大きな偏向により、大きく軌道が振り戻されることは、電子ビーム9の軌道がレンズの中心軸から、より長い距離に渡り、より大きく外れることであるから、その他の偏向収差(像面湾曲収差、非点収差、歪収差)が増大しうるという問題も発生する。したがって、このような手法を用いる場合でも、偏向コマ収差と偏向色収差を同時に補正する光学系を設計するに当たっては、その最適化の指針をより詳細に定める必要がある。
なお、前記特許文献1の光学系によれば、3つではなく2つの偏向器を連動させるだけでも、1種類の収差を補正した上で別の収差をサブミクロンレベル(偏向フィールド10mm時)に低減することができると記載されているが、完全に補正することはできない。過去においては偏向に伴うビームぼけがサブミクロンレベルに低減されていれば問題ないとみなされたが、現在の電子ビームリソグラフィーにおいては、要求される描画精度の高さから、ビームぼけは数nm以下に低減されること、さらに理想的には完全に除去されることが求められる。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、電極内径を小さくしすぎることなく、また偏向電圧を高くしすぎることなく、対物レンズ像面におけるビーム入射位置を決定しつつ偏向コマ収差と偏向色収差を同時に補正することのできる荷電粒子ビーム装置の提供を目的とする。
本発明に係る荷電粒子ビーム装置は、前記課題を解決するために、荷電粒子ビームを発生する荷電粒子ビーム源と、前記荷電粒子ビーム源からの荷電粒子ビームの寸法を縮小する縮小レンズと、前記縮小レンズによって寸法が縮小された荷電粒子ビームを被ビーム照射物の表面に集束する対物レンズと、前記縮小レンズの前段或いは前記対物レンズの物面近傍に配置される第1の偏向器と、前記対物レンズのレンズ場に対し、自らの発生する偏向場の全てあるいはその一部が重なるように配置される第2の偏向器と、前記第2の偏向器の後段に配置される第3の偏向器とを備える。
前記第1の偏向器、第2の偏向器及び第3の偏向器の寸法、位置、偏向電圧を調整して偏向場の分布を選び、対物レンズの像面におけるビーム入射位置を決定しつつ各々の偏向器に起因する偏向コマ収差を互いに打ち消すと同時に、各々の偏向器に起因する偏向色収差を互いに打ち消すことが好ましい。
また、前記偏向コマ収差と偏向色収差が打ち消される条件を満たしつつ、前記第2の偏向器及び前記第3の偏向器に入力する偏向信号を同じにすることが好ましい。
また、前記第3の偏向器の前記第2の偏向器に対する回転角(偏向電極の向き)θについて、L、Lを前記第1及び第2偏向器のコマ収差係数とし、C、Cを前記第1及び第2偏向器の色収差係数とし、L、Cを前記第3の偏向器の前記第2の偏向器に対する回転角を零にした状態で定義される第3の偏向器のコマ収差係数及び色収差係数とし、ui2とui3を、それぞれ前記第3の偏向器の前記第2の偏向器に対する回転角を零にした状態で、前記第2の偏向器、前記第3の偏向器に単位偏向電圧を印加したときの、前記対物レンズ像面におけるビーム入射位置(複素数)と定義し、さらにθ=arg((L−L)/(L−L))としたとき、0<θ<2arg(ui2/ui3)あるいは0>θ>2arg(ui2/ui3)の関係が成り立つように、レンズ場と偏向場の分布を選択することが好ましい。
また、前記第1の偏向器、前記第2の偏向器及び前記第3の偏向器の寸法、位置、相対的な回転角を調整して偏向場の分布を選び、これら3つの偏向器に入力する偏向信号を同じにすることが好ましい。
以上に説明したように、本願発明の荷電粒子ビーム装置は、3段の偏向器を連動させ、対物レンズ像面におけるビーム入射位置を決定しつつ偏向コマ収差と偏向色収差を同時に補正する装置であり、第1の偏向器を縮小レンズの前段あるいは対物レンズの物面付近に配置し、第2の偏向器を、その偏向場の全てあるいはその一部が対物レンズのレンズ場と重なるように配置する。さらに第3の偏向器を第2の偏向器の後段に配置する。
第2、第3の偏向器への偏向電圧を同じにする。つまり、偏向電極への印加電圧を同じにする。
また、0<θ<2arg(ui2/ui3)あるいは0>θ>2arg(ui2/ui3)となるように、レンズ場と偏向場の分布を選択する。第3の偏向器を第2の偏向器に対して、第1、第2、第3の偏向器についての偏向コマ収差係数と偏向色収差係数から決まる角度θだけ回転させる。ui2とui3は、それぞれ、第3の偏向器の第2の偏向器に対する回転角を零にした状態で第2、第3偏向器に単位偏向電圧を印加したときの、対物レンズ像面におけるビーム入射位置である。
本発明に係る荷電粒子ビーム装置は、電極長をあまり長くすることなく、電極内径をあまり小さくすることなく、かつ、偏向電圧をあまり高くすることなく、対物レンズ像面におけるビーム入射位置を決定しつつ偏向コマ収差と偏向色収差を同時に補正することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。まず、第1の具体例について説明する。この第1の具体例は、電子ビームにより半導体製造に用いるフォトマスクのマスクパターンを描画する電子ビーム描画装置である。1mmの偏向フィールド内で、線幅1μm以下のパターンを描画する際に、nmオーダの精度での使用が要求される装置である。
図3は第1の具体例の電子描画装置の光学系を主体とした概略構成図である。この電子ビーム描画装置は、電子ビーム発生源2からの電子ビーム9の寸法を縮小する縮小レンズ1と、縮小レンズ1によって寸法が縮小された電子ビームを被ビーム照射物の表面に集束する対物レンズ4と、縮小レンズ4の前段に配置される第1の偏向器8と、対物レンズ4のレンズ場に対し、自らの発生する偏向場の全てあるいはその一部が重なるように配置される第2の偏向器7と、第2の偏向器7の後段に配置される第3の偏向器10とを備える。縮小レンズ1により光源(物体)2の像3が形成され、対物レンズ4により像3の像5が材料6面上に形成される。縮小レンズ1の倍率(絶対値)は当然1より小さいが、これは、微細な断面の電子ビーム(像5)を材料6に照射するためである。
図4は電子描画装置の詳細な構成図である。電子ビーム発生源2から発生された電子ビームはブランキング機構13によりブランキングされる。ブランキング機構13は、ブランキング偏向器11とブランキングプレート12とからなる。
縮小レンズは電磁レンズ1であり、対物レンズも同じく電磁レンズ4である。材料6はステージ17上に載置される。ステージ17はステージ移動装置16により駆動される。
制御装置14は、ステージ移動装置16にD/A変換器15を介してステージ移動信号を送る。また、制御装置21は、第1の偏向器8にD/A変換器20及びアンプ21を介してパターン描画位置データに対応する偏向信号を送る。また、制御装置14は、第2の偏向器7にD/A変換器18及びアンプ19を介してパターン描画位置データに対応する偏向信号を送る。また、制御装置14は、第3の偏向器10にD/A変換器18及びアンプ19を介してパターン描画位置データに対応する偏向信号を送る。第2の偏向器7及び第3の偏向器10用のアンプ19は共通のアンプである。また、D/A変換器18も共通のD/A変換器である。
この電子描画装置で特徴的なのは、第1の偏向器8が縮小レンズ1の前段に、第2、第3の偏向器7、10が後段に配置されていることである。
また、第1の偏向器8、第2の偏向器7及び第3の偏向器10の寸法、位置、偏向電圧を調整して偏向場の分布を選び、像5の位置を決定しつつ各々の偏向器に起因する偏向コマ収差を互いに打ち消すと同時に、各々の偏向器に起因する偏向色収差を互いに打ち消す。
また、偏向コマ収差と偏向色収差が打ち消される条件を満たしつつ、第2の偏向器7及び第3の偏向器10に入力する偏向信号を同じにする。アンプ19を共通することによる。
また、第3の偏向器10の第2の偏向器7に対する回転角(偏向電極の向き)θについて、前記第1及び第2の偏向器のコマ収差係数をL及びL、第1及び第2の偏向器の色収差をC及びCとし、第3の偏向器10の第2の偏向器7に対する回転角を零にした状態で定義される第3の偏向器10のコマ収差係数をL、第3の偏向器10の色収差係数をCとし、またui2とui3をそれぞれ第3の偏向器10の第2の偏向器7に対する回転角を零にした状態で、前記第2の偏向器7、前記第3の偏向器10に単位偏向電圧を印加したときの、前記対物レンズ4像面におけるビーム入射位置(複素数)と定義し、さらにθ=arg((L−L)/(L−L))としたとき、0<θ<2arg(ui2/ui3)あるいは0>θ>2arg(ui2/ui3)の関係が成り立つように、レンズ場と偏向場の分布を選択する。
また、第1の偏向器8、第2の偏向器7及び第3の偏向器10の寸法、位置、相対的な回転角を調整して偏向場の分布を選び、これら3つの偏向器に入力する偏向信号を同じにするようにしてもよい。
以下、電子描画装置の動作について詳細に説明する。各偏向器の向き(X軸用偏向電極の向き)は、X軸に平行とする。
3つの偏向器8、7及び10を連動させたとき、偏向コマ収差と偏向色収差は、それぞれ重ね合わされて、式(1)、(2)と表される。
Figure 0004922747
Figure 0004922747
前記式(1)及び(2)にあって、式(3)と式(4)は光源2におけるビーム開き角(複素数)、LとR(光源2に近いほうからn=1,2,3)は各偏向器の偏向コマ収差係数(複素数)、Cは偏向色収差係数(複素数)である。
Figure 0004922747
Figure 0004922747
またVは偏向電圧(複素数)で、式(5)と定義する。
Figure 0004922747
nx、Vnyはそれぞれ各偏向器のX軸、Y軸用偏向電極への印加電圧である。ΔVは電子のエネルギー分散、V^は相対論補正を施した加速電圧である。連動する3つの偏向器に起因する偏向コマ収差が打ち消される条件式と、偏向色収差が打ち消される条件式は、それぞれ、式(6)、(7)となる。
Figure 0004922747
Figure 0004922747
コマ収差の性質から、Lの項が補正されると、自動的にRの項も補正されるため、式(6)の条件は簡単となり、式(8)となる。
Figure 0004922747
また、ここでは、偏向場の高次成分は無視している(XY面内の電界分布を均一としている)。すなわち、実用的には、各偏向器として、高次成分(6極子成分)を除去した8極あるいは12極の偏向器の使用を考えている。
通常はU’≠0かつΔV≠0であることより、式(7)、(8)を簡単にすれば、偏向コマ収差と偏向色収差が同時に打ち消される条件(偏向コマ・色収差同時補正条件)は、式(9)と表せる。この式(9)より、次の式(10)という関係が導ける。
Figure 0004922747
Figure 0004922747
ここで、A及びAは式(11)という関係である。
Figure 0004922747
3つの偏向器を連動させたとき、材料6面上における像5の位置(複素数)は、式(12)と表せる。
Figure 0004922747
この式(12)にあって、uinは各偏向器に単位電圧V=1V(Vnx=1V、Vny=0V)を印加したときの、材料6面上における像5の位置(複素数)を示す。
第2、第3の偏向器7、10のいずれか、あるいは両方は、位置決めの役割を担うから、|V|と|V|のいずれかあるいは両方は、両偏向器を駆動する高速アンプの出力の許す限り十分大きく設定されている(偏向器へのコンタミ付着・帯電をできるだけ防ぐ目的で、偏向器内径をできるだけ大きくしている)。また、第1の偏向器8は第2、第3の偏向器7、10と連動するため、第1の偏向器8の偏向速度も、第2、第3の偏向器7、10のそれと同等でなければならないから、第1の偏向器8も、第2、第3の偏向器7、10と同様に高速アンプで駆動される。これらの理由から、|V|>|V|や|V|>|V|となることは通常ない。また、第1の偏向器8は縮小レンズ1の前段(あるいは対物レンズ4の物面近くでもよい)にあり、第2、第3の偏向器7、10は対物レンズ4の物面より後段にあることから、|ui1|は、|ui2|および|ui3|に比べて小さい。以上の理由から、|ui1|は|ui2|および|ui3|に比べ十分小さい。従って、式(12)において、ui1を無視すれば、改めて、式(13)と表せる。
Figure 0004922747
第2、第3の偏向器7、10を分割する前(偏向コマ収差と偏向色収差のいずれかを補正する、あるいは補正をしない)は、V=Vとなるから、偏向器分割前の、材料6面上における像5の位置をUicと表すと、式(13)を用いて、以下の式(14)となる。
Figure 0004922747
一方、偏向器分割後(偏向コマ収差と偏向色収差を同時に補正する)の像5の位置は、式(10)と式(13)から、以下の式(15)となる。
Figure 0004922747
ここで、A=|A|exp(iθ)と表すと、式(16)となる。
Figure 0004922747
この式(16)は、第3の偏向器10を機械的に第2の偏向器7に対してθだけ回転させ、第3の偏向器10の偏向電圧を|A|倍に高めたときの、材料6面上における像5の位置と解釈できる。すなわち、電気的にAの向きを変えることは、機械的にAの向きを変えることと等価である。UicとUを図5に示す。
の向きを変えるには、3つの偏向器を、相対的な回転角を保って回転させればよいから、Uを議論するうえでは、その大きさ|U|に着目すればよい。そこで、以下で、|Ui|ができるだけ大きくなる条件について議論する。同じ偏向電圧に対して|U|ができるだけ大きくなる条件は、同じ|U|に対して偏向電圧ができるだけ低くなる条件と等価であるから、そのような条件を求めれば、本発明の目的を達成することができる。
式(16)と図5から分かるように、|U|を大きくするには、|arg(ui3/ui2)+θ|をできるだけ小さく、かつ、|A|を大きくすればよい。しかし、先述のように、|V|は既に十分大きく設定されているため、|A|>1にはできない。従って、|A|=1とするのが最もよい。また、|A|=1の状態で第3の偏向器10を機械的に第2の偏向器7に対してθだけ回転させれば、A=1にすることができるから、両偏向器に同じ偏向信号が入力できる、すなわち、両偏向器が同じアンプ19やDA変換器18で駆動・制御できるという利点も生じる。
|ui2|と|ui3|は各偏向器を回転させても変わらないから、|A|=1に固定するならば、|U|と|Uic|は、ui2とui3のなす角度arg(ui3/ui2)で決まる。|U|<|Uic|では、必要な偏向電圧が偏向器分割前より高くなってしまうから、少なくとも|U|>|Uic|となるようにL,R,C(n=1,2,3)を選択する、すなわちレンズ場と偏向場の分布を決定するとよい。図5より、|U|>|Uic|となる条件は、
arg(ui3/ui2)<arg(ui3/ui2)+θ<−arg(ui3/ui2
すなわち、0<θ<2arg(ui2/ui3)である(arg(ui2/ui3)=−arg(ui3/ui2))。このとき、第3の偏向器10の、第2の偏向器7に対する回転の向きは、レンズ磁場により電子ビーム9の軌道が回転する向きに一致する。また、θ=arg(ui2/ui3)のとき、|U|は最大となる。
なお、ここでは、レンズ磁場により電子ビーム9の軌道が回転する向きは、電子の進行とともに右回り(右ねじの向き。図4では反時計回り)を仮定しているが、もし軌道の回転する向きが逆であれば、上の条件は、
arg(ui3/ui2)>arg(ui3/ui2)+θ>−arg(ui3/ui2
すなわち、0>θ>2arg(ui2/ui3)となる。
上の例では、第2の偏向器7と第3の偏向器10の間に間隙はないものとしているが、偏向器を分割して回転させるならば、実際には、絶縁のため、両者間には間隙を設ける必要がある。さらには、偏向電極や、電界遮蔽用の棒状体(例えば特開平2−100250参照)を支持するため、分割した偏向器の間には板状の支持体が必要になるから、この分、間隙は大きくしなくてはならない。
空間的制約から、第2の偏向器7の上端と、第3の偏向器10の下端の位置を変えないものとすると、この間隙のため、(合計した)偏向器長は分割前より短くならざるをえない。すなわち、偏向器を分割すると、偏向器長の減少分だけ|U|が小さくなる。0<θ<2arg(ui2/ui3)(あるいは0>θ>2arg(ui2/ui3))となるようにL,R,C(n=1,2,3)を選ぶ、すなわちレンズ場と偏向場の分布を選ぶ際には、この減少分の補償を考慮するとよい。
なお、先述のように、収差補正用偏向器の偏向電圧を下げるには、その偏向器を縮小レンズ1の前段に配置することが有効であるが、縮小レンズ1の前段に第1、第2の偏向器8、7の両方を配置(第3の偏向器10は縮小レンズ1の後段に配置)すると、次のような問題が生じる。第1、第2の偏向器8、7をこのように配置すると、両偏向器の収差特性は近くなる。より具体的にいえば、両者の偏向コマ収差と偏向色収差の比が近くなり、L/C=L/Cに近い状態となる。これは、縮小レンズ1の前段の偏向器により電子ビーム9を偏向する場合、光源2の像3の、縮小レンズ1の像面上における位置が、縮小レンズ1の倍率の低さから、その偏向器の寸法や位置にあまり依存しない、すなわち、縮小レンズ1のレンズ場を通過後の偏向軌道の形状が(軌道の、中心軸からの距離は変わるが)、その偏向器の寸法や位置にあまり依存しないためである。偏向コマ収差と偏向色収差を同時に補正するならば、式(10)よりV=V/Aとしなくてはいけないが、L/C=L/CすなわちL−L=0に近い状態になると、Aが零に近づき、その結果|V|>>|V|となる。
第3の偏向器10には位置決めの役割を担わせるから十分に高い偏向電圧を印加するが、第2の偏向器7にはさらに高い偏向電圧を印加する必要があることを、この関係は示している。また、|A|<<1でない限り、|V|>|V|となりうる。しかし、偏向速度の要求から、|V|>|V|や|V|>|V|とすることはできないから、このような配置を避けなければならない。同じ理由から、縮小レンズ1の前段に第1の偏向器8を、かつ対物レンズ4の物面(縮小レンズ1の像面)付近に第2の偏向器7を配置する、あるいは、対物レンズ4の物面付近に第1、第2の偏向器8、7の両方を配置するのも避けるのがよい。
逆に、第1、第2の偏向器8、7の収差特性に差を持たせる、すなわち、L/C=L/Cに近い状態を避けるには、第1の偏向器8を縮小レンズ1の前段、あるいは対物レンズ4の物面(縮小レンズ1の像面)の近傍に配置するのに対し、第2の偏向器7を図3に示すように対物レンズ4のレンズ場内に配置する(少なくとも、第2の偏向器7による偏向場の一部が対物レンズ4のレンズ場と重なるように配置する)のがよい。偏向収差は、偏向器により電子ビーム9の軌道が曲げられ、その軌道のレンズ中心軸からのずれがレンズ場内において大きくなることにより増加するから、軌道の曲がり始めの位置を変えることで、収差の増加する区間を変えることができ、その結果、偏向器の収差特性(偏向コマ収差と偏向色収差の比)が変わる。
以上のような光学系配置、動作条件により、偏向電圧を高くすることなく、また、偏向器長を長くしたり偏向器内径を小さくしたりすることなく、像5の位置を決定しつつ偏向コマ収差と偏向色収差を同時に補正することが可能になる。
なお、先述のように、第3の偏向器10を機械的に第2の偏向器7に対してθだけ回転させ、A=1とすることで、両偏向器が同じアンプやDA変換器で駆動・制御できるが、これを押し進め、第1の偏向器8の寸法、位置、回転角を選び、3つの偏向器全てについて偏向電圧を等しくする(A=A=1)と、全ての偏向器が同じアンプやDA変換器で駆動・制御できるようになる。
偏向コマ・色収差同時補正において0<θ<2arg(u i2 /u i3 (あるいは0>θ>2arg(ui2/ui3))となるような条件が実際に存在することを示すため、図3の光学系のように3段の偏向器を用いた集束偏向系について収差補正シミュレーションを実施した。縮小レンズ1のレンズ場分布は固定とし、対物レンズ4のレンズ場分布と偏向場分布を変えて計算を行った。対物レンズ4のレンズ場分布と偏向場分布は仮想的なものとし、解析関数の重ね合わせで表した。ただし、偏向電圧に対する偏向場の強さは、十分な偏向器長の、偏向器内径9mmの偏向器に対する数値計算結果に合わせた。各偏向器の長さは、|A|=|A|=1となるように選んだ。第2の偏向器7の上端と、第3の偏向器10の下段の位置は変えないものとし、両偏向器間の間隙は3mmとした。光源2の位置と材料6面の位置はそれぞれz=−220mm、0mmとし、投影倍率は1/20とした。
シミュレーションで得られた結果を表1、図6に示す。表1は、計算で得られたui2、ui3、2arg(ui2/ui3)、θ、偏向電圧の値を示す。図6は、レンズ場と偏向場の強度分布を示す。縦軸は磁界強度と電界強度の大きさを示す。横軸は位置z[mm]を示す。比較のため、対物レンズ4のレンズ場を変えた2つの光学系(a)、(b)について結果を示してある。
Figure 0004922747
表1に示す偏向電圧は、材料6面上における像5のXおよびY方向への500μm移動つまりX軸から45°方向への707μm(=500×√2)移動に対するものである。
偏向器分割前の偏向電圧を比較すると、両光学系の偏向電圧は155V前後であり、ほとんど差はない。しかし、偏向器分割後は両者に大きな差が生じている。偏向器分割後、光学系aでは、0<θ<2arg(ui2/ui3)となっており、その偏向電圧は、(第2、第3の偏向器7、10間に間隙があるにもかかわらず)155Vと、偏向器分割前の偏向電圧157Vより低くなっている。一方、光学系bでは、0<2arg(ui2/ui3)<θとなっており、その偏向電圧は210Vと、偏向器分割前の偏向電圧154Vより大幅に高くなっている。
次に、第2の具体例について説明する。この第2の具体例も電子描画装置である。図7は、第2の具体例の電子描画装置の光学系を主体とした概略構成図である。第2の具体例が第1の具体例と異なるのは、第1の偏向器8の配置である。第1の偏向器8を、縮小レンズ1の近傍に置いている。詳細には、縮小レンズ1と第2の偏向器7との間であって、像3の付近である。
動作としては、前記第1の具体例と同様であるので説明を省略する。
次に、第3の具体例について説明する。この第3の具体例は、電子ビームの代わりに、イオンビームなどの荷電粒子ビームを用いる。構成及び動作は、前記第1具体例および第2具体例と同様である。
以上に説明したように、前記第1〜第3具体例によれば、3段の偏向器を連動させ、偏向コマ収差と偏向色収差を同時に補正する荷電粒子ビーム集束偏向装置において、第1の偏向器を縮小レンズの前段あるいは対物レンズの物面付近に配置し、第2の偏向器を、その偏向場の全てあるいはその一部が対物レンズのレンズ場と重なるように配置する。さらに第3の偏向器を第2の偏向器の後段に配置する。
第2、第3の偏向器への偏向電圧を同じにする。これは偏向電極への印加電圧を同じにすることである。つまり、偏向器駆動アンプを一つにする。
0<θ<2arg(ui2/ui3)あるいは0>θ>2arg(ui2/ui3)となるように、レンズ場と偏向場の分布を選択する。第3の偏向器を第2の偏向器に対して、第1,2,3の偏向器についての偏向コマ収差係数と偏向色収差係数から決まる角度θだけ回転させる。ui2とui3は、それぞれ、第3の偏向器の第2の偏向器に対する回転角を零にした状態で第2、第3偏向器に単位偏向電圧を印加したときの、対物レンズ像面におけるビーム入射位置である。
これらの工夫により電極長をあまり長くすることなく、電極内径をあまり小さくすることなく、かつ、偏向電圧をあまり高くすることなく、対物レンズ像面におけるビーム入射位置を決定しつつ偏向コマ収差と偏向色収差を同時に補正することができる。
なお、図4に示した詳細な構成は、第2実施例及び第3実施例にも適用できる。また、いずれの実施例にあっても、第2の偏向器7及び第3の偏向器10のアンプ19及D/A変換器18を共通とし、偏向電極への印加電圧を同じにできる。また、第1の偏向器8に接続するアンプ21及びD/A変換器20を、前記第2の偏向器7及び第3の偏向器10のアンプ19及D/A変換器18と共通にしてもよい。
従来の電子ビーム描画装置の一概略例である。 収差補正用偏向器を縮小レンズの前段に配置した電子ビーム描画装置の一概略例である。 本発明の第1の具体例となる、電子ビーム描画装置の一概略例である。 本発明の電子ビーム描画装置の詳細な構成例である。 材料6面上の像5の位置(電子ビーム入射位置)を示す図である。 レンズ場と偏向場の強度分布を示す図である。 第2の実施例となる、電子ビーム描画装置の一概略例である。
符号の説明
1 縮小レンズ
2 電子ビーム源
3 像
4 対物レンズ
5 像
6 材料
7 第2の偏向器
8 第1の偏向器
9 電子ビーム
10 第3の偏向器

Claims (3)

  1. 荷電粒子ビームを発生する荷電粒子ビーム源と、前記荷電粒子ビーム源からの荷電粒子ビームの寸法を縮小する縮小レンズと、前記縮小レンズによって寸法が縮小された荷電粒子ビームを被ビーム照射物の表面に集束する対物レンズと、前記縮小レンズの前段或いは前記対物レンズの物面近傍に配置される第1の偏向器と、前記対物レンズのレンズ場に対し、自らの発生する偏向場の全てあるいはその一部が重なるように配置される第2の偏向器と、前記第2の偏向器の後段に配置される第3の偏向器とを備えた荷電粒子ビーム装置において、
    前記第1の偏向器のコマ収差係数(複素数)をL 、前記第2の偏向器のコマ収差係数(複素数)をL 、前記第1の偏向器の色収差係数(複素数)をC 、前記第2の偏向器の色収差係数(複素数)をC 、前記第3の偏向器の前記第2の偏向器に対する偏向電極の回転角を零にした状態の第3の偏向器のコマ収差係数(複素数)をL 、前記状態の前記第3の偏向器の色収差係数(複素数)をC
    前記第2の偏向器に単位偏向電圧を印加したときの前記対物レンズ像面におけるビーム入射位置(複素数)をu i2
    前記第3の偏向器の前記第2の偏向器に対する偏向電極の回転角を零にした状態で前記第3の偏向器に単位偏向電圧を印加したときの前記対物レンズ像面におけるビーム入射位置(複素数)をu i3 としたとき、
    前記第3の偏向器を前記第2の偏向器に対して角度θだけ回転させ、該角度θを
    θ=arg((L −L )/(L −L ))としたとき、
    前記対物レンズのレンズ場により前記荷電粒子ビームの軌道が回転する向きが右回りの場合、
    0<θ<2arg(u i2 /u i3 )
    の条件を満たし、または、
    前記対物レンズのレンズ場により前記荷電粒子ビームの軌道が回転する向きが左回りの場合、
    0>θ>2arg(u i2 /u i3 )
    の条件を満たすことを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  2. 前記第2の偏向器及び前記第3の偏向器に同一の偏向信号を入力することを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム装置。
  3. 前記第1の偏向器、前記第2の偏向器及び前記第3の偏向器に同一の偏向信号を入力することを特徴とする請求項記載の荷電粒子ビーム装置。
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