JP4156862B2 - 電子ビーム露光装置及び電子ビーム処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ビーム露光装置及び電子ビーム処理装置に関する。特に本発明は、複数の電子ビームにより精度よくウェハにパターンを露光することができる電子ビーム露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体デバイスの微細化に伴い、高解像度化かつ高スループット化を実現するため、様々な電子ビーム露光装置が開発されている。例えば、特開平11−176737号公報には、ウェハ上の転写位置、ウェハの高さ、ビーム電流、及びパターンの散らばり具合に応じて、電子ビームの偏向歪みを補正する分割転写方式の電子ビーム露光装置が開示されている。また、特開平9−245708号公報には、電子ビームが縮小される際に発生する収差を予め補正する電子ビーム露光装置が開示されている。また、特開2001−267221号公報には、電子ビームを分割することにより形成された複数の電子ビームの歪曲収差を補正する電子ビーム露光装置が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平11−176737号公報に開示された電子ビーム露光装置では、複数の偏向器のそれぞれに、ウェハ上の転写位置、ウェハの高さ、ビーム電流、及びパターンの散らばり具合に応じて算出された補正データを供給するので、補正データを算出する関数が複雑になってしまうという課題がある。また、特開平9−245708号公報に開示された電子ビーム露光装置、及び特開2001−267221号公報に開示された電子ビーム露光装置では、電子ビームが縮小される際に発生する電子ビームの像の回転を補正することが困難であるという課題がある。
【0004】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる電子ビーム露光装置及び電子ビーム処理装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、電子ビーム処理装置であって、複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数のレンズ開口部を有する第3多軸電磁レンズ、および複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数の開口部を有する第4多軸電磁レンズを有し、第1の面に対して略垂直に入射された複数の電子ビームを、それぞれ第2の面に略垂直に入射する第1電磁レンズ系と、第2の面に対して略垂直に入射された複数の電子ビームを、それぞれ第3の面に略垂直に入射する第2電磁レンズ系と、第1電磁レンズ系及び/又は第2電磁レンズ系による、複数の電子ビームのそれぞれの回転及び/又は倍率をそれぞれ補正する複数の回転・倍率補正レンズ系と
を備え、複数の回転・倍率補正レンズ系のそれぞれは、第1の面と第2の面との間における第3多軸電磁レンズ付近に設けられ、電子ビームの倍率を補正する第1回転・倍率補正レンズと、第1の面と第2の面との間における第3多軸電磁レンズ付近に設けられ、電子ビームの倍率を補正する第3回転・倍率補正レンズと、第1の面と第2の面との間における第4多軸電磁レンズ付近に設けられ、電子ビームの倍率を補正する第4回転・倍率補正レンズとを有する。
【0006】
複数の回転・倍率補正レンズ系のそれぞれは、第1の面と第2の面との間における第3多軸電磁レンズ付近に設けられ、電子ビームの回転を補正する第2回転・倍率補正レンズと、第1の面と第2の面との間における第4多軸電磁レンズ付近に設けられ、電子ビームの回転を補正する第5回転・倍率補正レンズとをさらに有してもよい。
【0007】
本発明の第2の形態によると、電子ビーム処理装置であって、複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数のレンズ開口部を有する第3多軸電磁レンズ、および複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数の開口部を有する第4多軸電磁レンズを有し、第1の面に対して略垂直に入射された複数の電子ビームを、それぞれ第2の面に略垂直に入射する第1電磁レンズ系と、第2の面に対して略垂直に入射された複数の電子ビームを、それぞれ第3の面に略垂直に入射する第2電磁レンズ系と、第1電磁レンズ系及び/又は第2電磁レンズ系による、複数の電子ビームのそれぞれの回転及び/又は倍率をそれぞれ補正する複数の回転・倍率補正レンズ系とを備え、複数の回転・倍率補正レンズ系のそれぞれは、第1の面と第2の面との間における第3多軸電磁レンズ付近に設けられ、電子ビームの回転を補正する第1回転・倍率補正レンズと、第1の面と第2の面との間における第3多軸電磁レンズ付近に設けられ、電子ビームの回転を補正する第3回転・倍率補正レンズと、第1の面と第2の面との間における第4多軸電磁レンズ付近に設けられ、電子ビームの回転を補正する第4回転・倍率補正レンズとを有する。
【0008】
複数の回転・倍率補正レンズ系のそれぞれは、第1の面と第2の面との間における第3多軸電磁レンズ付近に設けられ、電子ビームの倍率を補正する第2回転・倍率補正レンズと、第1の面と第2の面との間における第4多軸電磁レンズ付近に設けられ、電子ビームの倍率を補正する第5回転・倍率補正レンズとをさらに有してもよい。
【0009】
第1回転・倍率補正レンズ及び第3回転・倍率補正レンズは、第3多軸電磁レンズの開口部が形成する磁界内に設けられてもよい。第4回転・倍率補正レンズは、第4多軸電磁レンズの焦点位置を略中心として設けられてもよい。第1回転・倍率補正レンズと第3回転・倍率補正レンズとは、第2回転・倍率補正レンズを挟んで対向する位置に設けられてもよい。
【0010】
第5回転・倍率補正レンズは、第4多軸電磁レンズのレンズ開口部が形成する磁界内に設けられてもよい。第5回転・倍率補正レンズは、電子ビームの照射方向において、第4多軸電磁レンズと略等しい位置に設けられてもよい。第2回転・倍率補正レンズは、第3多軸電磁レンズのレンズ開口部が形成する磁界内に設けられてもよい。第2回転・倍率補正レンズは、電子ビームの照射方向において、第3多軸電磁レンズと略等しい位置に設けられてもよい。
【0011】
第4回転・倍率補正レンズは、当該第4回転・倍率補正レンズを通過する電子ビームの第3の面における照射位置に基づいて、当該電子ビームを補正してもよい。第4回転・倍率補正レンズは、当該第4回転・倍率補正レンズを通過する電子ビームの第1の面における通過位置に基づいて、当該電子ビームを補正してもよい。第4回転・倍率補正レンズは、当該第4回転・倍率補正レンズを通過する電子ビームが通過する第5回転・倍率補正レンズによる、電子ビームを補正してもよい。第4回転・倍率補正レンズは、第1電磁レンズ系及び/又は第2電磁レンズ系による、電子ビームを補正してもよい。
【0012】
第5回転・倍率補正レンズは、当該第5回転・倍率補正レンズを通過する電子ビームの第3の面における照射位置に基づいて、当該電子ビームを補正してもよい。第5回転・倍率補正レンズは、当該第5回転・倍率補正レンズを通過する電子ビームの第1の面における通過位置に基づいて、当該電子ビームを補正してもよい。第5回転・倍率補正レンズは、第4多軸電磁レンズのレンズ開口部が形成する磁界の強度に基づいて、電子ビームを補正してもよい。
【0013】
第2回転・倍率補正レンズは、第3多軸電磁レンズのレンズ開口部が形成する磁界の強度に基づいて、電子ビームを補正してもよい。
【0014】
第1電磁レンズ系は、第1の面に対して入射された複数の電子ビームをそれぞれ縮小して第2の面に入射し、第2電磁レンズ系は、第2の面に対して入射された複数の電子ビームをそれぞれ縮小して第3の面に入射してもよい。
【0015】
第2電磁レンズ系は、複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数のレンズ開口部を有する第5多軸電磁レンズと、複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数のレンズ開口部を有する第6多軸電磁レンズとを有してもよい。
【0016】
第3多軸電磁レンズと第4多軸電磁レンズとは、第3多軸電磁レンズの焦点距離と第4多軸電磁レンズの焦点距離とを加算した距離隔てて設けられ、第5多軸電磁レンズと第6多軸電磁レンズとは、第5多軸電磁レンズの焦点距離と第6多軸電磁レンズの焦点距離とを加算した距離隔てて設けられてもよい。
【0017】
第3多軸電磁レンズは、第1の方向に磁界を形成し、第4多軸電磁レンズは、第1の方向と略反対の方向である第2の方向に磁界を形成し、第5多軸電磁レンズは、第2の方向に磁界を形成し、第6多軸電磁レンズは、第1の方向に磁界を形成してもよい。
【0018】
第2の面と第3の面との間に設けられ、第3の面における複数の電子ビームを照射すべき位置に、複数の電子ビームをそれぞれ偏向する偏向系をさらに備えてもよい。
【0019】
複数の電子ビームをそれぞれ発生する複数の電子銃と、複数の電子銃がそれぞれ発生した複数の電子ビームを、第1の面に略垂直に入射する照射電子光学系とをさらに備えてもよい。
【0020】
第1の面に対して略垂直に入射された複数の電子ビームのそれぞれを、さらに複数の電子ビームに分割する複数の補正電子光学系をさらに備えてもよい
【0022】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態に係る電子ビーム露光装置10の構成の一例を示す。電子ビーム露光装置10は、電子ビームにより、ウェハ146に所定の露光処理を施すための露光部100と、露光部100の各構成の動作を制御する制御系200とを備える。なお、図中の一点鎖線は、電子ビームの光軸Aを示し、点線は、電子ビームの焦点面B1、焦点面B2、焦点面B3、焦点面B4を示す。
【0025】
露光部100は、筐体102内部に、電子ビームを発生し焦点面B1に対して入射する複数の電子銃110と、焦点面B1に対して入射された複数の電子ビームの断面をそれぞれ拡大し、複数の電子ビームをそれぞれ集束して焦点面B2に入射する照射電子光学系116と、複数の電子ビームをそれぞれ分割し、複数の分割電子ビームを含む電子ビームを生成する複数の補正電子光学系118と、焦点面B2から入射された複数の電子ビームの断面をそれぞれ縮小し、複数の電子ビームをそれぞれ集束して焦点面B3に入射する複数の第1電磁レンズ系124と、複数の電子ビームの回転及び/又は倍率をそれぞれ補正する複数の回転・倍率補正レンズ系125と、焦点面B3から入射された複数の電子ビームの断面をそれぞれ縮小し、複数の電子ビームをそれぞれ集束して焦点面B4(即ちウェハ146の表面)に入射する第2電磁レンズ系130と、ウェハ146における電子ビームを照射すべき位置に複数の電子ビームをそれぞれ偏向する複数の偏向系142と、焦点面B4(即ちウェハ146の表面)においてマークに照射された電子ビームの反射電子を検出する反射電子検出部144と、ウェハ146が載置されるウェハステージ148とを備える。
【0026】
電子銃110は、カソード104と、グリッド106と、アノード108とを有する。カソード104から放射された電子ビームは、グリッド106とアノード108との間でクロスオーバ像を形成する。グリッド106に印加する電圧を変化させることによりクロスオーバ像の大きさを変化させる。
【0027】
照射電子光学系116は、第1多軸電磁レンズ112及び第2多軸電磁レンズ114を有する。第1多軸電磁レンズ112は、複数の電子ビームのそれぞれが通過する複数のレンズ開口部111を有する。また、第2多軸電磁レンズ114は、複数の電子ビームのそれぞれが通過する複数のレンズ開口部113を有する。そして、照射電子光学系116は、第1多軸電磁レンズ112及び第2多軸電磁レンズ114により、複数の電子銃110がそれぞれ発生した複数の電子ビームをそれぞれ拡大し、焦点面B2に垂直に入射する。即ち、照射電子光学系116は、複数の補正電子光学系118のそれぞれにおける所望の領域に、複数の電子ビームをそれぞれ略垂直に入射する。
【0028】
補正電子光学系118は、後述するアパーチャアレイ、ブランカアレイ、電磁レンズアレイ、ストッパアレイを有し、焦点面B2対して略垂直に入射された電子ビームを複数の電子ビームに分割し、複数の分割電子ビームを含む電子ビームを生成する。そして、補正電子光学系118は、複数の分割電子ビームの焦点位置をそれぞれ調整する。
【0029】
第1電磁レンズ系124は、第3多軸電磁レンズ120及び第4多軸電磁レンズ122を有する。第3多軸電磁レンズ120は、複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数のレンズ開口部119を有する。また、第4多軸電磁レンズ122は、複数の電子ビームがそれぞれ通過するレンズ開口部121を有する。
【0030】
第1電磁レンズ系124は、第3多軸電磁レンズ120と第4多軸電磁レンズ122とが光軸Aの方向に並んで設けられたダブレットである。言い換えると、第1電磁レンズ系124は、第3多軸電磁レンズ120の複数のレンズ開口部119と、第4多軸電磁レンズ122の複数のレンズ開口部121とによって構成された複数のダブレットを有する。第3多軸電磁レンズ120の焦点距離(即ちレンズ開口部119の焦点距離)がf1であり、第4多軸電磁レンズ122の焦点距離(即ちレンズ開口部121の焦点距離)がf2である場合、第3多軸電磁レンズ120と第4多軸電磁レンズ122とは、f1とf2とを加算した距離隔てて設けられる。第1電磁レンズ系124の物点は、第3多軸電磁レンズ120の焦点位置(即ち焦点面B2)にあり、第1電磁レンズ系124の像点は、第4多軸電磁レンズ122の焦点位置(即ち焦点面B3)にある。そして、第1電磁レンズ系124は、複数の電子ビームの断面をそれぞれf2/f1に縮小する。
【0031】
また、第3多軸電磁レンズ120と第4多軸電磁レンズ122とは、互いに逆方向に作用する磁界を形成することが望ましい。第3多軸電磁レンズ120及び第4多軸電磁レンズ122は、光軸Aを略中心として巻かれたコイルを有する。そして、第3多軸電磁レンズ120のレンズ開口部119、及び第4多軸電磁レンズ122は、光軸Aに略平行な磁界を形成する。第3多軸電磁レンズ120のレンズ開口部119が光軸Aに略平行な第1の方向に磁界を形成する場合、第4多軸電磁レンズ122のレンズ開口部121は、第1の方向と略反対の方向である第2の方向光に磁界を形成することが望ましい。第3多軸電磁レンズ120と第4多軸電磁レンズ122とが逆方向に作用する磁界を形成することにより、光学系により生じる電子ビームの収差を低減することができる。特に、倍率に関する色収差、回転等を低減することができる。
【0032】
回転・倍率補正レンズ系125は、第1回転・倍率補正レンズ125aと、第2回転・倍率補正レンズ125bと、第3回転・倍率補正レンズ125cと、第4回転・倍率補正レンズ125dと、第5回転・倍率補正レンズ125eとを有する。第1回転・倍率補正レンズ125a、第2回転・倍率補正レンズ125b、第3回転・倍率補正レンズ125c、第4回転・倍率補正レンズ125d、及び第5回転・倍率補正レンズ125eは、静電レンズであることが望ましく、ユニポテンシャルレンズであることが好ましい。
【0033】
第1回転・倍率補正レンズ125a、第2回転・倍率補正レンズ125b、第3回転・倍率補正レンズ125c、第4回転・倍率補正レンズ125d、及び第5回転・倍率補正レンズ125eは、焦点面B2と焦点面B3との間に設けられることが望ましい。また、第1回転・倍率補正レンズ125aのレンズ軸と、第2回転・倍率補正レンズ125bのレンズ軸と、第3回転・倍率補正レンズ125cのレンズ軸と、第4回転・倍率補正レンズ125dのレンズ軸と、及び第5回転・倍率補正レンズ125eのレンズ軸とは、略同一直線上にあることが好ましい。
【0034】
第2回転・倍率補正レンズ125bは、第1多軸電磁レンズ112、第2多軸電磁レンズ114、第3多軸電磁レンズ120、第4多軸電磁レンズ122、第5多軸電磁レンズ126、及び第6多軸電磁レンズ128の少なくとも1つによる、電子ビームの光軸Aに対する電子ビームの回転を補正する。具体的には、第2回転・倍率補正レンズ125bは、ウェハ146における電子ビームの像の回転量を補正する。
【0035】
第2回転・倍率補正レンズ125bは、当該第2回転・倍率補正レンズ125bを通過する電子ビームのウェハ146(即ち焦点面B4)における照射位置に基づいて、当該電子ビームの回転を補正する。また、第2回転・倍率補正レンズ125bは、当該第2回転・倍率補正レンズ125bを通過する電子ビームの焦点面B2における通過位置に基づいて、当該電子ビームの回転を補正してもよい。また、第2回転・倍率補正レンズ125bは、当該第2回転・倍率補正レンズ125bを通過する電子ビームの第3多軸電磁レンズ120における通過位置に基づいて、当該電子ビームの回転を補正してもよい。また、第2回転・倍率補正レンズ125bは、第3多軸電磁レンズ120のレンズ開口部119が形成する磁界の強度に基づいて、電子ビームの回転を補正してもよい。
【0036】
第2回転・倍率補正レンズ125bは、第3多軸電磁レンズ120のレンズ開口部119が形成する磁界内に設けられることが好ましい。また、第2回転・倍率補正レンズ125bは、電子ビームの照射方向において第3電磁レンズ120と略等しい位置に設けられることが好ましい。即ち、第2回転・倍率補正レンズ125bは、第3多軸電磁レンズ120のレンズ開口部119のレンズ中心に設けられることが好ましい。第2回転・倍率補正レンズ125bがレンズ開口部119のレンズ中心に設けられることにより、ウェハ146における電子ビームの回転を効率よく補正することができる。
【0037】
第1回転・倍率補正レンズ125a及び第3回転・倍率補正レンズ125cは、第2回転・倍率補正レンズ125bによる電子ビームの倍率(即ち縮小率)を補正する。具体的には、第1回転・倍率補正レンズ125a及び第3回転・倍率補正レンズ125cは、ウェハ146における電子ビームの像の大きさを補正する。また、第1回転・倍率補正レンズ125a及び第3回転・倍率補正レンズ125cは、第1多軸電磁レンズ112、第2多軸電磁レンズ114、第3多軸電磁レンズ120、第4多軸電磁レンズ122、第5多軸電磁レンズ126、及び第6多軸電磁レンズ128の少なくとも1つによる電子ビームの回転を補正してもよい。
【0038】
第1回転・倍率補正レンズ125aは、当該第1回転・倍率補正レンズ125aを通過する電子ビームのウェハ146(即ち焦点面B4)における照射位置に基づいて、当該電子ビームの倍率を補正する。また、第1回転・倍率補正レンズ125aは、当該第1回転・倍率補正レンズ125aを通過する電子ビームの焦点面B2における通過位置に基づいて、当該電子ビームの倍率を補正してもよい。また、第1回転・倍率補正レンズ125aは、当該第1回転・倍率補正レンズ125aを通過する電子ビームの第3多軸電磁レンズ120における通過位置に基づいて、当該電子ビームの倍率を補正してもよい。また、第1回転・倍率補正レンズ125aは、第3多軸電磁レンズ120のレンズ開口部119が形成する磁界の強度に基づいて、電子ビームの回転を補正してもよい。
【0039】
第3回転・倍率補正レンズ125cは、当該第3回転・倍率補正レンズ125cを通過する電子ビームのウェハ146(即ち焦点面B4)における照射位置に基づいて、当該電子ビームの倍率を補正する。また、第3回転・倍率補正レンズ125cは、当該第3回転・倍率補正レンズ125cを通過する電子ビームの焦点面B2における通過位置に基づいて、当該電子ビームの倍率を補正してもよい。また、第3回転・倍率補正レンズ125cは、当該第3回転・倍率補正レンズ125cを通過する電子ビームの第3多軸電磁レンズ120における通過位置に基づいて、当該電子ビームの倍率を補正してもよい。また、第3回転・倍率補正レンズ125cは、第3多軸電磁レンズ120のレンズ開口部119が形成する磁界の強度に基づいて、電子ビームの回転を補正してもよい。
【0040】
第1回転・倍率補正レンズ125a及び第3回転・倍率補正レンズ125cは、第3多軸電磁レンズ120のレンズ開口部119が形成する磁界内に設けられることが好ましい。また、第1回転・倍率補正レンズ125a及び第3回転・倍率補正レンズ125cは、第2回転・倍率補正レンズ125bのレンズ軸を略中心として設けられることが好ましい。また、第1回転・倍率補正レンズ125aと第3回転・倍率補正レンズ125cとは、第2回転・倍率補正レンズ125bを挟んで対向する位置に設けられることが好ましい。
【0041】
本例においては、第2回転・倍率補正レンズ125bが電子ビームの回転を補正し、第1回転・倍率補正レンズ125a及び第3回転・倍率補正レンズ125cが電子ビームの倍率を補正するが、他の例においては、第2回転・倍率補正レンズ125bが電子ビームの倍率を補正し、第1回転・倍率補正レンズ125a及び第3回転・倍率補正レンズ125cが電子ビームの回転を補正してもよい。
【0042】
第5回転・倍率補正レンズ125eは、第1多軸電磁レンズ112、第2多軸電磁レンズ114、第3多軸電磁レンズ120、第4多軸電磁レンズ122、第5多軸電磁レンズ126、及び第6多軸電磁レンズ128の少なくとも1つによる、電子ビームの光軸Aに対する電子ビームの回転を補正する。具体的には、第5回転・倍率補正レンズ125eは、ウェハ146における電子ビームの像の回転量を補正する。
【0043】
第5回転・倍率補正レンズ125eは、当該第5回転・倍率補正レンズ125eを通過する電子ビームのウェハ146(即ち焦点面B4)における照射位置に基づいて、当該電子ビームの回転を補正する。また、第5回転・倍率補正レンズ125eは、当該第5回転・倍率補正レンズ125eを通過する電子ビームの焦点面B2における通過位置に基づいて、当該電子ビームの回転を補正してもよい。また、第5回転・倍率補正レンズ125eは、当該第5回転・倍率補正レンズ125eを通過する電子ビームの第4多軸電磁レンズ122における通過位置に基づいて、当該電子ビームの回転を補正してもよい。また、第5回転・倍率補正レンズ125eは、第4多軸電磁レンズ122のレンズ開口部121が形成する磁界の強度に基づいて、電子ビームの回転を補正してもよい。
【0044】
第5回転・倍率補正レンズ125eは、第4多軸電磁レンズ122のレンズ開口部121が形成する磁界内に設けられることが好ましい。また、第5回転・倍率補正レンズ125eは、電子ビームの照射方向において第4電磁レンズ122と略等しい位置に設けられることが好ましい。即ち、第5回転・倍率補正レンズ125eは、第4多軸電磁レンズ122のレンズ開口部121のレンズ中心に設けられることが好ましい。第5回転・倍率補正レンズ125eがレンズ開口部121のレンズ中心に設けられることにより、ウェハ146における電子ビームの回転を効率よく補正することができる。
【0045】
第4回転・倍率補正レンズ125dは、当該第4回転・倍率補正レンズ125dを通過する電子ビームのウェハ146(即ち焦点面B4)における照射位置に基づいて、当該電子ビームの倍率を補正する。また、第4回転・倍率補正レンズ125dは、当該第4回転・倍率補正レンズ125dを通過する電子ビームの焦点面B2における通過位置に基づいて、当該電子ビームの倍率を補正してもよい。また、第4回転・倍率補正レンズ125dは、当該第4回転・倍率補正レンズ125dを通過する電子ビームの第4多軸電磁レンズ122における通過位置に基づいて、当該電子ビームの倍率を補正してもよい。また、第4回転・倍率補正レンズ125dは、第4多軸電磁レンズ122のレンズ開口部119が形成する磁界の強度に基づいて、電子ビームの回転を補正してもよい。
【0046】
第4回転・倍率補正レンズ125dは、第4多軸電磁レンズ122の焦点位置C1(即ちレンズ開口部119の焦点位置)、つまり当該第4回転・倍率補正レンズ125dを通過する電子ビームの像のクロスオーバ位置を略中心として設けられることが好ましい。また、第4回転・倍率補正レンズ125dは、第5回転・倍率補正レンズ125eのレンズ軸を略中心として設けられることが好ましい。第4回転・倍率補正レンズ125dが電子ビームの像のクロスオーバ位置を略中心として設けられることにより、ウェハ146における電子ビームの倍率を効率よく補正することができる。
【0047】
第3多軸電磁レンズ120付近に設けられた第1回転・倍率補正レンズ125a、第2回転・倍率補正レンズ125b、及び第3回転・倍率補正レンズ125cの配置と、第4電磁レンズ122付近に設けられた第4回転・倍率補正レンズ125d及び第5回転・倍率補正レンズ125eの配置とを異ならせることにより、補正効果を打ち消し合いかねないダブレットにおいても、電子ビームの回転及び倍率を補正することができる。
【0048】
本例においては、第5回転・倍率補正レンズ125eが電子ビームの回転を補正し、第4回転・倍率補正レンズ125dが電子ビームの倍率を補正するが、他の例においては、第5回転・倍率補正レンズ125eが電子ビームの倍率を補正し、第4回転・倍率補正レンズ125dが電子ビームの回転を補正してもよい。
【0049】
第2電磁レンズ系130は、第5多軸電磁レンズ126及び第6多軸電磁レンズ128を有する。第5多軸電磁レンズ126は、複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数のレンズ開口部123を有する。また、第6多軸電磁レンズ128は、複数の電子ビームがそれぞれ通過するレンズ開口部127を有する。
【0050】
第2電磁レンズ系130は、第5多軸電磁レンズ126と第6多軸電磁レンズ128とが光軸Aの方向に並んで設けられたダブレットである。言い換えると、第2電磁レンズ系130は、第5多軸電磁レンズ126の複数のレンズ開口部123と、第6多軸電磁レンズ128の複数のレンズ開口部127とによって構成された複数のダブレットを有する。第5多軸電磁レンズ126の焦点距離(即ちレンズ開口部123の焦点距離)がf3であり、第6多軸電磁レンズ128の焦点距離(即ちレンズ開口部127の焦点距離)がf4である場合、第5多軸電磁レンズ126と第6多軸電磁レンズ128とは、f3とf4とを加算した距離隔てて設けられる。第2電磁レンズ系130の物点は、第5多軸電磁レンズ126の焦点位置(即ち焦点面B3)にあり、第2電磁レンズ系130の像点は、第6多軸電磁レンズ128の焦点位置(即ち焦点面B4)にある。そして、第2電磁レンズ系130は、複数の電子ビームの断面をそれぞれf4/f3に縮小する。
【0051】
また、第5多軸電磁レンズ126と第6多軸電磁レンズ128とは、互いに逆方向に作用する磁界を形成することが望ましい。第5多軸電磁レンズ126及び第6多軸電磁レンズ128は、光軸Aを略中心として巻かれたコイルを有する。そして、第5多軸電磁レンズ126のレンズ開口部123、及び第6多軸電磁レンズ127は、光軸Aに略平行な磁界を形成する。第3電磁レンズ120のレンズ開口部119が第1の方向に磁界を形成する場合、第5電磁レンズ126のレンズ開口部123は、第2の方向に磁界を形成することが望ましい。さらに、第5多軸電磁レンズ126のレンズ開口部123が第2の方向に磁界を形成する場合、第6多軸電磁レンズ128のレンズ開口部127は、第2の方向に磁界を形成することが望ましい。第5多軸電磁レンズ126と第6多軸電磁レンズ128とが逆方向に作用する磁界を形成することにより、光学系により生じる電子ビームの収差を低減することができる。特に、倍率に関する色収差、回転等を低減することができる。
【0052】
偏向系142は、副偏向器136と、第1主偏向器138と、第2主偏向器140とを有する。第1主偏向器138及び第2主偏向器は、1ショットの電子ビームで照射可能な領域(ショット領域)を複数含むサブフィールド間で電子ビームを偏向するために用いられる。また、副偏向器136は、第1主偏向器138及び第2主偏向器140よりも偏向量が小さく、サブフィールドにおけるショット領域間の偏向のために用いられる。副偏向器136、第1主偏向器138、及び第2主偏向器140は、8極以上の電極を有する多極円筒電極であることが望ましく、印加信号極性によってはユニポテンシャルレンズの効果を持つことが好ましい。
【0053】
偏向系142は、焦点面B3と焦点面B4(即ちウェハ146の表面)との間に設けられることが望ましい。また、第1主偏向器138は、第6多軸電磁レンズ128の焦点位置C2(即ちレンズ開口部127の焦点位置)、つまり当該第1主偏向器138を通過する電子ビームの像のクロスオーバ位置を略中心として設けられることが好ましい。また、第1主偏向器138は、電子ビームの非点補正を行い、第2主偏向器140は、電子ビームの焦点補正を行ってもよい。
【0054】
なお、焦点面B2は、電子銃110とウェハ146との間にあり、焦点面B3は、焦点面B2とウェハ146との間にある。また、焦点面B1、焦点面B2、焦点面B3、及び焦点面B4は、光軸Aと略垂直である。
【0055】
制御系200は、統括制御部202及び個別制御部204を備える。統括制御部202は、例えばワークステーションであって、個別制御部204が有する各制御部を統括的に管理する。個別制御部204は、照射電子光学系制御部206と、補正電子光学系制御部208と、回転・倍率補正レンズ系制御部210と、電磁レンズ系制御部212、偏向系制御部216と、反射電子処理部218と、ウェハステージ制御部220とを有する。
【0056】
照射電子光学系制御部206は、照射電子光学系116が有する第1多軸電磁レンズ112及び第2多軸電磁レンズ114に供給する電力を制御する。照射電子光学系制御部206は、第1多軸電磁レンズ112及び第2多軸電磁レンズ114のそれぞれに供給する電力を個別に調整することにより、焦点面B2において結像される複数の電子ビームの断面をそれぞれ拡大し、さらに複数の電子ビームを補正電子光学系118に対してそれぞれ略垂直に入射させる。
【0057】
補正電子光学系制御部208は、アパーチャアレイ、ブランカアレイ、電磁レンズアレイ、及びストッパアレイを有する複数の補正電子光学系118を制御する。具体的には、補正電子光学系制御部208は、ブランカアレイが有する複数のブランキング電極のそれぞれに印加する電圧を制御する。また、補正電子光学系制御部208は、電磁レンズアレイの複数の電磁レンズのそれぞれに供給する電力を制御する。
【0058】
回転・倍率補正レンズ系制御部210は、複数の第1回転・倍率補正レンズ125a、複数の第2回転・倍率補正レンズ125b、複数の第3回転・倍率補正レンズ125c、複数の第4回転・倍率補正レンズ125d、及び複数の第5回転・倍率補正レンズ125eに印加する電圧をそれぞれ制御する。回転・倍率補正レンズ系制御部210は、複数の回転・倍率補正レンズ系125を調整することにより、複数の電子ビームのそれぞれを、所望の向きかつ所望の大きさの断面形状を持つようにウェハ146に照射させる。
【0059】
電磁レンズ系制御部212は、第1多軸電磁レンズ112、第2多軸電磁レンズ114、第3多軸電磁レンズ120、第4多軸電磁レンズ122、第5多軸電磁レンズ126、及び第6多軸電磁レンズ128に供給する電力を制御する。具体的には、電磁レンズ系制御部212は、第3多軸電磁レンズ120と第4多軸電磁レンズ122とがダブレットを構成するように、第3多軸電磁レンズ120のコイル及び第4多軸電磁レンズ122のコイルに供給する電流量を調整する。また、電磁レンズ系制御部212は、第5多軸電磁レンズ126と第6多軸電磁レンズ128とがダブレットを構成するように、第5多軸電磁レンズ126のコイル及び第6多軸電磁レンズ128のコイルに供給する電流量を調整する。
【0060】
偏向系制御部216は、複数の副偏向器136、複数の第1主偏向器138、及び複数の第2主偏向器140のそれぞれによる複数の電子ビームの偏向量をそれぞれ制御する。また、偏向系制御部216は、第1主偏向器138が電子ビームの非点補正を行うように、第1主偏向器138を制御してもよい。また、偏向系制御部216は、第1主偏向器138が電子ビームの非点補正を行うように、第1主偏向器138に印可する電圧を制御してもよい。また、偏向系制御部216は、第2主偏向器140が電子ビームの焦点補正を行うように、第2主偏向器140に印可する電圧を制御してもよい。
【0061】
反射電子処理部218は、反射電子検出部144により検出された電気信号に基づいて電子量を示すデジタルデータを検出し、統括制御部202に通知する。ウェハステージ制御部220は、ウェハステージ148を所望の位置に移動させる。
【0062】
図2は、本実施形態に係る第1多軸電磁レンズ112の上面図を示す。なお、電子ビーム露光装置10に含まれる第2多軸電磁レンズ114、第3多軸電磁レンズ120、第4多軸電磁レンズ122、第5多軸電磁レンズ126、第6多軸電磁レンズ128も、第1多軸電磁レンズ16と同様の構成を有することが好ましい。
【0063】
第1多軸電子レンズ112は、コイル部400及びレンズ部402を有する。レンズ部402は、電子ビームが通過するレンズ開口部111、及びレンズ開口部111が含まれる所定の領域であるレンズ領域406を有する。コイル部400は、レンズ部402の周囲に設けられて磁界を発生する。そして、複数のレンズ開口部111は、それぞれ磁界を生成しレンズを形成する。複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数のレンズ開口部111は、複数の副偏向器136、複数の第1主偏向器138、及び/又は複数の第2主偏向器140の位置に対応して配置されるのが好ましい。また、レンズ部402が、レンズ領域406の外周に、複数のレンズ開口部111の形成される磁界を均一にするように、電子ビームが通過しない複数のダミー開口部を有してもよい。
【0064】
図3は、本実施形態に係る第1多軸電磁レンズ112の断面図を示す。なお、電子ビーム露光装置10に含まれる第2多軸電磁レンズ114、第3多軸電磁レンズ120、第4多軸電磁レンズ122、第5多軸電磁レンズ126、第6多軸電磁レンズ128も、第1多軸電磁レンズ16と同様の構成を有することが好ましい。
【0065】
コイル部400は、磁性導体部材であるコイル部磁性導体部材401と、磁界を発生するコイル403と有する。また、レンズ部402は、磁性導体部材である第1レンズ部磁性導体部材404及び第2レンズ部時勢導体部材405を有する。そして、第1レンズ部磁性導体部材404及び第2レンズ部磁性導体部材405の複数のレンズ開口部111が、電子ビームを通過させるレンズを形成する。レンズ開口部111において、第1レンズ部磁性導体部材404及び第2レンズ部磁性導体部材405により磁界が形成される。複数のレンズ開口部111にそれぞれ入射した電子ビームは、第1レンズ部磁性導体部材404及び第2レンズ部磁性導体部材405が発生する磁界の影響を受けて、それぞれ独立に集束する。
【0066】
図4は、本実施形態に係る補正電子光学系118の構成の一例を示す。補正電子光学系118は、アパーチャアレイ300、X方向ブランカアレイ302、Y方向ブアンカアレイ304、電磁レンズアレイ306、及びストッパアレイ308を有する。
【0067】
アパーチャアレイ300は、基板に電子ビームの断面形状を規定する複数の開口部が形成されており、補正電子光学系118に対して略垂直に入射された電子ビームを複数の分割電子ビーム310a、310b、310c・・・に分割する。X方向ブランカアレイ302は、複数の個別偏向器を有し、アパーチャアレイ300で分割された複数の分割電子ビームのそれぞれをX方向に偏向する。Y方向ブランカアレイ304は、複数の微小偏向器を有し、アパーチャアレイ300で分割された複数の分割電子ビームのそれぞれをY方向に偏向する。
【0068】
電磁レンズアレイ306は、複数の静電レンズを有し、X方向ブランカアレイ302及びY方向ブランカアレイ304を通過した複数の分割電子ビームのそれぞれを集束する。電磁レンズアレイ306は、複数の分割電子ビームのそれぞれを独立に集束し、複数の分割電子ビームのそれぞれの焦点位置を調整することにより、第1電磁レンズ系124及び/又は第2電磁レンズ系130による歪曲収差を補正する。ストッパアレイ308は、基板に複数の開口部が形成されており、X方向ブランカアレイ302及び/又はY方向ブランカアレイ304によって偏向された分割電子ビームを遮断する。分割電子ビーム310bのように、X方向ブランカアレイ302によってX方向に偏向された分割電子ビームは、ストッパアレイ308を通過せず、ウェハ146への入射が遮断される。また、分割電子ビーム310a及び310cのように、X方向ブランカアレイ302及びY方向ブランカアレイ304によって偏向されなかった分割電子ビームは、ストッパアレイ308を通過し、ウェハ146へ入射される。
【0069】
以下、図1、図2、図3、及び図4を参照して、本実施形態に係る電子ビーム露光装置10の動作について説明する。ウェハステージ148には、露光処理が施されるウェハ146が載置される。ウェハステージ制御部220は、ウェハステージ148を移動させて、ウェハ146の露光されるべき領域が光軸A近傍に位置するようにする。また、電子銃110は、露光処理中において常に電子ビームを照射するので、露光開始前において、電子ビームがウェハ146に照射されないように、X方向ブランカアレイ302及び/又はY方向ブランカアレイ304が電子ビームを偏向する。
【0070】
照射電子光学系制御部206は、複数の電子ビームが補正電子光学系118の所望の領域にそれぞれ略垂直に入射されるように、第1多軸電磁レンズ112及び第2多軸電磁レンズ114を調整する。補正電子光学系制御部208は、分割された複数の分割電子ビームのそれぞれが所望の結像条件になるように、複数の補正電子光学系118がそれぞれ有する電磁レンズアレイ306の複数の静電レンズを調整する。回転・倍率補正レンズ系制御部210は、複数の分割電子ビームを有する複数の電子ビームのそれぞれがウェハ146において所望の向きかつ所望の大きさの断面形状を持つように、複数の第1回転・倍率補正レンズ125a、複数の第2回転・倍率補正レンズ125b、複数の第3回転・倍率補正レンズ125c、複数の第4回転・倍率補正レンズ125d、及び複数の第5回転・倍率補正レンズ125eをそれぞれ調整する。電磁レンズ系制御部212は、複数の電子ビームのそれぞれがウェハ146において所望の向きかつ所望の大きさの断面形状を持つように、第1多軸電磁レンズ120、第2多軸電磁レンズ122、第3多軸電磁レンズ126、及び第4多軸電磁レンズ128を調整する。偏向系制御部216は、ウェハ146の所望の領域に複数の電子ビームが照射されるように、複数の副偏向器136、複数の第1主偏向器138、及び複数の第2主偏向器140をそれぞれ調整する。
【0071】
照射電子光学系116、補正電子光学系118、第1電磁レンズ系124、複数の回転・倍率補正レンズ系125、第2電磁レンズ系130、及び複数の偏向系142が調整された後、複数の補正電子光学系118のX方向ブランカアレイ302及び/又はY方向ブランカアレイ304による電子ビームの偏向をそれぞれ停止する。これにより、以下に示すように、複数の電子ビームはウェハ146に照射される。
【0072】
まず、照射電子光学系116は、複数の電子銃110がそれぞれ発生した複数の電子ビームの断面をそれぞれ拡大し、焦点位置を複数の補正電子光学系118にそれぞれ調整して、複数の補正電子光学系118の所定の領域にそれぞれ略垂直に照射させる。そして、複数の補正電子光学系118において、アパーチャアレイ300は、電子ビームを複数の分割電子ビームに分割し、断面形状を矩形に形成する。そして、X方向ブランカアレイ302及び/又はY方向ブランカアレイ304は、複数のブランキング電極のそれぞれに電圧を印加することにより、ウェハ146に照射させるか否かを切り替える。X方向ブランカアレイ302及び/又はY方向ブランカアレイ304によって偏向されない分割電子ビームは、電磁レンズアレイ306によって焦点が調整され、ストッパアレイ308の開口部を通過する。X方向ブランカアレイ302及び/又はY方向ブランカアレイ304よって偏向された分割電子ビームは、電磁レンズアレイ306によって焦点が調整された後、ストッパアレイ308の開口部を通過できず、ストップアレイ308に遮断される。
【0073】
次に、第1電磁レンズ系124は、複数の補正電子光学系118をそれぞれ通過した、複数の分割電子ビームを有する電子ビームをそれぞれ縮小する。また、複数の回転・倍率補正レンズ系125は、第1電磁レンズ系124及び第2電磁レンズ系130が複数の電子ビームをそれぞれ回転及び縮小する際に発生する電子ビームの光軸Aに対する回転、及び/又は電子ビームの倍率(即ち縮小率)をそれぞれ補正する。
【0074】
次に、第2電磁レンズ系130は、第1電磁レンズ系124が縮小した複数の電子ビームをそれぞれ縮小し、ウェハ146に焦点が合うように調整する。また、偏向系142は、副偏向器136、第1主偏向器138、及び第2主偏向器140により電子ビームがウェハ146上の所定のショット領域に照射されるように偏向する。そして、複数の電子ビームは、ウェハ146にそれぞれ照射され、ウェハ146上の所定のショット領域にアパーチャアレイ300の開口部のパターン像が転写される。以上のプロセスにより、ウェハ146上の所定のショット領域に、アパーチャアレイ300の開口部の形状を有するパターンが露光される。
【0075】
本実施形態に係る電子ビーム露光装置10によれば、複数の回転・補正レンズ(第1回転・倍率補正レンズ125a、第2回転・倍率補正レンズ125b、第3回転・倍率補正レンズ125c、第4回転・倍率補正レンズ125d、及び第5回転・倍率補正レンズ125e)により、第1電磁レンズ系124及び第2電磁レンズ系130による電子ビームの回転、倍率等の静的な誤差量を補正するので、電子ビームの回転、倍率、収差等を精度よく補正することができる。また、電子ビーム毎に回転・補正レンズ系125が設けられるため、複数の電子ビームのそれぞれの回転、倍率、収差等を精度よく補正することができる。
【0076】
なお、本発明に係る電子ビーム露光装置10は、可変矩形を用いた電子ビーム露光装置であってもよく、ブランキング・アパーチャ・アレイ・デバイスを用いた電子ビーム露光装置であってもよい。電子ビーム露光装置10は、本発明に係る電子ビーム処理装置の一例である。本発明に係る電子ビーム処理装置は、電子ビーム露光装置の他、電子顕微鏡、電子ビームテスタ等であってもよい。
【0077】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることができる。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0078】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、複数の電子ビームにより精度よくウェハにパターンを露光する電子ビーム露光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる電子ビーム露光装置10の構成の一例を示す図である。
【図2】本実施形態に係る第1電磁レンズ112の上面図である。
【図3】本実施形態に係る第1電磁レンズ112の断面図である。
【図4】本実施形態に係る補正電子光学系118の構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
10・・・電子ビーム露光装置、100・・・露光部、102・・・筐体、104・・・カソード、106・・・グリッド、108・・・アノード、110・・・電子銃、111・・・第1レンズ開口部、112・・・第1多軸電磁レンズ、113・・・第2レンズ開口部、114・・・第2多軸電磁レンズ、116・・・照射電子光学系、118・・・補正電子光学系、119・・・第3レンズ開口部、120・・・第3多軸電磁レンズ、121・・・第4レンズ開口部、122・・・第4多軸電磁レンズ、123・・・第5レンズ開口部、124・・・第1電磁レンズ系、125・・・回転・倍率補正レンズ系、125a・・・第1回転・倍率補正レンズ、125b・・・第2回転・倍率補正レンズ、125c・・・第3回転・倍率補正レンズ、125d・・・第4回転・倍率補正レンズ、125e・・・第5回転・倍率補正レンズ、126・・・第5多軸電磁レンズ、127・・・第6レンズ開口部、128・・・第6多軸電磁レンズ、130・・・第2電磁レンズ系、136・・・副偏向器、138・・・第1主偏向器、140・・・第2主偏向器、142・・・偏向系、144・・・反射電子検出部、146・・・ウェハ、148・・・ウェハステージ、200・・・制御系、202・・・統括制御部、204・・・個別制御部、206・・・照射電子光学系制御部、208・・・補正電子光学系制御部、210・・・回転・倍率補正レンズ系制御部、212・・・電磁レンズ系制御部、216・・・偏向系制御部、218・・・反射電子処理部、220・・・ウェハステージ制御部、300・・・アパーチャアレイ、302・・・X方向ブランカアレイ、304・・・Y方向ブランカアレイ、306・・・電磁レンズアレイ、308・・・ストッパアレイ、310a・・・分割電子ビーム、310b・・・分割電子ビーム、310c・・・分割電子ビーム、400・・・コイル部、401・・・コイル部磁性導体部材、402・・・レンズ部、403・・・コイル、404・・・第1部磁性導体部材、405・・・第2部磁性導体部材、406・・・レンズ領域

Claims (26)

  1. 複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数のレンズ開口部を有し、磁界を発生するコイル部が前記複数のレンズ開口部の周囲に設けられた第3多軸電磁レンズ、および前記複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数のレンズ開口部を有し、磁界を発生するコイル部が前記複数のレンズ開口部の周囲に設けられた第4多軸電磁レンズを有し、第1の面に対して略垂直に入射された前記複数の電子ビームを、それぞれ第2の面に略垂直に入射する第1電磁レンズ系と、
    前記第2の面に対して略垂直に入射された前記複数の電子ビームを、それぞれ第3の面に略垂直に入射する第2電磁レンズ系と、
    前記第1電磁レンズ系及び/又は前記第2電磁レンズ系による、前記複数の電子ビームのそれぞれの回転及び/又は倍率をそれぞれ補正する、前記第3多軸電磁レンズまたは前記第4多軸電磁レンズが有する前記複数のレンズ開口部のそれぞれに設けられた複数の回転・倍率補正レンズ系と
    を備え、
    前記複数の回転・倍率補正レンズ系のそれぞれは、
    前記第1の面と前記第2の面との間における前記第3多軸電磁レンズ付近に設けられ、前記電子ビームの照射位置、前記電子ビームの通過位置、または磁界の強度に基づいて、前記電子ビームの倍率を補正する第1回転・倍率補正レンズと、
    前記第1の面と前記第2の面との間における前記第3多軸電磁レンズ付近に設けられ、前記電子ビームの照射位置、前記電子ビームの通過位置、または磁界の強度に基づいて、前記電子ビームの倍率を補正する第3回転・倍率補正レンズと、
    前記第1の面と前記第2の面との間における前記第4多軸電磁レンズ付近に設けられ、前記電子ビームの照射位置、前記電子ビームの通過位置、または磁界の強度に基づいて、前記電子ビームの倍率を補正する第4回転・倍率補正レンズと
    を有する電子ビーム処理装置。
  2. 前記複数の回転・倍率補正レンズ系のそれぞれは、
    前記第1の面と前記第2の面との間における前記第3多軸電磁レンズ付近に設けられ、前記電子ビームの照射位置、前記電子ビームの通過位置、または磁界の強度に基づいて、前記電子ビームの回転を補正する第2回転・倍率補正レンズと、
    前記第1の面と前記第2の面との間における前記第4多軸電磁レンズ付近に設けられ、前記電子ビームの照射位置、前記電子ビームの通過位置、または磁界の強度に基づいて、前記電子ビームの回転を補正する第5回転・倍率補正レンズと
    をさらに有する請求項1に記載の電子ビーム処理装置。
  3. 複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数のレンズ開口部を有し、磁界を発生するコイル部が前記複数のレンズ開口部の周囲に設けられた第3多軸電磁レンズ、および前記複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数のレンズ開口部を有し、磁界を発生するコイル部が前記複数のレンズ開口部の周囲に設けられた第4多軸電磁レンズを有し、第1の面に対して略垂直に入射された前記複数の電子ビームを、それぞれ第2の面に略垂直に入射する第1電磁レンズ系と、
    前記第2の面に対して略垂直に入射された前記複数の電子ビームを、それぞれ第3の面に略垂直に入射する第2電磁レンズ系と、
    前記第1電磁レンズ系及び/又は前記第2電磁レンズ系による、前記複数の電子ビームのそれぞれの回転及び/又は倍率をそれぞれ補正する、前記第3多軸電磁レンズまたは前記第4多軸電磁レンズが有する前記複数のレンズ開口部のそれぞれに設けられた複数の回転・倍率補正レンズ系と
    を備え、
    前記複数の回転・倍率補正レンズ系のそれぞれは、
    前記第1の面と前記第2の面との間における前記第3多軸電磁レンズ付近に設けられ、前記電子ビームの照射位置、前記電子ビームの通過位置、または磁界の強度に基づいて、前記電子ビームの回転を補正する第1回転・倍率補正レンズと、
    前記第1の面と前記第2の面との間における前記第3多軸電磁レンズ付近に設けられ、前記電子ビームの照射位置、前記電子ビームの通過位置、または磁界の強度に基づいて、前記電子ビームの回転を補正する第3回転・倍率補正レンズと、
    前記第1の面と前記第2の面との間における前記第4多軸電磁レンズ付近に設けられ、前記電子ビームの照射位置、前記電子ビームの通過位置、または磁界の強度に基づいて、前記電子ビームの回転を補正する第4回転・倍率補正レンズと
    を有する電子ビーム処理装置。
  4. 前記複数の回転・倍率補正レンズ系のそれぞれは、
    前記第1の面と前記第2の面との間における前記第3多軸電磁レンズ付近に設けられ、前記電子ビームの照射位置、前記電子ビームの通過位置、または磁界の強度に基づいて、前記電子ビームの倍率を補正する第2回転・倍率補正レンズと、
    前記第1の面と前記第2の面との間における前記第4多軸電磁レンズ付近に設けられ、前記電子ビームの照射位置、前記電子ビームの通過位置、または磁界の強度に基づいて、前記電子ビームの倍率を補正する第5回転・倍率補正レンズと
    をさらに有する請求項3に記載の電子ビーム処理装置。
  5. 前記第1回転・倍率補正レンズ及び前記第3回転・倍率補正レンズは、前記第3多軸電磁レンズのレンズ開口部が形成する磁界内に設けられる請求項1又は請求項3に記載の電子ビーム処理装置。
  6. 前記第4回転・倍率補正レンズは、前記第4多軸電磁レンズの焦点位置を略中心として設けられる請求項1又は請求項3に記載の電子ビーム処理装置。
  7. 前記第1回転・倍率補正レンズと前記第3回転・倍率補正レンズとは、前記第2回転・倍率補正レンズを挟んで対向する位置に設けられる請求項2又は請求項4に記載の電子ビーム処理装置。
  8. 前記第5回転・倍率補正レンズは、前記第4多軸電磁レンズのレンズ開口部が形成する磁界内に設けられる請求項2又は請求項4に記載の電子ビーム処理装置。
  9. 前記第5回転・倍率補正レンズは、前記電子ビームの照射方向において、前記第4多軸電磁レンズと略等しい位置に設けられる請求項2又は請求項4に記載の電子ビーム処理装置。
  10. 前記第2回転・倍率補正レンズは、前記第3多軸電磁レンズのレンズ開口部が形成する磁界内に設けられる請求項2又は請求項4に記載の電子ビーム処理装置。
  11. 前記第2回転・倍率補正レンズは、前記電子ビームの照射方向において、前記第3多軸電磁レンズと略等しい位置に設けられる請求項2又は請求項4に記載の電子ビーム処理装置。
  12. 前記第4回転・倍率補正レンズは、当該第4回転・倍率補正レンズを通過する電子ビームの前記第3の面における照射位置に基づいて、当該電子ビームを補正する請求項1又は請求項3に記載の電子ビーム処理装置。
  13. 前記第4回転・倍率補正レンズは、当該第4回転・倍率補正レンズを通過する電子ビームの前記第1の面における通過位置に基づいて、当該電子ビームを補正する請求項1又は請求項3に記載の電子ビーム処理装置。
  14. 前記第4回転・倍率補正レンズは、当該第4回転・倍率補正レンズを通過する前記電子ビームが通過する前記第5回転・倍率補正レンズによる、前記電子ビームを補正する請求項2又は請求項4に記載の電子ビーム処理装置。
  15. 前記第4回転・倍率補正レンズは、前記第1電磁レンズ系及び/又は前記第2電磁レンズ系による、前記電子ビームを補正する請求項1又は請求項3に記載の電子ビーム処理装置。
  16. 前記第5回転・倍率補正レンズは、当該第5回転・倍率補正レンズを通過する電子ビームの前記第3の面における照射位置に基づいて、当該電子ビームを補正する請求項2又は請求項4に記載の電子ビーム処理装置。
  17. 前記第5回転・倍率補正レンズは、当該第5回転・倍率補正レンズを通過する電子ビームの前記第1の面における通過位置に基づいて、当該電子ビームを補正する請求項2又は請求項4に記載の電子ビーム処理装置。
  18. 前記第5回転・倍率補正レンズは、前記第4多軸電磁レンズのレンズ開口部が形成する磁界の強度に基づいて、前記電子ビームを補正する請求項2又は請求項4に記載の電子ビーム処理装置。
  19. 前記第2回転・倍率補正レンズは、前記第3多軸電磁レンズのレンズ開口部が形成する磁界の強度に基づいて、前記電子ビームを補正する請求項2又は請求項4に記載の電子ビーム処理装置。
  20. 前記第1電磁レンズ系は、前記第1の面に対して入射された前記複数の電子ビームをそれぞれ縮小して前記第2の面に入射し、
    前記第2電磁レンズ系は、前記第2の面に対して入射された前記複数の電子ビームをそれぞれ縮小して前記第3の面に入射する請求項1乃至請求項19のいずれかに記載の電子ビーム処理装置。
  21. 前記第2電磁レンズ系は、
    前記複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数のレンズ開口部を有する第5多軸電磁レンズと、
    前記複数の電子ビームがそれぞれ通過する複数のレンズ開口部を有する第6多軸電磁レンズと
    を有する請求項1乃至請求項20のいずれかに記載の電子ビーム処理装置。
  22. 前記第3多軸電磁レンズと前記第4多軸電磁レンズとは、前記第3多軸電磁レンズの焦点距離と前記第4多軸電磁レンズの焦点距離とを加算した距離隔てて設けられ、
    前記第5多軸電磁レンズと前記第6多軸電磁レンズとは、前記第5多軸電磁レンズの焦点距離と前記第6多軸電磁レンズの焦点距離とを加算した距離隔てて設けられる請求項21に記載の電子ビーム処理装置。
  23. 前記第3多軸電磁レンズは、第1の方向に磁界を形成し、
    前記第4多軸電磁レンズは、前記第1の方向と略反対の方向である第2の方向に磁界を形成し、
    前記第5多軸電磁レンズは、前記第2の方向に磁界を形成し、
    前記第6多軸電磁レンズは、前記第1の方向に磁界を形成する請求項21又は請求項22に記載の電子ビーム処理装置。
  24. 前記第2の面と前記第3の面との間に設けられ、前記第3の面における前記複数の電子ビームを照射すべき位置に、前記複数の電子ビームをそれぞれ偏向する偏向系をさらに備える請求項1乃至請求項23のいずれかに記載の電子ビーム処理装置。
  25. 前記複数の電子ビームをそれぞれ発生する複数の電子銃と、
    前記複数の電子銃がそれぞれ発生した前記複数の電子ビームを、前記第1の面に略垂直に入射する照射電子光学系と
    をさらに備える請求項1乃至請求項24のいずれかに記載の電子ビーム処理装置。
  26. 前記第1の面に対して略垂直に入射された前記複数の電子ビームのそれぞれを、さらに複数の電子ビームに分割する複数の補正電子光学系をさらに備える請求項25に記載の電子ビーム処理装置。
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