JP7127681B2 - ポリアミド酸樹脂組成物、ポリイミド樹脂膜およびその製造方法、積層体、ならびに、電子デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

ポリアミド酸樹脂組成物、ポリイミド樹脂膜およびその製造方法、積層体、ならびに、電子デバイスおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリアミド酸樹脂組成物、ポリイミド樹脂膜、それを含む電子デバイスに関する。
ポリイミドなどに代表される耐熱性樹脂はその優れた電気絶縁性、耐熱性、機械特性により、様々な電子デバイスの材料として使用されている。最近では、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、電子ペーパー、マイクロLEDなどの表示デバイスや、シンチレーター、太陽電池などの受光デバイスの基板に耐熱性樹脂膜を用いることで、衝撃に強く、フレキシブルな表示デバイスや受光デバイスが製造されている。
ポリイミド樹脂膜を基板として用い、フレキシブルデバイスを製造する方法は、ガラス基板などの支持体上にポリイミド樹脂膜を形成する工程、該ポリイミド樹脂膜上にTFT(薄膜トランジスタ)などの半導体を形成する工程およびポリイミド樹脂膜を支持体から剥離する工程を含む。従来、ポリイミド樹脂膜上にTFTなどを形成する際には、TFTなどの形成前にポリイミド樹脂膜上にガスバリア膜としてケイ素酸化物(SiOx)、ケイ素窒化物(SiNy)、ケイ素酸窒化物(SiOxNy)などの無機膜を形成している。
近年、ポリイミド樹脂膜と無機膜の積層を繰り返し、ポリイミド樹脂膜/無機膜/ポリイミド樹脂膜/無機膜という構成とすることで、デバイスの信頼性をより高いものとする技術が検討されている。そのため、ポリイミド樹脂膜には、工程通過中は支持体および無機膜からの剥離を生じず、かつ剥離工程では例えばエキシマレーザーなどにより簡便に支持体から剥離できるという支持体との適度な密着性が必要となる。
そこで、ポリイミドと支持体との密着性を向上させる方法として、例えば、アミド構造を有するアルコキシシラン化合物を密着改良剤として添加する方法や(例えば、特許文献1および2参照)、アミノシラン化合物を用いて樹脂の末端にアルコキシシラン部位を導入する方法(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
国際公開第2013/125193号 国際公開第2016/10003号 国際公開第2014/123045号
しかしながら、特許文献1および2に示されるようなアミド構造を有するシランカップリング剤を用いる技術では、ガラス基板への十分な密着性が得られる一方で、無機膜への密着性は不足していた。一方、特許文献3に示されるような樹脂末端にアルコキシシラン部位を導入する技術は、特許文献1および2に示される技術の場合と同様に無機膜への密着性が不足していた。さらに、使用する酸無水物やジアミンの種類によっては変性反応が遅く、生産性が悪いという問題があった。
本発明は、ガラスなどの支持体と、ガスバリア膜として利用されるSiOx等の無機膜との両方に対し十分な密着性が得られ、かつ焼成して得られるポリイミド樹脂膜が優れた機械特性と可視光線透過率を有する、ポリアミド酸樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りのものである。
[1]
(a)ポリアミド酸および(b)一般式(1)で表される化合物を含むポリアミド酸樹脂組成物であって、(a)ポリアミド酸が、一般式(10)で表される繰り返し単位を有するポリアミド酸であり、非感光性の樹脂組成物である、ポリアミド酸樹脂組成物。
Figure 0007127681000001
(一般式(10)中、Aは炭素数2以上の4価のテトラカルボン酸残基を示し、化学式(11)または(12)で表される4価のテトラカルボン酸残基を主たる化学構造とする。(以降、4価のテトラカルボン酸残基をテトラカルボン酸残基と略記することもある。)Bは炭素数2以上の2価のジアミン残基を示し、化学式(13)で表される2価のジアミン残基を主たる化学構造とする。(以降、2価のジアミン残基をジアミン残基と略記することもある。)R11およびR12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~10の炭化水素基、炭素数1~10のアルキルシリル基、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、イミダゾリウムイオンまたはピリジニウムイオンを示す。rは正の整数である。)
Figure 0007127681000002
Figure 0007127681000003
(一般式(1)中、Rは炭素数1~10の炭化水素基または炭素数1~4のアシル基を示し、Xは窒素原子を含む有機基を示し、Yは一般式(2)または(3)で表される基を示す。lは0~2の整数であり、lが2の場合、複数のRは同じでも異なっていてもよい。nは0または1である。kは1または2であり、kが2の場合、複数のXは同じでも異なっていてもよい。mは1~3の整数であり、mが2以上の場合、複数のYは同じでも異なっていてもよい。)
Figure 0007127681000004
(一般式(2)および(3)中、σは酸素原子または硫黄原子を示し、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1~3の炭化水素基を示す。hおよびjはそれぞれ0または1である。)
[2]
(a)ポリアミド酸および(b)一般式(1)で表される化合物を含むポリアミド酸樹脂組成物であって、前記ポリアミド酸樹脂組成物を支持体上に塗布した後、不活性ガス雰囲気下、500℃で30分間焼成して得られるポリイミド樹脂膜が示す膜厚10μmにおける破断伸度が5~150%であるポリアミド酸樹脂組成物である。
以降[1]を、第一の態様、[2]を、第二の態様と記す。
本発明によれば、ガラスなどの支持体と、ガスバリア膜として利用されるSiOx等の無機膜との両方への密着性が高く、かつ、焼成して得られるポリイミド樹脂膜が優れた機械特性と可視光線透過率を有する、ポリアミド酸樹脂組成物を得ることができる。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
本発明の第一の態様および第二の態様に係るポリアミド酸樹脂組成物は、(a)ポリアミド酸および(b)一般式(1)で表される化合物を含む。
Figure 0007127681000005
一般式(1)中、Rは炭素数1~10の炭化水素基または炭素数1~4のアシル基を示し、Xは窒素原子を含む有機基を示し、Yは一般式(2)または(3)で表される基を示す。lは0~2の整数であり、lが2の場合、複数のRは同じでも異なっていてもよい。nは0または1である。kは1または2であり、kが2の場合、複数のXは同じでも異なっていてもよい。mは1~3の整数であり、mが2以上の場合、複数のYは同じでも異なっていてもよい。
Figure 0007127681000006
一般式(2)および(3)中、σは酸素原子または硫黄原子を示し、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1~3の炭化水素基を示す。hおよびjはそれぞれ0または1である。
<(a)ポリアミド酸>
(a)ポリアミド酸は、後述の通り、テトラカルボン酸とジアミンを反応させることで得られる。ポリアミド酸は、加熱や化学処理を行うことにより、耐熱性樹脂であるポリイミドに変換することができる。
本発明に用いられる(a)ポリアミド酸は一般式(10)で表される繰り返し単位を有していることが好ましい。
Figure 0007127681000007
一般式(10)中、Aは炭素数2以上の4価のテトラカルボン酸残基を示し、Bは炭素数2以上の2価のジアミン残基を示す。なお、ここでいうテトラカルボン酸残基とは、テトラカルボン酸、ならびにテトラカルボン酸二無水物およびテトラカルボン酸ジエステル等のテトラカルボン酸誘導体に由来する部分の化学構造を意味し、ジアミン残基とはジアミンに由来する部分の化学構造を意味する。
一般式(10)中、R11およびR12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~10の炭化水素基、炭素数1~10のアルキルシリル基、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、イミダゾリウムイオンまたはピリジニウムイオンを示す。rは正の整数である。
なお、後述する様にrは、5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましい。また、rの上限については、特に限定されないが、通常、1000以下であればよい。rが2以上である場合、一般式(10)中の複数のAは同じでも異なっていてもよく、同様に複数のBは同じでも異なっていてもよい。
一般式(10)中、Aは炭素数2~80の4価の炭化水素基であることが好ましい。またAは、水素原子および炭素原子を必須の構成原子とし、ホウ素、酸素、硫黄、窒素、リン、ケイ素およびハロゲンからなる群より選ばれる1種以上の原子を含む炭素数2~80の4価の有機基であってもよい。
Aを与えるテトラカルボン酸としては特に制限はなく、既知のものを用いることができる。例として、ピロメリット酸、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’-ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、9,9-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)フルオレン、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4-シクロペンタンテトラカルボン酸および1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸や、国際公開第2017/099183号に記載のテトラカルボン酸などが挙げられる。
得られるポリイミドの耐熱性の観点から、Aとしては、芳香族テトラカルボン酸由来の化学構造をA全体の50モル%以上とすることが好ましい。中でも、Aが化学式(11)または(12)で表される4価のテトラカルボン酸残基を主たる化学構造とすることが好ましい。
Figure 0007127681000008
すなわち、ピロメリット酸由来のテトラカルボン酸残基または3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸由来のテトラカルボン酸残基を、Aの主たる化学構造とすることが好ましい。ここでいうAの主たる化学構造とは、A全体の50モル%以上を占めることである。より好ましくは60モル%以上を占めることであり、さらに好ましくは80モル%以上を占めることである。これらのテトラカルボン酸残基をAの主たる化学構造として用いたポリアミド酸樹脂であれば、当該ポリアミド酸樹脂を含むポリアミド酸樹脂組成物を焼成して得られるポリイミド樹脂膜の熱線膨張係数が小さく、フレキシブルデバイス用の基板として好ましく使用することができる。
また、支持体に対する塗布性や、洗浄などに用いられる酸素プラズマおよびUVオゾン処理に対する耐性を高めるため、Aとして、ジメチルシランジフタル酸、1,3-ビス(フタル酸)テトラメチルジシロキサンなどのケイ素含有テトラカルボン酸に由来のテトラカルボン酸残基が含まれてもよい。これらケイ素含有テトラカルボン酸に由来のテトラカルボン酸残基が含まれる場合、A全体の1~30モル%の範囲で含まれることが好ましい。
本明細書に例示するテトラカルボン酸は、ポリアミド酸を合成する際に、そのまま、あるいは酸無水物、活性エステル、活性アミドの状態でも使用できる。これらのうち、酸無水物は、重合時に副生成物が生じないため好ましく用いられる。また、これらを2種以上用いてもよい。
一般式(10)中、Bは炭素数2~80の2価の炭化水素基であることが好ましい。またBは、水素原子および炭素原子を必須の構成原子とし、ホウ素、酸素、硫黄、窒素、リン、ケイ素およびハロゲンからなる群より選ばれる1種以上の原子を含む炭素数2~80の2価の有機基であってもよい。
Bを与えるジアミンとしては特に制限はなく、既知のものを用いることができる。例として、p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、3,5-ジアミノ安息香酸、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル、4,4’-ジアミノ-2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ジフェニルエーテル、2,2-ビス(4-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノ-4-メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブタンジアミン、シクロヘキサンジアミンおよび4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルアミン)や、国際公開第2017/099183号に記載のジアミンなどが挙げられる。
得られるポリイミドの耐熱性の観点から、Bとしては、芳香族ジアミン由来の化学構造をB全体の50モル%以上とすることが好ましい。中でも、Bが化学式(13)で表される2価のジアミン残基を主たる化学構造とすることが好ましい。
Figure 0007127681000009
すなわち、p-フェニレンジアミン由来のジアミン残基を、Bの主たる化学構造とすることが好ましい。ここでいうBの主たる化学構造とは、B全体の50モル%以上を占めることである。より好ましくは60モル%以上を占めることであり、さらに好ましくは80モル%以上を占めることである。p-フェニレンジアミン由来のジアミン残基を、Bの主たる化学構造とするポリアミド酸樹脂であれば、当該ポリアミド酸樹脂を含むポリアミド酸樹脂組成物を焼成して得られるポリイミド樹脂膜の熱線膨張係数が小さく、フレキシブルデバイス用の基板として好ましく使用することができる。
特に好ましいのは、一般式(10)中のAが化学式(11)または(12)で表される4価のテトラカルボン酸残基を主たる化学構造とし、Bが化学式(13)で表される2価のジアミン残基を主たる化学構造とすることである。
また、支持体に対する塗布性や、洗浄などに用いられる酸素プラズマおよびUVオゾン処理に対する耐性を高めるために、Bとして、1,3-ビス(3-アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3-ビス(4-アニリノ)テトラメチルジシロキサンなどのケイ素含有ジアミンに由来のジアミン残基が含まれてもよい。これらケイ素含有ジアミンに由来のジアミン残基が含まれる場合、B全体の1~30モル%の範囲で含まれることが好ましい。
(a)ポリアミド酸は、末端が末端封止剤により封止されたものであってもよい。ポリアミド酸を合成する際に、酸二無水物やジアミンと末端封止剤とを反応させることで、ポリアミド酸の分子量を好ましい範囲に調整できる。
末端のモノマーがジアミンである場合は、そのアミノ基を封止するために、ジカルボン酸無水物、モノカルボン酸、モノカルボン酸クロリド化合物、モノカルボン酸活性エステル化合物、二炭酸ジアルキルエステルなどを末端封止剤として用いることができる。
末端のモノマーが酸二無水物である場合は、その酸無水物基を封止するために、モノアミン、モノアルコールなどを末端封止剤として用いることができる。
本発明のポリアミド酸樹脂組成物は後述する溶剤を含み、ポリアミド酸樹脂組成物中の(a)ポリアミド酸の濃度は、ポリアミド酸樹脂組成物100質量%に対し、3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。また、40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。樹脂の濃度が3質量%以上であれば、ポリイミド樹脂膜の厚膜化が容易となり、40質量%以下であれば、(a)ポリアミド酸がポリアミド酸樹脂組成物中で十分に溶解するため均質なポリイミド樹脂膜が得られやすい。
(a)ポリアミド酸の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、ポリスチレン換算で好ましくは200,000以下、より好ましくは150,000以下、さらに好ましくは100,000以下であることが好ましい。この範囲であれば、ポリアミド酸樹脂組成物中のポリアミド酸が30質量%以上の高濃度であっても粘度が必要以上に高いものとなるのを避けることができる。また、重量平均分子量は好ましくは2,000以上、より好ましくは3,000以上、さらに好ましくは5,000以上である。重量平均分子量が2,000以上であれば、ポリアミド酸樹脂組成物としたときの粘度が低すぎるものとなることがなく、良好な塗布性を有するポリアミド酸樹脂組成物とすることができる。
一般式(10)中、rは樹脂の構成単位の繰り返し数を表し、上述の重量平均分子量を満たす範囲であればよい。rは好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上である。また、好ましくは1000以下であり、より好ましくは500以下である。
<(b)一般式(1)で表される化合物>
本発明のポリアミド酸樹脂組成物の第一の態様および第二の態様において、ポリアミド酸樹脂組成物が、(b)一般式(1)で表される化合物を含むことにより、当該ポリアミド酸樹脂組成物を焼成して得られるポリイミド樹脂膜の機械特性および可視光線透過率を損なうことなく、ガラスなどの支持体およびSiOx等の無機膜との密着性を従来のものに比較して飛躍的に高いものとすることができる。
後述する焼成を行う際において、一般式(1)中のXがポリアミド酸樹脂組成物中のポリアミド酸と反応し、かつYがガラスなどの支持体表面の極性基およびSiOx等の無機膜表面の極性基と縮合反応することで、得られるポリイミド樹脂膜と、ガラスなどの支持体およびSiOx等の無機膜との密着性が高いものとなる。
一般式(1)中、Xは一般式(4)~(7)のいずれかで表される少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 0007127681000010
一般式(4)~(7)中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~6の脂肪族炭化水素基、一部が置換されていてもよい炭素数6~12の芳香族炭化水素基、炭素数1~6のヒドロキシアルキル基または炭素数1~4のアシル基を示す。(b)一般式(1)で表される化合物と(a)ポリアミド酸との反応効率、得られるポリイミド樹脂膜の機械特性および可視光線透過率の観点から、一般式(4)~(7)中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基が好ましい。
(b)一般式(1)で表される化合物の具体例としては、例えば、p-ヒドロキシアセトアニリド、m-ヒドロキシアセトアニリド、o-ヒドロキシアセトアニリド、p-メトキシアセトアニリド、o-メトキシアセトアニリド、p-エトキシアセトアニリド、o-エトキシアセトアニリド、2’-ヒドロキシ-5’-メチルアセトアニリド、2’,5’-ジメトキシアセトアニリド、5’ -アセトアミド-2’-ヒドロキシアセトフェノン、N-[4-(ヒドロキシメチル)フェニル]アセトアミド、N-(4-ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、p-アセトアセトアニシジド、m-アセトアセトアニシジド、o-アセトアセトアニシジド、p-アセトアセトフェネチジド、2’,4’-ジメトキシアセトアセトアニリド、2’,5’-ジメトキシアセトアセトアニリド、4’-メトキシホルムアニリド、4’-エトキシ-3-ヒドロキシブチルアニリド、3-ヒドロキシフェニル尿素、(4-メトキシフェニル)尿素、(4-エトキシフェニル)尿素、4’-アセトキシアセトアニリド、(3-ヒドロキシフェニル)カルバミン酸エチル、サリチルアニリド、p-ベンズアニシジド、3’-アミノ-4’-メトキシアセトアニリド、3-アミノ-4-メトキシベンズアニリド、4-アセトアミドベンゼンチオール、3’-(メチルチオ)アセトアニリド、3-ヒドロキシ-2-ナフトアニリド、3-ヒドロキシ-2’-メチル-2-ナフトアニリド、3-ヒドロキシ-N-(1-ナフチル)-2-ナフトアミド、3-ヒドロキシ-N-(2-ナフチル)-2-ナフトアミド、3-ヒドロキシ-2’,4’-ジメチル-2-ナフトアニリド、3-ヒドロキシ-2’-メトキシ-2-ナフトアニリドなどが挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、(b)一般式(1)で表される化合物の具体例として、下記に挙げるようなモノアミン化合物は、そのままあるいはアミノ基を保護して使用することができる。アミノ基を保護することで、後述する焼成時の酸化を抑制し、アミノ基を保護していないものに対して、得られるポリイミド樹脂膜の可視光線透過率が高いものとなる。アミノ基を保護する方法は既知の方法を用いることができ、特に、二炭酸ジアルキルエステルと反応させる方法が好ましい。モノアミン化合物としては、例えば、4-アミノフェノール、3-アミノフェノール、2-アミノフェノール、4-アミノ-m-クレゾール、4-アミノ-o-クレゾール、4-アミノ-2-メトキシフェノール、3-アミノ-4-メトキシフェノール、4-アミノ-3,5-キシレノール、5-アミノ-1-ナフトール、5-アミノ-2-ナフトール、8-アミノ-2-ナフトール、6-アミノ-1-ナフトール、3-アミノ-2-ナフトール、3,4-ジメトキシアニリン、3,5-ジメトキシアニリン、2,3-ジメトキシアニリン、2,4-ジメトキシアニリン、2,5-ジメトキシアニリン、2,6-ジメトキシアニリン、3,4,5-トリメトキシアニリンなどが挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(b)一般式(1)で表される化合物とガラスなどの支持体表面の極性基およびSiOx等の無機膜表面の極性基との反応効率、および得られるポリイミド樹脂膜の可視光線透過率の観点から、一般式(1)中、Yは水酸基、アルコキシ基およびアセトキシ基から選択される少なくとも1種であることが好ましく、水酸基またはアセトキシ基であることがより好ましい。
中でも、一般式(1)で表される化合物は、一般式(8)または(9)で表される化合物であることが特に好ましい。
Figure 0007127681000011
一般式(8)または(9)中、RおよびR10は炭素数1~3の炭化水素基であり、pおよびqは0または1である。
(b)一般式(8)または(9)で表される化合物の具体例としては、例えば、p-ヒドロキシアセトアニリド、m-ヒドロキシアセトアニリド、o-ヒドロキシアセトアニリド、2’-ヒドロキシ-5’-メチルアセトアニリド、4’-アセトキシアセトアニリドが好ましい例として挙げられる。
さらに、窒素原子を含む基(Xに該当)と、水酸基またはエステル構造を含む基(Yに該当)との置換位置が離れていると、それらの置換位置が近いものに比較してXとポリアミド酸、およびYとガラスなどの支持体表面の極性基およびSiOx等の無機膜表面の極性基とのそれぞれの反応効率がより高くなるため好ましい。このような観点から、(b)一般式(8)または(9)で表される化合物として、p-ヒドロキシアセトアニリド、m-ヒドロキシアセトアニリド、4’-アセトキシアセトアニリドが特に好ましく用いられる。
本発明のポリアミド酸樹脂組成物の第一の態様および第二の態様において、(b)一般式(1)で表される化合物の含有量は、(a)ポリアミド酸100質量部に対して0.05質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましい。上記含有量が0.05質量部以上であることで、上記含有量が0.05質量部未満のものに比較してガラスなどの支持体およびSiOx等の無機膜への密着性が高いものが得られる。また、上記含有量は5.0質量部以下が好ましく、3.0質量部以下がより好ましい。上記含有量が5.0質量部以下であることで、上記含有量が5.0質量部を超えるものに比較して、焼成後のポリイミド樹脂膜の機械特性および可視光線透過率が高いものが得られる。
また、ポリアミド酸樹脂組成物中の、(b)一般式(1)で表される化合物の含有量は、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)法やH-NMR法により定量することができる。得られた含有量(質量%)と、その他の成分の含有量から、ポリアミド酸樹脂組成物中の、(a)ポリアミド酸に対する(b)一般式(1)で表される化合物の含有割合を求めることができる。例えば、LC-MS法では、ポリアミド酸樹脂組成物をN,N-ジメチルホルムアミドで希釈し、直接LC-MS分析することにより、ポリアミド酸樹脂組成物中の(b)一般式(1)で表される化合物の含有量を求めることができる。LC-MS法で検出されるポリアミド酸樹脂組成物中の(b)一般式(1)で表される化合物の含有量は0.001質量%以上が好ましく、0.003質量%以上がより好ましい。また、2.0質量%以下が好ましく、1.2質量%以下がより好ましい。この範囲であれば、上述した(a)ポリアミド酸に対する(b)一般式(1)で表される化合物の比率が好ましい範囲となる。
<溶剤>
本発明のポリアミド酸樹脂組成物は、溶剤を含む。後述するようにかかるポリアミド酸樹脂組成物を様々な支持体上に塗布することで、ポリアミド酸を含む塗布膜を形成できる。さらに、得られた塗膜を加熱焼成してイミド化させることにより、電子デバイスの基板として使用できるポリイミド樹脂膜を製造することができる。
溶剤としては特に制限はなく、既知のものを用いることができる。例として、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルイソブチルアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、γ-ブチロラクトン、乳酸エチル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、N,N’-ジメチルプロピレンウレア、1,1,3,3-テトラメチルウレア、ジメチルスルホキシド、スルホラン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、水や、国際公開第2017/099183号に記載の溶剤などを単独、または2種以上使用することができる。
ポリアミド酸樹脂組成物中の溶剤の好ましい含有量については、特に限定されるものではないが、(a)ポリアミド酸100質量部に対して、好ましくは50質量部以上、より好ましくは100質量部以上であり、好ましくは2000質量部以下、より好ましくは1500質量部以下である。かかる条件を満たす範囲であれば、塗布に適した粘度となり、塗布後の膜厚を容易に調節することができる。
本発明のポリアミド酸樹脂組成物の粘度は20~10,000mPa・sが好ましく、50~8,000mPa・sがより好ましい。粘度が20mPa・s以上であることで十分な膜厚のポリイミド樹脂膜を得ることができ、10,000mPa・s以下であることで良好な塗布性を担保することができる。
[第一の態様]
本発明のポリアミド酸樹脂組成物の第一の態様は、(a)ポリアミド酸および(b)一般式(1)で表される化合物を含むポリアミド酸樹脂組成物であって、(a)ポリアミド酸が、一般式(10)で表される繰り返し単位を有するポリアミド酸であり、非感光性の樹脂組成物である、ポリアミド酸樹脂組成物である。
Figure 0007127681000012
一般式(10)中、Aは炭素数2以上の4価のテトラカルボン酸残基を示し、化学式(11)または(12)で表される4価のテトラカルボン酸残基を主たる化学構造とする。Bは炭素数2以上の2価のジアミン残基を示し、化学式(13)で表される2価のジアミン残基を主たる化学構造とする。R11およびR12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~10の炭化水素基、炭素数1~10のアルキルシリル基、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、イミダゾリウムイオンまたはピリジニウムイオンを示す。rは正の整数である。
なお、前述したとおりrは、5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましい。また、rの上限については、特に限定されないが、通常、1000以下であればよい。rが2以上である場合、一般式(10)中の複数のAは同じでも異なっていてもよく、同様に複数のBは同じでも異なっていてもよい。
Figure 0007127681000013
一般式(10)中のAが化学式(11)または(12)で表される4価のテトラカルボン酸残基を主たる化学構造とし、かつBが化学式(13)で表される2価のジアミン残基を主たる化学構造とすることで、焼成して得られるポリイミド樹脂膜は熱線膨張係数が小さく、高い機械強度を有するものとなるため、フレキシブルデバイス基板に好適に用いることができる。
一方、キノンジアジド化合物に代表される光酸発生剤などの感光性成分は、耐熱性が低く、350℃以上の加熱では分解が急激に進行し、焼成して得られるポリイミド樹脂膜が脆いものとなるため、フレキシブルデバイス基板として用いるには含有しないことが好ましい。ここでいう含有しないとは、実質的に感光性を発現しない含有量であることを指す。上記含有量は(a)ポリアミド酸100重量部に対して1.0質量部未満が好ましく、0.5質量部未満がより好ましく、0.1質量部未満がさらに好ましい。感光性成分の含有量を1.0質量部未満とすることで、焼成時のポリイミド樹脂膜の脆弱化を抑制でき、フレキシブルデバイス基板に必要な機械特性および可視光線透過率を有するものが得られる。また、含有量が1.0質量部未満では実質的に感光性を発現せず、非感光性の樹脂組成物となる。
[第二の態様]
本発明のポリアミド酸樹脂組成物の第二の態様は、(a)ポリアミド酸および(b)一般式(1)で表される化合物を含むポリアミド酸樹脂組成物であって、前記ポリアミド酸樹脂組成物を支持体上に塗布した後、不活性ガス雰囲気下、500℃で30分間焼成して得られるポリイミド樹脂膜が示す膜厚10μmにおける破断伸度が5~150%であるポリアミド酸樹脂組成物である。
ポリイミド樹脂膜の破断伸度の観点から、本発明の第二の態様に係るポリアミド酸樹脂組成物は、非感光性の樹脂組成物であることが好ましい。非感光性の樹脂組成物であるとは、前述したように、感光性成分の含有量が、実質的に感光性を発現しない含有量であることを指す。
<ポリイミド樹脂膜の破断伸度>
本発明の第一の態様のポリアミド酸樹脂組成物において、ポリアミド酸樹脂組成物を支持体上に塗布した後、不活性ガス雰囲気下、500℃で30分間焼成して得られるポリイミド樹脂膜が示す膜厚10μmにおける破断伸度は5~150%であることが好ましい。係る破断伸度は、本発明の第一の態様および第二の態様のポリアミド酸樹脂組成物において、10%以上であることがより好ましく、15%以上であることがさらに好ましい。また、100%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましい。破断伸度がこの範囲であることで、後述する支持体からの剥離工程時や剥離後に、ポリイミド樹脂膜に破れなどが生じにくく、フレキシブルデバイスの基板として用いることができる。該破断伸度は後述する実施例におけるポリイミド膜の作製方法および機械特性の測定方法に準じて測定されたものと規定する。
<無機粒子>
本発明のポリアミド酸樹脂組成物には、耐熱性をより向上させることを目的として無機粒子を含有することができる。かかる目的に用いられる無機粒子としては、白金、金、パラジウム、銀、銅、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、鉄、コバルト、ロジウム、ルテニウム、スズ、鉛、ビスマス、タングステンなどの金属無機粒子や、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの金属酸化物無機粒子などが挙げられる。
無機粒子の形状は特に限定されず、球状、楕円形状、偏平状、ロット状、繊維状などが挙げられる。また、無機粒子を含有したポリイミド樹脂膜の表面粗さが増大するのを抑制するため、無機粒子の平均粒径は1nm以上100nm以下であることが好ましく、1nm以上50nm以下であればより好ましく、1nm以上30nm以下であればさらに好ましい。
ポリアミド酸樹脂組成物中の無機粒子の含有量は、(a)ポリアミド酸100質量部に対し、3質量部以上が好ましく、より好ましくは5質量部以上、さらに好ましくは10質量部以上であり、100質量部以下が好ましく、より好ましくは80質量部以下、さらに好ましくは50質量部以下である。無機粒子の含有量が3質量部以上であればそれに満たない含有量のものに比較して耐熱性が有意に高いものとなり、100質量部以下であればそれを超える含有量のものに比較して焼成して得られるポリイミド樹脂膜の靭性の低下の度合いが少ないものとなる。
<界面活性剤>
本発明のポリアミド酸樹脂組成物は、支持体上への塗布性をより向上させるために界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、住友3M(株)製の“フロラード”(登録商標)、DIC(株)製の“メガファック”(登録商標)、旭硝子(株)製の“スルフロン”(登録商標)などのフッ素系界面活性剤、信越化学工業(株)製のKP341、チッソ(株)製のDBE、共栄社化学(株)製の“ポリフロー”(登録商標)、“グラノール”(登録商標)、ビック・ケミー(株)製のBYKなどの有機シロキサン界面活性剤、共栄社化学(株)製のポリフローなどのアクリル重合物界面活性剤が挙げられる。ポリアミド酸樹脂組成物中の界面活性剤の含有量は、(a)ポリアミド酸100質量部に対し、0.001質量部以上10質量部以下が好ましい。
本発明のポリアミド酸樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、熱架橋剤、熱酸発生剤、レベリング剤、粘度調整剤、酸化防止剤、無機顔料、有機顔料、染料等を含有してもよい。
<ポリアミド酸の重合方法>
なお、ポリアミド酸は既知の方法によって重合することができる。例えば、テトラカルボン酸、あるいは対応する酸二無水物、活性エステル、活性アミドなどを酸成分とし、ジアミンあるいは対応するトリメチルシリル化ジアミンなどをジアミン成分として反応溶媒中で重合させることにより、ポリアミド酸を得ることができる。また、ポリアミド酸は、カルボキシ基がアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、イミダゾリウムイオンと塩を形成したものでもあってもよく、炭素数1~10の炭化水素基または炭素数1~10のアルキルシリル基でエステル化されたものであってもよい。
ポリアミド酸の重合に供する反応溶剤としては特に制限はなく、既知のものを用いることができる。例として、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルイソブチルアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、γ-ブチロラクトン、乳酸エチル、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、N,N’-ジメチルプロピレンウレア、1,1,3,3-テトラメチルウレア、ジメチルスルホキシド、スルホラン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、水や、国際公開第2017/099183号に記載の反応溶剤などを単独、または2種以上使用することができる。
反応温度は-20℃~150℃が好ましく、0~100℃がより好ましい。反応時間は0.1~24時間が好ましく、0.5~12時間がより好ましい。また、反応で使用するジアミンのモル数とテトラカルボン酸のモル数は等しいことが好ましい。等しければ、ポリアミド酸樹脂組成物から高い機械特性のポリイミド樹脂膜が得られやすい。
得られたポリアミド酸溶液はそのまま本発明のポリアミド酸樹脂組成物として使用してもよい。この場合、ポリアミド酸樹脂組成物とする際に使用する溶剤と同じものを反応溶剤として用いたり、反応終了後に溶剤を添加したりすることで、(a)ポリアミド酸を単離することなく目的のポリアミド酸樹脂組成物を得ることができる。
また、既知の方法により、得られたポリアミド酸の繰り返し単位の一部または全てをイミド化させたり、エステル化させたりしてもよい。この場合、ポリアミド酸の重合で得られたポリアミド酸溶液をそのまま次の反応に用いてもよく、ポリアミド酸を単離したうえで、次の反応に用いてもよい。
<ポリアミド酸樹脂組成物の製造方法>
上記(a)ポリアミド酸、一般式(1)で表される化合物、ならびに必要により無機粒子および界面活性剤などを溶剤に溶解させることにより、本発明のポリアミド酸樹脂組成物を得ることができる。溶解方法としては、撹拌や加熱が挙げられる。加熱温度は、通常、室温~80℃である。また、各成分の溶解順序は特に限定されず、例えば、溶解性の低い化合物から順次溶解させる方法がある。また、界面活性剤など撹拌溶解時に気泡を発生しやすい成分については、他の成分を溶解してから最後に添加することで、気泡の発生による他成分の溶解不良を防ぐことができる。
これらの製造方法により得られたポリアミド酸樹脂組成物は、濾過フィルターを用いて濾過し、ゴミなどの異物を除去することが好ましい。
<ポリイミド樹脂膜の製造方法>
本発明のポリアミド酸樹脂組成物を加熱焼成してイミド化することで、ポリイミド樹脂膜を得ることができる。
本発明のポリイミド樹脂膜の製造方法は、例えば、支持体に上記ポリアミド酸樹脂組成物を塗布する工程と、該塗布膜を加熱焼成してイミド化する工程とを含む。
まず、本発明のポリアミド酸樹脂組成物を支持体上に塗布する。支持体としては、シリコン、ガリウムヒ素などのウェハ基板、サファイアガラス、ソーダ石灰硝子、無アルカリガラスなどのガラス基板、ステンレス、銅などの金属基板あるいは金属箔、セラミックス基板、などが挙げられる。中でも、表面平滑性、加熱時の寸法安定性の観点から、無アルカリガラスが好ましい。
ポリアミド酸樹脂組成物の塗布方法としては、スピン塗布法、スリット塗布法、ディップ塗布法、スプレー塗布法、印刷法などが挙げられ、これらを組み合わせてもよい。ポリイミド樹脂膜を電子デバイスの基板として用いる場合には、大型サイズの支持体上に塗布する必要があるため、特にスリット塗布法が好ましく用いられる。
塗布後は、ポリアミド酸樹脂組成物の塗布膜を乾燥させることが一般的である。乾燥方法としては、減圧乾燥や加熱乾燥、あるいはこれらを組み合わせて用いることができる。減圧乾燥の方法としては、例えば、真空チャンバー内に塗布膜を形成した支持体を置き、真空チャンバー内を減圧することで行なう。また、加熱乾燥はホットプレート、オーブン、赤外線などを使用して行なうことができる。
最後に180℃以上600℃以下の範囲で加熱焼成し、塗布膜をイミド化することによりポリイミド樹脂膜を製造することができる。
以上の工程を経て得られたポリイミド樹脂膜は、電子デバイスの基板として用いる場合は、通常、剥離せずに次の工程に用いる。しかし、後述する剥離方法によって支持体から剥離したポリイミド樹脂膜を用いて、次の工程へ進めても良い。剥離せずに次の工程に用いる場合、支持体が反ることにより工程通過性が低下するのを防ぐため、発生するストレスが25MPaより小さいことが好ましい。ストレスは、一般に薄膜応力測定装置を用いて測定される。その仕組みは、ポリイミド樹脂膜が成膜された基板の反り量を測定し、そこから算出される。ポリイミド樹脂膜の吸湿による影響を除くため、乾燥させた状態で測定することが好ましい。
本発明のポリイミド樹脂膜は、電子デバイスの基板として好適に用いられる。電子デバイスとしては、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、マイクロLEDディスプレイ、電子ペーパー、カラーフィルターなどの表示デバイス、シンチレーター、太陽電池などの受光デバイス、タッチパネルなどのセンサー部材などが挙げられる。
本発明のポリイミド樹脂膜の膜厚は、特に限定されるものではないが、3μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、7μm以上がさらに好ましい。また、膜厚は100μm以下が好ましく、70μm以下がより好ましく、50μm以下がさらに好ましい。膜厚が3μm以上であれば電子デバイスの基板として十分な機械特性が得られる。また、膜厚が50μm以下であれば、電子デバイスの基板として十分な靭性が得られる。
本発明のポリイミド樹脂膜の可視光線透過率は、波長500nmにおいて60%以上であることが好ましく、65%以上であることがより好ましく、70%以上であることがさらに好ましい。上記可視光線透過率が60%以上であることで、受光デバイスの基板として用いた際に、ポリイミド樹脂膜による吸光を抑制し、良好な受光感度を保つことができる。
<積層体>
本発明の積層体は、上述のポリイミド樹脂膜の上に無機膜を有する。無機膜としては、例えばケイ素酸化物(SiOx)、ケイ素窒化物(SiNy)、ケイ素酸窒化物(SiOxNy)などが挙げられ、これらは単層、あるいは複数の種類を積層して用いることができる。また、これらの無機膜は例えばポリビニルアルコールなどの有機膜と交互に積層して用いることもできる。これらの無機膜の成膜方法は、化学気相成長法(CVD)や物理気相成長法(PVD)などの蒸着法を用いて行われることが好ましい。
また、本発明の積層体は、上記無機膜の上にさらにポリイミド樹脂膜を有していてもよい。また、さらにその上に無機膜を有していてもよい。
また、支持体の上に形成された上記ポリイミド樹脂膜を利用して、これらのような積層体としてもよい。
これらのような積層体は、以下に述べるように、電子デバイスの基板として利用することができる。
<電子デバイスの製造方法>
本発明の電子デバイスの製造方法は、支持体上に上記ポリイミド樹脂膜を形成する工程と、該ポリイミド樹脂膜の上に表示デバイス、受光デバイスまたはセンサー部材を形成する工程と、該支持体から該ポリイミド樹脂膜を剥離する工程とを含む。
まず、上述の方法で、ガラス基板などの支持体の上にポリイミド樹脂膜を製造する。このとき、後述する支持体からの剥離を容易にさせるために、あらかじめプライマー層を支持体の上に設けても構わない。例えば、支持体上に、離型剤を塗布したり、犠牲層を設けることが挙げられる。離型剤としては、シリコーン系、フッ素系、芳香族高分子系、アルコキシシラン系等が挙げられる。犠牲層としては、金属膜、金属酸化物膜、アモルファスシリコン膜等が挙げられる。
ポリイミド樹脂膜の上には、必要に応じて無機膜を設ける。これにより基板外部から水分や酸素がポリイミド樹脂膜を通過して画素駆動素子や発光素子を経時的に劣化させるのを抑制することができる。無機膜としては、上述のものが挙げられる。
必要に応じて前記無機膜の上にポリイミド樹脂膜を形成したり、更に無機膜を形成したりすることで、無機膜やポリイミド樹脂膜を複数層具備する電子デバイスの基板を製造することができる。なお、プロセスの簡略化の観点から、各ポリイミド樹脂膜の製造に用いられるポリアミド酸樹脂組成物は同一のポリアミド酸樹脂組成物であることが好ましい。
つづいて、得られたポリイミド樹脂膜上(その上に無機膜等がある場合はさらにその上)に、表示デバイス、受光デバイスまたはセンサー部材の構成要素を形成する。例えば、有機ELディスプレイの場合、画像駆動素子であるTFT、第一電極、有機EL発光素子、第二電極、封止膜を順に形成して画像表示素子を形成する。カラーフィルター用基板の場合、必要に応じてブラックマトリックスを形成した後、赤、緑、青などの着色画素を形成する。タッチパネル用基板の場合、配線層と絶縁層を形成する。
最後に、支持体とポリイミド樹脂膜との界面で両者を剥離することで、支持体を除去する。剥離する方法には、レーザーを照射して支持体とポリイミド樹脂膜との界面で両者を剥離するいわゆるレーザーリフトオフと呼ばれる方法、機械的な剥離方法、支持体をエッチングする方法などが挙げられる。レーザーリフトオフを行う場合、ガラス基板などの支持体に対し、ポリイミド樹脂膜および素子が形成されている側の反対側からレーザーを照射する。これにより、素子にダメージを与えることなく、剥離を行うことができる。
レーザー光には、紫外光から赤外光の波長範囲のレーザー光を用いることができるが、紫外光が特に好ましい。より好ましくは、308nmのエキシマレーザーが好ましい。剥離エネルギーは250mJ/cm以下が好ましく、200mJ/cm以下がより好ましい。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<評価方法>
[1]ポリイミド樹脂膜付きガラス基板の作製
スピンコーター(ミカサ(株)製 1H-DX2)を用いて、8インチのガラス基板上にポリアミド酸樹脂組成物をスピンコートした。次いでホットプレート(アズワン(株)製 HPD-3000BZN)を用いて110℃で10分間、乾燥した。つづいて、イナートオーブン(光洋サーモシステム(株)製 INH-21CD)を用いて、窒素雰囲気下(酸素濃度20ppm以下)、50℃から昇温して、220℃で30分、続けて500℃で30分加熱し、ガラス基板上に膜厚10μmのポリイミド樹脂膜を成膜した。なお、昇温速度は4℃/minとした。以下、これをポリイミド樹脂膜付きガラス基板という。
[2]ポリイミド樹脂膜付きCVD基板の作製
8インチのガラス基板上に、CVDにより、SiO層およびSi層の積層から成るガスバリア膜をSiO層が最上層となるように成膜した。続いて上記[1]の方法と同様にして、該積層膜上に膜厚10μmのポリイミド樹脂膜を成膜した。以下、これをポリイミド樹脂膜付きCVD基板という。
[3]密着性評価
上記[1]および[2]の方法により得られたポリイミド樹脂膜付きガラス基板およびポリイミド樹脂膜付きCVD基板のポリイミド樹脂膜を幅10mmの短冊状にカットした後、端部を基板から剥離し、測定サンプルとした。小型卓上試験機(日本電産シンポ(株)製、スタンド FGS-50V-H、デジタルフォースゲージ FGJN-5)を用いて90°ピール強度を測定した。試験片の幅は10mm、試験速度は50mm/minとし、測定数n=10として、最上位および最下位の値を除いた8点の平均値を算出した。90°ピール強度を下記A~Dの4つのランクに分け、ガラス基板、CVD基板の両方がC以上のものを密着性良好、ガラス基板、CVD基板の両方またはいずれか一方がDのものを密着性不良と判定した。
A:90°ピール強度が0.8N/cm以上
B:90°ピール強度が0.4N/cm以上、0.8N/cm未満
C:90°ピール強度が0.2N/cm以上、0.4N/cm未満
D:90°ピール強度が0.2N/cm未満。
[4]機械特性(破断伸度、引張り最大応力、ヤング率)の評価
上記[1]の方法により得られたポリイミド樹脂膜付きガラス基板のポリイミド樹脂膜を幅10mm、長さ80mmの短冊状にカットした後、ガラス基板から剥離し、測定サンプルとした。テンシロン万能材料試験機((株)オリエンテック製 RTM-100)を用い、日本工業規格(JIS K 7127:1999)に従って、破断時における元の長さからの伸び率の測定を行った。試験片の幅は10mm、チャック間隔は50mm、試験速度は50mm/minとし、測定数n=10としてそれらの平均値を算出した。
[5]可視光線透過率評価
上記[1]の方法により得られたポリイミド樹脂膜付きガラス基板について、紫外可視分光光度計((株)島津製作所製 MultiSpec-1500)を用い、波長500nmにおける透過率を測定した。
<製造例>
以下、製造例に用いた化合物を示す。
(重合原料)
BPDA:3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
PMDA:ピロメリット酸二無水物
p-PDA:p-フェニレンジアミン
DAE:4,4’-ジアミノジフェニルエーテル
4,4’-DDS:4,4’-ジアミノジフェニルスルホン
DIBOC:二炭酸ジ-tert-ブチル
NMP:N-メチル-2-ピロリドン。
(添加剤)
化合物b-1:p-ヒドロキシアセトアニリド
Figure 0007127681000014
化合物b-2:m-ヒドロキシアセトアニリド
Figure 0007127681000015
化合物b-3:p-メトキシアセトアニリド
Figure 0007127681000016
化合物b-4:4’-アセトキシアセトアニリド
Figure 0007127681000017
化合物b-5:3-ヒドロキシフェニル尿素
Figure 0007127681000018
化合物b-6:KBE-585(信越化学工業(株)製、3-ウレイドプロピルトリエトキシシランの50%メタノール溶液)
Figure 0007127681000019
化合物b-7:KBE-903(信越化学工業(株)製、3-アミノプロピルトリエトキシシラン)
Figure 0007127681000020
化合物b-8:3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物のKBE-903付加物
Figure 0007127681000021
化合物b-9:2-アミノフェノールのデカノイルクロリド付加物
Figure 0007127681000022
キノンジアジド化合物c-1:TrisP-PA(本州化学工業(株)製)の5-ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド付加物
Figure 0007127681000023
界面活性剤A:BYK-333(ビックケミー・ジャパン(株)製)
界面活性剤B:ポリフローNo.77(共栄社化学(株)製)。
[製造例1:ポリアミド酸樹脂溶液 a-1]
300mL4つ口フラスコに、温度計、撹拌羽根付き撹拌棒をセットした。次に、乾燥窒素気流下、NMP90gを投入し、60℃に昇温した。昇温後、撹拌しながらp-PDA5.41g(50mmol)を投入し、NMP10gで洗いこんだ。p-PDAが溶解したことを確認し、BPDA14.71g(50mmol)を投入し、NMP10gで洗いこんだ。60℃で4時間反応させた後、冷却し、固形分濃度15.5質量%のポリアミド酸樹脂溶液(a-1)を得た。
[製造例2:ポリアミド酸樹脂溶液 a-2]
300mL4つ口フラスコに、温度計、撹拌羽根付き撹拌棒をセットした。次に、乾燥窒素気流下、NMP80gを投入し、60℃に昇温した。昇温後、撹拌しながらp-PDA5.41g(50mmol)を投入し、NMP10gで洗いこんだ。p-PDAが溶解したことを確認し、PMDA7.63g(35mmol)およびBPDA4.41g(15mmol)を投入し、NMP10gで洗いこんだ。60℃で4時間反応させた後、冷却し、固形分濃度14.9質量%のポリアミド酸樹脂溶液(a-2)を得た。
[製造例3:ポリアミド酸樹脂溶液 a-3]
300mL4つ口フラスコに、温度計、撹拌羽根付き撹拌棒をセットした。次に、乾燥窒素気流下、NMP80gを投入し、60℃に昇温した。昇温後、撹拌しながらp-PDA5.41g(50mmol)を投入し、NMP10gで洗いこんだ。p-PDAが溶解したことを確認し、NMP5gで希釈したDIBOC0.44g(1mmol)を30分かけて滴下し、NMP5gで洗いこんだ。さらにBPDA14.71g(50mmol)を投入し、NMP10gで洗いこんだ。60℃で4時間反応させた後、冷却し、固形分濃度15.7質量%のポリアミド酸樹脂溶液(a-3)を得た。
[製造例4:ポリアミド酸樹脂溶液 a-4]
300mL4つ口フラスコに、温度計、撹拌羽根付き撹拌棒をセットした。次に、乾燥窒素気流下、NMP80gを投入し、60℃に昇温した。昇温後、撹拌しながらp-PDA4.33g(40mmol)およびDAE2.00g(10mmol)を投入し、NMP10gで洗いこんだ。p-PDAおよびDAEが溶解したことを確認し、NMP5gで希釈したDIBOC0.44g(1mmol)を30分かけて滴下し、NMP5gで洗いこんだ。さらにBPDA14.71g(50mmol)を投入し、NMP10gで洗いこんだ。60℃で4時間反応させた後、冷却し、固形分濃度16.3質量%のポリアミド酸樹脂溶液(a-4)を得た。
[製造例5:ポリアミド酸樹脂溶液 a-5]
300mL4つ口フラスコに、温度計、撹拌羽根付き撹拌棒をセットした。次に、乾燥窒素気流下、NMP90gを投入し、60℃に昇温した。昇温後、撹拌しながらp-PDA4.33g(40mmol)および4,4’-DDS2.48g(10mmol)を投入し、NMP10gで洗いこんだ。p-PDAおよび4,4’-DDSが溶解したことを確認し、BPDA14.71g(50mmol)を投入し、NMP10gで洗いこんだ。60℃で4時間反応させた後、冷却し、固形分濃度16.4質量%のポリアミド酸樹脂溶液(a-5)を得た。
[製造例6:ポリアミド酸樹脂組成物 P-1~P-22]
製造例1~5で得られたポリアミド酸樹脂溶液に添加剤を有効成分が表1~2に示す添加量になるように加えて1時間撹拌した。得られた溶液をポリエチレン製のフィルター(フィルター孔径0.2μm)で濾過した。添加剤を加えない場合にはポリアミド酸樹脂溶液をそのままポリエチレン製のフィルター(フィルター孔径0.2μm)で濾過した。このようにして、ポリアミド酸樹脂組成物P-1~P-22を得た。ただし、P-15には添加剤を加えていない。
実施例1~16、比較例1~6
製造例6で得られたポリアミド酸樹脂組成物P-1~P-22を用いて、上記方法でガラス基板およびCVD基板上にポリイミド樹脂膜を作製した。得られたポリイミド樹脂膜を用いて、密着性、機械特性および可視光線透過率を上記方法で評価した。しかしながら、比較例6のポリアミド酸樹脂組成物P-20については、焼成後の膜が脆く、自己支持膜が得られなかったため、可視光線透過率の評価のみ行った。
実施例1~16および比較例1~6の組成、密着性、機械特性および可視光線透過率の評価結果を表1および表2に示す。
Figure 0007127681000024
Figure 0007127681000025
実施例101
実施例1で得られたポリイミド樹脂膜の上に、CVDにより、SiO層およびSi層の積層から成るガスバリア膜を成膜した。次に実施例1と同様にして該積層膜上にポリイミド樹脂膜を成膜し、さらに、前述と同様にしてポリイミド樹脂膜の上にガスバリア膜を成膜した。つづいてガスバリア膜の上にTFTを形成し、このTFTを覆う状態でSiから成る絶縁膜を形成した。次に、この絶縁膜にコンタクトホールを形成した後、このコンタクトホールを介してTFTに接続される配線を形成した。
さらに、配線の形成による凹凸を平坦化するために、平坦化膜を形成した。次に、得られた平坦化膜上に、ITOからなる第一電極を配線に接続させて形成した。その後、レジストを塗布、プリベークし、所望のパターンのマスクを介して露光し、現像した。このレジストパターンをマスクとして、ITOエッチャントを用いたウエットエッチングによりパターン加工を行った。その後、レジスト剥離液(モノエタノールアミンとジエチレングリコールモノブチルエーテルの混合液)を用いて該レジストパターンを剥離した。剥離後の基板を水洗し、加熱脱水して平坦化膜付き電極基板を得た。次に、第一電極の周縁を覆う形状の絶縁膜を形成した。
さらに、真空蒸着装置内で所望のパターンマスクを介して、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層を順次蒸着して設けた。次いで、基板上方の全面にAl/Mgから成る第二電極を形成した。さらにCVDによりSiO層およびSi層の積層から成る封止膜を形成した。最後にガラス基板に対し、ポリイミド樹脂膜が成膜されていない側からレーザー(波長:308nm)を照射し、ポリイミド樹脂膜との界面で剥離を行った。このときの照射エネルギーは、200mJ/cmとした。
以上のようにして、ポリイミド樹脂膜上に形成された有機EL表示装置が得られた。駆動回路を介して電圧を印加したところ、良好な発光を示した。
実施例201
p-ヒドロキシアセトアニリドをメタノールで順次希釈して検量線溶液とし、エレクトロスプレーイオン化法(ESI)でLC-MS測定をして検量線を作製した。次いで、製造例6で得られたポリアミド酸樹脂組成物P-1(208.73mg)にN,N-ジメチルホルムアミドを加えて全量を2mLとし、同様にLC-MS測定を行ったところ、p-ヒドロキシアセトアニリドの濃度は0.077質量%であった。

Claims (16)

  1. (a)ポリアミド酸および(b)一般式(1)で表される化合物を含むポリアミド酸樹脂組成物であって、(a)ポリアミド酸が、一般式(10)で表される繰り返し単位を有するポリアミド酸であり、非感光性の樹脂組成物である、ポリアミド酸樹脂組成物。
    Figure 0007127681000026

    (一般式(10)中、Aは炭素数2以上の4価のテトラカルボン酸残基を示し、化学式(11)または(12)で表される4価のテトラカルボン酸残基を主たる化学構造とする。Bは炭素数2以上の2価のジアミン残基を示し、化学式(13)で表される2価のジアミン残基を主たる化学構造とする。R11およびR12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~10の炭化水素基、炭素数1~10のアルキルシリル基、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、イミダゾリウムイオンまたはピリジニウムイオンを示す。rは正の整数である。)
    Figure 0007127681000027

    Figure 0007127681000028

    (一般式(1)中、Rは炭素数1~10の炭化水素基または炭素数1~4のアシル基を示し、Xは一般式(4)~(7)のいずれかで表される基を示し、Yは一般式(2)で表される基またはアセトキシ基を示す。lは0~2の整数であり、lが2の場合、複数のRは同じでも異なっていてもよい。nは0または1である。kは1または2であり、kが2の場合、複数のXは同じでも異なっていてもよい。mは1~3の整数であり、mが2以上の場合、複数のYは同じでも異なっていてもよい。)
    Figure 0007127681000029

    (一般式(2)中、σは酸素原子を示し、R は水素原子または炭素数1~3の炭化水素基を示す。hは0または1である。)
    Figure 0007127681000030

    (一般式(4)~(7)中、R ~R はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~6の脂肪族炭化水素基、一部が置換されていてもよい炭素数6~12の芳香族炭化水素基、炭素数1~6のヒドロキシアルキル基または炭素数1~4のアシル基を示す。)
  2. (a)ポリアミド酸および(b)一般式(1)で表される化合物を含むポリアミド酸樹脂組成物であって、前記ポリアミド酸樹脂組成物を支持体上に塗布した後、不活性ガス雰囲気下、500℃で30分間焼成して得られるポリイミド樹脂膜が示す膜厚10μmにおける破断伸度が5~150%であるポリアミド酸樹脂組成物。
    Figure 0007127681000031

    (一般式(1)中、Rは炭素数1~10の炭化水素基または炭素数1~4のアシル基を示し、Xは一般式(4)~(7)のいずれかで表される基を示し、Yは一般式(2)で表される基またはアセトキシ基を示す。lは0~2の整数であり、lが2の場合、複数のRは同じでも異なっていてもよい。nは0または1である。kは1または2であり、kが2の場合、複数のXは同じでも異なっていてもよい。mは1~3の整数であり、mが2以上の場合、複数のYは同じでも異なっていてもよい。)
    Figure 0007127681000032

    (一般式(2)中、σは酸素原子を示し、R は水素原子または炭素数1~3の炭化水素基を示す。hは0または1である。)
    Figure 0007127681000033

    (一般式(4)~(7)中、R ~R はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~6の脂肪族炭化水素基、一部が置換されていてもよい炭素数6~12の芳香族炭化水素基、炭素数1~6のヒドロキシアルキル基または炭素数1~4のアシル基を示す。)
  3. 前記ポリアミド酸樹脂組成物が非感光性の樹脂組成物である請求項2に記載のポリアミド酸樹脂組成物。
  4. 前記ポリアミド酸が一般式(10)で表される繰り返し単位を有する請求項2または3に記載のポリアミド酸樹脂組成物。
    Figure 0007127681000034

    (一般式(10)中、Aは炭素数2以上の4価のテトラカルボン酸残基を示し、Bは炭素数2以上の2価のジアミン残基を示す。R11およびR12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~10の炭化水素基、炭素数1~10のアルキルシリル基、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、イミダゾリウムイオンまたはピリジニウムイオンを示す。rは正の整数である。)
  5. 一般式(10)中、Aが化学式(11)または(12)で表される4価のテトラカルボン酸残基を主たる化学構造とし、Bが化学式(13)で表される2価のジアミン残基を主たる化学構造とする、請求項4に記載のポリアミド酸樹脂組成物。
    Figure 0007127681000035
  6. 前記一般式(4)~(7)中、R~Rがそれぞれ独立に水素原子またはメチル基である請求項1~5のいずれかに記載のポリアミド酸樹脂組成物。
  7. 前記(b)一般式(1)で表される化合物が下記一般式(8)または(9)で表される化合物である請求項1~のいずれかに記載のポリアミド酸樹脂組成物。
    Figure 0007127681000036

    (一般式(8)および(9)中、RおよびR10は炭素数1~3の炭化水素基であり、pおよびqは0または1である。)
  8. 前記(a)ポリアミド酸100質量部に対する前記(b)一般式(1)で表される化合物の含有量が0.05質量部以上、5.0質量部以下である請求項1~のいずれかに記載のポリアミド酸樹脂組成物。
  9. LC-MS法で検出される前記(b)一般式(1)で表される化合物のポリアミド酸樹脂組成物中の含有量が0.001質量%以上、2.0質量%以下である請求項1~のいずれかに記載のポリアミド酸樹脂組成物。
  10. 請求項1~のいずれかに記載のポリアミド酸樹脂組成物を加熱焼成によりイミド化して得られるポリイミド樹脂膜。
  11. 請求項1~のいずれかに記載のポリアミド酸樹脂組成物を加熱焼成によりイミド化する工程を含む、ポリイミド樹脂膜の製造方法。
  12. 請求項10に記載のポリイミド樹脂膜、無機膜、および請求項11に記載のポリイミド樹脂膜がこの順に積層された積層体。
  13. 請求項10に記載のポリイミド樹脂膜を基板として備えた電子デバイス。
  14. 前記電子デバイスが表示デバイス、受光デバイスまたはセンサー部材である請求項13に記載の電子デバイス。
  15. 支持体上に請求項10に記載のポリイミド樹脂膜を形成する工程と、
    前記ポリイミド樹脂膜上に表示デバイス、受光デバイスまたはセンサー部材を形成する工程と、
    前記支持体からポリイミド樹脂膜を剥離する工程と
    を含む電子デバイスの製造方法。
  16. 前記電子デバイスが表示デバイス、受光デバイスまたはセンサー部材である請求項15に記載の電子デバイスの製造方法。
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