JP7126698B2 - 給湯器 - Google Patents
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Description
また、燃焼装置の前面には、特許文献1に開示されるように、バーナユニットの各バーナへ燃料ガスを供給するためのマニホールド(ガス分配ユニット)が設けられている。このガス分配ユニットは、バーナに向けてノズルを突設させた本体と、本体の前側に取り付けられる蓋板と、本体と蓋板との間をシールするシール部材とからなり、本体の内面に設けた凹部と蓋体の内面に設けた隆起部とにより、燃料ガスが供給される下流側のガス通路と、ガス通路と連通し、数が異なるノズル領域をそれぞれ有する複数の分配通路とを形成している。
ここではガス通路と分配通路との間のガス流通孔を電磁弁で開閉制御することで、燃焼させるバーナ群を選択して燃焼能力を変更可能となっている。
各通路部の下端には、燃料ガスの入口がそれぞれ形成される一方、本体の少なくとも1つの分配部には、当該分配部に接続される通路部の燃焼ガスの主流の延長上に位置する延長上ノズル領域と、主流の延長上に位置しない非延長上ノズル領域とが左右方向に並設され、蓋体における通路部と延長上ノズル領域との間の前方部位には、通路部から流れる燃料ガスの一部を非延長上ノズル領域側へ振り分ける前側分流突起が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、前側分流突起が設けられる通路部には、通路幅が最も狭くなる狭小部が形成されており、前側分流突起は、狭小部の下流側に配置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2の構成において、通路部は、分配部の左右何れか一方の端部寄りに接続されて、狭小部の下流側は、他方の端部側へ拡開して接続される拡開部となっており、前側分流突起は、拡開部における一方の端部寄りに配置されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかの構成において、蓋体は、プレス成形される金属板で、前側分流突起は金属板に絞り成形されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、前側分流突起を、通路部に設けた狭小部の下流側に配置したことで、燃料ガスの主流をより効果的に分流させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、前側分流突起を、拡開部における一方の端部寄りに配置しているので、通路部が狭小部から他方側に拡開した形状であっても、前側分流突起によって燃料ガスを均一に供給することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかの効果に加えて、前側分流突起を絞り成形したことで、製造コストを安価に抑えることができる。
図1は、給湯器の一例を示す説明図で、前面のフロントカバーを外した筐体2を正面から示している。給湯器1は、四角箱状の筐体2内に、燃焼装置3と、熱交換器4と、排気フード5とを下方から順番に設置してなる。燃焼装置3の前面には、燃焼装置3内の後述するバーナユニット21に燃料ガスを分配供給するためのガス分配ユニット6が組み付けられ、燃焼装置3の下面には、燃焼用空気を供給する給気ファン7が組み付けられる。給気ファン7の前方側で燃焼装置3の下方には、電装基板を収容してなるコントローラ8が、筐体2の内底面上で横向きに立設されている。
熱交換器4は、ケーシング内部に図示しない複数のフィンを左右方向に所定間隔をおいて備えると共に、各フィンを蛇行状に貫通する伝熱管9を備えて、下方からフィン間を通過する燃焼排気と伝熱管9内を流れる水との熱交換が可能となっている。
排気フード5は、前面に横長長円状の排気筒10を備えてフロントカバーを貫通して前方へ突出させており、熱交換器4を通過した燃焼排気を外部へ排出可能となっている。
まず、本体30は、アルミダイカスト製のプレート状で、図4にも示すように、左右横長の上板部33と、上板部33の左側から下向きに連結される下板部34とからなる正面視倒L字状を有し、上板部33及び下板部34の外周側には、インナーケース20へのネジ止め用の透孔35,35・・が形成されている。また。上板部33の右端縁には、図6に示すように、前方へ突出する2つの凸部37,37と、前方へ突出した後、右側へ折曲するL字状の2つの爪部38,38とが交互に配置されてなるハーネス保持部36が形成されている。すなわち、熱交換器4側に設けた温度センサ等のハーネスをコントローラ8へ引き回す際、図6に二点鎖線で示すように、凸部37と爪部38とにハーネス39(複数でも可)を交互に係止させることで、ハーネス39を上板部33の右端縁に沿って直線状に保持することができるようになっている。
但し、突条41内には、左右でノズル42,42の組数(濃淡バーナ22の数)が異なる(ここでは右側のノズル42の組数が左側のノズル42の組数よりも多くなる)ように上側の領域を区切り、下側の領域もノズル42,42の組数に合わせて右側の幅が左側の幅よりも大きくなるように左右に区切る中突条43が連続形成されている。
また、突条41及び中突条43には、蓋体31をネジ止めするためのネジ孔49,49・が所定間隔をおいて形成されている。突条41の最上部の水平部分では、下向きに短突条50,50・・が、左右方向に所定間隔をおいて連続形成されて、各短突条50の下端にもネジ孔49が形成されている。さらに、突条41の前面には、シール体32の位置決め突起51,51・・が前向きに突設されている。
これにより第1分配部44は、狭小部52に最も近い左端の第1ノズル領域E1と、第1ノズル領域E1と1つの短突条50を介して隣接する第2ノズル領域E2と、第2ノズル領域E2と隣接して狭小部52から最も離れる2つの第3ノズル領域E3,E3とに半仕切りされる。ここでは第2ノズル領域E2が、第1通路部45の形状に沿って流れて先細り部分の略中央部で狭小部52に向かう燃料ガスの主流Sの延長上に位置しており、第1ノズル領域E1は主流Sの延長上から左側に外れた位置に、第3ノズル領域E3,E3は主流Sの延長上から右側に外れた位置となっている。
蓋体31は、図8,9に示すように、正面視が本体30のガス分配部40と略同じ形状で、ガス分配部40を前方から覆うようにプレス成形された金属板となっている。蓋体31の外周には、図10,11に示すように、本体30の突条41の外周を覆う周縁部65が折り返し形成されており、蓋体31の前面には、第1分配部44と第1通路部45とに跨がって重なり、前方へ膨らむ第1膨出部66と、第2分配部46と第2通路部47とに跨がって重なり、前方へ膨らむ第2膨出部67とが形成されている。両膨出部66,67の外側及び間には、ネジ止め用の透孔68,68・・が形成されている。
また、蓋体31において、第1、第2ノズル領域E1,E2を覆う部位は、前方へ膨らまない平坦部69となっており、平坦部69の下端(第1膨出部66の上端)は、第1分配部44と第1通路部45との境界部分に対応して前方下向きに立ち上がる左右方向の立ち上がり部70となっている。
この状態で本体30側の第1分配部44及び第1通路部45は、蓋体31によって前面が閉塞されると共に、第1膨出部66が第1分配部44及び第1通路部45に跨がって前方から被さり、図16~18にも示すように、立ち上がり部70が第1分配部44と第1通路部45との境界位置の前方に位置し、前側分流突起71が後側分流突起55の前方に位置する。同様に、本体30側の第2分配部46及び第2通路部47も、蓋体31によって前面が閉塞されると共に、第2膨出部67が第2分配部46及び第2通路部47に跨がって前方から被さる。
こうして組み立てたガス分配ユニット6の本体30を、インナーケース20の前面下部に前方からネジ86,86・・(図1)によってネジ止めすると共に、本体30の下端後面にガス供給部14をネジ止めすれば、燃焼装置3へのガス分配ユニット6の組み付けは完了する。
なお、第2分配部46及び第2通路47から燃料ガスを供給する場合は、第2通路47を流れる燃料ガスの主流は第2分配部46の略中央に流れるため、分流突起がなくても燃料ガスは各ノズル42へ均等に分配される。
このように、上記形態の給湯器1によれば、各通路部45,47の下端には、ガス入口48がそれぞれ形成される一方、本体30の第1分配部44には、第1分配部44に接続される第1通路部45の燃焼ガスの主流Sの延長上に位置する第2ノズル領域E2(延長上ノズル領域)と、第1通路部45の主流Sの延長上に位置しない第1、第3ノズル領域E1,E3(非延長上ノズル領域)とが左右方向に並設され、本体30における第1通路部45と第2ノズル領域E2との間には、第1通路部45から流れる燃料ガスの一部を第1、第3ノズル領域E1,E3側へ振り分ける後側分流突起55が設けられているので、第2ノズル領域E2へ向けて流れる燃料ガスの主流Sを第1ノズル領域E1と第3ノズル領域E3とに分流させることができ、燃料ガスが流れ込みにくい第1、第3ノズル領域E1,E3にも燃料ガスを供給することができる。よって、燃料ガスを減勢するためのガス通路を左右方向へ延びるように形成しなくても、各ノズル領域E1~E3へ燃料ガスを均一に分配供給することができ、ガス分配ユニット6の小型、軽量化を図ることができる。
また、後側分流突起55は、第1通路部45に近い側の端部から遠い側の端部へ行くに従って徐々に低くなるように形成されているので、第2ノズル領域E2側を同じ高さの分流突起で閉塞する場合と比較して第2ノズル領域E2付近の圧損が過度に高まることを防止できる。よって、適度の燃料ガスを後側分流突起55を乗り越えさせて第2ノズル領域E2へ導くことができる。さらに、狭小部52に近い側を高くすることで、第1ノズル領域E1へ分流した燃料ガスが後側分流突起55を越えて第2ノズル領域E2側へ流出することを抑制でき、第1ノズル領域E1への流出量を確保可能となる。
そして、蓋体31における第1通路部45と第2ノズル領域E2との間で後側分流突起55と前後方向でオーバーラップする位置には、第1通路部45からの燃料ガスの一部を第1、第3ノズル領域E1,E3側へ振り分ける前側分流突起71が設けられているので、後側分流突起55と相まってより確実に燃料ガスを分流させることができる。
また、後側分流突起に係る発明では前側分流突起をなくして後側分流突起のみで燃料ガスを振り分けることも可能である。蓋体の平坦部も省略できる。
さらに、第2分配部と第2通路部との形態によっては後側分流突起を第2分配部と第2通路部との間にも設けることができる。分配部と通路部とが3組以上設けられる場合も同様である。
このように、上記形態の給湯器1によれば、各通路部45,47の下端には、ガス入口48がそれぞれ形成される一方、本体30の第1分配部44には、第1分配部44に接続される第1通路部45の燃焼ガスの主流Sの延長上に位置する第2ノズル領域E2と、第1通路部45の主流Sの延長上に位置しない第1、第3ノズル領域E1,E3とが左右方向に並設され、蓋体31における第1通路部45と第2ノズル領域E2との間の前方部位には、第1通路部45から流れる燃料ガスの一部を第1、第3ノズル領域E1,E3側へ振り分ける前側分流突起71が設けられているので、第2ノズル領域E2へ向けて流れる燃料ガスの主流Sを第1ノズル領域E1と第3ノズル領域E3とに分流させることができ、燃料ガスが流れ込みにくい第1、第3ノズル領域E1,E3にも燃料ガスを供給することができる。よって、燃料ガスを減勢するためのガス通路を左右方向へ延びるように形成しなくても各ノズル領域E1~E3へ燃料ガスを均一に分配供給することができ、ガス分配ユニット6の小型、軽量化を図ることができる。
また、第1通路部45を、第1分配部44の左端部寄りに接続して、狭小部52の下流側を、右端部側へ拡開して接続される拡開部53とし、前側分流突起71を、拡開部53における左端部寄りに配置しているので、第1通路部45が狭小部52から右方向に拡開した形状であっても、前側分流突起71によって燃料ガスを均一に供給することができる。
さらに、蓋体31を、プレス成形される金属板とし、前側分流突起71を金属板に絞り成形しているので、製造コストを安価に抑えることができる。
また、前側分流突起に係る発明では後側分流突起をなくして前側分流突起のみで燃料ガスを振り分けることも可能である。蓋体の平坦部も省略できる。
このように、上記形態の給湯器1によれば、各通路部45,47の下端には、ガス入口48がそれぞれ形成される一方、本体30の第1分配部44には、第1分配部44に接続される第1通路部45の燃焼ガスの主流Sの延長上に位置する第2ノズル領域E2と、第1通路部45の主流Sの延長上に位置しない第1、第3ノズル領域E1,E3とが左右方向に並設され、蓋体31における第1通路部45と第1、第3ノズル領域E1,E3とを覆う部位には、前方へ膨出する第1膨出部66が形成される一方、第2ノズル領域E2を覆う部位には、前方へ膨出しない平坦部69(非膨出部)が形成されているので、第2ノズル領域E2へ燃料ガスが過剰に供給されることを防止して、第1、第3ノズル領域E1,E3にも万遍なく燃料ガスを供給可能となる。
また、蓋体の平坦部に係る発明では、後側分流突起と前側分流突起とをなくして平坦部のみで燃料ガスの分配を図ることもできる。
このように、上記形態の給湯器1によれば、本体30の右端部の前面には、前方へ向けて突出する凸部37と、先端が右外側へ向けて突出する爪部38とを上下方向へ交互に配置してなるハーネス保持部36が形成されているので、ガス分配ユニット6の本体30を利用して、温度センサ等の電子部品のハーネス39を部品点数を増やすことなく簡単にとりまとめ可能となる。
特にここでは、爪部38の1つは、上下に位置する凸部37,37よりも本体30の左右方向中央部側へずれて配置されているので、ハーネス39の一部を凸部37よりも中央部側で直線状に引っ掛けることができる。よって、熱交換器4の出湯管16に設けられるヒータ18が上板部33の右側に近接するような場合でも、ハーネス39をヒータ18から離してヒータ18の熱による悪影響を防止することができる。
Claims (4)
- 筐体内に、
複数のバーナが左右方向に並設されてなるバーナユニットと、
前記バーナユニットを収容するインナーケースとを有し、
前記インナーケースの前面に、各前記バーナへ燃料ガスを供給する複数のノズルを左右方向に並設すると共に、前記ノズルを所定数毎に区画した複数の分配部及び、各前記分配部の下部へそれぞれ傾斜状に接続される複数の通路部を有する本体と、前記本体の前面に取り付けられて前記分配部及び前記通路部を覆う蓋体とを含んでなるガス分配ユニットが取り付けられる給湯器であって、
各前記通路部の下端には、燃料ガスの入口がそれぞれ形成される一方、
前記本体の少なくとも1つの前記分配部には、当該分配部に接続される前記通路部の燃焼ガスの主流の延長上に位置する延長上ノズル領域と、前記主流の延長上に位置しない非延長上ノズル領域とが左右方向に並設され、
前記蓋体における前記通路部と前記延長上ノズル領域との間の前方部位には、前記通路部から流れる燃料ガスの一部を前記非延長上ノズル領域側へ振り分ける前側分流突起が設けられていることを特徴とする給湯器。 - 前記前側分流突起が設けられる前記通路部には、通路幅が最も狭くなる狭小部が形成されており、前記前側分流突起は、前記狭小部の下流側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の給湯器。
- 前記通路部は、前記分配部の左右何れか一方の端部寄りに接続されて、前記狭小部の下流側は、他方の端部側へ拡開して接続される拡開部となっており、前記前側分流突起は、前記拡開部における前記一方の端部寄りに配置されていることを特徴とする請求項2に記載の給湯器。
- 前記蓋体は、プレス成形される金属板で、前記前側分流突起は前記金属板に絞り成形されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の給湯器。
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