JP7126617B2 - 熱交換素子および熱交換換気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気流同士の間で熱交換を行う熱交換素子および熱交換換気装置に関する。
従来、室外から室内への給気流と室内から室外への排気流との間で熱交換を行う熱交換換気装置が知られている。熱交換換気装置を使用した換気を行うことで、室内の冷暖房の効率と除加湿の効率とを向上させ、室内の空調に使用されるエネルギーの低減を図ることができる。
熱交換換気装置は、熱交換を行う熱交換素子を備える。熱交換素子には、給気風路と排気風路とが設けられている。給気風路と排気風路とは、仕切部材を挟んで互いに独立した風路となっている。熱交換素子では、給気風路を流れる給気流と排気風路を流れる排気流との間で、仕切部材を介して熱が伝達される。熱交換素子には、熱交換効率の向上が求められる。
特許文献1には、仕切部材に凹凸を設けることで伝熱面積を増加させるとともに空気流の乱れを発生させて、熱交換効率の改善を図る技術が開示されている。
特開平4-273993号公報
しかし、特許文献1に開示された技術では、仕切部材の凸部で乱流が発達しすぎたり、仕切部材の凹部が深すぎたりすることで、仕切部材の伝熱面から空気流が剥離されやすいため、伝熱効率の悪い領域ができてしまう場合がある。これにより、熱交換効率の改善が不十分となる可能性があるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、熱交換効率を向上させることができる熱交換素子を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる熱交換素子は、第1風路を形成する第1伝熱ユニットと、第2風路を形成する第2伝熱ユニットとを備える。第1風路および第2風路は、空気流の流入口から空気流の流れ方向に沿った下流側に向けて延びる第1幅風路と、第1幅風路の下流側で第1幅風路を2つ以上に分岐させて形成された2つ以上の第2幅風路とを有する。第2幅風路の風路幅は、第1幅風路の風路幅よりも狭い。空気流の流れ方向に沿った第1幅風路の長さは、第1幅風路の助走区間の長さ以下である。空気流の流れ方向に沿った第2幅風路の長さは、第2幅風路の助走区間の長さ以下である。助走区間の長さLLは、レイノルズ数をRe、第1風路または第2風路の等価直径をdeとしたときに、LL=0.056×Re×deの式で表される。
本発明によれば、熱交換効率を向上させることができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる熱交換素子を示す分解斜視図 本発明の実施の形態1にかかる熱交換素子の伝熱ユニットの斜視図 本発明の実施の形態2にかかる熱交換素子の伝熱ユニットの斜視図 本発明の実施の形態3にかかる熱交換素子の伝熱ユニットの斜視図 本発明の実施の形態4にかかる熱交換素子の伝熱ユニットの斜視図 本発明の実施の形態5にかかる熱交換換気装置を示す模式図
以下に、本発明の実施の形態にかかる熱交換素子および熱交換換気装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる熱交換素子1を示す分解斜視図である。熱交換素子1は、第1風路5を形成する複数の第1伝熱ユニット2aと、第2風路6を形成する複数の第2伝熱ユニット2bと備える。第1伝熱ユニット2aと第2伝熱ユニット2bは、交互に積み重ねられている。以下、第1伝熱ユニット2aと第2伝熱ユニット2bを総称して「伝熱ユニット2」という場合もある。
各伝熱ユニット2は、1つの仕切部材3と、仕切部材3の上に設置されて隣り合う仕切部材3の間に第1風路5または第2風路6を形成する複数の間隔保持部材4とを備える。すなわち、熱交換素子1は、互いに間隔を空けて配置される複数の仕切部材3と、仕切部材3同士の間隔を保持する複数の間隔保持部材4とを備える。
第1風路5と第2風路6との間は、仕切部材3で仕切られている。第1風路5と第2風路6は、仕切部材3を挟んで交互に設けられている。第1空気流7は、室外から室内への給気流である。第2空気流8は、室内から室外への排気流である。第1風路5には、第1空気流7が流れる。第2風路6には、第2空気流8が流れる。熱交換素子1は、第1空気流7の流れ方向と第2空気流8の流れ方向とが互いに直交する直交流型の全熱交換素子である。熱交換素子1では、第1空気流7と第2空気流8との間で、仕切部材3を介して熱が伝達される。以下、空気流の流れ方向を「空気流れ方向」と称し、空気流の流れ方向と直交する方向を「直交方向」と称する場合もある。
仕切部材3は、平面視で四角形状に形成された板状部材である。仕切部材3には、高叩解したパルプを用いて作製した機能紙、親水性樹脂を用いた複合樹脂膜などが使用される。仕切部材3には、吸湿作用を促すための吸湿剤が添加されているものを用いてもよい。吸湿剤には、塩化リチウム、塩化カルシウムなどの潮解性を持つ材料、デシカント剤などの緩やかな吸湿および放湿作用を持つ材料、ゼオライト、シリカゲルなどの吸着作用のある材料を用いてもよい。
仕切部材3には、透湿作用を持たない樹脂板、樹脂膜などを用いてもよい。この場合、温度のみを交換させる顕熱交換素子として働くが、樹脂板にはPET(Polyethylene Terephthalate)、PP(Polypropylene)、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)、PS(Polystyrene)などが使用される。また、樹脂膜には、ポリウレタン、ポリエチレンなどの薄膜を利用した複合樹脂膜を用いてもよい。薄膜を利用する場合には、製造上の強度および剛性を持たせるためにポリエステルなどの不織布を使用するのが好ましい。
間隔保持部材4の形状は、特に制限されないが、本実施の形態では四角柱である。間隔保持部材4は、空気流れ方向に沿って延びている。間隔保持部材4には、仕切部材3の間隔寸法を精度よく保つ材料および構造が必要である。間隔保持部材4は、PP、ABS、PSなどの樹脂材料を利用した角材、パルプモールドを利用した紙製の角材、中空に成形されたPETまたはPPの樹脂材、紙または樹脂膜を折り曲げた中空部材で形成されてもよい。仕切部材3に透湿作用を持たせない場合には、間隔保持部材4と仕切部材3とを同一素材で一体成形することもできる。このようにすると、生産性を高めることができ、コストを低減することができる。また、間隔保持部材4を中空形状とすることで熱交換素子1の軽量化も図ることができる。
図2は、本発明の実施の形態1にかかる熱交換素子1の伝熱ユニット2の斜視図である。1枚の仕切部材3の上には、長さの異なる複数の間隔保持部材4が設置されている。本実施の形態では、空気流れ方向に沿って長さが異なる3種類の間隔保持部材4を用いている。以下、最も長い間隔保持部材4を「第1間隔保持部材41」、二番目に長い間隔保持部材4を「第2間隔保持部材42」、最も短い間隔保持部材4を「第3間隔保持部材43」と称する。本実施の形態では、2本の第1間隔保持部材41、2本の第2間隔保持部材42、3本の第3間隔保持部材43を設置する場合を例示する。以下の説明で、上流側および下流側とは、空気流の流れ方向に沿った上流側および下流側を意味する。
第1間隔保持部材41は、第1幅風路9の風路幅X1を規定する部材である。第1間隔保持部材41は、仕切部材3のうち空気流の流れ方向と直交する方向に沿った両端部の全長に亘って設置されている。2本の第1間隔保持部材41の間のうち第2間隔保持部材42よりも上流側には、第1幅風路9が形成されている。第1幅風路9については後に詳しく説明する。
第2間隔保持部材42は、第2幅風路10の風路幅X2を規定する部材である。第2間隔保持部材42は、2本の第1間隔保持部材41の間に設置されている。2本の第2間隔保持部材42は、直交方向に沿って互いに間隔を空けて設置されている。2本の第2間隔保持部材42の間隔および隣り合う第2間隔保持部材42と第1間隔保持部材41との間隔は、等しい。第2間隔保持部材42は、仕切部材3の風下側端部31から上流側に向かって延びている。第2間隔保持部材42の風上側端面42aは、第1間隔保持部材41の風上側端面41aよりも下流側に位置している。2本の第2間隔保持部材42の間のうち第3間隔保持部材43よりも上流側には、第2幅風路10が形成されている。また、隣り合う第2間隔保持部材42と第1間隔保持部材41との間のうち第3間隔保持部材43よりも上流側には、第2幅風路10が形成されている。第2幅風路10については後に詳しく説明する。
第3間隔保持部材43は、第3幅風路11の風路幅X3を規定する部材である。3本の第3間隔保持部材43は、直交方向に沿って互いに間隔を空けて設置されている。第3間隔保持部材43は、隣り合う第1間隔保持部材41と第2間隔保持部材42との間および隣り合う第2間隔保持部材42の間に1本ずつ設置されている。第3間隔保持部材43は、仕切部材3の風下側端部31から上流側に向かって延びている。第3間隔保持部材43の風上側端面43aは、第1間隔保持部材41の風上側端面41aおよび第2間隔保持部材42の風上側端面42aよりも下流側に位置している。隣り合う第3間隔保持部材43と第1間隔保持部材41との間隔および隣り合う第2間隔保持部材42と第1間隔保持部材41との間隔は、等しい。隣り合う第3間隔保持部材43と第1間隔保持部材41との間には、第3幅風路11が形成されている。また、隣り合う第3間隔保持部材43と第2間隔保持部材42との間には、第3幅風路11が形成されている。第3幅風路11については後に詳しく説明する。
次に、図2を参照して、第1幅風路9、第2幅風路10および第3幅風路11について説明する。なお、第1風路5と第2風路6とは空気流が流れる向きが異なるだけでその他の構成は同一であるため、ここでは第1風路5を例にとって説明し、第2風路6の説明は省略する。第1風路5の風路幅は、空気流れ方向に沿った下流側に向かうほど段階的に狭まる。第1風路5は、第1空気流7の流入口22から空気流れ方向に沿った下流側に向けて延びる第1幅風路9と、第1幅風路9の下流側で第1幅風路9を2つ以上に分岐させて形成された2つ以上の第2幅風路10と、第2幅風路10の下流側で第2幅風路10を2つ以上に分岐させて形成された2つ以上の第3幅風路11とを有する。本実施の形態では、1つの第1幅風路9、3つの第2幅風路10、6つの第3幅風路11を設ける場合を例示するが、各幅風路9,10,11の数を限定する趣旨ではない。
第1幅風路9の風路幅X1は、第1風路5の中で最も広い。第1幅風路9は、空気流れ方向に沿って第1風路長さY1で延びている。
第2幅風路10の風路幅X2は、第1幅風路9の風路幅X1よりも狭い。第2幅風路10は、空気流れ方向に沿って第2風路長さY2で延びている。
第3幅風路11の風路幅X3は、第1幅風路9の風路幅X1および第2幅風路10の風路幅X2よりも狭い。第3幅風路11は、空気流れ方向に沿って第3風路長さY3で延びている。第1風路5の風路高さZ1は、空気流れ方向の全長に亘って一定である。つまり、第1幅風路9、第2幅風路10および第3幅風路11の高さは、同一である。
第1幅風路9の第1風路長さY1、第2幅風路10の第2風路長さY2、第3幅風路11の第3風路長さY3は、助走区間の長さ以下とする。助走区間とは、空気流の乱れが適度に発生する区間のことをいう。第1幅風路9の助走区間の長さLL1は、下記式(1)で表される。Reは、第1空気流7のレイノルズ数とする。D1は、第1幅風路9の等価直径とする。第1幅風路9の等価直径とは、空気流の流動の観点から、第1幅風路9と等価とみなし得る円筒風路の内径である。
LL1=0.056×Re×D1・・・(1)
空気流の流れ方向に沿った第1幅風路9の第1風路長さY1は、第1幅風路9の助走区間の長さLL1以下であることが好ましい。よって、下記式(2)が成立することが好ましい。
Y1≦0.056×Re×D1・・・(2)
第2幅風路10の助走区間の長さLL2は、下記式(3)で表される。Reは、上記式(1)と同じである。D2は、第2幅風路10の等価直径とする。第2幅風路10の等価直径とは、空気流の流動の観点から、第2幅風路10と等価とみなし得る円筒風路の内径である。
LL2=0.056×Re×D2・・・(3)
空気流の流れ方向に沿った第2幅風路10の第2風路長さY2は、第2幅風路10の助走区間の長さLL2以下であることが好ましい。よって、下記式(4)が成立することが好ましい。
Y2≦0.056×Re×D2・・・(4)
第3幅風路11の助走区間の長さLL3は、下記式(5)で表される。Reは、上記式(1)と同じである。D3は、第3幅風路11の等価直径とする。第3幅風路11の等価直径とは、空気流の流動の観点から、第3幅風路11と等価とみなし得る円筒風路の内径である。
LL3=0.056×Re×D3・・・(5)
空気流の流れ方向に沿った第3幅風路11の第3風路長さY3は、第3幅風路11の助走区間の長さLL3以下であることが好ましい。よって、下記式(6)が成立することが好ましい。
Y3≦0.056×Re×D3・・・(6)
第1幅風路9の等価直径D1は、下記式(7)で表される。S1は、第1幅風路9の風路断面積とする。L1は、第1幅風路9の断面の周長、すなわち第1幅風路9の濡れぶち長さとする。風路断面積の単位はm2とする。
D1=4×S1/L1・・・(7)
第2幅風路10の等価直径D2は、下記式(8)で表される。S2は、第2幅風路10の風路断面積とする。L2は、第2幅風路10の断面の周長、すなわち第2幅風路10の濡れぶち長さとする。風路断面積の単位はm2とする。
D2=4×S2/L2・・・(8)
第3幅風路11の等価直径D3は、下記式(9)で表される。S3は、第3幅風路11の風路断面積とする。L3は、第3幅風路11の断面の周長、すなわち第3幅風路11の濡れぶち長さとする。風路断面積の単位はm2とする。
D3=4×S3/L3・・・(9)
第1幅風路9は、本実施形態では矩形状の断面を成しているとみなし、第1幅風路9の風路断面積S1は、下記式(10)で表される。Z1は、第1風路5の風路高さである。
S1=X1×Z1・・・(10)
第2幅風路10は、本実施形態では矩形状の断面を成しているとみなし、第2幅風路10の風路断面積S2は、下記式(11)で表される。
S2=X2×Z1・・・(11)
第3幅風路11は、本実施形態では矩形状の断面を成しているとみなし、第3幅風路11の風路断面積S3は、下記式(12)で表される。
S3=X3×Z1・・・(12)
第1幅風路9の濡れぶち長さL1は、下記式(13)で表される。
L1=2×(X1+Z1)・・・(13)
第2幅風路10の濡れぶち長さL2は、下記式(14)で表される。
L2=2×(X2+Z1)・・・(14)
第3幅風路11の濡れぶち長さL3は、下記式(15)で表される。
L3=2×(X3+Z1)・・・(15)
第1幅風路9のレイノルズ数Reは、下記式(16)で表される。V1は、第1幅風路9における第1空気流7の平均流速とする。Vの単位はメートル毎秒とする。νは、第1風路5における第1空気流7の動粘性係数とする。νの単位は平方メートル毎秒とする。大気圧下の空気が20℃の場合、動粘性係数νは、1.5×10-62/sが一般的に使用される。
Re=(D1)×(V1)/(ν)・・・(16)
第1幅風路9における第1空気流7の平均流速V1は、下記式(17)で表される。Q1は、第1幅風路9を流れる第1空気流7の流量とする。Qの単位は立法メートルとする。
V1=Q1/S1・・・(17)
第2幅風路10のレイノルズ数Reは、下記式(18)で表される。V2は、第2幅風路10における第1空気流7の平均流速とする。
Re=(D2)×(V2)/(ν)・・・(18)
第2幅風路10における第1空気流7の平均流速V2は、下記式(19)で表される。Q2は、第2幅風路10を流れる第1空気流7の流量とする。
V2=Q2/S2・・・(19)
第3幅風路11のレイノルズ数Reは、下記式(20)で表される。V3は、第3幅風路11における第1空気流7の平均流速とする。
Re=(D3)×(V3)/(ν)・・・(20)
第3幅風路11における第1空気流7の平均流速V3は、下記式(21)で表される。Q3は、第3幅風路11を流れる第1空気流7の流量とする。
V3=Q3/S3・・・(21)
本実施の形態では、上記式で求められる第1幅風路9の助走区間の長さLL1と第1幅風路9の第1風路長さY1を等しくした。また、第2幅風路10の助走区間の長さLL2と第2幅風路10の第2風路長さY2を等しくした。また、第3幅風路11の助走区間の長さLL3と第3幅風路11の第3風路長さY3を等しくした。
次に、熱交換素子1の作用効果について説明する。
本実施の形態では、第1風路5および第2風路6は、流入口22から空気流の流れ方向に沿った下流側に向けて延びる1つの第1幅風路9と、第1幅風路9の下流側で第1幅風路9を3つに分岐させて形成された3つの第2幅風路10と、第2幅風路10の下流側で第2幅風路10を6つに分岐させて形成された6つの第3幅風路11とを有する。また、第2幅風路10の風路幅X2は、第1幅風路9の風路幅X1よりも狭く、第3幅風路11の風路幅X3は、第2幅風路10の風路幅X2よりも狭い。そのため、第1風路5および第2風路6の空気流れ方向の全長に亘って助走区間を繰り返し発生させて、仕切部材3の伝熱面からの空気流の剥離を抑制しながら空気流の乱れを適度に発生させることができる。仕切部材3の伝熱面からの空気流の剥離を抑制することで空気が伝熱面に接触する接触面積を増やすことができ、空気流の乱れを発生させることで第1風路5および第2風路6の内壁面に対する熱伝達率および物質伝達率が高まる。これにより、熱交換素子1の全熱交換効率を向上させることができる。なお、本発明者の実験および研究によれば、各幅風路9,10,11の長さを助走区間よりも長くして、助走空間の空気流と助走区間を過ぎた後の空気流とを比較すると、助走区間を過ぎた後よりも助走区間の方が空気流の乱れが生じやすくなることが判明した。空気が風路の内壁面に伝熱および物質伝達をしながら流れる熱交換素子1の風路内においては、空気流の乱れにより空気流の温度および湿度が混ざり合い、温度の境界層および湿度の境界層が破壊される。そのため、助走区間を過ぎた後よりも助走区間の方が第1風路5および第2風路6の内壁面に対する熱伝達率および物質伝達率が高くなる。
仕切部材に凹凸を設ける従来技術では、仕切部材の伝熱面から空気流が剥離されやすいため、伝熱効率の悪い領域ができてしまう場合がある。これにより、熱交換素子の全熱交換効率が向上しない可能性がある。これに対して、本実施の形態では、第1風路5および第2風路6の空気流れ方向の全長に亘って助走区間を繰り返し発生させることで、仕切部材3の伝熱面からの空気流の剥離を抑制することができる。これにより、従来技術に比べて、伝熱効率の悪い領域を減らすことができるため、熱交換素子1の全熱交換効率を向上させることができる。
本実施の形態では、仕切部材3と間隔保持部材4とを個別に製造する場合には、接着剤による接着、または、材料が樹脂であれば熱溶着による接合を行うことで、図2に示す伝熱ユニット2を強固に作製することができる。これにより、図1に示すように間隔保持部材4の長さ方向を直交させた状態で複数の伝熱ユニット2を積層した場合でも、熱交換素子1の構造強度を向上させることができる。
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2にかかる熱交換素子1の伝熱ユニット2の斜視図である。なお、実施の形態2では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
間隔保持部材4の形状は、本実施の形態ではコルゲート形状である。間隔保持部材4は、仕切部材3から離れる方向に凸となる概ね三角形状に形成されている。第1幅風路9、第2幅風路10および第3幅風路11の断面形状は、台形状または三角形状である。なお、間隔保持部材4の内部、すなわち間隔保持部材4と仕切部材3とに囲まれた空間も風路となる。
本実施の形態では、空気流れ方向に沿って長さが異なる4種類の間隔保持部材4を用いている。以下、最も長い間隔保持部材4を「第1間隔保持部材41」、二番目に長い間隔保持部材4を「第2間隔保持部材42」と称する。また、三番目に長い間隔保持部材4を「第3間隔保持部材43」、最も短い間隔保持部材4を「第4間隔保持部材44」と称する。本実施の形態では、2本の第1間隔保持部材41、1本の第2間隔保持部材42、2本の第3間隔保持部材43、4本の第4間隔保持部材44を設置する場合を例示する。
第1間隔保持部材41は、第1幅風路9の風路幅X1を規定する部材である。第1間隔保持部材41は、仕切部材3のうち空気流の流れ方向と直交する方向に沿った両端部の全長に亘って設置されている。2本の第1間隔保持部材41の間のうち第2間隔保持部材42よりも上流側には、第1幅風路9が形成されている。第1幅風路9については後に詳しく説明する。
第2間隔保持部材42は、第2幅風路10の風路幅X2を規定する部材である。第2間隔保持部材42は、2本の第1間隔保持部材41の間に設置されている。隣り合う第2間隔保持部材42と一方の第1間隔保持部材41との間隔および隣り合う第2間隔保持部材42と他方の第1間隔保持部材41との間隔は、等しい。すなわち、第2間隔保持部材42は、直交方向で2本の第1間隔保持部材41の中間位置に設置されている。第2間隔保持部材42は、仕切部材3の風下側端部31から上流側に向かって延びている。第2間隔保持部材42の風上側端部は、第1間隔保持部材41の風上側端部よりも下流側に位置している。隣り合う第2間隔保持部材42と第1間隔保持部材41との間のうち第3間隔保持部材43よりも上流側には、第2幅風路10が形成されている。第2幅風路10については後に詳しく説明する。
第3間隔保持部材43は、第3幅風路11の風路幅X3を規定する部材である。2本の第3間隔保持部材43は、直交方向に沿って互いに間隔を空けて設置されている。第3間隔保持部材43は、隣り合う第1間隔保持部材41と第2間隔保持部材42との間に1本ずつ設置されている。第3間隔保持部材43は、仕切部材3の風下側端部31から上流側に向かって延びている。第3間隔保持部材43の風上側端部は、第1間隔保持部材41の風上側端部および第2間隔保持部材42の風上側端部よりも下流側に位置している。隣り合う第3間隔保持部材43と第1間隔保持部材41との間隔および隣り合う第3間隔保持部材43と第2間隔保持部材42との間隔は、等しい。隣り合う第3間隔保持部材43と第1間隔保持部材41との間のうち第4間隔保持部材44よりも上流側には、第3幅風路11が形成されている。また、隣り合う第3間隔保持部材43と第2間隔保持部材42との間のうち第4間隔保持部材44よりも上流側には、第3幅風路11が形成されている。第3幅風路11については後に詳しく説明する。
第4間隔保持部材44は、第4幅風路12の風路幅X4を規定する部材である。4本の第4間隔保持部材44は、直交方向に沿って互いに間隔を空けて設置されている。第4間隔保持部材44は、隣り合う第1間隔保持部材41と第3間隔保持部材43との間、および、隣り合う第2間隔保持部材42と第3間隔保持部材43との間に1本ずつ設置されている。第4間隔保持部材44は、仕切部材3の風下側端部31から上流側に向かって延びている。第4間隔保持部材44の風上側端部は、第1間隔保持部材41の風上側端部、第2間隔保持部材42の風上側端部および第3間隔保持部材43の風上側端部よりも下流側に位置している。隣り合う第4間隔保持部材44と第1間隔保持部材41との間隔、隣り合う第4間隔保持部材44と第2間隔保持部材42との間隔、および、隣り合う第4間隔保持部材44と第3間隔保持部材43との間隔は、等しい。隣り合う第4間隔保持部材44と第1間隔保持部材41との間には、第4幅風路12が形成されている。また、隣り合う第4間隔保持部材44と第2間隔保持部材42との間には、第4幅風路12が形成されている。また、隣り合う第4間隔保持部材44と第3間隔保持部材43との間には、第4幅風路12が形成されている。第4幅風路12については後に詳しく説明する。
次に、第1幅風路9、第2幅風路10、第3幅風路11および第4幅風路12について説明する。なお、第1風路5と第2風路6とは空気流の流れ方向が異なるだけでその他の構成は同一であるため、ここでは第1風路5を例にとって説明し、第2風路6の説明は省略する。第1風路5の風路幅は、空気流れ方向に沿った下流側に向かうほど段階的に狭まる。第1風路5は、流入口22から空気流れ方向に沿った下流側に向けて延びる第1幅風路9と、第1幅風路9の下流側で第1幅風路9を2つ以上に分岐させて形成された2つ以上の第2幅風路10とを有する。また、第1風路5は、第2幅風路10の下流側で第2幅風路10を2つ以上に分岐させて形成された2つ以上の第3幅風路11と、第3幅風路11の下流側で第3幅風路11を2つ以上に分岐させて形成された2つ以上の第4幅風路12とを有する。本実施の形態では、1つの第1幅風路9と、2つの第2幅風路10と、4つの第3幅風路11と、8つの第4幅風路12を設ける場合を例示するが、各幅風路9,10,11,12の数を限定する趣旨ではない。
第1幅風路9の風路幅X1は、第1風路5の中で最も広い。第1幅風路9は、空気流れ方向に沿って第1風路長さY1で延びている。
第2幅風路10の風路幅X2は、第1幅風路9の風路幅X1よりも狭い。第2幅風路10は、空気流れ方向に沿って第2風路長さY2で延びている。
第3幅風路11の風路幅X3は、第1幅風路9の風路幅X1および第2幅風路10の風路幅X2よりも狭い。第3幅風路11は、空気流れ方向に沿って第3風路長さY3で延びている。
第4幅風路12の風路幅X4は、第1風路5の中で最も狭い。第4幅風路12は、空気流れ方向に沿って第4風路長さY4で延びている。第1風路5の風路高さZ2は、空気流れ方向の全長に亘って一定である。つまり、第1幅風路9、第2幅風路10、第3幅風路11および第4幅風路12の高さは、同一である。
本実施の形態にかかる第1風路5および第2風路6の断面形状は、実施の形態1にかかる第1風路5および第2風路6の断面形状と異なる。そのため、等価直径とそれに伴って変化する助走区間の長さについて検討する必要が生じるが、基本的な考え方は実施の形態1で述べた内容と同様である。すなわち、実施の形態2にかかる第1風路5および第2風路6についても、等価直径およびレイノルズ数を計算することで助走区間の長さを求めることができる。第1風路5および第2風路6の断面形状は台形または概ね三角形に近似するものとみなせばよい。風路断面積、濡れぶち長さについては、本実施の形態の第1風路5の断面形状が一般的な幾何形状であるため、その説明を省略する。
コルゲート形状の間隔保持部材4を使用する場合には、長さの異なる第1間隔保持部材41、第2間隔保持部材42、第3間隔保持部材43および第4間隔保持部材44を成形または紙折りによって個別に製造して、製造した間隔保持部材4のそれぞれを仕切部材3に接合することができる。また、1本の長いコルゲート形状部材を用意し、第1間隔保持部材41、第2間隔保持部材42、第3間隔保持部材43および第4間隔保持部材44の長さに切断して、切断した間隔保持部材4のそれぞれを仕切部材3に接合することもできる。
また、図3に示す風路幅X1、風路幅X2、風路幅X3、風路幅X4、第1風路長さY1、第2風路長さY2、第3風路長さY3、第4風路長さY4、風路高さZ2の寸法関係になるように真空成形またはプレス成形で1度に第1間隔保持部材41、第2間隔保持部材42、第3間隔保持部材43および第4間隔保持部材44を製造することもできる。また、押出成形で第1間隔保持部材41以上の長さのコルゲート形状部材を用意し、コルゲート形状部材を切断することで第1間隔保持部材41、第2間隔保持部材42、第3間隔保持部材43および第4間隔保持部材44を製造することもできる。
また、紙コルゲートの技術を用いる場合には、周期的に穴の開いた紙を芯製造機に通して第1間隔保持部材41、第2間隔保持部材42、第3間隔保持部材43および第4間隔保持部材44を製造することもできる。また、従来の段ボール製造技術を用いる場合には、コルゲート形状の段ボールを切断することで第1間隔保持部材41、第2間隔保持部材42、第3間隔保持部材43および第4間隔保持部材44を製造することもできる。
コルゲート形状の間隔保持部材4を用いると、間隔保持部材4の内部も中空の風路となるため、熱交換素子1の圧力損失を低減させることができる。また、コルゲート製造の生産性を生かして連続生産を行うことができる。これにより、圧力損失が低減するとともに生産性の高い熱交換素子1を得ることができる。
実施の形態3.
図4は、本発明の実施の形態3にかかる熱交換素子1の伝熱ユニット2の斜視図である。なお、実施の形態3では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
本実施の形態では、第2間隔保持部材42を第3間隔保持部材43と空気流れ方向に沿った上流側にオフセット配置した点が前記した実施の形態1と異なる。本実施の形態では、2本の第1間隔保持部材41、3本の第2間隔保持部材42、6本の第3間隔保持部材43を設置する場合を例示する。本実施の形態では第3間隔保持部材43が第2間隔保持部材42より長いが、両者の長さを同等にしてもよいし、第2間隔保持部材42を第3間隔保持部材43より長くしてもよい。
第3間隔保持部材43は、2本の第1間隔保持部材41の間に設置されている。6本の第3間隔保持部材43は、直交方向に沿って互いに間隔を空けて設置されている。第3間隔保持部材43は、仕切部材3の風下側端部31から上流側に向かって延びている。第3間隔保持部材43の風上側端面43aは、第1間隔保持部材41の風上側端面41aおよび第2間隔保持部材42の風上側端面42aよりも下流側に位置している。隣り合う第3間隔保持部材43の間隔は、等しい。隣り合う第3間隔保持部材43の間隔は、隣り合う第3間隔保持部材43と第1間隔保持部材41との間隔よりも広い。
隣り合う第3間隔保持部材43の間には、第3幅風路11が形成されている。以下、隣り合う第3間隔保持部材43の間に形成される第3幅風路11を「第3メイン幅風路11a」と称する。隣り合う第3間隔保持部材43と第1間隔保持部材41との間には、第3幅風路11が形成されている。以下、隣り合う第3間隔保持部材43と第1間隔保持部材41との間に形成される第3幅風路11を「第3サブ幅風路11b」と称する。第3サブ幅風路11bの風路幅X32は、本実施の形態では第3メイン幅風路11aの風路幅X31の半分の大きさに形成されている。第3メイン幅風路11aの風路幅X31および第3サブ幅風路11bの風路幅X32は、第1幅風路9の風路幅X1よりも狭い。本実施の形態では、5つの第3メイン幅風路11aと、2つの第3サブ幅風路11bとを設ける場合を例示するが、第3メイン幅風路11aと第3サブ幅風路11bの数を限定する趣旨ではない。
第2間隔保持部材42は、2本の第1間隔保持部材41の間に設置されている。3本の第2間隔保持部材42は、直交方向に沿って互いに間隔を空けて設置されている。第2間隔保持部材42は、第3間隔保持部材43と空気流れ方向に沿った上流側にオフセット配置されている。第2間隔保持部材42は、第3メイン幅風路11aの上流側に配置されている。第2間隔保持部材42は、5つの第3メイン幅風路11aに対して1つおきに設置されている。隣り合う第2間隔保持部材42の間隔は、等しい。隣り合う第2間隔保持部材42の間隔は、隣り合う第2間隔保持部材42と第1間隔保持部材41との間隔よりも広い。
隣り合う第2間隔保持部材42の間には、第2幅風路10が形成されている。以下、隣り合う第2間隔保持部材42の間に形成される第2幅風路10を「第2メイン幅風路10a」と称する。隣り合う第2間隔保持部材42と第1間隔保持部材41との間には、第2幅風路10が形成されている。以下、隣り合う第2間隔保持部材42と第1間隔保持部材41との間に形成される第2幅風路10を「第2サブ幅風路10b」と称する。第2サブ幅風路10bの風路幅X22は、本実施の形態では第2メイン幅風路10aの風路幅X21の半分の大きさに形成されている。本実施の形態では、2つの第2メイン幅風路10aと、2つの第2サブ幅風路10bとを設ける場合を例示するが、第2メイン幅風路10aと第2サブ幅風路10bの数を限定する趣旨ではない。第2メイン幅風路10aの風路幅X21および第2サブ幅風路10bの風路幅X22は、第1幅風路9の風路幅X1よりも狭い。第2メイン幅風路10aの風路幅X21および第2サブ幅風路10bの風路幅X22は、第3メイン幅風路11aの風路幅X31および第3サブ幅風路11bの風路幅X32よりも広い。
本実施の形態では、第2間隔保持部材42と第3間隔保持部材43とを空気の流れ方向でオフセット配置することで、第3間隔保持部材43の風上側端面43aに空気流が当たりやすくなる。第3間隔保持部材43の風上側端面43aに当たった空気流は分流するため、第1風路5および第2風路6における空気流の乱れを助長させることができる。これにより、第1風路5および第2風路6の内壁面に対する熱伝達率および物質伝達率を高めて、熱交換素子1の全熱交換効率を向上させることができる。
なお、第2メイン幅風路10aの風路幅X21と第2サブ幅風路10bの風路幅X22との比率、および、第3メイン幅風路11aの風路幅X31と第3サブ幅風路11bの風路幅X32との比率は、適宜変更してよい。例えば、圧力損失の増加を抑制したい場合には、第2サブ幅風路10bの風路幅X22を第2メイン幅風路10aの風路幅X21の1.5倍の大きさにして、第3サブ幅風路11bの風路幅X32を第3メイン幅風路11aの風路幅X31の1.5倍の大きさにしてもよい。
実施の形態4.
図5は、本発明の実施の形態4にかかる熱交換素子1の伝熱ユニット2の斜視図である。なお、実施の形態4では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態4にかかる熱交換素子1では、実施の形態1にかかる伝熱ユニット2が同一平面上に複数並べて設置されている。図示は省略するが、同一平面上に複数並べられた第1伝熱ユニット2aと第2伝熱ユニット2bとが交互に積み重ねられて熱交換素子1が形成される。伝熱ユニット2は、本実施の形態では空気流の流れ方向および空気流の流れ方向と直交する方向に沿って2枚ずつ並べて設けられている。なお、実施の形態2,3にかかる伝熱ユニット2が、空気流の流れ方向および空気流の流れ方向と直交する方向に沿って複数並べて設けられてもよい。
伝熱ユニット2は、第1風路5および第2風路6の流入口22が大きな開口幅を持つため、熱交換素子1の角寸サイズが大きくなるほど、伝熱ユニット2のうち流入口22周りの強度を保つ工夫が必要になる。また、第1風路5および第2風路6の風路幅が空気流れ方向に沿った下流側に向かうほど狭くなるため、圧力損失の増加を抑制する必要がある。そこで、本実施の形態では、実施の形態1にかかる伝熱ユニット2を1単位として、空気流れ方向および直交方向に沿って直列に複数単位の伝熱ユニット2を設けた。複数の伝熱ユニット2が直交方向で並んでいることで、伝熱ユニット2のうち流入口22周りのたわみを抑制することができる。また、複数の伝熱ユニット2が空気流れ方向で並んでいることで、1つの伝熱ユニット2を通過した空気流は下流側に位置する伝熱ユニット2の第1幅風路9に導かれて第2幅風路10、第3幅風路11の順に流れる。つまり、空気流は、1つの伝熱ユニット2の風路幅が広い風路と狭い風路とを通過した後に、次の伝熱ユニット2の風路幅が広い風路と狭い風路とを通過することになる。本実施の形態では風路幅が広い風路と狭い風路とを交互に空気流が通過するため、空気流れ方向に1つの伝熱ユニット2のみを設ける場合と比べて、風路幅の狭小化による圧力損失の増加を抑制することができる。
実施の形態5.
次に、熱交換素子1を備える熱交換換気装置100について説明する。図6は、本発明の実施の形態5にかかる熱交換換気装置100を示す模式図である。なお、実施の形態5では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
熱交換換気装置100は、給気送風機14と、排気送風機15と、熱交換素子1と、ケーシング13とを備える。なお、図6では、ケーシング13の内部を上から見た状態を模式的に表している。
ケーシング13は、給気送風機14、排気送風機15および熱交換素子1を収容する箱状の部材である。ケーシング13の内部には、第1空気流7が通過する給気風路16と、第2空気流8が通過する排気風路17とが設けられている。第1空気流7は、室外から室内への給気流である。第2空気流8は、室内から室外への排気流である。ケーシング13のうち室内側の側面には、給気吹出口20と排気吸込口19とが設けられている。ケーシング13のうち室外側の側面には、給気吸込口18と排気吹出口21とが設けられている。
給気送風機14は、給気風路16内に配置されている。給気送風機14は、室外の空気を給気吸込口18から給気風路16へ取り込んで第1空気流7を発生させる。第1空気流7は、給気風路16を流れて、給気吹出口20から室内へ向けて吹き出される。給気送風機14は、室外から室内に向けた第1空気流7を図1に示す第1風路5に送る。
排気送風機15は、排気風路17内に配置されている。排気送風機15は、室内の空気を排気吸込口19から排気風路17へ取り込んで第2空気流8を発生させる。第2空気流8は、排気風路17を流れて、排気吹出口21から室外へ向けて吹き出される。排気送風機15は、室内から室外に向けた第2空気流8を図1に示す第2風路6に送る。
熱交換素子1には、上記実施の形態1から4にかかる熱交換素子1のうちいずれか1つが用いられる。熱交換素子1は、給気風路16と排気風路17とが交差する位置に設けられている。熱交換素子1は、給気風路16を流れる第1空気流7と排気風路17を流れる第2空気流8との全熱交換を行う。熱交換換気装置100は、熱交換素子1での全熱交換により、室内からの排気流の顕熱と潜熱とを回収して、回収された顕熱と潜熱とを給気流へ伝達させる。また、熱交換換気装置100は、熱交換素子1での全熱交換により、室外からの給気流の顕熱と潜熱とを回収して、回収された顕熱と潜熱とを排気流へ伝達させる。熱交換換気装置100は、室内の冷暖房の効率と除加湿の効率とを向上させ、室内の空調に使用されるエネルギーを低減させることができる。なお、熱交換素子1は、排気流と空気流との間で顕熱のみを伝達させる構成にしてもよい。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 熱交換素子、2 伝熱ユニット、2a 第1伝熱ユニット、2b 第2伝熱ユニット、3 仕切部材、4 間隔保持部材、5 第1風路、6 第2風路、7 第1空気流、8 第2空気流、9 第1幅風路、10 第2幅風路、10a 第2メイン幅風路、10b 第2サブ幅風路、11 第3幅風路、11a 第3メイン幅風路、11b 第3サブ幅風路、12 第4幅風路、13 ケーシング、14 給気送風機、15 排気送風機、16 給気風路、17 排気風路、18 給気吸込口、19 排気吸込口、20 給気吹出口、21 排気吹出口、22 流入口、31 風下側端部、41 第1間隔保持部材、41a,42a,43a 風上側端面、42 第2間隔保持部材、43 第3間隔保持部材、44 第4間隔保持部材、100 熱交換換気装置。

Claims (6)

  1. 第1風路を形成する第1伝熱ユニットと、
    第2風路を形成する第2伝熱ユニットと、を備え、
    前記第1風路および前記第2風路は、空気流の流入口から前記空気流の流れ方向に沿った下流側に向けて延びる第1幅風路と、前記第1幅風路の下流側で前記第1幅風路を2つ以上に分岐させて形成された2つ以上の第2幅風路と、を有し、
    前記第2幅風路の風路幅は、前記第1幅風路の風路幅よりも狭く、
    前記空気流の流れ方向に沿った前記第1幅風路の長さは、前記第1幅風路の助走区間の長さ以下であり、
    前記空気流の流れ方向に沿った前記第2幅風路の長さは、前記第2幅風路の助走区間の長さ以下であり、
    前記助走区間の長さLLは、レイノルズ数をRe、前記第1風路または前記第2風路の等価直径をdeとしたときに、LL=0.056×Re×deの式で表されることを特徴とする熱交換素子。
  2. 前記第1風路および前記第2風路は、前記第2幅風路の下流側で前記第2幅風路を2つ以上に分岐させて形成された2つ以上の第3幅風路をさらに有し、
    前記第3幅風路の風路幅は、前記第2幅風路の風路幅よりも狭いことを特徴とする請求項1に記載の熱交換素子。
  3. 前記空気流の流れ方向に沿った前記第3幅風路の長さは、前記第3幅風路の助走区間の長さ以下であることを特徴とする請求項2に記載の熱交換素子。
  4. 前記第1伝熱ユニットと前記第2伝熱ユニットは、交互に積み重ねられ、
    前記第1伝熱ユニットおよび前記第2伝熱ユニットは、仕切部材と、前記仕切部材の上に設置されて隣り合う前記仕切部材の間に前記第1風路または前記第2風路を形成する複数の間隔保持部材と、を備え、
    前記間隔保持部材は、前記第1幅風路の風路幅を規定する2本の第1間隔保持部材と、前記第1間隔保持部材の間に設置されて前記第2幅風路の風路幅を規定する第2間隔保持部材と、前記第1間隔保持部材の間に設置されて前記第3幅風路の風路幅を規定する第3間隔保持部材と、を有し、
    前記第2間隔保持部材は、前記第3間隔保持部材と前記空気流の流れ方向に沿った上流側にオフセット配置され、前記第3幅風路の前記空気流の流れ方向に沿った上流側に配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載の熱交換素子。
  5. 前記第1伝熱ユニットおよび前記第2伝熱ユニットは、前記空気流の流れ方向および前記空気流の流れ方向と直交する方向に沿って複数並べて設けられることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の熱交換素子。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の熱交換素子と、
    室外から室内に向けた第1空気流を前記第1風路に送る給気送風機と、
    室内から室外に向けた第2空気流を前記第2風路に送る排気送風機と、
    前記熱交換素子、前記給気送風機および前記排気送風機を収容するケーシングと、を備えることを特徴とする熱交換換気装置。
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