JP7123362B2 - 移動装置 - Google Patents
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Description
このため、レールに代えてパイプを使用し、物品を吊り下げた移動体がパイプ上を移動する装置が提案されている。
例えば、特許文献1(特開2012-56492号公報)には、ベース部材の長手方向に沿った両端側の左右両側に、同一の傾斜角で翼状の傾斜部を形成し、この傾斜部に支持軸を突設し、この支持軸にベアリングを取付け、このベアリングは、左右のベアリングの回転中心軸と直交するベアリング外輪の中心線が、走行レールとなるパイプの中心軸と交わるように左右対称に取付けて、パイプの上部外周に跨がるように接触する車輪を形成したパイプレール走行装置と、ベース部材の両側にパイプで形成された走行レールを囲むように設けられたブラケットと、このブラケットの下部に取り付けられたクレーンとから構成され、天井に架設した走行レールの上部外周を跨がるように車輪が走行する一方向天井クレーンが開示されている(特許文献1の請求項3、図9)。
特許文献2(特開2008-50165号公報)には、少なくとも上半部を円弧状に形成した1本のレールに適用する単軌懸垂型のトロリーであって、左右一対のアームの下端同士を結合すると共に、上端を開離してなる二股状のフレームと、前記レールの上半部と点接触可能な円錐面を有し、該円錐面を内向きにして前記フレームのアーム上端それぞれに回転可能に枢支したホイールと、このホイールの下方に位置して前記フレームに設けた荷役部とからなるトロリーが開示されている(特許文献2の請求項7、図11)。
特許文献3(実用新案登録第3043610号公報)には、パイプのレール上部曲面に接触面を合せた片支持のローラーを両側に配し、パイプ吊下げ鉄板(3)の厚さを越える間隔を開けU字形又は上向きコの字形の金具にローラーを取付け、U字形又は上向きコの字形の金具の下部にフックを取付け、吊下げ鉄板(3)にローラーガイド(4)を設けたパイプレール式懸垂ローラーフックが開示されている。
特許文献2においても、トロリーのレールへの着脱に際しては、ネジ棒50を回転させて左右のホイール40、41の間隙42を広げてレールからトロリーを取り外す必要があり、レールにトロリーを取り付けた後に広げた間隙42を狭めて元に戻す必要があり、操作が面倒であるという問題がある。
特許文献3においても、ローラーフック(8)のパイプへの着脱に際しては、断面U字状のフレームから左右の取付けローラーを取り外したり取り付けたりする必要があり、作業が面倒であるという問題がある。
図1は、本発明の移動装置の正面図、図2は、図1に示す移動装置の平面図、図3は図1に示す移動装置の右側面図、図4は、図2のX-X断面図である。
図中、1は移動体、2はフレーム、2a(2a1、2a2)はフレーム本体、2b(2b1、2b2)は端部、2cはリング部、2dは穴、3(3a、3b)はボールベアリング、4(4a、4b)は割りピン、5はパイプ、5aは切欠き、5tは凸条部、6は支持板、6aは窓部、7は離間部、8は幅狭部、8aはパイプ側幅狭部、8bは支持板側幅狭部、10は移動装置である。
図に示すように移動装置10は、移動体1、パイプ5、支持板6を備え、移動体1は、C字状のフレーム2、一対のボールベアリング3(3a、3b)、割りピン4(4a、4b)を備えた簡単な構造となっている。
フレーム2は、断面が円形のフレーム本体2a(2a1、2a2)、端部2b(2b1、2b2)、端部2bと対向する位置にあるリング部2cから構成され、リング部2cには穴2dが形成されている。
リング部2cは、本発明の取付部となるもので、穴2dに懸架器具のフック等が引っ掛けられ、リング部2cに懸架器具が取り付けられるが、本発明の取付部は、リング部2cのようなリング形状のものに限定されず、上側が開放されたU字形状のものであってもよい。
本実施形態においては、フレーム2は、鉄等の金属の鋳物に亜鉛メッキ等を施した一体物となっているが、フレーム本体2aを金属棒とし、この金属棒を曲げ加工して金属製のリング部2cに溶接等で接合したものをフレーム2としてもよい。
また、フレーム2のC字状は、図に示すような円弧形状に限定するものではなく、五角形、六角形、八角形等の多角形の一頂点が離れているものであってもよい。
ボールベアリング3は、本発明の回転体となるもので、一方のボールベアリング3aが、本発明の第1の回転体となって、フレーム本体2a1の端部2b1にはめ込まれ、他方のボールベアリング3bが、本発明の第2の回転体となって、フレーム本体2a1の端部2b2にはめ込まれている。この場合、端部2bの外径は、フレーム本体2aの外径より若干小さく、端部2bが段付き部となり、ボールベアリング3がフレーム本体2a側に移動しないようになっている。
割りピン4は、ボールベアリング3の脱落を防止するもので、一方の割りピン4aが、端部2b1の先端部に設けられたピン穴に挿入され、他方の割りピン4bが、端部2b2の先端部に設けられたピン穴に挿入されている。
本実施形態では、フレーム2の端部2bが段付き部とし、端部2bに先端部に割りピン4を挿入して、ボールベアリング3が軸方向へ移動しないようにしているが、スナップリング等によりボールベアリング3が軸方向へ移動しないようにしてもよい。
なお、本発明の回転体は、ボールベアリング3に限定されるものでなく、ローラーベアリング、スリーブベアリング等であってもよく、その形状もボールベアリング3のような円筒状の回転体に限定されるものではなく、円錐台状の回転体、あるいは、太鼓状の回転体であってもよい。
パイプ5は、金属製の長尺状の円管であり、図1に示すようにフレーム2の内側にパイプ5が位置し、ボールベアリング3a、3bがパイプ5の外周面に跨った状態となっている。
パイプ5においては、支持板6が固定された部分の下側の一部が切り欠かれて切欠き5aが形成されており、パイプ5の軸方向の切欠き5aの長さは、ボールベアリング3の外径より大きくなっている。
支持板6は、本発明の吊り下げ部材となるもので、金属製の板からなり、パイプ5の長手方向に沿ってその外周面に支持板6の一端が接合され、支持板6の他端が梁等に固定される。
支持板6においては、その一部が切り欠かれて(くり抜かれて)窓部6aが形成されている。パイプ5の軸方向の窓部6aの長さは、同方向の切欠き5aの長さとほぼ同じであり、窓部6aの高さはボールベアリング3を大きくなっており、窓部6aの大きさは、ボールベアリング3が余裕をもって通過できる大きさとなっている。
また、パイプ5の外周面上部の支持板6が接合されていない部分には、パイプ5の長手方向に沿って凸条部5tが設けられている。この凸条部5tは、金属製の線材等をパイプ5の外周面上部に溶接等により接合したもので、移動体1がパイプ5の円周方向に大きく傾かないようにするストッパー(回り止め)の役目を果たすものである。
移動体1においては、フレーム2の左右の端部2b1、2b2が離間し、離間部7が形成されている。
離間部7は、フレーム2の端部2b1と端部2b2の間の空間(隙間)と、ボールベアリング3aとボールベアリング3bの間の空間(隙間)のうち、狭い方の空間をいうが、本実施形態においては、両空間の幅(パイプ5の軸方向と直角方向の長さ)はほぼ同じである。
また、パイプ5と支持板6が固定された部分には、幅狭部8が形成されている。
幅狭部8は、図3の薄墨で示す部分であり、パイプ側幅狭部8aと支持板側幅狭部8bからなり、パイプ側幅狭部8aは、パイプ5に切欠き5aが設けられることにより形成され、支持板側幅狭部8bは、支持板6に窓部6aが設けられることにより形成されている。
図6は、支持板6を天井等に掛け渡された梁に固定した状態の側面図であり、図において、11は梁である。
図6に示すように天井等に掛け渡された梁11には、複数の支持板6が一定の間隔で固定され、各支持板6の下端はパイプ5の外周面に溶接等で接合され、これによりパイプ5が梁11に吊り下げ固定される。
そして、支持板6で梁11から吊り下げられたパイプ5上をボールベアリング3a、3bが転がり、移動体1がパイプ5上を移動することとなる。
この場合、荷物等を懸架した移動体1の荷重によりパイプ5には大きな曲げ応力が作用し、この曲げ応力は、支持板6から離れるにつれ大きくなり、隣合う支持板6の中間点において最大となるが、支持板6が固定されている部分に作用する曲げ応力は小さい。
一方、パイプ5に切欠き5aを設けることにより、パイプ5のパイプ側幅狭部8aの曲げ強度は小さくなり、パイプ側幅狭部8aに、移動体1の荷重による大きな曲げ応力が作用すると、破断するおそれがある。
このため、パイプ側幅狭部8aは、移動体1の荷重により作用する曲げ応力の小さい支持板6が固定されている部分に設けるのが望ましい。
また、本実施形態では、支持板6とパイプ5の接合強度を高め、パイプ側幅狭部8aの強度を高めるため、窓部6aは、支持板6の下縁より少し上側に設けられているが、支持板6を長くし、窓部6aが支持板6の下縁までくるようにして、支持板側幅狭部8bを形成しないようにし、パイプ側幅狭部8aのみで幅狭部8を形成してもよい。
さらに、窓部のない支持板によりパイプ5を吊り下げてもよい。
図7は、窓部のない支持板によりパイプ5を吊り下げた状態の側面図であり、図において12(12a、12b)は支持板である。
図7に示すように、パイプ5には、支持板6に代えて、一対の支持板12(12a、12b)が接合され、支持板12aと支持板12bの間にパイプ5の切欠き5aが位置している。これは、移動体1の荷重により、支持板12aと支持板12bの間にあるパイプ側幅狭部8aに作用する曲げ応力は小さいことから(図6のパイプ側幅狭部8aに作用する曲げ応力よりは若干大きくなる)、パイプ側幅狭部8aで破断する危険性を少なくするためである。
この場合、支持板側幅狭部8bは形成されず、パイプ側幅狭部8aのみで幅狭部8が形成されることとなる。
次に、離間部7と幅狭部8を利用して、移動体1をパイプ5からの取り外す方法と移動体1をパイプ5に取り付ける方法について説明する。
図8は、移動体1をパイプ5から取り外す場合の移動体1の状態を図2のX-X断面図で表した説明図である。
同図(a)は、移動体1のボールベアリング3a、3bが、パイプ5の上に跨っている状態を示している。
この状態から、同図(b)に示すように、移動体1のフレーム2を少し持ち上げで左に回し、右側のベアリング3bとフレーム本体2a2を支持板6の窓部6aに通す。
さらに移動体1を左に回し、左側のボールベアリング3a、フレーム本体2a1を切欠き5aの位置まで下げ、同図(c)に示すように、離間部7を幅狭部8の左横に位置させる。
この状態で移動体1と右に移動させ、左側のボールベアリング3a、フレーム本体2a1が切欠き5aを通過し、右側のボールベアリング3b、フレーム本体2a2が窓部6aを通過するようにし、同図(d)に示すように、離間部7が幅狭部8を通過するようにする。
この状態で移動体1を右に回転させ、同図(e)に示すように、右側のボールベアリング3b、フレーム本体2a2を窓部6aから抜く。
この状態で移動体1を右下方向に移動させ、同図(f)に示すように、左側のボールベアリング3a、フレーム本体2a1が切欠き5aを完全に通過し、離間部7が幅狭部8を完全に通過するようにして、移動体1をパイプ5から取り外す。
また、移動体1をパイプ5に取り付ける場合は、同図(f)に示す状態から、順に同図(e)、同図(d)、同図(c)、同図(b)、同図(a)の状態にすればよい。
以上のように、移動体1の離間部7が、パイプ5と支持板6の幅狭部8を通過するようにするだけで、移動体1をパイプ5から取り外したり、移動体1をパイプ5に取り付けたりすること、すなわち、移動体1をパイプ5から着脱することができる。
図9は、本発明における移動体の他の例を示したものの正面図、図10は、図9に示す移動体におけるボールベアリングの保持部材の分解斜視図である。
図中、21は移動体、22はフレーム、22a(22a1、22a2)はフレーム本体、22cはリング部、22dは穴、23(23a、23b)はボールベアリング、24(24A、24B)は保持部材、24a(24a1、24a2)は保持板、24b(24b1、24b2)はベアリング軸、24cは穴、25(25a、25b)はボルトである。
図に示すように移動体21は、C字状のフレーム22、一対のボールベアリング23(23a、23b)、保持部材24(24A、24B)、ボルト25(25a、25b)等を備えている。
フレーム22は、断面が円形のフレーム本体22a(22a1、22a2)、リング部22c等から構成され、リング部22cには穴22dが形成されているが、図1のフレーム2と異なり、その端部は端部2bのような段付きではなく、この段付きでないフレーム本体22aの端部にボルト25のネジ部が螺合するネジ穴(図示せず)が設けられている。
リング部22cは、図1のリング部2cと同様に本発明の取付部となるもので、穴22dに懸架器具のフック等が引っ掛けられ、リング部22cに懸架器具が取り付けられる。
フレーム22は、フレーム2と同様に、鉄等の金属の鋳物に亜鉛メッキ等を施した一体物、あるいは、金属棒を曲げ加工したもの等からなっている。
保持部材24は、図7に示すように、保持板24aと、保持板24の一方の端部に取り付けられたベアリング軸24b、保持板24の他方の端部に設けられた穴24cより構成される。
ボールベアリング23は、移動体1のフレーム2に取り付けられているボールベアリング3と同じものであるが、その取付部分がボールベアリング3とは異なり、保持部材24のベアリング軸24bにはめ込まれ、ボールベアリング3と同様に割りピン(図示せず)等により脱落が防止される。
そして、一方の保持部材24Aにおいて、ボールベアリング23aがベアリング軸24b1にはめ込まれ、ボルト25aが穴24cに通され、ボルト25aのネジ部がフレーム本体22a1の端部に設けられたネジ穴に螺合されて保持板24a1がフレーム本体22a1の端面に固定され、これにより、ボールベアリング23aがフレーム本体22a1に取り付けられる。
同様に、他方の保持部材24Bにおいて、ボールベアリング23bがベアリング軸24b2にはめ込まれ、ボルト25bが穴24cに通され、ボルト25bのネジ部がフレーム本体22a2の端部に設けられたネジ穴に螺合されて保持板24a2がフレーム本体22a2の端面に固定され、これにより、ボールベアリング23bがフレーム本体22a2に取り付けられる。
このようにして一対のボールベアリング23a、23bがフレーム22に取り付けられた移動体21は、移動体1と同様に、ボールベアリング23a、23bが、支持板6で吊り下げられたパイプ5の外周面に跨った状態で転がり、これにより、移動体21がパイプ5上を移動することとなる。
図11は、吊り下げ部材の他の例を示したものの斜視図であり、図において、13、14は吊り下げ部材である。
図11(a)に示す吊り下げ部材13は、上側直立面13aと水平面13bと下側直立面13cからなる折曲げ板体であり、下側直立面13cには、支持板6の窓部6aを同様の窓部13dが設けられている。
この吊り下げ部材13においては、上側直立面13aと締付具(図示せず)で直立する支柱等を挟み込んで締め付け、下側直立面13cの下端をパイプ5に溶接等で接合し、これにより直立する支柱等にパイプ5が吊り下げ固定される。
図11(b)に示す吊り下げ部材14は、上側直立面14aと水平面14bと下側直立面14cからなる折曲げ板体の下側直立面14cに下端にパイプ部14eを溶接等により接合し、下側直立面14cに、支持板6の窓部6aを同様の窓部14dを設け、パイプ部14eにパイプ5の切欠き5aと重なる切欠き14fを設けたものである。
この吊り下げ部材14においては、吊り下げ部材13と同様に、上側直立面14aと締付具(図示せず)で直立する支柱等を挟み込んで締め付け、パイプ部14の穴14gにパイプ5を通し、パイプ5の切欠き5aを切欠き14fに重ね、これにより直立する支柱等にパイプ5が吊り下げ固定される。
図12は、移動装置10における各部の大きさ、位置関係等を説明するための説明図であり、図において、A1、A2のボールベアリング3の回転軸、dはボールベアリング3aとボールベアリング3bの間隔、d1は両ベアリングの下端の間隔、d2は両ベアリングの上端の間隔、D1はフレーム2の内径、D2はパイプ5の外径、D3はパイプ5の長手方向と直角方向の支持板6の幅である。
本実施形態においては、フレーム2の端部2b1と端部2b2の間隔は、ボールベアリング3a、3bの下端の間隔と同じであるから、d1が離間部7の幅(パイプ5の軸方向と直角方向の長さ)となる。
図12に示すように、フレーム2の内径D1は、パイプ5の外径D2より大きく、ボールベアリング3aとボールベアリング3bは互いに向き合っており、両ベアリングの間隔dの最小値であり、離間部7の幅となるd1は、パイプ5の外径D2より小さく、支持板6の幅D3より大きく、両ベアリングは、支持板6の幅D3以上に離間している。
また、ボールベアリング3aの回転軸A1とボールベアリング3bの回転軸A2は交差し、両ベアリングの下端の間隔d1は上端の間隔d2より小さいことから、両ベアリングの間隔dは、フレーム2の内側(下側)から外側(上側)にかけて広がっている(大きくなっている)。
さらに、間隔dの最小値d1は、パイプ5の外径D2より小さく、間隔dは、パイプ5の外径D2より小さくなっている。
これにより、移動装置10において、パイプ5上をボールベアリング3a、3bが転がり、移動体1が、支持板6に衝突したり接触したりすることなく、パイプ5上を移動することができる。
なお、図9に示す移動体21においては、移動体1に比べて、フレーム22の内径がフレーム2の内径D1より大きくなっている他は、各部の大きさ、位置関係等は、移動体1と同じとなっている。
図13は、移動装置10において、移動体1が支持板6を通過する際、移動体1がパイプ5の円周方向にどの程度傾くことができかを説明するための説明図であり、同図(a)は、移動体1がパイプ5の円周方向に傾かない場合、同図(b)は、移動体1がパイプ5の円周方向の左側に傾いた場合、同図(c)は、移動体1がパイプ5の円周方向の右側に傾いた場合を示している。
ここで、支持板6の中心を通る鉛直方向(上下方向)の軸をY0とし、移動体1は左右対称であるからその対称軸をY1とし、ボールベアリング3a、3bの回転軸A1、A2と直交する鉛直方向の軸をY2a、Y2bとする。
移動体1がパイプ5の円周方向に傾かない場合、移動体1の対称軸Y1は軸Y0と一致し、ボールベアリング3a、3bは、対称軸Y1に対して角度θだけ傾いており、図10(a)において、θは約26度である。
移動体1がパイプ5の円周方向の左側と右側に傾いた場合、フレーム2の端部2b1、2b2が支持板6に接触する直前における対称軸Y1の軸Y0に対する角度をαとすると、図13(b)、(c)において、αは約13度である。
これより移動装置10の各部の大きさや位置関係が図12に示すような場合において、ボールベアリング3が対称軸Y1に対して角度θだけ傾いていると、移動体1は、パイプ5の円周方向にα傾いても支持板6に接触せずに移動することができ、αはθの約1/2である。
ボールベアリング3の対称軸Y1に対する傾き角度θは、通常10度以上に設定するが、角度θが大きくなると、ボールベアリング3に対するスラスト荷重が大きくなり、ボールベアリング3の回転抵抗が大きくなって回転しにくくなるとともに、耐久性も悪くなることから、40度以下とするのが望ましい。
このようにボールベアリング3の対称軸Y1に対する傾き角度θを10度以上40度以下に設定すると、移動体1は、左右に5度以上20度以下の範囲でパイプ5の円周方向に傾いても、支持板6に接触せずに移動することができる。
以上より、移動体10においては、ボールベアリング3が移動体1の対称軸Y1に対して傾いていること、すなわち、ボールベアリング3の回転軸A1、A2が交差し、両ベアリングの間隔が、フレーム2の内側(下側)から外側(上側)にかけて広がっていることから、ボールベアリング3が傾いている分だけ、移動体1がパイプ5の円周方向に傾いても、支持板6に衝突したり接触したりすることなく、移動体1が支持板6を通過することができる。
図14は、移動体1に懸架器具を取り付けた状態を示した斜視図であり、図において、30は懸架器具、31はフック、33は荷台、Pは物体である。
懸架器具30は、フック31、フック31に一端が固定された4本のワイヤーロープ32(32a、32b、32c、32d)、ワイヤーロープ32の他端が4隅に取り付けられた荷台33等から構成される。
この懸架器具30は、フック31をフレーム2のリング部2cの穴2dに引っ掛けることにより、移動体1に懸架され、荷台33には箱詰め製品等の物体Pが載置される。
そして、移動体1をパイプ5に沿って移動させることにより、物体Pを移動させることができる。
この場合、パイプ5が湾曲していても、パイプ5に沿って移動体1を移動させて物体Pを移動させることができ、移動体1がパイプ5の円周方向に傾いた状態でも、支持板6に衝突したり接触したりすることなく、移動体1が支持板6を通過でき、結果として、物体Pを円滑かつ迅速に移動させることができる。
移動体1に懸架する対象物は、図11に示した物体Pに限定されるものではなく、荷台33に人を乗せて移動させてもよく、移動体1に要介護者の腕等を懸架して移動させ、移動装置10を手摺の代わりとして使用してもよい。
なお、図11に示すパイプ5の周面上部に、図1~4に示すような凸条部を設け、移動体1がパイプ5の円周方向に大きく傾くのを防止し、物体Pが荷台33から脱落しにくくしてもよい。
2 フレーム
2a、2a1、2a2 フレーム本体
2b、2b1、2b2 端部
2c リング部
2d 穴
3、3a、3b ボールベアリング
4、4a、4b 割りピン
5 パイプ
5aは切欠き
5t 凸条部
6 支持板
6aは窓部
7は離間部
8は幅狭部
8aはパイプ側幅狭部
8bは支持板側幅狭部
10 移動装置
11 梁
12、12a、12b 支持板
13、14 吊り下げ部材
21 移動体
22 フレーム
22a、22a1、22a2 フレーム本体
22c リング部
22d 穴
23、23a、23b ボールベアリング
24、24A、24B 保持部材
24a、24a1、24a2 保持板
24b、24b1、24b2 ベアリング軸
24c 穴
25、25a、25b ボルト
30 懸架器具
31 フック
33 荷台
A1、A2 回転軸
P 物体
Claims (5)
- 吊り下げ部材と、該吊り下げ部材で吊り下げられたパイプと、対象体を懸架して該パイプ上を移動する移動体を備えた移動装置であって、
前記移動体は、断面が円形のフレーム本体と端部と懸架器具を取り付ける取付部が一体物となっているC字状のフレームと、前記端部にはめ込まれて前記パイプ上を転がる一対の回転体を備え、
前記フレームの内径は、前記パイプの外径より大きく、
前記移動体には、離間部が設けられ、
前記パイプの長手方向と直角方向の前記離間部の長さは、前記パイプの外径より小さく、前記直角方向の前記吊り下げ部材の幅より大きく、
前記パイプには、前記離間部において前記移動体が前記パイプから外れる幅狭部が設けられていること、
を特徴とする移動装置。 - 前記幅狭部は、前記パイプの一部を切り欠くことにより形成されていることを特徴とする請求項1記載の移動装置。
- 前記幅狭部は、前記パイプが前記吊り下げ部材で吊り下げられた部分に形成されていることを特徴とする請求項2記載の移動装置。
- 前記一対の回転体は、前記フレームの端部に取り付けられ、互いに向き合っていることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載のいずれかに記載した移動装置。
- 前記回転体は円筒状であり、前記フレームの一方の前記端部にはめ込まれた第1の回転体の回転軸と前記フレームの他方の前記端部にはめ込まれた第2の回転体の回転軸は交差し、前記第1の回転体と前記第2の回転体の間隔は、前記フレームの内側から外側にかけて広がっていることを特徴とする請求項4記載の移動装置。
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