JP7121889B2 - 拡底孔形成部材及び拡底孔形成部材の使用方法 - Google Patents

拡底孔形成部材及び拡底孔形成部材の使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、拡底孔形成部材及び拡底孔形成部材の使用方法に関するものである。
従来、コンクリート構造体に対して、コンクリート硬化後にアンカーを取り付けるアンカー用孔を、底部が拡底するように形成する拡底孔形成技術が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1には、硬化後のコンクリート構造体に対して、コンクリートドリルを用いて、入り口から底部まで一定径の穴を削孔し、その後、交換した拡底用ドリルを用いて、底部が拡底された孔を形成する技術が開示されている。
特許文献2には、硬化前のコンクリートに、芯棒を挿入して拡底したゴム弾性体からなる筒状型枠を設置し、その周囲にコンクリートを打設し、コンクリートの硬化後に芯棒を抜き出した後に筒状型枠を縮径させて脱枠して孔を形成する技術が開示されている。
特開2016-183467号公報 特開2015-221537号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、硬化したコンクリートの削孔を必要とするので手間がかかり、また、特殊な拡底用ドリルを必要とするものであった。
また、特許文献2に開示された技術は、芯棒の挿入によって筒状型枠を拡底した状態と縮径した状態との間で適切に弾性変形させる必要がある上に、筒状型枠を硬化後のコンクリートに付着させずに剥離させる必要があり、筒状型枠及び芯棒の材料選定及び形状寸法設定が難しいものであった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、拡底孔の形成を簡素化できる拡底孔形成部材及び拡底孔形成部材の使用方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、以下の構成によって把握される。
(1)本発明の拡底孔形成部材は、コンクリート構造体にアンカー用孔を形成するための拡底孔形成部材であって、前記拡底孔形成部材は、一端に向かうにつれて外形状が拡大する拡底部を有する筒状体を備え、前記筒状体は、第1分割体と、前記第1分割体の両側に配置される第2分割体と、を有している。
(2)上記(1)の構成において、前記第1分割体における前記第2分割体に対向する一対の側面同士の間隔は、一律である、又は、前記筒状体の軸に近づくにつれて大きくなっている。
(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記筒状体は、前記第1分割体及び前記第2分割体により、6分割されている。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの構成において、前記筒状体は、他端に、外形状が所定長さで一律な同形部を有している。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの構成において、前記拡底孔形成部材は、前記筒状体の内面に接する芯棒を備えている。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの構成において、前記筒状体は、鋳鉄製である。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの構成における拡底孔形成部材の使用方法であって、前記拡底孔形成部材の周囲にコンクリートを充填して硬化させる硬化ステップと、前記硬化ステップの後に、前記第1分割体を前記筒状体の軸に近づける移動を経て脱型する第1脱型ステップと、前記第1脱型ステップの後に、前記第2分割体を前記筒状体の軸に近づける移動を経て脱型する第2脱型ステップと、を備える。
本発明によれば、拡底孔の形成を簡素化できる拡底孔形成部材及び拡底孔形成部材の使用方法を提供できる。
床版と高欄とを接合して形成するコンクリート構造体の説明図である。 拡底孔形成部材の正面図である。 図2におけるA矢視図である。 図2におけるB矢視図である。 拡底孔形成部材の右側面図である。 図2におけるE矢視断面図である。 図2におけるC矢視図である。 図2におけるD矢視断面図である。 アンカー用孔を形成する方法を説明する説明図であり、(a)は拡底孔形成部材の周囲にコンクリートが充填された状態であり、(b)は芯棒及び固定具が撤去された状態であり、(c)は拡底孔形成部材が撤去された状態である。 底面視において筒状体を解体して撤去する手順を説明する説明図であり、(a)は拡底孔形成部材の周囲にコンクリートが充填されている状態であり、(b)は第1分割体が軸に近づく移動をした状態であり、(c)は第1分割体が軸に近づく移動をした状態であり、(d)は第1分割体が軸に近づく移動をした状態であり、(e)は第2分割体が軸に近づく移動をした状態であり、(f)は第2分割体が軸に近づく移動をした状態である。
(実施形態)
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。
なお、本実施形態では、床版1と高欄2とがアンカーRを介して接合されたコンクリート構造体100の製造方法において、拡底孔形成部材10を用いてアンカー用孔Hを設ける対象がコンクリート部材である床版1である例を挙げて説明するが、これに限らず、拡底孔形成部材10を用いてアンカー用孔Hを設ける対象は、コンクリート部材であれば、床版1でなくてもよい。
図1は、床版1と高欄2とを接合して形成するコンクリート構造体100の説明図である。
図1に示すように、コンクリート構造体100は、床版1と、高欄2と、を備えている。床版1と高欄2とは、アンカーRを介して接合されている。
床版1は、鉄筋コンクリート製等のコンクリート部材である。床版1は、高欄2が有するアンカーRに対応する位置に、アンカー用孔Hを複数有している。
高欄2は、鉄筋コンクリート製等のコンクリート部材である。高欄2は、一部がコンクリートに埋設され、他部がコンクリートから突出しているアンカーRを複数有している。アンカーRは、例えば、鋼製の鉄筋である。なお、アンカーRの端部には、適宜、アンカー耐力を高めるための定着体(ナット)が設けられている。
そして、床版1と高欄2とは、アンカーRがアンカー用孔Hに挿入された状態で、アンカーRとアンカー用孔Hとの間隙にモルタル等の充填材が充填されることにより、互いに接合されている。
アンカー用孔Hは、床版1の天端に設けられた略円形状の開口Wを上面とする円柱状の円柱部Huと、円柱部Huに連通し、円柱部Huの底面を上面として拡底面Gに向かって拡径する円錐台状の拡径部Hbと、を有している。このように、コンクリート構造体100を構成する一方のコンクリート部材に設けられたアンカー用孔Hを、外径が一律な円柱状とするのではなく、開口W側が円柱状で、途中から拡底面Gに向かうにつれて拡径(拡底)しているので、拡径部Hbの周面における充填材とコンクリート部材との付着力が高まり、拡径部Hbに充填された充填材のくさび効果も相まって、アンカー耐力を向上させることができる。
ここで、本実施形態に係る拡底孔形成部材10は、コンクリート構造体100にアンカー用孔Hを形成するために用いることができる。以下、拡底孔形成部材10について説明する。なお、拡底孔形成部材10を使用してアンカー用孔Hを形成する方法については、後述する。
(拡底孔形成部材10)
拡底孔形成部材10について、図を用いて説明する。
図2は、拡底孔形成部材10の正面図である。図3は、図2におけるA矢視図である。図4は、図2におけるB矢視図である。図5は、拡底孔形成部材10の右側面図である。図6は、図2におけるE矢視断面図である。なお、図6において、芯棒15は二点鎖線で表示されている。図7は、図2におけるC矢視図である。図8は、図2におけるD矢視断面図である。
図2から図8に示すように、拡底孔形成部材10は、一端tに向かうにつれて外形状が拡大する拡底部13tを有する筒状体13を備えている。また、拡底孔形成部材10は、筒状体13の内側に、芯棒15を備えている。拡底孔形成部材10は、筒状体13の周囲を巻くように配置される固定具16を備えている。拡底孔形成部材10は、コンクリートの圧力に対して変形し難くするため、鋳鉄製の硬質材料で形成されている。
拡底孔形成部材10を構成する各部材は、脱型しやすくするため、適宜、表面に、型枠剥離剤が塗布されている。
(筒状体13)
筒状体13は、一端tに向かうにつれて外形状が拡大する拡底部13tを有している。一方、筒状体13は、他端sに、外形状が所定長さで一律な同形部13sを有している。拡底部13tは、同形部13sに連続しており、同形部13sの外形状と、拡底部13tにおける同形部13s側の端面の外形状とは、同じ形状となっている。例えば、同形部13sは、例えば、軸x方向の長さが200mmであり、直径44mmの円形の外形状を有している。また、拡底部13tは、例えば、軸x方向の長さが180mmであり、一端t側の端面が直径52mmの円形の外形状を有している。したがって、拡底部13tの外形状(外周面)は、長さ180mmあたり直径で8mm拡径しているテーパ状となっている。
そして、筒状体13の外形状は、アンカー用孔Hの形状と同等の形状となっている。すなわち、筒状体13における拡底部13tの外形状は、アンカー用孔Hにおける拡径部Hbの周面に対応し、筒状体13における同形部13sの外形状は、アンカー用孔Hにおける円柱部Huの周面に対応している。なお、筒状体13の断面の外形状は、円形に限らず、多角形であってもよく、この場合、アンカー用孔Hは、筒状体13の断面の外形状と同等の形状、すなわち、多角形に形成される。
筒状体13は、拡底部13tの外周面に、半径方向外方に突出する環状のリブ14を適宜有している。本実施形態においては、筒状体13は5つのリブ14を有している。これにより、アンカー用孔Hと拡底孔形成部材10との空隙に充填される充填材にもリブが形成されることになり、拡径部Hbの周面において、充填材とコンクリート部材との付着力に加えて、充填材に形成されたリブからコンクリート部材への支圧による抵抗力が高まり、アンカー耐力が向上する。
筒状体13は、同形部13sにおける他端sの近傍に、半径方向外方に突出する環状の係止リブ17を有している。この係止リブ17により、固定具16の第1固定具161が締め具16bを介して係止できるようになっている。
また、図3、図7及び図8に示すように、筒状体13は、第1分割体11と、第1分割体11の両側に配置される第2分割体12と、を有している。第1分割体11及び第2分割体12は、筒状体13の軸xに沿う棒状体である。第1分割体11と第2分割体12とは、形状が異なっている。第1分割体11及び第2分割体12は、それぞれ、複数から構成されている。筒状体13は、複数の第1分割体11と複数の第2分割体12とが、コンクリート養生時にコンクリートのノロが筒状体13の内部に漏出しない程度に実質的な隙間なく、周方向に交互に並んで構成されている。
このように、筒状体13は、第1分割体11と、第1分割体11の両側に配置される第2分割体12と、を有しているので、アンカー用孔Hの開口Wがアンカー用孔Hの拡底孔(拡底面G又は筒状体13において最も大きい外形状となる部分がリブ14の部分である場合はそのリブ14の外径)より狭くても、筒状体13を変形させることなく、筒状体13を硬化したコンクリートから脱型できる。よって、拡底孔形成部材10により、拡底孔の形成を簡素化できる。
筒状体13は、第1分割体11及び第2分割体12により、6分割されている。すなわち、筒状体13は、6つに分割され、3つの第1分割体11(111、112、113)と3つの第2分割体12(121、122、123)とが、実質的な隙間なく周方向に交互に並んで筒状体13を構成している。したがって、筒状体13には、分割数と同数のスリットが軸xに沿って形成されている。なお、筒状体13は、これに限らず、例えば、4つに分割された筒状体13とし、2つの第1分割体11と2つの第2分割体12とが、交互に並んで一周して筒状体13を構成してもよく、8つ以上に分割された筒状体13とし、分割数の半数の第1分割体11と分割数の半数の第2分割体12とが、交互に並んで一周して筒状体13を構成してもよい。
このように、筒状体13は、単一の部材から構成されているのではなく、複数に分割されて構成されているので、コンクリートが硬化した後、筒状体13を構成する分割体のうち、まずは第1分割体11を解体して筒状体13の軸xに近づけるように移動した後に開口Wから取り出し、次に、その撤去された第1分割体11が存在していたスペースに第2分割体12を移動した後に開口Wから取り出すことができる。したがって、アンカー用孔Hの開口Wがアンカー用孔Hの拡底面G(筒状体13において最も大きい外形状となる部分がリブ14の部分である場合は、そのリブ14の外径)より狭くても、筒状体13を変形させることなく、筒状体13を硬化したコンクリートから脱型できる。よって、このような筒状体13を備えた拡底孔形成部材10により、開口Wを上面とする円柱状の円柱部Huと、円柱部Huに連通し、円柱部Huの底面を上面として拡底面Gに向かって拡径する円錐台状の拡径部Hbと、を有するアンカー用孔Hを形成できる。
(第1分割体11)
本実施形態において、第1分割体11は、同形状の3つの第1分割体11(111、112、113)から構成されている。以下では、第1分割体111を代表として説明する。
図3、図7及び図8に示すように、第1分割体111は、第2分割体121、122に対向する一対の側面a、b同士の間隔Dが、一律である、又は、筒状体13の軸xに近づくにつれて大きくなっている。また、側面a及び側面bは、それぞれ平面状になっている。
これにより、筒状体13を脱型する際、筒状体13の内側に芯棒15がない状態であれば、第1分割体111を、両側に配置された第2分割体121、122と競り合って抵抗を受けることなく、筒状体13の軸xに近づく方向に移動してから開口Wより取り出すことができる。また、第1分割体111の間隔Dがこのようになっていることにより、コンクリートから第2分割体121及び第2分割体122に作用する軸xに向かう方向の力を、第1分割体111が受けて支持できる。
第1分割体111は、筒状体13の内側に収められる芯棒15の外周面に当接する内周面cを有している。内周面cは、筒状体13における一端tに設けられている。内周面cは、筒状体13における他端sにも設けられている。内周面cと芯棒15の外周面とは、コンクリート養生時にコンクリートのノロが筒状体13の内部に漏出しない程度に実質的な隙間なく当接している。
このように、筒状体13における第1分割体111の内周面cは、芯棒15に当接しているので、筒状体13にコンクリートの圧力が作用しても、第1分割体111が筒状体13の軸xに近づく方向に移動しないようになっている。
また、図8に示すように、筒状体13の中間部における断面視において、第1分割体111は、平面視(図7参照)及び底面視(図3参照)における形状と同様の形状になっているが、芯棒15に対向する面jと芯棒15との間には、適宜、空間が設けられている。
(第2分割体12)
本実施形態において、第2分割体12は、同形状の3つの第2分割体12(121、122、123)から構成されている。以下では、第2分割体121を代表として説明する。
図3及び図7に示すように、底面視及び平面視において、第2分割体121は、芯棒15の外周に近接する位置を中心fとする扇形状となっている。第2分割体121は、第2分割体121における第1分割体111と対向する側面d、及び、第2分割体121における第1分割体113と対向する側面eを有している。側面d及び側面eは、それぞれ、第1分割体111の側面a及び側面bと同形状になっている。また、側面d及び側面eは、それぞれ平面状になっている。
また、図8に示すように、筒状体13の中間部における断面視において、第2分割体121は、中心が円弧状に切り欠かれた扇形状になっており、芯棒15に対向する面gと芯棒15との間には、適宜、空間が設けられている。
このように、第2分割体121は、第2分割体121の側面d及び側面eが第1分割体111及び第1分割体113のそれぞれの側面に当接し、第1分割体111及び第1分割体113に挟まれた状態で配置されているので、筒状体13にコンクリートの圧力が作用して、第2分割体121が筒状体13の軸xに近づく方向に押されても、第1分割体111及び第1分割体113によって支持されて移動しないようになっている。
また、第2分割体121は、断面が扇形状になっており、両隣の第1分割体111及び第1分割体113に対して側面d及び側面eで接しているので、筒状体13にコンクリートの圧力が作用して、第2分割体121が筒状体13の軸xに近づく方向に押されると、第1分割体111及び第1分割体113から受ける反力によって、側面d及び側面eでの面圧が高まり、シール性が向上する。
(芯棒15)
図6に示すように、拡底孔形成部材10は、筒状体13の内側に、筒状体13の内面に接する芯棒15を備えている。芯棒15は、断面が円形状の棒状本体15mと、棒状本体15mの一端に設けられる頭部15hと、を有している。棒状本体15mとしては、例えば、直径22mm、長さ380mmの丸鋼が用いられる。棒状本体15mにおける両端部の外周面には、第1分割体11の内周面cが当接するようになっている。なお、棒状本体15mの外周面には、第2分割体12の中心fが当接するようにしてもよい。頭部15hは、筒状体13の他端sに係止できるように、外径が開口Wより大きい円盤状となっている。
(固定具16)
図2から図6に示すように、拡底孔形成部材10は、筒状体13の他端sの近傍における外周部に、筒状体13を巻くように配置された固定具16を備えている。
固定具16は、複数に分割された筒状体13が分解してばらけないように保持するものである。固定具16は、例えば、鋼製である。
固定具16は、リング状の部材である。固定具16は、第1固定具161と第2固定具162とを備えている。第1固定具161と第2固定具162とは、同じ構造となっている。第1固定具161及び第2固定具162は、それぞれ、ボルト等の締め具16bを、例えば2つ有している。
第1固定具161は、筒状体13の外周面に設けられた係止リブ17に対して締め具16bを介して係止されている。したがって、第1固定具161は、筒状体13を基準とする第1固定具161の軸x方向への移動が規制されている。
一方、第2固定具162は、筒状体13に対して、外周面に直接当接する締め具16bを介して係止される。したがって、第2固定具162は、筒状体13を基準とする第1固定具161の軸x方向への位置調節が可能になっている。
このように、筒状体13に対して、第1固定具161の位置が固定され、第2固定具162の位置は調節できるので、第1固定具161と第2固定具162との間に、例えば、コンクリート充填時において拡底孔形成部材10を支持するための多様な大きさの支持体Vを挟み、拡底孔形成部材10の位置決めができる。
(拡底孔形成部材10の使用方法)
次に、拡底孔形成部材10の使用方法を説明する。
図9は、アンカー用孔Hを形成する方法を説明する説明図であり、図9(a)は拡底孔形成部材10の周囲にコンクリートが充填されている状態であり、図9(b)は芯棒15及び固定具16が撤去された状態であり、図9(c)は拡底孔形成部材10が撤去された状態である。
図10は、平面視において筒状体13を解体して撤去する手順を説明する説明図であり、図10(a)は拡底孔形成部材10の周囲にコンクリートが充填されている状態であり、図10(b)は第1分割体111が軸xに近づく移動をした状態であり、図10(c)は第1分割体112が軸xに近づく移動をした状態であり、図10(d)は第1分割体113が軸xに近づく移動をした状態であり、図10(e)は第2分割体121が軸xに近づく移動をした状態であり、図10(f)は、第2分割体122が軸xに近づく移動をした状態である。
(1)図9(a)に示すように、まず、筒状体13の内側に芯棒15が通された状態の拡底孔形成部材10を、固定具16を利用して、例えば、コンクリート構造体100の材料となるフレッシュコンクリートを支持する型枠又は支持枠等の支持体Vに適宜固定する。
(2)次に、拡底孔形成部材10の周囲にコンクリートを充填して硬化させる(硬化ステップ)。この際、コンクリート構造体100と拡底孔形成部材10との関係は、底面視において、図10(a)のようになる。
(3)硬化ステップの後に、固定具16及び芯棒15を撤去する(図9(b)参照)。なお、固定具16又は芯棒15を撤去するタイミングはコンクリートがやや硬化した後であってもよい。
(4)続いて、第1分割体11を筒状体13の軸xに近づける移動を経て脱型する(第1脱型ステップ)。そして、脱型した第1分割体11を開口Wから取り出して撤去する。なお、筒状体13を脱型する前に、筒状体13におけるコンクリートから露出している部分に打撃を加えると、脱型しやすくなる。
具体的には、図10(b)に示すように、第1分割体111を筒状体13の軸xに近づく方向に移動する。すると、第1分割体111は、底面視において、開口Wの内側に配置されるので、今度は、第1分割体111を開口Wの方向に移動して、開口Wから取り出す。
次に、図10(c)に示すように、第1分割体112を筒状体13の軸xに近づく方向に移動する。すると、第1分割体112は、底面視において、開口Wの内側に配置されるので、今度は、第1分割体112を開口Wの方向に移動して、開口Wから取り出す。
続いて、図10(d)に示すように、第1分割体113を筒状体13の軸xに近づく方向に移動する。すると、第1分割体113は、底面視において、開口Wの内側に配置されるので、今度は、第1分割体113を開口Wの方向に移動して、開口Wから取り出す。
このようにして、第1分割体11の個数分、同様の手順を順次繰り返す。
(5)第1脱型ステップの後に、第2分割体12を筒状体13の軸xに近づける移動を経て脱型する(第2脱型ステップ)。
具体的には、図10(e)に示すように、第2分割体121を筒状体13の軸xに近づく方向に移動する。すると、第2分割体121は、底面視において、開口Wの内側に配置されるので、今度は、第2分割体121を開口Wの方向に移動して、開口Wから取り出す。
次に、図10(f)に示すように、第2分割体122を筒状体13の軸xに近づく方向に移動する。すると、第2分割体122は、底面視において、開口Wの内側に配置されるので、今度は、第2分割体122を開口Wの方向に移動して、開口Wから取り出す。
続いて、第2分割体123を筒状体13の軸xに近づく方向に移動する。すると、第2分割体123は、底面視において、開口Wの内側に配置されるので、今度は、第2分割体123を開口Wの方向に移動して、開口Wから取り出す。
これにより、コンクリート構造体100には、アンカー用孔Hが形成され、コンクリート構造体100から拡底孔形成部材10が完全に撤去される。
このように、拡底孔形成部材10の筒状体13を分割して分割体ごとに順次解体するので、アンカー用孔Hの拡底面Gより開口Wが狭くても、コンクリート硬化後に拡底孔形成部材10を脱型して撤去できる。
(コンクリート構造体100の製造方法)
次に、コンクリート構造体100の製造方法を説明する。
(1)まず、図9(a)に示すように、筒状体13の内側に芯棒15が通された状態の拡底孔形成部材10を、固定具16を利用して、例えば、一方のコンクリート構造体(床版1)の材料となるフレッシュコンクリートを支持する型枠又は支持枠等の支持体Vに適宜固定する。
(2)次に、拡底孔形成部材10の周囲にコンクリートを充填して硬化させる(硬化ステップ)。
(3)続いて、図10(a)~(f)に示すように、拡底孔形成部材10を脱型する(脱型ステップ)。これにより、アンカー用孔Hが形成された一方のコンクリート構造体(床版1)が完成する。
(4)別途、プレキャスト成形され、アンカーRが突出した他方のコンクリート構造体(高欄2)を用意する。
(5)一方のコンクリート構造体(床版1)のアンカー用孔Hに、他方のコンクリート構造体(高欄2)のアンカーRを挿入する。(図1参照)
(6)アンカー用孔HとアンカーRとの間隙に、モルタル等の充填材を充填する。
そして、充填材が硬化すると、一方のコンクリート構造体(床版1)と他方のコンクリート構造体(高欄2)が接合されたコンクリート構造体100が完成する。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明に係る拡底孔形成部材10及び拡底孔形成部材10の使用方法は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
本発明の拡底孔形成部材10及び拡底孔形成部材10の使用方法によれば、コンクリート構造体100にアンカー用孔Hを形成するための拡底孔形成部材10が、一端tに向かうにつれて外形状が拡大する拡底部13tを有する筒状体13を備え、筒状体13は、第1分割体11と、第1分割体11の両側に配置される第2分割体12と、を有しているので、アンカー用孔Hの開口Wが拡底孔形成部材10の外形状における最も大きい部分より狭くても、コンクリート構造体100に形成されたアンカー用孔Hから拡底孔形成部材10を脱型して開口Wから取り出して撤去できる。そして、材料選定及び形状寸法設定を試行錯誤する必要なく、また、特殊なドリルを要することなく拡底孔を有するアンカー用孔Hを形成できるので、拡底孔の形成を簡素化できる。
100 コンクリート構造体
1 床版(一方のコンクリート構造体)
2 高欄(他方のコンクリート構造体)
10 拡底孔形成部材
11、111、112、113 第1分割体
12、121、122、123 第2分割体
13 筒状体
13s 同形部
13t 拡底部
14 リブ
15 芯棒
15h 頭部
15m 棒状本体
16 固定具
161 第1固定具
162 第2固定具
16b 締め具
17 係止リブ
a、b、d、e 側面
c 内周面
f 中心
g、j 面
D 間隔
G 拡底面
H アンカー用孔
Hb 拡径部
Hu 円柱部
R アンカー
s 他端
t 一端
V 支持体
W 開口
x 軸

Claims (6)

  1. コンクリート構造体にアンカー用孔を形成するための拡底孔形成部材であって、
    前記拡底孔形成部材は、一端に向かうにつれて外形状が拡大する拡底部を有する筒状体と、前記筒状体の内側に配置される芯棒と、を備え、
    前記筒状体は、第1分割体と、前記第1分割体の両側に配置される第2分割体と、を有し
    前記第1分割体の一端及び他端の内周面は、前記芯棒の外周面に当接し、
    前記筒状体の一端と他端との間の中間部における前記第1分割体及び前記第2分割体の前記芯棒に対向する面と前記芯棒との間には、空間が設けられる
    ことを特徴とする拡底孔形成部材。
  2. 前記第1分割体における前記第2分割体に対向する一対の側面同士の間隔は、一律である、又は、前記筒状体の軸に近づくにつれて大きくなっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の拡底孔形成部材。
  3. 前記筒状体は、前記第1分割体及び前記第2分割体により、6分割されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の拡底孔形成部材。
  4. 前記筒状体は、他端に、外形状が所定長さで一律な同形部を有している
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の拡底孔形成部材。
  5. 前記筒状体は、鋳鉄製である
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の拡底孔形成部材。
  6. 前記拡底孔形成部材の使用方法であって、
    前記拡底孔形成部材の周囲にコンクリートを充填して硬化させる硬化ステップと、
    前記硬化ステップの後に、前記第1分割体を前記筒状体の軸に近づける移動を経て脱型する第1脱型ステップと、
    前記第1脱型ステップの後に、前記第2分割体を前記筒状体の軸に近づける移動を経て脱型する第2脱型ステップと、を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の拡底孔形成部材の使用方法。
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