JP7119917B2 - 貯湯式給湯機 - Google Patents

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Description

この発明は、貯湯式給湯機に関する。
特許文献1は、貯湯式給湯機を開示する。当該貯湯式給湯機は、浴槽水の排熱回収および浴槽配管の凍結予防を実施する。
特開2013-245919号公報
しかしながら、特許文献1に記載の貯湯式給湯機は、浴槽水の排熱を回収および浴槽配管の凍結予防を同時に行う。このため、浴槽水の排熱回収および浴槽配管の凍結予防が効率的に実施されないこともある。
この発明は、上述の課題を解決するためになされた。この発明の目的は、浴槽水の排熱回収および浴槽配管の凍結予防を効率的に実施することができる貯湯式給湯機を提供することである。
この発明に係る貯湯式給湯機は、浴槽の内部の浴槽水を取り出して戻す循環回路にて凍結予防運転を開始する前に、浴槽の内部の浴槽水と貯湯タンクの貯留水を熱交換して浴槽水から貯留水に熱を回収する排熱回収運転を開始することを催促する情報をリモコンに報知させる制御部、を備えた。
この発明によれば、浴槽水の排熱回収および浴槽配管の凍結予防を効率的に実施することができる。
実施の形態1における貯湯式給湯機の構成図である。 実施の形態1における貯湯式給湯機のリモコンの正面図である。 実施の形態1における貯湯式給湯機の待機状態での回路構成図である。 実施の形態1における貯湯式給湯機の沸き上げ運転時の回路構成図である。 実施の形態1における貯湯式給湯機の浴槽水追焚き運転時の回路構成図である。 実施の形態1における貯湯式給湯機の浴槽水排熱回収運転時および浴槽配管凍結予防運転時の回路構成図である。
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。実施の形態によって本発明は、限定されない。
実施の形態1.
図1は実施の形態1における貯湯式給湯機の構成図である。貯湯式給湯機100は、貯湯タンクユニット1を備える。貯湯式給湯機100は、ヒートポンプユニット60を備える。ヒートポンプユニット60は、ヒートポンプサイクルを利用するように構成される。貯湯タンクユニット1とヒートポンプユニット60とは、ヒートポンプ入口配管41とヒートポンプ出口配管42とにより接続される。
制御部70は、貯湯タンクユニット1に内蔵される。制御部70は、貯湯タンクユニット1およびヒートポンプユニット60が備える各種の弁類、ポンプ類等と電気的に接続される。制御部70は、これらの弁類、ポンプ類等の動作を制御する。例えば、リモコン80は、浴室の出入口の周辺に設けられる。リモコン80は、制御部70と相互通信し得るように設けられる。
ヒートポンプユニット60は、貯湯タンクユニット1から導かれた低温水を加熱して沸き上げるための加熱手段として機能する。ヒートポンプユニット60は、圧縮機61と沸き上げ用熱交換器62と膨張弁63と空気熱交換器64とを備える。圧縮機61と沸き上げ用熱交換器62と膨張弁63と空気熱交換器64とは、冷媒循環配管65により環状に接続されることで冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)を構成する。
沸き上げ用熱交換器62は、冷媒循環配管65を流れる冷媒と貯湯タンクユニット1から導かれた低温水との間で熱交換を行う。ヒートポンプユニット60で高温水を得るためには、ヒートポンプサイクルは、冷媒として二酸化炭素を用い、臨界圧を越える圧力で運転することが好ましい。
HP出口側サーミスタ66は、ヒートポンプ出口配管42に設けられる。HP出口側サーミスタ66は、沸き上げ用熱交換器62で加熱された高温水の温度を検出するための温度センサである。
貯湯タンクユニット1は、以下の各種部品や配管などを内蔵する。貯湯タンク10は、湯水を貯留する。給水配管2は、貯湯タンク10の下部に接続される。給水配管2は、市水の供給を受ける。給湯配管3は、タンク上部配管43から分岐されて貯湯タンク10の上部に接続される。
貯湯タンク10の上部は、ヒートポンプユニット60を用いて加熱された高温水の流入を受け付ける。貯湯タンク10の下部は、タンク下部配管40を介して低温水を流出させる。その結果、湯水は、貯湯タンク10の上部と下部で温度差が生じるように貯留される。
残湯サーミスタ11、12、13は、貯湯タンク10の表面において高さを変えて取り付けられる。残湯サーミスタ11、12、13は、貯湯タンク10の内部の湯水の温度分布を検出する。
制御部70は、残湯サーミスタ11、12、13により取得された温度分布に基づいて、貯湯タンク10の内部の残湯量を把握する。制御部70は、ヒートポンプユニット60による貯湯タンク10の内部における湯水の沸き上げ運転の開始および停止などを制御する。
貯湯タンクユニット1は、循環ポンプ21および利用側熱交換器22を内蔵する。循環ポンプ21は、貯湯タンクユニット1の内部の後述する各種配管に湯水を循環させる。利用側熱交換器22は、貯湯タンク10またはヒートポンプユニット60から供給される高温水を利用して、2次側の加熱対象水を加熱する。
利用側熱交換器22の2次側の構成として、浴槽50の内部の浴槽水を循環させる浴槽水循環回路51を例に挙げて説明する。利用側熱交換器22は、浴槽水循環回路51の途中に設けられる。
浴槽水循環ポンプ52と浴槽入口サーミスタ53と水位センサ91と水流検出センサ92は、浴槽水循環回路51の途中に設けられる。浴槽水循環ポンプ52は、浴槽水を循環させる。浴槽入口サーミスタ53は、浴槽50から出た浴槽水の温度を検出する。水位センサ91は、浴槽50の内部の浴槽水の水位を検出する。水流検出センサ92は、浴槽水循環回路51の水流を検出する。
次に、貯湯タンクユニット1が備える弁類および配管類について説明する。貯湯タンクユニット1は、3方弁31と4方弁32とを備える。
3方弁31は、湯水が流入する2つの入口(aポート、bポート)と湯水が流出する1つの出口(cポート)とを有する流路切替手段である。3方弁31は、aポートまたはbポートのどちらかから湯水が流入し、cポートから流出するように湯水の経路を切り替え得るように設けられる。つまり、3方弁31は、2つの経路、すなわち、aポートとcポートとをつなぐ経路、bポートとcポートとをつなぐ経路の間で流路形態を切り替え得るように設けられる。
4方弁32は、湯水が流入する1つの入口(aポート)と、湯水が流出する3つの出口(bポート、cポート、dポート)とを有する流路切替手段である。4方弁32は、3つの経路、すなわち、aポートとbポートとをつなぐ経路、aポートとcポートとをつなぐ経路、aポートとdポートとをつなぐ経路の間で流路形態を切り替え得るように設けられる。
貯湯タンクユニット1において、貯湯タンク10の下部は、タンク下部配管40、3方弁31、ヒートポンプ入口配管41、沸き上げ用熱交換器62、ヒートポンプ出口配管42、4方弁32、タンク上部配管43を経由して貯湯タンク10の上部に接続される。
タンク下部配管40は、貯湯タンク10の第1下部と3方弁31のaポートとを接続する流路である。ヒートポンプ入口配管41は、3方弁31のcポートとヒートポンプユニット60の入口側とを接続する流路である。ヒートポンプ出口配管42は、ヒートポンプユニット60の出口側と4方弁32のaポートとを接続する流路である。
タンク上部配管43は、4方弁32のbポートと貯湯タンク10上部とを接続する配管である。中温水戻し配管44は、4方弁32のcポートと貯湯タンク10の中間部に設けられた戻し口とを接続する配管である。利用側熱交換器1次側入口配管45は、貯湯タンク10の上部と利用側熱交換器22の上流側とを接続する配管である。逆止弁81は、利用側熱交換器1次側入口配管45の途中に接続される。逆止弁81は、水の逆流を防止するように設けられる。
利用側熱交換器1次側出口配管46は、利用側熱交換器22の後流側と3方弁31のbポートとを接続する配管である。ふろ熱回収戻し配管47は、利用側熱交換器1次側出口配管46の途中から分岐して、貯湯タンク10の中間部に接続される配管である。逆止弁82は、ふろ熱回収戻し配管47に設けられる。逆止弁82は、水が貯湯タンク10に戻る方向とは逆方向へ流れないように設けられる。
追い焚き分岐配管48は、利用側熱交換器1次側入口配管45の逆止弁81の後流側から分岐して4方弁32のdポートと接続される配管である。
貯湯タンクユニット1は、給水配管2と給湯配管3とを備える。使用者が蛇口またはシャワーを使用したり浴槽50への湯はりを行ったりする際に、水は、給水配管2から貯湯タンク10に供給される。お湯は、給湯配管3を介して蛇口、シャワー等から出る。
図2は実施の形態1における貯湯式給湯機のリモコンの正面図である。リモコン80は、操作部80a、マイク80b、表示部80c、スピーカ80d等を備える。操作部80aは、スイッチ等である。操作部80aは、使用者の操作を受け付ける。マイク80bは、使用者の音声の入力を受け付ける。表示部80cは、貯湯式給湯機100の状態等の情報を表示する。スピーカ80dは、貯湯式給湯機100の状態等の情報を音声で出力する。使用者は、リモコン80の表示部80cの表示またはスピーカ80dの音声出力により、貯湯式給湯機100の動作状態を確認する。
貯湯式給湯機100においては、制御部70は、以下の図3から図6に示す運転状態に応じて3方弁31を制御して、次の第1流路形態および第2流路形態の間で、貯湯タンクユニット1の内部の湯水の流路を切り替える。
第1流路形態は、貯湯タンク10の第1下部と沸き上げ用熱交換器62とがタンク下部配管40およびヒートポンプ入口配管41を介して連通する流路形態である。第2流路形態は、利用側熱交換器1次側入口配管45、ヒートポンプ入口配管41を介して連通する流路形態である。
貯湯式給湯機100においては、制御部70は、以下の図3から図6に示す運転状態に応じて4方弁32を制御して、次の第1流路形態、第2流路形態、第3流路形態の間で、貯湯タンクユニット1における湯水の流路を切り替えて運転する。
第1流路形態は、沸き上げ用熱交換器62と貯湯タンク10の上部とがヒートポンプ出口配管42およびタンク上部配管43を介して連通する流路形態である。第2流路形態は、ヒートポンプ出口配管42と追い焚き分岐配管48をと連通する流路形態である。第3流路形態は、ヒートポンプ出口配管42と中温水戻し配管44とを連通する流路形態である。
図3は実施の形態1における貯湯式給湯機の待機状態での回路構成図である。待機状態は、沸き上げ運転、浴槽水追焚き運転などのいずれの運転も行っていない状態である。待機状態は、循環ポンプ21、ヒートポンプユニット60および浴槽水循環ポンプ52のいずれも停止した状態である。
待機状態において、3方弁31は、aポートとcポートとが連通し、bポートが閉状態となるように制御される。これにより、タンク下部配管40とヒートポンプ入口配管41とが連通するとともに、利用側熱交換器1次側出口配管46の側を閉として利用側熱交換器22の側の流路が遮断される。
待機状態において、4方弁32は、aポートとdポートとが連通し、cポートとbポートとが閉状態となるように制御される。これにより、ヒートポンプ出口配管42と追い焚き分岐配管48とが連通するとともに、タンク上部配管43の側の流路および中温水戻し配管44が閉状態となる。
図4は実施の形態1における貯湯式給湯機の沸き上げ運転時の回路構成図である。沸き上げ運転は、ヒートポンプユニット60を利用して貯湯タンク10の内部の水をヒートポンプサイクルで圧縮した高温冷媒を沸き上げ用熱交換器62で水と熱交換して沸き上げる運転である。
沸き上げ運転時において、3方弁31は、aポートとcポートとが連通し、bポートが閉状態となるように制御される。
沸き上げ運転時において、4方弁32は、aポートとbポートとが連通し、cポートとdポートとが閉状態となるように制御される。
沸き上げ運転は、上記のように3方弁31および4方弁32が制御された状態で、循環ポンプ21とヒートポンプユニット60の運転を開始することにより実行される。その結果、例えば、貯湯タンク10の第1下部から流出する10℃の低温水は、タンク下部配管40、3方弁31、循環ポンプ21およびヒートポンプ入口配管41を経由してヒートポンプユニット60に導かれる。当該低温水は、沸き上げ用熱交換器62において加熱された後、90℃の高温水となってヒートポンプ出口配管42、4方弁32およびタンク上部配管43を経由して、貯湯タンク10の上部から当該貯湯タンク10の内部に流入する。当該高温水は、貯湯タンク10に貯えられる。このように、沸き上げ運転が実行されると、高温水は、貯湯タンク10の内部において上部からが貯えられていく。当該高温水の層は、徐々に厚くなる。
図5は実施の形態1における貯湯式給湯機の浴槽水追焚き運転時の回路構成図である。浴槽水追焚き運転は、貯湯タンク10の内部の高温水を利用して浴槽水を加熱する運転である。
浴槽水追焚き運転時において、3方弁31は、図3に示される待機状態から、bポートとcポートが連通し、aポートが閉状態となるように制御される。その結果、利用側熱交換器1次側出口配管46とヒートポンプ入口配管41とが連通するとともに、タンク下部配管40の側が閉状態となって、貯湯タンク10の下部からの流路が遮断される。
浴槽水追焚き運転時において、4方弁32は、aポートとcポートとが連通し、bポートとdポートと閉状態となるように制御される。その結果、ヒートポンプ出口配管42と中温水戻し配管44とが連通する。
以上の状態において、制御部70は、浴槽水循環ポンプ52を運転する。その後、浴槽水が利用側熱交換器22へ引き込まれ時間として予め設定された時間が経過したら、制御部70は、循環ポンプ21を運転する。その結果、貯湯タンク10の上部から流出する高温水は、利用側熱交換器1次側入口配管45から利用側熱交換器22に導かれる。当該高温水は、利用側熱交換器22で浴槽水と熱交換を行う。熱源側の熱交換後の温水は、利用側熱交換器1次側出口配管46、3方弁31、循環ポンプ21、ヒートポンプ入口配管41、ヒートポンプ出口配管42、4方弁32、中温水戻し配管44を経由して、貯湯タンク10の中間部の戻し口から貯湯タンク10に戻される。
なお、ふろ熱回収戻し配管47は、利用側熱交換器1次側出口配管46から分岐される。このため、循環ポンプ21を動作すると、湯水の流れが発生し得る。この際、逆止弁82は、貯湯タンク10からの湯水の流れを抑制する。
高温水は、貯湯タンク10の上部から流出する。当該高温水は、利用側熱交換器22で熱を奪われて30℃から40℃程度の中温水となる。当該中温水は、貯湯タンク10の中間部に設けられた戻し口から貯湯タンク10に流入する。このため、貯湯タンク10の内部において、高温水の層は、徐々に薄くなる。これに対し、中温水の層が厚くなる。この際、ヒートポンプユニット60の運転は停止しておく。
一方、浴槽50の側の経路において、制御部70は、浴槽水循環ポンプ52を運転する。この際、浴槽50に張られた湯水は、浴槽水循環回路51の内部を循環する。その結果、利用側熱交換器22の1次側を流れる高温水の熱は、利用側熱交換器22の2次側を流れる湯水に伝達される。このため、浴槽50の内部に張られた湯水は、加熱されることにより温められる。
図6は実施の形態1における貯湯式給湯機の浴槽水排熱回収運転時および浴槽配管凍結予防運転時の回路構成図である。浴槽水排熱回収運転は、浴槽50の内部の浴槽水と貯湯タンク10の貯留水を熱交換して浴槽水から貯留水に熱を回収する運転である。浴槽配管凍結予防運転は、浴槽50の内部の浴槽水を取り出して戻す循環回路の凍結を予防する運転である。
浴槽水排熱回収運転時において、3方弁31は、図3に示される待機状態から、aポートとcポートとが連通し、bポートが閉状態となるように制御される。
浴槽水排熱回収運転時において、4方弁32は、aポートとdポートとが連通し、bポートとcポートとが閉状態となるように制御される。これにより、タンク下部配管40、3方弁31、ヒートポンプ入口配管41、ヒートポンプ出口配管42、4方弁32、追い焚き分岐配管48、利用側熱交換器1次側入口配管45、利用側熱交換器22、利用側熱交換器1次側出口配管46、ふろ熱回収戻し配管47から貯湯タンク10への流路が連通する。
なお、逆止弁81は、利用側熱交換器1次側入口配管45の貯湯タンク10の上部へ接続する方向に対して設けられる。このため、貯湯タンク10の上部へ流れる流路は遮断される。
この際、浴槽水循環ポンプ52と循環ポンプ21とが動作すると、貯湯タンク10の下部の水と浴槽水とは、利用側熱交換器22に流入する。使用者が入浴終了後の浴槽水の温度は、約30℃から40℃程度である。これに対し、貯湯タンク10の下部には、約5℃から20℃程度の水道水が流入する。このため、浴槽水の熱は、貯湯タンク10の内部の水に伝達される。当該熱は、再び貯湯タンク10の中間部に戻される。
一方、浴槽50の側の経路において、浴槽水循環ポンプ52が動作すると、浴槽50に張られた湯水は、浴槽水循環回路51の内部を循環する。この際、利用側熱交換器22の2次側を流れる湯水の熱は、利用側熱交換器22の1次側を流れる低温水に伝達される。このため、浴槽50の内部に張られた湯水の温度は低下する。
浴槽50の側の経路において、例えば、外気温が5℃未満の場合に浴槽水循環回路51および浴槽50を循環する湯水に接する配管経路の凍結が予防される。
以上によれば、貯湯式給湯機100の回路構成において、給湯機の基本機能である沸き上げ運転、追い焚き運転を実施するための流路を構成することができる。さらに、浴槽水排熱回収運転および浴槽配管凍結予防運転を同時に実施するための流路を構成することができる。このため、浴槽水排熱回収運転および浴槽配管凍結予防運転の両方を短時間で実施することができる。
次に、浴槽水排熱回収運転および浴槽配管凍結予防運転の詳細を説明する。制御部70は、浴槽水の排熱回収および浴槽配管の凍結予防が実施できる状態であるか否かを判定する。制御部70は、浴槽水排熱回収および浴槽配管凍結予防が実施できる状態であると判定した際に、図3の待機状態から図6の浴槽水排熱回収および浴槽配管凍結予防運転の状態への移行を実施する。
例えば、使用者がリモコン80の操作部80aを操作すると、リモコン80は、浴槽水排熱回収を実施する開始信号を制御部70に送信する。この際、制御部70は、浴槽水循環ポンプ52を運転する。予め設定された時間が経過した後、水流検出センサ92が浴槽水の水流を検出した場合、制御部70は、図6の浴槽水排熱回収運転の状態に移行させる。
浴槽水循環ポンプ52の運転が開始されてから予め設定された時間が経過した際、浴槽入口サーミスタ53の検出値が予め設定された閾値以上を検出したとき、制御部70は、浴槽入口サーミスタ53の検出温度と残湯サーミスタ12の検出温度とを比較する。例えば、閾値は、35℃に設定される。浴槽入口サーミスタ53の検出温度と残湯サーミスタ12の検出温度との差が予め設定された温度差以上ある場合、制御部70は、浴槽水排熱回収が可能であると判定する。この際、制御部70は、図6の浴槽水排熱回収運転の状態へ移行させる。
例えば、浴槽水循環ポンプ52が駆動してから浴槽入口サーミスタ53に浴槽50の内部の浴槽水が到達するまでの時間として30秒が経過した際、制御部70は、浴槽入口サーミスタ53の検出温度と残湯サーミスタ12の検出温度とを比較する。浴槽入口サーミスタ53の検出温度が残湯サーミスタ12の検出温度よりも高い場合、制御部70は、循環ポンプ21を駆動することにより浴槽水排熱回収運転を実施する。
循環ポンプ21を駆動すると、例えば、貯湯タンク10の下部の10℃の低温水は、タンク下部配管40、3方弁31、ヒートポンプ入口配管41、ヒートポンプ出口配管42、4方弁32、追い焚き分岐配管48、利用側熱交換器1次側入口配管45を流れる。例えば、当該低温水は、利用側熱交換器22で40℃の浴槽水と熱交換して昇温して30℃の温水となる。当該温水は、利用側熱交換器1次側出口配管46、ふろ熱回収戻し配管47を経て貯湯タンク10の中間部へ貯留される。本動作が継続されると、浴槽入口サーミスタ53の検出温度が低下していく。当該検出温度が予め設定された温度以下になった時点で、制御部70は、循環ポンプ21を停止することにより浴槽水排熱回収運転を終了する。
浴槽50の側の経路では、浴槽水循環ポンプ52の動作は継続する。その結果、湯水は、予め設定された時間だけ循環する。その後、制御部70は、浴槽水循環ポンプ52を停止することにより動作を終了する。
浴槽50の側の経路において、単独動作として、例えば、外気温が5℃未満の場合は、浴槽水循環ポンプ52が自動的に動作する。その結果、浴槽水循環回路51および浴槽50を循環する湯水に接する配管経路の凍結が予め設定された時間だけ予防される。その後、浴槽水循環ポンプ52が停止することにより浴槽配管凍結予防運転が終了する。この際、浴槽水排熱回収運転が事前にされていないと浴槽水の熱を回収できない。そこで、例えば、外気温が7℃未満の場合は、制御部70は、リモコン80から浴槽水排熱回収運転を開始することを催促する情報をリモコン80に報知させる。
以上で説明した実施の形態1によれば、制御部70は、浴槽配管凍結予防運転を開始する前に、浴槽水排熱回収運転を開始することを催促する情報をリモコン80に報知させる。この際、使用者は、当該ガイダンスに従ってリモコン80の操作部80aを操作すればよい。その結果、浴槽配管凍結予防運転が実施される前に浴槽水排熱回収運転が実施される。このため、浴槽水排熱回収運転および浴槽配管凍結予防運転を効率的に実施することができる。
なお、使用者がリモコン80の操作部80aにおいて予め設定された操作を行うことで、浴槽水排熱回収運転を催促する情報を報知するか否かを予め選択できるようにしてもよい。
また、浴槽水の自動保温が予め設定された時間だけ経過してふろ自動運転が終了した時点またはリモコン80の操作部80aの操作によって終了した時点で浴槽水排熱回収運転を催促する情報を報知してもよい。
また、使用者があらかじめリモコン80の操作部80aにおいて浴槽水排熱回収運転の開始時間を予約してもよい。この場合、浴槽水排熱回収運転の開始時間になった時点で、開始信号が制御部70へ送信してもよい。制御部70は、開始信号を受信した際に浴槽水循環ポンプ52を運転し、予め設定された時間が経過した後に水流検出センサ92が浴槽水を検出した場合、図6の浴槽水排熱回収運転状態へ移行してもよい。
また、水位センサ91が浴槽50への湯はり完了後の水位から予め設定された値以上の水位の低下を検出した場合に、浴槽水排熱回収運転および浴槽配管凍結予防運転を開始してもよい。
また、浴槽水循環ポンプ52を運転して、予め設定された時間が経過したときの浴槽入口サーミスタ53の検出温度が予め設定された温度未満である場合、浴槽水の温度が低いために浴槽水排熱回収が不可能であると判定し、浴槽配管凍結予防運転のみを実施してもよい。例えば、予め設定された時間が経過したときの浴槽入口サーミスタ53の検出温度が35℃未満である場合、浴槽配管凍結予防運転のみを実施してもよい。
また、浴槽水循環ポンプ52を運転して、予め設定された時間が経過したときの浴槽入口サーミスタ53の検出温度と残湯サーミスタ12の検出温度との差が予め設定された温度差未満である場合、浴槽水の温度が低いために浴槽水排熱回収が不可能であると判定し、浴槽配管凍結予防運転のみを実施してもよい。例えば、予め設定された時間が経過したときの浴槽入口サーミスタ53の検出温度と残湯サーミスタ12の検出温度との差が3℃未満である場合、浴槽配管凍結予防運転のみを実施してもよい。
なお、浴槽水循環ポンプ52を運転して、浴槽水循環ポンプ52を運転し、予め設定された時間が経過した後に水流検出センサ92が浴槽水を検出しない場合は、浴槽水排熱回収および浴槽配管凍結予防運転が不可能であると判定し、浴槽水排熱回収および浴槽配管凍結予防運転を中止する。
また、リモコン80の表示部80cにおいて浴槽水排熱回収運転または浴槽配管凍結予防運転の動作中であることを表示し、スピーカ80dにおいて浴槽水排熱回収運転または浴槽配管凍結予防運転の開始または終了を音声出力すれば、使用者の使い勝手の良い給湯機を提供することができる。
また、外気温度が浴槽配管凍結予防運転の開始条件となる温度よりも高い温度として予め設定された温度になった時点において、浴槽水排熱回収運転を催促する情報を報知してもよい。例えば、外気温度が浴槽配管凍結予防運転の開始条件となる5℃よりも高い7℃になった時点において、浴槽水排熱回収運転を催促する情報を報知してもよい。
また、外気温度が浴槽配管凍結予防運転の開始条件となる温度に到達したとき、浴槽水排熱回収運転を開始することを催促する情報をリモコン80に報知させても、使用者が浴槽水排熱回収運転の開始させる動作指示としての操作を予め設定された時間内に行わない場合は、通常の浴槽配管凍結予防運転よりも低能力の浴槽配管凍結予防運転を実施してもよい。例えば、浴槽配管凍結予防運転の時間を短縮してもよい。例えば、浴槽配管凍結予防運転における循環流量を減らしてもよい。この場合、低能力の浴槽配管凍結予防運転を実施しながら、使用者の熱回収運転の操作を待つようにしてもよい。
また、外気温度が浴槽配管凍結予防運転の開始条件となる温度よりも低い温度として予め設定された温度に到達したとき、使用者が浴槽水排熱回収運転の開始させる操作を行ったか否かにかかわらず、浴槽配管凍結予防運転を優先的に実施してもよい。例えば、外気温度が3℃に到達したとき、使用者が浴槽水排熱回収運転の開始させる操作を行ったか否かにかかわらず、浴槽配管凍結予防運転を優先的に実施してもよい。
また、浴槽水排熱回収運転を開始することを催促する情報をリモコン80に報知させても、使用者が浴槽水排熱回収運転の開始させる操作を予め設定された時間内に行わない場合は、リモコン80からの報知の度合いを高めて、使用者がより気付きやすいようにしてもよい。例えば、報知の音量を増大させてもよい。例えば、報知音を出力する間隔を短くして報知の頻度をあげてもよい。例えば、報知音を連続で出力して報知時間を拡大してもよい。
また、外気温度が浴槽配管凍結予防運転の開始条件となる温度に到達したとき、浴槽水排熱回収運転を開始することを催促する情報をリモコン80に報知させても、使用者が浴槽水排熱回収運転の開始させる操作を予め設定された時間内に行わない場合は、浴槽配管凍結予防運転を開始することにより、浴槽配管凍結予防運転を優先的に実施してもよい。
1 貯湯タンクユニット
2 給水配管
3 給湯配管
10 貯湯タンク
12 残湯サーミスタ(貯留水温度検出部)
21 循環ポンプ
22 利用側熱交換器
31 3方弁
32 4方弁
40 タンク下部配管
41 ヒートポンプ入口配管
42 ヒートポンプ出口配管
43 タンク上部配管
44 中温水戻し配管
45 利用側熱交換器1次側入口配管
46 利用側熱交換器1次側出口配管
47 ふろ熱回収戻し配管
48 追い焚き分岐配管
50 浴槽
51 浴槽水循環回路
52 浴槽水循環ポンプ
53 浴槽入口サーミスタ(浴槽水温度検出部)
60 ヒートポンプユニット
61 圧縮機
62 沸き上げ用熱交換器
63 膨張弁
64 空気熱交換器
70 制御部
80 リモコン
80a 操作部
80b マイク
80c 表示部
80d スピーカ
91 水位センサ(水位検出部)
92 水流検出センサ(循環検出部)
100 貯湯式給湯機

Claims (14)

  1. 浴槽の内部の浴槽水を取り出して戻す循環回路にて凍結予防運転を開始する前に、浴槽の内部の浴槽水と貯湯タンクの貯留水を熱交換して浴槽水から貯留水に熱を回収する排熱回収運転を開始することを催促する情報をリモコンに報知させる制御部、
    を備えた貯湯式給湯機。
  2. 前記制御部は、前記リモコンにおいて予め設定された操作がなされた際に前記排熱回収運転を開始する請求項1に記載の貯湯式給湯機。
  3. 前記制御部は、前記凍結予防運転を開始する前に前記排熱回収運転を開始することを催促する情報を前記リモコンに報知させるか否かを選択し得るように設けられた請求項1または請求項2に記載の貯湯式給湯機。
  4. 前記制御部は、前記凍結予防運転を開始する前に前記排熱回収運転を開始することを催促する情報を前記リモコンに報知させる条件を外気温度が予め設定された温度未満であるとする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の貯湯式給湯機。
  5. 前記制御部は、前記凍結予防運転を開始する前に前記排熱回収運転を開始することを催促する情報を前記リモコンに報知させる条件をふろ自動運転の終了時とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の貯湯式給湯機。
  6. 前記浴槽の内部の浴槽水の水位を検出する水位検出部、
    を備え、
    前記制御部は、前記水位検出部が浴槽への湯はり完了後の水位から予め設定された値以上の水位の低下を検出した場合に、前記排熱回収運転および前記凍結予防運転を開始する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の貯湯式給湯機。
  7. 前記排熱回収運転で熱交換する貯湯タンクの貯留水の温度を検出する貯留水温度検出部と、
    浴槽水の温度を検出する浴槽水温度検出部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記浴槽水温度検出部により検出された温度と前記貯留水温度検出部により検出された温度との温度差が予め設定された温度差である場合は、前記排熱回収運転を実施せずに前記凍結予防運転を実施する請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の貯湯式給湯機。
  8. 浴槽水の循環回路への循環の有無を検出する循環検出部、
    を備え、
    前記制御部は、前記循環検出部により浴槽水の循環回路への循環を検出されない場合は、前記排熱回収運転および前記凍結予防運転を中止する請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の貯湯式給湯機。
  9. 前記制御部は、前記排熱回収運転または前記凍結予防運転の動作中であることを前記リモコンに報知させる請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の貯湯式給湯機。
  10. 前記制御部は、外気温度が前記凍結予防運転の開始条件となる温度よりも高い温度として予め設定された温度が到達したときに前記排熱回収運転の実施を催促する情報を前記リモコンに報知させる請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の貯湯式給湯機。
  11. 前記制御部は、外気温度が凍結予防運転の開始条件となる温度に到達したとき、前記排熱回収運転を開始することを催促する情報を前記リモコンに報知させても、前記排熱回収運転の動作指示が予め設定された時間内に行われない場合は、通常の凍結予防運転よりも低能力の凍結予防運転を実施する請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の貯湯式給湯機。
  12. 前記制御部は、外気温度が凍結予防運転の開始条件となる温度よりも低い温度として予め設定された温度に到達したときに、前記排熱回収運転の動作指示が行われたか否かにかかわらずに前記凍結予防運転を実施する請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の貯湯式給湯機。
  13. 前記制御部は、前記排熱回収運転を開始することを催促する情報を前記リモコンに報知させても、前記排熱回収運転の動作指示が予め設定された時間行われない場合は、前記リモコンからの報知の度合いを高める請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の貯湯式給湯機。
  14. 前記制御部は、前記排熱回収運転を開始することを催促する情報を前記リモコンに報知させても、前記排熱回収運転の動作指示が予め設定された時間内に行われない場合は、前記凍結予防運転を実施する請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の貯湯式給湯機。
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