JP7119323B2 - 車両用アウトサイドハンドル装置 - Google Patents

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本発明は、車両ドアに設けられたロック装置を、車両ドアを車体に対して閉状態に保持するラッチ状態と、車両ドアが車体に対して回転するのを許容するアンラッチ状態と、に切り替える車両用アウトサイドハンドル装置に関する。
特許文献1はアウトサイドハンドル装置を示している。このアウトサイドハンドル装置は、サイドドアである車両ドアのアウタパネルの車外側面側に位置するアウトサイドハンドルを備えている。
このアウトサイドハンドルは前後方向に延びている。
アウトサイドハンドルの長手方向の一端部は、アウタパネルに固定されたベース部材に上下方向の回転軸まわりに回転可能に支持されている。即ち、アウトサイドハンドルはアウタパネル(ベース部材)に対して、初期位置と、初期位置より車外側に位置する操作位置と、の間を略水平方向に回転可能である。
一方、アウトサイドハンドルの長手方向の他端部には、車内側(アウタパネル側)に向かって延びるガイドアーム部が設けられている。このガイドアーム部はベース部材に車幅方向(車両ドアの厚み方向)に相対移動可能に支持されている。
車両ドアの内部には、ラッチ及びポールを有する周知のロック装置が設けられる。このロック装置は、車両ドアを車体の開口部を閉じる閉位置に保持するラッチ状態と、車両ドアが車体に対して回転して開口部を開放するのを許容するアンラッチ状態と、に移行可能である。
さらにロック装置とアウトサイドハンドルとは、連係手段を介して互いに接続される。
アウトサイドハンドルが初期位置に位置するときロック装置はラッチ状態となる。
一方、車外に位置する乗員が手で初期位置に位置するアウトサイドハンドルを握りながらアウトサイドハンドルを操作位置へ回転させると、ロック装置がアンラッチ状態となる。さらに、乗員がアウトサイドハンドルを操作位置側へ回転させる力が、ロック装置がアンラッチ状態になった後においてもアウトサイドハンドルに掛かり続けると、この力によって車両ドアが閉位置から開方向に回転する。
特開2008-13962号公報
(発明が解決しようとする課題)
特許文献1では、乗員がアウトサイドハンドルを初期位置から操作位置側へ回転させ始めたときに、閉位置に位置する車両ドアが直ちに回転することはない。換言すると、車両ドアの閉位置からの回転動作はアウトサイドハンドルの初期位置からの回転動作に対して遅れる。そのため、車両ドアを閉位置から開方向に回転させるときに、乗員は良好な操作感を得られない。
また、特許文献1の車両用アウトサイドハンドル装置を搭載した車両ドアを有する車両とは別の車両が、この車両ドアに衝突することがある。すると、車両ドアに生じた車幅方向の慣性力によって、初期位置に位置していたアウトサイドハンドルが操作位置へ不意に回転することがある。即ち、このような衝突が発生したときに、特許文献1のアウトサイドハンドルはロック装置を不意にラッチ状態からアンラッチ状態に切り替えてしまうおそれがある。
さらに、乗員が特許文献1のアウトサイドハンドルを初期位置から操作位置へ回転させるためには、乗員はアウトサイドハンドルに略水平方向の力を付与する必要がある。
しかし、車高が高くない車両の車両ドアのアウトサイドハンドルの上下方向位置は、通常、車外において起立している乗員の肩の位置より低い。
そのため、このようなアウトサイドハンドルが初期位置に位置するときに、車外に位置する乗員が手でこのアウトサイドハンドルを操作位置まで回転させるのは容易ではない。換言すると、人間工学的な観点から見ると、このようなアウトサイドハンドルの操作性は良好ではない。
本発明は、車両ドアの閉位置からの回転動作がアウトサイドハンドルの車体に対する移動に対して遅れることがなく、車両ドアを搭載した車両に別の車両が衝突したときにハンドルが操作位置へ不意に回転するおそれが小さく、さらに車外に位置する乗員が手でアウトサイドハンドルを初期位置から操作位置へ移動させることが容易な車両用アウトサイドハンドル装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明に係る車両用アウトサイドハンドル装置は、車両ドアの車外側面と対向するように前記車両ドアに固定されたハンドル本体と、
前記ハンドル本体に初期位置と前記初期位置より上方の操作位置との間を上下方向に移動可能に支持され、且つ、前記ハンドル本体の外側に露出する被操作部を有する可動部材と、
を備え、
前記可動部材が、
前記車両ドアに固定されたロック装置と連係機構を介して接続されており、前記初期位置に位置するときに前記ロック装置をラッチ状態にし、且つ、前記被操作部が上方に押圧されることにより前記初期位置から前記操作位置に移動したときに前記ロック装置をアンラッチ状態にするように構成されるとともに車内側と車外側とにそれぞれ延び且つ互いに同軸をなす一対の回転中心軸を備え、一対の前記回転中心軸を中心として回転することにより、前記初期位置から前記操作位置に移動可能に構成される。
なお、「上下方向」には、完全な(直線的な)上下方向、及び、略上下方向が含まれる。即ち、例えば、水平方向の中心軸を中心とし且つ略上下方向に延びる円弧に沿う方向も「上下方向」に含まれる。
本発明のハンドル本体は車両ドアに固定されている。
そのため、可動部材を利用してロック装置をアンラッチ状態に切り替えた後に、乗員が手でハンドル本体を把持しながらハンドル本体を車外側に移動させると、車両ドアがハンドル本体の車外側への移動に遅れることなく開方向に回転する。そのため、車両ドアを開方向に回転させるときに、乗員は良好な操作感を得られる。
本発明の可動部材の操作位置は初期位置の上方である。
そのため、車外に位置する乗員が手で初期位置に位置する可動部材を操作位置へ移動させるためには、乗員は可動部材を上方へ移動させればよい。
車高が高くない車両の車両ドアのアウトサイドハンドル装置の上下方向位置は、通常、車外において起立している乗員の肩の位置より低い。
従って、このような車両の車外に位置する乗員が手で初期位置に位置する可動部材を操作位置まで移動させることは容易である。換言すると、人間工学的な観点から見て、本発明のアウトドアハンドル装置の操作性は良好である。
本発明のアウトドアハンドル装置を有する車両とは別の車両が、本発明のアウトドアハンドル装置を有する車両に衝突し、アウトドアハンドル装置を搭載した車両ドアに(略)水平方向の慣性力が発生することがある。
しかし、可動部材の移動方向は上下方向である。
従って、このような慣性力が車両ドアに発生したときに、初期位置に位置する可動部材が不意に操作位置へ移動するおそれは小さい。換言すると、このような場合に、可動部材がロック装置を不意にラッチ状態からアンラッチ状態に切り替えてしまうおそれは小さい。
記可動部材に対して偏心し且つ前後方向に延びる回転中心軸を介して、前記可動部材が前記ハンドル本体に回転可能に支持されてもよい
本発明をこのように構成すると、可動部材の移動方向が、前後方向の回転中心軸を中心とし且つ略上下方向に延びる円弧に沿う方向になる。
記ハンドル本体が、一対の前記回転中心軸をそれぞれ回転可能に支持する一対の支持溝を備えてもよい。
本発明をこのように構成すると、可動部材は一対の回転中心軸を中心に上下方向に回転可能(揺動可能)になる。即ち、可動部材は、一対の回転中心軸を中心に回転しながら初期位置と操作位置との間を移動する。
そして、このように構成した場合は、一対の回転中心軸どうしの距離が近くなる。そのため、各回転中心軸が対応する支持溝との間でこじれ難くなる。そのため、可動部材が回転動作を円滑に行えるようになる。
前記可動部材を前記初期位置に向けて移動付勢する付勢手段と、
前記可動部材が前記初期位置より下方に移動するのを規制するストッパと、
を備えてもよい。
本発明をこのように構成すると、可動部材に付勢手段の付勢力以外の外力を付与しないときに、可動部材が初期位置に保持される。
従って、乗員が手で被操作部を押圧することにより可動部材を操作位置に移動させた後に、乗員が可動部材から手を離すと、可動部材は初期位置へ自動的に移動復帰する。
そのため、乗員によるアウトサイドハンドル装置の操作性が向上する。
前記可動部材が初期位置に位置するときに前記被操作部の下端部が露出してもよい。
本発明をこのように構成すると、乗員が被操作部を利用しながら可動部材を初期位置から操作位置まで移動させ易くなる。
本発明の第1の実施形態の車両用アウトサイドハンドル装置を備える車両ドアの車外側から見た側面図である。 車両用アウトサイドハンドル装置及びアウタパネルの車外側から見た斜視図である。 可動部材及び連係ロッドの車外側から見た斜視図である。 図2のIV-IV矢線に沿う模式的な断面図である。 図2のV-V矢線に沿う模式的な断面図である。 図2のVI-VI矢線に沿う模式的な断面図である。 可動部材が操作位置に位置するときの図6と同様の模式的な断面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例の図6に相当する模式的な断面図である。 第1の実施形態の変形例の図7に相当する模式的な断面図である。 本発明の第2の実施形態の車両用アウトサイドハンドル装置の車外側から見た斜視図である。 車両用アウトサイドハンドル装置の車内側から見た斜視図である。 車両用アウトサイドハンドル装置の車内側から見た分解斜視図である。 車両用アウトサイドハンドル装置の車外側から見た分解斜視図である。 車両用アウトサイドハンドル装置の車内側から見た側面図である。 図14のXV-XV矢線に沿う断面図である。 図14のXVI-XVI矢線に沿う断面図である。 図14のXVII-XVII矢線に沿う断面図である。 図14のXVIII-XVIII矢線に沿う断面図である。 図14のXIX-XIX矢線に沿う断面図である。
以下、本発明の第1の実施形態について図1乃至図7を参照しながら説明する。なお、以下の説明中の前後、車幅方向(左右)、及び上下の方向は図面中の矢印方向を基準にしている。
図1に示す車両ドア10の前端部は、車体(図示略)に対して上下方向の回転軸まわりに回転可能として支持されている。この車両ドア10は、回転軸まわりに回転することにより車体の側面に形成された開口部を開閉する。即ち、車両ドア10は前部のサイドドアである。
車両ドア10の下半部を構成するドア本体11の車外側面は金属板からなるアウタパネル12(ドアパネル)により構成されている。図2及び図4に示すように、アウタパネル12の後端近傍部の上部には凹部12aが形成されている。さらにアウタパネル12は、凹部12aの直前に位置する平面部12bと、凹部12aの直後に位置する平面部12cと、を有している。平面部12b及び平面部12cは車幅方向に対して直交している。平面部12cにはアーム用貫通孔(図示略)が形成されている。アウタパネル12の車内側面の周縁部には金属板からなるインナパネル(ドアパネル)(図示略)の周縁部が固定されている。アウタパネル12とインナパネルとの間には空間が形成されている。車両ドア10の上半部はドアサッシュ10aにより構成されている。
車両ドア10のアウタパネル12とインナパネルとの間の空間には、その一部が車両ドア10の後端面において露出するロック装置13が設けられている(図1の破線参照)。ロック装置13はインナパネルに固定されている。このロック装置13は、ラッチ及びポール等を備える周知のロック装置である。ロック装置13は、車両ドア10の車内側面を構成し且つインナパネルに固定されたトリム(図示略)の上端面に上下方向にスライド自在に設けられたロックノブ14と連係している。さらにロック装置13は、後述する連係ロッド45を介してアウトサイドハンドル装置20と連係している。
続いてアウトサイドハンドル装置20の詳しい構造について説明する。
アウトサイドハンドル装置20は主要な構成要素としてハンドル本体21、及び、可動部材30を具備している。
図2及び図4乃至図7等に示したハンドル本体21は前後方向に延びる長尺状部材である。ハンドル本体21は互いに着脱可能な上側分割部21a及び下側分割部21bを備えている。換言すると、上側分割部21aと下側分割部21bとを一体化することによりハンドル本体21が完成する。ハンドル本体21(上側分割部21a、下側分割部21b)は中空構造であり且つその車外側面は湾曲面である。ハンドル本体21の構成材料は、例えば硬質樹脂材である。
ハンドル本体21の前後両端部は前方被固定部22及び後方被固定部23によりそれぞれ構成されている。図5に示すように、上側分割部21aの前方被固定部22及び後方被固定部23に対応する部位の断面形状、並びに、下側分割部21bの前方被固定部22及び後方被固定部23に対応する部位の断面形状は、いずれも略二等辺三角形である。さらにハンドル本体21の前方被固定部22及び後方被固定部23の横断面形状は略正三角形である。
図4及び図5に示すように、上側分割部21aの前方被固定部22に対応する部位の車内側面、及び、下側分割部21bの前方被固定部22に対応する部位の車内側面は、車幅方向に対して直交する平板である車内側壁22aによりそれぞれ構成されている。さらに上側分割部21aの前方被固定部22に対応する部位の内部には、前方被固定部22の後端部より前方に位置し且つ前方被固定部22の前端部より後方に位置する支持壁22bが設けられている。図5に示すように、支持壁22bの正面形状は略正三角形であり、且つ、支持壁22bの上半部の外周部が上側分割部21aの内周面に固定されている。支持壁22bの車内側端部近傍には、断面円形の貫通孔22cが形成されている。さらに、支持壁22bの前面には貫通孔22cと同軸をなす軸受24が固定されている。さらに、図4及び図5に示すように、支持壁22bの後面には、共に後方に向かって延びる上下一対の下端ストッパ22d及び上端ストッパ22eが突設されている。
同様に、図4に示すように、上側分割部21aの後方被固定部23に対応する部位の車内側面、及び、下側分割部21bの後方被固定部23に対応する部位の車内側面は、車内側壁22aと同一平面上に位置する平板である車内側壁23aによりそれぞれ構成されている。さらに下側分割部21bの後方被固定部23に対応する部位の内部には、後方被固定部23の前端部より後方に位置し且つ後方被固定部23の後端部より前方に位置する支持壁23bが設けられている。図示は省略してあるが、支持壁22bと同様に、支持壁23bの正面形状は略正三角形であり、且つ、支持壁23bの上半部の外周部が上側分割部21aの内周面に固定されている。下側分割部21bの車内側壁23aの支持壁23bより前方に位置する部位には上下方向に延びるアーム用スリット(図示略)が形成されている。支持壁23bの車内側端部近傍には、貫通孔22cと同軸をなし且つ断面形状が円形である貫通孔23cが形成されている。さらに、支持壁23bの後面には貫通孔23cと同軸をなす軸受24が固定されている。さらに、図示は省略してあるが、支持壁23bの前面には、共に前方に向かって延びる上下一対の下端ストッパ22d及び上端ストッパ22eが突設されている。
ハンドル本体21(上側分割部21a、下側分割部21b)の前後方向の中央部は、前方被固定部22及び後方被固定部23に接続し且つ前方被固定部22及び後方被固定部23より上下寸法及車幅方向寸法が小さい被把持部26により構成されている。
上側分割部21a及び下側分割部21bの被把持部26に対応する部位の車外側面は、それぞれ車外側壁27により構成されている。一方、上側分割部21a及び下側分割部21bの被把持部26に対応する部位の車内側面は、それぞれ車内側壁28により構成されている。さらに車内側壁28の前後両端部を除く部位は平面視で略直線状をなす中央壁部28aにより構成されている。車内側壁28の前端部は車内側壁22aの後端部に接続しており、且つ、車内側壁28の後端部は車内側壁23aの前端部に接続している。
図4、図6、及び図7に示すように下側分割部21bの被把持部26に対応する部位の底面は開放されている。即ち、下側分割部21bの被把持部26に対応する部位には底面開口部21cが形成されている。さらに図6及び図7に示すように、上側分割部21a及び下側分割部21bの車外側壁27及び車内側壁28の中央壁部28aの横断面形状は、貫通孔22c、23c(軸受24)を中心とし且つ互いに径が異なる2つの円弧とそれぞれ略同一である。
図2、図3、図6、及び図7に示すように可動部材30は、主要な構成要素として、本体部31、軸支持部35、36、回転中心軸37、38、及び連係アーム39を備えている。可動部材30の構成材料は、例えば硬質樹脂材である。
本体部31は、上面が開口する中空体であり、且つ、その水平面で切断したときの断面形状は略長方形である。本体部31の内部空間には、例えば、リモコン(図示略)が発信する電波を受信可能な小型受信器(図示略)が設けられている。この小型受信器は、ケーブル及び制御装置(ECU)を介してロックノブ14用の電動アクチュエータ(図示略)に接続される。図6及び図7に示すように、本体部31の車外側面32及び車内側面33の横断面形状は互いに径が異なる略円弧形状である。本体部31の車幅方向寸法は、ハンドル本体21の底面開口部21cの車幅方向寸法より小さい。さらに本体部31の車幅方向寸法は、車外側壁27の内面と中央壁部28aの内面との間の車幅方向寸法より小さい。また、本体部31の前後寸法は底面開口部21cの前後寸法より小さい。
図3及び図4に示すように、本体部31の前後両面には、軸支持部35、36がそれぞれ固定されている。軸支持部35及び軸支持部36の平面形状はL字形である。さらに軸支持部35及び軸支持部36の上下寸法は、対をなす下端ストッパ22dと上端ストッパ22eとの間の上下間隔より小さい。
さらに軸支持部35の前端面と軸支持部36の後端面には、共に円柱形状の回転中心軸37、38がそれぞれ固定されている。回転中心軸37と回転中心軸38とは互いに同軸であり且つ共に水平方向(前後方向)に延びている。さらに回転中心軸37及び回転中心軸38の外径はハンドル本体21の貫通孔22c、23cより僅かに小さい。さらに回転中心軸37及び回転中心軸38は車内側面33よりも車内側に位置している。換言すると、回転中心軸37及び回転中心軸38は本体部31に対して車内側に偏心している。車外側面32の横断面形状(略円弧形状)の曲率中心及び車内側面33の横断面形状(略円弧形状)の曲率中心は、回転中心軸37及び回転中心軸38を通る直線上又は当該直線の近傍に位置する。さらに軸支持部35の前端面と軸支持部36の後端面との間の前後方向距離は、ハンドル本体21の支持壁22bの後面と支持壁23bの前面との間の前後方向距離より短い。さらに回転中心軸37の前端面と回転中心軸38の後端面との間の前後方向距離は、ハンドル本体21の支持壁22bの後面と支持壁23bの前面との間の前後方向距離より長い。
さらに軸支持部36の車内側面には、車内側に向かって延びる連係アーム39の車外側端部が固定されている。
ハンドル本体21と可動部材30とは互いに組み付けられる。
ハンドル本体21と可動部材30とを組み付けるにはまず、下側分割部21bから分離された上側分割部21aの支持壁22bの貫通孔22cと支持壁23bの貫通孔23cとに対して、可動部材30の回転中心軸37、38をそれぞれ回転可能に嵌合する。すると、前後の軸受24が対応する回転中心軸37、38をそれぞれ回転可能に支持する。このとき、前側の軸支持部35を支持壁22bと一体化した下端ストッパ22dと上端ストッパ22eとの間に位置させ、且つ、後側の軸支持部36を支持壁23bと一体化した下端ストッパ22dと上端ストッパ22eとの間に位置させる。さらに、図3に示す捩じりコイルバネ42を回転中心軸38の周囲に設けて、捩じりコイルバネ42を弾性変形させた状態で、捩じりコイルバネ42の一端を回転中心軸38に係止し且つ捩じりコイルバネ42の他端を支持壁23bに係止する。
続いて、下側分割部21bを下方から上側分割部21a及び可動部材30に対して接近させて、可動部材30の本体部31の下端部が下側分割部21bの下面より下方に位置するように本体部31の下部を底面開口部21cに挿入する。さらに上側分割部21aの下端面と下側分割部21bの上端面とを互いに接触させる。
そして、上側分割部21a及び下側分割部21bの一方に形成された貫通孔に挿入したネジを、上側分割部21a及び下側分割部21bの他方に形成された雌ねじ孔に螺合することにより、上側分割部21aと下側分割部21bとを互いに固定する。するとハンドル本体21が完成する。
弾性変形状態にある捩じりコイルバネ42が発生する付勢力によって、可動部材30(本体部31)が回転中心軸37、38(貫通孔22c、23c)を中心に図6及び図7の時計方向に回転付勢される。換言すると、捩じりコイルバネ42が発生する付勢力によって可動部材30がハンドル本体21に対して下方に移動付勢される。但し、可動部材30のハンドル本体21に対する下方移動は、前後の軸支持部35、36が対応する下端ストッパ22dの上面に接触する位置で規制される。このときの可動部材30の位置が初期位置である。可動部材30に対して捩じりコイルバネ42以外の付勢力を付与しないとき可動部材30は初期位置に位置する。可動部材30が初期位置に位置するとき、本体部31の下端部である被操作部31aはハンドル本体21の底面より下方に位置する。
さらに可動部材30のハンドル本体21に対する上方への回転(移動)は、前後の軸支持部35、36が対応する上端ストッパ22eの下面に接触する位置で規制される。このときの可動部材30の位置が操作位置である。可動部材30が操作位置に位置するとき、本体部31の下端部である被操作部31aはハンドル本体21の底面より下方に位置する。即ち、本体部31の被操作部31aは常にハンドル本体21の底面より下方に位置する。
このように可動部材30はハンドル本体21に対して初期位置と操作位置との間を上下方向に相対移動(相対回転)することが可能である。
図2及び図4に示すように、アウトサイドハンドル装置20のハンドル本体21は、連係アーム39の車内側端部をアウタパネル12の平面部12cの上記アーム用貫通孔に車外側から挿入し且つ車内側壁22a、23aをアウタパネル12の平面部12b、12cにそれぞれ接触させた状態で、固定手段によりアウタパネル12に固定される。より詳細には、上側分割部21aの車内側壁22a、23aにはそれぞれ貫通孔(図示略)が形成されており、且つ、図4に示すように上側分割部21aの車内側壁22a、23aの内面(車外側面)にはこれらの貫通孔とそれぞれ同軸をなすナット48(固定手段)が固定されている。さらに平面部12b、12cにはそれぞれ貫通孔が形成されている。そして、アウタパネル12の車内側から平面部12b、12cの各貫通孔に挿入した各ネジ47(固定手段)を、車内側壁22a、23aの各貫通孔を貫通させながら対応するナット48に対してそれぞれ螺合する。
さらに図1、図3、及び図4に示すように、可動部材30の連係アーム39の車内側端部に、略上下方向に延びる金属製の硬質部材である連係ロッド45(連係機構)の一端部(上端部)を、前後方向に延びる回転接続ピン46を介して回転可能に接続する。さらに、連係ロッド45の他端部(下端部)を、アウトサイドハンドル装置20より下方に位置するロック装置13のオープンレバー(図示略)に前後方向に延びる回転接続ピン(図示略)を介して回転可能に接続する。このオープンレバーは、前後方向に延びる回転軸を中心に回転可能である。
このようにロック装置13のオープンレバーと可動部材30とは、連係ロッド45、上側の回転接続ピン46、及び下側の回転接続ピンを介して互いに連係している。従って、ロック装置13のオープンレバーは可動部材30の動きと連動する。具体的には、可動部材30が初期位置に位置するとき、オープンレバーは初期位置に位置する。一方、可動部材30が操作位置に位置するとき、オープンレバーは操作位置に位置する。
車両ドア10が車体の開口部を閉じている状態で可動部材30が初期位置に位置し且つオープンレバーが初期位置に位置するとき、ロック装置13はラッチ状態を維持する。また、ロックノブ14がロック位置(図示略)に位置するときは、可動部材30を初期位置から操作位置まで回転させてオープンレバーを操作位置に移動させても、ロック装置13はラッチ状態を維持する。
ロックノブ14がロック位置に位置する場合に、車外に位置する乗員が上記リモコンに開錠信号(無線信号)を発信させると、この開錠信号が本体部31内の上記小型受信器によって受信される。すると、電動アクチュエータがロックノブ14をアンロック位置(図1の位置)に移動させる。
ロックノブ14がアンロック位置に位置する場合に、車両ドア10が搭載された車両の乗員が車外において手でハンドル本体21の被把持部26を把持し且つ被操作部31aを上方に押しながら可動部材30を操作位置へ移動させると、初期位置に位置していたオープンレバーが操作位置に移動する。するとロック装置13がアンラッチ状態となるので、車両ドア10は車体に対して開方向に回転可能になる。
ところで、アウトサイドハンドル装置20のハンドル本体21は車両ドア10のアウタパネル12の車外側面に固定されている。そのため、乗員が手で被把持部26を把持しながら可動部材30を利用してロック装置13をアンラッチ状態に切り替えた後に、乗員が被把持部26を把持しながらハンドル本体21を車体に対して車外側に相対移動させると、車両ドア10がハンドル本体21の車外側への移動に遅れることなく開方向に回転する。そのため、車両ドア10を開方向に回転させるときに、乗員は良好な操作感を得られる。
さらにハンドル本体21の可動部材30の操作位置は初期位置の上方である。そのため、車外に位置する乗員が手で初期位置に位置する可動部材30を操作位置へ移動させるためには、乗員は可動部材30を上方へ移動させればよい。
車高が高くない車両の車両ドア10のアウトサイドハンドル装置20の上下方向位置は、通常、車外において起立している乗員の肩の位置より低い。
従って、車外に位置する乗員が、このような車両ドア10に設けられたハンドル本体21を手で把持しながら、手で可動部材30を操作位置まで移動させるのは容易である。換言すると、人間工学的な観点から見ると、このようなアウトサイドハンドル装置20(可動部材30)の操作性は良好である。
また、車両ドア10を有する車両とは別の車両が車両ドア10に衝突し、車両ドア10に車幅方向の慣性力が発生する可能性がある。また、車両ドア10を有する車両に対して別の車両が正面衝突し、車両ドア10に前後方向の慣性力が発生する可能性がある。即ち、このような状況が発生すると、車両ドア10に(略)水平方向の慣性力が発生する可能性がある。
可動部材30のハンドル本体21に対する移動方向は上下方向である。
従って、このような慣性力が車両ドア10に発生したときに、初期位置に位置する可動部材30がこの慣性力によって不意に操作位置へ回転するおそれが小さい。換言すると、このような場合に、可動部材30がロック装置13を不意にラッチ状態からアンラッチ状態に切り替えてしまうおそれが小さい。
さらに、前後方向に延びる回転中心軸37、38まわりにハンドル本体21に対して相対回転する可動部材30の連係アーム39と、連係ロッド45の上端部とが、前後方向に延びる回転接続ピン46を介して回転可能に接続されている。さらに、連係ロッド45の下端部と、ロック装置13の構成要素であり且つ前後方向に延びる回転軸を中心に回転するオープンレバーと、が前後方向に延びる回転接続ピンを介して回転可能に接続されている。
本実施形態では、可動部材30が回転中心軸37、38を中心にハンドル本体21に対して上下方向に相対回転可能である。そのためこのように、可動部材30とロック装置13とを連係する連係機構を、連係ロッド45、上側の回転接続ピン46、及び下側の回転接続ピンによって構成できる。換言すると、可動部材30とロック装置13とを連係する連係機構の構造が簡単である。
なお、第1の実施形態を、図8及び図9に示す変形例の態様で実施してもよい。
この変形例のアウトサイドハンドル装置20Aの基本構造はアウトサイドハンドル装置20と同一である。即ち、被把持部26の車外側壁27及び中央壁部28aの横断面形状が円弧形状ではなく上下方向に延びる直線形状である点、及び、可動部材30Aの車外側面32及び車内側面33の横断面形状が円弧形状ではなく上下方向に延びる直線形状である点、を除いてアウトサイドハンドル装置20Aはアウトサイドハンドル装置20と同一である。従って、本変形例のアウトサイドハンドル装置20Aでは、可動部材30Aが、図8に示す初期位置と図9に示す操作位置との間を、ハンドル本体21Aに対して上下方向に直線的に相対移動する。
なお、図示は省略してあるが、本変形例のアウトサイドハンドル装置20Aは上記連係機構を介してロック装置13に接続されている。
この変形例のアウトサイドハンドル装置20Aも上記実施形態のアウトサイドハンドル装置20と同様の作用効果を発揮可能である。
続いて、本発明の第2の実施形態を図10乃至図19を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同じ部材には同じ符号を付すにとどめて、その詳細な説明は省略する。
この第2の実施形態のアウトサイドハンドル装置50は主要な構成要素としてハンドル本体51、可動部材78、ベルクランク85、及び捩じりコイルバネ95(付勢手段)を具備している。
ハンドル本体51は前後方向に延びる長尺状部材である。ハンドル本体51は互いに着脱可能な上側分割部53、下側第1分割部67、及び下側第2分割部72を備えている。換言すると、上側分割部53、下側第1分割部67、及び下側第2分割部72を一体化することによりハンドル本体51が完成する。ハンドル本体51(上側分割部53、下側第1分割部67、及び下側第2分割部72)は中空構造であり且つその車外側面は湾曲面である。ハンドル本体51の構成材料は、例えば硬質樹脂材である。
上側分割部53はその底面全体が開口している。
上側分割部53の前後方向の中央部は、前部及び後部より車幅方向寸法が小さい被把持部54により構成されている。
図13、図15、及び図16に示すように、上側分割部53の車内側壁の前部の内面には車内側支持部55が設けられており、且つ、上側分割部53の車外側壁の前部の内面には車内側支持部55と対向する車外側支持部56が設けられている。さらに車内側支持部55の車外側支持部56との対向面に可動部材支持溝55aが形成され、且つ、車外側支持部56の車内側支持部55との対向面には可動部材支持溝56aが形成されている。可動部材支持溝55a及び可動部材支持溝56aの下面は共に開口しており、且つ、可動部材支持溝55a及び可動部材支持溝56aの上部は共に半円形である。
さらに図13、図15、及び図18に示すように、上側分割部53の車内側壁の後部には、互いに前後方向に対向する上側第1支持部57及び上側第2支持部58が形成されている。さらに上側第1支持部57の上側第2支持部58との対向面にベルクランク支持溝57aが形成され、且つ、上側第2支持部58の上側第1支持部57との対向面にはベルクランク支持溝58aが形成されている。ベルクランク支持溝57a及びベルクランク支持溝58aの下面は共に開口しており、且つ、ベルクランク支持溝57a及びベルクランク支持溝58aの上部は共に半円形である。
上側分割部53の車内側壁の後部には、上側第1支持部57と上側第2支持部58の上端部どうしを接続するストッパ59が設けられている。そして図19に示すように、ストッパ59の下面には初期位置規定面59a及び操作位置規定面59bが形成されている。上側第1支持部57、上側第2支持部58、及びストッパ59によって囲まれた部位は、上側分割部53の車内側壁を車幅方向に貫通する上側開口部60である。
さらに図12及び図14に示すように、上側分割部53の車内側面には前後一対の雌ねじ孔62、63が形成されている。さらに上側分割部53の車内側面には前後一対の嵌合用凹部64、65が形成されている。さらに嵌合用凹部64、65の底面には、それぞれ雌ねじ孔64a、65aが形成されている。
図12及び図13等に示すように、下側第1分割部67の上面及び後面は開口している。
下側第1分割部67の底面の後部には一対のピン支持部68、69が設けられている。ピン支持部68とピン支持部69とは互いに車幅方向に対向している。
さらに下側第1分割部67の車内側壁の前部には前側嵌合突部70が上向きに突設されている。前側嵌合突部70には貫通孔71が形成されている。
図12及び図13等に示すように、下側第2分割部72の上面及び前面は開口している。
下側第2分割部72の底面の前部には一対の下側第1支持部73及び下側第2支持部74が設けられている。下側第1支持部73と下側第2支持部74とは互いに前後方向に対向している。さらに下側第1支持部73と下側第2支持部74との間の部位は、下側第2分割部72の車内側壁を車幅方向に貫通する下側開口部75である。
さらに下側第2分割部72の車内側壁の後部には後側嵌合突部76が上向きに突設されている。後側嵌合突部76には貫通孔77が形成されている。
図12及び図13等に示すように、可動部材78は前後方向に延びる長尺状部材である。可動部材78の構成材料は、例えば硬質樹脂材である。
可動部材78は、その前端部である基端部79と、基端部79から後方に延びる被操作部82と、被操作部82の後端部から後方に延びる円柱状の連係ピン83と、を一体的に備えている。
さらに可動部材78は、基端部79の車内側面から車内側に突出する回転中心軸80と、基端部79の車外側面から車外側に突出し且つ回転中心軸80と同軸をなす回転中心軸81と、を一体的に備えている。
図12、図13、図15、及び図19等に示すように、ベルクランク85は、車幅方向に延びる連係部86と、連係部86の前面から前方に突出する被支持ピン89と、連係部86の後面から後方に突出し且つ被支持ピン89と同軸をなす被支持ピン90と、を有している。
さらに連係部86の両端近傍部には、共に連係部86を前後方向に貫通する第1連係孔87と第2連係孔88とがそれぞれ形成されている。
金属製の捩じりコイルバネ95は、コイル状部96と、コイル状部96の一端から延びる第1係止片97と、コイル状部96の他端から延びる第2係止片98と、を一体的に備えている。
上側分割部53、下側第1分割部67、下側第2分割部72、可動部材78、ベルクランク85、及び捩じりコイルバネ95は互いに組み付けられる。
これらの部材どうしを互いに組み付けるためには、例えば、まずベルクランク85の被支持ピン90を捩じりコイルバネ95のコイル状部96に挿入し、且つ、可動部材78の連係ピン83をベルクランク85の第1連係孔87に挿入する。
続いて、可動部材78の回転中心軸80と回転中心軸81とを、上側分割部53の可動部材支持溝55aと可動部材支持溝56aとにそれぞれ下方から挿入する。さらに連係部86の車内側端部を上側開口部60を通して上側分割部53の車内側に位置させながら、ベルクランク85の被支持ピン89と被支持ピン90とを、上側分割部53のベルクランク支持溝57aとベルクランク支持溝58aとにそれぞれ下方から挿入する。さらに、捩じりコイルバネ95の第1係止片97を連係部86に係止する。
続いて、下側第1分割部67を上側分割部53の前部に対して下方から接近させて、前側嵌合突部70を嵌合用凹部64に嵌合しながら、下側第1分割部67の上端面を上側分割部53の前部の下端面に対して接触させる。さらに、図11、図14、及び図15に示したネジ99aを、前側嵌合突部70の貫通孔71を貫通させながら上側分割部53の雌ねじ孔64aに螺合させる。すると、下側第1分割部67の上端面が上側分割部53の前部の下端面に接触した状態で下側第1分割部67が上側分割部53の前部に固定される。
すると、図14及び図16に示すように、下側第1分割部67のピン支持部68とピン支持部69が、可動部材78の回転中心軸80と回転中心軸81とをそれぞれ下方から支持する。そのため、回転中心軸80、81が対応する可動部材支持溝55a、56a内で自身の軸線まわりに回転可能となる。即ち、可動部材78が回転中心軸80、81を中心に上側分割部53及び下側第1分割部67に対して上下方向に回転可能になる。
さらに下側第2分割部72を上側分割部53の後部に対して下方から接近させて、図11に示すように捩じりコイルバネ95の第2係止片98を下側第2分割部72の下側開口部75の下縁部に係止させる。そして、後側嵌合突部76を嵌合用凹部65に嵌合し且つ下側開口部75を上側開口部60の直下に位置させながら、下側第2分割部72の上端面を上側分割部53の後部の下端面に対して接触させる。さらに、図11、図14、及び図15に示したネジ99bを、後側嵌合突部76の貫通孔77を貫通させながら上側分割部53の雌ねじ孔65aに螺合させる。すると、下側第2分割部72の上端面が上側分割部53の後部の下端面に接触した状態で下側第2分割部72が上側分割部53の後部に固定される。
すると、図14及び図18に示すように、下側第2分割部72の下側第1支持部73と下側第2支持部74とが、ベルクランク85の被支持ピン89と被支持ピン90とをそれぞれ下方から支持する。そのため、被支持ピン89、90が対応するベルクランク支持溝57a、58a内で自身の軸線まわりに回転可能となる。即ち、ベルクランク85が被支持ピン89、90を中心に上側分割部53(上側開口部60)及び下側第2分割部72(下側開口部75)に対して上下方向に回転可能になる。
さらに、下側第2分割部72の上端面が上側分割部53の後部の下端面に接触したときに、捩じりコイルバネ95のコイル状部96が弾性変形状態になり、捩じりコイルバネ95が付勢力を発生する。
ところで、上述のように、可動部材78の連係ピン83がベルクランク85の第1連係孔87に挿入されているので、可動部材78及びベルクランク85は互いに連動する。さらに、捩じりコイルバネ95が発生する付勢力が、ベルクランク85を常に図19の時計方向に回転付勢している。
そのため、可動部材78及びベルクランク85に対して捩じりコイルバネ95の付勢力以外の外力を付与しないとき、図19に示すように、ベルクランク85はその上面が初期位置規定面59aに接触する初期位置に位置する。さらにこのとき、ベルクランク85と連動する可動部材78は、図17の実線、図10、図11、及び図14に示す初期位置に位置する。可動部材78が初期位置に位置するとき、可動部材78の被操作部82の下部は、被把持部54の下端より下方に位置する。換言すると、このとき被操作部82の下部がアウトサイドハンドル装置50の外側に露出する。
一方、例えば、初期位置に位置する可動部材78の被操作部82の下部を手で上方に押すと、被操作部82が捩じりコイルバネ95の付勢力に抗して、回転中心軸80、81を中心に上方に回転する。そして、可動部材78が図17に仮想線で示す操作位置に位置したときに、可動部材78と連動するベルクランク85が図19に仮想線で示すように操作位置規定面59bに接触することにより操作位置で回転を規制される。その結果、可動部材78の上方への回転が操作位置で規制される。
さらに可動部材78の回転中心軸80と回転中心軸81との距離が、(第1の実施形態の回転中心軸37と回転中心軸38との距離よりも)短い。そのため、可動部材78が回転するときに各回転中心軸80、81が対応する可動部材支持溝55a、56aとの間でこじれ難い。従って、可動部材78は初期位置と操作位置との間を円滑に回転できる。
アウトサイドハンドル装置50のハンドル本体51は、上側第1支持部57、上側第2支持部58及びストッパ59並びにベルクランク85の車内側端部をアウタパネル12の平面部12cに形成された後部貫通孔12c1(図18及び図19参照)に車外側から挿入し、且つハンドル本体51の前部及び後部の車内側面をアウタパネル12の平面部12b、12cにそれぞれ接触させた状態で、固定手段によりアウタパネル12に固定される。より詳細には、アウタパネル12の車内側から平面部12b、12cの各貫通孔に挿入した各ネジ(図示略)を雌ねじ孔62、63にそれぞれ螺合させることによりハンドル本体51はアウタパネル12に固定される。
さらにベルクランク85の第2連係孔88には、回転接続ピン46を介して、連係ロッド45の一端部(上端部)が回転可能に接続される。そして連係ロッド45の他端部(下端部)がロック装置13のオープンレバーに接続される。
そのため、第2の実施形態においても、可動部材78及びベルクランク85が初期位置に位置するときオープンレバーは初期位置に位置し、且つ、可動部材78及びベルクランク85が操作位置に位置するときオープンレバーは操作位置に位置する。
以上説明した第2の実施形態においても、アウトサイドハンドル装置50のハンドル本体51は車両ドア10のアウタパネル12の車外側面に固定されている。さらに、アウトサイドハンドル装置50の可動部材78はハンドル本体51に対して上下方向に移動し、且つ、可動部材78の操作位置は初期位置の上方に位置する。そして、乗員は、手でハンドル本体51の被把持部54を把持し且つ被操作部82を上方に押しながら可動部材78を操作位置へ移動させることが可能である。
従って、第2の実施形態のアウトサイドハンドル装置50は、第1の実施形態のアウトサイドハンドル装置20、20Aと実質的に同一の作用効果を発揮可能である。
以上、本発明を第1及び第2の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるべきものではない。
例えば、アウタパネル21にアウタパネル21とは別体のベース部材(図示略)を固定し、且つ、このベース部材にハンドル本体21、21A、51を固定してもよい。換言すると、アウタパネル21にハンドル本体21、21A、51を間接的に固定してもよい。
車両ドア10はサイドドアでなくてもよい。例えば、車両ドア10はバックドアであってもよい。
またスライド式の車両ドアに本発明を適用してもよい。
第2の実施形態において、回転中心軸80、81と可動部材78とを互いに別部材として製造し、且つ、回転中心軸80、81及び可動部材78をそれぞれ製造した後に回転中心軸80、81及び可動部材78を互いに固定してもよい。
10・・・車両ドア、12・・・アウタパネル、13・・・ロック装置、20、20A・・・アウトサイドハンドル装置、21、21A・・・ハンドル本体、22d・・・下端ストッパ、22e・・・上端ストッパ、26・・・被把持部、27・・・車外側壁、28・・・車内側壁、30、30A・・・可動部材、31・・・本体部、31a・・・被操作部、34a、34b・・・案内突起、37、38・・・回転中心軸、42・・・捩じりコイルバネ(付勢手段)、45・・・連係ロッド(連係機構)、50・・・アウトサイドハンドル装置、可動部材支持溝(支持溝)55a、56a、78・・・可動部材、82・・・被操作部、80、81・・・回転中心軸、85・・・ベルクランク。

Claims (7)

  1. 車両ドアの車外側面と対向するように前記車両ドアに固定されたハンドル本体と、
    前記ハンドル本体に初期位置と前記初期位置より上方の操作位置との間を上下方向に移動可能に支持され、且つ、前記ハンドル本体の外側に露出する被操作部を有する可動部材と、
    を備え、
    前記可動部材が、
    前記車両ドアに固定されたロック装置と連係機構を介して接続されており、前記初期位置に位置するときに前記ロック装置をラッチ状態にし、且つ、前記被操作部が上方に押圧されることにより前記初期位置から前記操作位置に移動したときに前記ロック装置をアンラッチ状態にするように構成されるとともに、車内側と車外側とにそれぞれ延び且つ互いに同軸をなす一対の回転中心軸を備え、一対の前記回転中心軸を中心として回転することにより、前記初期位置から前記操作位置に移動可能に構成された、車両用アウトサイドハンドル装置。
  2. 請求項に記載の車両用アウトサイドハンドル装置において、
    前記ハンドル本体が、一対の前記回転中心軸をそれぞれ回転可能に支持する一対の支持溝を備える、車両用アウトサイドハンドル装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用アウトサイドハンドル装置において、
    前記可動部材は、前後方向に延びる長尺状部材であり、その前端部である基端部と、基端部から後方に延びる前記被操作部と、前記被操作部の後端部から後方に延びる連ピンと、を備え、
    前記基端部に一対の前記回転中心軸が設けられている、車両用アウトサイドハンドル装置。
  4. 請求項に記載の車両用アウトサイドハンドル装置において、
    車幅方向に延びる連部と、前記連部から前後方向に突出する被支持ピンと、を有し、前記被支持ピンを中心に回転可能に前記ハンドル本体に支持されたベルクランクを備え、
    前記ベルクランクの前記連部の両端近傍部には、前記連部を前後方向に貫通する第第1連係孔及び第2連係孔がそれぞれ形成され、
    前記第1連係孔に前記連ピンが挿入され、
    前記第2連係孔が前記連機構に接続される、車両用アウトサイドハンドル装置。
  5. 請求項に記載の車両用アウトサイドハンドル装置において、
    コイル状部と、前記コイル状部の一端から延びる第1係止片と、前記コイル状部の他端から延びる第2係止片と、を備える捩じりコイルバネを備え、
    前記コイル状部が前記被支持ピンに挿入され、前記第1係止片が前記連部に係止され、前記第2係止片が前記ハンドル本体に係止され、
    前記捩じりコイルバネが発生する付勢力が前記ベルクランクを介して前記可動部材に伝達されることにより、前記可動部材が初期位置向けて付勢される、車両用アウトサイドハンドル装置。
  6. 請求項に記載の車両用アウトサイドハンドル装置において、
    前記可動部材が前記初期位置より下方に移動するのを規制するストッパを備える、車両用アウトサイドハンドル装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の車両用ドアロック装置において、
    前記可動部材が初期位置に位置するときに前記被操作部の下端部が露出する、車両用アウトサイドハンドル装置
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