JP7118560B2 - 仕切りを備えた浅形容器に収容したアメリカンワッフルを含む冷凍食品の製造方法 - Google Patents
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Description
これを防ぐため食品に添加物を配合したり含浸したり、食品の収容状態や収容する容器の形状を工夫すること等が試みられている。
例えば、冷凍カレーソースと冷凍米飯を層状に形成してなる容器入り層状カレーが知られている(例えば特許文献1参照)。
また、小麦粉焼成品の表面に、該小麦粉焼成品の重量に対して水を5~50重量%添加含浸せしめた後、冷凍することを特徴とする冷凍小麦粉焼成品の製造法が知られている(例えば特許文献2参照)。
また、小麦粉100重量部に対し、糖類4~120重量部およびグルコノデルタラクトン又はグルコン酸0.1~25重量部を含有する冷凍用ケーキが知られている(例えば特許文献3参照)。
また、デュラム小麦セモリナ50~70重量%および他の穀類粉砕物50~30重量%からなる穀類粉砕物と、レシチンおよびモノグリセリド系乳化剤から選ばれる少なくとも1種の乳化剤とからなる原料を使用することを特徴とする、冷凍パンケーキ類の製造法が知られている(例えば特許文献4参照)。
また、その周縁部に角部が設けられ、かつマイクロ波透過性の素材から形成された容器にα化済み冷凍麺が充填されてなる電子レンジ調理用容器入り冷凍麺であって、前記α化済み冷凍麺が、少なくとも前記容器の底面をほぼ覆うように前記容器に充填されており、前記容器の角部付近にある前記α化済み冷凍麺の麺線に、過加熱防止液が添加されており、および前記過加熱防止液が、(a) 麺用のスープ、麺用のソース、またはこれらの希釈液、および(b)塩、醤油、ソース、味噌の少なくとも1つ以上を含む調味溶液からなるグループから選択される、ことを特徴とする電子レンジ調理用容器入り冷凍麺が知られている(例えば特許文献5参照)。
また、クリーム、砂糖、卵黄を乾燥重量でそれぞれ18~38重量%、38~58重量%、14~34重量%含有する混合物を62~98℃にて加熱混合した乳化物Aを乾燥重量で1.7~20重量%配合して焼成する、水分が20~60重量%である穀粉焼成物の製造法が知られている(例えば特許文献6参照)。
また、固形食品を冷凍固化してなる冷凍固形食品部と、流動性食品を冷凍固化してなる冷凍流動性食品部と、具材を冷凍固化してなる冷凍具材とを有し、該冷凍固形食品部の上に該冷凍流動性食品部が重ねて配され、該冷凍流動性食品部の表面において該冷凍具材が露出している調理済み冷凍食品であって、 前記冷凍具材は、最大差し渡し長さ10~600mm且つ最小差し渡し長さ2~400mmの大型冷凍具材を含み、前記冷凍固形食品部100質量部に対して、前記冷凍流動性食品部を70~170質量部有し、前記冷凍流動性食品部100質量部に対して、前記大型冷凍具材を10~100質量部有する調理済み冷凍食品が知られている((例えば特許文献7参照)。
また、ソースの焦付きを防ぐため、増粘多糖類及び/又は未糊化の澱粉類を含み、20℃で900cP未満の粘度を有し、且つ前記増粘多糖類及び/又は未糊化の澱粉類の含有量が、電子レンジ加熱調理した後に20℃に冷却した際の粘度が1500~7000cPとなる量であることを特徴とする冷凍食品用ソースが知られている(例えば特許文献8参照)。
単品を電子レンジで加熱解凍した場合は、最適な加熱時間で加熱解凍することが出来るので食感劣化の程度を低く抑えることができるが、複数の惣菜が含まれる冷凍弁当等では、それぞれの品毎に最適な加熱時間が異なり、また、加熱に要する時間も長くなるので、食感劣化の程度を低く抑えることが難しかった。
また、簡便性のため、冷凍弁当等では、主食と副食を同じ容器に収容して冷凍し、電子レンジで加熱解凍するが、主食と副食がまじり合わないように仕切りを設けた容器を使用した場合、仕切りの周囲では加熱の程度が高くなり、食品によっては部分的に食感が硬くなったり焦げ付いたりする加熱ムラを生じていた。
特に、主食としてアメリカンワッフルを使用した場合は、アメリカンワッフルに配合されている油や糖類の影響でアメリカンワッフルが焦げ付きやすいという問題があった。
また、通常、アメリカワッフルは喫食直前にメープルソースやフルーツソースをかけて味わうが、簡便性のため、ソースを事前にアメリカワッフルに添えた場合は、ソースがアメリカンワッフルに吸収され食感や風味を損なうという問題があった。
従って、本発明の目的は、仕切りを備えた浅形容器にアメリカンワッフルと副食を収容した冷凍食品を電子レンジで加熱解凍した場合に焦げ付かず加熱ムラが生じ難いアメリカンワッフルを含む冷凍食品の製造方法を提供することである。
従って、本発明は、仕切りを備えた浅形容器にアメリカンワッフルと副食を収容した冷凍食品であって、ゼリー強度(g)270のゼラチンを1.2質量%以上2.6質量%以下含むソースを容器の底の中央部に収容しアメリカンワッフルをその上から載置することを特徴とするアメリカンワッフルを含む冷凍食品の製造方法である。
本発明の仕切りを備えた浅形容器とは、容器の深さが20mm~50mm程度で仕切りを備えた容器をいい、コンビニエンスストア等で販売されている弁当の容器等で広く使用されている。
仕切りは、1つの場合や、複数の場合がある。
仕切りを備えた浅形容器では、仕切り周囲の品温が上がりやすいため、食品によっては食感が硬くなる加熱ムラを生じやすい。
なお、ワッフルには、様々な種類があり、例えば、イーストを使用したバッター状の生地を同様の焼き型で焼いたベルジャンワッフルや、スポンジ生地を開放型の焼成型で焼いた和風ワッフルなどがあるが、本発明のアメリカンワッフルとは異なるものである。
アメリカンワッフルは、原料として油脂や糖類を含むため電子レンジで加熱解凍する場合、焦付きやすいという特徴がある。
例えば、メープルソース、フルーツソース、カラメルソース、チョコレートソース、カスタードソース、サバイヨンソース等を挙げることができる。
ソースの原料は、従来からアメリカンワッフルと一緒に喫食しているソースに使用している原料であれば特に限定はない。
例えば、ゼラチン以外にメープルシュガー、上白糖、黒糖、食塩、ブルーベリー、ストロベリー、マンゴー、オレンジ、鶏卵、チョコレート、果実酒、バニラビーンズ、香料、着色料、増粘剤、乳化剤等を挙げることが出来る。
本発明に使用するソースは、ゼリー強度(g)270のゼラチンを0.8質量%以上2.8質量%以下含む。
ゼリー強度(g)270のゼラチンを0.8質量%未満含む場合はゼラチンの保形性が弱く、電子レンジ加熱時にすぐに溶けだしてソースが焦げ付くので好ましくない。
また、ゼリー強度(g)270のゼラチンを2.8質量%を超えて含む場合は、ゼラチンの強度は高まるが加熱時に溶解しにくくなりアメリカンワッフルとの食感や風味が低下するので好ましくない。
なお、本発明におけるゼラチンのゼリー強度とは、JIS K6503:2001に定められたゼリー強度をいう。
アメリカンワッフルを2枚重ねて使用する場合は、さらにアメリカンワッフルの容器中央部に位置する範囲の上面にソースを載置しアメリカンワッフルをその上から載置することで容易に実施できる。
3枚以上、収容する場合も同様に行えば容易に実施できる。
いずれの場合も、必要に応じて、最上段のアメリカンワッフルの上面にソースを載置することができる。
ソースの添える量は、焦付きを防止の点で、少なくともアメリカンワッフルの底面側にソースがあればよいが、アメリカンワッフルが1枚の場合は、アメリカンワッフルの底面側にアメリカンワッフル100質量部に対して30質量部以上100質量部以下、2枚のアメリカンワッフルを重ねて収容する場合は、下側のアメリカンワッフルの底面側に下側のアメリカンワッフル100質量部に対して30質量部以上100質量部以下、下側のアメリカンワッフルの上面側に上側のアメリカンワッフル100質量部に対して30質量部以上100質量部以下となるように添えることが好ましい。
3枚以上、収容する場合もソースの量が各アメリカンワッフルの底面部にアメリカンワッフル100質量部に対して30質量部以上100質量部となるように添えればよい。
アメリカンワッフルに角がある場合は、角が容器の仕切りから遠ざかるようにアメリカンワッフルを載置することが好ましい。
例えば、中心角90度の扇形状の場合では、弧の部分が仕切りに最も近くなるように載置すればよい。
[ゼラチンの配合量の試験]
耐熱容器で上白糖25質量部、食塩0.25質量部、カラメル色素0.2質量部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉3.0質量部、ショ糖脂肪酸エステル0.05質量部、メープルソースベース2.0質量部、キサンタンガム0.2質量部、水48.5質量部を良く混ぜ85℃まで加熱して10分間保温後、表1に示す量のゼラチン(ゼリー強度 270[g])を水19質量部の水で膨潤させたものを加えて、ゼラチンの粒が無くなるまで加熱した。
これを、品温20℃以下になるまで冷却しメープルソースを凝固しメイプルソースを得た。
直径150mmの円盤状アメリカンワッフルをほぼ均等に1/4サイズにカットし扇形アメリカンワッフルとした。
仕切りを備えた浅形容器1の深さは、30mm、縦は205mm、横は155mmである。
収容手順は、
(1)メイプルソース20を仕切りを備えた浅形容器1の中央部で仕切り2と外周部3により形成された収容部4に図1及び図2に示すように収容した。
メイプルソース20の量は、20gであった。
(2)扇形アメリカンワッフル10を図1及び図2に示すように収容した。
扇形アメリカンワッフル10の重さは27gであった。
(3)メイプルソース21を浅形容器1の中央部で仕切り2と外周部3により形成された収容部4に図1及び図2に示すように収容した。
メイプルソース21の量は、13gであった。
(4)扇形アメリカンワッフル11を図1及び図2に示すように収容した。
扇形アメリカンワッフル11の重さは28gであった。
(5)副食12として、ポテトサラダ、シロップ漬けリンゴ、茹でたブロッコリー、トマトケチャップ添えオムレツを仕切り2と外周部3により形成された収容部5に収容した。
(6)これを密封し、-35℃で急速冷凍し、アメリカンワッフルを含む冷凍食品を得た。
その後、これを-18℃の冷凍庫で3日間保管した。
保管後、これを電子レンジで600Wで3分間加熱して以下の評価基準で10名のパネラーによりアメリカンワッフルの食感、風味を評価した。
食感が3.0点(平均点)を超えていて、風味も3.0点(平均点)を超えているものを合格とした。
・食感
5点 アメリカンワッフルの食感が非常に良い
4点 アメリカンワッフルの食感が良い
3点 普通
2点 アメリカンワッフルの食感が悪い
1点 アメリカンワッフルの食感非常に悪い
・風味
5点 アメリカンワッフルとメープルソースの風味が非常に良い
4点 アメリカンワッフルとメープルソースの風味が良い
3点 普通
2点 アメリカンワッフルとメープルソースの風味が悪い
1点 アメリカンワッフルとメープルソースの風味非常に悪い
比較例2は、風味は優れていたが、ゼラチンによる凝固が強く食感が劣っていた。
実施例1において、メイプルソース20の量を25g、メイプルソース21の量を10gに変更した以外は、実施例1と同様にしてアメリカンワッフルの食感、風味を評価した。
食感は3.6点(平均点)、風味は3.8点(平均点)で食感、風味ともに優れていた。
2 仕切り
3 外周部
4、5 収容部
10、11 アメリカンワッフル
12 副食
20、21 メイプルソース
Claims (1)
- 仕切りを備えた浅形容器にアメリカンワッフルと副食を収容した冷凍食品であって、ゼリー強度(g)270のゼラチンを1.2質量%以上2.6質量%以下含むソースを容器の底の中央部に収容しアメリカンワッフルをその上から載置することを特徴とするアメリカンワッフルを含む冷凍食品の製造方法。
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JP2019017532A JP7118560B2 (ja) | 2019-02-02 | 2019-02-02 | 仕切りを備えた浅形容器に収容したアメリカンワッフルを含む冷凍食品の製造方法 |
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Publications (2)
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JP2020124136A JP2020124136A (ja) | 2020-08-20 |
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- 2019-02-02 JP JP2019017532A patent/JP7118560B2/ja active Active
Non-Patent Citations (2)
Title |
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松田皓,コラーゲンの食品への利用 ゼラチンおよびゼラチン分解物を主として〔2〕,ニューフードインダストリー,第23巻第8号,1981年,第52-56頁 |
鈴木哲,ゼラチンの基本物性と応用アプリケーション,月刊フードケミカル 2011年11月号,第27巻,2011年,第39-44頁 |
Also Published As
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