JP7113579B1 - 積層シート、及び食品用包装容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、外観及び機械的特性の不均一性が抑制された、炭酸カルシウム粒子含有積層シートを提供することである。【解決手段】本発明は、3層の積層シートであって、前記積層シートが、内層と、前記内層の表面に積層された第1の外層及び第2の外層とを備え、前記内層が、所定の要件を満たす炭酸カルシウム粒子、及び熱可塑性樹脂を含み、前記第1の外層及び前記第2の外層が、それぞれ熱可塑性樹脂を含み、前記第1の外層及び前記第2の外層の厚さの比率が、前記積層シートの全体厚さに対して、それぞれ、2.0%以上20.0%以下である、積層シートを提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、積層シート、及び食品用包装容器に関する。
近年、環境保護の観点から、各種樹脂製品における樹脂成分含有量を低減するための試みが行われている。
このような試みとして、樹脂製品における無機物質(炭酸カルシウム等)の配合量を高めることが挙げられる(例えば、特許文献1)。
特許第6857428号公報
ここで、特許文献1には、内層と、該内層の両面に積層される一対の外層とを備える熱可塑性樹脂含有積層体において、内層に、最大粒径が20μm以下である炭酸カルシウム粒子を配合することが記載されている。
しかし、本発明者らの検討の結果、樹脂組成物において、上記のように小さな粒径の炭酸カルシウム粒子のみを配合すると、混練時の分散性不良等に起因する、炭酸カルシウム粒子の偏在が生じ得ることを見出した。
樹脂組成物中の炭酸カルシウム粒子の偏在は、得られる積層体やその成形品において、不均一な外観や機械的特性等をもたらし得る。
本発明は以上の実情に鑑みてなされたものであり、外観及び機械的特性の不均一性が抑制された、炭酸カルシウム粒子含有積層シートの提供を課題とする。
本発明者らは、3層の積層シートの内層において、所定の平均粒子径又は粒度分布を有する2種の炭酸カルシウム粒子群を所定比率で配合することで、上記課題を解決出来る点を見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下を提供する。
(1) 3層の積層シートであって、
前記積層シートが、内層と、前記内層の表面に積層された第1の外層及び第2の外層とを備え、
前記内層が、炭酸カルシウム粒子、及び熱可塑性樹脂を含み、
前記第1の外層及び前記第2の外層が、それぞれ熱可塑性樹脂を含み、
前記炭酸カルシウム粒子の含有量が、前記内層に対して、40.0質量以上80.0質量%以下であり、
前記炭酸カルシウム粒子が、第1の炭酸カルシウム粒子群及び第2の炭酸カルシウム粒子群を少なくとも含み、
前記第1の炭酸カルシウム粒子群における、JIS M-8511に準じた空気透過法に基づく平均粒子径が、0.7μm以上6.0μm以下であり、
前記第2の炭酸カルシウム粒子群における粒度分布D97が、20.1μm以上40.0μm以下であり、
内層における、前記第1の炭酸カルシウム粒子群と、前記第2の炭酸カルシウム粒子群との質量比が、99.95:0.05~99.99:0.01であり、
前記第1の外層及び前記第2の外層の厚さの比率が、前記積層シートの全体厚さに対して、それぞれ、2.0%以上20.0%以下である、
積層シート。
(2) 前記内層、前記第1の外層、及び前記第2の外層における前記熱可塑性樹脂が、ポリプロピレン系樹脂及び/又はポリエチレン系樹脂を含む、(1)に記載の積層シート。
(3) 前記ポリエチレン系樹脂が、高密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレンを含み、
前記高密度ポリエチレンにおける、JIS K 6922-1(ISO1133)によるMFR(190℃、21.6kg)が、5g/10分以上15g/10分以下であり、
前記直鎖状低密度ポリエチレンにおける、JIS K 6922-1(ISO1133)によるMFR(190℃、2.16kg)が、0.5g/10分以上1.5g/10分以下であり、
前記高密度ポリエチレンと、前記直鎖状低密度ポリエチレンとの質量比が、90:10~50:50である、(2)に記載の積層シート。
(4) 前記ポリプロピレン系樹脂が、ポリプロピレンホモポリマー及び/又はポリプロピレンブロックポリマーである、(2)に記載の積層シート。
(5) 前記炭酸カルシウム粒子が、重質炭酸カルシウム粒子である、(1)に記載の積層シート。
(6) 前記第1の炭酸カルシウム粒子群における、JIS M-8511に準じた空気透過法に基づく平均粒子径が、1.0μm以上3.0μm以下であり、
前記第2の炭酸カルシウム粒子群における、粒度分布D97が、20.1μm以上35.0μm以下である、(1)に記載の積層シート。
(7) 前記第1の外層及び前記第2の外層の厚さの比率が、前記積層シートの全体厚さに対して、それぞれ、2.0%以上10.0%以下である、(1)に記載の積層シート。
(8) 前記積層シートが、真空成形用積層シートである、(1)から(7)の何れかに記載の積層シート。
(9) (8)の積層シートから成形された食品用包装容器。
本発明によれば、外観及び機械的特性の不均一性が抑制された、炭酸カルシウム粒子含有積層シートが提供される。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されない。
<積層シート>
本発明の積層シートは、3層構造(すなわち、内層と、内層の表面に積層された第1の外層及び第2の外層)を有し、以下の要件を全て満たす。
(要件1)内層が、炭酸カルシウム粒子、及び熱可塑性樹脂を含む。
(要件2)第1の外層及び第2の外層が、それぞれ熱可塑性樹脂を含む。
(要件3)炭酸カルシウム粒子の含有量が、内層に対して、40.0質量以上80.0質量%以下である。
(要件4)内層における炭酸カルシウム粒子が、第1の炭酸カルシウム粒子群及び第2の炭酸カルシウム粒子群を少なくとも含む。
(要件5)第1の炭酸カルシウム粒子群における、JIS M-8511に準じた空気透過法に基づく平均粒子径が、0.7μm以上6.0μm以下である。
(要件6)第2の炭酸カルシウム粒子群における粒度分布D97が、20.1μm以上40.0μm以下である。
(要件7)内層における、第1の炭酸カルシウム粒子群と、第2の炭酸カルシウム粒子群との質量比が、99.95:0.05~99.99:0.01である。
(要件8)第1の外層及び第2の外層の厚さの比率が、積層シートの全体厚さに対して、それぞれ、2.0%以上20.0%以下である。
本発明の積層シートは、その内層の組成に主要な技術的特徴がある。
具体的には、内層の主要成分である炭酸カルシウム粒子が、所定の平均粒子径又は粒度分布を有する少なくとも2群の炭酸カルシウム粒子群(すなわち、第1の炭酸カルシウム粒子群及び第2の炭酸カルシウム粒子群)を所定比率で含む点である(要件3~7)。
本発明者らは、このような炭酸カルシウム粒子を配合すると、意外にも、平均粒子径が均一な炭酸カルシウム粒子群のみを配合した場合と比較して、外観や機械的特性が均一となり易いことを見出した。
通常、樹脂組成物へ配合される炭酸カルシウム粒子の平均粒子径が小さいほど、成形品の外観が向上する傾向がある一方で、混錬時の粘度が高まり、成形性が低下する傾向がある。
他方で、樹脂組成物へ配合される炭酸カルシウム粒子の平均粒子径が大きいほど、混錬が容易となる傾向がある一方で、樹脂組成物中での粒子の偏在が生じ易く、成形品の外観が不均一になる傾向がある。
そこで、本発明者らは、(要件5)を満たす粒子径が小さい炭酸カルシウム粒子群(第1の炭酸カルシウム粒子群)とともに、(要件6)を満たす粒子径が大きい炭酸カルシウム粒子群(第2の炭酸カルシウム粒子群)を併用することで、成形性を損なわずに、外観の不均一性を抑制出来ることを見出した。
更に、本発明者は、第1の炭酸カルシウム粒子群及び第2の炭酸カルシウム粒子群の配合比について、後者の比率を低く調整することで(要件7)、意外にも、機械的特性の均一性が高まることをも見出した。
このような効果は、第1の炭酸カルシウム粒子群のみ、又は、第2の炭酸カルシウム粒子群のみを内層に配合した場合や、これらを併用しても、(要件7)を満たさない場合には奏され難かった。
本発明の積層シートにおける内層は、第2の炭酸カルシウム粒子群と、熱可塑性樹脂との間を、第1の炭酸カルシウム粒子群が密に埋める構造を有し得る。
このような構造によって、炭酸カルシウム粒子の配合量が高いにもかかわらず、内層中の炭酸カルシウム粒子の偏在が抑制され、機械的特性の均一性が高まるものと推察される。
本発明において「積層シートの外観」とは、積層シートの表面状態を包含する。
本発明において「積層シートの外観の不均一性が抑制されている」とは、積層シートの表面状態全体に、凹凸、変形、又は破れ等がほぼ認められないか、全く認められないことを包含する。
積層シートの外観は、実施例に示した方法で評価し得る。
本発明において「積層シートの機械的特性」とは、積層シートの引張強度を包含する。
本発明において「積層シートの機械的特性の不均一性が抑制されている」とは、積層シートの引張強度のバラツキが小さいことを包含する。
積層シートの機械的特性は、実施例に示した方法で評価し得る。
本発明において「炭酸カルシウム粒子群の平均粒子径」とは、JIS M-8511に準じた空気透過法による比表面積の測定結果から計算した値を意味する。測定機器としては、例えば、島津製作所社製の比表面積測定装置SS-100型を好ましく用いることが出来る。
本発明において「炭酸カルシウム粒子群における粒度分布D97が20.1μm以上40.0μm以下である」とは、炭酸カルシウム粒子群を構成する全粒子のうち97%が20.1μm以上40.0μm以下の範囲の直径(最長径)を有することを意味する。粒度分布D97や、炭酸カルシウム粒子の直径の測定機器としては、例えば、レーザ回折式粒度分布測定装置を好ましく用いることが出来る。
以下、本発明の積層シートの構成について詳述する。
(1)内層
内層は、炭酸カルシウム粒子、及び熱可塑性樹脂を含む。
(内層に配合される炭酸カルシウム粒子)
内層に対する、炭酸カルシウム粒子の含有量(炭酸カルシウム粒子の総量)は、40.0質量以上80.0質量%以下である。
[内層に配合される炭酸カルシウム粒子の種類]
内層に含まれる炭酸カルシウム粒子としては、重質炭酸カルシウム、及び軽質炭酸カルシウムの何れでも良い。
熱可塑性樹脂に対してより多くの接触界面を有し、積層シートの機械的特性を向上させ易いという観点から、内層には重質炭酸カルシウムが含まれていることが好ましく、内層に含まれる炭酸カルシウム粒子は、重質炭酸カルシウムからなることがより好ましい。
「重質炭酸カルシウム」とは、CaCOを主成分とする天然原料(石灰石等)を機械的に粉砕(乾式法、湿式法等)して得られる炭酸カルシウムである。
「軽質炭酸カルシウム」とは、合成法(化学的沈殿反応等)により調製された炭酸カルシウムである。
したがって、重質炭酸カルシウム、及び軽質炭酸カルシウムは互いに明確に区別される。
内層に含まれる炭酸カルシウム粒子は、表面改質されていても良く、されていなくても良い。
表面改質法としては、炭酸カルシウム粒子の熱可塑性樹脂中への分散性を高めることが出来る方法等が挙げられる。具体的には、物理的方法(プラズマ処理等)、化学的方法(カップリング剤や界面活性剤を用いた方法)が挙げられる。
[第1の炭酸カルシウム粒子群及び第2の炭酸カルシウム粒子群]
内層に含まれる炭酸カルシウム粒子は、第1の炭酸カルシウム粒子群及び第2の炭酸カルシウム粒子群を少なくとも含む。
内層に含まれる炭酸カルシウム粒子は、第1の炭酸カルシウム粒子群及び第2の炭酸カルシウム粒子群を、質量比99.95:0.05~99.99:0.01の割合で含む。
第1の炭酸カルシウム粒子群における、JIS M-8511に準じた空気透過法に基づく平均粒子径は、0.7μm以上6.0μm以下である。
第1の炭酸カルシウム粒子群における、JIS M-8511に準じた空気透過法に基づく平均粒子径の下限は0.7μm以上であるが、成形時の粘度の上昇を抑制し易いという観点から、好ましくは1.0μm以上、より好ましくは1.2μm以上である。
第1の炭酸カルシウム粒子群における、JIS M-8511に準じた空気透過法に基づく平均粒子径の上限は6.0μm以下であるが、第2の炭酸カルシウム粒子群を構成する粒子の直径との差が大きいほど本発明の効果が奏され易いという観点から、好ましくは3.0μm以下、より好ましくは2.8μm以下である。
第2の炭酸カルシウム粒子群における、粒度分布D97は、20.1μm以上40.0μm以下である。
第2の炭酸カルシウム粒子群における、粒度分布D97の下限は20.1μm以上であるが、第1の炭酸カルシウム粒子群の平均粒子径との差が大きいほど本発明の効果が奏され易いという観点から、好ましくは20.3μm以上、より好ましくは20.5μm以上である。
第2の炭酸カルシウム粒子群における、粒度分布D97の上限は40.0μm以下であるが、内層中の炭酸カルシウム粒子の偏在が抑制し易いという観点から、好ましくは35.0μm以下、より好ましくは32.0μm以下である。
内層には、第1の炭酸カルシウム粒子群及び第2の炭酸カルシウム粒子群とは平均粒子径や粒度分布が異なる炭酸カルシウム粒子群(例えば、第3の炭酸カルシウム粒子群)を1群以上含んでいても良く、含んでいなくても良い。
ただし、本発明の効果が奏され易いという観点から、内層に含まれる炭酸カルシウム粒子は、第1の炭酸カルシウム粒子群及び第2の炭酸カルシウム粒子群からなることが好ましい。
本発明の好ましい態様は、炭酸カルシウム粒子の偏在を抑制し易いという観点から、内層が、粒子径50.0μm超の炭酸カルシウム粒子を実質的に含まない態様が包含される。
本発明の好ましい態様は、成形時の粘度の上昇を抑制し易いという観点から、内層が、粒子径0.3μm未満の炭酸カルシウム粒子を実質的に含まない態様が包含される。
なお、本発明において「内層が成分を実質的に含まない」とは、当該成分の含有量が、内層に対して0.1質量%未満である態様、より好ましくは0.01質量%以下である態様、更に好ましくは全く含まない態様を包含する。
[内層に配合される炭酸カルシウム粒子の割合]
内層に含まれる炭酸カルシウム粒子の含有量(炭酸カルシウム粒子の総量)の下限は、内層に対して40.0質量以上であるが、積層シートに充分な機械的特性を付与する観点から、内層に対して、好ましくは42.0質量%以上、より好ましくは44.0質量%以上である。
内層に含まれる炭酸カルシウム粒子の含有量(炭酸カルシウム粒子の総量)の上限は、内層に対して80.0質量%以下であるが、内層に充分量の熱可塑性樹脂を配合しつつ、炭酸カルシウム粒子の偏在を抑制し易いという観点から、内層に対して、80.0質量%以下、好ましくは75.0質量%以下、より好ましくは70.0質量%以下である。
内層における、第1の炭酸カルシウム粒子群と、第2の炭酸カルシウム粒子群との質量比(第1の炭酸カルシウム粒子群:第2の炭酸カルシウム粒子群)は、99.95:0.05~99.99:0.01である。
内層中の炭酸カルシウム粒子の偏在を抑制しつつ、機械的特性の均一性を高め易いという観点から、該質量比(第1の炭酸カルシウム粒子群:第2の炭酸カルシウム粒子群)は、好ましくは99.96:0.04~99.99:0.01、より好ましくは99.97:0.03~99.99:0.01である。
(内層に配合される熱可塑性樹脂)
内層に配合される熱可塑性樹脂としては、樹脂シートに通常配合され得る任意の樹脂を採用出来る。内層に配合される熱可塑性樹脂は、1種を単独、又は2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂等が挙げられる。これらのうち、成形性等の観点から、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
本発明において「ポリオレフィン系樹脂」とは、オレフィン成分単位を主成分とするポリオレフィン系樹脂を意味する。
「オレフィン成分単位を主成分とする」とは、オレフィン成分単位がポリオレフィン系樹脂中に50質量%以上(好ましくは75質量%以上、より好ましくは85質量%以上、更に好ましくは90質量%以上)含まれることを意味する。
なお、本発明に使用されるポリオレフィン系樹脂の製造方法は特に限定されず、チーグラー・ナッタ系触媒、メタロセン系触媒、ラジカル開始剤(酸素、過酸化物等)等を用いる方法等の何れでも良い。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂は、良好な外観を実現し易く、更に機械的特性の不均一性をより抑制し易いという観点から、ポリプロピレン系樹脂及び/又はポリエチレン系樹脂を含むことが好ましく、ポリプロピレン系樹脂及び/又はポリエチレン系樹脂のみからなることがより好ましい。
[ポリプロピレン系樹脂]
本発明におけるポリプロピレン系樹脂は、プロピレン成分単位が、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、最も好ましくは80質量%以上の樹脂を包含する。
ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレンホモポリマー(プロピレン単独重合体)、プロピレンと他のα-オレフィン(プロピレンと共重合可能なもの)との共重合体等が挙げられる。
「他のα-オレフィン」としては、例えば、炭素数4~10のα-オレフィン(エチレン、1-ブテン、イソブチレン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、3,4-ジメチル-1-ブテン、1-ヘプテン、3-メチル-1-ヘキセン等)が挙げられる。
プロピレン単独重合体としては、種々の立体規則性(アイソタクティック、シンジオタクティック、アタクチック、ヘミアイソタクチック等)を示す、直鎖状又は分枝状のポリプロピレン等が包含される。
プロピレンの共重合体は、ポリプロピレンランダムコポリマー(ランダム共重合体)、ポリプロピレンブロックコポリマー(ブロック共重合体)、二元共重合体、三元共重合体等の何れであっても良い。具体的には、エチレン-プロピレンランダム共重合体、ブテン-1-プロピレンランダム共重合体、エチレン-ブテン-1-プロピレンランダム3元共重合体、エチレン-プロピレンブロック共重合体等が挙げられる。
上記のポリプロピレン系樹脂のうち、ポリプロピレンホモポリマー及びポリプロピレンブロックポリマーのうち1以上を含む樹脂が好ましく、ポリプロピレンホモポリマー及びポリプロピレンブロックポリマーのうち1以上のみからなる樹脂がより好ましい。
[ポリエチレン系樹脂]
本発明におけるポリエチレン系樹脂は、エチレン成分単位が、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、最も好ましくは80質量%以上の樹脂を包含する。
ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-プロピレン-ブテン1共重合体、エチレン-ブテン1共重合体、エチレン-ヘキセン1共重合体、エチレン-4メチルペンテン1共重合体、エチレン-オクテン1共重合体等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレンを含む樹脂が好ましく、高密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレンのみからなる樹脂がより好ましい。
高密度ポリエチレンは、JIS K 6922-1(ISO1133)によるMFR(190℃、21.6kg)が、5g/10分以上15g/10分以下であるものが好ましく、7g/10分以上13g/10分以下であるものがより好ましい。
直鎖状低密度ポリエチレンは、JIS K 6922-1(ISO1133)によるMFR(190℃、2.16kg)が、0.5g/10分以上1.5g/10分以下であるものが好ましく、0.7g/10分以上1.3g/10分以下であるものがより好ましい。
高密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレンを含む樹脂において、両者の質量比(高密度ポリエチレン:直鎖状低密度ポリエチレン)は、好ましくは90:10~50:50、より好ましくは92:8~50:50、更に好ましくは94:6~50:50である。
本発明の好ましい態様においては、ポリエチレン系樹脂が、高密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレンを含み、
高密度ポリエチレンにおける、JIS K 6922-1(ISO1133)によるMFR(190℃、21.6kg)が、5g/10分以上15g/10分以下であり、
直鎖状低密度ポリエチレンにおける、JIS K 6922-1(ISO1133)によるMFR(190℃、2.16kg)が、0.5g/10分以上1.5g/10分以下であり、
高密度ポリエチレンと、直鎖状低密度ポリエチレンとの質量比が、90:10~50:50である。
[内層に配合される熱可塑性樹脂の割合]
内層に配合される熱可塑性樹脂の割合は、充分量の炭酸カルシウムを配合出来る範囲であれば特に限定されない。
熱可塑性樹脂の含有量の下限は、内層に対して、好ましくは20.0質量%以上、より好ましくは22.0質量%以上、更に好ましくは24.0質量%以上である。
熱可塑性樹脂の含有量の上限は、内層に対して、好ましくは60.0質量%以下、より好ましくは58.0質量%以下、更に好ましくは56.0質量%以下である。
(内層に配合されるその他の成分)
内層には、本発明の効果を阻害しない範囲で、炭酸カルシウム粒子、及び熱可塑性樹脂以外のその他の成分を配合しても良く、配合しなくても良い。
その他の成分としては、樹脂シートに通常配合され得る任意の成分を採用出来る。
このような成分として、炭酸カルシウム粒子以外の無機充填剤(クレイ、カオリン、マイカ、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、シリカ、タルク、二酸化チタン、二酸化ケイ素、ベントナイト等)、潤滑剤、分散剤、静電防止剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
これらの成分の種類や量は、得ようとする効果等に応じて適宜設定出来る。
本発明の好ましい態様は、内層が、炭酸カルシウム粒子、及び熱可塑性樹脂のみからなる積層シートを包含する。
(2)外層
外層は、内層の2つの表面に積層される1対の層である(つまり、本発明の積層シートにおいて、外層は、内層を挟むように2層形成される。)。
本発明において、該1対の層を、第1の外層及び第2の外層と称する。
第1の外層及び第2の外層の構成は同一であっても良く、異なっていても良い。ただし、第1の外層及び第2の外層は、それぞれ、熱可塑性樹脂を含む。
本発明の好ましい態様は、第1の外層及び第2の外層の構成(組成、厚さ、形状等)が全て同一である態様を包含する。
(外層に配合される熱可塑性樹脂)
外層に配合される熱可塑性樹脂としては、樹脂シートに通常配合され得る任意の樹脂を採用出来る。外層に配合される熱可塑性樹脂は、1種を単独、又は2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
外層に配合される熱可塑性樹脂は、上記(内層に配合される熱可塑性樹脂)に挙げたものと同様の樹脂を採用出来る。
ただし、本発明の積層シートにおいて、外層に配合される熱可塑性樹脂と、内層に配合される熱可塑性樹脂とは同一であっても良く、異なっていても良い。
本発明の好ましい態様は、以下の態様を全て包含する。
(態様1)外層に配合される熱可塑性樹脂と、内層に配合される熱可塑性樹脂とが全て同一である態様
(態様2)第1の外層に配合される熱可塑性樹脂と、第2の外層に配合される熱可塑性樹脂と、内層に配合される熱可塑性樹脂とが全て異なる態様
(態様3)第1の外層に配合される熱可塑性樹脂、第2の外層に配合される熱可塑性樹脂、及び内層に配合される熱可塑性樹脂のうち2種のみが同一である態様
上記態様のうち、本発明の効果が奏され易いという観点から、態様3が好ましい。
上記(態様3)において、本発明の効果が奏され易いという観点から、第1の外層に配合される熱可塑性樹脂、及び第2の外層に配合される熱可塑性樹脂が同一である態様(つまり、内層に配合される熱可塑性樹脂のみが異なる態様)が好ましい。
第1の外層、及び第2の外層における熱可塑性樹脂は、それぞれ、ポリプロピレン系樹脂及び/又はポリエチレン系樹脂を含む樹脂が好ましく、ポリプロピレン系樹脂及び/又はポリエチレン系樹脂のみからなる樹脂がより好ましい。
外層に配合される熱可塑性樹脂の割合は、樹脂シートを成形出来る範囲であれば、特に限定されない。
熱可塑性樹脂の含有量の下限は、外層に対して、好ましくは80.0質量%以上、より好ましくは90.0質量%以上、更に好ましくは99.0質量%以上である。
熱可塑性樹脂の含有量は、外層に対して、好ましくは100.0質量%である。
(外層に配合されるその他の成分)
外層には、本発明の効果を阻害しない範囲で、熱可塑性樹脂以外のその他の成分を配合しても良く、配合しなくても良い。
その他の成分としては、樹脂シートに通常配合され得る任意の成分を採用出来る。
このような成分として、無機充填剤(炭酸カルシウム、クレイ、カオリン、マイカ、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、シリカ、タルク、二酸化チタン、二酸化ケイ素、ベントナイト等)、潤滑剤、分散剤、静電防止剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
これらの成分の種類や量は、得ようとする効果等に応じて適宜設定出来る。
本発明の好ましい態様は、外層が、熱可塑性樹脂のみからなる積層シートを包含する。
(3)積層シートの各層の厚さ等
本発明の積層シートにおいて、第1の外層及び第2の外層の厚さの比率は、積層シートの全体厚さに対して、それぞれ、2.0%以上20.0%以下である。つまり、本発明の積層シートにおいて、外層の総厚さ(第1の外層及び第2の外層の厚さの合計値)は、積層シートの全体厚さに対して、4.0%以上40.0%以下である。
本発明の積層シートは、内層の厚さに対して外層の厚さを薄くすることで、良好な外観を示しながらも、内層によって奏される優れた機械的特性を発現することが出来る。
第1の外層及び第2の外層の厚さの比率の下限は、外観が良好となり易いという観点から、積層シートの全体厚さに対して、それぞれ、2.0%以上、好ましくは2.5%以上、より好ましくは3.0%以上である。
第1の外層及び第2の外層の厚さの比率の上限は、内層による効果が奏し易くなるという観点から、積層シートの全体厚さに対して、それぞれ、20.0%以下、好ましくは18.0%以下、より好ましくは16.0%以下である。
本発明の積層シートにおいて、内層の厚さの比率は、外層の厚さに応じて調整され、積層シートの全体厚さに対して、60.0%以上96.0%以下である。
第1の外層及び第2の外層の厚さの下限は、良好な外観が得られ易い等の観点から、それぞれ、好ましくは5.0μm以上、より好ましくは10.0μm以上である。
第1の外層及び第2の外層の厚さの上限は、成形性等の観点から、それぞれ、好ましくは50.0μm以下、より好ましくは45.0μm以下である。
内層の厚さの下限は、良好な機械的特性が得られ易い等の観点から、好ましくは50.0μm以上、より好ましくは100.0μm以上である。
内層の厚さの上限は、成形性等の観点から、好ましくは950.0μm以下、より好ましくは900.0μm以下である。
積層シートの全体厚さの下限は、外層や内層の厚さに応じて調整され、好ましくは100.0μm以上、より好ましくは150.0μm以上である。
積層シートの全体厚さの上限は、外層や内層の厚さに応じて調整され、好ましくは990.0μm以下、より好ましくは700.0μm以下である。
積層シートの密度は、特に限定されない。
(4)積層シートの製造方法
本発明の積層シートの製造方法は特に限定されず、従来知られる多層シートや積層体の製造方法を採用出来る。
積層シートの製造方法として、例えば、以下の方法が挙げられる。
・シート状に成形した内層及び外層をカレンダーロールで積層する方法
・内層及び外層を共押出する方法
・多層Tダイ方式の二軸押出成形機を用いて、内層用原材料の溶融混練と内外層の共押出成形とを同一工程で行う方法
・複数の環状ダイスを用いた、押出インフレーション方式による方法
積層シートは、必要に応じて延伸を行っても良い。
(5)積層シートの用途
本発明の積層シートは、通常の樹脂シートにおける任意の用途に採用出来る。
本発明の積層シートの成形方法としては、特に限定されず、真空成形、圧空成形、マッチモールド成形等が挙げられる。
これらのうち、成形容易性という観点から、真空成形が好ましい。したがって、本発明の積層シートは、真空成形用積層シートである態様を包含する。
本発明の積層シートの好適な用途として、包装容器の材料が挙げられる。
したがって、本発明は、本発明の積層シートから成形された包装容器、特に、食品用包装容器を包含する。
食品用包装容器としては任意の容器が包含され、トレイ、カップ、各種容器のフタ、袋等が挙げられる。
以下に、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<積層シートの作製及び評価>
以下の方法で積層シートを作製し、その評価を行った。
(1)材料の準備
各層の材料を以下のとおり準備した。
(炭酸カルシウム粒子群)
炭酸カルシウム粒子群-1:重質炭酸カルシウム粒子群(平均粒径=0.3μm、粒度分布D97=2.5μm、表面処理なし)
炭酸カルシウム粒子群-2:重質炭酸カルシウム粒子群(平均粒径=1.2μm、粒度分布D97=4.0μm、表面処理なし)
炭酸カルシウム粒子群-3:重質炭酸カルシウム粒子群(平均粒径=5.0μm、粒度分布D97=9.5μm、表面処理なし)
炭酸カルシウム粒子群-4:重質炭酸カルシウム粒子群(平均粒径=10.0μm、粒度分布D97=14.5μm、表面処理なし)
炭酸カルシウム粒子群-5:重質炭酸カルシウム粒子群(平均粒径=17.0μm、粒度分布D97=21.0μm、表面処理なし)
炭酸カルシウム粒子群-6:重質炭酸カルシウム粒子群(平均粒径=28.0μm、粒度分布D97=36.0μm、表面処理なし)
炭酸カルシウム粒子群-7:重質炭酸カルシウム粒子群(平均粒径50.0μm、粒度分布D97=65.0μm、表面処理なし)
炭酸カルシウム粒子群のうち、「炭酸カルシウム粒子群-2」、及び「炭酸カルシウム粒子群-3」が、「第1の炭酸カルシウム粒子群」に相当する。
炭酸カルシウム粒子群のうち、「炭酸カルシウム粒子群-5」、及び「炭酸カルシウム粒子群-6」が、「第2の炭酸カルシウム粒子群」に相当する。
炭酸カルシウム粒子群の平均粒径は、JIS M-8511に準じた空気透過法に基づき特定された値である。
炭酸カルシウム粒子群の粒度分布D97は、レーザ回折式粒度分布測定装置による測定値である。
表中、「内層」の項において、炭酸カルシウム粒子群について複数種類を組み合わせた例においては、該炭酸カルシウム粒子群の質量比を括弧内に記載した。
例えば、「実施例1-1」では、「炭酸カルシウム粒子群-2」を内層に対して「49.985質量%」配合し、「炭酸カルシウム粒子群-5」を内層に対して「0.015質量%」配合し、かつ、「炭酸カルシウム粒子群-2」:「炭酸カルシウム粒子群-5」の質量比が「9997:3」であることを意味する。
(熱可塑性樹脂)
ポリプロピレン系樹脂-1(PP-1):ポリプロピレンホモポリマー(ポリプロピレン単独重合体、融点160℃)
ポリプロピレン系樹脂-2(PP-2):ポリプロピレンブロックコポリマー(融点160℃)
ポリエチレン系樹脂(PE):HDPE及びLLDPEのブレンド(HDPE:LLDPE(質量比)=70:30)
なお、上記HDPEにおける、JIS K 6922-1(ISO1133)によるMFR(190℃、21.6kg)は、7.5g/10分である。
上記LLDPEにおける、JIS K 6922-1(ISO1133)によるMFR(190℃、2.16kg)は、0.8g/10分である。
(2)積層シートの作製
表に示す材料を用いて、多層Tダイ法により、3層の積層シートを作製した。
積層シートの全体厚さは、300.0μmに設定した。
内層の厚さは、270μm(積層シートの全体厚さに対して90%)に設定した。
内層の両面に外層(第1の外層及び第2の外層)を設け、それぞれの外層の厚さは、15μm(積層シートの全体厚さに対して5%)に設定した。
(3)積層シートの評価
以下の方法で、積層シートについて、外観、及び機械的特性を評価した。その結果を表中の「評価」の項に示す。
(外観)
以下の方法で、積層シートから得られた成形品の外観を評価した。
[外観の評価方法]
積層シートを、遠赤外線ヒーターで予熱した後、真空成形機によって底径50mmφ、開口径50mmφ、高さ30mm、フランジ幅5mmのトレイ状の容器に成形した。
得られた容器の外観を目視観察し、以下の基準で評価した。
[外観の評価基準]
A:表面状態全体が非常に良好である(凹凸、変形、破れ等が全く発生しなかった)。
B:表面状態全体が良好である(凹凸、変形、又は破れ等が少々発生した)。
C:表面状態全体が不良である(凹凸、変形、又は破れ等が明確に発生した)。
(機械的特性)
以下の方法で、積層シートの機械的特性(引張強度)を評価した。
[機械的特性の評価方法]
各積層シートの引張強度を、JIS K 7161-2:2014に準じて、23℃、50%RHの条件下で、オートグラフAG-100kNXplus(株式会社島津製作所)を用いて測定した。
試験片は、各積層シートから切り出した試料(ダンベル形状)を用いた。延伸速度を50mm/分に設定した。
[機械的特性の評価基準]
A:引張強度が13MPa以上だった。
B:引張強度が10MPa以上13MPa未満だった。
C:引張強度が10MPa未満だった。
Figure 0007113579000001
Figure 0007113579000002
Figure 0007113579000003
Figure 0007113579000004
表に示されるとおり、本発明の要件を満たす積層シートは、得られる成形品の外観、及び、積層シートの機械的特性の何れもが良好だった。
機械的特性については、試験を複数回行い、本発明の要件を満たす積層シートの引張強度の値のバラツキが小さいことも確認した。
なお、データは示していないが、本発明の要件を満たす積層シートは、成形の有無にかかわらず、表面状態が良好だった。

Claims (9)

  1. 3層の積層シートであって、
    前記積層シートが、内層と、前記内層の表面に積層された第1の外層及び第2の外層とを備え、
    前記内層が、炭酸カルシウム粒子、及び熱可塑性樹脂を含み、
    前記第1の外層及び前記第2の外層が、それぞれ熱可塑性樹脂を含み、
    前記炭酸カルシウム粒子の含有量が、前記内層に対して、40.0質量以上80.0質量%以下であり、
    前記炭酸カルシウム粒子が、第1の炭酸カルシウム粒子群及び第2の炭酸カルシウム粒子群を少なくとも含み、
    前記第1の炭酸カルシウム粒子群における、JIS M-8511に準じた空気透過法に基づく平均粒子径が、0.7μm以上6.0μm以下であり、
    前記第2の炭酸カルシウム粒子群における粒度分布D97が、20.1μm以上40.0μm以下であり、
    内層における、前記第1の炭酸カルシウム粒子群と、前記第2の炭酸カルシウム粒子群との質量比が、99.95:0.05~99.99:0.01であり、
    前記第1の外層及び前記第2の外層の厚さの比率が、前記積層シートの全体厚さに対して、それぞれ、2.0%以上20.0%以下である、
    積層シート。
  2. 前記内層、前記第1の外層、及び前記第2の外層における前記熱可塑性樹脂が、ポリプロピレン系樹脂及び/又はポリエチレン系樹脂を含む、請求項1に記載の積層シート。
  3. 前記ポリエチレン系樹脂が、高密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレンを含み、
    前記高密度ポリエチレンにおける、JIS K 6922-1(ISO1133)によるMFR(190℃、21.6kg)が、5g/10分以上15g/10分以下であり、
    前記直鎖状低密度ポリエチレンにおける、JIS K 6922-1(ISO1133)によるMFR(190℃、2.16kg)が、0.5g/10分以上1.5g/10分以下であり、
    前記高密度ポリエチレンと、前記直鎖状低密度ポリエチレンとの質量比が、90:10~50:50である、請求項2に記載の積層シート。
  4. 前記ポリプロピレン系樹脂が、ポリプロピレンホモポリマー及び/又はポリプロピレンブロックポリマーである、請求項2に記載の積層シート。
  5. 前記炭酸カルシウム粒子が、重質炭酸カルシウム粒子である、請求項1に記載の積層シート。
  6. 前記第1の炭酸カルシウム粒子群における、JIS M-8511に準じた空気透過法に基づく平均粒子径が、1.0μm以上3.0μm以下であり、
    前記第2の炭酸カルシウム粒子群における、粒度分布D97が、20.1μm以上35.0μm以下である、請求項1に記載の積層シート。
  7. 前記第1の外層及び前記第2の外層の厚さの比率が、前記積層シートの全体厚さに対して、それぞれ、2.0%以上10.0%以下である、請求項1に記載の積層シート。
  8. 前記積層シートが、真空成形用積層シートである、請求項1から7の何れかに記載の積層シート。
  9. 請求項8の積層シートから成形された食品用包装容器。

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