JP7111543B2 - 加熱装置及び加熱方法 - Google Patents
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Description
すなわち、当該構成要件は、ワークを加熱する加熱器(10)と、加熱器(10)により加熱される前のワークの温度を検出する温度検出器(21)と、温度検出器(21)により検出された検出温度(To)と目標とする加熱温度(Tt)との温度差に基づいて、加熱器(10)にてワークを加熱温度まで昇温させるために必要なエネルギー量を演算する加熱エネルギー演算部(34)と、加熱エネルギー演算部(34)にて演算された加熱エネルギー量がワークに付与されるように加熱器(10)を制御する制御部(31)とである。
1.加熱装置の構成
加熱装置は、加熱対象であるワークWを加熱・昇温させる。
例えば、図2(a)に示されるように、印加電圧が最大となる最大通電状態から印加電圧を徐々に低下させて電流値を低下させた後、通電を遮断する通電パターンを通電パターンA呼ぶ。また、図2(b)に示されるように、最大通電状態から徐々に電流値を低下させることなく、通電遮断する通電パターンを通電パターンBと呼ぶ。
図4は、加熱装置1で実行される加熱方法の概略を示す作動図である。なお、括弧内の符号は、図4に示される各ステップ(工程)を示す。
本実施形態では、温度検出器21により検出された加熱前温度Toと目標温度Ttとの温度差に基づいて加熱エネルギー量Eを演算するので、ワークWの温度を高い精度で目標温度まで昇温させることが可能となる。
これにより、ワークWの形状等に応じた通電パターンを予め記憶部31Aに記憶させることができるので、ワークWの形状等に応じた通電パターンにて通電加熱をすることができる。延いては、ワークW全体を略均一に目標温度まで昇温させることが可能となる。
つまり、ワークWの温度が低い場合には、非接触式の温度計であっても、表面性状等の影響を大きく受けることなく、実用上、問題とならない程度の精度でワークの温度を検出することができる。なお、ワークの温度が低い場合とは、例えば0℃~30℃程度の温度範囲をいう。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、スタビライザをワークWとして本開示を説明した。しかし、本開示の適用対象は、スタビライザに限定されるものではない。本開示に係る発明は、例えば、コイルばね、トーションバー、リーフスプリング等のその他の金属製品に対しても適用することができる。
10… 加熱器
11… 通電電極
20… 温度検出装置
21… 温度検出器
22… 温度演算部
30… 加熱制御装置
31… 制御部
31A… 記憶部
32… 選択部
33… 警告部
34… 加熱エネルギー演算部
Claims (8)
- 金属製のワークの加熱装置であって、
前記ワークを加熱する加熱器と、
前記加熱器により加熱される前の前記ワークの温度を検出する温度検出器と、
前記温度検出器により検出された検出温度と目標とする加熱温度との温度差に基づいて、前記加熱器にて前記ワークを前記加熱温度まで昇温させるために必要なエネルギー量を演算する加熱エネルギー演算部と、
前記加熱エネルギー演算部にて演算された加熱エネルギー量が前記ワークに付与されるように前記加熱器を制御する制御部とを備え、
前記加熱器は、前記ワークに電流を通電することにより前記ワークを昇温させる通電加熱器であり、
前記制御部は、通電開始時からの経過時間と電流値との関係を示す通電パターンを記憶する記憶部を有しており、
さらに、前記制御部は、予め前記記憶部に記憶された通電パターンとなるように、通電開始時からの経過時間に応じて電流値を変化させる加熱装置。 - 前記記憶部は、複数の前記通電パターンを記憶可能であり、
作業者により操作され、複数の前記通電パターンのうち加熱に用いる通電パターンを選択する選択部を備え、
さらに、前記制御部は、前記選択部を介して選択された通電パターンにて前記ワークを加熱する請求項1に記載の加熱装置。 - 金属製のワークの加熱装置であって、
前記ワークを加熱する加熱器と、
前記加熱器により加熱される前の前記ワークの温度を検出する温度検出器と、
前記温度検出器により検出された検出温度と目標とする加熱温度との温度差に基づいて、前記加熱器にて前記ワークを前記加熱温度まで昇温させるために必要なエネルギー量を演算する加熱エネルギー演算部と、
前記加熱エネルギー演算部にて演算された加熱エネルギー量が前記ワークに付与されるように前記加熱器を制御する制御部と、
加熱開始時から前記加熱エネルギー量の付与が完了した時までの経過時間と予め記憶されている経過時間との時間差が、予め記憶されている時間より大きいときに、警告を発する警告部と
を備える加熱装置。 - 前記温度検出器は、前記ワークから熱放射される温度エネルギーに基づいて温度を検出する非接触式の温度計である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の加熱装置。
- 金属製のワークの加熱方法であって、
加熱器にて前記ワークを加熱する加熱ステップと、
前記加熱ステップにて加熱される前の前記ワークの温度を検出する温度検出ステップと、
前記温度検出ステップにより検出された検出温度と目標とする加熱温度との温度差に基づいて、前記ワークを前記加熱温度まで昇温させるために必要なエネルギー量を演算する加熱エネルギー量演算ステップとを備え、
前記加熱エネルギー量演算ステップにて演算された加熱エネルギー量が前記ワークに付与されるように前記加熱器を制御し、
前記加熱器は、前記ワークに電流を通電することにより前記ワークを昇温させる通電加熱器であり、
通電開始時からの経過時間と電流値との関係を通電パターンと呼ぶとき、
前記ワークの形状に応じて予め決められた通電パターンとなるように電流値を変化させることを加熱方法。 - 前記ワークに通電される電流の通電経路のうち最大経路断面積と最小経路断面積との差が予め決められた所定値未満の場合には、最大通電状態から徐々に電流値を低下させるこなく、通電を遮断する請求項5に記載の加熱方法。
- 前記ワークに通電される電流の通電経路のうち最大経路断面積と最小経路断面積との差が予め決められた所定値以上の場合には、最大通電状態から徐々に電流値を低下させた後、通電を遮断する請求項5又は6に記載の加熱方法。
- 前記温度検出ステップにおいては、前記ワークから熱放射される温度エネルギーに基づいて温度を検出する非接触式の温度計を用いて温度を検出する請求項5ないし7のいずれか1項に記載の加熱方法。
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