JP7110014B2 - ウェーハの加工方法 - Google Patents

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本発明は、ウェーハの加工方法、特に、いわゆるTAIKO(登録商標)研削するウェーハの加工方法に関する。
半導体デバイスが形成されたシリコンやガリウムヒ素、サファイア、リチウムタンタレイトなど、円板状のウェーハを研削して薄化したり、切削やレーザー加工などにより個々のデバイスチップに分割したりする技術が知られている。
ウェーハは100μm(マイクロメートル)以下などの薄さに研削されると、ウェーハに残存する応力によって反りが発生し、その後、ウェーハの裏面に金属膜などを成膜する工程が困難になる。そこで、ウェーハの裏面側を研削する際に、デバイスがある領域(デバイス領域)だけを研削して、デバイスの無い領域(外周余剰領域)には環状の補強部を残す、いわゆるTAIKO(登録商標)研削という技術が考案された。環状の補強部によってウェーハの反りが矯正されるため、反りが起因となる次工程の問題が解決される。
特許第5390740号公報
ウェーハの結晶方位の向きを示す目印として、ウェーハの外周縁の一部を所定の形状で切欠きしたノッチ(溝)が設けられることがあるが、ノッチまでTAIKO(登録商標)研削してしまうと、ノッチを起点にウェーハの破損が発生しやすい。このため、ノッチを起点とするウェーハの破損を防止するには、ノッチの幅(長さ)に応じてデバイス領域の直径を制限せざるを得ず、ウェーハ面積の極限までデバイスを形成する事が出来ないという課題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ウェーハの面積の極限までデバイスを形成できるウェーハの加工方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、外周縁に結晶方位の目印となるノッチを備え、デバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを表面側に備えるウェーハの加工方法であって、ウェーハの表面側に保護部材を貼着する保護部材貼着ステップと、ウェーハの該ノッチに樹脂を充填して硬化させる樹脂充填ステップと、該保護部材貼着ステップと該樹脂充填ステップを実施したウェーハの裏面の、該デバイス領域に対応した領域を研削して円形凹部を形成するとともに、該ウェーハの裏面に該外周余剰領域に対応した環状補強部を形成する研削ステップと、を備え、該研削ステップでは、該円形凹部と重なる該ノッチの一部が研削され、該ノッチの領域では該樹脂が該環状補強部となることを特徴とする。
本発明の構成によれば、ウェーハの裏面のデバイス領域に対応した領域を研削することによりウェーハに円形凹部を形成する際にノッチの一部が研削されても、ノッチに充填された樹脂がノッチの領域で環状補強部となる。このため、ノッチまでTAIKO研削しても、ノッチを基点としたウェーハの破損の発生を防止でき、ノッチの幅(長さ)がデバイス領域の直径を制限することがなく、ウェーハ面積の極限までデバイスを形成できる。
本発明に係るウェーハの加工方法において、該ノッチに充填される樹脂は、色、透過率、又は反射率の何れかがウェーハと異なってもよい。この構成によれば、樹脂とともに研削されたノッチ部分をオペレータから容易に認知させることができる。
本発明に係るウェーハの加工方法において、該ノッチに充填される樹脂は、砥粒が混合されていてもよい。この構成によれば、樹脂を研削する際の目詰まりを防止できる。
本発明に係るウェーハの加工方法において、該樹脂充填ステップでは、充填された該樹脂はウェーハの裏面側で該ノッチの周囲にはみ出して該ウェーハに供給され、硬化されてもよい。この構成によれば、ノッチに樹脂を充填させやすくできる。
本発明によれば、ウェーハの面積の極限までデバイスを形成できるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係るフレームユニットの一例を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係るウェーハの加工方法の一例を示すフローチャートである。 図3は、実施形態に係る樹脂充填ステップの一例を示す図である。 図4は、図3に示すI‐I’線によりフレームユニットを切断したときの一部断面図である。 図5は、実施形態に係る保護部材切断ステップの一例を示す図である。 図6は、実施形態に係る研削ステップの一例を示す図である。 図7は、実施形態に係る研削前後のウェーハ2の一例を示す平面図である。 図8は、図7に示すII‐II’線によりウェーハを切断したときの一部断面図である。 図9は、他の実施形態に係るウェーハに対する樹脂充填の一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
以下に説明する実施形態において、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の一方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向をZ軸方向とする。X軸及びY軸を含むXY平面は、水平面と平行である。XY平面と直交するZ軸方向は、鉛直方向である。
図1は、実施形態に係るフレームユニット1の一例を示す斜視図である。図1に例示するフレームユニット1は、円板状のウェーハ2と、保護部材3と、環状のフレーム4とを有する板状のユニットである。保護部材3がウェーハ2及びフレーム4の一方の面にそれぞれ貼着されることによって、ウェーハ2及びフレーム4が保護部材3を介して一体化され、フレームユニット1が生成される。フレームユニット1において、ウェーハ2はフレーム4の内側に支持される。
ウェーハ2は、基板と、基板の表面に設けられた機能層とを有する。ウェーハ2の表面22は、機能層の表面を含む。ウェーハ2の裏面24は、基板の裏面を含む。ウェーハ2の機能層には、デバイス21が形成される。基板は、シリコン基板、サファイア基板、タンタル酸リチウム基板、ニオブ酸リチウム基板、及びセラミックス基板の少なくとも一つを含む。
また、ウェーハ2には、ウェーハ2の結晶方位の向きを示す目印として、ウェーハ2の外周縁の一部を所定の形状で切欠きしたノッチ23が設けられる。
また、ウェーハ2の表面22は、デバイス21が形成されるデバイス領域26と、デバイス21が形成されない外周余剰領域28とに区分けされる。デバイス領域26は、ウェーハ2の表面22の中心を含む円形状の領域である。外周余剰領域28は、デバイス領域26の周囲に設けられる輪帯状(円環状)の領域である。
デバイス21は、ウェーハ2の表面22のデバイス領域26においてマトリクス状に配置される。デバイス21は、互いに交差する分割予定ラインによって区画された複数の領域の内部にそれぞれに形成される。ウェーハ2の表面22の外周余剰領域28にデバイス21は形成されない。ウェーハ2が分割予定ラインに沿って分割されることにより、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)のようなデバイスチップが製造される。
保護部材3は、シート状の部材である。保護部材3は、例えばポリオレフィンを含む基材層と、基材フィルムの片面に設けられた粘着層とで構成される。保護部材3は、粘着層を介して、ウェーハ2の表面22に貼着される。XY平面内において、保護部材3の外形及び寸法は、ウェーハ2の外形及び寸法よりも大きい。ウェーハ2の表面22は、全面にわたって保護テープ3により覆われる。ウェーハ2の表面22に保護部材3が貼着されることにより、ウェーハ2の表面22に形成されたデバイス21が保護される。保護部材3の外形及び寸法は、フレーム4の外形及び寸法と実質的に等しい。保護部材3は、合成樹脂製でもよいし、金属製でもよいし、セラミックス製でもよいし、ガラス製でもよい。保護部材3は、粘着層を介して、フレーム4の一方の面に貼着される。
図2は、実施形態に係るウェーハ2の加工方法の一例を示すフローチャートである。
図2に示すように、ウェーハ2の加工方法は、ウェーハ2の表面22に保護部材3を貼着する保護部材貼着ステップ(ST1)と、フレームユニット1の内部に支持されるウェーハ2のノッチ23に樹脂を充填する樹脂充填ステップ(ST2)と、フレームユニット1からウェーハ2を切り出す保護部材切断ステップ(ST3)と、チャックテーブルなどに保持されるウェーハ2の裏面24を研削することにより、ウェーハ2の裏面24に円形凹部を形成する研削ステップ(ST4)とを備える。
保護部材貼着ステップ(ST1)は、ウェーハ2の表面22に保護部材3を貼着する工程である。保護部材貼着ステップ(ST1)は、チャックテーブルが有するポーラス状の保持面に載置されたウェーハ2及びフレーム4を吸引機構などにより保持した後、ウェーハ2及びフレーム4に対して保護部材3を平行に位置付ける。保護部材貼着ステップ(ST1)は、貼着ローラによってウェーハ2及びフレーム4に対して保護部材3の粘着層を押し付けながら貼着ローラを揺動させることにより、ウェーハ2及びフレーム4に対して保護部材3を貼着する。保護部材3は、粘着層を介して、ウェーハ2の表面22に貼着される。保護部材3は、ウェーハ2の表面22を全面に渡って覆うことにより、ウェーハ2の表面22に形成されたデバイス21を保護する。なお、保護部材貼着ステップ(ST1)により、ウェーハ2は保護部材3を介してフレーム4の内側に支持され、ウェーハ2とフレーム4とが一体化されたフレームユニット1(図1参照)が生成される。
樹脂充填ステップ(ST2)は、ウェーハ2が有するノッチ23に対して樹脂を充填し、充填した樹脂を硬化させる工程である。図3は、実施形態に係る樹脂充填ステップの一例を示す図である。
図3に示すように、樹脂充填ステップ(ST2)は、ウェーハ2の裏面24が鉛直方向上向き(Z軸プラス方向)となるように、樹脂充填ステップ用のチャックテーブル等によってフレームユニット1を保持した後、樹脂供給ノズル131の位置調整を実行する。続いて、樹脂充填ステップ(ST2)は、樹脂供給ノズル131から、ウェーハ2に対して樹脂50を供給する。樹脂充填ステップ(ST2)は、ノッチ23に対して供給した樹脂50がノッチ23から溢れて出てノッチ23の周囲にはみ出るまで、樹脂供給ノズル131からの樹脂50の供給を継続することにより、ノッチ23の内部に樹脂50を充填させる。樹脂50は、硬化性のあるものが用いられる。例えば、実施形態において用いる樹脂50には、以下の表1に示す硬化性樹脂組成物を用いた。表1に示す樹脂1~樹脂3は、いずれも紫外線で硬化する性質を持つ。
Figure 0007110014000001
ノッチ23に充填される樹脂50は、色、透過率、又は反射率の何れかがウェーハ2と異なってもよい。
樹脂50の供給が完了して後、続いて、樹脂硬化ランプ132は、ノッチ23に充填された樹脂50に紫外線を照射することにより樹脂50を硬化させる。図4は、図3に示すI‐I’線によりフレームユニット1を切断したときの一部断面図である。実施形態に係るフレームユニット1の一部断面図である。図4に例示するように、フレームユニット1において、ウェーハ2のノッチ23に充填される樹脂50は、ノッチ23を覆い隠すようにウェーハ2の裏面24からもり上がった状態で硬化する。
保護部材切断ステップ(ST3)は、ウェーハ2の形状に沿って移動させつつ、保護部材3を切断する工程である。図5は、実施形態に係る保護部材切断ステップの一例を示す図である。
保護部材切断ステップ(ST3)は、保護部材切断ステップ用の切断用チャックテーブル161によってフレームユニット1を保持した後、切断カッター141の位置調整を実行する。続いて、保護部材切断ステップ(ST3)は、切断カッター141の側面を、ウェーハ2の外周縁の側面端部29に接触させつつ、切断カッター141を鉛直方向下向き(Z軸マイナス方向)に移動させて、切断カッター141の刃先を保護部材3に切り込ませる。続いて、保護部材切断ステップ(ST3)は、Z軸に平行な回転軸11を中心として、軸周りの方向12に向かって切断用チャックテーブル161を回転駆動させることにより、保護部材3をウェーハ2の外周縁に沿って切断する。保護部材切断ステップ(ST3)により、ウェーハ2の外周縁からはみ出している樹脂50も保護部材3とともに切断される。保護部材切断ステップ(ST3)により、表面22に保護部材3が貼着された状態のウェーハ2がフレームユニット1から切り出される。
研削ステップ(ST4)は、フレームユニット1から切り出されたウェーハ2の裏面24の、デバイス領域26に対応した領域を研削して円形凹部を形成するとともに、ウェーハ2の裏面24に外周余剰領域28に対応した環状補強部を形成する工程である。図6は、実施形態に係る研削ステップの一例を示す図である。
図6に例示する研削用チャックテーブル162は、保護部材3を介して、ウェーハ2を保持する。研削用チャックテーブル162は、研削用チャックテーブル162の保持面とウェーハ2の表面22に貼着された保護部材3とが対向し、ウェーハ2の裏面24が鉛直方向上向き(Z軸プラス方向)となるように、保護部材3を介してウェーハ2を保持する。
研削用チャックテーブル162の保持面は、XY平面と実質的に平行である。研削用チャックテーブル162は、ウェーハ2の裏面24とXY平面とが平行となるように、ウェーハ2を保持する。また、研削用チャックテーブル162は、XY平面内における保持面の中心とウェーハ2の裏面24の中心とが一致するように、ウェーハ2を保持する。
研削用チャックテーブル162は、ウェーハ2を着脱可能に保持できる。研削用チャックテーブル162は、真空チャック機構を含む。研削用チャックテーブル162の保持面には真空吸引源と接続される吸引口が複数設けられる。研削用チャックテーブル162の保持面6に保護部材3を介してウェーハ2が載置された状態で真空吸引源が作動することにより、ウェーハ2は研削用チャックテーブル162に吸着保持される。真空吸引源の作動が停止されることにより、ウェーハ2及び保護部材3はチャックテーブル5から解放される。
研削用チャックテーブル162は、テーブル駆動ユニットの作動により生み出される動力によって、Z軸と平行な回転軸13を中心として、軸周りの方向14に向かって回転駆動が可能である。
研削ユニット150は、研削用チャックテーブル162に保持されたウェーハ2を研削する。研削ユニット150は、ウェーハ2の裏面24を研削してウェーハ2を薄化する。研削ユニット150は、支持機構(不図示)に移動可能に支持される。研削ユニット150は、研削ユニット駆動装置の作動によって生み出される動力により、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向への移動がそれぞれ可能である。
研削ユニット150は、スピンドル151と、ホイールマウント152を介してスピンドル151の下端部に接続される研削ホイール153と、研削ホイール153の下面に設けられる研削砥石154とを有する。
研削砥石154は、ウェーハ2の研削用チャックテーブル162に保持されているウェーハ2の裏面24と対向して位置付けられる。XY平面内において、研削砥石154は円環状に設けられる。研削砥石154の回転直径は、図1に例示するデバイス領域26よりも小さく、例えば、ウェーハ2の直径の約半分であってよい。
研削ホイール153は、研削ユニット駆動装置の作動により生み出される動力によって、Z軸と平行な回転軸15を中心として、軸周りの方向16に向かって回転駆動が可能である。
研削ユニット150は、粗研削を実施した後、仕上げ研削を実行するユニットをそれぞれ備えてよい。粗研削を実行するユニットで粗研削に用いる研削砥石は、例えば、メタル又はビトリファイドボンドの砥粒径#280~#600、仕上げ研削を実行するユニットにおいて仕上げ研削に用いる研削砥石は、例えば、砥粒径#2000以上のレジン又はメタルボンド等で構成されてよい。
回転軸15を含む断面において、研削砥石154は矩形状である。研削砥石154は、回転軸15の回転方向に沿った周面と、周面に直交する下面とを有する。下面は、XY平面と実質的に平行である。回転軸15を含む断面において、外面と下面とは実質的に直交する。
図6に例示するように、研削ステップ(ST4)は、ウェーハ2を保護部材3を介して研削用チャックテーブル162を保持した後、研削用チャックテーブル162を回転軸15を中心に軸周りの方向14に向かって回転させつつ、研削ホイール153を回転軸15を中心に軸周りの方向16に向かって回転させる。続いて、研削ステップ(ST4)は、研削用チャックテーブル162及び研削ホイール153を回転させている状態で、研削ホイール153を鉛直方向下向き(Z軸マイナス方向)に移動させることにより、研削砥石154とウェーハ2の裏面24とを接触させると、ウェーハ2の裏面24が研削され、ウェーハ2が所定の厚さまで薄化する。このようにして、研削ステップ(ST4)により、ウェーハ2の裏面24に円形凹部27が形成される。研削ステップ(ST4)によって円形凹部27が形成されるのに伴い、円形凹部27を囲繞し、鉛直方向上向き(Z軸プラス方向)に突出した環状の凸部30が形成される。
上述した研削ステップ(ST4)により形成される円形凹部27は、XY平面と実質的に平行な底面271と、底面271の外縁に接続する内周面272とを有する。底面271は、ウェーハ2の裏面24の中心を含む円形状である。底面271の外形及び寸法は、XY平面において、表面22に設けられたデバイス領域26の外形及び寸法と実質的に同一となる。底面271の位置は、XY平面において、ウェーハ2の表面22に設けられたデバイス領域26と実質的に同一となる。内周面272は底面271に直交するように形成される。
上述した研削ステップ(ST4)により形成される環状の凸部30は、XY平面において、円形凹部27の底面271を取り囲む輪帯状(円環状)の領域を備える。円形凹部27の底面271を取り囲む輪帯状(円環状)の領域の外形及び寸法は、ウェーハ2の表面22に設けられた外周余剰領域28の外形及び形状と実質的に同一となる。円形凹部27の底面271を取り囲む輪帯状(円環状)の領域の位置は、XY平面において、ウェーハ2の表面22に設けられた外周余剰領域28の位置と実質的に同一となる。
また、図6に例示するように、上述した研削ステップ(ST4)による円形凹部27の形成に伴い、ウェーハ2に設けられたノッチ23の一部、並びにノッチ23の領域において硬化された樹脂50の一部が合わせて研削される。図7は、実施形態に係る研削前後のウェーハ2の一例を示す平面図である。図8は、図7に示すII‐II’線によりウェーハ2を切断したときの一部断面図である。
図7に例示するように、研削ステップ(ST4)の実行前、ウェーハ2に設けられたノッチ23に充填される樹脂50は、ウェーハ2の裏面24において、デバイス領域26の一部および外周余剰領域28の一部に、はみ出た状態で硬化されている。そして、図7及び図8に例示するように、研削ステップ(ST4)によって、ウェーハ2に設けられたノッチ23の一部、並びにノッチ23に充填された樹脂50の一部が合わせて研削される。研削ステップ(ST4)による研削後、ノッチ23の領域において硬化された樹脂50の一部が、ノッチ23の内部(隣り合う空隙)を隙間なく埋めた状態で残存する結果、図7及び図8に例示するように、ノッチ23の内部に残存する樹脂50が円形凹部27の一部を構成する。ノッチ23の内部に残存する樹脂50が円形凹部27の平面の一部を構成することによって、研削ステップ(ST4)による研削の実行中、ノッチ23の内部に残存する樹脂50がノッチ23を補強する補強部として機能する。
また、ノッチ23の領域において硬化した樹脂50の一部が、研削ステップ(ST4)によって切削されることにより、図8に例示するように、ウェーハ2の裏面24において外周余剰領域28に対応する領域およびノッチ23の外周縁近傍の領域から、鉛直方向上向き(Z軸プラス方向)に突出した形状となる。また、図7に例示するように、このように研削された樹脂50を構成する領域のうち、XY平面に対応する領域は円弧状となる。また、図7に例示するように、研削ステップ(ST4)により研削された樹脂50が、ノッチ23の内部(隣り合う空隙)を隙間なく埋めた状態で環状の凸部30に接続されることにより、円形凹部27を完全に囲繞する一続きの円環となる。研削ステップ(ST4)により研削された樹脂50が環状の凸部30と一続きの構造となって、研削ステップ(ST4)による研削の実行中、ノッチ23を補強する環状補強部として機能する。
このように、ノッチ23に充填された後、硬化された樹脂50は、ウェーハ2の裏面24に円形凹部27を形成する研削が行われる際、ノッチ23を補強する補強部として機能する。このため、ウェーハ2の裏面24に円形凹部27を形成する研削を実行する際、デバイス領域26を広げて、ウェーハ2に設けられたノッチ23の領域の一部を研削しても、ノッチ23を起点としたウェーハ2の破損を防止できる。このようなことから、実施形態に係るウェーハ2の加工方法によれば、ノッチ23の領域の一部を含んだウェーハ2の面積の極限までデバイス21を形成できる。
上述してきた実施形態において、樹脂充填ステップ(ST2)によりノッチ23に充填される樹脂50は、色、透過率、又は反射率の何れかがウェーハ2と異なってもよい。このため、樹脂50とともに研削されたノッチ23をオペレータから容易に認知させることができる。
上述してきた実施形態において、樹脂充填ステップ(ST2)によりノッチ23に充填された樹脂50は、ウェーハ2の裏面24側でノッチ23の周囲にはみ出してウェーハ2に供給され、硬化されてもよい。すなわち、ノッチ23の周囲にはみ出した樹脂50は、保護部材切断ステップ(ST3)並びに切削ステップ(ST4)により除去できる。このため、ノッチ23の周囲にあふれ出る樹脂50の量を調整することなく、ノッチ23に樹脂50を充填させやすくできる。なお、ノッチ23からはみ出した樹脂50がウェーハ2の裏面24や周面でノッチ23の両側に渡って塗布されて硬化することで、研削後、ノッチ23によって分断された環状の凸部30を樹脂50が架け橋と成って補強するので、樹脂50はノッチ23の周囲にはみ出してよい。
[その他の実施形態]
なお、本発明に係るウェーハ2の加工方法は、上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。図9は、他の実施形態に係るウェーハ2に対する樹脂充填の一例を示す図である。図9に例示するように、ウェーハ2の直径に合わせた内径を備える環状の部材40を用いてもよい。環状の部材40に対してウェーハ2を嵌め込んだユニット10を作成した後、ウェーハ2の裏面24からノッチ23に対して樹脂50を供給することにより、ノッチ23の内部に樹脂50を充填させることができる。
1 フレームユニット
2 ウェーハ
3 保護部材
4 フレーム
21 デバイス
22 表面
23 ノッチ
24 裏面
26 デバイス領域
27 円形凹部
28 外周余剰領域
29 側面端部
30 凸部
50 樹脂
131 樹脂供給ノズル
132 樹脂硬化ランプ
141 切断カッター
151 スピンドル
152 ホイールマウント
153 研削ホイール
154 研削砥石
161 切断用チャックテーブル
162 研削用チャックテーブル
271 底面
272 内周面

Claims (4)

  1. 外周縁に結晶方位の目印となるノッチを備え、デバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを表面側に備えるウェーハの加工方法であって、
    ウェーハの表面側に保護部材を貼着する保護部材貼着ステップと、
    ウェーハの該ノッチに樹脂を充填して硬化させる樹脂充填ステップと、
    該保護部材貼着ステップと該樹脂充填ステップを実施したウェーハの裏面の、該デバイス領域に対応した領域を研削して円形凹部を形成するとともに、該ウェーハの裏面に該外周余剰領域に対応した環状補強部を形成する研削ステップと、を備え、
    該研削ステップでは、該円形凹部と重なる該ノッチの一部が研削され、該ノッチの領域では該樹脂が該環状補強部となることを特徴とするウェーハの加工方法。
  2. 該ノッチに充填される樹脂は、色、透過率、又は反射率の何れかがウェーハと異なることを特徴とする請求項1に記載のウェーハの加工方法。
  3. 該ノッチに充填される樹脂は、砥粒が混合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のウェーハの加工方法。
  4. 該樹脂充填ステップでは、充填された該樹脂はウェーハの裏面側で該ノッチの周囲にはみ出して該ウェーハに供給され、硬化されることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のウェーハの加工方法。
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