JP7106368B2 - 火災検出装置 - Google Patents
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まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、設置対象物の設置面に取り付けられる火災検出装置であり、監視領域の火災を検出するための火災検出装置に関するものである。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
まず、実施の形態に係る火災検出装置の構成について説明する。図1は、実施の形態に係る火災検出装置の取付状況を示す側面図である。図2は、後述の取付ベースを取り外した状態の火災検出装置を示す底面図である。図3は、図2のA-A矢視断面図である。以下の説明では、図1のX方向を火災検出装置の左右方向(+X方向を火災検出装置の左方向、-X方向を火災検出装置の右方向)、図2のY方向を火災検出装置の前後方向(+Y方向を火災検出装置の前方向、-Y方向を火災検出装置の後方向)、図1のZ方向を火災検出装置の上下方向(+Z方向を火災検出装置の上方向、-Z方向を火災検出装置の下方向)と称する。また、図3の検出空間の中心位置を基準として、検出空間から離れる方向を「外側」と称し、検出空間に近づく方向を「内側」と称する。
図1に戻り、取付ベース10は、設置面2に対して外カバー20を取り付けるための取付手段である。この取付ベース10は、例えば公知の火災検出装置用の取付ベース(一例として、樹脂製である略板状の取付ベース)等を用いて構成されており、図1に示すように、設置面2に対して固定具等によって固定されている。
外カバー20は、内カバー30、流入空間40、防虫網50、検出空間60、検出部カバー70、検出部本体80、端子盤90、及び基板100を収容する外側収容手段であって、検出対象を含む気体を当該外カバー20に流入出させることが可能な外側収容手段である。この外カバー20は、例えば遮光性を有する樹脂材にて形成されており、図1から図3に示すように、外カバー本体21、天面部22、第1リブ部23、及び第2リブ部24を備えている。
図1に戻り、流入空間40は、火災検出装置1の外部の気体が火災検出装置1の内部に流入させるための空間である。この流入空間40は、外カバー20の内部において複数形成されて、具体的には、図1、図3に示すように、外カバー20の内部空間のうち、天面部22、第1リブ部23、第2リブ部24、及び内カバー30によって囲繞された空間が流入空間40として形成されている。
内カバー30は、検出空間60、検出部カバー70、検出部本体80、及び基板100を収容する内側収容手段であると共に、流入空間40を区画するための区画手段である。この内カバー30は、例えば、上面が開放された略中空円柱状体であり、遮光性を有する樹脂材にて形成されており、図3に示すように、外カバー20の内部において、内カバー30の下面が流入空間40を介して外カバー20の天面部22と対向するように設けられている。また、図3に示すように、内カバー30には、第1開口部30aが形成されている。第1開口部30aは、流入空間40に流入した気体を内カバー30に流入させるための開口部である。この第1開口部30aは、略円形状に形成され、図3に示すように、内カバー30の側部のうち設置面2側の側部とは反対側の側部(図3では、内カバー30の下側側部)に設けられている。
検出空間60は、検出対象の検出を行うための空間であり、図3に示すように、内カバー30の内部空間のうち、検出部カバー70及び検出部本体80によって囲繞される空間が検出空間60として形成されている。
検出部カバー70は、検出空間60を区画するための区画手段であると共に、検出空間60に外乱光が入射することを抑制するための入射抑制手段である。この検出部カバー70は、上面が開放された略中空円柱状体であり、遮光性を有する樹脂材にて形成されている。また、この検出部カバー70は、図3に示すように、内カバー30の内部において、検出部カバー70の下面が第1開口部30a及び流入空間40を介して外カバー20の天面部22と対向するように配置され、検出部本体80に対して固定されている。また、図3に示すように、検出部カバー70には、第2開口部70aが形成されている。第2開口部70aは、内カバー30に流入した気体を検出空間60に流入させるための開口部である。この第2開口部70aは、略円形状に形成され、図3に示すように、検出部カバー70の側部のうち設置面2側の側部とは反対側の側部(図3では、検出部カバー70の下側側部)に設けられている。
防虫網50は、火災検出装置1の外部にいる虫が検出空間60に侵入するのを防止するための網である。この防虫網50は、平板状の網(例えば、円形状の網)を用いて構成されており、図3に示すように検出部カバー70に取り付けられている。
検出部本体80は、検出部カバー70を取り付けるための取付手段である。この検出部本体80は、例えば遮光性を有する樹脂材にて形成されており、図3に示すように、検出部カバー70の上面を覆うように配置されており、基板100に対して固定具等によって固定されている。また、この検出部本体80には、後述する第1発光部、後述する第2発光部、及び後述する受光部の各々を支持するための支持部(図示省略)がそれぞれ設けられている。さらに、この検出部本体80には、後述する第1発光部、後述する第2発光部、及び後述する受光部の各々と検出空間60との間の光路を形成するための光路孔(図示省略)がそれぞれ形成されている。
端子盤90は、内カバー30、検出部カバー70、検出部本体80、及び基板100を収容するための収容手段である。この端子盤90は、下面が開放された略中空円柱状であり、例えば遮光性を有する樹脂材にて形成されている。また、この端子盤90は、図3に示すように、内カバー30、検出部カバー70、検出部本体80、及び基板100を上方から覆うように設けられ、外カバー20に対して嵌合構造等によって固定されていると共に、且つ取付ベース10に対して取付部材91に形成された第1取付孔(図示省略)を介して固定具等によって固定されている。
基板100は、各種の電気回路(図示省略)が実装される実装手段である。この基板100は、例えば公知の平板状の回路基板等を用いて構成されており、図3に示すように、端子盤90の内部において、端子盤90の上端部及び下端部と間隔を隔てて略水平に配置され、端子盤90に対して端子盤90に形成された取付孔(図示省略)及び取付部材91に形成された第2取付孔(図示省略)を介して固定具によって固定されている。
このうち、第1発光部は、検出空間60に検出光(以下、「第1検出光」と称する)を照射する第1発光手段であり、例えば公知の発光素子(一例として赤外LED等)を用いて構成されている。また、第2発光部は、第1検出光とは波長が異なる検出光(以下、「第2検出光」と称する)を検出空間60に照射する第2発光手段であり、例えば公知の発光素子(一例として青色LED等)を用いて構成されている。また、受光部は、第1発光部から照射された第1検出光の煙による散乱光を受光し、当該受光した散乱光に応じた第1受光信号を出力すると共に、第2発光部から照射された第2検出光の煙に対する散乱光を受光し、当該受光した散乱光に応じた第2受光信号を出力する受光手段であり、例えば公知の受光素子(一例としてフォトダイオード等)を用いて構成されている。また、第1発光部、第2発光部、及び受光部の設置方法については任意であるが、実施の形態では、第1発光部又は第2発光部から照射された第1検出光又は第2検出光が検出部本体80の各種の光路孔を介して直接的に受光部されることを回避できるように設置している。例えば、第1発光部の光軸(以下、「第1発光側光軸」と称する)と受光部の光軸(以下、「受光側光軸」と称する)との角度が135°程度となる位置に、第1発光部及び受光部を設置する。また、第2発光部の光軸(以下、「第2発光側光軸」と称する)と受光側光軸との角度が90°程度となる位置に、第2発光部及び受光部を設置している。
また、表示部は、各種情報(例えば、火災の検出の有無を示す情報)を表示するための表示手段であり、例えば公知の表示手段(LED等)を用いて構成されている。なお、この表示部の投光方法については任意であるが、例えば、内カバー30、検出部カバー70、及び検出部本体80の各々に設けられた挿通孔(図示省略)及び外カバー20の表示孔22aに挿通されたライトガイド104aを介して表示部からの光を火災検出装置1の外部に向けて誘導することにより投光すること等が該当する。また、通信部は、外部装置(例えば、受信機等)との間で通信する通信手段である。また、電源部は、商用電源又は電池(図示省略)から供給された電力を、火災検出装置1の各部に供給する電源手段である。
また、制御部は、火災検出装置1を制御する制御手段である。この制御部は、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。また、記憶部は、火災検出装置1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段である。この記憶部は、書き換え可能な記録媒体を用いて構成され、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる。
次に、防虫網50の取付構造について説明する。図4は、図3の防虫網50の領域の拡大図である(一部図示省略)。防虫網50のメンテナンス作業(例えば、清掃作業、洗浄作業、交換作業等)を効率的に行うことを可能にさせる取付構造の特徴については、実施の形態では、以下に示す通りとなる。
まず、取付構造の第1の特徴については、防虫網50は、第2開口部70a全体を略覆うように構成されている。具体的には、防虫網50の径については、第2開口部70aの径よりも大きく設定している。また、防虫網50の設置方法については、図4に示すように、検出部カバー70の下端部において、検出部カバー70の外側から第2開口部70a全体を覆うように設置している。
次に、取付構造の第2の特徴については、第1開口部30aを介して防虫網50が検出部カバー70に対して着脱自在となるように、防虫網50、第1開口部30a、及び検出部カバー70は構成されている。
図3に戻り、次いで、取付構造の第3の特徴については、図3、図4に示すように、火災検出装置1は、脱落防止部120をさらに備えている。
続いて、実施の形態に係る防虫網50のメンテナンス方法(ここでは、清掃作業に関する方法)について説明する。
このように実施の形態によれば、検出空間60及び検出部カバー70を収容する内カバー30と、内カバー30を収容する外カバー20と、内カバー30の側部のうち設置面2側の側部とは反対側の側部に設けられた第1開口部30aと、検出部カバー70の側部のうち設置面2側の側部とは反対側の側部に設けられた第2開口部70aと、検出部カバー70に設けられた平板状の防虫網50であって、第2開口部70a全体を略覆うように構成された防虫網50と、を備えたので、防虫網50の取付作業として、平板状の防虫網50を第2開口部70a全体を略覆うように検出部カバー70に取り付けることで足りるため、従来技術(円筒状の防虫網を、内カバーの内部において検知部の外周を覆うように設ける技術)に比べて、防虫網50を簡易に取り付けることができ、当該取付作業の効率化を図ることが可能となる。また、防虫網50が平板状であるので、円筒状50に形成する場合に比べて防虫網50を容易に製造でき、且つ防虫網50のコンパクト化を図ることができ、火災検出装置1の製造コストを低減し、且つ製造時の環境負荷を低減することができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
上記実施の形態では、防虫網50が円形状にて形成されていると説明したが、これに限らず、例えば、四角形等の多角形状、又は楕円形状にて形成されてもよい。この場合には、第1開口部30a又は第2開口部70aは、防虫網50と対応する形状に形成されてもよい。
上記実施の形態では、第1開口部30aを介して防虫網50が検出部カバー70に対して着脱自在となるように、防虫網50、第1開口部30a、及び検出部カバー70が構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、第1開口部30aを介して防虫網50が検出部カバー70に対して着脱できないように構成されてもよい。一例として、防虫網50は、検出部カバー70の下端部において、検出部カバー70の内側から第2開口部70a全体を覆うように設置してもよい。この場合において、防虫網50のメンテナンス方法については、上記防虫網50が凹部110から脱落しない程度に嵌合されている場合の方法と同一の方法で行ってもよい。
付記1の火災検出装置は、請求項1に記載の火災検出装置は、設置対象物の設置面に取り付けられる火災検出装置であり、監視領域の火災を検出するための火災検出装置であって、検出対象の検出を行う検出空間と、前記検出空間に外乱光が入射することを抑制するための入射抑制手段であって、前記検出空間の外周を覆うように設けられた入射抑制手段と、前記検出空間及び前記入射抑制手段を収容する内側収容手段と、前記内側収容手段を収容する外側収容手段であって、前記検出対象を含む気体を当該外側収容手段に流入出させることが可能な外側収容手段と、前記内側収容手段の側部のうち前記設置面側の側部とは反対側の側部に設けられた第1開口部であって、前記外側収容手段に流入した前記気体を前記内側収容手段に流入させるための第1開口部と、前記入射抑制手段の側部のうち前記設置面側の側部とは反対側の側部に設けられた第2開口部であって、前記内側収容手段に流入した前記気体を前記検出空間に流入させるための第2開口部と、前記内側収容手段又は前記入射抑制手段に設けられた平板状の防虫網であって、前記第1開口部全体又は前記第2開口部全体を略覆うように構成された防虫網と、を備えた。
付記1に記載の火災検出装置によれば、検出空間及び入射抑制手段を収容する内側収容手段と、内側収容手段を収容する外側収容手段と、内側収容手段の側部のうち設置面側の側部とは反対側の側部に設けられた第1開口部と、入射抑制手段の側部のうち設置面側の側部とは反対側の側部に設けられた第2開口部と、内側収容手段又は入射抑制手段に設けられた平板状の防虫網であって、第1開口部全体又は第2開口部全体を略覆うように構成された防虫網と、を備えたので、防虫網の取付作業として、平板状の防虫網を第1開口部全体又は第2開口部全体を略覆うように内側収容手段又は入射抑制手段に取り付けることで足りるため、従来技術(円筒状の防虫網を、内カバーの内部において検知部の外周を覆うように設ける技術)に比べて、防虫網を簡易に取り付けることができ、当該取付作業の効率化を図ることが可能となる。また、防虫網が平板状であるので、円筒状に形成する場合に比べて防虫網を容易に製造でき、且つ防虫網のコンパクト化を図ることができ、火災検出装置の製造コストを低減し、且つ製造時の環境負荷を低減することができる。
2 設置面
10 取付ベース
20 外カバー
21 外カバー本体
22 天面部
22a 表示孔
23 第1リブ部
24 第2リブ部
30 内カバー
30a 第1開口部
40 流入空間
50 防虫網
60 検出空間
70 検出部カバー
70a 第2開口部
80 検出部本体
90 端子盤
91 取付部材
100 基板
104a ライトガイド
110 凹部
120 脱落防止部
130 凹部
131 第1挟込部
132 第2挟込部
Claims (7)
- 設置対象物の設置面に取り付けられる火災検出装置であり、監視領域の火災を検出するための火災検出装置であって、
検出対象の検出を行う検出空間と、
前記検出空間に外乱光が入射することを抑制するための入射抑制手段であって、前記検出空間の外周を覆うように設けられた入射抑制手段と、
前記検出空間及び前記入射抑制手段を収容する内側収容手段と、
前記内側収容手段を収容する外側収容手段であって、前記検出対象を含む気体を当該外側収容手段に流入出させることが可能な外側収容手段と、
前記内側収容手段の側部のうち前記設置面側の側部とは反対側の側部に設けられた第1開口部であって、前記外側収容手段に流入した前記気体を前記内側収容手段に流入させるための第1開口部と、
前記入射抑制手段の側部のうち前記設置面側の側部とは反対側の側部に設けられた第2開口部であって、前記内側収容手段に流入した前記気体を前記検出空間に流入させるための第2開口部と、
前記内側収容手段又は前記入射抑制手段に設けられた平板状の防虫網であって、前記第1開口部全体又は前記第2開口部全体を略覆うように構成された防虫網と、
を備えた火災検出装置。 - 前記防虫網の略全体が前記第1開口部を介して前記内側収容手段の外部に露出するように、前記第1開口部を構成した、
請求項1に記載の火災検出装置。 - 前記防虫網を、前記入射抑制手段において前記第2開口部全体を略覆うように設け、
前記第1開口部を介して前記防虫網が前記入射抑制手段に対して着脱自在となるように、前記防虫網、前記第1開口部、及び前記入射抑制手段を構成した、
請求項1又は2に記載の火災検出装置。 - 前記防虫網を前記内側収容手段において前記第1開口部全体を略覆うように設け、
前記防虫網が前記内側収容手段に対して着脱自在となるように、前記防虫網及び前記内側収容手段を構成した、
請求項1又は2に記載の火災検出装置。 - 前記外側収容手段の一部を、前記防虫網が前記内側収容手段又は前記入射抑制手段から脱落を防止するための脱落防止手段として形成した、
請求項1から4のいずれか一項に記載の火災検出装置。 - 設置対象物の設置面に取り付けられる火災検出装置であり、監視領域の火災を検出するための火災検出装置であって、
検出対象の検出を行う検出空間と、
前記検出空間に外乱光が入射することを抑制しながら、前記検出対象を含む気体を流入出させることが可能な入射抑制手段であって、前記検出空間の外周を覆うように設けられた入射抑制手段と、
前記検出空間及び前記入射抑制手段を収容する内側収容手段と、
前記内側収容手段を収容する外側収容手段であって、前記検出対象を含む気体を当該外側収容手段に流入出させることが可能な外側収容手段と、
前記内側収容手段の側部のうち前記設置面側の側部とは反対側の側部に設けられた開口部であって、前記外側収容手段に流入した前記気体を前記内側収容手段に流入させるための開口部と、
前記内側収容手段に設けられた平板状の防虫網であって、前記開口部全体を略覆うように構成された防虫網と、を備え、
前記防虫網が前記内側収容手段に対して着脱自在となるように、前記防虫網及び前記内側収容手段を構成した、
火災検出装置。 - 前記内側収容手段は、前記内側収容手段の側部のうち前記設置面側の側部とは反対側の側部に設けられた挟込手段であって、前記防虫網を着脱自在に挟み込むための挟込手段を備えた、
請求項6に記載の火災検出装置。
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