JP7105054B2 - インクヘッドの保湿方法 - Google Patents

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本発明は、インクジェット式プリンタに用いられるインクヘッドの吐出口を保湿する、インクヘッドの保湿方法に関する。
特許文献1に開示されるように、インクを吐出するインクヘッドを備えたインクジェット式プリンタが知られている。
インクジェット式プリンタは、記録媒体が前後方向に送られると共に、記録媒体にインクを吐出するためのインクヘッドが左右に移動可能に設けられてなる。インクヘッドは、記録媒体に臨みインクを吐出する吐出口を備えている。
特開2017-71135号公報
一般に、プリンタは、短時間で多くの記録媒体へ印刷できることが望まれる。この要求を満たすために、インクジェット式プリンタに用いられるインクは、早急に乾燥するものが好ましい。一方、早急に乾燥するインクを採用すると、吐出口の周縁に乾燥したインクが付着しやすくなることがある。インクの付着を抑制するために、例えば、インクジェット式プリンタが使用されない間は、吐出口を保湿することが望まれる。
本発明は、インクヘッドの吐出口を保湿する、インクヘッドの保湿技術の提供を課題とする。
本発明によれば、インクジェット式プリンタに用いられるインクヘッドの吐出口を保湿する、インクヘッドの保湿方法において、
前記インクヘッド内に残留するインクの少なくとも一部を前記吐出口から吸引するインク吸引工程と、
前記インクが吸引された後に前記吐出口を保湿液に浸ける保湿工程と、
前記吐出口の周縁に付着した前記保湿液を払拭する払拭工程と、を有し、
前記払拭工程において前記吐出口の周縁を払拭する力は、通常の印刷時において前記吐出口の周縁に付着したインクを払拭する際の力よりも弱く設定されていることを特徴とするインクヘッドの保湿方法が提供される。
また、本発明によれば、インクジェット式プリンタに用いられるインクヘッドの吐出口を保湿する、インクヘッドの保湿方法において、
前記インクヘッド内に残留するインクの少なくとも一部を前記吐出口から吸引するインク吸引工程と、
前記インクが吸引された後に前記吐出口を保湿液に浸ける保湿工程と、を有し、
前記吸引工程と前記保湿工程との間に、
前記インクが吸引された前記インクヘッドに、前記吸引されたのよりも少ない前記インクを送る内圧調整工程を有することを特徴とするインクヘッドの保湿方法が提供される。
インクが吸引された後に吐出口を保湿液に浸ける。吐出口からインクを吸引することにより、吐出口からインクヘッドへ保湿液を含ませやすくなる。また、予めインクを吸引することにより、保湿液が吐出口の近傍から滴下しづらくなる。より確実に保湿液を吐出口の周縁に残すことができ、効果的に保湿することができる。
本発明の実施例による方法を使用可能なプリンタについて説明する図である。 図1に示されたプリンタの詳細について説明する図である。 図2に示されたキャップの断面図である。 図2に示された保湿部の断面図である。 図2に示されたプリントヘッドのクリーニングについて説明する作用図である。 図2に示されたプリントヘッドの保湿について説明する作用図である。 図2に示されたプリントヘッドの払拭について説明する作用図である。 図4に示されたクリーニングの効果について説明する図である。 図6に示された保湿の効果について説明する図である。 図9に示された保湿方法の変形例について説明する図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、説明中、左右とは図面を基準として左右、前後とはメディアの送り方向を基準として前後を指す。また、図中Frは前、Rrは後、Leは左、Riは右、Upは上、Dnは下を示している。
<実施例>
図1(a)を参照する。図1(a)は、本発明による方法が使用されるインクジェット式プリンタの斜視図である。インクジェット式プリンタ10は、メディアMeにカラー画像を形成可能なインク式の大型プリンタである。インクジェット式プリンタ10は、例えば、大型の看板、ポスターの印刷を行う。
インクジェット式プリンタ10は、基台11の上部に搭載されメディアMeを搬送する搬送装置12と、この搬送装置12を跨ぐように設けられメディアMeに印刷を行う印刷装置20と、を有している。インクジェット式プリンタ10は、搬送装置12によって前方にメディアMeを送りながら、印刷装置20を通過するメディアMeに印刷を行う。
なお、インクジェット式プリンタ10は、搬送装置12や印刷装置20の他に、メディアMeを切断するカッター装置等任意の装置を搭載することができる。
メディアMeは、例えば、ロールに巻かれたロールメディアであり、メディアの材質としては、普通紙などの紙類であってもよく、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の樹脂類であってもよく、アルミニウム材、鉄材等の金属類であってもよく、様々な材料で構成可能である。メディアMeは、搬送装置12によって後方から前方に向かって送られる。
図1(b)を参照する。図1(b)は、印刷装置を簡略的に示した図である。印刷装置20は、インクが充填されたインクカートリッジ21と、このインクカートリッジ21からインクが供給されメディアMeにインクを吐出するインクヘッド22と、これらのインクカートリッジ21からインクヘッド22までインクを送液可能に接続するインクチューブ23と、このインクチューブ23上に設けられインクヘッド22へインクを送る送液ポンプ24と、インクヘッド22のクリーニング及び保湿を行うクリーニングユニット25と、を主な構成要素とする。
印刷装置20は、処理部26、記憶部27及び通信部28を更に有する。処理部26、記憶部27及び通信部28は、例えばマイクロコンピュータ又はマイクロコントローラで構成される。処理部26、記憶部27及び通信部28は、例えばCPU(あるいはMPU又はMCU)、ROM、RAM、入出力インターフェースを含むことができる。例えば、ROMは、CPUに所定の動作を実行させるプログラムを記憶することができる。RAMは、CPUのワーク領域を形成することができる。なお、処理部26、記憶部27及び通信部28は、ASIC、FPGA等で構成されてもよい。
印刷装置20は、ユーザが操作可能な操作部としての操作パネル31や、図2(a)に示される制御部32を有している。操作パネル31は、電源ボタン、設定ボタン等の操作ボタン、操作スイッチ等を有している。制御部32については、後述する。
インクカートリッジ21は、複数(例えば4つ)のカートリッジによって構成されている。これらのカートリッジは、シアンインクが充填されたシアンカートリッジ21Cと、マゼンダインクが充填されたマゼンダカートリッジ21Mと、イエローインクが充填されたイエローカートリッジ21Yと、ブラックインクが充填されたブラックカートリッジ21Kと、からなる。
なお、インクカートリッジ21を構成するカートリッジの数や色は任意に選択することができる。インクカートリッジ21に充填されるインクは、メディアへの定着性に優れた、水性レジンインクが好ましい。短時間に多くの印刷を行うためには、速乾性に優れたインクを選択することも好ましい。この他、任意の水性インクや有機溶剤系インクを選択することができる。
インクヘッド22は、左右方向に延びるレール13上を移動可能に設けられている。インクヘッド22は、カートリッジ21C、21M、21Y、21Kにそれぞれ対応したヘッド22C、22M、22Y、22Kによって構成される。即ち、インクヘッド22は、シアンインクが吐出されるシアンヘッド22Cと、マゼンダインクが吐出されるマゼンダヘッド22Mと、イエローインクが吐出されるイエローヘッド22Yと、ブラックインクが吐出されるブラックヘッド22Kと、からなる。
以下、ブラックカートリッジ21K、及び、ブラックヘッド22Kを例に説明を行う。なお、他の色についても基本的な構成は同じであり適宜読み替えを行うことができるため、詳細な説明は省略する。
図2(a)及び図2(b)を参照する。図2(a)は、印刷装置の主要部を概略的に示した図である。図2(b)は、図2(a)の2b矢視図である。ブラックヘッド22K(インクヘッド22)は、インクを吐出するための複数の吐出口22aを有している。吐出口22aは、吐出面22bに開けられてなる。
クリーニングユニット25は、ブラックヘッド22K内のインクを吸引可能なインク吸引部40と、吐出口22aを保湿するための保湿液が充填された保湿部50と、吐出面22bを払拭可能な払拭部60と、を有している。
インク吸引部40は、ブラックヘッド22K内のインクを吸引可能な吸引ポンプ41と、この吸引ポンプ41に接続され吐出面22bを覆うことが可能なキャップ42と、吸引ポンプ41に接続され吸引されたインクが廃棄される廃棄タンク43と、を有する。
図3を併せて参照する。キャップ42は、ブラックヘッド22Kの先端に密着可能なキャップ本体42aと、このキャップ本体42aから吸引ポンプ41まで延びる接続管部42bと、を有する。キャップ本体42aの内周には、シール部材42cが設けられている。キャップ42は、昇降可能に設けられている。ブラックヘッド22Kが上方に位置する場合にキャップ42を上昇させると、キャップ42をブラックヘッド22Kに密着させることができる。
図4を参照する。保湿部50は、例えば、保湿液Moが充填され上面が開口した保湿容器51と、この保湿容器51内に配置され保湿液Moに浸されたスポンジ52と、を有している。保湿部50は、昇降可能に設けられている。ブラックヘッド22Kが上方に位置する場合に保湿部50を上昇させると、ブラックヘッド22Kの吐出面22bを保湿液に浸すことができる。
なお、保湿液Moは、ローランドディー.ジー.株式会社製、商品名CJ-CLを採用することができる。この他、吐出口の乾燥を抑制することができるものであれば、任意の保湿液を採用することができる。
図2(a)を参照する。払拭部60は、ワイパー支持部61にゴム製のワイパー62が支持されてなる。払拭部60は、昇降可能に設けられている。ブラックヘッド22Kの軌道上にワイパー62を臨ませてブラックヘッド22Kを左右に移動させることにより、吐出面22bにワイパー62が当接し、吐出面22bや吐出口22aに付着したインクを払拭することができる。
制御部32は、送液ポンプ24、インクヘッド22、吸引ポンプ41、キャップ42、保湿部50、払拭部60、に電気信号を送信可能である。制御部32は、送液ポンプ24の作動、インクヘッド22の左右方向への移動及びインクの吐出、吸引ポンプ41の作動、キャップ42の昇降、保湿部50の昇降、払拭部60の昇降、を制御する。
以上の構成からなるインクジェット式プリンタ10のクリーニング方法、及び、保湿方法について、説明する。
例えば、インクジェット式プリンタ10のシャットダウン操作が行われると、インクヘッド22のクリーニング及び保湿作業が開始される。
まず、制御部32は、インクヘッド22をキャップ42の上方まで移動させる。次に、制御部32は、キャップ42を上昇させ、キャップ42がインクヘッド22に密着する直前の位置でキャップ42の上昇を止める。即ち、キャップ42をインクヘッド22の近傍まで移動させる(キャップ準備工程)。
次に、制御部32は、送液ポンプ24を作動させ、インクヘッド22にインクを送る(加圧工程)。インクが送られることにより、インクヘッド22の内部は、加圧される。加圧工程においては、インクヘッド22の内部は、例えば、3kPaまで加圧される。加圧するのと同時に、制御部32は、吸引ポンプ41を作動させる。インクが吐出口22aより滴下し、キャップ42に落下した場合に、キャップ42に落下したインクを吸引するためである。このとき、キャップ42とインクヘッド22との間には、隙間が存する。このため、落下したインクのみを吸引することができ、インクヘッド22内のインクを吸引することはない。
インクヘッド22に送られるインクの量は、吐出口22aからインクが垂れないよう、インクヘッド22内に留まることが可能な量である。例えば、インクヘッド22のノズル1列につき、0.5mlのインクを送る。所定量のインクを送った後に、制御部32は、送液ポンプ24を停止させる(加圧停止工程)。これにより、インクヘッド22へのインクの供給を停止する。停止時間は、例えば、5秒間である。
なお、加圧工程は、送液ポンプ24によるインクの供給以外の手段を採用してもよい。例えば、送液ポンプとは異なるエアーポンプを設け、空気を送ることも可能である。加圧工程は、これらに限らず、任意の手段を採用できる。
図5を参照する。加圧を停止した後に制御部32は、キャップ42を上昇させてキャップ42をインクヘッド22に密着させる。図6を併せて参照する。吸引ポンプ41が作動した状態のまま、キャップ42をインクヘッド22に密着させることにより、インクヘッド22内に残留するインクを吐出口22aから吸引する(インク吸引工程)。例えば、吸引工程において、インクヘッド22内の圧力は、-1.0kPaとされる。インクヘッド22から吸引されたインクは、廃棄タンク43へ送られる。
所定量のインクを吸引したら、制御部32は、キャップ42を下降させる。次に、制御部32は、送液ポンプ24を作動させ、インクヘッド22に、インク吸引工程において吸引されたのよりも少ないインクを送る(内圧調整工程)。例えば、内圧調整工程において、インクヘッド22内の圧力は、-0.6~-0.7kPaとされる。
または、所定量のインクを吸引したら、制御部32は、送液ポンプ24を作動させ、インクヘッド22に、インク吸引工程において吸引されたのよりも少ないインクを送る(内圧調整工程)。次に、制御部32は、キャップ42を下降させる。
インク吸引工程後のインクヘッド22の内圧は、加圧工程の前のインクヘッド22の内圧よりも高い。具体的には、0.2kPa以上高いことが好ましい。さらに、インク吸引工程後のインクヘッド22の内圧は、大気圧よりも低い。インクヘッド22の内圧は、インク吸引工程において吸引するインクの量、及び/又は、内圧調整工程によって供給するインクの量によって調整することができる。インクヘッド22の内圧を所定の圧にする理由は、後述する。
図7を参照する。制御部32は、インクヘッド22を保湿部50の上方まで移動させる。インクヘッド22が保湿部50の上方まで移動したら、制御部32は、保湿部50を上昇させる。インクヘッド22の吐出口22a(図2参照)を保湿液に浸す(保湿工程)。所定の時間だけ保湿液に浸したら、制御部32は、保湿部50を下降させる。
図8を参照して、保湿工程について詳細に説明する。図8は、吸引工程後から保湿工程までにおけるインクヘッドの状態を概念的に示した図である。図8(a)及び図8(b)を参照する。図8(a)は、インクヘッド22の断面図であり、図8(b)は、図8(a)の8b部拡大図である。吸引工程でインクヘッド22内のインクInが吸引されている。特に、吐出口22a近傍は、空間Gaが形成されやすい状態となる。
図8(c)は、保湿工程について説明する断面図である。図8(d)は、保湿後のインクヘッドを概念的に示した図である。図8(e)は、図8(d)の8e部拡大図である。図8(c)を参照する。吐出口22aをスポンジ52に押し付ける。図8(d)及び図8(e)を参照する。スポンジ52内に充填された保湿液Moの一部は、インクヘッド22に充填される。このとき、インクヘッド22の吐出口22aは、吸引工程を経ているため、容易に保湿液Moを吐出口22aの周辺に充填することができる。吐出口22aから充填された保湿液Moは、インクInと混じる。
図9(a)を参照する。制御部32は、払拭部60を上昇させる。ワイパー62の先端は、インクヘッド22の左右の軌道上まで上昇する。図9(b)を参照する。制御部32は、ワイパー62を通過するまでインクヘッド22を移動させる。ワイパー62の先端が吐出面22b(図2(b)参照)に当接することにより、吐出口22aの周縁に付着した保湿液を払拭する(払拭工程)。
払拭工程において、吐出口22aの周縁を払拭する力は、吐出口22aの周縁に付着したインクを払拭する際の力よりも弱く設定されている。通常の印刷時において、吐出口22aの周縁に付着したインクは、定期的にワイパー62によって払拭される。このときのワイパー62によって払拭される力よりも、払拭工程における吐出口22aの周縁を払拭する力は弱い。払拭する力は、ワイパー62の先端の高さによって調整することができる。即ち、インクヘッド22の軌道を基準として、ワイパー62の重なる量が大きければ払拭する力は強く、ワイパー62の重なる量が小さければ払拭する力は弱くなる。
図5を参照する。払拭工程が終わったら、制御部32は、インクヘッド22をキャップ42の上方まで移動させ、キャップ42を上昇させる。キャップ42をインクヘッド22に密着させた状態でインクヘッド22の保管を行う(保管工程)。
なお、加圧工程に先立って予め吐出口22aの周縁を払拭して(クリーニング準備工程)クリーニングの準備を行うこともできる。
図10を参照する。図10は、本発明の変形例による保湿方法について説明するための図である。図2に示した保湿部50及び払拭部60を一体化した。保湿部及び払拭部を一体的に構成した保湿・払拭ユニット70は、保湿液の充填された保湿液充填タンク71と、この保湿液充填タンク71に充填された保湿液を汲み上げることが可能な保湿液供給ポンプ72と、この保湿液供給ポンプ72に繋がれ保湿・払拭を行う保湿・払拭部80と、を有している。
保湿・払拭部80は、ワイパー支持部81と、このワイパー支持部81によって指示されたワイパー82と、このワイパー82の先端に設けられたスポンジ83と、を有する。スポンジ83の先端は、中央が最も高くなる山型に形成されている。
ワイパー支持部81の末端からワイパー82の先端まで、保湿液が通過可能な保湿液供給路84が設けられている。この保湿液供給路84の先端にスポンジ83が設けられている。保湿液供給路84の先端は、スポンジ83を収納可能に他の部位に比べて広く形成されている。
制御部32は、吐出口22aの保湿を行う際に、保湿・払拭部80をインクヘッド22の軌道上まで上昇させる(図9(a)参照)。次に、制御部32は、インクヘッド22を左右方向に移動させる(図9(b)参照)。制御部32は、インクヘッド22がワイパー62の先端を通過するのに合わせて保湿液供給ポンプ72を作動させる。供給された保湿液は、ワイパー82の先端に設けられたスポンジ83からインクヘッド22に供給される。これと同時に、吐出面22b近傍の保湿液は、ワイパー82によって払拭される。即ち、変形例によれば、保湿工程及び払拭工程を同時に行うことができる。
以上に説明した本発明は、以下の効果を奏する。
図2を参照する。加圧せずに吸引ポンプ41による吸引のみによってクリーニングをした場合、吐出口22aに付着したインクが残る虞がある。特に、水性レジンインク等の速乾性に優れたインクを採用した場合には、この傾向が強まる虞がある。確実に吐出口22aに付着したインクを除去するためには、より出力の大きな吸引ポンプ41を採用する必要がある。吸引ポンプの性能が高まる分、吸引ポンプの値段も高価になる。
また、吐出口22aに付着したインクが除去されるまで送液ポンプ24からインクを送ることも考えられる。この場合には、インクの消費量が多くなるため、インクジェット式プリンタ10のランニングコストが嵩む。
図6を参照する。本発明では、インクヘッド22の内部を加圧した状態で、インクヘッド22内に残留するインクを吐出口22aから吸引する。吐出口22aを通過するインクInの液圧は、加圧をしなかった場合に比べて高くなる。それぞれの吐出口22aに加わる力を大きくすることにより、より確実に吐出口22aの周縁に付着したインク(付着物)を除去することができる。インクを除去するのに、出力の大きな吸引ポンプや多量のインクは不要である。
図5を参照する。加圧工程は、インクヘッド22にインクを送ることにより行われる。新たな部品を追加することなくインクヘッド22内を加圧することができる。
インクヘッド22に送られるインクの量は、インク吸引工程までに吐出口22aからインクが垂れないよう、インクヘッド22内に留まることが可能な量である。インクの消費量を削減し、インクジェット式プリンタ10のランニングコストを安価にすることができる。
吸引工程後のインクヘッド22の内圧は、加圧工程の前のインクヘッドの内圧よりも高い。加圧工程の前のインクヘッドの内圧は、通常時のインクヘッド22の内圧ということができる。吸引工程時のインクヘッド22の内圧が過度に低いと、インクヘッド22内に保湿液Moが過剰に充填される。このため、吸引工程時のインクの吸引量を調節することにより、保湿液の過剰な充填を抑制する。加湿後にインクジェット式プリンタ10を使用する際には、インクヘッド22内に残留する保湿液Moを排出するために、インクを送る。保湿液Moが適量であることにより、この際に送るインクの量を適量に保つことができる。インクジェット式プリンタ10のランニングコストを安価にすることができる。
加湿後に再度インクジェット式プリンタ10を使用する際には、キャップ42をインクヘッド22から外す。吸引工程後のインクヘッド22の内圧を、加圧工程の前のインクヘッドの内圧よりも高くすることにより、キャップ42を外した際にインクヘッド22への過度な空気の吸い込みを抑制することができる。
吸引工程後のインクヘッド22の内圧は、大気圧よりも低い。これにより、吸引工程後にインクヘッド22からインクが滴下するのを抑制できる。インクが他の部品等に付着することを抑制できる。
図8を参照する。インクが吸引された後に吐出口22aを保湿液Moに浸ける。吐出口22aからインクを吸引することにより、吐出口22aからインクヘッド22へ保湿液Moを含ませやすくなる。また、予めインクを吸引することにより、保湿液Moが吐出口22aの近傍から滴下しづらくなる。より確実に保湿液Moを吐出口22aの周縁に残すことができ、効果的に保湿することができる。
図9(b)を参照する。吐出口22aの周縁に付着した保湿液を払拭する払拭工程を有する。保湿液が吐出口から垂れることを抑制することができる。
払拭工程において、吐出口22aの周縁を払拭する力は、吐出口22aの周縁に付着したインクを払拭する際の力よりも弱く設定されている。過剰に保湿液を拭き取ることを抑制し、払拭工程において適切な量の保湿液を残すことができる。適切に吐出口の保湿をすることができる。
図5を参照する。インクが吸引されたインクヘッド22に、吸引されたのよりも少ないインクを送る内圧調整工程を有する。インクヘッド22内の液圧が低い場合には、過剰な量の保湿液がインクヘッド22内に充填される虞がある。保湿液が過剰に流入した場合には、次回のプリンタ使用前に保湿液の混入したインクを吐出口22aから吐出させ廃棄する必要がある。吸引されたのよりも少ない量のインクを送ることにより、インクヘッド22内のインクの液圧が調整され、適量の保湿液を充填することができる。これにより、廃棄されるインクの量を減らすことができる。
さらに、吸引工程の後に内圧調整工程を有する。これにより、吸引工程においてより多くのインクを吸引することができる。より確実に吐出口22aに付着したインクを除去することができると共に、保湿工程において適量の保湿液Moを充填することができる。
図10を参照する。保湿工程、及び、払拭工程を同時に行う。これにより、保湿にかかる時間を短縮することができる。
尚、本発明によるインクジェット式プリンタは、水性レジンインクが採用された例を基に説明したが、この他のインクを採用した場合であっても適用可能である。
クリーニングや保湿を行うタイミングは、電源をオフにする際に限られない。連続して使用した際に、所定の時間を経過するとクリーニングを行うこととしてもよい。
クリーニングのモードは複数通り存在しても良い。具体的には、インクヘッドに付着したインクの量が少ない場合のクリーニングモードと、インクヘッドに付着したインクの量が多い場合のクリーニングモードを備えることができる。インクヘッドに付着したインクの量が少ない場合には、インクヘッドの内部を3kPaまで加圧し、インクヘッドに付着したインクの量が多い場合には、加圧工程において例えば5kPaまで加圧する様にしても良い。つまり、インクヘッドに付着したインクの量が多い場合には、インクヘッドに付着したインクの量が少ない場合に比べて、加圧工程においてインクヘッドの内部をより加圧することができる。
さらに、インクヘッドに付着したインクの量が少ない場合には、インクヘッドのノズル1列につき0.5mlのインクを送り、インクヘッドに付着したインクの量が多い場合には、インクヘッドのノズル1列につき1.0mlのインクを送る様にしても良い。また、インクヘッドに付着したインクの量が多い場合には、停止時間を60秒間とし、インクヘッドに付着したインクの量が少ない場合に比べて、停止時間を長くしても良い。
これらのモードの選択は、センサを配置して検出値に応じて自動的に選択することもできるし、作業者が選択することもできる。
本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
本発明のインクヘッドのクリーニング方法は、水性レジンインクを用いるインクジェット式プリンタに好適である。
10…インクジェット式プリンタ
22…インクヘッド
22a…吐出口
24…送液ポンプ
41…吸引ポンプ
42…キャップ
50…保湿部
60…払拭部
In…インク

Claims (2)

  1. インクジェット式プリンタに用いられるインクヘッドの吐出口を保湿する、インクヘッドの保湿方法において、
    前記インクヘッド内に残留するインクの少なくとも一部を前記吐出口から吸引するインク吸引工程と、
    前記インクが吸引された後に前記吐出口を保湿液に浸ける保湿工程と、
    前記吐出口の周縁に付着した前記保湿液を払拭する払拭工程と、を有し、
    前記払拭工程において前記吐出口の周縁を払拭する力は、通常の印刷時において前記吐出口の周縁に付着したインクを払拭する際の力よりも弱く設定されていることを特徴とするインクヘッドの保湿方法。
  2. インクジェット式プリンタに用いられるインクヘッドの吐出口を保湿する、インクヘッドの保湿方法において、
    前記インクヘッド内に残留するインクの少なくとも一部を前記吐出口から吸引するインク吸引工程と、
    前記インクが吸引された後に前記吐出口を保湿液に浸ける保湿工程と、を有し、
    前記吸引工程と前記保湿工程との間に、
    前記インクが吸引された前記インクヘッドに、前記吸引されたのよりも少ない前記インクを送る内圧調整工程を有することを特徴とするインクヘッドの保湿方法。
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