JP2008100405A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッドの吐出面に液体が付着していると、キャップ部材でキャッピングされた領域の外側では長期間放置によって液体が固まり、次回キャッピング時の障害物となってキャップ部材が吐出面に確実に密着できない。
【解決手段】液滴を吐出する液体吐出ヘッド1と、この液体吐出ヘッド1に吐出される液体を供給する液体供給手段としてのヘッドタンク2と、液体吐出ヘッド1のノズルが開口しているノズル面(吐出面)1aをキャッピングするキャップ部材3と、少なくともキャップ部材3とノズル面(吐出面)との当接面より上側からキャップ部材3の下部までの領域が浸漬可能な保湿液5を保持する手段としての保湿液槽6とを備え、キャップ部材3の下部には保湿液5に浸漬されたときに保湿液5に臨んで開口する貫通穴3aが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は液体吐出装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば、記録液(液体)の液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)で構成した記録ヘッドを含む液体吐出装置を用いて、媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、液体としての記録液(以下、インクともいう。)を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行なうものがある。
なお、画像形成装置は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。また、液体とは記録液、インクに限るものではなく、画像形成を行うことができる液体であれば特に限定されるものではない。また、液体吐出装置とは、液体吐出ヘッドから液体を吐出する装置を意味し、画像を形成するものに限らない。
このように液体吐出ヘッドから液滴を吐出する液体吐出装置、これを含む画像形成装置においては、ヘッドのノズル外面に増粘あるいは乾燥したインクやほこり、ごみなどの異物が付着することによって、ノズルに目詰まりを起こしたり、ノズルの内部では気泡の発生などによりエアーダンパー現象が発生したりするなどして、正常な吐出ができなくなることを防止するため、ヘッドの信頼性を維持回復するためのヘッドの維持回復機構(装置)が不可欠である。
このヘッドの維持回復機構は、ヘッドのノズル面(液滴を吐出する面)を密閉するキャップ(キャップ部材)を備えている。また、適宜、キャップ内に連通する吸引ポンプなどの吸引手段により、ノズルからヘッド内に充填されているインクを吸引する動作(ヘッド吸引又はノズル吸引)、ゴムなどの弾性部材を用いたワイパーブレードによるヘッド表面のワイピング動作、および、画像形成に寄与しないようにインクを吐出しノズル孔内部及び入り口付近にある増粘インクや混色インクを排出する空吐出動作(或いは予備吐出動作ともいう。)などを組み合わせて、液室内の気泡や増粘インク、付着したごみなどを取り除き、安定した液滴吐出を行なえる状態に保持する動作を行なうようにしている。
従来のヘッドの維持回復装置として、例えば特許文献1には、ヘッドのノズル開口面(吐出面)をキャッピングする乾燥防止キャップ内に厚さ方向に磁化された磁石板に磁気吸引された磁性流体が装填されており、ヘッドをキャッピングしたとき、磁性流体によりノズルを完全に密閉しインクの乾燥を防止するものが記載されている。
特開平06−340091号公報
特許文献2には、ヘッド内部のインクの乾燥を防止するインク乾燥防止装置であって、不揮発性で且つヘッド内部のインクに対して非相溶性のシール液体を含浸保持すると共に記録ヘッドのインク吐出面に接触してインク吐出口をシール可能とされた多孔質体と、多孔質体に設けられ、多孔質体に含浸保持されたシール液体のインク吐出口の口縁近傍への接触を防止する接触防止手段とを備えたものが記載されている。
特開2002−144592号公報
特許文献3には、ヘッド部のノズル吐出口側から、インクを構成する溶剤を供給する溶剤供給部と、ヘッド部のノズル内に供給されるインクのメニスカス位置を制御して、溶剤供給部から供給される溶剤を、ノズル内に引き込ませることにより、インクの乾燥を防止する乾燥防止手段とを備えたものが記載されている。
特開2004−167961号公報
特許文献4には、キャップに、インクジェットヘッドの乾燥を防止するために液体を供給する液体供給機構を備えるものが記載されている。
特開平11−188888号公報
特許文献5には、キャリッジに保湿液を貯留する保湿液タンクが搭載され、キャリッジの移動に対応してキャッピング手段内に、保湿液タンクより保湿液を滴下することができるように構成されているものが記載されている。
特開2001−018408号公報
特許文献6には、インク吐出口の口径よりも大きい開口幅を有する溝部がインク吐出口と対向して外周面に形成され、ノズル内部のインクと外部空気とを遮蔽するシール液体が外周面に付着され、印字面の印字終了後に、インク吐出口が設けられたヘッド面上を回転し、ヘッド面にシール液体を塗布するロールと、ロールの外周面に前記シール液体を供給する供給手段と、再度印字面を印字する前に、ヘッド面に塗布されたシール液体を除去する除去手段とを備えるものが記載されている。
特許第3799917号公報
特許文献7には、キャップに所定量の保湿液を供給し、および、供給された保湿液を回収して再利用する保湿液供給回収機構を、キャップに併設すると共に、主制御部が、所定のタイミングで保湿液供給回収機構の動作を制御する液供給回収動作制御機能を備えているものが記載されている。
特許第3428633号公報
特許文献8には、インクジェットプリンタのキャッピングと保守ステーションはプリントヘッドが使用されていない時、プリントヘッドが、プリントヘッドにより放出されるのと同じ種類のインクの中に浸漬するようにして、浸漬することにより、洗浄と呼び水が行われ、プリントヘッドの中のインクの乾燥が防げるようにしたものが記載されている。
特開平07−195701号公報
特許文献9には、キャップ部材内の吐出面との間に形成される空間内に水を主成分とする充填液を充填するものが記載されている。
特開昭64−005852号公報
しかしながら、特許文献1、3、6に記載のものは、インク吐出ノズルにシール液体等を付着させることで乾燥を防止するため、乾燥防止に使用したシール液等がインクと混ざるおそれがある。このため、使用時にはシール液等の残りを除去するためインク液とともに排出する必要があり、インクを無駄に使用することとなる。また、インクは一般に浸透性が高いため、接触したシール液等との界面を通じノズルの外に流れ出すおそれがあり、流れ出した場合、シール液等の切れ目でのインク固着、もしくはシール液等の剥落、他の色のインクとの混色等の問題を引き起こすことになるという課題がある。また、特許文献3の記載のものでは、特に複数色の印字ヘッドを同じ溶剤液内に共有した場合には、インクの混色は避けられないという課題がある。
また、特許文献2に記載のものは、多孔質体に保持するシール液体は不揮発性であることから、シールされた空間での湿度保持はインクからの水分蒸発のみによるため、乾燥状態もしくは長期間の保管時にインクの増粘を防ぐことができない。また、多孔質体とヘッドあるいはキャリッジの接触面にインク汚れがあると、キャップされた領域の外側では長期間放置されるとインク汚れが固まることで、次回キャッピング時の障害物となるため、保湿キャップが接触面に密着できず、結果として湿度を保つことができなくなるおそれがあるという課題がある。
また、特許文献4、5、7、9に記載のキャップ内に保湿液を供給するものにあっては、キャップとヘッドあるいはキャリッジの接触面にインク汚れがあると、キャップされた領域の外側で長期間放置されたときにインク汚れが固まることで、次回キャッピング時の障害物となるため、キャップが接触面に密着できず、結果として湿度を保つことができなくなるおそれがあるという課題がある。
また、特許文献8に記載のものはヘッドの吐出面全体をインク中に浸漬することから、インク成分が変更になったような場合には異なる成分のインクが混じることになるという課題がある。
このように、液体吐出装置においては、未使用状態で放置されたヘッドのノズル内の液体(水分)が蒸発し、液体が増粘・固着することで、印字曲がりや噴射不能などの不具合が発生することから、保湿キャップにてノズル面(吐出面)を覆い、ノズルからの液体の水分蒸発を抑えるようにしているが、ヘッドの吐出面に液体が付着していると、キャップ部材でキャッピングされた領域の外側では長期間放置によって液体が固まり、次回キャッピング時の障害物となってキャップ部材が吐出面に確実に密着できず、結果として湿度を保つことができなくなるおそれがあるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ヘッドからの水分蒸発を防止しつつ、キャップ部材近傍に残存する液体(付着物)の固着を抑制した液体吐出装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体吐出装置は、液体を吐出する液体吐出ヘッドと、この液体吐出ヘッドの液滴を吐出する吐出面をキャッピングするキャップ部材と、少なくともキャップ部材と吐出面との当接面より上側からキャップ部材の下部までの領域が浸漬可能な保湿液を保持する手段とを備え、キャップ部材の下部には保湿液に浸漬されたときに保湿液に臨んで開口する貫通穴が設けられている構成とした。
ここで、保湿液を保持する手段の保湿液の液量を監視する監視手段と、この監視手段の監視結果に基づいて保湿液の供給量を調整する手段とを備えている構成とできる。また、保湿液を保持する手段には、限界水位を超えたときに保湿液を排出するための逃げ路が設けられている構成とできる。また、保湿液を保持する手段には、保湿液の流入口及び流出口が設けられ、流入口よりも流出口の開口面積が大きい構成とできる。また、保湿液を保持する手段が昇降可能に設けられている構成とできる。また、保湿液を循環させる手段を備えている構成とでき、この場合、保湿液を循環させる手段は間歇的に作動される構成、保湿液の循環経路中にはフィルタ部材が設けられている構成とできる。
また、キャップ部材で液体吐出ヘッドの吐出面をキャッピングする前に、液体吐出ヘッドに連通する負圧発生手段を備えたヘッドタンクの圧力を0kPa〜微小負圧にする構成とできる。また、周囲環境の変動を検出する手段と、検出結果に基づいてキャップ部材の内部を大気開放する手段を備えている構成とできる。また、保湿液を保持する手段で保持されている保湿液の温度を変化させる手段を備えている構成とでき、この場合、保湿液の温度を変化させる手段は、キャップ部材内に設けられた温度検出手段の検出結果に基づいて保湿液の温度を変化させる構成とできる。
また、複数の液体吐出ヘッドが独立した複数のキャリッジに搭載され、保湿液を保持する手段がキャリッジ毎に独立している構成とできる。また、複数の液体吐出ヘッドが共通のキャリッジに搭載され、保湿液を保持する手段が液体吐出ヘッド毎に独立している構成とできる。
本発明に係る液体吐出装置によれば、少なくともキャップ部材と吐出面との当接面より上側からキャップ部材の下部までの領域が浸漬可能な保湿液を保持する手段を備え、キャップ部材の下部には保湿液に浸漬されたときに保湿液に臨んで開口する貫通穴が設けられている構成としたので、ヘッドの吐出面のキャップ部材でキャッピングされていない部分は保湿液に浸漬され、またキャップ部材の貫通穴を通じて保湿液の水分蒸発でキャップ部材内を湿潤状態に保持できて、ヘッドからの水分蒸発を防止しつつ、キャップ部材近傍に残存する液体(付着物)の固着を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態について図1を参照して説明する。なお、図1は同実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。
この液体吐出装置は、液滴を吐出する液体吐出ヘッド1と、この液体吐出ヘッド1に吐出される液体を供給する液体供給手段としてのヘッドタンク2と、液体吐出ヘッド1のノズルが開口しているノズル面(吐出面)1aをキャッピングするキャップ部材3と、少なくともキャップ部材3とノズル面(吐出面)との当接面より上側からキャップ部材3の下部までの領域が浸漬可能な保湿液5を保持する手段としての保湿液槽6とを備え、キャップ部材3の下部には保湿液5に浸漬されたときに保湿液5に臨んで開口する貫通穴3aが設けられている。
ここで、液体吐出ヘッド1は、液体の滴(液滴)を吐出するノズルと、ノズルが連通する液室(個別流路)と、液室内の液体を加圧するアクチュエータ手段とを備え、アクチュエータ手段を駆動することによってノズルから液滴が吐出される。アクチュエータ手段としては、振動板を介して液室内液体を加圧する圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、静電力で変位する振動板と電極とで構成される静電アクチュエータなどが用いられる。
ヘッドタンク2は、液体吐出ヘッド1に吐出する液体を供給するものである。ヘッドタンク2としては、液体吐出ヘッド1に対して着脱自在に設けられるカートリッジ、あるいは、液体吐出ヘッド1と一体的に設けられ、液体吐出装置やこれを含む画像形成装置本体側の着脱自在に設けられる液体カートリッジから液体が補充供給されるものなどを用いることができる。
このように構成したので、液体吐出ヘッド1のノズル面1aをキャップ部材3でキャッピングした状態で、保湿液槽6に保湿液5を流し込むことで、キャップ部材3内に空気層7を保ったまま、キャップ部材3とノズル面(吐出面)との当接面より上側からキャップ部材3の下部までの領域が保湿液5内に浸漬される。
これにより、液体吐出ヘッド1のキャップ部材2より外周側のノズル面1aが保湿液で覆われるので、ノズル面1aに拭き残しの液体(インク)が付着していても、この残存インクの乾燥による固化を防止することができて、キャッピング不良を防止できる。また、保湿液5にキャップ部材3内の空気層が貫通穴3aを介して触れているため、保湿液5からの水分蒸発により、キャップ部材3内の空気層7を湿潤状態に保つことができるので、液体吐出ヘッド1のノズル内部の液体(インク)からの水分蒸発を抑えることができる。
ここで、液体吐出ヘッドのノズル面のインクの拭き残しによるキャッピング不良について図24を参照して説明する。
液体吐出ヘッド1のノズル面1aは図示しないワイピング部材によってワイピング(払拭)されるが、構成上、図24(a)に示すように、ノズル面1aの端に拭き残しが生じてインク4が残存する場合がある。この状態で、図24(b)に示すように、キャップ部材3と液体吐出ヘッド1とを相対移動させて、キャップ部材3で液体吐出ヘッド1のノズル面1aをキャッピングしたときに、ノズル面1aとキャップ部材3の当接面との間に残存インク4を挟んでしまい、このまま(キャッピング状態のまま)長期間放置されると、拭き残しのインク4が固まってしまう。
この状態から、図24(c)に示すように、印字などのために一旦キャップ部材3を外した後、図24(d)に示すように、再度、キャップ部材3でノズル面1aをキャッピングするとき、わずかなキャップ位置のズレによって、今度は固化しているインク4をキャップ部材3の当接面とノズル面1aとの間に挟んでしまい、キャップ部材3がノズル面1aに密着せず、ノズル面1aの保湿性を維持できないでノズル内のインクが蒸発してしまうことがある。
そこで、この実施形態のようにノズル面1aのキャップ部材3より外側の部分を保湿液5に浸漬することで、ノズル面1aの端部に生じる拭き残しインクが固化することを防止できる。
このように、少なくともキャップ部材と吐出面との当接面より上側からキャップ部材の下部までの領域が浸漬可能な保湿液を保持する手段を備え、キャップ部材の下部には保湿液に浸漬されたときに保湿液に臨んで開口する貫通穴が設けられているので、キャップ部材とヘッドの密着面(当接面)までを保湿液で覆われ、液体吐出ヘッドのノズル内の液体からの水分蒸発を抑制しつつ、キャップ部材より外周側のノズル面に残存する液体の固着を防止することができ、安定して液滴吐出を行うことができる。
次に、本発明の第2実施形態について図2及び図3を参照して説明する。なお、図2は同実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図、図3は同実施形態における保湿液量調整制御の説明に供するフロー図である。
ここでは、保湿液槽6内の保湿液5の液面を検出することで保湿液の量を監視する監視手段である液面センサ10を設けている。この液室センサ10は、保湿液槽6の保湿液の上面がキャップ部材3をノズル面1aに当接させたときの当接面(ノズル面1a)よりも上側の位置を検出の基準液面としている。
また、保湿液5を収容した保湿液タンク11と、保湿液タンク11から保湿液槽6の上部に通じる保湿液供給経路(保湿液供給チューブ)12と、保湿液槽6の底部に通じる保湿液排出経路(保湿液排出チューブ)13と、保湿液タンク11から保湿液5を保湿液槽6に給送するポンプ14と、排出チューブ13の途中に設けたバルブ16とで構成した保湿液供給手段(機構)17を備えている。
そして、液面センサ10によって保湿液槽6の保湿液5の液面を監視して、液面センサ10の検出結果に基づいて保湿液槽6の保湿液5の液面が基準液面より上(当接面より上)か否かを判別し、保湿液槽6の保湿液5の液面が基準液面より上でないときには、供給ポンプ14を作動させて保湿液タンク11から保湿液5を保湿液槽6に供給する。
このように、保湿液を保持する手段の保湿液の液量を監視する監視手段と、この監視手段の監視結果に基づいて保湿液の供給量を調整する手段とを備えることで、保湿液の量を調整することができ、ノズル内の液体をヘッド内部に押し込もうとする圧力を調整して液体がノズル内に押し込まれないようにすることができる。
次に、本発明の第3実施形態について図4を参照して説明する。なお、図4は同実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。
ここでは、保湿液槽6の上部に保湿液5を逃がすための逃がし路である逃がし穴20と、この逃がし穴20を通じて溢れた保湿液5を収容する溢れ液受け21とを設けている。
これにより、仮に保湿液5が何らかの理由で供給されすぎてしまった場合でも、保湿液5は逃がし穴20を通じて図示しないあふれ液受け21へと流れる。このため、保湿液槽6から保湿液5が他の箇所へ溢れ出すことを防止できる。また、逃がし穴20の位置を液面目標位置の直上とすることで、逃がし穴20自体を用いて保湿液面の調整手段とすることもできる。
次に、本発明の第4実施形態について図5を参照して説明する。なお、図5は同実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。
この実施形態では、前記第2実施形態の保湿液供給機構17における排出チューブ13の開口面積を供給チューブ12の開口面積よりも大きくしている。
このように、排出経路が流入経路よりも太くなっている(開口面積が大きくなっている。)ことで、より短時間で保湿液を排出することができる。
次に、本発明の第5実施形態について図6を参照して説明する。なお、図6は同実施形態に係る液体吐出装置の要部説明図である。
ここでは、保湿液槽6の下部にカム駆動軸22に取付けられたカム23を配置し、カム23を回転させることで保湿液槽6を上下動(昇降)させることで保湿液5の液面位置を調整できるようにしている。
次に、本発明の第6実施形態について図7を参照して説明する。なお、図7は同実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。
ここでは、保湿液槽6内に保湿液を攪拌ないし循環するスクリュー手段25を配置し、このスクリュー手段25を駆動する駆動手段26を備えている。スクリュー手段25を回転駆動することによって、スクリュー手段25に保湿液5が吸い込まれて送り出されることで、保湿液5が攪拌ないし循環し、ヘッド1のノズル面1a近傍で固化していた液体(インク)の溶解、拡散を促進できるため、キャッピング時などに問題となる固化インクを取り除きやすくなる。
次に、本発明の第7実施形態について図8を参照して説明する。なお、図8は同実施形態に係る液体吐出装置におけるスクリュー駆動制御の説明に供するフロー図である。
ここでは、上記第6実施形態におけるスクリュー手段25を駆動制御する図示しない駆動制御部は、スクリュー手段25を駆動するときに、間歇駆動待ち時間Tが経過したか否かを判別し、間歇駆動待ち時間Tが経過したときにはスクリュー手段25を所定時間駆動した後間歇駆動待ち時間Tをリセットする。
このように、スクリュー手段25を間歇的に駆動することによって連続駆動よりも消費エネルギーを低減できる。
次に、本発明の第8実施形態について図9を参照して説明する。なお、図9は同実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。
ここでは、スクリュー手段25と保湿液5をろ過するフィルタ手段26とを筒状ガイド部材27内に配置している。これにより、スクリュー手段25から送り出される保湿液5をフィルタ手段26でろ過することができ、保湿液5中のゴミなどの異物を捕捉することができて、保湿手段やヘッドのノズル面等へのゴミなどの異物の付着を防止することができて、保湿手段や印字性能の信頼性を高めることができる。
なお、この例では、スクリュー手段25から送り出される保湿液5をフィルタ手段26でろ過しているが、スクリュー手段25の上流側にフィルタ手段26を配置することにより、スクリュー手段25に吸い込まれる保湿液5をフィルタ手段26でろ過することができる。
また、上記第6ないし第8実施形態において、フィルタ手段の設置場所は必ずしも保湿液槽内部である必要はなく、例えば図5の排出経路中や供給経路中に設けてもよい。
次に、本発明の第9実施形態について図10及び図11を参照して説明する。なお、図10は同実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図、図11は同実施形態における保湿液充填制御の説明に供するフロー図である。
ここでは、ヘッドタンク2にはヘッドタンク2内部より空気を吸引する吸引ポンプ31を備えている。吸引ポンプ31はヘッドタンク2内部を大気開放する待機解放機構も備えている。また、ヘッドタンク2に対しては液体(インク)を補充供給する液体カートリッジ(インクカートリッジ)33が液体供給チューブ34を介して接続され、供給ポンプ35を作動することで液体カートリッジ33から液体供給チューブ34を介して液体がヘッドタンク2に補充供給される。
そこで、図11に示すように、キャップ部材3によるキャッピング動作を開始するときには、ヘッドタンク2の内部圧力Pが微小負圧閾値Pref未満か(P<Pref)否かを判別し、ヘッドタンク2の内部圧力Pが微小負圧閾値Pref未満でなければ、供給ポンプ35を作動することで液体カートリッジ33から液体供給チューブ34を介して液体がヘッドタンク2に液体(インク)を補充供給し、負圧発生手段としての吸引ポンプ31でヘッドタンク2内に微小負圧を形成する。
そして、ヘッドタンク2の内部圧力Pが微小負圧閾値Pref未満になれば、キャップ部材3を液体吐出ヘッド1のノズル面1aに当接(密着)させてキャッピングを行った後、保湿液5を保湿液槽6内に充填する。
このように、ヘッドタンク内部を微小負圧まで低減することで、キャップ部材内部がキャッピング時当初よりも正圧になった場合でも、液体(インク)がノズル内部に押し込まれるおそれが低減する。
つまり、印字時等は、通常、ヘッドタンク2の内部圧力を負圧に保つことで、液体吐出ヘッド1のノズルでのメニスカスを良好に形成し、ノズル面1aからのインク垂れを防止している。ところが、保湿のためにキャップ部材3でキャッピングを行い、かつ、保湿液5を保湿液槽6内に充填すると、保湿液5の液面高低差分の圧力と、キャップ後の周囲環境変化によりキャップ部材2の内部がキャッピング当初よりも正圧になり、その結果ノズル内の液体が内部に押し込まれることになる。そこで、キャッピング時には、ヘッドタンク内部が微小負圧になった状態で保湿液を充填することで、液体(インク)がノズル内部に押し込まれるおそれが低減する。
このように、キャップ部材で液体吐出ヘッドの吐出面をキャッピングする前に、液体吐出ヘッドに連通する負圧発生手段を備えたヘッドタンクの圧力を0kPa〜微小負圧にする構成とすることで、液体(インク)がノズル内部に押し込まれるおそれが低減することができる。
次に、本発明の第10実施形態について図12を参照して説明する。なお、図12は同実施形態に係る液体吐出装置における制御の説明に供するフロー図である。
ここでは、図示しないが、周囲環境(例えば温度、湿度、大気圧の少なくともいずれか)を検出する検出手段を備えている。そして、検出手段の検出結果から、周囲環境が予め定めた閾値を越えたか否かを判別し、周囲環境が閾値を越えたときには、キャップ部材3の内部を大気に開放する動作を行う。例えば、図6で説明した第5実施形態の構成であれば、カム23を下死点に回転させることでキャップ部材3の底部の貫通穴3aを大気中に露出させることで、キャップ部材3の内部を大気開放する。
次に、本発明の第10実施形態について図13を参照して説明する。なお、図13は同実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。
ここでは、保湿液槽6と保湿液タンク11に保湿液5の温度を調整する調温装置36、37を設けている。なお、調温装置は前記2箇所のどちらか片方のみでも良いし、全く別の箇所に設けてもよい。
このように、保湿液の温度を変化させる手段を備えることにより、キャップ部材内での結露を防止できて、ノズル内の液体が結露でうすめられないようにすることができる。
次に、本発明の第11実施形態について図14及び図15を参照して説明する。なお、図14は同実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図、図15は同実施形態における保湿液温度調整制御の説明に供するフロー図である。
ここでは、前記第10実施形態の構成に加えて、キャップ部材3内に温湿度を検出する温湿度センサ38を設けている。なお、温度センサ及び湿度センサのいずれか一方でもよいが、温湿度センサとすることで温度及び湿度にあわせた保湿液の調温制御を行うことができる。
そこで、図15に示すように、温湿度センサ38の検出結果に基づいて湿度が予め定めた閾値以上か否かを判別し、検出湿度が閾値以上であるときには、調温装置36、37を作動させて保湿液5を加熱する。
このように、キャップ部材内に設けられた温度検出手段の検出結果に基づいて保湿液の温度を変化させる構成とすることで、キャップ部材内の温湿度に応じて保湿液温度を調整してより効果的に結露を防止することができる。
次に、本発明の第12実施形態について図16を参照して説明する。なお、図16は同実施形態に係る液体吐出装置を含む画像形成装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。
この画像形成装置では、2つの独立したキャリッジ41A、41Bがガイドロッド43に沿って摺動可能に保持され、キャリッジ41Aには例えば黒色の液滴を吐出するヘッド1kが、キャリッジ41Bにはシアン、マゼンタ、イエローの各色の液滴を吐出するヘッド1c、1m、1yがそれぞれ備えられている。
そして、2個の独立したキャリッジ41A、41Bに対してそれぞれ独立して保湿液槽6A、6Bが設けられている。
このように、複数の液体吐出ヘッドが独立した複数のキャリッジに搭載され、保湿液を保持する手段がキャリッジ毎に独立している構成とすることで、複数のキャリッジが分離して動くときにも、停止しているキャリッジに搭載されているヘッドのノズルを保護することができる。
次に、本発明の第13実施形態について図17を参照して説明する。なお、図17は同実施形態に係る液体吐出装置を含む画像形成装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。
この画像形成装置では、1つのキャリッジ41Bには例えばシアン、マゼンタ、イエローの各色の液滴を吐出するヘッド1c、1m、1yがそれぞれ備えられている。
そして、1個の(共通の)キャリッジ41Bの複数のヘッド1c、1m、1yに対して1つの保湿液槽6が液槽6c、6m、6yに仕切られて設けられることで、実質的に各ヘッド毎に独立した保湿液槽が設けられている。
このように、複数の液体吐出ヘッドが共通のキャリッジに搭載され、保湿液を保持する手段が液体吐出ヘッド毎に独立している構成とすることで、ヘッド毎に異なる色の液体を使用している場合、液体が保湿液内に流出したときでも混色を防止できる。
次に、上記各実施形態におけるキャップ部材の上下動と保湿槽液の関係について図18ないし図21を参照して説明する。なお、図18ないし図21はキャップ部材の上昇から保湿液槽に保湿液を充填するまでの動作の一例の説明に供する説明図である。
ここでは、保湿液槽6内に配置されるキャップ部材3の上下動(昇降)を行うモータ51及びこのモータ51によって回転駆動されるカム駆動軸52に取り付けたカム53とを備えている。このモータ51は保湿液槽6に保持されている。また、保湿液槽6の昇降は前述した第5実施形態のカム23による昇降機構(上下動機構)を持ちている。さらに、保湿液槽6に対して保湿液5を供給し、排出する前記各実施形態で説明した保湿液供給機構17を備えている。なお、キャップ部材3の上下動、保湿液槽6の上下動を行うときにキャップ部材3、保湿液槽6をガイドするガイド機構、キャップ部材3用のカム駆動軸52と保湿液槽6との間でカム駆動軸52を回転可能に保持しつつ保湿液5の漏洩を防止するシール機構なども備えているが、図示を省略している。
そして、液体吐出ヘッド1のノズル面1aを保湿のためにキャップ部材3でキャッピングするときには、図18に示すように、キャリッジ41に搭載された液体吐出ヘッド1がキャップ部材3に対向する位置にキャリッジ41を主走査方向(図16、図17の例では図で左右方向)に移動した状態とする。その後、図示しないモータによってカム軸22を回転してカム23を回転駆動することにより、所定の高さ位置まで保湿液槽6が上昇する。
次いで、図20に示すように、モータ51を回転駆動してカム駆動軸52を回転させてカム53を回転駆動することにより、キャップ部材3が上昇して液体吐出ヘッド1のノズル面1aをキャッピングする。その後、図21に示すように、保湿液供給機構17の保湿液供給ポンプ14を駆動して、保湿液タンク11から保湿液槽6内に保湿液5を供給する。このときの保湿液の供給量は、前記各実施形態で説明したように保湿液槽6内の保湿液5にノズル面1aが浸漬する量である。これによって、前述したように、液体吐出ヘッド1のノズル面1aのキャップ部材3の外側領域は保湿液5に浸漬される。
次に、本発明に係る液体吐出装置を備える画像形成装置の一例について図22及び図23を参照して説明する。なお、図21は同装置の機構部を示す概略構成図、図23は同装置の要部平面説明図である。
左右のメイン側板101A、101Bに横架した主ガイドロッド111と従ガイドロッド112とでキャリッジ113を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ113には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液滴を吐出する複数のノズル列を有する本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド114を複数のノズル(吐出口)を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。この記録ヘッド114は、前述した図1に示すようにノズル板1に、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各液滴を吐出する複数のノズル11を並べた各色のノズル列を備えている。
また、キャリッジ113には、記録ヘッド114に各色のインクを供給するための各色のヘッドタンク115を搭載している。この各色のヘッドタンク115には各色の可撓性を有する供給チューブ116を介して、カートリッジ装填部117に装着された各色のインクカートリッジ120から各色のインクが補充供給される。このカートリッジ装填部117にはインクカートリッジ120内のインクを送液するための送液手段である供給ポンプユニット118が設けられている。なお、供給チューブ116は前ステー121上に保持部材122にて途中部分が保持されている。
一方、給紙トレイ140の用紙積載部(圧板)141上に積載した用紙142を給紙するための給紙部として、用紙積載部141から用紙142を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)143及び給紙コロ143に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド144を備え、この分離パッド144は給紙コロ143側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙142を記録ヘッド114の下方側に送り込むために、用紙142を案内するガイド部材145と、カウンタローラ146と、搬送ガイド部材147と、先端加圧コロ149を有する押さえ部材148とを備えるとともに、給送された用紙142を静電吸着して記録ヘッド114に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト151を備えている。
この搬送ベルト151は、無端状ベルトであり、搬送ローラ152とテンションローラ153との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト151の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ156を備えている。この帯電ローラ156は、搬送ベルト151の表層に接触し、搬送ベルト151の回動に従動して回転するように配置されている。さらに、搬送ベルト151の裏側には、記録ヘッド114による印写領域に対応してプラテン部となるガイド部材157を配置している。この搬送ベルト151は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ152が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド114で記録された用紙142を排紙するための排紙部として、搬送ベルト151から用紙142を分離するための分離爪161と、排紙ローラ162及び排紙コロ(拍車コロ)163とを備え、排紙ローラ162の下方に排紙トレイ163を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット171が着脱自在に装着されている。この両面ユニット171は搬送ベルト151の逆方向回転で戻される用紙142を取り込んで反転させて再度カウンタローラ146と搬送ベルト151との間に給紙する。また、この両面ユニット171の上面は手差しトレイ172としている。
さらに、キャリッジ113の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド114のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む維持回復機構181を配置している。この維持回復機構181には、記録ヘッド114の各ノズル面(前記ノズル面1aと同じ)をキャピングした状態でノズルから図示しない吸引手段によってインクを吸引する吸引用キャップ部材182と、記録ヘッド114のノズル面を保湿のためにキャッピングする本発明に係るキャップ部材3k、3c、3m、3yと、これらのキャップ部材3k、3c、3m、3yを前記図18ないし図21で説明したように相対移動(上下動)可能に収容保持している保湿液槽6と、保湿液槽6に供給する保湿液を収容した保湿液タンク11、保湿液供給ポンプ14などの保湿液供給機構17と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード183と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け184などを備えている。なお、保湿液槽6は前記図17で説明したように各ヘッド毎に分割することもできる。
そして、この維持回復機構181による維持回復動作で生じる記録液の廃液、吸引キャップ182に排出されたインク、あるいはワイパーブレード183に付着してワイパークリーナ185で除去されたインク、空吐出受け184に空吐出されたインクは図示しない廃液タンクに排出されて収容される。
また、キャリッジ113の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け188を配置し、この空吐出受け188には記録ヘッド114のノズル列方向に沿った開口部189などを備えている。
このように構成したインクジェット記録装置においては、給紙トレイ140から用紙142が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙142はガイド145で案内され、搬送ベルト151とカウンタローラ146との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド147で案内されて先端加圧コロ149で搬送ベルト151に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、図示しない制御部のACバイアス供給部から帯電ローラ156に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト151が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト151上に用紙142が給送されると、用紙142が搬送ベルト151に吸着され、搬送ベルト151の周回移動によって用紙142が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ113を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド114を駆動することにより、停止している用紙142にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙142を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙142を排紙トレイ163に排紙する。
また、印字(記録)待機中などにはキャリッジ113は維持回復機構181側に移動されて、吸引キャップ部材182で記録ヘッド114の吐出面(ノズル面)がキャッピングされて、ここでは図示しない吸引ポンプによってノズルから記録液を吸引し(「ノズル吸引」又は「ヘッド吸引」という。)し、増粘した記録液や気泡を排出する回復動作を行う。また、記録開始前、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出する空吐出動作を行う。これによって、記録ヘッド114の安定した吐出性能を維持する。また、前述したように、キャップ部材3k、3c、3m、3yで記録ヘッド114のノズル面をキャッピングして保湿液槽6内に保湿液を充填して、記録ヘッド114のノズル面の保湿液中に浸漬して保湿を行う。
このようにこの画像形成装置では本発明に係る液体吐出装置における維持回復装置を備えているので、記録ヘッドの状態を良好に維持することができて、安定した高画質画像を記録することができる。
なお、本発明に係る液体吐出装置は、例えば、プリンタ/ファックス/コピアの単機能機やこれらの複合機などの画像形成装置に適用することができる。また、インク以外の液体である記録液や定着処理液などを用いる画像形成装置、その他の液滴を吐出する装置にも適用することができる。
本発明の第1実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。 本発明の第2実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。 同実施形態における保湿液量調整制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第3実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。 本発明の第4実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。 本発明の第5実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。 本発明の第6実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。 同実施形態におけるスクリュー手段の間歇駆動制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第7実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。 本発明の第8実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。 同実施形態における保湿液充填動作の説明に供するフロー図である。 本発明の第9実施形態に係る液体吐出装置における保湿液充填動作の説明に供するフロー図である。 本発明の第10実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。 本発明の第11実施形態に係る液体吐出装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。 同実施形態における保湿液温度制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第12実施形態に係る液体吐出装置を含む画像形成装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。 本発明の第13実施形態に係る液体吐出装置を含む画像形成装置の維持回復装置に係る部分の要部説明図である。 本発明の各実施形態におけるキャップ部材の上下動と保湿液槽に対する保湿液の供給動作の説明に供するキャップ部材が待機位置にあるときの説明図である。 図18の状態から保湿液槽を上昇させた状態の説明図である。 図19の状態からキャップ部材を上昇させた状態の説明図である。 図20の状態から保湿液槽に保湿液を供給した状態の説明図である。 本発明に係る液体吐出装置を備える画像形成装置の機構部を示す概略構成図である。 同装置の要部平面説明図である。 ノズル面の拭き残しによるキャッピング不良の説明に供する説明図である。
符号の説明
1…液体吐出ヘッド
1a…ノズル面
2…ヘッドタンク
3…キャップ部材
3a…貫通穴
4…液体(インク)
5…保湿液
6、6A、6B…保湿液槽
6c、6m、6y…液槽
7…空気層
11…保湿液タンク
12…供給チューブ
13…排出チューブ
14…ポンプ
17…保湿液供給手段
20…逃がし溝
23…カム
25…スクリュー手段
26…フィルタ手段
31…吸引ポンプ
33…液体カートリッジ
36、37…調温装置
41、41A、41B…キャリッジ

Claims (14)

  1. 液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    この液体吐出ヘッドの液滴を吐出する吐出面をキャッピングするキャップ部材と、
    少なくとも前記キャップ部材と吐出面との当接面より上側からキャップ前記部材の下部までの領域が浸漬可能な保湿液を保持する手段とを備え、
    前記キャップ部材の下部には前記保湿液に浸漬されたときに前記保湿液に臨んで開口する貫通穴が設けられていることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置において、前記保湿液を保持する手段の前記保湿液の液量を監視する監視手段と、この監視手段の監視結果に基づいて前記保湿液の供給量を調整する手段とを備えていることを特徴とする液体吐出装置。
    請求項1に記載の液滴吐出装置.
  3. 請求項1又は2に記載の液体吐出装置において、前記保湿液を保持する手段には、限界水位を超えたときに保湿液を排出するための逃げ路が設けられていることを特徴とする液体吐出装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の液体吐出装置において、前記保湿液を保持する手段には、前記保湿液の流入口及び流出口が設けられ、前記流入口よりも前記流出口の開口面積が大きいことを特徴とする液体吐出装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の液体吐出装置において、前記保湿液を保持する手段が昇降可能に設けられていることを特徴とする液体吐出装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の液体吐出装置において、前記保湿液を循環させる手段を備えていることを特徴とする液体吐出装置。
  7. 請求項6に記載の液体吐出装置において、前記保湿液を循環させる手段は間歇的に作動されることを特徴とする液体吐出装置。
  8. 請求項6又は7に記載の液体吐出装置において、前記保湿液の循環経路中にはフィルタ部材が設けられていることを特徴とする液体吐出装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の液体吐出装置において、前記キャップ部材で前記液体吐出ヘッドの吐出面をキャッピングする前に、前記液体吐出ヘッドに連通する負圧発生手段を備えたヘッドタンクの圧力を0kPa〜微小負圧にすることを特徴とする液体吐出装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の液体吐出装置において、周囲環境の変動を検出する手段と、前記検出結果に基づいて前記キャップ部材の内部を大気開放する手段を備えていることを特徴とする液体吐出装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の液体吐出装置において、前記保湿液を保持する手段で保持されている保湿液の温度を変化させる手段を備えていることを特徴とする液体吐出装置。
  12. 請求項11に記載の液体吐出装置において、前記保湿液の温度を変化させる手段は、前記キャップ部材内に設けられた温度検出手段の検出結果に基づいて前記保湿液の温度を変化させることを特徴とする液体吐出装置。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の液体吐出装置において、複数の液体吐出ヘッドが独立した複数のキャリッジに搭載され、前記保湿液を保持する手段がキャリッジ毎に独立していることを特徴とする液体吐出装置。
  14. 請求項1ないし12のいずれかに記載の液体吐出装置において、複数の液体吐出ヘッドが共通のキャリッジに搭載され、前記保湿液を保持する手段が液体吐出ヘッド毎に独立していることを特徴とする液体吐出装置。
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