JP2003276214A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

Info

Publication number
JP2003276214A
JP2003276214A JP2002082871A JP2002082871A JP2003276214A JP 2003276214 A JP2003276214 A JP 2003276214A JP 2002082871 A JP2002082871 A JP 2002082871A JP 2002082871 A JP2002082871 A JP 2002082871A JP 2003276214 A JP2003276214 A JP 2003276214A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
cap member
peltier element
sealed space
ink jet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002082871A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Miyamoto
雅昭 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2002082871A priority Critical patent/JP2003276214A/ja
Publication of JP2003276214A publication Critical patent/JP2003276214A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固化インクによるノズル開口の目詰まりを確
実に回復できるようにしたインクジェット式記録装置を
提供する。 【解決手段】 非記録状態で記録ヘッド10のノズル面
をキャップ部材51で覆い、ノズル開口29を封止空部
50内に臨ませた状態で封止可能に構成したインクジェ
ット式記録装置1であって、キャップ部材51に、その
封止空部50内を冷却するためのペルチェ素子71が備
えられている。このペルチェ素子71によって封止空部
50内が冷却され、空気中の水分が結露することで封止
空部50内の湿度を外気湿度よりも高めることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズル開口からイ
ンク滴を吐出する記録ヘッドを備え、該記録ヘッドによ
って画像や文字等を印刷記録媒体上に記録するインクジ
ェット式記録装置に係り、特に、記録ヘッドのノズル面
をキャップ部材で覆ってノズル開口を封止できるように
したものに関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタやプロッタ、FAX等の記録装
置には、インクジェット式の記録ヘッドを有する所謂イ
ンクジェット式記録装置がある。このインクジェット記
録装置で画像や文字等の印刷データを記録紙上に記録す
る場合には、記録ヘッドにインク液を供給し、このイン
ク液を液滴状にしてノズル開口から吐出させて記録紙上
に着弾させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の記
録装置においては、ノズル開口の目詰まりを極力生じさ
せないようにすることが肝要であり、種々の対策が講じ
られている。
【0004】例えば、ノズル開口におけるインク液の乾
燥を防止するため、電源オフ時や長時間に亘って印刷を
行わない場合に、ノズル開口が開設されたノズル面をキ
ャップ部材で覆うものがある。また、ノズル開口付近で
増粘したインク液を排出するため、ノズル開口を通じて
記録ヘッド内のインク液を強制的に吸い出せるようにし
たものもある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、ノズル開口の目詰まりをよ
り効果的に防止できるようにしたインクジェット式記録
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するために提案されたものであり、請求項1に記
載のものは、ノズル面に設けられたノズル開口からイン
ク滴を吐出可能な記録ヘッドと、該ノズル面側に開口す
る封止空部が設けられたキャップ部材とを有し、非記録
状態にあっては記録ヘッドのノズル面をキャップ部材で
覆ってノズル開口を封止空部内に臨ませた状態で封止可
能に構成したインクジェット式記録装置において、上記
キャップ部材に、封止空部内を冷却する冷却手段を備え
たことを特徴とするインクジェット式記録装置である。
【0007】請求項2に記載のものは、前記冷却手段が
ペルチェ素子であり、該ペルチェ素子の吸熱部をキャッ
プ部材に向けて取り付けたことを特徴とする請求項1に
記載のインクジェット式記録装置である。
【0008】請求項3に記載のものは、前記キャップ部
材の封止空部内に、インク液を吸収保持可能な吸収体を
収納したことを特徴とする請求項1または請求項2に記
載のインクジェット式記録装置である。
【0009】請求項4に記載のものは、前記封止空部か
ら負圧化手段及び廃液容器を通じて封止空部へ戻る還流
路を備える一方、該廃液容器には容器内を加熱する加熱
手段を設け、負圧化手段によって吸い出された封止空部
内のインク液を廃液容器に貯留し、加熱手段からの加熱
によって廃液容器内のインク液を蒸発させ、該インク液
の蒸発分を環流路を通じて封止空部へ還流させるように
構成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいず
れかに記載のインクジェット式記録装置である。
【0010】請求項5に記載のものは、前記加熱手段が
ペルチェ素子であり、該ペルチェ素子の放熱部を廃液容
器に向けて取り付けたことを特徴とする請求項4に記載
のインクジェット式記録装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。ここで、図1は、第1の実施形態
において、代表的なインクジェット式記録装置であるイ
ンクジェットプリンタ1(以下、単にプリンタ1とい
う。)の斜視図である。
【0012】プリンタ1は、ガイド軸3に移動可能に取
り付けられたキャリッジ2を有する。このキャリッジ2
は、駆動プーリ4と遊転プーリ5との間に掛け渡された
タイミングベルト6に接続されている。そして、駆動プ
ーリ4は、パルスモータ7の回転軸に接合されている。
このため、キャリッジ2は、パルスモータ7が駆動する
と印刷記録媒体の一種である記録紙8の幅方向(主走査
方向)に移動する。
【0013】このキャリッジ2にはカートリッジホルダ
部が設けられており、このカートリッジホルダ部にはイ
ンクカートリッジ9が着脱可能に取り付けられている。
このインクカートリッジ9は、インク液、即ち、液体状
のインクを貯留する部材である。
【0014】そして、このインクカートリッジ9がカー
トリッジホルダ部に装着されると、カートリッジホルダ
部に設けられたインク供給針(図示せず)がインクカー
トリッジ9内に挿入される。このインク供給針は、記録
ヘッド10のインク供給管25(図2参照)に連通され
ているため、インク供給針が挿入されることでインクカ
ートリッジ9内のインク液がインク供給管25側に流出
可能になる。
【0015】また、記録紙8と対向するキャリッジ2の
下面には、インク液をインク滴として吐出可能な記録ヘ
ッド10が取り付けられている。そして、前記ガイド軸
3の下方には、このガイド軸3と平行に紙送りローラ1
1が配置されている。この紙送りローラ11は、記録紙
8の搬送時において、紙送りモータ12(図4参照)か
らの駆動力によって回転される。
【0016】キャリッジ2の移動範囲で記録領域の外側
にはホームポジションが設定されており、印刷動作の待
機時等において記録ヘッド10は、このホームポジショ
ンに位置付けられる。このホームポジションには、記録
ヘッド10のノズル面を払拭するためのワイピング機構
13と、非記録状態においてノズル面を封止可能なキャ
ッピング機構14とがガイド軸3に沿って横並びに配設
されている。
【0017】次に、記録ヘッド10について簡単に説明
する。図2に示すように、記録ヘッド10は、ケース2
0と、ノズル開口29や圧力室31等を有する流路ユニ
ット21と、複数の圧電振動子からなる振動子群24を
有する振動子ユニット22とから概略構成されている。
そして、流路ユニット21は複数のノズル開口29…が
形成されたノズルプレート27を有している。そして、
このノズルプレート27の外表面(ケース20とは反対
側の表面)が本発明におけるノズル面として機能する。
【0018】ケース20は、先端と後端が共に開放した
収容空部23を内部に設けた合成樹脂製のブロック状部
材であり、その先端に流路ユニット21が接合されてい
る。また、収容空部23内には、振動子群24の先端を
先端側開口に臨ませた状態で振動子ユニット22が収容
(接着)されている。さらに、収容空部23の側方に
は、インク供給針と流路ユニット21の間を連通するイ
ンク供給管25を設けている。
【0019】このような構成の記録ヘッド10では、イ
ンク供給管25からリザーバ30及び圧力室31を通っ
てノズル開口29に至る一連のインク流路が形成されて
いる。上記の圧電振動子を素子長手方向に伸縮させると
弾性板28が変形し、圧力室31の容積が変化する。こ
れにより、圧力室31内のインク圧力が変化する。そし
て、この圧力室31内のインク圧力の変化を利用するこ
とで、ノズル開口29からインク滴を吐出させることが
できる。
【0020】上記のワイピング機構13は、図3に示す
ように、ワイパーブレード40と、このワイパーブレー
ド40を保持するワイパーホルダ41と、ワイパーホル
ダ41を上下方向に移動させるワイパー昇降駆動源42
(図4参照)等を備えている。ワイパーブレード40
は、例えば、ゴム等の撥水性を有する弾性部材とフェル
トやスポンジ等の吸液性部材とを張り合わせた板状部材
とされ、下半部分をワイパーホルダ41で保持されてい
る。ワイパー昇降駆動源42は、例えば電磁石とこの電
磁石に吸着される磁性体とから構成されている(何れも
図示せず)。吸着部は、例えば磁性体から構成される。
【0021】キャッピング機構14には、図3に示すよ
うに、記録ヘッド10側の上面が開放された封止空部5
0を有するトレイ状のキャップ部材51と、キャップ部
材51の底部から封止空部50に連通した吸引路52及
び大気開放路53と、吸引路52の途中に設けられた吸
引手段としての吸引ポンプ54と、大気開放路53の途
中に設けられた開閉バルブ55と、キャップ部材51を
上下方向に移動させるキャップ昇降機構(図示せず)と
が備えられている。
【0022】キャップ部材51は、矩形状板材の底部5
1aと、この底部51aの周縁から上方に起立させた起
立壁部51bとを備え、これらの底部51aと起立壁部
51bとによって封止空部50を区画形成している。こ
のキャップ部材51は、エラストマー等の弾性部材をト
レイ状に成型することにより作製され、ホルダー57に
保持されている。また、本実施形態では、インク液の吸
収効果を高めるべく、封止空部50内に吸収体56が配
設されている。この吸収体56は、液体を吸収保持可能
なフェルトやスポンジ等の吸液材によって構成されてい
る。このため、ノズル面の封止状態において、封止空部
50内を長期間に亘って高湿状態に保つことができる。
【0023】また、本実施形態の吸収体56は、その厚
さが封止空部50の高さよりも少し薄く形成されている
ので、図3(b)に示すように、キャップ部材51によ
るノズル面の封止状態で、吸収体56の上面はノズル面
よりも少し下側に位置し、非接触状態となる。
【0024】なお、起立壁部51bの上端面には、ノズ
ル面との封止性を高めるため、断面略山型の密着部を突
設してもよい。また、封止空部50内に吸収体56を配
設しない構成としてもよい。
【0025】吸引路52は、吸引ポンプ54の作動によ
って空気やインク液が流れる通路であり、例えば、樹脂
製チューブによって形成されている。この吸引路52の
途中であって、吸引ポンプ54よりも下流側にはインク
液を捕集するインクトラップとしての廃液容器58が設
けられている。なお、この廃液容器58は大気開放され
ている。
【0026】また、吸引ポンプ54は、封止空部50側
の吸引口からインク液や空気を取り込み、取り込んだイ
ンク液等を廃液容器58へと排出する吸引手段である。
この吸引ポンプ54としては、例えば、吸引路52を構
成する樹脂製チューブをローラーで挟み、このローラー
をチューブに沿って移動させることでチューブ内の空気
等をチューブの端部から排気する所謂「しごき」タイプ
のポンプ等が好適に用いられる。この吸引ポンプ54を
作動させると、吸引路52を通じて封止空部50内が負
圧化され、封止空部50内の空気や封止空部50内のイ
ンク液が吸引される。
【0027】大気開放路53は、キャップ部材51の封
止空部50と装置外部とを連通する空気用の流路であ
り、一端が封止空部50に連通し、他端が大気開放され
ている。この大気開放路53も、上記の吸引路52と同
様に、例えば樹脂製チューブによって形成されている。
この大気開放路53の途中には開閉バルブ55が設けら
れる。この開閉バルブ55は、大気開放路53の連通状
態を制御する。
【0028】キャップ昇降機構は、上記したようにキャ
ップ部材51を上下方向に移動させる機構であり、本実
施形態では、キャップ部材51側(例えば、ホルダー5
7)に設けた案内突起と、この案内突起を案内可能な案
内溝を設けた支持板等からなるカム機構で構成されてい
る(何れも図示せず)。そして、キャリッジ2が記録領
域側からキャップ部材51側に移動してきた際に、キャ
リッジ2側の当接部がキャップ部材51に当接し、キャ
ップ部材51を主走査方向に移動させる。
【0029】この移動により、案内突起が案内溝に案内
されてキャップ部材51が斜め上方に移動する。そし
て、待機位置においては、図3(b)に示すように、起
立壁部51bの上面に設けた密着部が記録ヘッド10の
ノズル面に密着して封止する。この封止状態では、ノズ
ル開口29が封止空部50内に臨み、ノズル開口29か
らのインク溶媒の蒸発が防止される。また、キャップ部
材51によって封止した状態で上記の吸引ポンプ54を
作動させると、封止空部50内が負圧化されてノズル開
口29から記録ヘッド10内のインク液が排出される。
【0030】また、上記のキャップ部材51には、その
封止空部50内を冷却するための冷却手段が備えられて
いる。具体的には、キャップ部材51に、これを保持す
るホルダー57を介して、即ち、ホルダー57の底部下
面に接触させて、ペルチェ素子71を取り付けている。
言い換えると、ペルチェ素子71の吸熱部71aをキャ
ップ部材51側に向けた状態で固定している。
【0031】ここで、ペルチェ素子について説明する。
ペルチェ素子は、ビスマス(Bi)、アンチモン(S
b)、テルル(Te)等の化合物からなるp形およびn
形半導体を熱的に並列に配置し、電気的に直列に接続し
たものである。このペルチェ素子に電流を流すと、ペル
チェ効果によって、一方の半導体から他方の半導体へと
熱の輸送が起こり、それぞれの面において吸熱と放熱の
現象が生じる。そして、電流の向きを逆転すると、発熱
及び吸熱の関係も逆転する。
【0032】したがって、吸熱部71aをキャップ部材
51に向けて配設するとは、ペルチェ素子71における
キャップ部材51側の部分が吸熱部71aとなるように
電流方向を設定するということである。そして、本実施
形態では、ペルチェ素子71の吸熱部71aの温度を、
例えば、外気温度よりも10℃〜20℃程度低くなるよ
うに設定する。また、ペルチェ素子71の放熱部71b
には何も接触していない。なお、図示の便宜上から、ペ
ルチェ素子71への電気的配線は省略する。
【0033】そして、本実施形態では、冷却手段として
ペルチェ素子71を採用しているので、機械的要素のな
い小型の素子で効率良く冷却を行うことができる。この
ため、故障等のトラブルを低減することができる。
【0034】また、封止空部50内を冷却する観点か
ら、ホルダー57の構成材料には熱伝導性の良い材質、
例えば、ステンレス製の金属を採用することが好まし
い。このように、キャップ部材51に熱伝導性の良いホ
ルダー57を用いると、キャップ部材51を効率よく冷
却することができる。
【0035】そして、キャップ部材51が冷却される
と、封止空部50内の温度が外気温度よりも5℃〜15
℃程度低くなる。この温度差によって、空気中の水分が
過飽和となって封止空部50内の湿度が外気湿度よりも
高くなる。特にキャップ部材51の内外表面に結露が生
じると、封止空部50内の湿度が確実に外気湿度よりも
高くなる。したがって、キャッピング時において封止空
部50内の高湿状態(即ち、外気よりも湿度が高い状
態)が長期間に亘って維持され、ノズル開口29の目詰
まり防止効果が高められる。
【0036】次に、プリンタ1の電気的構成について説
明する。例示したプリンタ1は、図4に示すように、プ
リンタコントローラ60と、プリントエンジン61とを
備えている。
【0037】プリンタコントローラ60は、図示しない
ホストコンピュータ等からの印刷データ等を受信するイ
ンターフェース62(外部I/F62)と、各種データ
の記憶等を行うRAM63と、各種データ処理のための
制御ルーチン等を記憶したROM64と、CPU等から
なる制御部65と、印刷動作の駆動信号及びメンテナン
ス動作の制御信号等をプリントエンジン61側に送信す
るためのインターフェース66(内部I/F66)等を
備えており、これらの各部はI/Oバスにより電気的に
接続されている。
【0038】また、内部I/F66には、上記キャップ
部材51の封止空部50の環境条件を検出する温度セン
サ68と湿度センサ69とが電気的に接続されている。
これらの温度センサ68及び湿度センサ69は、封止空
部50の近く或いは封止空部50の内部に配設されてお
り、封止空部50付近の温度や湿度を検出する。温度セ
ンサ68及び湿度センサ69による検出情報は、内部I
/F66やI/Oバスを介して制御部65に入力され
る。そして、制御部65は、入力された検出情報を加味
して制御を実行する。例えば、温度センサ68及び湿度
センサ69からの検出情報に基づいて、ペルチェ素子7
1へ流す電流量や電流の供給時間を制御する。
【0039】また、プリントエンジン61は、キャリッ
ジ2を移動させるパルスモータ7と、紙送りローラ11
を回転させる紙送りモータ12と、記録ヘッド10の電
気駆動系10aと、ワイパー昇降駆動源42と、吸引ポ
ンプ54と、開閉バルブ55、ペルチェ素子(冷却手
段)71等を備えている。
【0040】制御部65は、このプリンタ1における制
御を行う部分であり、プリントエンジン61の各部を制
御する。例えば、印刷動作の制御では、図示しないホス
トコンピュータからの印刷データに基づいてドットパタ
ーンデータを生成し、生成したドットパターンデータを
記録ヘッド10に転送する。また、パルスモータ7を動
作させてキャリッジ2(即ち、記録ヘッド10)を移動
させ、紙送りモータ12を動作させて記録紙8を搬送さ
せる。
【0041】また、制御部65は、冷却制御手段として
も機能し、印刷動作中等、キャップ部材によるノズル面
の封止が行われていない非キャッピング期間において、
ペルチェ素子71を作動させる。ペルチェ素子71の作
動によってキャップ部材51が冷却されると、上記した
ように封止空部50内の湿度が上昇し、ついには結露が
生じる。
【0042】そして、封止空部50内に結露が生じてい
る状態で、ノズル面がキャップ部材51によって封止さ
れると、結露の分だけ封止空部50内の高湿状態が長い
時間保たれる。その結果、インク溶媒の蒸発に伴うノズ
ル開口29の目詰まりを効果的に防止できる。
【0043】ところで、上記した第1の実施形態は、単
に空気中の水分を捕集する構成であったが、本発明はこ
の構成に限定されるものではない。例えば、第1の実施
形態における吸引路52に代えて、封止空部50から吸
引ポンプ54(負圧化手段の一種)及び廃液容器58を
通じて封止空部50へ戻る還流路を設けてもよい。以
下、このように構成した第2実施形態について説明す
る。
【0044】図5は、この第2実施形態におけるキャッ
ピング機構を示す模式図である。なお、第1の実施形態
と同一の構成の部材については、同一の符号を付して説
明する。
【0045】図示するように、第2の実施形態における
キャッピング機構81には、キャップ部材51の底部5
1aに一端が連通し、起立壁部51bに他端が連通した
一連の還流路82が備えられている。この還流路82の
途中には、キャップ部材51の封止空部50を負圧化す
る負圧化手段としての吸引ポンプ54と、該吸引ポンプ
54により吸引されたインク液を貯留する密閉された廃
液容器83とが順次介設されている。
【0046】また、廃液容器83には、貯留されたイン
ク液を加熱する加熱手段が備えられている。本実施形態
では、この加熱手段としてペルチェ素子71を採用して
いる。即ち、1つのペルチェ素子71がキャップ部材5
1を冷却する冷却手段としての機能と、廃液容器83を
加熱する加熱手段としての機能とを兼ねている。具体的
には、ペルチェ素子71の吸熱部71aが冷却手段とし
て機能し、放熱部71bが加熱手段として機能してい
る。このため、ホルダー57の底部下面に接触させて吸
熱部71aを取り付け、廃液容器83の壁面に放熱部7
1bを取り付けている。
【0047】本実施形態は、第1の実施形態と基本的に
は同様の作用効果を奏するが、特に、廃液容器83をペ
ルチェ素子71によって加熱することで貯留されたイン
ク液を蒸発させ、この蒸発分を環流路82を通じて封止
空部50へと還流させる点に特徴を有している。
【0048】即ち、ノズル開口29からインク滴を連続
的に吐出させるフラッシングや、ノズル開口29を通じ
て記録ヘッド10内のインク液を強制的に吸い出す吸引
クリーニングが行われた際に、吸引ポンプ54を作動さ
せて封止空部50内のインク液を吸い出し、廃液容器8
3内に貯留する。そして、キャップ部材51によってノ
ズル面を封止した状態でペルチェ素子71に通電するこ
とで、廃液容器83内を加熱する一方、封止空部50内
を冷却することができる。これにより、廃液容器83内
のインク溶媒(例えば水)を蒸発させて環流路82を通
じて封止空部50内に供給できる。この蒸気は封止空部
50内で冷却される。このように、環流路82を通じて
封止空部50内へ水分を積極的に供給できるので、ノズ
ル開口29の目詰まりをより効果的に防止できる。
【0049】また、本実施形態では、加熱手段としてペ
ルチェ素子71を採用しているので、機械的要素のない
小型の素子で効率良く加熱を行うことができる。このた
め、故障等のトラブルを低減することができる。また、
ペルチェ素子71が冷却手段及び加熱手段の両手段とし
て機能するので、構成の簡素化、及び、製造工程の効率
化が図れ、ひいては製造コストの低減を図ることもでき
る。
【0050】なお、本発明は、上記した各実施形態に限
定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づい
て、種々の変形が可能である。
【0051】例えば、上記の第1実施形態では、ペルチ
ェ素子71をホルダ57に接合していたが、キャップ部
材51に直接接合してもよい。
【0052】また、上記した実施形態では、冷却手段及
び加熱手段としてペルチェ素子71を採用しているが、
これに限るものではなく、他の形式の冷却装置、加熱装
置を採用してもよい。例えば、加熱手段に関し、紙送り
モータ12を用いても良い。即ち、この紙送りモータ1
2は印刷時に動作して発熱するので、廃液容器83と紙
送りモータ12とを近接状態で配置することにより、紙
送りモータ12からの熱で廃液容器83内を加熱でき
る。
【0053】また、記録ヘッド10に関し、振動子群2
4により圧力室31内に圧力変動を生じさせるものを例
示したが、本発明はノズル開口からインク滴を吐出可能
な記録ヘッドであれば適用可能である。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下の効果を奏する。請求項1に記載の発明によれば、キ
ャップ部材に、その封止空部内を冷却するための冷却手
段が備えられているので、封止空部内の湿度が外気湿度
よりも高められ、ノズル開口の目詰まりを防止すること
ができる。
【0055】請求項2に記載の発明によれば、冷却手段
としてペルチェ素子を採用しており、キャップ部材が冷
却されるようにペルチェ素子の吸熱部を取り付けている
ので、機械的要素のない小型の装置で効率良く冷却を行
うことができる。
【0056】請求項3に記載の発明によれば、キャップ
部材の封止空部内にインク液を吸収保持可能な吸収体が
収納されているので、長期間に亘って高湿状態を保つこ
とができる。
【0057】請求項4に記載の発明によれば、加熱手段
からの加熱によって廃液容器内のインク液を蒸発させ、
該インク液の蒸発分を環流路を通じて封止空部へ還流さ
せるように構成したので、封止空部内の湿度を積極的に
高めることができ、ノズル開口の目詰まりをより確実に
防止できる。
【0058】請求項5に記載の発明によれば、加熱手段
としてペルチェ素子を採用したので、機械的要素のない
小型の素子で効率良く加熱を行うことができる。また、
上記冷却手段としての機能も兼ねることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェットプリンタの斜視図である。
【図2】記録ヘッドの断面図である。
【図3】(a),(b)は第1の実施形態におけるワイ
ピング機構及びキャッピング機構の構成を説明する模式
図である。
【図4】プリンタの電気的構成を説明するブロック図で
ある。
【図5】第2の実施形態におけるキャッピング機構の構
成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ 2 キャリッジ 3 ガイド軸 4 駆動プーリ 5 遊転プーリ 6 タイミングベルト 7 パルスモータ 8 記録紙 9 インクカートリッジ 10 記録ヘッド 11 紙送りローラ 12 紙送りモータ 13 ワイピング機構 14 キャッピング機構 20 ケース 21 流路ユニット 22 振動子ユニット 23 収容空部 24 振動子群 25 インク供給管 26 流路形成板 27 ノズルプレート 28 弾性板 29 ノズル開口 30 リザーバ 31 圧力室 40 ワイパーブレード 41 ワイパーホルダ 42 ワイパー昇降駆動源 50 封止空部 51 キャップ部材 52 吸引路 53 大気開放路 54 吸引ポンプ 55 開閉バルブ 56 吸収体 57 ホルダー 58 廃液容器 60 プリンタコントローラ 61 プリントエンジン 62 外部インターフェース 63 RAM 64 ROM 65 制御部 66 内部インターフェース 68 温度センサ 69 湿度センサ 71 冷却手段及び加熱手段として機能するペルチェ素
子 71a 吸熱部 71b 放熱部 81 キャッピング機構 82 還流路 83 廃液容器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル面に設けられたノズル開口からイ
    ンク滴を吐出可能な記録ヘッドと、該ノズル面側に開口
    する封止空部が設けられたキャップ部材とを有し、非記
    録状態にあっては記録ヘッドのノズル面をキャップ部材
    で覆ってノズル開口を封止空部内に臨ませた状態で封止
    可能に構成したインクジェット式記録装置において、 上記キャップ部材に、封止空部内を冷却する冷却手段を
    備えたことを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却手段がペルチェ素子であり、該
    ペルチェ素子の吸熱部をキャップ部材に向けて取り付け
    たことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式
    記録装置。
  3. 【請求項3】 前記キャップ部材の封止空部内に、イン
    ク液を吸収保持可能な吸収体を収納したことを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載のインクジェット式記
    録装置。
  4. 【請求項4】 前記封止空部から負圧化手段及び廃液容
    器を通じて封止空部へ戻る還流路を備える一方、該廃液
    容器には容器内を加熱する加熱手段を設け、 負圧化手段によって吸い出された封止空部内のインク液
    を廃液容器に貯留し、 加熱手段からの加熱によって廃液容器内のインク液を蒸
    発させ、該インク液の蒸発分を環流路を通じて封止空部
    へ還流させるように構成したことを特徴とする請求項1
    から請求項3のいずれかに記載のインクジェット式記録
    装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱手段がペルチェ素子であり、該
    ペルチェ素子の放熱部を廃液容器に向けて取り付けたこ
    とを特徴とする請求項4に記載のインクジェット式記録
    装置。
JP2002082871A 2002-03-25 2002-03-25 インクジェット式記録装置 Pending JP2003276214A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002082871A JP2003276214A (ja) 2002-03-25 2002-03-25 インクジェット式記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002082871A JP2003276214A (ja) 2002-03-25 2002-03-25 インクジェット式記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003276214A true JP2003276214A (ja) 2003-09-30

Family

ID=29206790

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002082871A Pending JP2003276214A (ja) 2002-03-25 2002-03-25 インクジェット式記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003276214A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008100405A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Ricoh Co Ltd 液体吐出装置
JP2008178998A (ja) * 2007-01-23 2008-08-07 Kyocera Mita Corp インクジェット記録装置
JP2009248550A (ja) * 2008-04-11 2009-10-29 Mimaki Engineering Co Ltd インクジェットプリンタ及びインクジェットプリントヘッドユニット
JP2010076161A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Canon Inc 液体噴射装置の回復方法及び装置
JP2012131064A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Brother Industries Ltd 液体吐出装置及びプログラム
JP2012171320A (ja) * 2011-02-24 2012-09-10 Brother Industries Ltd 液体吐出装置
US8955944B2 (en) 2013-07-03 2015-02-17 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus and control method of liquid ejecting apparatus
CN107487080A (zh) * 2017-09-25 2017-12-19 京东方科技集团股份有限公司 一种打印头清洁装置及打印设备
US20190061353A1 (en) * 2017-08-24 2019-02-28 Seiko Epson Corporation Cap device and liquid ejecting apparatus

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008100405A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Ricoh Co Ltd 液体吐出装置
JP2008178998A (ja) * 2007-01-23 2008-08-07 Kyocera Mita Corp インクジェット記録装置
JP2009248550A (ja) * 2008-04-11 2009-10-29 Mimaki Engineering Co Ltd インクジェットプリンタ及びインクジェットプリントヘッドユニット
JP2010076161A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Canon Inc 液体噴射装置の回復方法及び装置
JP2012131064A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Brother Industries Ltd 液体吐出装置及びプログラム
JP2012171320A (ja) * 2011-02-24 2012-09-10 Brother Industries Ltd 液体吐出装置
US8955944B2 (en) 2013-07-03 2015-02-17 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus and control method of liquid ejecting apparatus
US20190061353A1 (en) * 2017-08-24 2019-02-28 Seiko Epson Corporation Cap device and liquid ejecting apparatus
CN109421377A (zh) * 2017-08-24 2019-03-05 精工爱普生株式会社 盖装置以及液体喷射装置
EP3446880A3 (en) * 2017-08-24 2019-05-22 Seiko Epson Corporation Cap device and liquid ejecting apparatus
US10717283B2 (en) * 2017-08-24 2020-07-21 Seiko Epson Corporation Cap device and liquid ejecting apparatus
CN109421377B (zh) * 2017-08-24 2022-04-01 精工爱普生株式会社 盖装置以及液体喷射装置
CN107487080A (zh) * 2017-09-25 2017-12-19 京东方科技集团股份有限公司 一种打印头清洁装置及打印设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2832776B2 (ja) インクジェット記録装置
KR20070012061A (ko) 잉크젯 프린터용 프린트 헤드의 와이핑 장치 및 방법
JP2012066579A (ja) インクジェット記録装置
JP3520825B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP4154190B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2003276214A (ja) インクジェット式記録装置
US6616266B2 (en) Method for increasing waste ink collection capacity in an ink jet printer by utilizing multiple ink spit areas along the carrier path
JP2009039982A (ja) インクジェット記録装置
US5686943A (en) Ink jet printer having temperature sensor for periodic contact with printhead
JP4268330B2 (ja) 通気可能なインクジェットプリントヘッドのキャッピングおよびプライミングアセンブリ
JP4946354B2 (ja) インクジェットヘッド及びインクジェットプリンタ
JP2006175883A (ja) 画像形成装置
JPH07205438A (ja) インクジェット記録装置
JP2010208276A (ja) 液体供給装置、及び画像形成装置
JPH07205437A (ja) インクジェット記録装置
JP3887985B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP2004181844A (ja) インクジェット記録装置
JP2006218692A (ja) インクジェット記録装置
JP3248544B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2004090529A (ja) インクジェット記録装置及び該記録装置のクリーニング機構部
JPH03227646A (ja) 複数記録ヘッドを有するインクジェット記録装置
JP2700347B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3014270B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2005014487A (ja) インクジェット記録装置
JP2000185414A (ja) インクジェット記録装置