JP2012131064A - 液体吐出装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出口の液体が増粘するのを抑制しつつ、高湿度空気の供給を高精度に調整することなく、適正な濃度又は粘度の液体を吐出する。
【解決手段】ヘッドを保持するヘッドホルダに、吐出面を覆うキャップが環状に設けられている。加湿メンテナンスを行う場合、キャップの突出部を搬送ベルトの支持面に当接させた状態で、吐出口のインク濃度又は粘度が適正値未満となるまで、吐出面と支持面との間に形成された吐出空間内に加湿空気を供給する(S102、S103)。その後、吐出口のインクの低濃度部分が排出されるようにフラッシングを行う(S105)。フラッシングが完了すると、キャップを支持面から離隔させて(S106)、印刷を実行する(S107)。
【選択図】図11

Description

本発明は、吐出口から液体を吐出する液体吐出装置及び液体吐出装置を制御するためのプログラムに関する。
インクジェットヘッドのノズル内のインクが増粘するのを防止するために、ノズルの周囲に加湿液を保持させることで、ノズル内のインクを加湿する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−114511号公報
上述の技術によると、ノズル内のインクを十分に加湿することが難しい。そこで、ノズルが開口する吐出面に湿度が高い空気(高湿度空気)を接触させることでノズル内のインクを加湿することが考えられる。しかしながら、ノズル内のインクを過剰に加湿すると、インク濃度が低下して画像品質が劣化したり、インク粘度が低下して安定したインク吐出ができなくなったりすることがあるため、供給する空気の湿度を正確に調整してノズル内のインクを適度に加湿する必要があり、制御が難しい。
本発明の目的は、吐出口の液体が増粘するのを抑制しつつ、高湿度空気の供給を高精度に調整することなく、適正な濃度又は粘度の液体を吐出することができる液体吐出装置及びプログラムを提供することにある。
本発明の液体吐出装置は、記録媒体に画像を形成する液体を吐出するための吐出口が形成された液体吐出ヘッドと、前記吐出口と対向する吐出空間を外部空間から封止する封止状態と、前記吐出空間を外部空間に対して封止しない非封止状態とを取り得るキャップ手段と、前記吐出空間内に所定湿度より高い湿度の空気を供給する空気供給手段と、前記キャップ手段、前記空気供給手段及び前記液体吐出ヘッドを制御する制御手段とを備えている。前記制御手段は、前記吐出空間を前記封止状態とするように前記キャップ手段を制御した後に、前記吐出空間内に前記空気を供給させることにより前記吐出口の液体の濃度又は粘度が適正値未満とされるように前記空気供給手段を制御し、記録媒体に画像を形成するために前記吐出口から記録媒体へ液体を吐出させるに先だって、所定量以上の液体が前記吐出口から予備吐出されるように前記液体吐出ヘッドを制御する。
本発明のプログラムは、記録媒体に画像を形成する液体を吐出するための吐出口が形成された液体吐出ヘッド、前記吐出口と対向する吐出空間を外部空間から封止する封止状態と、前記吐出空間を外部空間に対して封止しない非封止状態とを取り得るキャップ手段、及び、前記吐出空間内に所定湿度より高い湿度の空気を供給する空気供給手段を有する液体吐出装置を、前記吐出空間を前記封止状態とするように前記キャップ手段を制御した後に、前記吐出空間内に前記空気を供給させることにより前記吐出口の液体の濃度又は粘度が適正値未満とされるように前記空気供給手段を制御し、記録媒体に画像を形成するために前記吐出口から記録媒体へ液体を吐出させるに先だって、所定量以上の液体が前記吐出口から予備吐出されるように前記液体吐出ヘッドを制御する制御手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
本発明によると、吐出口の液体の濃度又は粘度が適正値未満となるように、吐出空間内に所定湿度の空気を供給することによって、吐出口の液体が過剰に加湿された状態となる。そして、吐出口から液体を吐出させる前に、所定量以上の液体を予備吐出することで、吐出口の液体の過剰に加湿された低濃度部分が排出される。これにより、空気の供給量を高精度に調整することなく、吐出口の液体が増粘するのを抑制し、適正な濃度又は粘度の液体を吐出することができる。
本発明においては、前記制御手段が、前記吐出口の液体の濃度が前記適正値となるときの湿度である適正湿度と前記空気が供給されたときの前記吐出空間内の湿度との差が大きくなるに連れて大きくなるように、前記所定量を決定することが好ましい。さらには、前記制御手段が、少なくとも前記吐出空間内に前記空気が供給されてから前記予備吐出されるまで前記吐出空間が前記非封止状態になるように前記キャップ手段を制御し、前記吐出空間内に前記空気が供給されてから前記予備吐出されるまでの経過時間が大きくなるに連れて大きくなるように、前記所定量を決定することが好ましい。これらによると、所定量を適切な量に決定することができるので所定量が過大にならず、予備吐出により無駄に消費される液体の量を低減することができる。
また、本発明は、前記液体吐出ヘッドにおいて、複数の前記吐出口が吐出面上に開口しており、前記液体吐出ヘッド又は前記キャップ手段に、前記空気供給手段から供給された空気が流出する流出口が形成されており、前記制御手段は、互いに隣接しつつそれぞれが一又は複数の前記吐出口を含む複数の分割領域が前記吐出面に形成されているという前提において、前記吐出空間が前記封止状態とされているときの前記流出口からの距離が短くなるに連れて各分割領域に含まれる前記吐出口に関する前記所定量を大きくすることが好ましい。これによると、吐出口の液体の過剰に加湿された低濃度部分を過剰加湿の程度に応じて効率よく排出することができるため、液体が無駄に予備吐出されるのを抑制することができる。
さらに、本発明においては、前記制御装置が、記録媒体に画像を形成する液体を吐出させる前記吐出口のみから液体が予備吐出されるように、前記液体吐出ヘッドを制御することが好ましい。これによると、記録の際に液体を吐出しない吐出口については、低濃度部分が排出されないため、液体の消費量を低減することができる。また、過剰に加湿された低濃度部分を排出しないことで、吐出口の液体の乾燥による増粘を抑制することができる。
加えて、本発明においては、複数の前記吐出口のそれぞれについて、最後に液体を吐出したときからの経過時間を記憶する記憶手段をさらに備えており、前記制御手段は、各吐出口について、前記経過時間が長くなるに連れて小さくなるように、前記所定量を決定することがより好ましい。これによると、全ての吐出口の液体が過剰に加湿された場合、経過時間が長いものほど低濃度部分が少なくなるので、当該吐出口の液体が増粘するのを抑制しつつ、液体の消費量を低減することができる。
さらに、本発明においては、前記制御手段が、各吐出口について、前記予備吐出が行われてから記録媒体に画像を形成するための液体が吐出されるまでの時間を算出すると共に、算出した時間が長くなるに連れて小さくなるように前記所定量を決定することがより好ましい。これによると、記録媒体に画像を形成する際に、ちょうど、吐出口の液体の濃度が適正濃度となるように所定量を正確に算出することができるため、液体の消費量をさらに低減することができる。
また、本発明においては、前記制御装置が、前記所定量が閾値以下となった前記吐出口について、前記吐出空間が前記封止状態から前記非封止状態にされて記録媒体への画像形成を開始するまでの間に、当該吐出口から前記所定量の液体を予備吐出させることなく当該吐出口に形成されたメニスカスを振動させるように前記液体吐出ヘッドを制御することが好ましい。これによると、当該吐出口の液体が増粘するのを抑制しつつ、液体の消費量を低減することができる。
また、本発明においては、前記液体吐出ヘッド又は前記キャップ手段に、前記空気供給手段から供給された空気が流出する流出口及び前記吐出空間の空気が排出される排出口が形成されており、前記排出口から排出された空気が前記空気供給手段に供給されることが好ましい。これによると、湿度の比較的高い空気を循環して再利用することにより、加湿源の消費を抑えつつ所定湿度の空気を迅速に供給でき、また、吐出空間を密閉したままで空気の供給が可能となる。
または、前記キャップ手段が、凹部が形成されたキャップ部材を、前記凹部が前記吐出空間を封止しつつ前記吐出口を被覆することにより前記封止状態とし、前記凹部が前記吐出口を被覆しない位置に離隔して前記非封止状態とすることが好ましい。これによると、簡単な構成で、キャップ部材により吐出空間を確実に封止できる。
本発明においては、前記キャップ手段が、前記液体吐出ヘッドを保持するヘッドホルダと、前記吐出空間を介して前記吐出口に対向する対向面を有する対向部材、及び、前記対向面に先端が当接することによって前記吐出空間を前記外部空間から封止する前記ヘッドホルダに設けられた突出部を有することが好ましい。これによると、迅速に封止状態と非封止状態を取ることが可能となる。
本発明によると、吐出口の液体の濃度又は粘度が適正値未満となるように、吐出空間内に所定湿度の空気を供給することによって、吐出口の液体が過剰に加湿された状態となる。そして、吐出口から液体を吐出させる前に、所定量以上の液体を予備吐出することで、吐出口の液体の過剰に加湿された低濃度部分が排出される。これにより、空気の供給量を高精度に調整することなく、吐出口の液体が増粘するのを抑制し、適正な濃度又は粘度の液体を吐出することができる。
本発明の実施形態に係るインクジェット式プリンタの内部構造を示す概略側面図である。 図1のプリンタに含まれるインクジェットヘッドの流路ユニット及びアクチュエータユニットを示す平面図である。 図2の一点鎖線で囲まれた領域IIIを示す拡大図である。 図3のIV−IV線に沿った部分断面図である。 図1のプリンタに含まれるヘッドホルダ及び加湿機構を示す概略図である。 図5の一点鎖線で囲まれた領域VIを示す部分断面図である。 図1のプリンタに含まれる全ヘッドと加湿機構との接続形態を示す概略図である。 図1のプリンタに含まれるコントローラの機能ブロック図である。 図2のインクジェットヘッドから吐出されるインクの濃度と吐出空間の湿度との関係を示したグラフである。 図8のメンテナンス制御部の機能を説明するための図である。 図1のプリンタの印刷動作を示すフローチャートである。 本発明の第1変形例を説明するための図である。 本発明の第2変形例を説明するための図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1を参照し、本発明の実施形態に係るインクジェット式プリンタ1の全体構成について説明する。
プリンタ1は、直方体形状の筐体1aを有する。筐体1aの天板上部には、排紙部31が設けられている。筐体1aの内部空間は、上から順に空間A,B,Cに区分できる。空間A及びBには、排紙部31に連なる用紙搬送経路が形成されている。空間Cには、インクジェットヘッド10に対するインク供給源としてのインクカートリッジ39が収容されている。
空間Aには、4つのヘッド10、用紙Pを搬送する搬送ユニット21、用紙Pをガイドするガイドユニット、加湿メンテナンスに用いられる加湿機構50(図5参照)等が配置されている。空間Aの上部には、プリンタ1各部の動作を制御してプリンタ1全体の動作を司るコントローラ1pが配置されている。
コントローラ1pは、外部装置から供給された画像データに基づいて、プリンタ1各部による用紙Pの搬送動作、用紙Pの搬送に同期したインク吐出動作、吐出性能の回復・維持に係るメンテナンス動作等を制御する。メンテナンス動作は、フラッシング(画像データとは異なるフラッシングデータに基づいてヘッド10のアクチュエータを駆動することにより吐出口14aからインクを強制的に吐出させる動作であり、一部〜全ての吐出口14aにおいて行われるもの)、パージ(ポンプ等によりヘッド10内のインクに圧力を付与することにより全吐出口14aからインクを強制的に吐出させる動作)、ワイピング(フラッシング又はパージの後にワイパーにより吐出面10a上の異物を払拭する動作)、加湿メンテナンス(キャップ40により画定された吐出空間S1(図5参照)内に加湿空気を供給する動作)等を含む。なお、加湿メンテナンスについては後に詳述する。
搬送ユニット21は、ベルトローラ6,7、両ローラ6,7間に巻回されたエンドレスの搬送ベルト8、搬送ベルト8の外側に配置されたニップローラ4及び剥離プレート5、搬送ベルト8の内側に配置されたプラテン9等を有する。ベルトローラ7は、駆動ローラであって、搬送モータ(図示せず)の駆動により回転し、図1中時計回りに回転する。ベルトローラ7の回転に伴い、搬送ベルト8が図1中の太矢印方向に走行する。ベルトローラ6は、従動ローラであって、搬送ベルト8が走行するのに伴って、図1中時計回りに回転する。ニップローラ4は、ベルトローラ6に対向配置され、搬送方向上流側から供給されてきた用紙Pを搬送ベルト8の外周面である支持面8aに押さえ付ける。その後用紙Pは、搬送ベルト8の走行に伴い、支持面8a上に支持されつつ、ベルトローラ7に向けて搬送される。剥離プレート5は、ベルトローラ7に対向配置され、用紙Pを支持面8aから剥離し、さらに搬送方向下流側へと導く。プラテン9は、4つのヘッド10に対向配置され、搬送ベルト8の上側ループを内側から支える。
各ヘッド10は、主走査方向に長尺な略直方体形状を有するラインヘッドである。各ヘッド10の下面は、多数の吐出口14a(図3及び図4参照)が開口した吐出面10aである。印刷に際して、4つのヘッド10の吐出面10aからそれぞれブラック、マゼンタ、シアン、イエローのインクが吐出される。4つのヘッド10は、副走査方向に所定ピッチで並び、ヘッドホルダ3を介して筐体1aに支持されている。ヘッドホルダ3は、吐出面10aが搬送ベルト8の上側ループの支持面8aに対向し、且つ、吐出面10aと支持面8aとの間に印刷に適した所定の間隙が形成されるように、ヘッド10を保持している。また、ヘッドホルダ3には、ヘッド10毎に、吐出面10aの外周を覆う環状のキャップ40が設けられている。ヘッド10及びヘッドホルダ3のより具体的な構成については後に詳述する。ここで、副走査方向とは、搬送ユニット21による用紙Pの搬送方向に平行な方向であり、主走査方向とは、水平面に平行且つ副走査方向に直交する方向である。
ガイドユニットは、搬送ユニット21を挟んで配置された、上流側ガイド部及び下流側ガイド部を含む。上流側ガイド部は、2つのガイド27a,27b及び一対の送りローラ26を有する。当該ガイド部は、給紙ユニット1b(後述)と搬送ユニット21とを繋ぐ。下流側ガイド部は、2つのガイド29a,29b及び二対の送りローラ28を有する。当該ガイド部は、搬送ユニット21と排紙部31とを繋ぐ。
空間Bには、給紙ユニット1bが筐体1aに対して着脱可能に配置されている。給紙ユニット1bは、給紙トレイ23及び給紙ローラ25を有する。給紙トレイ23は、上方に開口した箱体であり、複数種類のサイズの用紙Pを収納可能である。給紙ローラ25は、給紙トレイ23内で最も上方にある用紙Pを送り出し、上流側ガイド部に供給する。
上述したように、空間A及びBに、給紙ユニット1bから搬送ユニット21を介して排紙部31に至る用紙搬送経路が形成されている。外部装置から受信した記録指令に基づいて、コントローラ1pは、給紙ローラ25用の給紙モータ(図示せず)、各ガイド部の送りローラ用の送りモータ(図示せず)、搬送モータ等を駆動する。給紙トレイ23から送り出された用紙Pは、送りローラ26によって、搬送ユニット21に供給される。用紙Pが各ヘッド10の真下を副走査方向に通過する際、順に吐出面10aからインクが吐出されて、用紙P上にカラー画像が形成される。インクの吐出動作は、用紙センサ32からの検出信号に基づいて行われる。用紙Pは、その後剥離プレート5により剥離され、2つの送りローラ28によって上方に搬送される。さらに用紙Pは、上方の開口30から排紙部31に排出される。
空間Cには、インクユニット1cが筐体1aに対して着脱可能に配置されている。インクユニット1cは、カートリッジトレイ35、及び、トレイ35内に並んで収納された4つのカートリッジ39を有する。各カートリッジ39は、インクチューブ(図示せず)を介して、対応するヘッド10にインクを供給する。
次に、図2〜図4及び図7を参照し、ヘッド10の構成について説明する。なお、図3では、アクチュエータユニット17の下側にあって点線で示すべき圧力室16及びアパーチャ15を実線で示している。
ヘッド10は、上下に積層されたリザーバユニット11及び流路ユニット12(図7参照)、流路ユニット12の上面12xに固定された8つのアクチュエータユニット17(図2参照)、各アクチュエータユニット17に接合されたFPC(平型柔軟基板)19(図4参照)等を有する。リザーバユニット11には、カートリッジ39(図1参照)から供給されたインクを一時的に貯留するリザーバを含むインク流路が形成されている。流路ユニット12には、上面12xの開口12y(図2参照)から下面(吐出面10a)の各吐出口14aに至るインク流路が形成されている。アクチュエータユニット17は、吐出口14a毎の圧電型アクチュエータを有する。
リザーバユニット11の下面には凹凸が形成されている。凸部は、流路ユニット12の上面12xにおけるアクチュエータユニット17が配置されていない領域(図2に示す開口12yを含む二点鎖線で囲まれた領域)に接着されている。凸部の先端面は、リザーバに接続し且つ流路ユニット12の各開口12yに対向する開口を有する。これにより、上記各開口を介して、リザーバ及び個別インク流路14が連通している。凹部は、流路ユニット12の上面12x、アクチュエータユニット17の表面、及びFPC19の表面と、若干の隙間を介して対向している。
流路ユニット12は、略同一サイズの矩形状の9枚の金属プレート12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g,12h,12i(図4参照)を互いに積層し接着することにより形成された積層体である。流路ユニット12のインク流路は、図2、図3、及び図4に示すように、開口12yを一端に有するマニホールド流路13、マニホールド流路13から分岐した副マニホールド流路13a、及び、副マニホールド流路13aの出口から圧力室16を介して吐出口14aに至る個別インク流路14を含む。個別インク流路14は、図4に示すように、吐出口14a毎に形成されており、流路抵抗調整用の絞りとして機能するアパーチャ15を含む。上面12xにおける各アクチュエータユニット17の接着領域には、圧力室16を露出させる略菱形形状の開口がマトリクス状に配置されている。下面(吐出面10a)における各アクチュエータユニット17の接着領域に対向する領域には、圧力室16と同様の配置パターンで、吐出口14aがマトリクス状に配置されている。
アクチュエータユニット17は、図2に示すように、それぞれ台形の平面形状を有し、流路ユニット12の上面12xにおいて2列の千鳥状に配置されている。各アクチュエータユニット17は、図3に示すように、当該アクチュエータユニット17の接着領域内に形成された多数の圧力室16の開口を覆っている。図示は省略するが、アクチュエータユニット17は、多数の圧力室16に跨るように延在した複数の圧電層、及び、厚み方向に関して圧電層を挟む電極を含む。電極には、圧力室16毎に設けられた個別電極、及び、圧力室16に共通の共通電極が含まれる。個別電極は、最も上方の圧電層の表面に形成されている。
FPC19は、アクチュエータユニット17の各電極に対応する配線を有し、その途中部にドライバIC(図示せず)が実装されている。FPC19は、一端がアクチュエータユニット17、他端がヘッド10の制御基板(リザーバユニット11上方に配置。図示せず)にそれぞれ固定されている。FPC19は、コントローラ1p(図1参照)による制御の下、制御基板から出力された各種駆動信号をドライバICに伝達し、ドライバICが生成した信号をアクチュエータユニット17に伝達する。
次に、図2、図5、及び図6を参照し、ヘッドホルダ3の構成について説明する。
ヘッドホルダ3は、金属等からなるフレームであり、それぞれヘッド10毎に設けられたキャップ40と一対のジョイント51とが取り付けられている。
一対のジョイント51は、図5に示すように、加湿機構50の循環流路の一端及び他端をそれぞれ構成するものであり、対応するヘッド10の主走査方向一端及び他端にそれぞれ近接配置されている。加湿メンテナンスにおいて、一対のジョイント51のうち、一方(図5の左側)のジョイント51の下面の開口(排出口)51aから空気が回収され、他方(図5の右側)のジョイント51の下面の開口(流出口)51bから加湿空気が供給される。
ジョイント51は、図6に示すように、略円筒状であり、基端51x、及び、基端51xから延出した先端51yを含む。基端51xから先端51yに亘って、鉛直方向に沿った円柱状の中空空間51zが貫通している。基端51x及び先端51yの外径は異なり、基端51xの方が先端51yより外径が大きいが、中空空間51zは鉛直方向に沿って一定の径を有する。先端51yは、その上端面の外周に切欠を有し、先細り形状となっている。これにより、先端51yへのチューブ55,57一端の接続が容易である。
ジョイント51は、先端51yがヘッドホルダ3の貫通孔3aに貫挿された状態で、ヘッドホルダ3に対して固定されている。貫通孔3aは、ヘッドホルダ3におけるジョイント51の配置位置、即ち、ヘッド10の主走査方向一端及び他端の近傍にそれぞれ形成されている。先端51yの外径は貫通孔3aの直径より一回り小さく、先端51yの外周面とヘッドホルダ3の貫通孔3aを画定する壁面との間に若干の隙間がある。この隙間は、ジョイント51をヘッドホルダ3に固定する際にシール材等が充填されることにより、封止される。
キャップ40は、平面視でヘッド10の吐出面10aの外周を囲む環状に形成されており、固定部41cを介してヘッドホルダ3に支持された弾性体41、及び、昇降可能な可動体42を含む。
弾性体41は、ゴム等の弾性材料からなり、基部41x、基部41xの下面から下方に突出した断面視逆三角形状の突出部41a、ヘッドホルダ3に固定された断面視T字状の固定部41c、及び、基部41xと固定部41cとを接続する接続部41dを含む。弾性体41は、上記各部を有しつつ、平面視でヘッド10の吐出面10aの外周を囲む環状に形成されている。固定部41cの上端部分は、接着剤等を介して、ヘッドホルダ3に固定されている。固定部41cはまた、各貫通孔3aの近傍において、ヘッドホルダ3と各ジョイント51の基端51xとの間に挟持されている。接続部41dは、固定部41cの下端から湾曲しつつ外側(平面視で吐出面10aから離隔する方向)に延び、基部41xの下端に接続している。接続部41dは、可動体42の昇降に伴って変形可能な程度の撓みを有する。基部41xの上面には、可動体42の下端に嵌合する凹部41bが形成されている。
可動体42は、剛材料からなり、また、弾性体41と同様、平面視でヘッド10の吐出面10aの外周を囲む環状に形成されている。可動体42は、弾性体41を介してヘッドホルダ3に支持されつつ、ヘッドホルダ3に対して鉛直方向に移動可能である。具体的には、可動体42は、複数のギア43と接続されており、コントローラ1pによる制御の下、昇降モータ44(図8参照)の駆動に伴いギア43が回転することにより、昇降する。このとき、可動体42の下端に弾性体41の凹部41bが嵌合しているため、基部41xも可動体42と共に昇降する。弾性体41は、可動体42が昇降するとき、固定部41cがヘッドホルダ3に固定された状態で、突出部41aを含む基部41xが可動体42と共に昇降する。これにより、突出部41aの先端41a1の吐出面10aに対する鉛直方向の相対位置が変化する。
突出部41aは、可動体42の昇降により、先端41a1が搬送ベルト8の支持面8aに当接する当接位置(図5参照)と、先端41a1が搬送ベルト8の支持面8aから離隔した離隔位置(図6参照)とを選択的に取る。図5に示すように、突出部41aが当接位置にあるとき、吐出面10aと支持面8aとの間に形成される吐出空間S1が外部空間S2から隔離されたキャップ状態(封止状態)となっている。図6に示すように、突出部41aが離隔位置にあるとき、吐出空間S1が外部空間S2と連通した非キャップ状態(非封止状態)となっている。
突出部41aは、平面視で、吐出面10a(図2に示すヘッド10の下面)の全周に亘って吐出面10aから離隔している。また、突出部41aは、平面視で、吐出面10aを囲む略長方形となっている。
次に、図5及び図7を参照し、加湿機構50の構成について説明する。
加湿機構50は、図5に示すように、ジョイント51、チューブ55,56,57、ポンプ53、及びタンク54を含む。ジョイント51は1のヘッド10に対して一対(2つずつ)設けられているが、ポンプ53及びタンク54は、図7に示すように、プリンタ1内に1つずつ、即ち4つのヘッド10に対して1つずつ設けられている(図7参照)。チューブ55,57はそれぞれ、4つのヘッド10に共通の主部55a,57a、及び、主部55a,57aから分岐してジョイント51まで延在した4つの分岐部55b,57bを含む。
チューブ55の一端(各分岐部55bの先端)は各ヘッド10に設けられた一方(図5の左側)のジョイント51の先端51yに嵌合し、他端(主部55aの分岐部55bと反対側の端部)はポンプ53に接続されている。即ち、チューブ55は、各ヘッド10に設けられた一方のジョイント51の中空空間51zとポンプ53とを連通可能に接続している。チューブ56は、ポンプ53とタンク54とを連通可能に接続している。チューブ57の一端(各分岐部57bの先端)は各ヘッド10に設けられた他方(図5の右側)のジョイント51の先端51yに嵌合し、他端(主部57aの分岐部57bと反対側の端部)はタンク54に接続されている。即ち、チューブ57は、各ヘッド10に設けられた他方のジョイント51の中空空間51zとタンク54とを連通可能に接続している。
タンク54は、下部空間に水を貯留し、且つ、上部空間に、下部空間の水により加湿された加湿空気を貯蔵している。チューブ56は、タンク54内の水面よりも下方に接続し、即ちタンク54の下部空間と連通している。チューブ57は、タンク54内の水面よりも上方に接続し、即ちタンク54の上部空間と連通している。なお、タンク54内の水がポンプ53に流れ込まないよう、チューブ56には図示しない逆止弁が取り付けられており、図5の矢印方向にのみ空気が流れるようになっている。また、タンク54には貯留された水の温度を計測するための水温センサ46が設置され、タンク54の近傍には、タンクに貯留された水を温めるヒータ58が設置されている。ヒータ58は、タンク内の水を温めることでタンク54の上部空間に貯留される空気の湿度を調整する(後述)。なお、タンク54に貯留された水が少なくなった時は、図示しない補給タンクから水が補給される。
次に、コントローラ1pについて説明する。コントローラ1pは、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラム及びこれらプログラムに使用されるデータを書き替え可能に記憶する不揮発性メモリと、プログラム実行時にデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)とを含んでいる。コントローラ1pを構成する各機能部は、これらハードウェアと不揮発性メモリ内のソフトウェアとが協働して構築されている。このプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM、メモリカード等の各種記録媒体に保存されており、これらの記録媒体から不揮発メモリにインストールされる。なお、記録媒体に記録された制御プログラムは、CPUで直接実行可能なものであってもよいし、不揮発メモリにインストールすることによって初めて実行可能となるものでもよい。また、暗号化されていたり、圧縮されていたりしてもよい。図8に示すように、コントローラ1pは、画像データ記憶部61と、ヘッド制御部62と、吐出履歴記憶部63と、メンテナンス制御部64と、搬送制御部65とを有している。
画像データ記憶部61は、用紙Pに印刷すべき画像を示す画像データを記憶する。搬送制御部65は、用紙Pが所定の速度で搬送経路に沿って搬送されるように搬送ユニット21を制御する。ヘッド制御部62は、搬送ユニット21に搬送された用紙Pに画像データ記憶部61に記憶された画像データに係る画像が印刷されるように、及び、メンテナンス動作においてフラッシングが行われるようにヘッド10を制御する。
吐出履歴記憶部63は、各吐出口14aについて、最後にインクを吐出してからの経過時間を吐出履歴として記憶している。
メンテナンス制御部64は、加湿メンテナンスが行われるように、加湿機構50のポンプ53、可動体42(突出部41aの先端41a1)を昇降させる昇降モータ44、ヒータ58を制御し、ヘッド制御部62を介してヘッド10を制御する。加湿メンテナンスは、キャップ状態にある吐出空間S1内が加湿された後にフラッシングが行われる動作であり、最後に印刷が行われてから所定時間が経過したときに開始される。なお、加湿メンテナンス時における下記一連の動作の間、ヘッド10、ヘッドホルダ3、及び搬送ベルト8は、所定位置に固定されている。ヘッドホルダ3は、吐出面10aと支持面8aとの間に印刷に適した所定の間隙が形成されるようにヘッド10を保持した状態で固定されている。
メンテナンス制御部64は、加湿メンテナンスを開始すると、先ず、ギア43の回転により可動体42を下方に移動させる。印刷時においては、突出部41aは離隔位置(図6参照)にあるが、当該可動体42の下方への移動に伴い、当接位置(図5参照)に移動する。これにより、吐出空間S1が封止されてキャップ状態となる。なお、メンテナンス制御部64は、印刷時以外の待機状態又は休止状態においては、突出部41aを当接位置に移動させてキャップ状態とする。
その後、メンテナンス制御部64は、ポンプ53を駆動し、一方のジョイント51の開口51aから吐出空間S1内の空気を回収する。このとき、開口51aから回収された空気は、ジョイント51の中空空間51z及びチューブ55内の空間を通ってポンプ53に至り、さらにチューブ56内の空間を通ってタンク54に至る。当該空気は、タンク54の下部空間(即ち水面下)に供給される。そして、タンク54内の水により加湿された空気(加湿空気)は、タンク54の上部空間から排出される。このとき、タンク54の上部空間から排出された空気の湿度は100%に近い値となっている。この加湿空気は、チューブ57内の空間を通って、他方のジョイント51の開口51bから吐出空間S1内に供給される。図5中、黒塗りの矢印は加湿前の空気の流れを示し、白抜きの矢印は加湿後の空気の流れを示す。メンテナンス制御部64は、上記のポンプ53の駆動と共に、図7に示す各分岐部55b,57bに設けられた切換弁等(図示せず)を制御することにより、分岐部55b,57bにおける空気の流れを選択的に調節する。また、メンテナンス制御部64は、温度センサ46による温度検出結果に基づいてヒータ58を制御することによって、開口51bから吐出空間S1内に供給される加湿空気の湿度を調整する。つまり、ヒータ58により空気の湿度を所望の湿度に増加させる。
このようにして開口51bから吐出空間S1内に加湿空気が供給されることにより、吐出空間S1内の湿度が上昇する。図9に示すように、吐出空間S1内の湿度が上昇するに連れて、吐出口14aのインク濃度が低下する。なお、図9には、平衡状態における湿度とインク濃度との関係を示している。メンテナンス制御部64は、吐出口14aのインク濃度が、吐出口14aからインクを安定して吐出させることができる適正濃度X0(理想状態のインク)未満のX1となるように、言い替えれば、吐出空間S1内の湿度がインク濃度X0に対応する適正湿度(所定湿度)Y0を超えるY1になるようにポンプ53を駆動する。なお、タンク54の上部空間から排出された空気の湿度は適正湿度Y0を超える湿度とされている(例えば上述の100%に近い値)。
メンテナンス制御部64は、後に行うフラッシングの吐出量を吐出口14a毎に決定する。フラッシングは、省インクの観点から、吐出口14aにおけるインク濃度が低下した低濃度部分のみを吐出することが好ましい。この低濃度部分の体積は、適正湿度Y0と加湿後の湿度Y1との差、及び、加湿が開始されてからの経過時間が大きくなるに連れて大きくなる。加湿が開始されたときは、吐出口14a近傍のインクのみが低濃度部分となるが、経過時間が長くなるに連れて、低濃度部分が吐出口14a近傍から内部へと拡散していき、低濃度部分の体積が大きくなる。したがって、メンテナンス制御部64は、適正湿度Y0と加湿後の湿度Y1との差、及び、加湿が開始されてからの経過時間から低濃度部分のインク量を算出し、算出したインク量をフラッシングの吐出量に決定する。加湿後の湿度Y1は、吐出空間S1の平均湿度であり、吐出空間S1近傍に設けられた湿度センサ45の検出結果に基づいて決定される。なお、湿度センサ45を設けず、メンテナンス制御部64は、適正湿度Y0と加湿後の湿度Y1との差と加湿が開始されてからの経過時間との関係を示す予め記憶されたテーブルを参照してフラッシングの吐出量を決定してもよい。
加湿空気が供給される開口51bが、吐出空間S1内の主走査方向に関する一方端部近傍に配置されているため、吐出空間S1内において開口51bに近い領域ほど湿度が高くなる湿度分布が形成される。メンテナンス制御部64は、吐出空間S1内における湿度分布に対応するように、先に決定したフラッシングの吐出量を補正する。具体的には、メンテナンス制御部64は、図10に示すように、吐出面10aを、ヘッド10の主走査方向に互いに隣接しつつそれぞれが複数の吐出口14aを含む3つのエリア1〜3に分割し、キャップ状態において開口51bからの距離が短くなるに連れて各エリア1〜3に含まれる吐出口14aに関するフラッシングの吐出量が大きくなるように、吐出口14aに係るインク濃度がX0未満となる範囲で決定した吐出量を補正する。
また、最後にインクを吐出してからの経過時間が長くなるに連れて、吐出口14aのインクが乾燥により増粘する。吐出口14aのインクが増粘していると低濃度部分の体積が小さくなる。メンテナンス制御部64は、吐出履歴記憶部63を参照し、各吐出口14aについて経過時間が長くなるに連れて小さくなるようにフラッシングの吐出量をさらに補正する。
加えて、印刷を行うためにキャップ状態にある吐出空間S1が非キャップ状態に移行したときからインクが吐出されるまでの期間においても、乾燥により各吐出口14aに係る低濃度部分の体積が小さくなる。メンテナンス制御部64は、各吐出口14aについて、当該期間に係る時間を算出すると共に、算出した時間が長くなるに連れて小さくなるようにフラッシングの吐出量を補正する。
その後、メンテナンス制御部64は、次の印刷においてインクを吐出すべき吐出口14aのうち、補正した吐出量が閾値を超える吐出口14aのみから補正した吐出量のインクがフラッシングされるように、ヘッド制御部62を介してヘッド10を制御する。このとき、メンテナンス制御部64は、次の印刷においてインクを吐出すべき吐出口14aのうち、補正した吐出量が閾値未満の吐出口14aについてインクが吐出されることなく当該吐出口14aに形成されたメニスカスを振動させる不吐出フラッシングが行われるように、ヘッド制御部62を介してヘッド10を制御する。フラッシングにより吐出口14aから吐出されたインクは支持面8aに着弾する。支持面8aに着弾したインクは、図示しないクリーニング機構によりクリーニングされる。
メンテナンス制御部64は、フラッシングが完了すると、ギア43の回転により可動体42を上方に移動させ、突出部41aを当接位置から離隔位置へと移動させる。これにより、キャップ状態から非キャップ状態に移行し、印刷可能な状態となり、加湿メンテナンスが完了する。このように、本実施形態においては、インク飛沫の離散を防止するために、キャップ状態でフラッシングが行われるが、非キャップ状態でフラッシングが行われてもよい。メンテナンス制御部64は、印刷が完了して待機状態又は休止状態となるとき、ギア43の回転により可動体42を下方に移動させ、突出部41aを離隔位置から当接位置へと移動させ、キャップ状態に移行させる。
図11を参照しつつ、プリンタ1における印刷動作について説明する。図11に示すように、待機状態(キャップ状態となっている)において印刷が開始されると、メンテナンス制御部64は、最後に印刷が行われてから所定時間が経過したか否かによって、加湿メンテナンスを行うか否かを判断する(S101)。メンテナンス制御部64は、加湿メンテナンスを行わないと判断したとき(S101:NO)、突出部41aを当接位置から離隔位置へと移動させることで、キャップ状態から非キャップ状態(キャップ離隔)に移行させる(S106)。
一方、メンテナンス制御部64は、加湿メンテナンスを行うと判断したとき(S101:YES)、ポンプ53を駆動することによって、一方のジョイント51の開口51aから吐出空間S1内の空気を回収すると共に、加湿された空気を開口51bから吐出空間S1内に供給する。これにより、吐出空間S1内が加湿される(S102)。メンテナンス制御部64は、吐出空間S1内の湿度が適正湿度Y0未満のY1となって所定時間が経過したか否かを判断する(S103)。メンテナンス制御部64は、所定時間が経過するまで(S103:NO)、ポンプ53の駆動を継続する(S102)。
メンテナンス制御部64は、所定時間が経過したとき(S103:YES)、適正湿度Y0と加湿後の湿度Y1との差、及び、加湿が開始されてからの経過時間(上記所定時間)から、フラッシングに係るインクの吐出量を決定する。そして、メンテナンス制御部64は、キャップ状態において開口51bからの距離が短くなるに連れて各エリア1〜3に含まれる吐出口14aに関する吐出量が大きくなるように、吐出口14aに係るインク濃度がX0未満となる範囲で決定した吐出量を補正する。さらに、メンテナンス制御部64は、吐出履歴記憶部63を参照し、各吐出口14aについて経過時間が長くなるに連れて小さくなるようにフラッシングの吐出量を補正する。加えて、メンテナンス制御部64は、各吐出口14aについて、印刷を行うためにキャップ状態にある吐出空間S1が非キャップ状態に移行したときからインクが吐出されるまでの時間を算出すると共に、算出した時間が長くなるに連れて小さくなるようにフラッシングの吐出量を補正する(S104)。
メンテナンス制御部64は、次の印刷においてインクを吐出すべき吐出口14aのうち、補正した吐出量が閾値を超える吐出口14aのみから補正した吐出量のインクがフラッシングされるように、ヘッド制御部62を介してヘッド10を制御する。このとき、メンテナンス制御部64は、次の印刷においてインクを吐出すべき吐出口14aのうち、補正した吐出量が閾値未満の吐出口14aについては、不吐出フラッシングが行われるように、ヘッド制御部62を介してヘッド10を制御する(S105)。
メンテナンス制御部64は、フラッシングが完了すると、突出部41aを当接位置から離隔位置へと移動させることで、キャップ状態から非キャップ状態に移行させる(S106)。これにより、加湿メンテナンスが完了する。その後、用紙Pに対する印刷が実行される(S107)。全ての用紙Pに対する印刷が完了すれば(S108:YES)、メンテナンス制御部64が、突出部41aを離隔位置から当接位置へと移動させることで、非キャップ状態からキャップ状態(キャップ当接)に移行させる(S109)。キャップ状態への移行が完了すると、プリンタ1は待機状態となり、図11のフローチャートを終了する。
全ての用紙Pに対する印刷が完了していなければ(S108:NO)、メンテナンス制御部64が、吐出空間S1が非キャップ状態になってからインクを吐出することなく所定時間を経過した吐出口14aがあるか否かによって、加湿メンテナンスを行うか否かを判断する(S110)。メンテナンス制御部64が、加湿メンテナンスを行わないと判断すれば(S110:NO)、次の用紙Pに対する印刷が実行される(S107)。メンテナンス制御部64は、加湿メンテナンスを行うと判断すれば(S110:NO)、突出部41aを離隔位置から当接位置へと移動させることで、非キャップ状態からキャップ状態に移行させ(S111)、上述の加湿メンテナンスを実行する(S102以下)。これを、全ての印刷が完了するまで繰り返す。
以上に述べたように、本実施形態に係るプリンタ1によると、加湿メンテナンスにおいて、吐出口14aのインク濃度が適正濃度X0未満のX1となるように、吐出空間S1内に加湿空気を供給することによって、吐出口14aのインクが過剰に加湿された状態となる。そして、印刷前に、所定量のインクをフラッシングすることで、吐出口14aのインクの過剰に加湿された低濃度部分が排出される。これにより、加湿空気の供給量を高精度に調整することなく、吐出口14aのインクが増粘するのを抑制し、印刷時において適正な濃度のインクを吐出することができる。
また、メンテナンス制御部64は、適正湿度Y0と加湿後の湿度Y1との差、及び、加湿が開始されてからの経過時間の少なくともいずれかが大きくなるに連れて大きくなるようにフラッシングの吐出量を決定するため、フラッシングにより無駄に消費されるインクの量を低減することができる。
さらに、メンテナンス制御部64が、キャップ状態において開口51bからの距離が短くなるに連れて吐出面10aに形成された各エリア1〜3に含まれる吐出口14aに関する吐出量が大きくなるように、決定したフラッシングの吐出量を補正する。これにより、吐出口14aのインクに係る低濃度部分を効率よくフラッシングすることができるため、フラッシングにより無駄に消費されるインクの量をさらに低減することができる。
加えて、メンテナンス制御部64は、吐出履歴記憶部63を参照し、各吐出口14aについて経過時間が長くなるに連れて小さくなるようにフラッシングの吐出量を補正する。また、メンテナンス制御部64は、各吐出口14aについて、印刷を行うためにキャップ状態にある吐出空間S1が非キャップ状態に移行したときからインクが吐出されるまでの期間を算出すると共に、算出した時間が長くなるに連れて小さくなるようにフラッシングの吐出量を補正する。これにより、低粘度部分に対応した吐出量が正確に決定され、当該吐出口14aのインクが増粘するのを抑制しつつ、フラッシングにより無駄に消費されるインクの量を低減することができる。
また、メンテナンス制御部64は、加湿メンテナンスにおいて、次の印刷でインクを吐出すべき吐出口14aのみからインクが吐出されるようにフラッシングを行う。印刷時にインクを吐出しない吐出口14aについては、低濃度部分が排出されないため、当該吐出口14aのインクが増粘するのを抑制しつつ、フラッシングにより無駄に消費されるインクの量を低減することができる。
さらに、メンテナンス制御部64は、加湿メンテナンスにおいて、次の印刷でインクを吐出すべき吐出口14aのうち、補正した吐出量が閾値未満の吐出口14aについて不吐出フラッシングが行われるため、当該吐出口14aのインクが増粘するのを抑制しつつ、フラッシングにより無駄に消費されるインクの量を低減することができる。
加えて、加湿メンテナンスにおいて、開口51aから回収された空気が、ジョイント51の中空空間51z及びチューブ55内の空間を通ってポンプ53に至り、さらにチューブ56内の空間を通ってタンク54を通過した後に、チューブ57内の空間を通って、他方のジョイント51の開口51bから吐出空間S1内に供給される。これによると、加湿空気を循環して再利用することができるため、加湿空気を迅速に供給でき、また、吐出空間S1を密閉したままで加湿空気の供給が可能となる。
さらに、先端41a1が搬送ベルト8の支持面8aに当接する当接位置と、先端41a1が搬送ベルト8の支持面8aから離隔した離隔位置とを選択的に取ることで、簡単な構成で吐出空間S1を確実に封止できると共に、キャップ状態と非キャップ状態とを迅速に切り替えることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
メンテナンス制御部64は、適正湿度Y0と加湿後の湿度Y1との差、及び、加湿が開始されてからの経過時間の少なくともいずれかが大きくなるに連れて大きくなるように、低濃度部分の体積に相当するフラッシングの吐出量を決定する構成であるが、フラッシングの吐出量が予め決定されていてもよい。
また、吐出面10aに形成されたエリア1〜3が複数の吐出口14aを含む構成であるが、少なくとも一部のエリアが1つの吐出口14aのみを含む構成であってもよい。
加えて、メンテナンス制御部64が、各エリア1〜3について決定したフラッシングの吐出量を補正する構成であるが、このような補正を行わなくてもよい。
さらに、メンテナンス制御部64は、各吐出口14aについて最後にインクを吐出してからの経過時間が長くなるに連れて小さくなるようにフラッシングの吐出量をさらに補正する構成であるが、このような補正を行わなくてもよい。
加えて、メンテナンス制御部64は、各吐出口14aについて、印刷を行うためにキャップ状態にある吐出空間S1が非キャップ状態に移行したときからインクが吐出されるまでの時間が長くなるに連れて小さくなるようにフラッシングの吐出量を補正する構成であるが、このような補正を行わなくてもよい。
また、メンテナンス制御部64は、加湿メンテナンスにおいて、次の印刷でインクを吐出すべき吐出口14aのうち、補正量が閾値を超える吐出口14aのみについてフラッシングを行う構成であるが、補正量が閾値を超えない吐出口14a、さらには、次の印刷でインクを吐出しない吐出口14aについてもフラッシングを行ってもよい。
さらに、メンテナンス制御部64は、加湿メンテナンスにおいて、次の印刷でインクを吐出すべき吐出口14aのうち、補正した吐出量が閾値未満の吐出口14aについて不吐出フラッシングを行う構成であるが、次の印刷でインクを吐出しない吐出口14aについても不吐出フラッシングを行ってもよいし、これらの少なくとも一部の吐出口14aについて不吐出フラッシングを行わなくてもよい。
加えて、加湿メンテナンスにおいて、開口51aから回収された空気が、開口51bから吐出空間S1内に供給されるように空気が循環する構成であるが、開口51bから加湿空気が供給されていればよく、加湿空気が循環しなくてもよい。
加えて、突出部41aを移動させる移動機構として、上述の実施形態ではギア43等を例示したが、ソレノイドやリンクを用いたカム機構等、その他様々な部材を用いてよい。
さらに、突出部41aは、上述の実施形態のように移動可能であることに限定されない。例えば、突出部が移動不能にヘッドホルダに固定され、突出部の先端の吐出面に対する相対位置が一定であってもよい。この場合、ヘッドホルダ又は媒体支持部の支持面を昇降させることにより、突出部の先端の吐出面に対する相対位置を変化させ、突出部が当接位置と離隔位置とを選択的に取ることができる。
加えて、ヘッド又はヘッドホルダの表面に形成された凹部3xは、平面視で吐出面10aの外周に沿った環状に形成されることに限定されず、循環流路の一端及び/又は他端の開口が形成された部分のみに形成されてよい。
さらに、図12に示すように、キャップ240がヘッド10から独立して形成されていてもよい。この場合、キャップ240は、図示しないキャップ移動機構によって、吐出面10aと対向する位置に配置される。そして、キャップ240は、ヘッド10及びキャップ240の少なくともいずれかを昇降させることによって、キャップ240の端部241aが吐出面10aに当接する当接位置と、端部241aが吐出面10aから離隔する離隔位置とを選択的に取りうる。キャップ240が当接位置にあるとき、吐出空間S201がキャップ240によって封止され(キャップ状態)、キャップ240が離隔位置にあるとき、吐出空間S201が開放される(非キャップ状態)。
加えて、上述の実施形態においては、吐出口14aのインクに低濃度部分が発生するように加湿した後に、発生した低濃度部分が排出されるようにフラッシングの吐出量を決定する構成であるが、吐出口14aのインクに低粘度部分が発生するように加湿した後に、発生した低粘度部分が排出されるようにフラッシングの吐出量を決定する構成であってもよい。つまり、図13に示すように、吐出空間S1内の湿度が上昇するに連れて、吐出口14aのインク粘度が低下する。なお、図13には、平衡状態における湿度とインク粘度との関係を示している。メンテナンス制御部は、吐出口14aのインク粘度が、吐出口14aからインクを安定して吐出させることができる適正粘度Z0(理想状態のインク)未満のZ1となるように、言い替えれば、吐出空間S1内の湿度がインク粘度Z0に対応する適正湿度(所定湿度)YY0(例えば、88%)を超えるYY1(例えば、95%)になるようにポンプ53を駆動することが好ましい。このとき、メンテナンス制御部は、吐出口14aにおけるインク粘度が低下した低粘度部分のみが吐出されるように吐出量を決定すればよい。
また、循環流路の一端及び他端の開口は、ヘッド又は前記ヘッドホルダに形成され且つ吐出空間に開口する限り、形状や位置は特に限定されない。例えば、一方の開口がヘッド、他方の開口がヘッドホルダに形成されてもよい。開口が突出部に形成されてもよい。ヘッド又はヘッドホルダの表面に凹部3xを形成せず、吐出面10aと同じレベルに循環流路の一端及び/又は他端の開口を配置してもよい。開口は、平面視で、副走査方向に関して吐出面10a(又は、ヘッドに開口を形成する場合は吐出口群。以下同じ。)を挟む位置に配置されてよい。或いは、開口は、平面視で吐出面10aを挟まない位置(即ち、吐出面10aに対して一方向に関して同じ側)に配置されてよい。
さらに、ポンプ53及びタンク54をヘッド10毎に、4つずつ設け、且つ、ヘッド10毎に1本ずつチューブ55,57を設けてもよい。
加えて、加湿手段として、上述の実施形態ではポンプ53及びタンク54を例示したが、循環流路内の空気を加湿することができる限りは、その他様々な手段を用いてよい。例えば、ポンプ53を省略し、タンク54のみを用いて加湿を行ってもよい。また、ヒータ等の加熱手段をさらに用いたり、超音波式加湿手段を用いたり、循環流路内に、水を含ませたスポンジ等の多孔質部材や布を配置したりすることで、加湿を行ってもよい。
また、上述の実施形態では、メンテナンス制御部64がフラッシングにより低濃度部分のインクを排出する構成であるが、パージにより低濃度部分のインクが排出されてもよい。つまり予備吐出とは、フラッシングのみならず、パージも含むものである。
上述の実施形態では、温度センサ46とヒータ58を含む構成であるが、これらを含まない構成であってもよい。
本発明は、ライン式・シリアル式のいずれにも適用可能であり、また、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機等にも適用可能である。さらに、インク以外の液体を吐出するものであってもよい。
1p コントローラ
1 プリンタ
8 搬送ベルト
8a 支持面
10 インクジェットヘッド
10a 吐出面
14a 吐出口
40、240 キャップ
41a1、241a1 先端
41 弾性体
41a 突出部
45 湿度センサ
50 加湿機構
51a、51b 開口
54 タンク
58 ヒータ
62 ヘッド制御部
63 吐出履歴記憶部
64 メンテナンス制御部
S1、S201 吐出空間

Claims (12)

  1. 記録媒体に画像を形成する液体を吐出するための吐出口が形成された液体吐出ヘッドと、
    前記吐出口と対向する吐出空間を外部空間から封止する封止状態と、前記吐出空間を外部空間に対して封止しない非封止状態とを取り得るキャップ手段と、
    前記吐出空間内に所定湿度より高い湿度の空気を供給する空気供給手段と、
    前記キャップ手段、前記空気供給手段及び前記液体吐出ヘッドを制御する制御手段とを備えており、
    前記制御手段は、
    前記吐出空間を前記封止状態とするように前記キャップ手段を制御した後に、前記吐出空間内に前記空気を供給させることにより前記吐出口の液体の濃度又は粘度が適正値未満とされるように前記空気供給手段を制御し、記録媒体に画像を形成するために前記吐出口から記録媒体へ液体を吐出させるに先だって、所定量以上の液体が前記吐出口から予備吐出されるように前記液体吐出ヘッドを制御することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記制御手段は、前記吐出口の液体の濃度が前記適正値となるときの湿度である適正湿度と前記空気が供給されたときの前記吐出空間内の湿度との差が大きくなるに連れて大きくなるように、前記所定量を決定することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記制御手段は、
    少なくとも前記吐出空間内に前記空気が供給されてから前記予備吐出されるまで前記吐出空間が前記非封止状態になるように前記キャップ手段を制御し、
    前記吐出空間内に前記空気が供給されてから前記予備吐出されるまでの経過時間が大きくなるに連れて大きくなるように、前記所定量を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記液体吐出ヘッドにおいて、複数の前記吐出口が吐出面上に開口しており、
    前記液体吐出ヘッド又は前記キャップ手段に、前記空気供給手段から供給された空気が流出する流出口が形成されており、
    前記制御手段は、互いに隣接しつつそれぞれが一又は複数の前記吐出口を含む複数の分割領域が前記吐出面に形成されているという前提において、前記吐出空間が前記封止状態とされているときの前記流出口からの距離が短くなるに連れて各分割領域に含まれる前記吐出口に関する前記所定量を大きくすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記制御装置は、記録媒体に画像を形成する液体を吐出させる前記吐出口のみから液体が予備吐出されるように、前記液体吐出ヘッドを制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 複数の前記吐出口のそれぞれについて、最後に液体を吐出したときからの経過時間を記憶する記憶手段をさらに備えており、
    前記制御手段は、各吐出口について、前記経過時間が長くなるに連れて小さくなるように、前記所定量を決定することを特徴とする請求項4又は5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記制御手段は、各吐出口について、前記予備吐出が行われてから記録媒体に画像を形成するための液体が吐出されるまでの時間を算出すると共に、算出した時間が長くなるに連れて小さくなるように前記所定量を決定することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記制御装置は、前記所定量が閾値以下となった前記吐出口について、前記吐出空間が前記封止状態から前記非封止状態にされて記録媒体への画像形成を開始するまでの間に、当該吐出口から前記所定量の液体を予備吐出させることなく当該吐出口に形成されたメニスカスを振動させるように前記液体吐出ヘッドを制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記液体吐出ヘッド又は前記キャップ手段に、前記空気供給手段から供給された空気が流出する流出口及び前記吐出空間の空気が排出される排出口が形成されており、
    前記排出口から排出された空気が前記空気供給手段に供給されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 前記キャップ手段は、凹部が形成されたキャップ部材を、前記凹部が前記吐出空間を封止しつつ前記吐出口を被覆することにより前記封止状態とし、前記凹部が前記吐出口を被覆しない位置に離隔して前記非封止状態とすることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  11. 前記キャップ手段は、前記液体吐出ヘッドを保持するヘッドホルダ、前記吐出空間を介して前記吐出口に対向する対向面を有する対向部材、及び、前記対向面に先端が当接することによって前記吐出空間を前記外部空間から封止する前記ヘッドホルダに設けられた突出部を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  12. 記録媒体に画像を形成する液体を吐出するための吐出口が形成された液体吐出ヘッド、前記吐出口と対向する吐出空間を外部空間から封止する封止状態と、前記吐出空間を外部空間に対して封止しない非封止状態とを取り得るキャップ手段、及び、前記吐出空間内に所定湿度より高い湿度の空気を供給する空気供給手段を有する液体吐出装置を、
    前記吐出空間を前記封止状態とするように前記キャップ手段を制御した後に、前記吐出空間内に前記空気を供給させることにより前記吐出口の液体の濃度又は粘度が適正値未満とされるように前記空気供給手段を制御し、記録媒体に画像を形成するために前記吐出口から記録媒体へ液体を吐出させるに先だって、所定量以上の液体が前記吐出口から予備吐出されるように前記液体吐出ヘッドを制御する制御手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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