JP2004155043A - 液体噴射装置、制御装置、及び保湿剤塗布方法 - Google Patents

液体噴射装置、制御装置、及び保湿剤塗布方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズル形成面に対する保湿剤の塗布を効率良く実行させることができるインクジェット式記録装置、広くは液体噴射装置、当該液体噴射装置の制御装置、及び当該液体噴射装置を用いた保湿剤塗布方法を提供すること。
【解決手段】本発明のインクジェット式プリンタ1(液体噴射装置)は、ヘッド部材11と、圧電振動子15(圧力変動手段)と、ワイピング体60及び保湿剤貯留カートリッジ12(保湿剤塗布手段)と、制御部28と、を備えている。制御部28は、圧電振動子15の過去の駆動状態を検知する駆動状態状態検知手段91と、駆動状態検知手段91の検知結果に基づいてノズル形成面66に対する保湿剤塗布タイミングを算定する塗布タイミング算定手段92と、を有している。制御部28は、更に塗布タイミング算定手段92の算定した塗布タイミングに基づいてワイピング体60等を駆動する塗布駆動手段93を有している。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズル開口から液体を噴射させる液体噴射装置、当該液体噴射装置の制御装置、及び当該液体噴射装置を用いた保湿剤塗布方法に係り、例えば、ノズル開口からインク滴を吐出させて印字等の記録を行う記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置に対して好適に適用することができるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式プリンタやインクジェット式プロッタ等のインクジェット式記録装置(液体噴射装置の一種)は、記録ヘッド(ヘッド部材)を主走査方向に沿って移動させると共に、記録紙(液体被噴射媒体の一種)を副走査方向に沿って移動させるようになっている。そして、当該インクジェット式記録装置は、記録ヘッド及び記録紙の移動に連動させて記録ヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させることにより、記録紙上に所望の画像(文字等を含む)を記録するようになっている。
【0003】
このような記録ヘッドのノズル開口におけるインクは、空気に曝されてインク溶媒(例えば、水)が徐々に蒸発し、時間の経過と共に粘度が上昇する(増粘)。ノズル開口のインクの粘度が上昇して増粘すると、ノズル開口から吐出されるインク滴が増粘したインクに引きずられて正規の方向からずれた方向へ飛翔したり、増粘インクによってノズル開口の目詰まりを生じさせたりすることがある。
【0004】
このような不都合を解消するために、インクジェット式記録装置では、いわゆる「クリーニング」を行って、増粘したインクを吸引ポンプユニット等(吸引手段)によってノズル開口から強制的に吸引排出させるようになっている。当該クリーニングによって、ノズル開口では増粘したインクが排出されると共にフレッシュなインクが新たに供給され、ノズル開口のインク吐出能力が適正な状態に回復させられることとなる。
【0005】
しかしながら、クリーニングを行うことによって、比較的多量のインクがノズル開口から吸引され廃液として扱われることとなる。このため、限られたインクを印刷に対して有効に活用する観点からは、クリーニングの実行頻度をできるだけ少なくすることが好ましい。
【0006】
このような事情を鑑みて、ノズル開口におけるインクの増粘を防止することによって、クリーニングの実行頻度をできる限り少なくする種々の方策が考えられている。例えば、ノズル開口が形成されているノズル形成面に対して湿潤剤(保湿剤)を塗布することにより、ノズル開口を湿潤させる(保湿する)方策が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平2−29346
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにノズル形成面に対して保湿剤を塗布する場合、効率良く保湿剤を塗布することが望ましい。
【0009】
すなわち、ノズル開口のインクが十分に湿潤している場合には、ノズル形成面に対して保湿剤を塗布する必要がない。このような場合にまで保湿剤を塗布することは、保湿剤を浪費することになるとともに、保湿剤の塗布作業を煩雑化させることとなる。一方、ノズル開口においてインクが長時間滞留することとなる場合には、ノズル形成面に対して保湿剤を塗布し、ノズル開口のインクの増粘を防止することが好ましい。
【0010】
従って、ノズル開口におけるインクの増粘の進行状態に応じて、ノズル形成面に対し効率良く保湿剤を塗布することが望ましい。
【0011】
このようなノズル開口におけるインクの増粘の進行は、様々な要素の影響を受ける。例えば、ノズル開口におけるインクの増粘の進行は、インク滴吐出頻度の影響を受け、ノズル開口からのインク滴吐出頻度が高い場合には、インク滴が吐出される毎にフレッシュなインクがノズル開口に供給され、ノズル開口におけるインクは、十分に湿潤した状態となっており、インク滴の吐出に適した粘度を有している。逆に、ノズル開口からのインク滴吐出頻度が低い場合には、ノズル開口には比較的長時間に渡って同一のインクが滞留することとなるため、ノズル開口におけるインクの増粘は比較的進行した状態となっている。
【0012】
その一方で、ノズル開口におけるインクの増粘の進行は微視的な現象なので、インクジェット式記録装置のユーザーにおいて、そのような増粘の進行状況を的確に把握することは非常に難しい。また、ノズル開口におけるインクの増粘の進行は、様々な要素の影響を受けるため一定の現象ではない。例えば、ユーザーが常に一定の頻度でインクジェット式装置を使用するとは限らないため、ノズル開口におけるインクの増粘の進行も各使用時において異なっている。このため、保湿剤の塗布をユーザにおいてマニュアル的に実行させる場合には、ノズル形成面に対して効率良く保湿剤を塗布することが難しく、必要以上に保湿剤の塗布を実行してしまったり、必要な時に保湿剤の塗布を実行することができなかったりする可能性が大きい。
【0013】
本発明は、上述の内容を考慮してなされたものであり、ノズル形成面に対する保湿剤の塗布を効率良く実行させることができるインクジェット式記録装置、広くは液体噴射装置、当該液体噴射装置の制御装置、及び当該液体噴射装置を用いた保湿剤塗布方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液体を噴射させるためのノズル開口が形成されているノズル形成面を有するヘッド部材と、前記ノズル開口の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、前記ノズル形成面に対して保湿剤を塗布する保湿剤塗布手段と、前記保湿剤塗布手段を制御する制御手段と、を備えた液体噴射装置であって、前記制御手段は、前記圧力変動手段の過去の駆動状態を検知する駆動状態検知手段と、前記駆動状態検知手段が検知した前記圧力変動手段の過去の駆動状態に基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを算定する塗布タイミング算定手段と、前記塗布タイミング算定手段が算定した塗布タイミングに基づいて、前記保湿剤塗布手段を駆動する塗布駆動手段と、を有することを特徴とする液体噴射装置である。なお、本発明は、ノズル形成面に形成されているノズル開口が単数の場合も複数の場合も、好適に適用しうるものである。
【0015】
前記塗布タイミング算定手段は、前記駆動状態検知手段が検知した前記圧力変動手段の過去の駆動状態に基づいて、前記ノズル開口の液体噴射履歴を求める液体噴射履歴算出手段と、前記液体噴射履歴算出手段が求めた前記ノズル開口の液体噴射履歴に基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するタイミング決定手段と、を有することが好ましい。液体噴射履歴とは、ノズル開口から液体を噴射させることに関連した履歴を意味し、液体噴射の有無だけでなく、これに関連する各種の動作についての履歴をも含みうる。
【0016】
前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、過去の所定期間における、前記ノズル開口の液体噴射回数を含むことが好ましい。過去の所定期間とは、例えば、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングの決定時を基準として予め定められた一定の期間を意味する。
【0017】
前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、過去の所定期間における、前記ノズル開口の一月当たりの平均液体噴射回数を含むことが好ましい。
【0018】
前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、過去の所定期間における、前記ノズル開口の一週間当たりの平均液体噴射回数を含むことが好ましい。
【0019】
前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、前記ノズル開口の過去の所定液体噴射回数における、前記ノズル開口の平均液体噴射休止間隔を含むことが好ましい。平均液体噴射休止間隔とは、ある液体噴射時とその次の液体噴射時との間における休止間隔の平均を意味する。
【0020】
前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングの決定時に対して一番目に直近の過去の液体噴射時と二番目に直近の過去の液体噴射時との間の液体噴射休止間隔を含むことが好ましい。ここでいう液体噴射休止間隔は、過去における最も最近の液体噴射時(一番目に直近の過去の液体噴射時)と、過去における2番目に最近の液体噴射時(二番目に直近の過去の液体噴射時)と、の間における休止間隔を意味する。
【0021】
前記塗布タイミング算定手段は、前記ノズル開口の液体噴射履歴と前記ノズル形成面に対する保湿剤の最適な塗布タイミングとを対応させた塗布タイミングテーブルが格納されているテーブル格納手段を更に有し、前記タイミング決定手段は、前記テーブル格納手段に格納されている前記塗布タイミングテーブルに基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっていることが好ましい。
【0022】
或いは、前記タイミング決定手段は、前記液体噴射履歴算出手段が求めた前記ノズル開口の液体噴射履歴に基づいて、前記ノズル開口の液体噴射履歴を所定の噴射特性レベルのいずれかに分類し、分類された前記噴射特性レベルに応じて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっていることが好ましい。所定の噴射特性レベルとは、予め定められた複数のレベル(噴射特性レベル)であって、各レベルは液体噴射履歴の状態に応じて定められている。
【0023】
この場合、前記塗布タイミング算定手段は、前記ノズル開口の液体噴射履歴の前記噴射特性レベルと前記ノズル形成面に対する保湿剤の最適な塗布タイミングとを対応させた塗布タイミングテーブルが格納されているテーブル格納手段を更に有し、前記タイミング決定手段は、前記テーブル格納手段に格納されている塗布タイミングテーブルに基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっていることが好ましい。
【0024】
前記タイミング決定手段は、前記ノズル開口の液体の増粘に影響を及ぼす増粘影響因子の状態を考慮して、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっていることが好ましい。この場合、前記タイミング決定手段は、例えば、予め増粘影響因子の状態を考慮して前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定したり、塗布タイミングを決定した後に増粘影響因子を考慮した補正を当該塗布タイミングに対して加えたりする。
【0025】
前記テーブル格納手段には、前記ノズル開口の液体の増粘に影響を及ぼす増粘影響因子の状態に応じた塗布タイミングテーブルが格納されており、前記タイミング決定手段は、前記テーブル格納手段に格納されている塗布タイミングテーブルであって前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定する際の増粘影響因子の状態に対応する塗布タイミングテーブルに基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっていることが好ましい。
【0026】
前記増粘影響因子の状態を検知する増粘影響因子検知手段を更に備え、前記タイミング決定手段は、前記増粘影響因子検知手段によって検知された前記増粘影響因子の状態に基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっていることが好ましい。
【0027】
前記増粘影響因子は、前記ノズル開口から吐出される液体の種類、前記ノズル開口の径、前記ノズル開口同士の間隔、液体噴射装置が設置される環境の温度、及び液体噴射装置が設置される環境の湿度、のうち少なくとも1以上の要素を含むことが好ましい。前記ノズル開口の径とは、径の大きさや径の形状を含む概念である。また、前記ノズル形成面に複数のノズル開口が形成されている場合には、前記ノズル開口同士の間隔も前記増粘影響因子の要素に含まれうる。
【0028】
前記保湿剤塗布手段によって前記ノズル形成面に塗布される保湿剤は、グリコール類、グリコールエーテル類、及び純水のうち少なくとも1以上の成分を含むことが好ましい。
【0029】
前記ヘッド部材は、前記ノズル開口に連通する圧力発生室と、前記圧力発生室の少なくとも一部を区画形成する振動板と、を有し、前記圧力変動手段は、圧電振動子であり、前記圧電振動子は、供給される駆動パルスに応じて変形し、当該変形に応じて前記振動板を歪ませて前記ノズル開口の液体の圧力を変動させるようになっていることが好ましい。
【0030】
前記保湿剤塗布手段と前記制御手段とを含む液体噴射装置の構成要素を駆動するための電気エネルギーが蓄えられている二次的な電源を更に備えた液体噴射装置であって、液体噴射装置の前記構成要素は、主要な電源から電気エネルギーが供給されない場合には、前記二次的な電源に蓄えられている電気エネルギーに基づいて駆動されるようになっていることが好ましい。二次的な電源とは、例えば、バッテリー、電池、これらに類するものを含みうる。
【0031】
前記ヘッド部材を封止して前記ノズル形成面との間に密閉空間を形成するキャッピング手段であって、前記密閉空間内に配置されることとなる保湿手段を具備するキャッピング手段と、前記ノズル形成面に付着している液体類及び前記ノズル開口の液体類を、前記ノズル形成面側から前記密閉空間側へ吸引する吸引手段と、を更に備え、前記保湿手段は、保湿剤を含有すると共に、前記吸引手段によって前記密閉空間側へ吸引された液体類を吸収するように構成されており、前記吸引手段は、前記ノズル形成面に付着している液体類及び前記ノズル開口の液体類を前記ノズル形成面側から前記密閉空間側へ吸引することにより、これらの液体類に含まれている保湿剤を前記保湿手段に補給することができるようになっていることが好ましい。液体類とは、ノズル開口から噴射される液体の他に、前記ノズル形成面や前記ノズル開口に付着しうる塵埃、等を指している。
【0032】
また、本発明は、液体を噴射させるためのノズル開口が形成されているノズル形成面を有するヘッド部材と、前記ノズル開口の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、前記ノズル形成面に対して保湿剤を塗布する保湿剤塗布手段と、を具備する液体噴射装置の前記保湿剤塗布手段を制御するための制御装置であって、前記圧力変動手段の過去の駆動状態を検知する駆動状態検知手段と、前記駆動状態検知手段が検知した前記圧力変動手段の過去の駆動状態に基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを算定する塗布タイミング算定手段と、前記塗布タイミング算定手段が算定した塗布タイミングに基づいて、前記保湿剤塗布手段を駆動する塗布駆動手段と、を備えたことを特徴とする制御装置である。
【0033】
前記の制御装置あるいは制御装置の各要素手段は、コンピュータシステムによって実現され得る。
【0034】
また、コンピュータシステムによって前記制御装置あるいは前記制御装置の各要素手段を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体も、本件の保護対象に含みうる。
【0035】
或いは、少なくとも1台のコンピュータを含むコンピュータシステム上で動作する第2のプログラムを制御する命令が含まれており、前記コンピュータシステムによって実行されて、前記第2のプログラムを制御して、前記コンピュータシステムに前記制御装置あるいは前記制御装置の各要素手段を実現させるプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体も、本件の保護対象に含みうる。
【0036】
ここで、記録媒体とは、フロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークをも含む概念である。
【0037】
本発明は、液体を噴射させるためのノズル開口が形成されているノズル形成面を有するヘッド部材と、前記ノズル開口の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、前記ノズル形成面に対して保湿剤を塗布する保湿剤塗布手段と、を備えた液体噴射装置の保湿剤塗布方法であって、前記圧力変動手段の過去の駆動状態を検知する駆動状態検知工程と、前記駆動状態検知工程で検知した前記圧力変動手段の過去の駆動状態に基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを算定する塗布タイミング算定工程と、前記塗布タイミング算定工程で算定した塗布タイミングに基づいて、前記保湿剤塗布手段を駆動する塗布駆動工程と、を備えたことを特徴とする保湿剤塗布方法である。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0039】
第1の実施の形態
図1乃至図9は、本発明の第1の実施の形態を示す図である。図1は、インクジェット式プリンタ(インクジェット式記録装置)の全体構成を示す概略図である。図2は、ノズル形成面の構成を示す概略図である。図3は、縦振動モードの圧電振動子を具備するヘッド部材の構成を示す概略図である。図4は、インクジェット式記録ヘッド、キャッピング機構、ポンプユニット等の配置関係を概略的に示す図である。図5は、インクジェット式プリンタの電気的構成を説明するための概略図である。図6は、保湿剤の塗布に関連する制御部の各部を説明するための概略図である。図7は、保湿剤の塗布に関する過程を概略的に示すフローチャート図である。図8は、保湿剤の塗布タイミングを決定する過程を概略的に示すフローチャート図である。図9は、塗布タイミングを決定する際に用いられる塗布タイミングテーブルを概略的に示す図である。
【0040】
本実施の形態のインクジェット式記録装置(液体噴射装置)は、インクジェット式プリンタ1であって、キャリッジ機構16と、紙送り機構17と、インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)10と、を備えている(図5参照)。
【0041】
キャリッジ機構16は、図1に示すように、ガイド部材3に対して移動自在に取り付けられると共にインクジェット式記録ヘッド10及びカートリッジ11が搭載されたキャリッジ2と、駆動プーリ4と遊転プーリ5との間に架け渡されると共にキャリッジ2に接続されたタイミングベルト6と、駆動プーリ4を回転させるパルスモータ7と、を具備している。
【0042】
このような構成を有するキャリッジ機構16によれば、パルスモータ7の作動により、キャリッジ2がガイド部材3に沿って主走査方向(記録紙8の幅方向)へ往復移動するようになっている。このため、キャリッジ2に搭載されたインクジェット式記録ヘッド10も、キャリッジ機構16によって主走査方向へ往復移動させられることとなる。
【0043】
キャリッジ2に搭載されているカートリッジ11は、図1に示すように、インクカートリッジ11aと、インクカートリッジ11aよりもホームポジション側(図1中右側)に配置されている保湿剤貯留カートリッジ11bと、を含んで構成されている。インクカートリッジ11aには画像記録時に使用されるインクが貯留されており、単種類或いは複数種類のインクが貯留されている。一方、保湿剤貯留カートリッジ11bには、グリコール類、グリコールエーテル類、及び純水のうち少なくとも1以上の成分を含む保湿剤が貯留されている。そして、保湿剤貯留カートリッジ11bは、後述するワイピング体60及び保湿剤吐出手段と協働して保湿剤塗布手段として機能し、ノズル形成面66に対して保湿剤を塗布するようになっている。
【0044】
紙送り機構17は、図1に示すように、記録紙8を副走査方向(記録紙8の長手方向)へ送り出すプラテン(紙送りローラー)18と、当該プラテン18を駆動する紙送りモータ19と、を具備している。このような構成を有する紙送り機構17は、インクジェット式記録ヘッド10の記録動作(印刷動作)に連動させて、記録紙8を副走査方向へ順次送り出すことができるようになっている。
【0045】
インクジェット式記録ヘッド10は、図2及び図3に示すように、いわゆる縦振動モードの圧電振動子(圧力変動手段)15を具備するヘッド部材11と、ヘッド本体11の一部を覆うようにして設けられた金属製のヘッドカバー20とを含んで構成されている。
【0046】
ヘッド部材11は、図3に示すように、合成樹脂製の基台63と、この基台63の前面(図3の左側に相当する)に貼着された流路ユニット64と、を具備している。
【0047】
基台63はブロック状部材であって、基台63の周囲には収容空間69が設けられている。この収容空間69には、固定基板70に固定された縦振動モードの圧電振動子15が収容されている。縦振動モードの圧電振動子15は、供給される駆動パルスに応じて充電或いは放電が行われ、充電されると電界と直交する方向に収縮し、放電されると電界と直交する方向に伸長する特性を有している。
【0048】
流路ユニット64は、流路形成板68と、流路形成板68の前面側に配設されたノズルプレート65と、流路形成板68の背面側に配設された振動板67とが、接着等により一体化されて、形成されている。
【0049】
ノズルプレート65は、図2及び図3に示すように、インク滴(液体)を吐出(噴射)させるための多数のインク用ノズル開口80が穿設された薄い板状部材であって、ノズル形成面66を形成している。当該ノズルプレート65には、複数のインク用ノズル開口80が列状に配設されて成るノズル開口列81が複数設けられている。このノズル開口列81の列方向は、主走査方向と略垂直となっており、後述するワイピング体60の摺動方向とも略垂直となっている。このため、ノズル形成面66には、主走査方向或いワイピング体60の摺動方向と略垂直の列方向を有するノズル開口列81が複数形成されることとなる。また、ノズルプレート65には、保湿剤用ノズル開口79が穿設されている。当該保湿剤用ノズル開口79は、インク用ノズル開口80よりもホームポジション側(図1中右側)に設けられており、ノズル開口列81と同様の列状に配設されている。インク用ノズル開口80は、キャリッジ2に搭載されたインクカートリッジ11aに対応するように配置されており、保湿剤用ノズル開口79は、キャリッジ2に搭載された保湿剤貯留カートリッジ11bに対応するように配置されている。そして、インク用ノズル開口80からは、インクカートリッジ11aに貯留されているインクが吐出されるようになっており、保湿剤用ノズル開口79からは、保湿剤貯留カートリッジ11bに貯留されている保湿剤が吐出されるようになっている。
【0050】
振動板67は、図3に示すように圧電振動子15が当接する厚肉部としてのアイランド部71と、このアイランド部71の周囲を囲うように設けられた弾性を有する薄肉部72と、を備えた板状部材である。アイランド部71は、一つのインク用ノズル開口80に一つのアイランド部71が対応するように、所定ピッチで多数設けられている。
【0051】
そして、流路ユニット64には、圧力発生室73と、共通インク室74と、圧力発生室73と共通インク室74とを連通するインク供給路75と、が形成されている。圧力発生室73は、前面がノズルプレート65によって区画形成され、背面が振動板67によって区画形成されている。そして、各圧力発生室73は、各インク用ノズル開口80の背面側に位置するとともに各振動板67のアイランド部71の前面側に位置しており、各インク用ノズル開口80に連通するようにして設けられている。
【0052】
圧電振動子15の先端は、対応する振動板67のアイランド部71に対して背面側から当接しており、圧電振動子15は、アイランド部71に当接した状態で基台63に固定されている。この圧電振動子15には、駆動パルスを有する駆動信号がフレキシブルケーブルを介して供給されるようになっている。そして、圧電振動子15は、供給される駆動パルスの電位に応じて変形し、振動板67を歪ませるようになっており、振動板67が歪ませられることによって、インク用ノズル開口80のインクの圧力は変動させられることとなる。
【0053】
このような構成を有するヘッド部材11において、圧電振動子15は充電されることにより収縮する。このため、アイランド部71が圧電振動子15によって押圧され対応する圧力発生室73が収縮している状態で、当該圧電振動子15が充電され収縮すると、当該アイランド部71は後方へ引き戻される。これにより、収縮している圧力発生室73が膨張し、圧力発生室73の室内の圧力は変動して低くなる。そして、この圧力発生室73の室内の圧力変動に伴って、共通インク室74内のインクが、インク供給路75を通って圧力発生室73内に流入するようになっている。
【0054】
一方、圧電振動子15は放電されることにより伸長し、振動板67のアイランド部71が前方へ押されて歪まされる。これにより、圧力発生室73は収縮し、圧力発生室73の室内の圧力は変動して高くなる。そして、この圧力発生室73の室内の圧力変動に伴ってインク用ノズル開口80のインクの圧力も変動し、インク用ノズル開口80からインク滴が吐出されるようになっている。
【0055】
なお、インク用ノズル開口80から吐出されるインク滴の吐出速度や吐出量等の吐出状態は、圧電振動子15に印加する駆動パルスの電位や波形に応じて変化する。このため、圧電振動子15に印加する駆動パルスを適宜選択して、当該圧電振動子15の圧電振動を調節することにより、インク用ノズル開口80からのインク滴の吐出状態を調整することが可能である。また、インク用ノズル開口80からインク滴を吐出させない状態でメニスカス近傍のインクを微振動させることも可能である。
【0056】
また、同様にして、保湿剤用ノズル開口79に対応する圧電振動子15に印加する駆動パルスを適宜選択して、当該圧電振動子15の圧電振動を調節することにより、保湿剤用ノズル開口79からの保湿剤の吐出状態(吐出速度、吐出量、等)を調整することが可能である。なお、本発明に係る保湿剤吐出手段は、保湿剤用ノズル開口79に対応する圧電振動子15を含んで構成されている。
【0057】
一方、記録紙8に対する記録(印刷)が行われていない状態が長時間に亘る場合等にキャリッジ2を待機させるホームポジション近傍には、インクジェット式記録ヘッド10のノズル形成面66を払拭(ワイピング)するためのワイピング体(ワイピング手段)60と、ノズル形成面66を封止するためのキャッピング機構(キャッピング手段)50と、が設けられている(図1参照)。本実施の形態では、図1における右端部にホームポジションが設けられており、キャッピング機構50はワイピング体60よりもホームポジション側に配置されている。
【0058】
ワイピング体60は、インクジェット式記録ヘッド10の主走査方向への移動領域に対して進退自在に設けられている。また、ワイピング体60は、ノズル形成面66に沿ったワイピング体60の摺動方向と垂直な方向において、ヘッド部材11の有するノズル形成面66以上の大きさを有している。このため、ワイピング体60は、ノズル形成面66に沿ったワイピング体60の摺動方向と垂直な方向におけるノズル形成面66の略全部分を一度に摺動することができるようになっている。
【0059】
そして、インクジェット式記録ヘッド10の移動領域に進出した状態にあるワイピング体60は、主走査方向へ移動するインクジェット式記録ヘッド10のノズル形成面66に接触、摺動して、当該ノズル形成面66を払拭(ワイピング)するようになっている。このワイピング体60のワイピング動作によって、ノズル形成面66に付着しているインク類は掻き取られる。また、ワイピング体は、ワイピング動作によって、保湿剤用ノズル開口79からノズル形成面66に吐出された保湿剤を、ノズル形成面66の全体に塗布することができるようになっている。なお、ここでいうインク類とは、ワイピング体60によって掻き取られうるインク、塵埃、その他これらに類するもの全般を指す。
【0060】
キャッピング機構50は、キャリッジ2に搭載されたインクジェット式記録ヘッド10がホームポジションに移動した時に、インクジェット式記録ヘッド10のノズル形成面66を封止して、ノズル形成面66との間に密閉空間を形成するように構成されている。
【0061】
具体的には、キャッピング機構50は、図4に示されているように、上面が開放された方形状のキャップケース51と、キャップケース51内に収納されたゴム材料などの可撓性物質よりなるキャップ部材52と、を具備している。
【0062】
キャップ部材52は、その上側縁がキャップケース51よりも若干突出した状態で形成されており、当該キャップ部材52の内底部には、多孔質材料により形成されたインク吸収材53(保湿手段)が収納されている。インク吸収材53は、キャッピング時に、キャップ部材52とノズル形成面66とによって形成される密閉空間内に配置されることとなる。また、このインク吸収材53は、密閉空間を形成するノズル形成面66を保湿するために、保湿剤貯留カートリッジ11bに貯留されている保湿剤と同じ成分を有する保湿剤を含有している。そして、このインク吸収材53は、キャップ部材52と一体的に形成された保持体54により保持されている。
【0063】
キャップケース51の下底部には、キャップケース51およびキャップ部材52をそれぞれ貫通するようにして、インク排出部55と大気開放部56とが形成されている。そして、大気開放部56に取り付けられた大気開放バルブ56aを開閉することにより、ノズル形成面66とキャッピング機構50との間に形成された密閉空間の負圧状態を調整することができるようになっている。
【0064】
また、図4に示すように、キャッピング機構50の下方には排出管87を介して廃インクタンク88が接続されており、キャッピング機構50と廃インクタンク88との間にはポンプユニット89(吸引手段)が設置されている。
【0065】
ポンプユニット89は、排出管87を介して、ノズル形成面66とキャッピング機構50との間に形成された密閉空間に負圧を与えて、ノズル形成面66に形成されている各インク用ノズル開口80からインク類を吸引し、吸引したインク類は密閉空間側へ吐出されるように構成されている。また、同時に、ノズル形成面66に付着しているインク類も、密閉空間側へ吸引されるようになっている。このように密閉空間側へ吸引されたインク類は、インク吸収材53に吸収されることとなる。更に、ポンプユニット89は、インク吸収材53に吐出、吸収されたインク類を、インク排出部55から排出管87を介して廃インクタンク88へ搬送することができるように構成されている。
【0066】
また、本実施の形態のインクジェット式プリンタ1には、当該インクジェット式プリンタ1が設置される環境の温度(環境温度)(増粘影響因子)の状態を検知する温度検知装置(増粘影響因子検知手段)9が設けられている(図5参照)。当該温度検知装置9の検知結果は、後述されるプリントコントローラ23の外部インターフェース25を介して制御部28に送られるようになっている。
【0067】
更に、インクジェット式プリンタ1は、一般家庭等に設置されている主要な電源(主要電源)に接続される電源コード13と、主要電源とは別個に設けられ電気エネルギーが蓄えられている二次的な電源(二次電源)14と、を更に具備している(図1参照)。
【0068】
電源コード13は、記録紙8に対する通常の画像記録時に、主要電源からの電気エネルギーをインクジェット式プリンタ1の各種機器類に供給するようになっている。
【0069】
二次電源14は、主として、主要電源から電気エネルギーが供給されていない非記録時(非印刷時)に利用される。そして、二次電源14に蓄えられている電気エネルギーは、主として、保湿剤塗布手段として機能する保湿剤貯留カートリッジ11b、保湿剤吐出手段、及びワイピング体60と、制御部28を有するプリントコントローラ23と、を含むインクジェット式プリンタ1の構成要素を駆動するために用いられるようになっている。なお、二次電源14に蓄えられている電気エネルギーは、通常の画像記録時に、電源コード13を介して供給される電気エネルギーを利用して蓄えられる(充電される)ようになっている。
【0070】
次に、インクジェット式プリンタ1の電気的構成について図5を用いて説明する。
【0071】
本実施の形態のインクジェット式プリンタ1は、図5に示されているように、プリントコントローラ23と、プリントコントローラ23によって制御されるプリントエンジン24と、を備えている。この、プリントコントローラ23及びプリントエンジン24の各々は、コンピュータシステムによって構成されている。
【0072】
プリントコントローラ23は、外部インターフェース(外部I/F)25と、各種データを一時的に記憶するRAM26と、制御プログラム等を記憶したROM27と、CPU等を含んで構成された制御部28と、クロック信号(CK)を生成する発振回路29と、インクジェット式記録ヘッド10の電気駆動系46に供給するための駆動信号(COM)を生成する駆動信号生成回路30と、記録データ(印刷データ)に基づいて展開されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)・駆動信号(COM)等をプリントエンジン24に送信する内部インターフェース(内部I/F)31と、を備えている。
【0073】
外部I/F25は、例えば、キャラクタコード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成される記録データや記録指令(印刷指令)を、ホストコンピュータ200等から受信するようになっている。また、ビシー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)が、外部I/F25を介して、ホストコンピュータ等に対して出力されるようになっている。
【0074】
RAM26は、受信バッファ、中間バッファ、出力バッファ及びワークメモリ(図示せず)を有している。そして、受信バッファは、外部I/F25を介して受信した記録データを一時的に記憶し、中間バッファは、制御部28により変換された中間コードデータを記憶し、出力バッファは、ドットパターンデータを記憶するようになっている。ここで、ドットパターンデータとは、中間コードデータ(例えば、階調データ)をデコード(翻訳)することにより得られる印字データである。
【0075】
ROM27には、各種データ処理を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォントデータ、グラフィック関数、等が記憶されている。
【0076】
制御部28は、ROM27に記憶された制御プログラムに従って各種の制御を行うようになっている。例えば、受信バッファ内の記録データを読み出すと共にこの記録データを変換して中間コードデータとし、当該中間コードデータを中間バッファに記憶させるようになっている。また、制御部28は、中間バッファから読み出した中間コードデータを解析し、ROM27に記憶されているフォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、ドットパターンデータに展開(デコード)するようになっている。そして、制御部28は、必要な装飾処理を施した後に、このドットパターンデータを出力バッファに記憶させるようになっている。
【0077】
また、制御部28は、タイミング信号発生手段の一部を構成し、内部I/F31を通じてインクジェット式記録ヘッド10にラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(CH)を供給するようになっている。これらのラッチ信号やチャンネル信号は、駆動信号(COM)を構成するパルス信号の供給開始タイミングを規定する。
【0078】
また、制御部28は、ワイピング体60、キャッピング機構50及びポンプユニット89も制御するようになっており、例えば、ワイピング体60の進退動作を制御したり、キャッピング機構50によるノズル形成面66の封止を制御したり、ポンプユニット89の作動状態を制御したりするようになっている。
【0079】
更に、制御部28は、後述するように、駆動状態検知部(駆動状態検知手段)91と塗布タイミング算定部(塗布タイミング決定手段)92と塗布駆動部(塗布駆動手段)93とを有しており(図6参照)、これらの各部91,92,93を駆使して、最適な塗布タイミングでノズル形成面66に対して保湿剤を塗布するようになっている。
【0080】
一方、プリントエンジン24は、キャリッジ機構16と、紙送り機構17と、インクジェット式記録ヘッド10と、ワイピング体60と、キャッピング機構50と、ポンプユニット89と、を含んで構成されている。
【0081】
インクジェット式記録ヘッド10の電気駆動系46は、図5に示すように、第1シフトレジスタ36及び第2シフトレジスタ37からなるシフトレジスタ回路と、第1ラッチ回路39及び第2ラッチ回路40からなるラッチ回路と、デコーダ42と、制御ロジック43と、レベルシフタ44と、スイッチ回路45と、を有している。そして、シフトレジスタ回路、ラッチ回路、デコーダ42、制御ロジック43、及びレベルシフタ44は、例えばホストコンピュータ200からの印字指令に応じて制御部28に制御され、駆動信号生成回路30から送られてくる所定の駆動信号(COM)に基づいて駆動電圧を生成し、この駆動電圧を圧電振動子15に供給するようになっている。そして、圧電振動子15は、供給される駆動電圧に応じて伸長或いは収縮するようになっている。
【0082】
なお、本実施の形態のインクジェット式記録ヘッド10の電気駆動系46は、特願2002−281611で開示されている記録ヘッドの電気駆動系と略同様の構成、作用を有している。
【0083】
次に、図6を用いて、制御部28の有する駆動状態検知部91と塗布タイミング算定部92と塗布駆動部93とについて説明する。
【0084】
駆動状態検知部91は、圧電振動子15の過去の駆動状態を検知するようになっている。圧電振動子15は、上述の電気駆動系46によって駆動状態が調整されており、また、電気駆動系46は、制御部28によって制御されている。従って、駆動状態検知部91は、具体的には、制御部28における電気駆動系46の過去の制御状態に基づいて圧電振動子15の過去の駆動状態を検知するようになっている。駆動状態検知部91は、このようにして圧電振動子15の過去の駆動状態を検知することにより、各インク用ノズル開口80におけるインク滴の吐出の有無等について正確に把握することができるようになっている。
【0085】
塗布タイミング算定部92は、インク滴吐出履歴算出部(液体噴射履歴算出手段)94と、タイミング決定部(タイミング決定手段)95と、テーブル格納部(テーブル格納手段)96と、を有しており、駆動状態検知部91が検知した圧電振動子15の過去の駆動状態に基づいて、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングを算定するようになっている。
【0086】
インク滴吐出履歴算出部94は、駆動状態検知部91が検知した圧電振動子15の過去の駆動状態に基づいて、インク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴(液体噴射履歴)を求めるようになっている。本実施の形態において、インク滴吐出履歴算出部94が求めるインク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴は、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングの決定時を基準とした、過去の所定期間(例えば、過去の2週間)におけるインク用ノズル開口80のインク滴吐出回数(液体噴射回数)である。
【0087】
タイミング決定部95は、インク滴吐出履歴算出部94が求めたインク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴に基づいて、インク用ノズル開口80に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている。より具体的には、本実施の形態のタイミング決定部95は、インク滴吐出履歴算出部94が求めたインク滴吐出履歴に基づいて、当該インク滴吐出履歴を所定の吐出履歴レベル(噴射特性レベル)のいずれかに分類し、分類された吐出履歴レベルに応じて、インク用ノズル開口80に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている。本実施の形態のタイミング決定部95が分類する所定の吐出履歴レベルには、第1吐出履歴レベル、第2吐出履歴レベル、及び第3吐出履歴レベルが存在し、インク滴吐出履歴算出部94が求める過去2週間におけるインク用ノズル開口80のインク滴吐出回数が1回未満すなわち0回の場合には第1吐出履歴レベルに分類され、当該インク滴吐出回数が1回の場合には第2吐出履歴レベルに分類され、当該インク滴吐出回数が1回超すなわち2回以上の場合には第3吐出履歴レベルに分類されるようになっている。
【0088】
また、タイミング決定部95は、後述されるテーブル格納部96に格納されている塗布タイミングテーブル(図9参照)に基づいて、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている。この時、タイミング決定部95は、温度検知装置9の検知結果から獲得された環境温度(増粘影響因子)を考慮して、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている。より具体的には、タイミング決定部95は、テーブル格納部96に格納されている塗布タイミングテーブルの中から、温度検知装置9の検知した環境温度に対応する塗布タイミングテーブルを選択し、選択されたタイミングテーブルに基づいてノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている。なお、本実施の形態のタイミング決定部95は、各インク用ノズル開口80の吐出履歴レベルのうち、最もレベルの低い(第1吐出履歴レベル<第2吐出履歴レベル<第3吐出履歴レベル)吐出履歴レベルを用いて、保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている。
【0089】
テーブル格納部96は、インク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴の後述する吐出履歴レベルとノズル形成面66に対する保湿剤の最適な塗布タイミングとを対応させた塗布タイミングテーブル(例えば、図9参照)が複数格納されている。テーブル格納部96に格納されている各塗布タイミングテーブルは、環境温度(増粘影響因子)の様々な状態に応じて作成されている。
【0090】
塗布駆動部93は、塗布タイミング算定部92が算定した塗布タイミングに基づいて、保湿剤塗布手段として機能する保湿剤貯留カートリッジ11b、保湿剤吐出手段、及びワイピング体60を駆動するようになっている。
【0091】
次に、このような構成を有する本実施の形態のインクジェット式記録装置の作用について説明する。
【0092】
例えばホストコンピュータ200からの記録指令(印刷指令)に応じて記録紙8に記録(印刷)を行う際には、各種の制御信号(例えば、SI、CK、LAT、CH、COM、等)が、プリントコントローラ23からプリントエンジン24を構成する各種機器類に送信される。そして、インク用ノズル開口80からのインク滴の吐出と、キャリッジ機構16によるインクジェット式記録ヘッド10の主走査方向への移動と、紙送り機構17による記録紙8の副走査方向への送り出しと、を相互に連動させることにより、文字等の所望画像が記録紙8に記録される。
【0093】
このような記録動作において、例えばインク用ノズル開口80からのインク滴の吐出動作は、インクジェット式記録ヘッド10の電気駆動系46によって圧電振動子15を駆動制御することにより行われる。インクジェット式記録ヘッド10の電気駆動系46の各部は、プリントコントローラ23から送られてくるクロック信号(CK)、印字データ(SI)、ラッチ信号(LAT)、チャンネル信号(CH)及び駆動信号(COM)等の各種信号に基づいて作動し、駆動信号(COM)の有する駆動パルスのうち記録(印刷)に必要な駆動パルスのみを選択して、各圧電振動子15に供給する。各圧電振動子15は、供給される駆動パルスに応じて伸長・収縮し、振動板67のアイランド部71を歪ませて圧力発生室73の容積を変化させる。そして、各インク用ノズル開口80のインクは、このような圧力発生室73の容積変化に応じて圧力が変動し、インク用ノズル開口80からインク滴として吐出される。
【0094】
一方、インクジェット式プリンタ1に対するホストコンピュータ200等からの記録指令(印刷指令)が終了すると(図7のSTEP−A1)、各インク用ノズル開口80におけるインクの増粘を防止するために、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングが、以下のようにして決定される(図8参照)(STEP−A2)。
【0095】
まず、圧電振動子15の過去の駆動状態が駆動状態検知部91によって検知される(駆動状態検知工程)(図8のSTEP−B1)。本実施の形態では、主として、インク用ノズル開口80のインク滴の吐出の有無に関する駆動状態が検知される。
【0096】
そして、駆動状態検知部91が検知した圧電振動子15の過去の駆動状態に基づいて、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングが、塗布タイミング算定部92によって算定される(塗布タイミング算定工程)。
【0097】
当該塗布タイミング算定工程は、具体的には以下の液体噴射履歴算出工程、レベル分類工程、テーブル選択工程、及びタイミング決定工程を経て行われる。
【0098】
まず、駆動状態検知部91が検知した圧電振動子15の過去の駆動状態に基づいて、インク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴、すなわちノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングの決定時を基準とした、過去の2週間におけるインク用ノズル開口80のインク滴吐出回数、がインク滴吐出履歴算出部94によって求められる(液体噴射履歴算出工程)(STEP−B2)。
【0099】
そして、タイミング決定部95は、テーブル格納部96に格納されている塗布タイミングテーブルの中から、温度検知装置9の検知した環境温度に対応する塗布タイミングテーブル、例えば図9に示すような塗布タイミングテーブルを選択する(テーブル選択工程)(STEP−B3)。
【0100】
一方、タイミング決定部95が、インク滴吐出履歴算出94によって求められたインク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴に基づいて、インク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴を所定の吐出履歴レベルのいずれかに分類する(レベル分類工程)(STEP−B4)。本実施の形態では、インク滴吐出履歴である前述のインク滴吐出回数が、0回の場合には第1吐出特性レベルに分類され、1回の場合には第2吐出特性レベルに分類され、2回以上の場合には第3吐出特性レベルに分類される。
【0101】
そして、タイミング決定部95は、分類された所定の吐出履歴レベルと、選択されたタイミングテーブルと、に基づいて、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングを決定する(タイミング決定工程)(STEP−B5)。本実施の形態では、図9に示される塗布タイミングテーブルが用いられるので、例えば、第1吐出特性レベルに分類されている場合には、塗布タイミングは、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングの決定時から1週間に設定される。同様に、第2吐出特性レベルに分類されている場合には、塗布タイミングは、塗布タイミングの決定時から2週間に設定され、また、第3吐出特性レベルに分類されている場合には、塗布タイミングは、塗布タイミングの決定時から3週間に設定される。
【0102】
上述のようにして保湿剤の塗布タイミングが決定されると、塗布駆動部93は、決定された塗布タイミングに基づいてタイマーを作動させる(STEP−A3)。そして、決定された塗布タイミングが到来したら、塗布駆動部93は、保湿剤塗布手段として機能する保湿剤貯留カートリッジ11b、保湿剤吐出手段、保湿剤吐出手段、及びワイピング体60を駆動する(塗布駆動工程)(STEP−A4)。従って、例えば、過去2週間におけるインク用ノズル開口80のインク滴吐出回数が0回の場合には、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングの決定時から1週間後に、保湿剤塗布手段が駆動されて、ノズル形成面66に対して保湿剤が塗布される。同様に、過去2週間におけるインク用ノズル開口80のインク滴吐出回数が、1回の場合には塗布タイミングの決定時から2週間後に、2回以上の場合には塗布タイミングの決定時から3週間後に、ノズル形成面66に対して保湿剤が塗布される。
【0103】
なお、タイマーが作動している最中、すなわち、塗布タイミングが到来する前に、ホストコンピュータ200等から記録指令(印刷指令)が発信され、制御部28が当該印刷指令を受信した場合には、タイマーはリセットされ、当該記録指令に応じた記録(印刷)が行われることとなる。
【0104】
ノズル形成面66に対する具体的な保湿剤の塗布は、制御部28に制御されて、以下のようにして行われる。
【0105】
すなわち、まず、上述のタイミング決定工程において決定された塗布タイミングが到来すると、インクジェット式記録ヘッド10は、キャリッジ機構16によって、ワイピング体60よりも中央側(図1の中央側)に配置される。そして、圧電振動子15を含む保湿剤吐出手段によって、保湿剤用ノズル開口79から所定量の保湿剤が吐出され、ノズル形成面66に対して当該保湿剤が付着される。そして、インクジェット式記録ヘッド10を、中央側(図1の中央側)からホームポジション側(図1の右側)へ移動させる際に、インクジェット式記録ヘッド10の移動領域にワイピング体60を進出させる。そして、進出させたワイピング体60の上方をインクジェット式記録ヘッド10が通過する際に、インクジェット式記録ヘッド10のノズル形成面66に対してワイピング体60が当接する。そして、インクジェット式記録ヘッド10が図1中左方向へ移動するのに伴って、当該ワイピング体60によりノズル形成面66が払拭され、保湿剤用ノズル開口79近傍のノズル形成面66に付着している保湿剤は、ノズル形成面66の全体に塗布されることとなる。
【0106】
一方、本実施の形態のインクジェット式プリンタ1において、ホストコンピュータ200等からの記録指令(印刷指令)が停止した状態にある非記録時には、インク用ノズル開口80におけるインクの増粘等を防止するために、キャッピング動作が行われる。
【0107】
キャッピング動作は、インクジェット式記録ヘッド10をホームポジションに移動させて、当該インクジェット式記録ヘッド10をキャッピング機構50によって封止することにより行われ、キャッピング機構50とノズル形成面66との間には密閉空間が形成される。このようなキャッピング動作は、具体的には図4に示されるようにして行われる。すなわち、キャッピング機構50のキャップ部材52の上側縁を、インクジェット式記録ヘッド10のノズルプレート65に押し当てて、ノズルプレート65の有するノズル形成面66とキャッピング機構50との間に密閉空間を形成する。
【0108】
このようなキャッピング動作において、インクジェット式記録ヘッド10はキャッピング機構50によって封止され、各インク用ノズル開口80の大気に対する露出が防がれている。また、密閉空間内に配置された保湿剤を含むインク吸収材53によって、ノズル形成面66の保湿状態が比較的良好な状態に保たれる。
【0109】
一方、記録(印刷)が長時間行われない場合には、ノズル形成面66がキャッピング機構50によりキャッピングされていても、各インク用ノズル開口80からインク溶媒が蒸発し、各ノズルのインクが乾燥して増粘してしまい、各インク用ノズル開口80からインク滴を適切に吐出させることができなくなってしまう。このため、このような場合には、新たな記録動作が行われる前に各ノズルのクリーニングが行われ、各インク用ノズル開口80のインク吐出能力の回復が図られている。
【0110】
このクリーニング動作は、インクジェット式記録ヘッド10のノズル形成面66がキャッピング機構50によってキャッピングされている状態で(図4参照)、ポンプユニット89を稼動させることにより行われる。ポンプユニット89は、排出管87およびインク排出部55を介して、ノズル形成面66とキャッピング機構50とにより形成された密閉空間に負圧を与える。これにより、ノズル形成面66に付着しているインク類及び各インク用ノズル開口80のインク類は、吸引されて、インク用ノズル開口80からキャッピング機構50のインク吸収材53に吸収される。各インク用ノズル開口80からインク吸収材53に吸収されたインク類は、ポンプユニット89によって更に吸引され、インク吸収材53からインク排出部55及び排出管87を経て廃インクタンク88へと搬送される。
【0111】
この時、ノズル形成面66に対して保湿剤が塗布されている状態で、ポンプユニット89による上述のクリーニング動作が行われた場合には、インク吸収材53に吸収されるインク類(ノズル形成面66に付着しているインク類及びインク用ノズル開口80のインク類)には保湿剤が含まれている。従って、このような場合、クリーニング動作によって、ノズル形成面66及びインク用ノズル開口80から吸引されるインク類に含まれている保湿剤が、インク吸収材53に補給されることとなる。
【0112】
クリーニング動作が行われた後、等には、ノズル形成面66に付着したインク類を除去するために、ワイピング体60によるノズル形成面66のワイピングが以下のようにして行われる。
【0113】
すなわち、クリーニングが施されたインクジェット式記録ヘッド10を、ホームポジションから図1中左方向へ移動させる際に、インクジェット式記録ヘッド10の移動領域にワイピング体60を進出させる。そして、進出させたワイピング体60の上方をインクジェット式記録ヘッド10が通過する際に、インクジェット式記録ヘッド10のノズル形成面66に対してワイピング体60が当接する。そして、インクジェット式記録ヘッド10が図1中左方向へ移動するのに伴って、当該ワイピング体60によりノズル形成面66が払拭され、クリーニング動作によってノズル形成面66に付着したインク類が掻き取られて除去される。
【0114】
そして、上述のワイピング動作の後、インクジェット式記録ヘッド10では、例えば記録データと無関係の駆動信号が圧電振動子15に印加され、インク用ノズル開口80から少量のインク滴が吐出される(フラッシング)。これにより、インク滴を適正に吐出させることができるようにインク用ノズル開口80のメニスカスが調整され、インク用ノズル開口80におけるインク吐出能力を回復させることができる。そして、インクジェット式プリンタ1は、ホストコンピュータ200等からの記録指令(印刷指令)に応じて、再び記録紙8に対して所望画像を記録するように駆動される。
【0115】
以上説明したように、本実施の形態のインクジェット式プリンタ1では、塗布タイミング算定部92によって、駆動状態検知部91が検知した圧電振動子15の過去の駆動状態に基づいて、ノズル形成面66に対する保湿剤の最適な塗布タイミングが算定される。これにより、ノズル形成面66に対する効果的な保湿剤の塗布タイミングを見知することができ、塗布駆動部93は当該塗布タイミングに基づいて保湿剤塗布手段(保湿剤貯留カートリッジ11b、保湿剤吐出手段、及びワイピング体60を含む)を駆動することができる。
【0116】
このため、インク用ノズル開口80におけるインクの増粘の進行状態に応じて、保湿剤を効率良くノズル形成面66に対して塗布することが可能となる。従って、インク用ノズル開口80のインクが十分に湿潤している場合には、ノズル形成面66に対して保湿剤を塗布せず、保湿剤の浪費や保湿剤塗布作業の煩雑化を効果的に防止することができる。また、インク用ノズル開口80においてインクが長時間滞留することとなる場合には、ノズル形成面66に対して保湿剤を塗布して、インク用ノズル開口80のインクの増粘、固化を防止することができる。
【0117】
また、上述のようにして、塗布駆動部93により保湿剤塗布手段を駆動させることにより、ノズル形成面66に対して自動的に保湿剤を塗布することができると共に、必要以上に保湿剤の塗布を実行してしまったり、必要な時に保湿剤の塗布を実行することができなかったり、という可能性を低減させることができる。なお、本発明に係る塗布駆動部(塗布駆動手段)93は、例えば、塗布タイミング算定部92が算定した塗布タイミングをディスプレイ等に表示することにより、ユーザーに対して保湿剤の塗布を促すようなものも含む。
【0118】
また、インク滴吐出履歴(液体噴射履歴)に基づいて保湿剤の塗布タイミングを決定しているので、ノズル開口80からのインク滴吐出履歴に応じて保湿剤の塗布タイミングを変更することができ(学習機能)、信頼性の高い効果的な塗布タイミングを得ることができる。特に、インク滴吐出履歴を所定の吐出特性レベル(噴射特性レベル)に分類し、分類された吐出特性レベルに応じて保湿剤の塗布タイミングを決定することにより、簡単に最適な塗布タイミングを得ることができる。更に、塗布タイミングテーブルを利用して塗布タイミングを決定することにより、更に簡単に信頼性の高い塗布タイミングを得ることができる。
【0119】
また、インク用ノズル開口80のインクの増粘に影響を及ぼす環境温度(増粘影響因子)の状態を考慮して、保湿剤の塗布タイミングを決定することにより、インク用ノズル開口80のインクの実状に適合した最適な塗布タイミングを得ることができる。また、このような環境温度(増粘影響因子)の状態を温度検知装置(増粘影響因子検知手段)9によって検知することにより、実際の環境温度を迅速に獲得することが可能となる。
【0120】
また、ノズル形成面66に対して保湿剤が塗布されている状態でクリーニング動作を行って、クリーニングの際に吸引されるインク類に含まれる保湿剤をインク吸収材53に補給することにより、インク吸収材53に対する保湿剤の補給作業を簡略化することができる。また、ノズル形成面66に塗布した保湿剤が有効に活用されるので、インクジェット式プリンタ1に用いられる保湿剤の浪費を効果的に抑制することができる。
【0121】
なお、二次電源14を設置することにより、電源コード13を介した主要電源からの電気エネルギーが供給されない状態であっても、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布に係る塗布タイミングの決定や保湿剤塗布手段による保湿剤の塗布を行うことができる。主要電源から各種機器類への電気エネルギーの供給がストップすると、保湿剤塗布手段を構成する各種機器類と、制御部28を有するプリントコントローラ23と、を含むインクジェット式プリンタ1の構成要素を駆動するための駆動源が、二次電源14に切り替わるようになっている。
【0122】
第2の実施の形態
図10及び図11は、本発明の第2の実施の形態を示す図である。図10は、塗布タイミングを決定する際に用いられる塗布タイミングテーブルを示す図である。図11は、保湿剤の塗布タイミングを決定する過程を概略的に示すフローチャート図である。
【0123】
本実施の形態のタイミング決定部95は、インク滴吐出履歴算出部94が求めたインク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴と、テーブル格納機能96に格納されている塗布タイミングテーブルと、に基づいて、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている。
【0124】
また、インク滴吐出履歴算出部94が求めるインク滴吐出履歴は、例えば、▲1▼ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングの決定時を基準とした、過去の所定期間(例えば、過去三ヶ月)におけるインク用ノズル開口80の一月当たりの平均インク滴吐出回数(平均液体噴射回数)と、▲2▼過去における、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングの決定時に対して一番目に直近のインク吐出時と二番目に直近のインク吐出時との間のインク滴吐出休止間隔と、である。
【0125】
また、テーブル格納部96に格納されている塗布タイミングテーブルは、前述したインク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴(一月当たりの平均インク滴吐出回数、及び、インク滴吐出休止間隔)とノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングとを対応させたものである(例えば、図10参照)。
【0126】
他の構成は、図1乃至図9に示されている第1の実施の形態と略同一である。本実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0127】
本実施の形態の塗布タイミング算定工程は、具体的には以下の液体噴射履歴算出工程、テーブル選択工程、及びタイミング決定工程を経て行われる(図11参照)。
【0128】
まず、圧電振動子15の過去の駆動状態が駆動状態検知部91によって検知される(駆動状態検知工程)(図11のSTEP−C1)。本実施の形態では、主として、インク用ノズル開口80のインク滴の吐出の有無に関する駆動状態が検知される。
【0129】
そして、駆動状態検知部91が検知した圧電振動子15の過去の駆動状態に基づいて、インク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴がインク滴吐出履歴算出部94によって求められる(液体噴射履歴算出工程)(図11のSTEP−C2)。
【0130】
一方、タイミング決定部95は、テーブル格納部96に格納されている塗布タイミングテーブルの中から、温度検知装置9の検知した環境温度に対応する塗布タイミングテーブル、例えば図10に示すような塗布タイミングテーブルを選択する(テーブル選択工程)(STEP−C3)。
【0131】
そして、タイミング決定部95は、インク滴吐出履歴算出部94が求めたインク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴と、テーブル格納機能96に格納されている塗布タイミングテーブルと、に基づいてノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングを決定する(タイミング決定工程)(STEP−C4)。
【0132】
本実施の形態では、図10に示される塗布タイミングテーブルが用いられるので、例えば、インク滴吐出履歴の一月当たりの平均インク滴吐出回数が1回未満すなわち0回の場合、インク滴吐出履歴のインク滴吐出休止間隔が2〜5週間の場合には、塗布タイミングは、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングの決定時から1週間に設定され、インク滴吐出履歴のインク滴吐出休止間隔が1週間の場合には、塗布タイミングは、塗布タイミングの決定時から5週間に設定される。同様に、インク滴吐出履歴の一月当たりの平均インク滴吐出回数が1回の場合、インク滴吐出履歴のインク滴吐出休止間隔が3週間の場合には、塗布タイミングは、塗布タイミングの決定時から3週間に設定され、インク滴吐出履歴のインク滴吐出休止間隔が2週間の場合には、塗布タイミングは、塗布タイミングの決定時から4週間に設定される。
【0133】
以上説明したように、インク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴(液体噴射履歴)を直接的に用いた場合にも、最適な塗布タイミングを決定することができ、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布を効率良く実行させることができる。
【0134】
次に、本実施の形態の変形例について説明する。
【0135】
インク滴吐出履歴算出部94が求めるインク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴(液体噴射履歴)は、上述のものに限定されず、インク用ノズル開口80のインクの増粘に影響を及ぼしうる他の要素も含まれうる。このようなインク滴吐出履歴として、例えば、以下の▲1▼〜▲5▼の要素が考えられる。
【0136】
▲1▼ 過去の所定期間における、インク用ノズル開口80のインク滴吐出回数(液体噴射回数)
▲2▼ 過去の所定期間における、インク用ノズル開口80の一月当たりの平均インク滴吐出回数(平均液体噴射回数)
▲3▼ 過去の所定期間における、インク用ノズル開口80の一週間当たりの平均インク滴吐出回数(平均液体噴射回数)
▲4▼ インク用ノズル開口80の過去の所定インク滴吐出回数(液体噴射回数)における、インク用ノズル開口80の平均インク滴吐出休止間隔(平均液体噴射休止間隔)
▲5▼ 過去における、ノズル形成面66に対する保湿剤の塗布タイミングの決定時に対して一番目に直近の過去のインク滴吐出時(液体噴射時)と二番目に直近の過去のインク滴吐出時との間のインク滴吐出休止間隔(液体噴射休止間隔)
また、上記の▲1▼〜▲5▼のようにインク滴の吐出(液体の噴射)の有無に基づく要素だけでなく、例えばインク用ノズル開口80のメニスカス近傍のインクに生じさせる微振動等の有無等に基づく要素を、インク滴吐出履歴に含ませてもよい。
【0137】
また、インク滴吐出履歴算出部94によって求められるインク用ノズル開口80のインク滴吐出履歴(液体噴射履歴)は、一つの要素に限られず、複数の要素の場合にも本発明を好適に適用することができる。従って、例えば、インク滴吐出履歴に関する上記の▲1▼〜▲5▼の要素のうち二つ以上の要素をインク滴吐出履歴算出部94が求めて、タイミング決定部95は、これらの各要素を組み合わせて塗布タイミングを決定することもできる。このように複数の要素に基づいて塗布タイミングを決定することにより、多面的な観点から塗布タイミングの決定を行うことができ、インクジェット式プリンタ1の様々な使用状況に対して柔軟に対応させることができる。
【0138】
なお、この場合、テーブル格納部96に格納されている塗布タイミングテーブルが、インク滴吐出履歴算出部94の求めるインク滴吐出履歴に対応していることが好ましい。例えば、上記の▲2▼ 過去の所定期間における、インク用ノズル開口80の一月当たりの平均インク滴吐出回数と、▲3▼ 過去の所定期間における、インク用ノズル開口80の一週間当たりの平均インク滴吐出回数と、の両者に基づく三次元(多次元)タイプの塗布タイミングテーブルがテーブル格納部96に格納されていてもよい。三次元(多次元)タイプの塗布タイミングテーブルを用いることにより、より緻密に塗布タイミングが算定されうることとなる。
【0139】
また、タイミング決定部95において考慮される、インク用ノズル開口80のインクの増粘に影響を及ぼす増粘影響因子は、環境温度に限定されるものではない。例えば、インク用ノズル開口80の径の大きさや形状、インク用ノズル開口80同士の間隔、インクジェット式プリンタ1(液体噴射装置)が設置される環境の湿度、等を増粘影響因子とした場合にも、本発明を好適に適用することができる。この場合には、これらの増粘影響因子に対応する増粘影響因子検知手段を設置して、タイミング決定部95が塗布タイミングを決定する際に役立てることが好ましい。
【0140】
なお、前述のように、プリントコントローラ23はコンピュータシステムによって構成され得るが、プリントコントローラ23の制御部28、或いは制御部28の有する少なくとも1以上の要素、或いは温度検知装置9(増粘影響因子検知手段)、をコンピュータシステムによって実現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体201も、本件の保護対象に含まれうる。
【0141】
さらに、プリントコントローラ23の制御部28、或いは制御部28の有する少なくとも1以上の要素、或いは温度検知装置9(増粘影響因子検知手段)、がコンピュータシステム上で動作するOS等のプログラムによって実現される場合、当該OS等のプログラムを制御する各種命令を含むプログラム及び当該プログラムを記録した記録媒体202も、本件の保護対象に含まれうる。
【0142】
ここで、記録媒体201、202とは、フロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
【0143】
なお、本発明は、上述の実施の形態及びその変形例に限定されるものではない。
【0144】
例えば、テーブル格納部96を、インクジェット式プリンタ1のプリントコントローラ23に接続されているホストコンピュータ200等に設けた場合にも、本発明を好適に適用しうる。この場合、上述のテーブル選択工程では、ホストコンピュータ200等のテーブル格納部96とプリントコントローラ23の制御部28との間における電気的なやりとりによって、最適な塗布タイミングテーブルが選択されるようになっている。
【0145】
また、テーブル格納部96以外にも、駆動状態検知部(駆動状態検知手段)91、塗布タイミング算定部(塗布タイミング決定手段)92、塗布駆動部(塗布駆動手段)93、或いはこれらの各部を構成する各要素を、例えばプリントコントローラ23に接続されているホストコンピュータ200等に設けた場合にも、本発明を好適に適用しうる。この場合にも上記と同様に、ホストコンピュータ200等に設けられた各部、各要素とプリントコントローラ23の制御部28との間における電気的なやりとりによって、保湿剤の最適な塗布タイミングが決定され、或いはノズル形成面66に対する具体的な保湿剤の塗布が行われうる。
【0146】
また、インクジェット式プリンタ1のユーザーが、マニュアル的に保湿剤の塗布を行うことができるように構成した場合にも、本発明を好適に適用しうる。例えば、プリントコントローラ23に接続されているホストコンピュータ200を介して、或いはインクジェット式プリンタ1に別途設けられた保湿剤塗布実行指令部(図示せず)を介して、ユーザーがマニュアル的に保湿剤の塗布を行うことができるように、インクジェット式プリンタ1等を構成してもよい。
【0147】
また、塗布タイミング算定部92(タイミング決定部95)は、塗布タイミングテーブルを用いずに、所定の演算式等を用いて保湿剤の塗布タイミングを算定する場合にも、本発明を好適に適用しうる。
【0148】
また、保湿剤が、グリコール類、グリコールエーテル類、及び純水といった成分以外の成分から構成されている場合にも、本発明を好適に適用しうる。
【0149】
また、本発明の保湿剤塗布手段は、上述の保湿剤貯留カートリッジ11b、保湿剤吐出手段、及びワイピング体60が組み合わされたものには限定されず、従来提案されているノズル形成面66に対する保湿剤塗布手段の全般を含むものである。従って、例えば、帯状部材によってノズル形成面66に保湿剤の塗布したり(例えば、特開平2−29346参照)、スプレータイプの装置によってノズル形成面66に保湿剤をスプレー式に塗布したりするような手法も本発明の保湿剤塗布手段に含まれる。
【0150】
また、上記の本実施の形態及びその変形例では、縦振動モードの圧電振動子15を圧力発生素子(アクチュエータ)として使用したインクジェット式記録ヘッド10を例示したが、他のアクチュエータを使用した圧力変動手段を用いることも可能であり、例えば、たわみ振動モードの圧電振動子を使用することもできる。たわみ振動モードの圧電振動子とは、圧力室の外壁に取り付けられた圧電振動子のたわみを利用して圧力室内の圧力を変動させる圧電振動子であって、例えば特開2001−260369において開示されているようなタイプの圧電振動子を指す。また、他の圧力変動手段を用いてインク用ノズル開口におけるインクの圧力を変動させることも可能であり、圧電振動子の代わりに他のアクチュエータを用いることもできる。例えば、圧力変動手段として磁歪素子を用いることができ、この磁歪素子により圧力発生室を膨張・収縮させて、インク用ノズル開口のインクの圧力を変動させることが可能である。また、発熱素子を圧力変動手段として用いることもでき、この発熱素子からの熱で膨張・収縮する気泡によって、インク用ノズル開口のインクの圧力を変動させることも可能である。
【0151】
また、以上の説明はインクジェット式記録装置(インクジェット式プリンタ1)に関してなされているが、本発明は、広く液体噴射装置全般を対象としたものである。液体の例としては、インクの他に、グルー、マニキュア等が用いられうる。
【0152】
【発明の効果】
本発明によれば、塗布タイミング算定手段によって、駆動状態検知手段が検知した圧力変動手段の過去の駆動状態に基づき、ノズル形成面に対する保湿剤の最適な塗布タイミングが算定される。これにより、ノズル形成面に対する最適な保湿剤の塗布タイミングを見知することができ、検知した塗布タイミングに基づいて塗布駆動手段が保湿剤塗布手段を駆動することにより、ノズル形成面に対する保湿剤の塗布を効率良く実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット式プリンタ(インクジェット式記録装置)の全体構成を示す概略図である。
【図2】ノズル形成面の構成を示す概略図である。
【図3】縦振動モードの圧電振動子を具備するヘッド部材の構成を示す概略図である。
【図4】インクジェット式記録ヘッド、キャッピング機構、ポンプユニット等の配置関係を概略的に示す図である。
【図5】インクジェット式プリンタの電気的構成を説明するための概略図である。
【図6】保湿剤の塗布に関連する制御部の各部を説明するための概略図である。
【図7】保湿剤の塗布に関する過程を概略的に示すフローチャート図である。
【図8】保湿剤の塗布タイミングを決定する過程を概略的に示すフローチャート図である。
【図9】塗布タイミングを決定する際に用いられる塗布タイミングテーブルを概略的に示す図である。
【図10】塗布タイミングを決定する際に用いられる塗布タイミングテーブルを概略的に示す図である。
【図11】保湿剤の塗布タイミングを決定する過程を概略的に示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 インクジェット式プリンタ(液体噴射装置)
2 キャリッジ
8 記録紙
9 温度検知装置(増粘影響因子検知手段)
10 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)
11 カートリッジ
11a インクカートリッジ
11b 保湿剤貯留カートリッジ
13 電源コード
14 二次的な電源(二次電源)
15 圧電振動子
16 キャリッジ機構
17 紙送り機構
20 ヘッドカバー
23 プリントコントローラ
24 プリントエンジン
25 外部インターフェース(外部I/F)
26 RAM
27 ROM
28 制御部
29 発振回路
30 駆動信号生成回路
31 内部インターフェース(内部I/F)
46 インクジェット式記録ヘッドの電気駆動系
50 キャッピング機構(キャッピング手段)
51 キャップケース
52 キャップ部材
53 インク吸収材(保湿手段)
54 保持体
55 インク排出部
56 大気開放部
56a 大気開放バルブ
60 ワイピング体(ワイピング手段)
65 ノズルプレート
66 ノズル形成面
67 振動板
79 保湿剤用ノズル開口
80 インク用ノズル開口
81 ノズル開口列
87 排出管
88 廃インクタンク
89 ポンプユニット(吸引手段)
91 駆動状態検知部(駆動状態検知手段)
92 塗布タイミング算定部(塗布タイミング算定手段)
93 塗布駆動部(塗布駆動手段)
94 インク滴吐出履歴算出部(液体噴射履歴算出手段)
95 タイミング決定部(タイミング決定手段)
96 テーブル格納部(テーブル格納手段)
200 ホストコンピュータ
201 記録媒体
202 記録媒体

Claims (38)

  1. 液体を噴射させるためのノズル開口が形成されているノズル形成面を有するヘッド部材と、
    前記ノズル開口の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、
    前記ノズル形成面に対して保湿剤を塗布する保湿剤塗布手段と、
    前記保湿剤塗布手段を制御する制御手段と、を備えた液体噴射装置であって、
    前記制御手段は、
    前記圧力変動手段の過去の駆動状態を検知する駆動状態検知手段と、
    前記駆動状態検知手段が検知した前記圧力変動手段の過去の駆動状態に基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを算定する塗布タイミング算定手段と、
    前記塗布タイミング算定手段が算定した塗布タイミングに基づいて、前記保湿剤塗布手段を駆動する塗布駆動手段と、を有する
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記塗布タイミング算定手段は、
    前記駆動状態検知手段が検知した前記圧力変動手段の過去の駆動状態に基づいて、前記ノズル開口の液体噴射履歴を求める液体噴射履歴算出手段と、
    前記液体噴射履歴算出手段が求めた前記ノズル開口の液体噴射履歴に基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するタイミング決定手段と、を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、過去の所定期間における、前記ノズル開口の液体噴射回数を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、過去の所定期間における、前記ノズル開口の一月当たりの平均液体噴射回数を含むことを特徴とする請求項2又は3のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、過去の所定期間における、前記ノズル開口の一週間当たりの平均液体噴射回数を含む
    ことを特徴とする請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、前記ノズル開口の過去の所定液体噴射回数における、前記ノズル開口の平均液体噴射休止間隔を含む
    ことを特徴とする請求項2乃至5のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングの決定時に対して一番目に直近の過去の液体噴射時と二番目に直近の過去の液体噴射時との間の液体噴射休止間隔を含む
    ことを特徴とする請求項2乃至6のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  8. 前記塗布タイミング算定手段は、前記ノズル開口の液体噴射履歴と前記ノズル形成面に対する保湿剤の最適な塗布タイミングとを対応させた塗布タイミングテーブルが格納されているテーブル格納手段を更に有し、
    前記タイミング決定手段は、前記テーブル格納手段に格納されている前記塗布タイミングテーブルに基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている
    ことを特徴とする請求項2乃至7のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  9. 前記タイミング決定手段は、前記液体噴射履歴算出手段が求めた前記ノズル開口の液体噴射履歴に基づいて、前記ノズル開口の液体噴射履歴を所定の噴射特性レベルのいずれかに分類し、分類された前記噴射特性レベルに応じて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている
    ことを特徴とする請求項2乃至7のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  10. 前記塗布タイミング算定手段は、前記ノズル開口の液体噴射履歴の前記噴射特性レベルと前記ノズル形成面に対する保湿剤の最適な塗布タイミングとを対応させた塗布タイミングテーブルが格納されているテーブル格納手段を更に有し、
    前記タイミング決定手段は、前記テーブル格納手段に格納されている塗布タイミングテーブルに基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている
    ことを特徴とする請求項9に記載の液体噴射装置。
  11. 前記タイミング決定手段は、前記ノズル開口の液体の増粘に影響を及ぼす増粘影響因子の状態を考慮して、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている
    ことを特徴とする請求項2乃至10のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  12. 前記テーブル格納手段には、前記ノズル開口の液体の増粘に影響を及ぼす増粘影響因子の状態に応じた塗布タイミングテーブルが格納されており、
    前記タイミング決定手段は、前記テーブル格納手段に格納されている塗布タイミングテーブルであって前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定する際の増粘影響因子の状態に対応する塗布タイミングテーブルに基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっていることを特徴とする請求項8又は10のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  13. 前記増粘影響因子の状態を検知する増粘影響因子検知手段を更に備えた液体噴射装置であって、
    前記タイミング決定手段は、前記増粘影響因子検知手段によって検知された前記増粘影響因子の状態に基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている
    ことを特徴とする請求項11又は12のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  14. 前記増粘影響因子は、前記ノズル開口から吐出される液体の種類、前記ノズル開口の径、前記ノズル開口同士の間隔、液体噴射装置が設置される環境の温度、及び液体噴射装置が設置される環境の湿度、のうち少なくとも1以上の要素を含む
    ことを特徴とする請求項11乃至13のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  15. 前記保湿剤塗布手段によって前記ノズル形成面に塗布される保湿剤は、グリコール類、グリコールエーテル類、及び純水のうち少なくとも1以上の成分を含むことを特徴とする請求項1乃至14のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  16. 前記ヘッド部材は、前記ノズル開口に連通する圧力発生室と、前記圧力発生室の少なくとも一部を区画形成する振動板と、を有し、
    前記圧力変動手段は、圧電振動子であり、
    前記圧電振動子は、供給される駆動パルスに応じて変形し、当該変形に応じて前記振動板を歪ませて前記ノズル開口の液体の圧力を変動させるようになっている
    ことを特徴とする請求項1乃至15のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  17. 前記保湿剤塗布手段と前記制御手段とを含む液体噴射装置の構成要素を駆動するための電気エネルギーが蓄えられている二次的な電源を更に備えた液体噴射装置であって、
    液体噴射装置の前記構成要素は、主要な電源から電気エネルギーが供給されない場合には、前記二次的な電源に蓄えられている電気エネルギーに基づいて駆動されるようになっている
    ことを特徴とする請求項1乃至16のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  18. 前記ヘッド部材を封止して前記ノズル形成面との間に密閉空間を形成するキャッピング手段であって、前記密閉空間内に配置されることとなる保湿手段を具備するキャッピング手段と、
    前記ノズル形成面に付着している液体類及び前記ノズル開口の液体類を、前記ノズル形成面側から前記密閉空間側へ吸引する吸引手段と、
    を更に備えた液体噴射装置であって、
    前記保湿手段は、保湿剤を含有すると共に、前記吸引手段によって前記密閉空間側へ吸引された液体類を吸収するように構成されており、
    前記吸引手段は、前記ノズル形成面に付着している液体類及び前記ノズル開口の液体類を前記ノズル形成面側から前記密閉空間側へ吸引することにより、これらの液体類に含まれている保湿剤を前記保湿手段に補給することができるようになっている
    ことを特徴とする請求項1乃至17のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  19. 液体を噴射させるためのノズル開口が形成されているノズル形成面を有するヘッド部材と、前記ノズル開口の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、前記ノズル形成面に対して保湿剤を塗布する保湿剤塗布手段と、を具備する液体噴射装置の前記保湿剤塗布手段を制御するための制御装置であって、
    前記圧力変動手段の過去の駆動状態を検知する駆動状態検知手段と、
    前記駆動状態検知手段が検知した前記圧力変動手段の過去の駆動状態に基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを算定する塗布タイミング算定手段と、
    前記塗布タイミング算定手段が算定した塗布タイミングに基づいて、前記保湿剤塗布手段を駆動する塗布駆動手段と、を備えた
    ことを特徴とする制御装置。
  20. 前記塗布タイミング算定手段は、
    前記駆動状態検知手段が検知した前記圧力変動手段の過去の駆動状態に基づいて、前記ノズル開口の液体噴射履歴を求める液体噴射履歴算出手段と、
    前記液体噴射履歴算出手段が求めた前記ノズル開口の液体噴射履歴に基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するタイミング決定手段と、を有する
    ことを特徴とする請求項19に記載の制御装置。
  21. 前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、過去の所定期間における、前記ノズル開口の液体噴射回数を含む
    ことを特徴とする請求項20に記載の制御装置。
  22. 前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、過去の所定期間における、前記ノズル開口の一月当たりの平均液体噴射回数を含むことを特徴とする請求項20又は21のうちいずれか1項に記載の制御装置。
  23. 前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、過去の所定期間における、前記ノズル開口の一週間当たりの平均液体噴射回数を含む
    ことを特徴とする請求項20乃至22のうちいずれか1項に記載の制御装置。
  24. 前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、前記ノズル開口の過去の所定液体噴射回数における、前記ノズル開口の平均液体噴射休止間隔を含む
    ことを特徴とする請求項20乃至23のうちいずれか1項に記載の制御装置。
  25. 前記液体噴射履歴算出手段が求める前記ノズル開口の前記液体噴射履歴は、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングの決定時に対して一番目に直近の過去の液体噴射時と二番目に直近の過去の液体噴射時との間の液体噴射休止間隔を含む
    ことを特徴とする請求項20乃至24のうちいずれか1項に記載の制御装置。
  26. 前記塗布タイミング算定手段は、前記ノズル開口の液体噴射履歴と前記ノズル形成面に対する保湿剤の最適な塗布タイミングとを対応させた塗布タイミングテーブルが格納されているテーブル格納手段を更に有し、
    前記タイミング決定手段は、前記テーブル格納手段に格納されている前記塗布タイミングテーブルに基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている
    ことを特徴とする請求項20乃至25のうちいずれか1項に記載の制御装置。
  27. 前記タイミング決定手段は、前記液体噴射履歴算出手段が求めた前記ノズル開口の液体噴射履歴に基づいて、前記ノズル開口の液体噴射履歴を所定の噴射特性レベルのいずれかに分類し、分類された前記噴射特性レベルに応じて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている
    ことを特徴とする請求項20乃至25のうちいずれか1項に記載の制御装置。
  28. 前記塗布タイミング算定手段は、前記ノズル開口の液体噴射履歴の前記噴射特性レベルと前記ノズル形成面に対する保湿剤の最適な塗布タイミングとを対応させた塗布タイミングテーブルが格納されているテーブル格納手段を更に有し、
    前記タイミング決定手段は、前記テーブル格納手段に格納されている塗布タイミングテーブルに基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている
    ことを特徴とする請求項27に記載の制御装置。
  29. 前記タイミング決定手段は、前記ノズル開口の液体の増粘に影響を及ぼす増粘影響因子の状態を考慮して、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている
    ことを特徴とする請求項20乃至28のうちいずれか1項に記載の制御装置。
  30. 前記テーブル格納手段には、前記ノズル開口の液体の増粘に影響を及ぼす増粘影響因子の状態に応じた塗布タイミングテーブルが格納されており、
    前記タイミング決定手段は、前記テーブル格納手段に格納されている塗布タイミングテーブルであって前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定する際の増粘影響因子の状態に対応する塗布タイミングテーブルに基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっていることを特徴とする請求項26又は28のうちいずれか1項に記載の制御装置。
  31. 前記液体噴射装置は、前記増粘影響因子の状態を検知する増粘影響因子検知手段を更に具備し、
    前記タイミング決定手段は、前記増粘影響因子検知手段によって検知された前記増粘影響因子の状態に基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている
    ことを特徴とする請求項29又は30のうちいずれか1項に記載の制御装置。
  32. 前記増粘影響因子は、前記ノズル開口から吐出される液体の種類、前記ノズル開口の径、前記ノズル開口同士の間隔、液体噴射装置が設置される環境の温度、及び液体噴射装置が設置される環境の湿度、のうち少なくとも1以上の要素を含む
    ことを特徴とする請求項29乃至31のうちいずれか1項に記載の制御装置。
  33. 少なくとも1台のコンピュータを含むコンピュータシステムによって実行されて、前記コンピュータシステムに請求項19乃至32のいずれかに記載の制御装置を実現させることを特徴とするプログラム。
  34. 少なくとも1台のコンピュータを含むコンピュータシステム上で動作する第2のプログラムを制御する命令が含まれており、
    前記コンピュータシステムによって実行されて、前記第2のプログラムを制御して、前記コンピュータシステムに請求項19乃至32のいずれかに記載の制御装置を実現させることを特徴とするプログラム。
  35. 液体を噴射させるためのノズル開口が形成されているノズル形成面を有するヘッド部材と、前記ノズル開口の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、前記ノズル形成面に対して保湿剤を塗布する保湿剤塗布手段と、を備えた液体噴射装置の保湿剤塗布方法であって、
    前記圧力変動手段の過去の駆動状態を検知する駆動状態検知工程と、
    前記駆動状態検知工程で検知した前記圧力変動手段の過去の駆動状態に基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを算定する塗布タイミング算定工程と、
    前記塗布タイミング算定工程で算定した塗布タイミングに基づいて、前記保湿剤塗布手段を駆動する塗布駆動工程と、を備えた
    ことを特徴とする保湿剤塗布方法。
  36. 前記塗布タイミング算定工程は、
    前記駆動状態検知工程で検知した前記圧力変動手段の過去の駆動状態に基づいて、前記ノズル開口の液体噴射履歴を求める液体噴射履歴算出工程と、
    前記液体噴射履歴算出工程で求めた前記ノズル開口の液体噴射履歴に基づいて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するタイミング決定工程と、を有する
    ことを特徴とする請求項35に記載の保湿剤塗布方法。
  37. 前記タイミング決定工程では、前記液体噴射履歴算出工程で求めた前記ノズル開口の液体噴射履歴に基づいて、前記ノズル開口の液体噴射履歴を所定の噴射特性レベルのいずれかに分類し、分類された前記噴射特性レベルに応じて、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている
    ことを特徴とする請求項36に記載の保湿剤塗布方法。
  38. 前記タイミング決定工程では、前記ノズル開口の液体の増粘に影響を及ぼす増粘影響因子の状態を考慮して、前記ノズル形成面に対する保湿剤の塗布タイミングを決定するようになっている
    ことを特徴とする請求項36又は37のうちいずれか1項に記載の保湿剤塗布方法。
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