JP2003001838A - ノズルの保守動作を行う印刷装置およびノズルの保守方法 - Google Patents

ノズルの保守動作を行う印刷装置およびノズルの保守方法

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JP2003001838A
JP2003001838A JP2001190635A JP2001190635A JP2003001838A JP 2003001838 A JP2003001838 A JP 2003001838A JP 2001190635 A JP2001190635 A JP 2001190635A JP 2001190635 A JP2001190635 A JP 2001190635A JP 2003001838 A JP2003001838 A JP 2003001838A
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nozzle
moisturizing
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moisturizing space
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Toyohiko Mitsusawa
豊彦 蜜澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源スイッチを長期間オフにされた場合でも
インクの増粘、ノズルの目詰まりを防止する。 【解決手段】 インクを吐出して画像を形成する印刷装
置において、画像の非形成時には、ノズルを覆って該ノ
ズルを封止し、ノズルからインクの成分が蒸発あるいは
揮発することを防止する。電源スイッチが切断された後
には、ノズルの開口部に形成された保湿空間に適宜イン
クを供給する。こうして、適宜、インクを供給してやれ
ば、電源スイッチが長期間切断されたままになっている
場合でも、ノズルが乾燥することがないので、インクの
増粘あるいはノズルの目詰まりを防止することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ノズルからイン
クを吐出して画像を形成する技術に関し、詳しくは、ノ
ズルの状態を適切に保守することにより、吐出不良によ
る画質の悪化を回避する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】インクを吐出するノズルを印刷媒体に対
して相対的に移動させながら、該ノズルからインクを吐
出することによって画像を形成する技術は、種々の分野
において広く使用されている。例えば、いわゆるインク
ジェットプリンタと呼ばれる印刷装置では、ノズルを印
刷用紙に対して相対的に移動させながらインク滴を吐出
し、これによって印刷媒体上にインクドットを形成する
ことで所望の画像を印刷している。
【0003】通常、インクには溶剤などの揮発成分が含
まれているので、長時間インクを吐出せずにいるとイン
ク成分が揮発して、ノズルの目詰まりや、インクの増粘
が発生し、インクを適切に吐出することが困難となる。
こうしたインク成分の揮発による吐出不良の発生を避け
るために、インクジェットプリンタなどでは、印刷を行
わないときには、ノズルの開口部をキャップで覆って開
口部近傍を気密状態に保ったり、あるいは、印刷終了時
に少量のインクをキャップ内に吐出してから該キャップ
でノズルの開口部を覆う技術が用いられている。ノズル
の開口部をキャップで気密に保ってインク成分の揮発を
抑制すれば、ノズル内のインクの増粘を防ぐことができ
る。また、印刷終了時に、キャップ内に少量のインクを
吐出した状態でノズルを覆うようにすれば、吐出したイ
ンク成分が揮発してキャップ内部の蒸気分圧が上がり、
その分だけ、ノズル内部からの揮発が抑制される。その
結果、インクの増粘を更に抑制することが可能となり、
次回の印刷開始までノズルを適切な状態に保っておくこ
とができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
によってもインク成分の揮発が完全に無くなるわけでは
なく、従って、プリンタの電源スイッチがオフにされて
長期間印刷が行われないような場合には、ノズル内のイ
ンクが増粘してインクの吐出不良を招くおそれがあっ
た。
【0005】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、プリンタの電源
スイッチがオフにされて長期間印刷が行われない場合に
も、ノズル内のインクが増粘することを回避して、適切
にインクを吐出することを可能とする技術の提供を目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の色
印刷装置は次の構成を採用した。すなわち、ノズルから
インクを吐出しながら印刷媒体上に画像を形成する印刷
装置であって、前記画像の非形成時に前記ノズルを覆っ
て、該ノズルの開口部に外気と遮断された保湿空間を形
成する保湿空間形成手段と、前記印刷装置の電源スイッ
チが切断側に設定されている場合に、前記保湿空間への
インクの供給要否を判断するインク供給要否判断手段
と、前記判断結果に基づいて前記保湿空間へインクを供
給するインク供給手段とを備えることを要旨とする。
【0007】また、上記の印刷装置に対応する本発明の
ノズルの保守方法は、ノズルからインクを吐出しながら
印刷媒体上に画像を形成する印刷装置に設けられた該ノ
ズルを保守する方法であって、前記画像の非形成時に前
記ノズルを覆って、該ノズルの開口部に外気と遮断され
た保湿空間を形成し、前記印刷装置の電源スイッチが切
断側に設定されている場合に、前記保湿空間へのインク
の供給要否を判断し、前記判断結果に基づいて前記保湿
空間へインクを供給することによって、該ノズルの保守
を行うことを要旨とする。
【0008】かかる印刷装置およびノズルの保守方法に
おいては、印刷装置の電源スイッチが切断側に設定され
ている場合に、保湿空間へインクの供給を要するか否か
を判断し、該判断結果に基づいてノズルからインクを供
給する。こうして、電源スイッチが切断側に設定されて
いる場合にも、必要に応じて保湿空間にインクを供給す
れば、保湿空間内を湿潤な状態に保つことができ、その
分、ノズルからインク成分が揮発あるいは蒸発すること
が抑制される。その結果、ノズル内のインク増粘による
インクの吐出不良を回避することが可能となる。また、
保湿空間へ供給するインクを、インクを吐出するノズル
を介して供給することとすれば、該保湿空間へインクを
供給することで該ノズルに新たなインクが供給されるこ
とになるので、ノズル内のインクの増粘を効果的に抑制
することが可能となって好適である。
【0009】かかる印刷装置では、電源スイッチの切断
中に時間の経過を検出するタイマを設けておき、所定時
間経過する度に、前記保湿空間にインクの供給を要する
と判断してもよい。このような方法によれば、印刷装置
に応じた適切な時間を、該所定時間として予め設定して
おくだけで、インクの供給要否を簡便に判断することが
可能となるので好適である。
【0010】また、かかる印刷装置においては、前記保
湿空間に接続された吸引ポンプを設けておき、該吸引ポ
ンプを作動させて前記ノズルから該保湿空間にインクを
吸引することとしてもよい。こうして吸引ポンプを用い
てインクを強制的に吸引してやれば、たとえインクが増
粘していたとしても確実にインクを排出することができ
るので好ましい。
【0011】あるいは、かかる印刷装置においては、前
記ノズルからインクを吐出することによって前記保湿空
間にインクを供給することとしてもよい。こうすれば、
画像を形成するためにインクを吐出する機構を利用する
ことが可能であり、印刷装置の構造を簡便なものとする
ことができるので好ましい。
【0012】このような印刷装置においては、前記保湿
空間へインクを供給する場合には、該印刷装置の電源を
接続状態としてもよい。こうして、インクを供給する時
に選択的に電源を接続状態とすれば、該保湿空間へイン
クを供給するための電力を確保しつつ、全体としての電
力消費を抑制することができるので好ましい。
【0013】また、上述した印刷装置およびノズルの保
守方法においては、前記保湿空間にインクを供給するこ
とにより、ノズルの開口部が供給したインクに浸るよう
にしてもよい。こうして、ノズル開口部をインクに浸し
ておけば、ノズルからインクの成分が揮発あるいは蒸発
してインクが増粘することを、より効果的に防ぐことが
できる。
【0014】更に、印刷装置の電源スイッチが切断中
に、ノズル開口部をインクに浸した状態にしておけば、
何らかの理由でノズルが目詰まりしていた場合でも、目
詰まりを起こしているインクの成分が再溶解して目詰ま
りを解消することができる。
【0015】こうした印刷装置では、保湿空間内にイン
クを供給するに際して、該保湿空間内のインクを一旦、
排出してから新たなインクを供給することとしてもよ
い。こうして、保湿空間内のインクを一旦排出してから
新たなインクを供給すれば、増粘した古いインクと新し
いインクとが保湿空間内で混ざりあうおそれがなく、常
に新しいインクにノズルを浸しておくことができるので
好ましい。
【0016】あるいは、かかる印刷装置では、印刷装置
に供給されている電力が切断された場合に、保湿空間内
のインクを排出することとしてもよい。こうすれば、ノ
ズルがインクの浸されたまま電力が切断されたために、
次第にインクが増粘して、ノズルが強固に目詰まりして
しまうおそれがないので好適である。
【0017】加えて、かかる印刷装置においては、供給
された電力を予め蓄えておき、電力が切断された場合に
は、蓄えておいた電力を用いて保湿空間内のインクを排
出することとしてもよい。予め蓄えておいた電力を用い
てインクを排出することとすれば、電力切断時にも保湿
空間内のインクを適切に排出することが可能となるので
好ましい。
【0018】また、本発明のノズルの保守方法は、所定
の機能を実現するプログラムをコンピュータに読み込ま
せることで、コンピュータで印刷装置を制御することで
実現することも可能である。従って、本発明は次のよう
な態様として把握することも可能である。すなわち、本
発明のノズルの保守方法に対応するプログラムは、ノズ
ルからインクを吐出しながら印刷媒体上に画像を形成す
る印刷装置に設けられた該ノズルを保守するプログラム
であって、前記画像の非形成時に前記ノズルを覆って、
該ノズルの開口部に外気と遮断された保湿空間を形成す
る機能と、前記印刷装置の電源スイッチが切断側に設定
されている場合に、前記保湿空間へのインクの供給要否
を判断する機能と、前記判断結果に基づいて前記保湿空
間へインクを供給する機能とをコンピュータで実現する
ことを要旨とする。
【0019】かかるプログラムをコンピュータで実行す
れば、印刷装置を制御してノズルを適切に保守すること
が可能となる。
【0020】同様に、本発明は、かかるプログラムをコ
ンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体として把
握することも可能である。このような記録媒体に記録さ
れたプログラムをコンピュータに読み込ませ、上述の各
種機能を実現することで、印刷装置のノズルを適切に保
守することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の作用・効果をより明確に
説明するために、以下では、本発明の実施の形態を次の
ような順序に従って説明する。 A.実施の形態: B.装置構成 B−1.プリンタの構造: B−2.プリンタの機能ブロック図: C.印刷ルーチン: D.第1実施例のノズル保守動作: E.第2実施例のノズル保守動作:
【0022】A.実施の形態:図1は、本発明の印刷装
置の実施の形態を概念的に示す説明図である。図示する
ように、本発明の印刷装置10は、インクを吐出するノ
ズルを備えたヘッド12と、駆動ベルト18を介してヘ
ッド12を印刷媒体16に対して相対的に移動させるモ
ータ20と、ヘッド12を覆うキャップ22と、ヘッド
12やモータ20などの動作を制御するコントローラ2
6などから構成されている。かかる印刷装置は、コント
ローラ26の制御の下で、ヘッド12を印刷媒体16に
対して相対的に移動させながら、インクカートリッジ1
4のインクをノズルから吐出することによって画像を形
成する。また、印刷装置の電源スイッチ28がオフにさ
れた場合には、ヘッド12をホームポジションに退避し
た後、ヘッド12をキャップ22で覆ってノズルの開口
部近傍に外気と遮断された保湿空間24を形成する。こ
うすれば、ノズルからインクの成分が揮発あるいは蒸発
することを防ぐことができ、インクの増粘を回避するこ
とができる。
【0023】本発明の印刷装置10は、電源スイッチ2
8がオフにされた場合にヘッド12をキャップ22で覆
ってインクの増粘を防止するだけでなく、電源スイッチ
28がオフとなっている間も、必要に応じてキャップ2
2内の保湿空間24にヘッド12からインクを供給す
る。インクの供給の要否は、例えばタイマ30により所
定時間経過したことを検出して、インクの供給を要する
と判断してもよい。もちろん、保湿空間24の湿度ある
いはインク成分の蒸気圧などをキャップ22内に設けた
図示しないセンサで検出して、検出値が所定値以下とな
ったときにインクの供給を要すると判断してもよい。ま
た、インクの供給は、ヘッド12を駆動してノズルから
インクを吐出することによって行ってもよいし、あるい
は、キャップ22に吸引ポンプ32を接続しておき、吸
引ポンプ32で所定量のインクをヘッドから吸い出すこ
とで行ってもよい。
【0024】本発明の印刷装置10では、電源スイッチ
28がオフにされた後も、こうしてキャップ22内の保
湿空間24にインクを供給しているので、たとえ電源ス
イッチがオフの状態で長期間放置されていた場合でも、
保湿空間24が乾燥してヘッド12内のインクが増粘す
ることを回避することができる。そのため、印刷装置が
長い間、使用されていなかった場合でも、インクを適切
に吐出して高画質の画像を形成することができる。以下
では、このような本発明の印刷装置について、詳細に説
明する。
【0025】B.装置構成: B−1.プリンタの構造:図2は、本実施例の印刷装置
としてのインクジェットプリンタ100の構造を示す概
略斜視図である。図示するように、このインクジェット
プリンタ100は、用紙スタッカ102と、紙送りモー
タ(図示省略)によって駆動される紙送りローラ104
と、プラテン板106と、キャリッジ120と、ステッ
プモータ108と、ステップモータ108によって駆動
される索引ベルト110と、キャリッジ120の移動を
案内するためのガイドレール112などを備えている。
キャリッジ120の下面、すなわちプラテン板106と
対向する側の面には、後述する記録ヘッドが設けられて
おり、記録ヘッドにはインク滴を吐出するノズルが複数
設けられている。キャリッジ120には、黒色インクを
収納した黒インクカートリッジ126と、カラーインク
を収納したカラーインクカートリッジ128とが装着さ
れており、それぞれ黒色インクとカラーインクとを記録
ヘッドに供給する。本実施例のインクジェットプリンタ
100では、カラーインクとして、シアン色インクと、
マゼンタ色インク、イエロ色インクの3色のインクが用
いられている。
【0026】図3は、キャリッジ120の下面に設けら
れた記録ヘッドと、記録ヘッドに設けられたノズル列と
を示す平面図である。キャリッジ120の下面には、黒
色インクを吐出する記録ヘッド122と、カラーインク
を吐出する記録ヘッド124とが設けられている。ま
た、記録ヘッド122には黒色インクを吐出するノズル
列Kd が設けられており、記録ヘッド124にはシアン
インクを吐出するノズル列Cd と、マゼンタインクを吐
出するノズル列Md 、およびイエロインクを吐出するノ
ズル列Yd が設けられている。図示するように、各ノズ
ル列はガイドレール112の方向と垂直な方向(副走査
方向)に並んだそれぞれ48個のノズルから構成されて
おり、これらノズル列は、ガイドレール112の方向
(主走査方向)に配列されている。
【0027】図2に示されているように、印刷用紙Pは
用紙スタッカ102から紙送りローラ104によって巻
き取られて、プラテン板106の表面上を副走査方向へ
送られる。キャリッジ120は索引ベルト110に索引
されながら、ガイドレール112に沿って主走査方向に
移動する。主走査方向は副走査方向に垂直である。かか
るインクジェットプリンタ100は、キャリッジ120
を主走査方向に往復動させながら記録ヘッドからインク
滴を吐出し、印刷用紙Pを少しずつ副走査方向に送るこ
とで、印刷用紙上に画像を印刷することができる。
【0028】また、本実施例のインクジェットプリンタ
100には、キャッピングユニット130と、ポンプユ
ニット140と、ワイピングユニット150とが設けら
れている。キャッピングユニット130は、黒色インク
用の記録ヘッド122を封止するための黒色ヘッド用キ
ャップ132と、カラーインク用の記録ヘッド124を
封止するためのカラーヘッド用キャップ134とが、同
一のスライダ136に搭載された構造となっている。イ
ンクジェットプリンタ100は、非印刷時には、キャリ
ッジ120をホームポジションまで移動させた後、スラ
イダ136を上昇させ、黒色ヘッド用キャップ132、
カラーヘッド用キャップ134をそれぞれ記録ヘッド1
22,124に密着させて封止する。
【0029】ポンプユニット140には、2台の吸引ポ
ンプ142,144が設けられている。吸引ポンプ14
2は黒色ヘッド用キャップ132の底部にチューブ14
6を介して接続され、吸引ポンプ144はカラーヘッド
用キャップ134の底部にチューブ148を介して接続
されている。また、それぞれの吸引ポンプ142,14
4の内部には、図示しない2方弁が設けられている。各
2方弁の一方は、それぞれ黒色ヘッド用キャップ13
2、カラーヘッド用キャップ134にチューブ147,
149で接続され、各2方弁の他方はそれぞれの吸引ポ
ンプの内部で大気に開放されている。
【0030】ワイピングユニット150は、ワイパーブ
レード152と、ワイパーブレード152を副走査方向
に移動させるワイパー駆動部154とから構成されてい
る。ワイパーブレード152は、通常の状態では、キャ
リッジ120が主走査しても干渉しない位置に待避して
いるが、必要に応じて待避位置から移動して、キャリッ
ジ120底面の記録ヘッド122,124のワイピング
を行う。ワイパーブレード152は、ゴムなどの柔らか
い材料で形成されており、記録ヘッド122,124を
ワイピングすることで、ヘッドに付着したゴミなどの異
物やインクカス、余分なインク滴を除去することができ
る。
【0031】B−2.インクジェットプリンタの機能ブ
ロック:図4は、インクジェットプリンタ100の構成
を機能に基づいて表現した機能ロック図である。図示す
るように、インクジェットプリンタ100は、紙送り用
のステップモータ(図示は省略)を制御する副走査駆動
部202と、キャリッジ120の主走査用のステップモ
ータ108を制御する主走査駆動部204と、インク滴
を吐出するための駆動信号を記録ヘッドに供給するヘッ
ド駆動部206と、吸引ポンプ142,144の動作を
制御するポンプ駆動部208と、ワイピングユニット1
50の動作を制御するワイパー駆動部210と、これら
各駆動部の動作を統合的に制御するシステムコントロー
ラ200などから構成されている。
【0032】システムコントローラ200は、CPUを
中心にRAM、ROM、タイマ、入出力ポートなどがバ
スで相互に接続されて、互いにデータのやり取りが可能
に構成されている。印刷しようとする画像データは、入
出力ポートから読み込まれ、CPUで所定の処理を施さ
れた後、インクドットの有無による表現形式のデータに
変換される。システムコントローラ200は、こうして
得られたデータをヘッド駆動部206に供給するととも
に、主走査駆動部204,副走査駆動部202の動作を
制御することによって印刷を実行する。
【0033】インクジェットプリンタ100で使用され
る電力は、電源回路220から供給される。電源回路2
20は、コンセントを介して商用電源に接続された一次
側電源回路と二次側電源回路とから構成されている。ま
た、インクジェットプリンタ100の図示しない操作パ
ネルには電源スイッチ212が設けられており、電源ス
イッチ212は電源回路220に接続されている。電源
スイッチ212が「オン」の状態にセットされている場
合、電源回路220は商用電源から電力を一側電源回路
に取り込んで、それぞれの駆動部あるいはシステムコン
トローラなどで必要な所定の電圧値の電力に変換し、二
次側電源回路からインクジェットプリンタ100の各箇
所に供給する。
【0034】電源回路220には、二次電池222と電
源検出部224とが設けられている。二次電池222
は、二次側電源回路に接続されており、電圧値の変換さ
れた電力を蓄えることができる。尚、図4では、1つの
二次電池222のみ表示しているが、複数の二次電池を
設けることとしても良い。二次電池を複数設けておけ
ば、インクジェットプリンタ100で使用される複数の
電圧値の電力を蓄えることができるので好ましい。
【0035】電源検出部224は一次側電源回路に接続
されており、インクジェットプリンタ100のコンセン
トが抜かれたり、あるいは商用電源が停電するといった
何らかの原因で、一次側電源回路に供給されている電力
が切断された場合に、これを検出することができる。
【0036】以上のような構成を有するインクジェット
プリンタ100は、黒色インクカートリッジ126、や
カラーインクカートリッジ128に収容されたインクを
吐出して印刷用紙上に画像を印刷する。これらインク
は、水やアルコールなどの溶媒中に、染料あるいは顔料
などの発色剤や、粘度調整剤、安定剤などの各種成分を
分散させることによって製造されている。このように、
インクには蒸発あるいは揮発する成分が含まれており、
成分の蒸発あるいは揮発によるインクの増粘を避けるた
め、印刷を行わない場合は、前述したように記録ヘッド
をキャップで覆ってノズルを封止する。こうすることに
より、インク成分の蒸発・揮発を防いで、インクの増粘
を回避している。
【0037】もっとも、キャップでノズルを封止してい
ても、長い間には少しずつインクの成分が蒸発あるいは
揮発してインクが増粘することがある。また、画像の印
刷中であっても、たまたま長い間インク滴を吐出しない
ノズルではインクの増粘が進行することがある。インク
が増粘すると、ノズルから適切にインクを吐出すること
ができなくなるので、インクジェットプリンタ100
は、画像の印刷に際して、以下に説明するようなノズル
の保守動作を含んだ印刷ルーチンを行っている。
【0038】C.印刷ルーチン:以下、図5および図6
を参照することにより、インクジェットプリンタ100
が画像を印刷するルーチンについて説明する。図5は、
印刷ルーチンの前半部分の流れを示したフローチャート
であり、図6は、後半部分の流れを示したフローチャー
トである。これらのルーチンは、インクジェットプリン
タ100の電源スイッチがオンとなっている場合に、シ
ステムコントローラ200のCPUによって実行される
処理である。
【0039】印刷ルーチンでは、先ず初めに、電源スイ
ッチがオンとなっているか否かを判断し(ステップS1
00)、オンになっていることを検出すると、初期化動
作を開始する(ステップS102)。初期化動作とは、
紙送りローラ104を回転させるとともに、キャリッジ
120を初期位置に移動させる。こうすることにより、
プラテン板106上に印刷用紙が残っていたり、電源の
切断中にキャリッジ120の位置が動かされているよう
な場合でも、印刷用紙を排出するとともに、キャリッジ
120を正しい位置に移動させて、印刷の準備を行うこ
とができる。
【0040】次いで、システムコントローラ200のC
PUは、電源投入時のクリーニング動作が必要であるか
否かを判断する(ステップS104)。すなわち、電源
スイッチ212が長期間オフとなっていた場合は、その
間に記録ヘッド内のインクが増粘しているおそれがある
ので、クリーニング動作を行って増粘したインクを排出
する。ここで、クリーニング動作とは、吸引ポンプ14
2,144を用いて記録ヘッド内のインクを強制的に吸
い出す操作を伴う一連の動作である。クリーニング動作
については、後述する。本実施例のインクジェットプリ
ンタ100では、電源スイッチ212がオフとなってい
る時間をタイマを用いて計測しており、所定時間以上電
源スイッチがオフとなっている場合に、クリーニング動
作が必要と判断する。電源スイッチ212がオフになっ
ている時間が所定時間に満たない場合は、電源投入時の
クリーニングは不要と判断して、ステップS106のク
リーニング動作をスキップする。
【0041】続いて、一旦、電源スイッチ212がオフ
にされていないことを検出した後(ステップS10
8)、インクジェットプリンタ100に、印刷しようと
する画像の印刷データが入力されたか否かを判断する
(図6のステップS110)。印刷データは、印刷しよ
うとする画像についての全てのデータがまとまって供給
されるのではなく、所定のデータ量毎に分割されて入力
される。印刷データが入力されている場合は、印刷開始
前のフラッシング動作を行う(ステップS112)。こ
こで、フラッシング動作とは、記録ヘッドに設けられた
ノズルを駆動して、記録ヘッド内のインクを強制的に排
出する動作である。フラッシング動作を行う場合は、先
ず、キャリッジ120をキャッピングユニット130の
位置まで移動させた後、ヘッド駆動部206(図4参
照)からノズルの駆動信号を供給して、ヘッド内のイン
クをキャップ132,134内に強制的に吐出させる。
こうして所定時間あるいは所定回数だけインクを吐出す
れば、ヘッド内の古いインクを排出して、新しいインク
に入れ換えることができる。
【0042】このように、印刷開始前にフラッシング動
作を行うことで、電源スイッチ212がオンのまま、し
ばらく印刷を中止していた場合や、電源スイッチ212
がオフにされていた時間が短くてクリーニング動作まで
は不要な場合などに、記録ヘッド内の増粘したインクを
排出して、適切に印刷を行うことが可能となる。また、
クリーニング動作を行った場合も、フラッシング動作を
行ってインクを吐出することにより、ノズル開口部に形
成されたインク界面の状態を、クリーニング動作でイン
クを強制的に吸い出した後の状態から正常な状態に整え
ることができる。
【0043】印刷開始前のフラッシング動作を終了した
ら、印字動作を開始する(ステップS114)。ここで
言う印字動作とは、キャリッジ120や印刷用紙の主走
査および副走査を行いながらインク滴を吐出して、印刷
用紙上に印刷しようとする画像を形成する動作を言う。
こうして、ステップS110において分割された状態で
受け取った印刷データにつき、印字動作を終了したら、
クリーニング指令の入力の有無を判断する(ステップS
116)。クリーニング指令とは、印刷処理を一時中断
してクリーニング動作を実行する指令であり、インクジ
ェットプリンタ100の操作パネルに設けられたクリー
ニング指令スイッチをユーザが押圧することで、システ
ムコントローラ200に入力される。システムコントロ
ーラ200のCPUは、クリーニング指令スイッチが入
力されたことをRAM内に記憶しておき、ひとまとまり
の印刷データについての印字動作が終了すると、ステッ
プS116で、クリーニング指令スイッチが入力されて
いるか否かを判断するのである。クリーニング指令が入
力されている場合は、後述するクリーニング動作を行っ
た後(ステップS118)、ノズル開口部でのインク界
面を整えるためにフラッシング動作を行い(ステップS
112)、印字動作を継続する(ステップS114)。
【0044】ステップS116において、クリーニング
指令が入力されていない場合は、入力された全ての印刷
データの印字動作が終了したか否かを判断し(ステップ
S120)、処理していない印刷データが残っている場
合はステップS114に戻って印字動作を継続する。全
ての印刷データを終了したら、ステップS108に戻っ
て電源スイッチ212がオフにされたか否かを判断し、
オフにされていない場合は、印刷データが入力されたか
否かを判断する(ステップS110)。
【0045】こうして、印刷データが入力されるまで待
機しながら、電源スイッチ212がオフにされたことを
検出した場合は(ステップS108:yes)、電源切
断前のフラッシング動作を行う(ステップS122)。
すなわち、印刷データの入力を待機している間に記録ヘ
ッド内のインクが増粘しているおそれがあるので、フラ
ッシング動作を行ってヘッド内のインクを新しいインク
に入れ替えておくのである。こうしてフラッシング動作
を終了したらキャッピング動作を行う(ステップS12
4)。キャッピング動作とは、キャリッジ120をキャ
ッピングユニット130の位置まで移動させた後、スラ
イダ136を上昇させて、黒色ヘッド用キャップ132
およびカラーヘッド用キャップ134で、それぞれ記録
ヘッド122,124を覆ってノズルを封止する動作で
ある。電源スイッチ212がオフにされた場合は、こう
してフラッシング動作およびキャッピング動作を行って
から動作を終了することで、次回電源が再びオンにセッ
トされた場合でも、ヘッド内のインクの増粘が抑制さ
れ、ノズルが比較的良好な状態に保たれることになる。
【0046】ここで、クリーニング動作について説明す
る。図7は、クリーニング動作の手順を概念的に示した
説明図である。クリーニング動作を開始すると、先ず初
めにワイパーブレード152をキャリッジ120の経路
上まで移動させた後、キャリッジ120をワイパーブレ
ード152上で前後に動かすことにより、記録ヘッド上
に付着しているゴミなどを拭き取るワイピングを行う
(図7(a))。尚、このワイピング動作は、後述のよ
うなインク吸引動作を行い、ノズル面をある程度濡らし
た状態として行うことが好ましい。こうすれば、ワイパ
ーブレード152に付着した異物や増粘したインクなど
による障害を防止することができる。
【0047】次いで、キャリッジ120をキャッピング
ユニット130上に移動させ、スライダ136(図2参
照)を上昇させて黒色ヘッド用キャップ132とカラー
ヘッド用キャップ134とを、キャリッジ120の底面
に押しつける(図7(b))。こうすることにより、黒
色インク用の記録ヘッド122およびカラーヘッド用キ
ャップ134にそれぞれ設けられている複数のノズルが
封止される。このとき、キャップ132,134にそれ
ぞれ接続されたチューブ147,149の先端は大気に
開放されている。図7(b)で「V」と表示された矩形
は、チューブ先端に設けられた2方弁を模式的に示した
ものであり、チューブ先端と矩形との間に隙間を空けて
表示されているのは、2方弁が大気に開放されているこ
とを模式的に示したものである。
【0048】黒色ヘッド用キャップ132、カラーヘッ
ド用キャップ134でそれぞれ記録ヘッド122,12
4のノズルを封止したら、チューブ147,149の先
端の2方弁を閉じた後、吸引ポンプ142,144を動
作させてキャップ132,134内の空気を排気する。
こうすることにより、それぞれのキャップと記録ヘッド
との間に形成された空間(保湿空間)が負圧となり、こ
の負圧によってヘッド内のインクが吸い出されていく
(図7(c))。
【0049】吸引ポンプ142,144を続けて運転し
ていると、全ての空気が吸い出されて保湿空間がインク
で満たされた状態となる。チューブ146,148を通
って吸引ポンプによって吸い出された空気あるいはイン
クは、廃インクタンクTに流入する(図7(d))。
【0050】こうして、吸引ポンプ142,144を所
定時間運転したら、チューブ147,149の先端に設
けた2方弁を開放する。こうすることにより、キャップ
内の保湿空間に発生している負圧が開放され、インクの
吸引が終了する。吸引ポンプ142,144の運転を開
始してから2方弁を開放するまでの時間、すなわちイン
クを吸引する時間は、ノズル周辺のインクと、その上流
側のヘッド内に設けられた圧力発生室内のインクとが、
ちょうど吸い出されるような時間に設定されている。も
ちろん、インクの吸引時間を長くして、ヘッド内の更に
上流側にあるインクまで吸い出すようにしても良い。2
方弁を開放したまま、吸引ポンプの運転を継続すると、
キャップ内のインクが廃インクタンクTに排出される
(図7(e))。2方弁が開放されているので、吸引ポ
ンプを運転しても記録ヘッドに負圧はかからず、ヘッド
内のインクが吸い出されることはない。こうしてしばら
くポンプを駆動してキャップ内に溜まっているインクを
全て吸い出したら、吸引ポンプ142,144の運転を
停止する。尚、多少は、キャップ内にインクが残った状
態で吸引ポンプ142,144を停止させても構わな
い。
【0051】次いで、スライダ136(図2参照)を下
降させてキャップ132,134をキャリッジ120の
底面から離し、キャリッジ120をワイピングユニット
150の位置まで移動させる。そして、ワイパーブレー
ド152上でキャリッジ120を前後に動かしてワイピ
ングを行うことにより、インクを吸引した際に記録ヘッ
ド上に付着した余分なインクをぬぐい取る(図7
(f))。こうして記録ヘッド上の余分なインクをぬぐ
い終わったらワイパーブレード152を待避させて、ク
リーニング動作を終了する。
【0052】以上に説明したように、インクジェットプ
リンタ100は、フラッシング動作あるいはクリーニン
グ動作といって、ノズルを保守するための動作を行いな
がら画像を印刷する。また、印刷終了後、電源スイッチ
がオフにされたときには、キャッピング動作を行うこと
によってヘッド内のインクが増粘することを回避する。
とは言え、たとえキャップでノズルを封止していても、
あまりに長期間、そのまま放置されていると、インクの
成分が次第に揮発あるいは蒸発してインクが増粘するこ
とがある。本実施例のインクジェットプリンタ100で
は、電源スイッチがオフにされている状態で長期間、放
置された場合でも、以下に説明するノズルの保守動作を
行うために、インクの増粘を確実に回避することが可能
である。以下、インクジェットプリンタ100が行うノ
ズルの保守動作について説明する。
【0053】D.第1実施例のノズル保守動作:図8
は、第1実施例のノズル保守ルーチンの流れを示すフロ
ーチャートである。かかるルーチンは、インクジェット
プリンタ100の電源スイッチ212がオフにされる
と、システムコントローラ200のCPUによって実行
される。もちろん、CPUを初めとしてシステムコント
ローラを動作させるためには電力を供給しなければなら
ない。しかし、ノズル保守ルーチンでは印字動作を行わ
ないので消費電力は僅かであり、電源回路220で商用
電源から、ごく僅かずつ電力を取り込むだけで十分に消
費電力をまかなうことができる。
【0054】もっとも、保湿空間にインクを供給する際
には、自動的に電源を接続状態として、大電力を使用可
能としてもよい。こうして大きな電力を使用することが
可能となれば、その分だけ、インクを供給する動作を確
実に行うことが可能となる。また、インクを供給すると
きにだけ電源を接続状態とすれば、常時接続しておく場
合に比べて電力消費を抑制することが可能となるので好
ましい。
【0055】ノズル保守ルーチンを開始すると、先ず初
めに、システムコントローラ200内のタイマをリセッ
トして、電源スイッチがオフにされてからの経過時間の
計測を開始する(ステップS200)。ついで、タイマ
の計測値Toff が所定値に達したか否かを判断し(ステ
ップS202)、Toff が所定値に達するまで経過時間
の計測を行う。
【0056】こうして、タイマの計測値Toff が所定値
に達したら(ステップS202:yes)、保湿用イン
クを供給する(ステップS204)。かかる動作につい
て、図9を参照しながら説明する。前述したように、電
源スイッチがオフにされると、キャッピング動作が行わ
れる結果(図6のステップS124)、キャリッジ底面
の記録ヘッド122,124はキャップ132,134
によって覆われた状態で保持されている。保湿用インク
を供給する動作とは、記録ヘッド122,124とキャ
ップ132,134との間に形成されているそれぞれの
保湿空間162,164に、ヘッドから所定量のインク
を供給する処理である。保湿空間162,164内にイ
ンクを供給するためには、図9に示すように、吸引ポン
プ142,144を作動させてノズルからインクを吸引
すればよい。
【0057】もっとも、吸引ポンプを利用する方法に限
らず、例えばフラッシング動作を行うときのように、ノ
ズルからインク滴を吐出する方法を用いても良い。ま
た、ノズルからインク滴を吐出する場合、キャップ13
2,134を一旦、降下させ、ノズルから離した状態で
インク滴を吐出し、所定量のインク滴を吐出し終わった
ら再びキャップ132,134を上昇させて、記録ヘッ
ド122,124を覆うこととしてもよい。こうして、
保湿空間内のインク表面とノズルとの距離を確保した状
態でインク滴を吐出すれば、吐出したインク滴が飛び散
って記録ヘッド122,124を汚すことがないので好
ましい。
【0058】以上のようにして所定量の保湿用インクを
供給したら、電源スイッチ212がオンにセットされて
いないかを判断し(ステップS206)、依然としてオ
フのままであればステップS200に戻って、上述した
処理を繰り返す。こうして、タイマの計測値Toff が所
定値になる度に、保湿用インクを供給する。また、電源
スイッチ212がオンにセットされたと判断された場合
は(ステップS206:yes)、図8のノズル保守ル
ーチンを終了して、前述した印刷ルーチンを開始する。
【0059】本実施例のインクジェットプリンタ100
は、電源スイッチ212がオフにされると、かかる第1
実施例のノズル保守ルーチンを行うことにより、保湿空
間162,164内に定期的にインクを供給する。従っ
て、電源スイッチ212がオフにされた状態で長期間放
置された場合でも、定期的にインクが供給されるので、
保湿空間162,164が乾燥することが無い。この結
果、記録ヘッド122,124に設けられたノズルは、
常に湿潤状態に保たれて、ヘッド内のインクが増粘する
ことがなく、延いては、再び電源スイッチ212がオン
にされて画像を印刷する際に、適切にインクを吐出して
高画質の画像を印刷することが可能となる。また、電源
スイッチがオンにされたときに行うフラッシング動作あ
るいはクリーニング動作などで、強制的に排出するイン
ク量を少なくすることができるので、これら動作を行う
時間が短縮化されて迅速に印字動作を開始するととも
に、インクの消費量も節約することが可能となる。
【0060】以上の説明では、電源スイッチ212がオ
フにされている場合は、タイマの計測値に基づいて定期
的に、保湿用インクを供給するものとして説明した。も
ちろん、湿度センサあるいは有機溶剤の濃度を検出する
濃度センサなどをキャップ132,134内に設けてお
き、保湿空間162,164内の湿度あるいは溶剤のの
濃度が所定値以下となったときに、保湿用インクを供給
することとしても良い。
【0061】E.第2実施例のノズル保守動作:図10
は、第2実施例のノズル保守ルーチンの流れを示すフロ
ーチャートである。第2実施例のノズル保守ルーチン
は、第1実施例のノズル保守ルーチンに対して、保湿空
間がインクで満たされていること、および一次側電源が
切断されたことを検出可能である点が大きく異なってい
る。以下、第1実施例のノズル保守ルーチンとの相違点
を中心に、第2実施例のノズル保守ルーチンについて説
明する。
【0062】第2実施例のノズル保守ルーチンを開始す
ると、先ず初めに、システムコントローラ200内のタ
イマをリセットし、経過時間の計測を開始する(ステッ
プS300)。次いで、一次側電源が切断されていない
かどうかを判断した後(ステップS302)、タイマの
計測値Toff が所定値に達したか否かを判断する(ステ
ップS304)。図4を用いて説明したように、インク
ジェットプリンタ100の電源回路220には電源検出
部224が設けられており、コンセントが抜かれたり、
あるいは商用電源が停電するといった理由で一次側電源
が切断されたことを検出することができる。こうして、
一次側電源が切断されていないかを監視しながら、タイ
マの計測値Toff が所定値に達するまで経過時間を計測
する。
【0063】タイマの計測値Toff が所定値に達したら
(ステップS304:yes)、保湿用インクの供給を
行う(ステップS306)。かかる動作について、図1
1を参照しながら説明する。前述したように、第2実施
例のノズル保守ルーチンでは、保湿空間162,164
がインクで満たされて、記録ヘッド122,124の下
面が保湿空間内のインク表面と接した状態となるように
インクを供給する。具体的には、チューブ147,14
9の先端の2方弁を閉じたまま、吸引ポンプ142,1
44を動作させて保湿空間内に溜まっているインクを吸
引する。このように、2方弁を閉じたまま吸引ポンプを
動作させてやれば、保湿空間がインクで満たされた状態
で新たなインクを供給してやることができる。また、た
とえ保湿空間内に気泡が混入していた場合でも、インク
とともに気泡も吸い出されて、保湿空間内をインクで満
たしてやることができる。尚、保湿空間内のインク表面
と記録ヘッドの下面とが接していれば、必ずしも保湿空
間がインクで完全に満たされていなくても構わない。
【0064】以上のようにして保湿用インクを供給した
ら、電源スイッチ212がオンにセットされていないか
を判断し(ステップS308)、依然としてオフのまま
であればステップS300に戻って、上述した処理を繰
り返す。こうして、タイマの計測値Toff が所定値にな
る度に保湿用インクを供給し、電源スイッチ212がオ
ンにセットされたことを検出したら(ステップS30
8:yes)、ノズル保守ルーチンを終了して、前述し
た印刷ルーチンを開始する。
【0065】また、一次側電源が切断されたと判断され
た場合には(ステップS302:yes)、保湿空間内
に満たされた保湿用インクを排出する(ステップS31
0)。すなわち、一次側電源が切断されると電力を取り
込むことができなくなるので、上述したノズル保守ルー
チンを長期間続けることはできない。このため、保湿空
間内に満たされたインクから、インク成分が次第に蒸発
あるいは揮発してインクが増粘し、やがてはノズルを目
詰まりさせるおそれが生じる。特に、記録ヘッドの下面
と保湿空間内のインク表面とが接した状態でインクが増
粘すると、ノズルの目詰まりは強固なものになると予想
される。そこで、このようなことが生じないように、一
次側電源が切断された場合には、保湿空間内のインクを
排出してしまうのである。
【0066】図12は、保湿空間内のインクを排出して
いる様子を概念的に示した説明図である。図示するよう
に、チューブ147,149の先端に設けた2方弁を大
気に開放して、吸引ポンプ142,144を動作させ
る。かかる動作を行うための電力は、電源回路220に
接続されている二次電池222から供給される。こうし
て、保湿空間162,164内の全てのインクを廃イン
クタンクTに排出したら、第2実施例のノズル保守ルー
チンを終了する。
【0067】以上に説明したように、第2実施例のノズ
ル保守ルーチンでは電源スイッチがオフにされると、保
湿空間内がインクで満たされて、ノズルの開口部がイン
クに浸った状態で保持される。このため、ヘッド内のイ
ンクの成分が蒸発あるいは揮発して増粘することがな
い。また、何らかの理由でノズルが目詰まりした場合で
も、ノズルをインクに浸した状態で保持することによ
り、インク成分を溶解させて目詰まりを解消させること
ができる。もちろん、ノズルが浸されたインクからも少
しずつインク成分が蒸発・揮発して長い間にはインクが
増粘し得るが、上述したように第2実施例のノズル保守
ルーチンでは適宜新たなインクに入れ替えることによ
り、インクの増粘を回避してノズルを常に適切な状態に
保つことができる。
【0068】更に、インクジェットプリンタのコンセン
トが抜かれたり、商用電源が停電するといった理由から
電源が切断された場合は、ノズルを浸しているインクを
排出する。これにより、電源が切断された状態で長期間
放置された場合に、ノズルを浸しているインクが増粘し
て逆にノズルを目詰まりさせることを回避することがで
きる。
【0069】以上に説明した第2実施例のノズル保守ル
ーチンでは、保湿空間にインクを供給する場合、保湿空
間内にインクを満たしたまま、直ちに吸引ポンプを作動
させて新たなインクを供給するものとして説明した。こ
れに対して、保湿空間内のインクを一旦、排出してか
ら、新たなインクを供給することとしてもよい。こうす
れば、保湿空間内で増粘した古いインクと新しいインク
とが混ざり合うおそれがなく、従って、ノズルの開口部
を、より新しいインクに浸すことができるので好まし
い。
【0070】以上、各種の実施例について説明してきた
が、本発明は上記すべての実施例に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を概念的に示す説明図であ
る。
【図2】本実施例のインクジェットプリンタの構造を概
念的に示す斜視図である。
【図3】キャリッジの底面に設けられた記録ヘッドおよ
びノズル列の配列を示す説明図である。
【図4】本実施例のインクジェットプリンタの機能ブロ
ック図である。
【図5】ノズルの保守動作を行いながら画像を印刷する
印刷ルーチンの前半部分を示すフローチャートである。
【図6】ノズルの保守動作を行いながら画像を印刷する
印刷ルーチンの後半部分を示すフローチャートである。
【図7】印刷ルーチン中で行われるクリーニング動作の
手順を示す説明図である。
【図8】電源スイッチオフ時に行われる第1実施例のノ
ズル保守ルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図9】第1実施例のノズル保守ルーチン中で保湿用イ
ンクを供給する様子を示す説明図である。
【図10】電源スイッチオフ時に行われる第2実施例の
ノズル保守ルーチンの流れを示すフローチャートであ
る。
【図11】第2実施例のノズル保守ルーチン中で保湿用
インクを供給する様子を示す説明図である。
【図12】第2実施例のノズル保守ルーチン中で電源切
断時に保湿用インクを排出する様子を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10…印刷装置 12…ヘッド 14…インクカートリッジ 16…印刷媒体 18…駆動ベルト 20…モータ 22…キャップ 24…保湿空間 26…コントローラ 28…電源スイッチ 30…タイマ 32,134…キャップ 32…吸引ポンプ 100…インクジェットプリンタ 102…用紙スタッカ 104…紙送りローラ 106…プラテン板 108…モータ 110…索引ベルト 112…ガイドレール 120…キャリッジ 122,124…記録ヘッド 122…記録ヘッド 124…記録ヘッド 126…黒インクカートリッジ 126…黒色インクカートリッジ 128…カラーインクカートリッジ 130…キャッピングユニット 132…黒色ヘッド用キャップ 134…カラーヘッド用キャップ 136…スライダ 140…ポンプユニット 142,144…吸引ポンプ 146,148…チューブ 147,149…チューブ 150…ワイピングユニット 152…ワイパーブレード 154…ワイパー駆動部 162,164…保湿空間 200…システムコントローラ 202…副走査駆動部 204…主走査駆動部 206…ヘッド駆動部 208…ポンプ駆動部 210…ワイパー駆動部 212…電源スイッチ 220…電源回路 222…二次電池 224…電源検出部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルからインクを吐出しながら印刷媒
    体上に画像を形成する印刷装置であって、 前記画像の非形成時に前記ノズルを覆って、該ノズルの
    開口部に外気と遮断された保湿空間を形成する保湿空間
    形成手段と、 前記印刷装置の電源スイッチが切断側に設定されている
    場合に、前記保湿空間へのインクの供給要否を判断する
    インク供給要否判断手段と、 前記判断結果に基づいて前記保湿空間へインクを供給す
    るインク供給手段とを備える印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記電源スイッチの切断中に、時間の経過を検出するタ
    イマを備え、 前記インク供給要否判断手段は、所定時間経過する度に
    前記インクの供給を要すると判断する手段である印刷装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記保湿空間に接続された吸引ポンプを備え、 前記インク供給手段は、前記吸引ポンプを作動させるこ
    とにより、前記保湿空間内に前記ノズルからインクを吸
    引する手段である印刷装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記インク供給手段は、前記ノズルからインクを吐出し
    て前記保湿空間にインクを供給する手段である印刷装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記インク供給要否判断手段が、前記保湿空間へのイン
    クの供給が必要と判断した場合に、前記印刷装置の電源
    を接続状態とする電源接続手段を備える印刷装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記インク供給手段は、前記保湿空間にインクを供給す
    ることにより、前記ノズルの開口部をインクに浸させる
    手段である印刷装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の印刷装置であって、 前記保湿空間内のインクを排出するインク排出手段を備
    え、 前記インク供給手段は、インクの供給に際して、前記保
    湿空間内のインクを一旦、排出してから新たなインクを
    該保湿空間に供給する手段である印刷装置。
  8. 【請求項8】 ノズルからインクを吐出しながら印刷媒
    体上に画像を形成する印刷装置であって、 前記画像の非形成時に前記ノズルを覆って、該ノズルの
    開口部に外気と遮断された保湿空間を形成する保湿空間
    形成手段と、 前記印刷装置の電源スイッチが切断側に設定されている
    場合に、前記保湿空間へのインクの供給要否を判断する
    インク供給要否判断手段と、 前記判断結果に基づいて前記保湿空間へインクを供給す
    ることにより、前記ノズルの開口部をインクに浸させる
    インク供給手段と、 前記印刷装置に供給される電力の有無を監視する電力監
    視手段と、 前記供給される電力が切断された場合に、前記保湿空間
    内のインクを排出するインク排出手段とを備える印刷装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の印刷装置であって、 前記印刷装置に供給された電力を蓄える蓄電手段を備
    え、 前記インク排出手段は、前記蓄電手段から電力の供給を
    受けてインクを排出する手段である印刷装置。
  10. 【請求項10】 ノズルからインクを吐出しながら印刷
    媒体上に画像を形成する印刷装置に設けられた該ノズル
    を保守する方法であって、 前記画像の非形成時に前記ノズルを覆って、該ノズルの
    開口部に外気と遮断された保湿空間を形成し、 前記印刷装置の電源スイッチが切断側に設定されている
    場合に、前記保湿空間へのインクの供給要否を判断し、 前記判断結果に基づいて前記保湿空間へインクを供給す
    ることによって、前記ノズルの保守を行う保守方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のノズルの保守方法で
    あって、 前記保湿空間へインクを供給するに際して、前記ノズル
    の開口部が該保湿空間内でインクと接するようにインク
    を供給して、該ノズルの保守を行う方法。
  12. 【請求項12】 ノズルからインクを吐出しながら印刷
    媒体上に画像を形成する印刷装置に設けられた該ノズル
    を保守する方法であって、 前記画像の非形成時に前記ノズルを覆って、該ノズルの
    開口部に外気と遮断された保湿空間を形成し、 前記印刷装置の電源スイッチが切断側に設定されている
    場合に、前記保湿空間へのインクの供給要否を判断し、 前記判断結果に基づいて前記保湿空間へインクを供給す
    ることによって、前記ノズルの開口部をインクに浸させ
    るとともに、 前記印刷装置に供給される電力の有無を監視しておき、 前記供給される電力が切断された場合に、前記保湿空間
    内のインクを排出して前記ノズルの保守を行う方法。
  13. 【請求項13】 ノズルからインクを吐出しながら印刷
    媒体上に画像を形成する印刷装置に設けられた該ノズル
    を保守する方法を、コンピュータで読みとり可能に記録
    した記録媒体であって、 前記画像の非形成時に前記ノズルを覆って、該ノズルの
    開口部に外気と遮断された保湿空間を形成する機能と、 前記印刷装置の電源スイッチが切断側に設定されている
    場合に、前記保湿空間へのインクの供給要否を判断する
    機能と、 前記判断結果に基づいて前記保湿空間へインクを供給す
    る機能とを記録した記録媒体。
  14. 【請求項14】 ノズルからインクを吐出しながら印刷
    媒体上に画像を形成する印刷装置に設けられた該ノズル
    を保守するプログラムであって、 前記画像の非形成時に前記ノズルを覆って、該ノズルの
    開口部に外気と遮断された保湿空間を形成する機能と、 前記印刷装置の電源スイッチが切断側に設定されている
    場合に、前記保湿空間へのインクの供給要否を判断する
    機能と、 前記判断結果に基づいて前記保湿空間へインクを供給す
    る機能とをコンピュータで実現するプログラム。
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