JP7102732B2 - 金属帯 - Google Patents

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本発明は、金属帯の表面の水分を絞るリンガーロールを備える設備に通板される金属帯に関する。
連続圧延ラインや表面処理ライン等を通板する鋼板は、一般的に、表面に付着した汚れや油分等を除去するために、酸やアルカリで洗浄される。酸やアルカリで洗浄された鋼板は、水洗され、その後、リンガーロールによる水切りや熱風乾燥工程を経てコイル状に巻き取られる。
しかし、上記の鋼板は、水洗された後にリンガーロールによる水切りや熱風乾燥が行われるものの、鋼板の表面に水分が残存していると、これが発錆の原因となる虞がある。そのため、鋼板の表面に付着している水分を、十分に除去する必要がある。
鋼板の表面に付着している水分を十分に除去するためには、種々の提案がなされている。例えば特許文献1には、高周波誘導加熱装置により金属板を加熱して、金属板表面に付着している洗浄液を蒸発・乾燥除去する方法が提案されている。
特開平5-131210号公報
ところで、調理器具や住宅用部材には、意匠性等の観点から、表面に凹凸を有する鋼板が用いられることがある。しかしながらこのような鋼板は、水洗後、凹部に水分が残存しやすいため、これまでになされた水分除去の提案では必ずしも十分ではないという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、意匠性と良好な水切り性とを兼ね備える金属帯を提供することを目的とする。
第1の発明は、金属帯の表面の水分を絞るリンガーロールを備える設備に通板される金属帯であって、前記金属帯は、表裏面のうちいずれか一の面を平坦面とし、表裏面のうち前記一の面とは反対側の他の面に、配置が部分的または全面的にランダムに形成された複数の凹部と複数の凸部とによる造形が施された造形領域を有し、前記複数の凹部は、前記リンガーロールによって水分が絞られた後の前記複数の凹部に水分が残存しにくいように、周囲が前記凸部によって閉じられたものではなく、前記金属帯の端部まで連続して連なることによって開放されたものであり、前記造形領域における凸部のうち凸部高さが18μmにおける凸部面積率が55~68%であることを特徴とする金属帯である。
また、第2の発明は、金属帯の表面の水分を絞るリンガーロールを備える設備に通板される金属帯であって、前記金属帯は、表裏面の両方の面に、配置が部分的または全面的にランダムに形成された複数の凹部と複数の凸部とによる造形が施された造形領域を有し、前記表裏面のいずれの面についても、前記複数の凹部は、前記リンガーロールによって水分が絞られた後の前記複数の凹部に水分が残存しにくいように、周囲が前記凸部によって閉じられたものではなく、前記金属帯の端部まで連続して連なることによって開放されたものであり、前記造形領域における凸部のうち凸部高さが18μmにおける凸部面積率が55~68%であることを特徴とする金属帯である。
第1の発明及び第2の発明に係る金属帯は、炭素鋼を原板とし、または、炭素鋼を原板とした金属帯の表面にブルーテンパー処理により酸化皮膜を施した例えばブルーテンパー鋼板の片面または両面に凹凸加工を施している。そして、当該凹凸加工によって形成された凹部は、周囲が前記凸部によって閉じられたものではなく、金属帯の端部まで連続した溝部を形成して、金属帯の端部において開放されたものであり、造形領域における凸部のうち凸部高さが18μmにおける凸部面積率が55~68%である。
第1の発明及び第2の発明に係るによれば、表面に付着した水分が流れやすくなり、乾燥に要する時間が短縮される。また、本発明の金属帯により、金属帯表面の水分残存による赤錆の発生を抑制することが可能である。また、凹凸加工が施された金属帯としての機能、美観(意匠性)を維持しつつ、金属帯の溝形成が好適、つまり、金属帯任意の箇所で裁断したとしても、凹部が金属帯の端部まで連続して連なる形状のものを提供することが可能である。また、凹部が金属帯の端部まで連続して連なる形状であることにより、水切り性が良好となる。本発明は、より好ましくは、凸部高さが18μmにおける凸部面積率が50~65%である。さらに好ましくは、凸部高さが50μmにおける凸部面積率が20~25%である(詳細は表1を参照)。
本発明によれば、意匠性と良好な水切り性とを兼ね備え、水洗後の水分除去好適に行うとともに、リンガーロールの耐久性を高めることが可能となる。
本実施形態のエンボス鋼板の製造工程を示す概略図である。 本実施形態のエンボス鋼板の外観を示す図である。 本実施形態のエンボス鋼板の3次元プロフィールを示す図である。 比較例のエンボス鋼板の外観を示す図である。 比較例のエンボス鋼板の3次元プロフィールを示す図である。 水切り試験方法を示す図である。 凸部面積率の定義を示す図である。 本実施形態のエンボス鋼板における凸部高さおよび凸部面積率を示す図である。
(炭素鋼鋼板)
金属帯としてのブルーテンパー処理鋼板の原板の種類は、特に限定されない。例えば、原板としては、低炭素鋼や中炭素鋼、高炭素鋼、合金鋼等からなる鋼板を使用することができる。良好なプレス成形性が必要とされる場合は、低炭素Ti添加鋼、低炭素Nb添加鋼などからなる深絞り用鋼板を原板としても良い。また、P、Si、Mn等を添加した高強度鋼板を用いても良い。
(ブルーテンパー処理鋼板)
本実施形態のエンボス鋼板に使用される炭素鋼鋼板は、必要に応じて酸化処理(ブルーテンパー処理)を施してもよい。鋼板の酸化処理で生成される酸化物には、FeO,Fe,Fe等があるが、加工性、黒色化を考慮するとFe主体であることが好ましい。酸化皮膜は、水蒸気分圧が比較的高い還元性又は中性雰囲気で鋼板を加熱することで形成される。形成される酸化皮膜の厚みは、例えば、調理器具等に鋼板を使用する場合には、水分、脂肪分の保持およびプレス成形性を考慮し、1~3μmであることが好ましい。
(エンボス加工)
本実施形態のエンボス鋼板は、炭素鋼やブルーテンパー処理鋼板に対して、さらにその表面に凹凸パターンを付与するエンボス加工を施したものである。このようなエンボス鋼板を例えばフライパン等の調理器具に加工した場合には、食物の焦げ付き難さを向上させることができる。また、エンボス鋼板は、表面に凹凸パターンを付与することにより意匠性も向上する。このような凹凸パターンが表面に付与されたエンボス鋼板は、圧延法、プレス加工などにより加工することができる。
エンボス加工法としては、エンボスロールを用いた圧延法が生産性に優れている。圧延に用いるエンボスロールが磨耗および欠損しても、切削加工やエッチング加工により、エンボスロールのプロフィールを再加工することが可能であるから、圧延法は、コスト負担が小さい点でも好ましい。
圧延法によりエンボス加工を行う場合、例えば図1に示されるような4段圧延機を使用することができる。この4段圧延機は、凹凸模様を付与する段付きロール(上ワークロールとも称する)10およびフラットロール(下ワークロールとも称する)11を上下ワークロールとして配置し、上下ワークロールのそれぞれにバックアップロール12,13を備えた構造となっている。段付きロール10は、軸方向および周方向に複数の大径部および小径部を配置したロール形状を有している。
ペイオフリール14から4段圧延機に送給された低炭素鋼板16は、段付きロール10の上記ロール形状に対応した凹凸模様が転写されて、表面に複数の凸部が形成されたエンボス鋼板17が得られる。本実施形態においては、厚さ1.33mmの低炭素鋼および低炭素鋼にブルーテンパー処理した鋼板を用い、段付きロールの径が110mmのものを用いた。鋼板に転写される凹凸差に応じて圧延荷重を設定し、圧延速度0.5m/minでエンボス加工を施した。その後、当該エンボス鋼板17は、巻取りリール15に収納される。なお、鋼板の両面に凹凸模様を付与するには、フラットロール11にも段付きロールを配置し、上述のような圧延作業を行う。
巻取りリール15により巻き取られたエンボス鋼板は、洗浄ラインにおいて脱脂され、水洗されたのち、リンガーロールにてある程度の水分が除去(水切り)された後、熱風乾燥される。表面に凹凸を有するエンボス鋼板は、表面に凹凸を有さない鋼板と比較して、水洗後に水分が残存しやすい。これは、凹部に水分が残存しやすいからである。
図2は、本実施形態のエンボス鋼板の外観を示す図である。本実施形態において、エンボス鋼板の凸部のうち鋼板底部(凹部の最深部)から凸部の最も高い点を凸部頂点と称する。図2に示すエンボス鋼板における複数の凸部のうち、凸部頂点が最も高いものは70μmのものである。なお、本実施形態は、凸部全体において凸部頂点が約20μmのものが占める割合が64%、凸部頂点が約60μmのものが占める割合が14%のエンボス鋼板を使用した。
図3は、本実施形態のエンボス鋼板の3次元プロフィールを示す図である。図3の凹凸のうち、凹部は凸部と比較して明度の低い(濃い)色で示されている。図3に示すとおり、本実施形態のエンボス鋼板は、凹部の周囲が凸部によって閉じられたものではなく、鋼板の端部まで連続して連なっていることが分かる。この形状により、鋼板表面に水分が付着していたとしても、リンガーロールでの水分除去や熱風乾燥において、鋼板の端部に連続して連なった流路に沿って水分を除去させることが可能となる。
エンボス鋼板の表面は、全ての凹部が鋼板の端部まで連続して連なっていることが好ましいが、必ずしも全ての凹部が鋼板の端部まで連続して連なっていることは必須ではなく、多少水切り性は劣るものの一部の凹部が鋼板の端部まで連続して連なっていれば、凹部の周囲が凸部によってとじられている従来のエンボス鋼板と比較して、水切り性を向上させることができる。
なお、エンボス鋼板の表面における凹凸パターンの配列は、凹部が鋼板の端部まで連続して連なっていれば、部分的または全面的にランダムであってもよく、また規則的であってもよい。
図4は比較例のエンボス鋼板の外観を示す図である。また、図5は比較例のエンボス鋼板の3次元プロフィールを示す図である。図5に図示されるエンボス鋼板の表面に形成される凹凸のうち、凹部は凸部と比較して明度の低い(濃い)色で示されている。図5に示されるとおり、比較例のエンボス鋼板は、凹部の周囲が凸部によって閉じられた形状のものが多く、凹部が鋼板の端部まで連続して連なっているものがほとんどないことが分かる。この形状により、鋼板表面に水分が付着した場合には、リンガーロールでの水分除去や熱風乾燥において、水分の流路が確保できず、凹部に水分が残留する可能性がある。
(水切り性評価)
図6は本実施形態のエンボス鋼板の水切り性を評価するための評価試験方法を示す図である。試験片として、本実施形態のエンボス鋼板および比較例のエンボス鋼板を、それぞれ、板幅53mm、長さ150mmに切出したものを用いた。試験片上には、水分の乾燥状況を把握しやすいように白色の水溶性ポスターカラーを溶かした液(以下、水溶液)を散布した。水溶液は、試験片全面に均一となるように霧吹きで散布した。図6に示されるように、水溶液が散布された試験片に、エアーガンノズルを用いて0.4MPaの圧力のエアーを吹付け、試験片が乾燥する時間を計測した。
(凸部面積率の定義)
また、試験片の凸部形状による水切り性を比較するために、鋼板底部(凹部の最深部)から凸部頂点までの間の任意の凸部高さにおける凸部面積率毎の水切り性について比較した(詳細は後述する)。図7は凸部面積率の定義を示す図である。
本実施形態において凸部面積率とは、図7に示すように、例えば、エンボス鋼板に存在する凸部のうち、鋼板底部から100μm(200μm、150μm、100μm)の凸部高さhにおける凸部の部分の面積の、試験片の面積に対する割合のことを示す。なお、実施例1~8は、凹部の周囲が凸部によって閉じられていないもの、比較例1~9は凹部の周囲が凸部によって閉じられているものである(後述する表1を参照)。
表1は供試材ごとの水切り性を評価した結果である。実施例1~4、比較例1~4は、鋼板に低炭素鋼板を用い、共通の段付きロールを用いて、ただし凹凸模様を付すための圧延荷重を変えて製造した、鋼板底部からの凸部頂点までの高さHが20μmから70μmのエンボス鋼板である。
同様に、実施例5~8、比較例5~8は、鋼板にブルーテンパー処理鋼板を用い、実施例1~4と比較例1~4のエンボス鋼板を製造するために用いた段付きロールとは異なる段付きロールを用いて、凹凸模様を付すための圧延荷重を変えて製造した、鋼板底部からの凸部頂点までの高さHが10μmから100μmのエンボス鋼板である。
比較例9は、鋼板に低炭素鋼板を用い、実施例1~4と比較例1~4のエンボス鋼板を製造するために用いた段付きロールや実施例5~8、比較例5~8のエンボス鋼板を製造するために用いた段付きロールとも異なる段付きロールを用いて製造した、鋼板底部からの凸部頂点までの高さHが100μmのエンボス鋼板である。
凸部面積率は、試験片の8mm×8mmの面積に対して図3または図5のように3次元プロフィールを測定して求めたものである。例えば、実施例2の供試材は、低炭素鋼の鋼板を原板として、凹部の周囲が凸部によって閉じられていないものであり、凹凸の状態は、鋼板底部からの凸部頂点までの高さHが35μmであり、鋼板底部から18μmの凸部高さhにおける凸部面積率は62%、鋼板底部から30μmの凸部高さhにおける凸部面積率は48%である。凸部頂点までの高さHが35μmであるので、鋼板底部から50μmの凸部高さや、68μmの凸部高さにおける凸部は存在しない。なお、水切り性は、最短で乾燥した条件(記載・図示せず)を基準に、この条件よりも乾燥に要する時間増加が10%未満であった場合に○、10~30%に△、31%以上要した場合に×と評価した。
Figure 0007102732000001
表1に示すように、実施例1~実施例8の試験片については、試験片に形成された凸部のうち鋼板底部から凸部頂点までの高さHが20μm~70μmのものが存在していても、水切り性は○である(乾燥に要する時間の増加が基準の10%未満)。一方、比較例1~比較例9の試験片については、凸部頂点までの高さHが10μmの場合の水切り性が○、凸部頂点までの高さHが20μmの場合の水切り性が△である(乾燥に要する時間の増加が基準の10~30%)以外は、水切り性が×(乾燥に要する時間の増加が基準の31%以上)であることが分かる。
実施例4と比較例3(いずれも凸部頂点までの高さH:70μm)とを比較すると、凸部面積率Vには大きな差がないものの、水切り性は実施例4では○であるのに対し、比較例3では×と、大きな差があることが分かる。これは、本実施形態(実施例1~8)に係るエンボス鋼板における凹部の周囲が凸部によって閉じられたものではなく、鋼板の端部まで連続して連なっていることにより、凸部高さに影響されることなく適切に水分除去が行なわれていることを示し、一方、比較例に係るエンボス鋼板における凹部の周囲が凸部によって閉じられた形状のものであることにより、凹部に水分が残留している可能性を示している。
(リンガーロールの耐久性との関係)
図8は本実施形態のエンボス鋼板における凸部高さ(μm)および凸部面積率(%)を示す図である。なお、凸部高さHは鋼板表面における任意の5箇所で、1箇所あたり40mmの領域を測定しており、当該領域内には鋼板底部から凸部頂点まで0μm~100μmの高さの凹凸パターンが含まれている。リンガーロールの耐久性は、一般的な耐用年数から導き出している(図示せず)。
図8に示すように、凸部高さが1μm高くなったときの凸部面積率の減少率を示す式Y(凸部面積率%)=-1.27×X(凸部高さ(μm))+89.7であった。
各データ(A~F)において、Yよりも上部にプロットされているAおよびB(凸部高さ:80μm以上の範囲の凹凸パターン)が、リンガーロールの耐久性(図8に図示せず)が低いことが分かった。これは、凸部高さが80μm以上の範囲の凹凸パターンが多いことにより、リンガーロールが磨耗しやすいことが原因として考えられる。
一方、リンガーロールの耐久性が良好であったのはC~Fであり、さらにリンガーロールの耐久性が良好かつエンボス鋼板としての見栄えを兼ね備えていたのはYの近傍にプロットされているCであった。言い換えると、リンガーロールの耐久性が良好であったのは凸部高さが20μm~70μmの範囲の凹凸パターンのものであり、凸部高さが20μm~70μmの範囲の凹凸パターンのエンボス鋼板であれば、エンボス鋼板の機能(水切り性)を維持しつつ、リンガーロールの耐久性への影響を少なくすることが可能であるということである。ただし、凸部高さが20μm以下の凹凸パターン(D~F)のものは、上記のとおりリンガーロールの耐久性への影響は少ないものの、凹凸の高低差が小さく、エンボス鋼板としての見栄えに劣るものであった。
このように、本実施形態の金属帯は、凹部が鋼板の端部まで連続して連なる形状であることにより、水洗後の水分除去が好適に行われるだけでなく、エンボス鋼板の凸部高さが所定の範囲の凹凸パターンであることにより、エンボス鋼板の見栄え(意匠性)を維持しつつもリンガーロールの耐久性をも良好なものとすることが可能である。
以上説明した実施形態から、以下の技術思想を抽出することができる。すなわち、本実施形態にかかるエンボス鋼板としての金属帯は、
金属帯の表面の水分を絞るリンガーロールと、
前記リンガーロールの下流側に配置され、前記金属帯を乾燥させるドライヤーと、
を備える連続設備に通板される金属帯であって、
前記金属帯は、
エンボス加工により凹部と凸部とによる造形が当該金属帯の面に施された造形領域を有するとともに、
前記凹部は、
周囲が前記凸部によって閉じられたものではなく、前記金属帯の端部まで連続して連なることによって開放されたものである。
これにより、意匠性と良好な水切り性とを兼ね備えるとともに、リンガーロールの耐久性を向上可能な金属帯を提供することが可能となる。
以上、本実施形態について説明したが、これら実施形態に限定されるものではない。
10 段付きロール(上ワークロール)
11 フラットロール(下ワークロール)
12 バックアップロール
13 バックアップロール
14 ペイオフリール
15 巻取りリール
16 低炭素鋼板
17 エンボス鋼板

Claims (3)

  1. 金属帯の表面の水分を絞るリンガーロールを備える設備に通板される金属帯であって、
    前記金属帯は、
    表裏面のうちいずれか一の面を平坦面とし、
    表裏面のうち前記一の面とは反対側の他の面に、配置が部分的または全面的にランダムに形成された複数の凹部と複数の凸部とによる造形が施された造形領域を有し、
    前記複数の凹部は、
    前記リンガーロールによって水分が絞られた後の前記複数の凹部に水分が残存しにくいように、周囲が前記凸部によって閉じられたものではなく、前記金属帯の端部まで連続して連なることによって開放されたものであり、
    前記造形領域における凸部のうち凸部高さが18μmにおける凸部面積率が55~68%である
    ことを特徴とする金属帯。
  2. 金属帯の表面の水分を絞るリンガーロールを備える設備に通板される金属帯であって、
    前記金属帯は、
    表裏面の両方の面に、配置が部分的または全面的にランダムに形成された複数の凹部と複数の凸部とによる造形が施された造形領域を有し、
    前記表裏面のいずれの面についても、前記複数の凹部は、
    前記リンガーロールによって水分が絞られた後の前記複数の凹部に水分が残存しにくいように、周囲が前記凸部によって閉じられたものではなく、前記金属帯の端部まで連続して連なることによって開放されたものであり、
    前記造形領域における凸部のうち凸部高さが18μmにおける凸部面積率が55~68%である
    ことを特徴とする金属帯。
  3. 前記造形領域における凸部のうち凸部高さが50μmにおける凸部面積率が20~25%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属帯。
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