JP7100601B2 - 放射線検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、放射線検出器であるSDD(Silicon Drift Detector)に適用して有効な技術に関する。
現在、SDDは、ハンドヘルド型蛍光x線分析装置、卓上型蛍光x線分析装置の元素分析装置として実用化されている。SDDは、液体窒素での冷却は必要なく、ペルチェ素子での冷却で使用できるため、コンパクトで可搬できる特徴を持つ。
SDDは、放射線を吸収してシグナル電流を発生させるSi基板と、そのシグナル電流を電界ドリフトさせるための複数のドリフト電極と、それらドリフト電極によってドリフトされたシグナル電流を検出する検出電極を備えたものである。
このような放射線検出器に係る技術については、例えば特許文献1(特開2014-2155号公報)に記載があり、ドリフト電極間に挟まれた位置のSiO絶縁層上のフィールドプレートと、ドリフト電極からフィールドプレートに電位を伝えるホップオーバー電極構造が開示されている。
特開2014-2155号公報
SDDの性能を向上させるためには、検出電極に流れる電流のうち、放射線照射が無い場合に流れる暗電流の割合を下げ、放射線照射で発生したシグナル電流の割合を上昇させることが有効である。特許文献1には、暗電流を下げるための技術が開示されている。
図1A,図1B,図1Cは、説明のため特許文献1の図を転載したものであり、SDDの構造が示されている。SDDは図1Bの上面図に示すように、例えば円盤状をしている。図1AはSDDの部分断面図であり、左端が円盤の中心に、右端が円盤の端部に相当する。半導体部材の表面上に、多数の連続した電極ストリップ(ドリフト電極)303、304、305、306および307が存在する。また、中心にはアノード(検出電極)302が存在する。
SDDでは、半導体部材であるバルク層は放射線を吸収し、それによって電子が発生する。電子はドリフト電極によって検出電極に集められ、電気的に検出される。一方、半導体部材表面で放射線と無関係に形成される電子も、ドリフト電極によって検出電極に集められ暗電流の原因となることが指摘されている(例えば特許文献1の0006項参照)。
図1AのSDD断面図に示すように、特許文献1では、不純物層303の電位をホップオーバー電極503で、フィールドプレート電極502直下のSi層501に与えることを開示する。Si層501の電位は、不純物層305と不純物層306より相対的に高く(負電圧の絶対値が小さく)なるため、ここに電子が捕獲される。
図1Bと図1Cは、特許文献1の図7と図13を転載したものであり、SDDの上面図と、ドリフト電極の結合部を示す。図1Bに示されるように、フィールドプレート702,703,704,705は、それらより内側にある円環状のドリフト電極と接続される。また、それら円環状のドリフト電極は、図1Cの導電性ブリッジ806で接続される。このように、特許文献1の技術では、フィールドプレートと円環状のドリフト電極は、電気的に全て接続されている。
フィールドプレートが捕獲した暗電流は、所定の領域からSi基板外に排出される必要がある。暗電流の排出量は、その領域の大きさと電位に依存するが、その領域からシグナル電流が排出されたり、その領域から暗電流が検出電極に流れることを防止する必要がある。図1Bと図1Cで説明したように全てのフィールドプレートとドリフト電極が接続されていると、フィールドプレートとドリフト電極の電位を任意で独立に定義できない。その結果、フィールドプレートと周囲のドリフト電極の電位差が小さすぎると暗電流を捕獲できなくなり、また電位差が大きすぎると、シグナル電流がフィールドプレートに捕獲されてSi基板外に排出される問題が生じる。
そこで本発明の課題は、SDDにおいて有効に暗電流を捕獲しつつ、シグナル電流の減少を防止することにある。
本願発明の好ましい一側面は、半導体基板と、半導体基板の第1の面に形成された、検出電極と、半導体基板の第1の面に検出電極を囲むように形成され、キャリアを検出電極の方向に移動させるための、複数のドリフト電極と、半導体基板の第1の面に形成され、ドリフト電極の少なくとも一部に挟まれた位置に配置された、暗電流制御電極と、を備え、ドリフト電極と暗電流制御電極は電気的に独立しており、ドリフト電極と暗電流制御電極の電圧を独立に制御できることを特徴とする、放射線検出器である。
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
SDDにおいて有効に暗電流を捕獲しつつ、シグナル電流の減少を防止することができる。
SDDの部分断面図。 SDDの上面図。 SDDのフィールドプレートの部分断面図。 実施例のSDDの電極構造を示す上面図。 実施例のSDDの不純物パターンを示す上面図。 実施例のSDDの断面図。 実施例と比較例の検出信号を対比して示す説明図。 実施例と比較例の電極の電圧を対比して示す表図。 実施例2の検出信号を示す説明図。 実施例2のSDDの電極構造を示す上面図。 実施例2のSDDの断面図。 実施例2のSDDの断面図。 実施例5のSDDの電極に与えられる電圧を説明する断面図。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、重複する説明は省略することがある。
同一あるいは同様な機能を有する要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。ただし、複数の要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数、順序、もしくはその内容を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は文脈毎に用いられ、一つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。
図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
本実施例では、暗電流を減少させ、かつシグナル電流を増大するために、ドリフト電極とフィールドプレート、および点に個別に任意の電位を与えられるような機構、構造を提案している。一つの例では、互いに接続されない独立した二つの円対称構造群からなる電極を持つSDDが示される。このような構成により、理想的には暗電流が最低値、かつシグナル電流が最大値になるように、二つの円対称構造群からなる電極に任意の電位を与えることができる。結果として、放射線の検出性能が向上する。
図2Aは、実施例のSDDの電極構造を示す上面図である。検出電極101、暗電流制御電極接続用電極102、SiO絶縁層104、外周電極105、最内ドリフト電極112、中間ドリフト電極113、最外ドリフト電極114、暗電流制御電極115を備えている。電極は半導体製造技術等により、一般的な金属等で形成してよい。
略円盤状をなすSDDの中心には検出電極101があり、図示しない検出回路によって、電極に流れる電流が検出される。最内ドリフト電極112、中間ドリフト電極113、最外ドリフト電極114は、検出電極101を中心とした略円環状の電極である。中間ドリフト電極113の数は任意である。各ドリフト電極112,113,114は、検出電極101を中心とした円対称の構成である。暗電流制御電極115も検出電極101を中心とした略円環状の電極であり、半径方向に伸びる暗電流制御電極接続用電極102で相互に接続されている。
図2Bは、実施例のSDDの不純物パターンを示す上面図である。Si基板103には、不純物がドーピングされ、不純物層が形成されている。図2Bは、SiO絶縁層104、検出不純物層106、ドリフト不純物層107、ラダー不純物層108、外周不純物層109、暗電流制御不純物層116を示している。ドリフト不純物層107は、検出電極101を中心とした円対称の構成である。
本実施例では、Si基板103はn型であり、検出不純物層106、外周不純物層109、暗電流制御不純物層116はn型の不純物層、ドリフト不純物層107とラダー不純物層108はp型の不純物層である。
図2Aの電極構造との対応としては、検出不純物層106は検出電極101の下に、ドリフト不純物層107は最内ドリフト電極112、中間ドリフト電極113、最外ドリフト電極114の下に、ラダー不純物層108は暗電流制御電極接続用電極102の下に、外周不純物層109は外周電極105の下に、暗電流制御不純物層116は暗電流制御電極115の下に配置される。SiO絶縁層104は、これらの電極や不純物層を電気的に分離する。
図2Cは、実施例のSDDの断面図である。図2A、図2Bのa-a’間の断面を示している。検出電極101、暗電流制御電極接続用電極102、Si基板103、SiO絶縁層104、外周電極105、検出不純物層106、ドリフト不純物層107、ラダー不純物層108、外周不純物層109、受光面ドリフト電極110、繰り返し部111、最内ドリフト電極112、中間ドリフト電極113、最外ドリフト電極114、暗電流制御電極115、暗電流制御不純物層116を備えている。
放射線が図2Cの下側から入射すると、SiO絶縁層104で挟まれたSi基板103に電荷(電子)が発生する。発生した電子は、最内ドリフト電極112、中間ドリフト電極113、最外ドリフト電極114に印加される電圧により、ドリフト不純物層107に形成される傾斜する電位に従って、検出不純物層106に移動し、検出電極101から電気的に検出される。中間ドリフト電極113の数は任意であり、図2Cで繰り返し部111において図示されていないドリフト電極を備えていても良い。
例えば、最内ドリフト電極112に-10V、最外ドリフト電極114に-26Vを与え、中間ドリフト電極113には、-10Vから-26Vの間の電圧を印加する。また、Si基板103の反対側にも、ドリフト不純物層107があり、受光面ドリフト電極(バックコンタクト電極)110から例えば-100~-150V程度の電圧が印加される。バックコンタクト電極にはドリフト電極の0.9倍~10倍程度の電圧を印加すればよい。
暗電流制御電極115には、Si基板103の表面近傍で発生した暗電流の電荷を捕獲するために、所望の電位が与えられる。電位は例えば、隣接するドリフト電極より相対的に高く(負電圧の絶対値を小さく)し、これにより暗電流制御不純物層116に与えられる電位が暗電流の電荷(電子)を捕獲する。本実施例では、暗電流制御電極115は暗電流制御電極接続用電極102で接続され、暗電流制御不純物層116はラダー不純物層108で接続され、暗電流制御電極115には接地電位(0V)が与えられている。
この結果、暗電流制御不純物層116は約0Vの電位に接続されるため、周辺のドリフト不純物層107より高電位であり、暗電流を効果的に収集できる。また、暗電流制御電極115と中間ドリフト電極113は独立に電位を制御することができるので、暗電流制御電極115に任意の電圧を与えて、最良の条件を探すこともできる。外周電極105は外周不純物層109と接続され、接地電位(0V)に保たれる。なお、本実施例では、複数の暗電流制御電極115を共通電位としているが、其々に異なる電圧を与えるように構成してもよい。また、暗電流制御電極115の電圧を動的に変更するように構成してもよい。
図3に、同様のデバイス構造において、暗電流制御電極115の電圧をドリフト電極から与えた場合と、暗電流制御電極115の電圧を独立に制御した場合との、暗電流のシミュレーション比較結果を示す。
図4は、その際の電圧条件を示す表である。
図3(a)は暗電流制御電極115の電圧をドリフト電極DRから与えた場合である。この例では、各暗電流制御電極115は、隣接する内側のドリフト電極DRと電気的に接続されている。なお、ドリフト電極DRは、最内ドリフト電極112、中間ドリフト電極113、最外ドリフト電極114を総称するものである。
この例では、シグナル電流Sが9.7×10-3A、暗電流Nが4.3×10-6Aであり、(シグナル電流/暗電流)は2249である。
図4(a)は暗電流制御電極115の電圧をドリフト電極から与えた場合の各電極の電圧である。検出電極101と外周電極105の電圧は0Vである。最内ドリフト電極112の電圧は-40V、最外ドリフト電極114の電圧は-300Vである。図3(a)の上面図に示すように、各暗電流制御電極115は、隣接する内側のドリフト電極DRと電気的に接続されているので、中間ドリフト電極の電圧は接続される暗電流制御電極の電圧と同じである。一番内側の最内暗電流制御電極は最内ドリフト電極に接続されている。
図3(b)暗電流制御電極115の電圧を独立に制御した場合である。各暗電流制御電極115はドリフト電極DRとは独立している。
この例では、シグナル電流Sが9.3×10-3A、暗電流Nが2.3×10-6Aであり、(シグナル電流/暗電流)は4112である。
図4(b)は暗電流制御電極115の電圧を独立に制御した場合の各電極の電圧である。検出電極101、外周電極105、最内ドリフト電極112、最外ドリフト電極114の電圧は図4(a)と同様である。本例では暗電流制御電極(最内暗電流制御電極を含む)の電圧は共通の0Vに制御され、ドリフト電極DRの電圧とは独立である。
以上のシミュレーションから、暗電流制御電極115の電圧を独立に制御することにより、(シグナル電流/暗電流)を改善することが可能であることが分かった。
実施例1では、暗電流制御不純物層116はSi基板103と同じn型であり、同じ導電型になっている。電子はn型半導体の中を、比較的電位の高い方に移動するので、電子を捕獲しやすい。
一方、Si基板103と暗電流制御不純物層116が異なる導電型であってもよい。すなわち、暗電流制御不純物層116をp型で形成することも可能である。この場合にはpn接合が形成され、pn接合には順方向電圧がかかることになり、p型からn型に電子は流れないので、暗電流制御電極115からSi基板103に電子が逆流することを防止できる。すなわち、暗電流制御電極115とSi基板103の間の電流リークが抑制可能である。
図5は、図3(b)と同様の構成で、暗電流制御不純物層116をp型に変更した実施例のシミュレーション結果である。
図3(b)と図5のシミュレーション結果の比較によると、暗電流制御不純物層116をp型で形成した場合は、暗電流Nは2.6×10-7A、シグナル電流Sは1.6×10-3A、(シグナル電流/暗電流)は、6166となる。暗電流制御不純物層116をn型で形成した場合は、暗電流Nは2.3×10-7A、シグナル電流Sは9.3×10-3A、(シグナル電流/暗電流)は、4112であった。
このシミュレーションの結果では、暗電流制御不純物層116がn型の場合には、暗電流もシグナル信号も小さくなる傾向にある。一方、暗電流制御不純物層116をp型で形成すると、n型の場合よりも暗電流もシグナル信号も大きくなる。性能を表す(シグナル電流/暗電流)の値は、暗電流制御不純物層116をp型で形成した場合のほうが優れていた。
図6Aは、他のデバイス構造を持つ実施例のSDDの電極構造を示す上面図である。図2Aと同様の構成は同じ符号を付し、説明を省略する。実施例1の図2Aの構成では暗電流制御電極115と暗電流制御不純物層116は、ともに略円環状に形成されていた。図6Aの構成では、暗電流制御電極115は、暗電流制御電極接続用電極102に交差する円環の切片のみから構成されている。このため、暗電流制御電極接続用電極102と暗電流制御電極115は、魚の骨状の形となっている。
不純物パターンについては、図2Bのパターンと同じでよい。暗電流制御電極115は、実施例1のように暗電流制御不純物層116全面と重なって形成されていない。本実施例では、暗電流制御電極115は、暗電流制御不純物層116の端部に電気的に接続され、暗電流制御不純物層116に所望の電圧を与える。
図6Bは、図6Aのa-a’に沿った断面を示す断面図である。図2Cと同様の構成は説明を省略するが、図2Cと異なり、SDDの左半分には暗電流制御電極115が形成されない。SDDの右半分では暗電流制御電極接続用電極102とラダー不純物層108が、暗電流制御不純物層116に所望の電圧を与える。
図6Cは、図6Aのb-b’に沿った断面を示す断面図である。SDDの右半分では、暗電流制御電極115は、暗電流制御不純物層116と一部接触している。
実施例1の形態では、暗電流制御電極115、および暗電流制御不純物層116近傍の電位を制御しやすい。一方、暗電流制御電極115とドリフト電極112,113,114間の電位勾配で生じる電界が強くなりやすく、また、暗電流制御不純物層116とドリフト不純物層107間の電位勾配で生じる電界が強くなりやすい。このため、電界によって素子が破壊されないよう、設計に注意が必要である。
実施例3のように主に暗電流制御不純物層116によって暗電流を制御する形態では、暗電流制御不純物層116近傍(ドリフト不純物層107の間)の電位を、実施例1よりも制御しにくい。一方、暗電流制御電極115とドリフト電極112,113,114間の電位勾配で生じる電界がなくなり、素子の破壊の心配が少ない。
実施例3では、暗電流制御不純物層116は円環状であり、暗電流制御電極115はその一部に接続されていた。他の例として、暗電流制御不純物層116の全部または一部を省略し、暗電流制御電極115を図2Aのように円環状に形成し、主に暗電流制御電極115により暗電流制御のための電圧をドリフト電極間に印加することも可能である。
実施例4では、暗電流制御不純物層116とドリフト不純物層107間の電位勾配で生じる電界がなくなり、実施例1よりも素子が破壊されにくくなる。一方、ドリフト不純物層107間の電位を、実施例1よりも制御しにくい。
図7は、実施例1と同様のSDD構造において、各電極に印加する電圧の例を示すものである。デバイス形状は図2Cと同様であり、電圧値を示すために電極部分を白抜きにしている。一般に、ドリフト電極に印加される電圧は例えば0V~-200Vの範囲内で調整することが可能である。
最外ドリフト電極114、中間ドリフト電極113、最内ドリフト電極112には、外側から順に高い(マイナスの絶対値が小さい)電位が与えられており、検出電極101に向かってシグナル電流(電子)がドリフトする。暗電流制御電極115には、共通の0Vが与えられている。すなわち、暗電流制御電極115に印加される電圧は、隣接するドリフト電極114,113,112に印加される電圧に比べて、プラス側の電圧であり、効果的に電子を捕獲することができる。暗電流制御電極115の電圧は、其々異なるものにしてもよいし、負の電圧でもよい。
また、暗電流制御電極115と周囲のドリフト電極の電位差を適切に調整できるので、暗電流を効率的に捕獲でき、また、シグナル電流が暗電流制御電極115に捕獲されてSi基板外に排出されることを防ぐことができる。
101:検出電極
102:暗電流制御電極接続用電極
103:Si基板
104:SiO2絶縁層
105:外周電極
106:検出不純物層
107:ドリフト不純物層
108:ラダー不純物層
109:外周不純物層
110:受光面ドリフト電極
111:繰り返し部
112:最内ドリフト電極
113:中間ドリフト電極
114:最外ドリフト電極
115:暗電流制御電極
116:暗電流制御不純物層

Claims (13)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の第1の面に形成された、検出電極と、
    前記半導体基板の第1の面に前記検出電極を囲むように形成され、キャリアを前記検出電極の方向に移動させるための、複数のドリフト電極と、
    前記半導体基板の第1の面に形成され、前記ドリフト電極の少なくとも一部に挟まれた位置に配置された、暗電流制御電極と、
    を備え、
    前記ドリフト電極と前記暗電流制御電極は電気的に独立しており、ドリフト電極と暗電流制御電極の電圧を独立に制御でき
    前記暗電流制御電極に接触する前記半導体基板の少なくとも一部に、不純物をドーピングした暗電流制御不純物層が形成されており、
    前記暗電流制御電極は複数あり、
    複数の前記ドリフト電極は、円対称の形状であり、
    複数の前記暗電流制御電極は、円対称の形状であり、
    前記暗電流制御不純物層は、前記暗電流制御電極に沿って円対称に形成されており、
    複数の前記暗電流制御電極は、暗電流制御電極接続用電極で電気的に接続されて同電位となることを特徴とする、
    放射線検出器。
  2. 前記暗電流制御電極に印加される電圧は、隣接するドリフト電極に印加される電圧に比べて、プラス側の電圧である、
    請求項1記載の放射線検出器。
  3. 前記ドリフト電極に印加される電圧は負電圧、
    前記暗電流制御電極に印加される電圧は0V以上の電圧である、
    請求項2記載の放射線検出器。
  4. 前記ドリフト電極に印加される電圧は0V~-200Vの範囲内である、
    請求項3記載の放射線検出器。
  5. 前記暗電流制御電極に印加される電圧は共通の接地電位である、
    請求項3記載の放射線検出器。
  6. 前記半導体基板の第2の面に形成された、バックコンタクト電極を備え、前記バックコンタクト電極には前記ドリフト電極の0.9~10倍の電圧が印加される、請求項1記載の放射線検出器。
  7. 半導体基板と、
    前記半導体基板の第1の面に形成された、検出電極と、
    前記半導体基板の第1の面に前記検出電極を囲むように形成され、キャリアを前記検出電極の方向に移動させるための、複数のドリフト電極と、
    前記半導体基板の第1の面に形成され、前記ドリフト電極の少なくとも一部に挟まれた位置に配置された、暗電流制御電極と、
    を備え、
    前記ドリフト電極と前記暗電流制御電極は電気的に独立しており、ドリフト電極と暗電流制御電極の電圧を独立に制御でき、
    前記暗電流制御電極に接触する前記半導体基板の少なくとも一部に、不純物をドーピングした暗電流制御不純物層が形成されており、
    前記暗電流制御電極は複数あり、
    複数の前記ドリフト電極は、円対称の形状であり、
    複数の前記暗電流制御電極は、切片形状であり、
    前記暗電流制御不純物層は、一部のみが前記暗電流制御電極に電気的に接触して円対称に形成されている、放射線検出器。
  8. 複数の前記暗電流制御電極は、暗電流制御電極接続用電極で電気的に接続されて同電位となる、
    請求項7記載の放射線検出器。
  9. 前記暗電流制御電極に印加される電圧は、隣接するドリフト電極に印加される電圧に比べて、プラス側の電圧である、
    請求項7記載の放射線検出器。
  10. 前記ドリフト電極に印加される電圧は負電圧、
    前記暗電流制御電極に印加される電圧は0V以上の電圧である、
    請求項9記載の放射線検出器。
  11. 前記ドリフト電極に印加される電圧は0V~-200Vの範囲内である、
    請求項10記載の放射線検出器。
  12. 前記暗電流制御電極に印加される電圧は共通の接地電位である、
    請求項10記載の放射線検出器。
  13. 前記半導体基板の第2の面に形成された、バックコンタクト電極を備え、前記バックコンタクト電極には前記ドリフト電極の0.9~10倍の電圧が印加される、請求項7記載の放射線検出器。
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