JP7099876B2 - 潤滑油組成物及びその製造方法、駆動系機器の潤滑方法並びに駆動系機器 - Google Patents

潤滑油組成物及びその製造方法、駆動系機器の潤滑方法並びに駆動系機器 Download PDF

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Description

本発明は、潤滑油組成物及びその製造方法、駆動系機器の潤滑方法並びに駆動系機器に関する。
緩衝器、変速機、パワーステアリング等の駆動系機器、エンジン、油圧作動等の様々な用途に用いられる潤滑油組成物には、各用途に応じた特性が求められている。潤滑油組成物の特性は、使用する基油の性状、添加剤の種類等に大きく左右される場合が多く、要求された特性を発現し得る潤滑油組成物を製造するために、基油及び添加剤の開発、またこれらの配合の開発等が広く行われている。
例えば、四輪車、二輪車等の自動車、住宅の耐震機構等に用いられる緩衝器、変速機等の駆動系機器には、滑り軸受け、ピストンリング等の部品が組み込まれており、これらの部品において生じる摺動箇所の潤滑に、潤滑油組成物が用いられる。緩衝器に用いられる潤滑油組成物には、緩衝器内の上記部品における摺動箇所を潤滑する性能はもちろんのこと、緩衝器内に充填され、ピストンが伸縮する際に流体抵抗を生じさせることにより、自動車用緩衝器であれば路面から車体に伝わる振動、住宅用緩衝器であれば地震等による振動、を減衰する性能も要求される。例えば、自動車用緩衝器において、滑り軸受けは緩衝器業界ではブッシュと呼ばれており、ピストンロッドと摺動する部品である。ピストンロッド-ブッシュ間、インナーチューブ-ピストンリング間等の摺動箇所における摩擦特性を最適化することにより、自動車の乗り心地を制御するとともに、部品の摩擦及び摩耗を防止し、耐久性が得られることとなる。
滑り軸受け、ピストンリング等の摺動箇所を伴う部品が組み込まれる緩衝器、変速機等の駆動系機器に用いられる潤滑油組成物には、とりわけ摺動箇所を潤滑する性能として、耐摩耗性が求められる。このような性能を有する潤滑油組成物として、例えば、基油にジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)等の耐摩耗剤等を配合した潤滑油組成物、また潤滑油基油にジオレイルハイドロジェンホスファイト、ジラウリルハイドロジェンホスファイト等の酸性亜リン酸ジエステル等を配合してなる自動車緩衝器用潤滑油組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003-147379号公報
ところで、滑り軸受け、ピストンリング等の部品に自己潤滑性を有するポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」と称することがある。)素材が用いられることがあり、例えば、青銅焼結材にPTFEコーティングされた滑り軸受け、PTFE素材製のピストンリング等が存在する。PTFE素材は、それ自体が柔らかい材料であることから、ガラス繊維、グラファイト、カーボン繊維といった強化材が配合されており、摺動箇所においてこれらの強化材に起因した摩耗により、駆動系機器の耐久性が低下するといった問題が生じる場合がある。耐久性の低下は、例えば強化材としてガラス繊維が配合されたPTFE素材のピストンリングに接するインナーチューブ上に摺動方向に生じる摩耗による摩耗量の増加に伴い、摺動箇所の隙間が広くなることで、減衰性能が低下し、結果として緩衝器の性能が損なわれることで発生する。よって、緩衝器等の駆動系機器の耐久性を向上させるには、潤滑油組成物の耐摩耗性を向上させて、摺動箇所における摩耗痕の発生を抑制することが重要となる。
駆動系機器における摺動箇所の潤滑には、金属間の潤滑とともに、PTFE素材を用いた部品の摺動箇所における潤滑、すなわち強化材を含むPTFE素材と金属との潤滑が存在する。また、滑り軸受け、ピストンリング等における摺動箇所の潤滑には、摺動箇所の中央部近傍におけるピストンロッド、インナーチューブ等の部品が連続的に動いている状態における潤滑と、摺動箇所の端部における該部品が止まった状態から動き出す状態における潤滑と、主に二種類の潤滑が存在する。そのため、潤滑油組成物には、これらの異なる潤滑に対応し得る耐摩耗性が求められるようになっている。
また、自動車の大型化(排気量増加)や性能向上に伴い、これらに用いられる潤滑油組成物には高い酸化安定性が求められている。トランスミッションは、マニュアルトランスミッションからオートマチックトランスミッション、ベルト式無段変速機、チェーン式無段式変速機、デュアルトランスミッション等の様々な新しいトランスミッションが開発されている。かかるトランスミッションに適合した潤滑油組成物を開発するために、数多くの添加剤を配合することが必要となる。添加剤を加えると一般的には酸化安定性が悪くなる傾向にあるため、酸化安定性を向上させる添加剤を加えるか、または酸化安定性を悪化させない添加剤を選択する必要がある。緩衝器用潤滑油組成物に用いる添加剤においても、その種類によっては酸化安定性を悪化させるものがあり、その場合には、酸化安定性を向上させる添加剤を加えるか、または酸化安定性を悪化させない添加剤を選択する必要がある。
しかしながら、基油にジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)等の耐摩耗剤を配合した潤滑油組成物は、酸化安定性には効果を示すものの、耐摩耗性、とりわけ摺動端部におけるかじり痕についての耐摩耗性に劣るものである。また、特許文献1に記載されるジオレイルハイドロジェンホスファイト、ジラウリルハイドロジェンホスファイト等の酸性亜リン酸ジエステル等が配合される潤滑油組成物は、耐摩耗性には効果を示すものの、酸化安定性に劣るものである。このように、従来の潤滑油組成物では、耐摩耗性及び酸化安定性を高い次元で両立するものは存在していない状況にある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、耐摩耗性及び酸化安定性に優れた潤滑油組成物及びその製造方法、該潤滑油組成物を用いた駆動系機器の潤滑方法並びに駆動系機器を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑みて鋭意検討の結果、下記の発明により上記課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明は、下記の構成を有する優れた潤滑油組成物及びその製造方法、該潤滑油組成物を用いた駆動系機器の潤滑方法並びに駆動系機器を提供するものである。
1.基油と、下記一般式(1)で表されるリン含有化合物と、を含有する潤滑油組成物。
Figure 0007099876000001

(一般式(1)中、R11は炭素数1以上30以下の1価の炭化水素基を示し、X11は酸素原子を含み、炭素数1以上30以下の有機基を示し、n11は1又は2の整数を示す。)
2.基油と、下記一般式(1)で表されるリン含有化合物と、を配合する潤滑油組成物の製造方法。
Figure 0007099876000002

(一般式(1)中、R11は炭素数1以上30以下の1価の炭化水素基を示し、X11は酸素原子を含み、炭素数1以上30以下の有機基を示し、n11は1又は2の整数を示す。)
3.上記1に記載の潤滑油組成物を用いた駆動系機器の潤滑方法。
4.上記1に記載の潤滑油組成物を用いた駆動系機器。
本発明によれば、耐摩耗性及び酸化安定性に優れた潤滑油組成物及びその製造方法、該潤滑油組成物を用いた駆動系機器の潤滑方法並びに駆動系機器を提供することができる。
以下、本発明の実施形態(以後、単に「本実施形態」と称する場合がある。)について説明する。なお、本明細書中において、数値範囲の記載に関する「以上」、「以下」及び「~」に係る数値は任意に組み合わせできる数値である。
[潤滑油組成物]
本実施形態の潤滑油組成物は、基油と、下記一般式(1)で表されるリン含有化合物とを含有するものである。以下、本実施形態の潤滑油組成物が含有し得る成分について具体的に説明する。
Figure 0007099876000003

(一般式(1)中、R11は炭素数1以上30以下の1価の炭化水素基を示し、X11は酸素原子を含み、炭素数1以上30以下の有機基を示し、n11は1又は2の整数を示す。)
(リン含有化合物)
本実施形態の潤滑油組成物は、下記一般式(1)で表されるリン含有化合物(以下、単に「リン含有化合物」と称することがある。)を含有することを要する。本実施形態の潤滑油組成物がリン含有化合物を含有しないと、優れた耐摩耗性及び酸化安定性を同時に得られない。ここで、耐摩耗性には、摺動箇所の中央部近傍における潤滑に対する耐摩耗性(摩耗痕の発生抑制性能)と、摺動箇所の端部における潤滑に対する耐摩耗性(かじり痕の発生抑制性能)との両方が含まれる。また、耐摩耗性が優れているとは、摺動箇所に係る材質によらず、すなわち摺動箇所に係る材質が金属-金属に限られず、強化材が配合されたPTFE素材-金属であっても、摩耗痕の発生抑制性能とかじり痕の発生抑制性能とに優れていることを意味する。よって、本実施形態の潤滑油組成物は、上記リン含有化合物を含有することにより、摺動箇所に係る材質によらず、性質の異なる二つの痕の発生抑制性能、すなわち摩耗痕及びかじり痕の発生抑制性能を同時に発現する優れた耐摩耗性とともに、酸化安定性をも有するものとなり得る。
Figure 0007099876000004
一般式(1)中、R11は炭素数1以上30以下の1価の炭化水素基を示し、X11は酸素原子を含み、炭素数1以上30以下の有機基を示し、n11は1又は2の整数を示す。
11の1価の炭化水素基としては、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基等が好ましく挙げられ、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基の脂肪族炭化水素基がより好ましく、アルキル基、アルケニル基が更に好ましく、特にアルキル基が好ましい。これらの1価の炭化水素基がアルキル基、アルケニル基の場合は直鎖状、分岐状のいずれであってもよいが、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、分岐状のものが好ましい。また、シクロアルキル基、アリール基は例えばデカリル基、ナフチル基、ビシクロ環を有する基等の多環式の基であってもよい。
これらの1価の炭化水素基は、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、ニトロ基、シアノ基等の酸素原子及び/又は窒素原子を含む置換基を有するもの、また窒素原子、酸素原子、ハロゲン原子等により一部が置換されたものであってもよく、1価の炭化水素基がシクロアルキル基、アリール基の場合は更にアルキル基、アルケニル基等の置換基を有していてもよい。
また、n11が2の場合、複数のR11の1価の炭化水素基は同じでも異なっていてもよく、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点、また入手容易性を考慮すると、同じであることが好ましい。
11の1価の炭化水素基の炭素数は、後述するX11が-R12OHで表される水酸基を含む有機基である場合であって、1価の炭化水素基がアルキル基の場合、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、好ましくは3以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは6以上であり、上限として好ましくは20以下、より好ましくは16以下、更に好ましくは10以下であり、1価の炭化水素がアルケニル基の場合、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは6以上であり、上限として好ましくは20以下、より好ましくは16以下、更に好ましくは10以下である。また、1価の炭化水素がシクロアルキル基の場合、炭素数は好ましくは5以上20以下であり、1価の炭化水素がアリール基の場合、炭素数は好ましくは6以上20以下である。
11の1価の炭化水素基の炭素数は、後述するX11が-OR13で表される有機基である場合であって、1価の炭化水素基がアルキル基の場合、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、好ましくは1以上であり、上限として好ましくは12以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは3以下であり、1価の炭化水素がアルケニル基の場合、好ましくは2以上であり、上限として好ましくは12以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは4以下である。また、1価の炭化水素がシクロアルキル基の場合、炭素数は好ましくは5以上20以下であり、1価の炭化水素がアリール基の場合、炭素数は好ましくは6以上20以下である。
11は酸素原子を含み、かつ炭素数1以上30以下の有機基を示す。一般式(1)で表されるように、本実施形態で用いられるリン含有化合物は、リン原子に連結する全ての基が酸素原子を含む有機基である(二重結合を介して結合する酸素原子を除く。)という構造を有している。このような構造を有するリン含有化合物を用いることで、優れた耐摩耗性及び酸化安定性が得られる。
また、X11について、X11が酸素原子を含み、かつ炭素数1以上30以下の有機基でないと、優れた酸化安定性が得られず、またリン原子に二重結合を介して連結する酸素原子を有しないと、優れた酸化安定性が得られない。
11の酸素原子を含み、かつ炭素数1以上30以下の有機基としては、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、例えば-R12OH(R12は炭素数1以上30以下の2価の炭化水素基を示す。)で表される水酸基を含む有機基(以下、単に「水酸基を含む有機基」と称することがある。)、-OR13(R13は炭素数1以上30以下の1価の炭化水素基を示す。)で表される有機基(以下、「ヒドロカルビルオキシ基」と称することがある。)、-R14-O-R15(R14は炭素数1以上30以下の2価の炭化水素基を示し、R15は炭素数1以上30以下の1価の炭化水素基を示す。)で表されるエーテル結合を有する有機基が好ましく挙げられる。中でも、水酸基を含む有機基、ヒドロカルビルオキシ基が好ましく、更に優れた耐摩耗性を得ようとする場合は水酸基を含む有機基が好ましく、更に優れた酸化安定性を得ようとする場合はヒドロカルビルオキシ基が好ましい。
11の有機基の-R12OHにおいて、R12は炭素数1以上30以下の2価の炭化水素基を示し、またX11の有機基の-OR13において、R13は炭素数1以上30以下の1価の炭化水素基を示す。
11が1の場合、複数のX11の有機基は同じでも異なっていてもよく、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点、また入手容易性を考慮すると、同じであることが好ましい。また、X11の有機基がヒドロカルビルオキシ基である場合、リン原子に連結する三つのヒドロカルビルオキシ基は同じでも異なっていてもよく、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点、また入手容易性を考慮すると、同じであることが好ましい。
12の2価の炭化水素基としては、上記R11の1価の炭化水素基として例示した基より水素原子を1つ除いた基、すなわちアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基等が好ましく挙げられる。中でも、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、アルキレン基、アルケニレン基が好ましく、アルキレン基がより好ましい。また、アルキレン基、アルケニレン基は直鎖状、分岐状のいずれであってもよいが、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、直鎖状のものが好ましい。
12の2価の炭化水素基の炭素数は、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、2価の炭化水素基がアルキレン基の場合は好ましくは1以上であり、上限として好ましくは12以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは3以下、特に好ましくは2以下である。2価の炭化水素基がアルケニレン基の場合は好ましくは2以上であり、上限として好ましくは12以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは3以下である。また、2価の炭化水素がシクロアルキレン基の場合、炭素数は好ましくは5以上20以下であり、1価の炭化水素がアリーレン基の場合、炭素数は好ましくは6以上20以下である。
13の炭素数1以上30以下の1価の炭化水素基としては、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、上記R11の1価の炭化水素基として例示した基と同じものが好ましく挙げられる。中でも、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、アルキル基、アルケニル基が好ましく、アルケニル基がより好ましい。
13の1価の炭化水素基の炭素数は、1価の炭化水素基がアルキル基の場合、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、好ましくは4以上、より好ましくは7以上、更に好ましくは12以上、より更に好ましくは16以上であり、上限として好ましくは24以下、より好ましくは22以下、更に好ましくは20以下である。1価の炭化水素がアルケニル基の場合、好ましくは4以上、より好ましくは7以上、更に好ましくは12以上、より更に好ましくは16以上であり、上限として好ましくは24以下、より好ましくは22以下、更に好ましくは20以下である。また、1価の炭化水素がシクロアルキル基の場合、炭素数は好ましくは5以上20以下であり、1価の炭化水素がアリール基の場合、炭素数は好ましくは6以上20以下である。
また、R14の2価の炭化水素基としては、上記R12の2価の炭化水素基として例示したものが好ましく挙げられ、またR15の1価の炭化水素基としては、上記R13の1価の炭化水素基として例示したものが好ましく挙げられる。
11が水酸基を含む有機基であり、かつn11が1の場合、リン含有化合物はリン原子に1つのヒドロカルビルオキシ基と2つの水酸基を含む有機基とが連結した構造を有するホスフィン酸エステルとなり、n11が2の場合は2つのヒドロカルビルオキシ基と1つの水酸基を含む有機基とが連結した構造を有するホスホン酸エステルとなる。
11が水酸基を含む有機基である場合、n11は1又は2のいずれであってもよいが、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、n11は2であることが好ましい、すなわち、X11が水酸基を含む有機基である場合、リン含有化合物はヒドロカルビルオキシ基を二つ有し、一つの水酸基を含む有機基を有するホスホン酸エステルであることが好ましい。またこの場合、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、R11の炭素数がR12の炭素数よりも多いことが好ましい。
また、X11がヒドロカルビルオキシ基である場合、リン含有化合物はリン原子に三つのヒドロカルビルオキシ基が連結した構造を有するもの(リン酸エステル)となる。この場合、n11は1又は2のいずれであってもよいが、n11が2であり、R13の炭素数がR11の炭素数よりも多いことが好ましい。
一般式(1)で表されるリン含有化合物としては、一つのヒドロカルビルオキシ基及び二つの水酸基を含む有機基を有するホスフィン酸エステル、二つのヒドロオカルビルオキシ基及び一つの水酸基を含む有機基を有するホスホン酸エステル、三つのヒドロカルビルオキシ基を有するリン酸エステルが挙げられ、耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、二つのヒドロオカルビルオキシ基及び一つの水酸基を含む有機基を有するホスホン酸エステル、三つのヒドロカルビルオキシ基を有するリン酸エステルが好ましく、中でも、更に優れた耐摩耗性を得ようとする場合はホスホン酸エステルが好ましく、更に優れた酸化安定性を得ようとする場合はリン酸エステルが好ましい。
本実施形態において、リン含有化合物としてホスフィン酸エステル、ホスホン酸エステル、リン酸エステルのいずれとするかは、所望の性能に応じて選択すればよい。また、リン含有化合物としては、一種のホスフィン酸エステル、ホスホン酸エステル、リン酸エステルを用いてもよいし、複数のホスフィン酸エステル、ホスホン酸エステル、リン酸エステルを用いてもよいし、これらを組み合わせて用いてもよい。
リン含有化合物の組成物全量基準の含有量は、耐摩耗性及び酸化安定性をより向上させる観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、上限として好ましくは3.0質量%以下、より好ましくは2.0質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以下である。
(基油)
本実施形態の潤滑油組成物に含まれる基油としては、鉱油、合成油のいずれであってもよい。
鉱油としては、パラフィン基系、ナフテン基系、中間基系の原油を常圧蒸留して得られる常圧残油;該常圧残油を減圧蒸留して得られた留出油;該留出油を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製等のうちの1つ以上の処理を行って精製した鉱油、例えば、軽質ニュートラル油、中質ニュートラル油、重質ニュートラル油、ブライトストック、またフィッシャー・トロプシュ法等により製造されるワックス(GTLワックス)を異性化することで得られる鉱油等が挙げられる。
また、鉱油としては、API(米国石油協会)の基油カテゴリーにおいて、グループ1、2、3のいずれに分類されるものでもよいが、スラッジ生成をより抑制することができる観点から、グループ2、3に分類されるものが好ましい。
合成油としては、例えば、ポリブテン、エチレン-α-オレフィン共重合体、α-オレフィン単独重合体又は共重合体等のポリα-オレフィン類;ポリオールエステル、二塩基酸エステル、リン酸エステル等の各種エステル油;ポリフェニルエーテル等の各種エーテル;ポリグリコール;アルキルベンゼン;アルキルナフタレン等が挙げられる。
本実施形態においては、基油は、少なくとも一種の鉱油、少なくとも一種の合成油、又は少なくとも一種の鉱油と少なくとも一種の合成油とを混合した混合油でもよい。本実施形態においては、安価であり、より優れた粘度特性を得る観点から、鉱油が好ましい。
基油の粘度については特に制限はないが、高温時の焼付き防止の観点から、40℃動粘度は、3.0mm/s以上が好ましく、4.0mm/s以上がより好ましく、5.0mm/s以上が更に好ましい。また、低温流動性の確保の観点から、30.0mm/s以下が好ましく、20.0mm/s以下がより好ましく、10.0mm/s以下が更に好ましい。これと同様の観点から、基油の100℃動粘度は、1.0mm/s以上が好ましく、1.5mm/s以上がより好ましく、2.0mm/s以上が更に好ましい。また上限は、15.0mm/s以下が好ましく、10.0mm/s以下がより好ましく、5.0mm/s以下が更に好ましい。基油の粘度指数は、70以上が好ましく、71以上がより好ましく、72以上が更に好ましい。本明細書において、動粘度、及び粘度指数は、JIS K 2283:2000に準拠し、ガラス製毛管式粘度計を用いて測定した値である。基油の動粘度、粘度指数が上記範囲内であると、潤滑油組成物としてより適正な粘度特性を有するものとなり、また耐摩耗性及び酸化安定性が向上する。
また、基油の15℃密度は、潤滑油組成物としてより適正な潤滑性能を発揮する観点から、好ましくは0.80g/cm以上、より好ましくは0.82g/cm以上、更に好ましくは0.83g/cm以上であり、上限として好ましくは0.95g/cm以下、より好ましくは0.93/cm以下、更に好ましくは0.88g/cm以下である。本明細書において、15℃密度は、JIS K2249:2011に準拠して測定した値である。
基油の組成物全量基準の含有量は、潤滑油組成物としてより適正な粘度を有するものとし、また耐摩耗性及び酸化安定性を向上させる観点から、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは85質量%以上である。また上限として好ましくは99.95質量%以下、より好ましくは99.9質量%以下であり、更に好ましくは99.5質量%以下である。
(その他添加剤)
本実施形態の潤滑油組成物は、上記基油及びリン含有化合物を含むものであり、基油及びリン含有化合物からなるものであってもよいし、また、基油及びリン含有化合物以外に、例えば、粘度指数向上剤、分散剤、酸化防止剤、極圧剤、金属不活性化剤、消泡剤、摩擦低減剤、油性剤等のその他添加剤を含むものであってもよい。これらのその他添加剤は、単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
その他添加剤の合計含有量は、所望に応じて適宜決定すればよく、特に制限はないが、その他添加剤を添加する効果を考慮すると、組成物全量基準で、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、上限として好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
粘度指数向上剤としては、例えば、質量平均分子量(Mw)が好ましくは500~1,000,000、より好ましくは5,000~800,000、更に好ましくは10,000~700,000の非分散型ポリメタクリレート、分散型ポリメタクリレート等のポリメタクリレート;質量平均分子量(Mw)が好ましくは800~300,000、より好ましくは10,000~200,000、更に好ましくは20,000~150,000のオレフィン系共重合体(例えば、エチレン-プロピレン共重合体等)、分散型オレフィン系共重合体、スチレン系共重合体(例えば、スチレン-ジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体等)等の重合体;などが挙げられる。
分散剤としては、例えば、ホウ素非含有コハク酸イミド類、ホウ素含有コハク酸イミド類、ベンジルアミン類、ホウ素含有ベンジルアミン類、コハク酸エステル類、脂肪酸あるいはコハク酸で代表される一価又は二価カルボン酸アミド類等の無灰系分散剤が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ジフェニルアミン系酸化防止剤、ナフチルアミン系酸化防止剤等のアミン系酸化防止剤;モノフェノール系酸化防止剤、ジフェノール系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等のフェノール系酸化防止剤;三酸化モリブデン及び/又はモリブデン酸とアミン化合物とを反応させてなるモリブデンアミン錯体等のモリブデン系酸化防止剤;などが挙げられる。
極圧剤としては、硫化油脂、硫化脂肪酸、硫化エステル、硫化オレフィン、ジヒドロカルビルポリサルファイド、チアジアゾール化合物、アルキルチオカルバモイル化合物、チオカーバメート化合物等の硫黄系極圧剤;ジアルキルチオカルバミン酸亜鉛(Zn-DTC)、ジアルキルチオカルバミン酸モリブデン(Mo-DTC)等の硫黄-窒素系極圧剤;ジアルキルジチオリン酸亜鉛(Zn-DTP)、ジアルキルジチオリン酸モリブデン(Mo-DTP)等の硫黄-リン系極圧剤;などが挙げられる。
また、金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾール系、トリルトリアゾール系、チアジアゾール系、及びイミダゾール系化合物等が挙げられ、消泡剤としては、シリコーン油、フルオロシリコーン油等のシリコーン系消泡剤、フルオロアルキルエーテル等のエーテル系消泡剤が挙げられ、摩擦低減剤としては、例えば脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪族アミン、脂肪族アミン塩、脂肪族アミド等が挙げられ、また油性剤としてはグリセロールモノオレエート、グリセロールジオレエート等のグリセロールエステル等が挙げられる。
(潤滑油組成物の各種物性)
本実施形態の潤滑油組成物の40℃における動粘度は、高温時の焼付き防止及び低温流動性の確保の観点から、好ましくは3.0mm/s以上、より好ましくは4.0mm/s以上、更に好ましくは5.0mm/s以上であり、上限として好ましくは30.0mm/s以下、より好ましくは20.0mm/s以下、更に好ましくは10.0mm/s以下である。これと同様の観点から、本実施形態の潤滑油組成物の100℃における動粘度は、好ましくは1.0mm/s以上、より好ましくは1.5mm/s以上、更に好ましくは2.0mm/s以上であり、上限として好ましくは15.0mm/s以下、より好ましくは10.0mm/s以下、更に好ましくは5.0mm/s以下である。また、本実施形態の潤滑油組成物の粘度指数は、好ましくは70以上、より好ましくは71以上、更に好ましくは72以上である。
本実施形態の潤滑油組成物の摩耗痕幅は、0.55mm以下となることが好ましく、0.50mm以下となることがより好ましく、0.40mm以下となることが更に好ましい。また、かじり痕は発生しないことが好ましい。ここで、摩耗痕幅及びかじり痕は、実施例に記載される方法により測定されるものである。
また、本実施形態の潤滑油組成物の酸化安定性について、銅溶出量は少なければ少ないほど好ましく、具体的には、10.0質量ppm以下が好ましく、8.0質量ppm以下がより好ましく、3.0質量ppm以下が更に好ましい。鉄溶出量は少なければ少ないほど好ましく、具体的には、5.0質量ppm以下が好ましく、3.0質量ppm以下がより好ましく、1.0質量ppm以下が更に好ましい。
ラッカー度は1以下であることが好ましい。
n-ペンタンの不溶解分は少なければ少ないほど好ましく、具体的には、0.02質量%未満が好ましく、0.01質量%以下がより好ましく、0.005質量%以下が更に好ましい。
ミリポア値は少なければ少ないほど好ましく、具体的には、5.0mg/100ml未満が好ましく、3.0mg/100ml以下がより好ましく、2.0mg/100ml以下が更に好ましい。
また、40℃動粘度変化率は小さければ小さいほど好ましく、具体的には±1.0%未満が好ましく、±0.8%以下がより好ましく、±0.6%以下が更に好ましい。
上記銅溶出量、鉄溶出量、ラッカー度、n-ペンタンの不溶解分、ミリポア値及び40℃動粘度変化率は、実施例に記載される方法により決定されるものである。
(潤滑油組成物の用途)
本実施形態の潤滑油組成物は、耐摩耗性及び酸化安定性に優れるものであるため、例えば、緩衝器、変速機、パワーステアリング等の駆動系機器用、エンジン用、油圧作動用、タービン用、圧縮機用、工作機械用、切削用、ギヤ用、流体軸受け用、転がり軸受け用等の様々な機器、部品等の用途に好適に用いられる。耐摩耗性及び酸化安定性に優れるという特徴を考慮すると、駆動系機器に用いられることが好ましく、緩衝器、とりわけ四輪車、二輪車等の自動車用緩衝器、特に四輪車用緩衝器に用いられることが好ましい。
また、優れた耐摩耗性を有効に活用する観点から、上記機器で、ガラス繊維、グラファイト、カーボン繊維といった強化材が配合されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)素材が用いられる部品を備える機器に好適に用いることができ、例えば青銅焼結材にPTFEコーティングされた滑り軸受け、PTFE素材製のピストンリング等が用いられる機器で、ピストンロッド-ブッシュ間、インナーチューブ-ピストンリング間の潤滑が必要となる駆動系機器、好ましくは緩衝器、中でも四輪車、二輪車等の自動車用緩衝器、特に四輪車用緩衝器に好適に用いられる。
[潤滑油組成物の製造方法]
本実施形態の潤滑油組成物の製造方法は、基油と、下記一般式(1)で表されるリン含有化合物と、を配合することを特徴とするものである。
Figure 0007099876000005
一般式(1)中、R11は炭素数1以上30以下の1価の炭化水素基を示し、X11は酸素原子を含み、炭素数1以上30以下の有機基を示し、n11は1又は2の整数を示す。
本実施形態の潤滑油組成物の製造方法において、基油、リン含有化合物は、本実施形態の潤滑油組成物に含まれるものとして説明したものと同じであり、これらの含有量は、本実施形態の潤滑油組成物における含有量として説明したものと同じである。また、本実施形態の潤滑油組成物の製造方法において、基油、リン含有化合物以外の成分、例えば本実施形態の潤滑油組成物に含み得る成分として説明したその他添加剤を配合してもよい。
潤滑油組成物を製造するに際し、基油とリン含有化合物との配合において、配合順序は特に制限はなく、どのような順序で配合してもよい。また、その他添加剤を配合する場合、その配合順序には特に制限はなく、例えば、その他添加剤として用いる各種添加剤を、基油とリン含有化合物とを配合したものに、逐次配合すればよい。
[駆動系機器の潤滑方法]
本実施形態の駆動系機器の潤滑方法は、上記の本実施形態の潤滑油組成物を用いることを特徴とするものである。
上記の本実施形態の潤滑油組成物は、耐摩耗性及び酸化安定性に優れるものであるため、本実施形態の潤滑方法は、緩衝器、変速機、パワーステアリング等の駆動系機器、中でも緩衝器、とりわけ四輪車、二輪車等の自動車用緩衝器、特に四輪車用緩衝器の潤滑に好適に採用することができる。これらの駆動系機器は、通常ガラス繊維、グラファイト、カーボン繊維といった強化材が配合されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)素材が用いられる部品、例えば青銅焼結材にPTFEコーティングされた滑り軸受け、PTFE素材製のピストンリング等の部品が備えられており、これらの部品における潤滑、より具体的には、ピストンロッド-ブッシュ間、インナーチューブ-ピストンリング間の潤滑が必要となる。本実施形態の潤滑油組成物を用いることで、これら部品の摺動箇所に係る材質によらず、すなわち摺動箇所に係る材質が金属-金属に限られず、PTFE素材-金属であっても、摩耗痕及びかじり痕の発生を抑制することができ、駆動系機器の耐久性を向上させることができる。よって、本実施形態の駆動系機器の潤滑方法は、駆動系機器の中でも、ポリテトラフルオロエチレンが用いられた部品を備える駆動系機器に特に好適に採用される。
[駆動系機器]
本実施形態の駆動系機器は、上記本実施形態の潤滑油組成物を用いたものである。本実施形態の駆動系機器としては、緩衝器、変速機、パワーステアリング等の駆動系機器、中でも緩衝器、とりわけ四輪車、二輪車等の自動車用緩衝器、特に四輪車用緩衝器が好適に挙げられる。
上記の本実施形態の潤滑油組成物は、摺動箇所に係る材質が金属-金属に限られず、PTFE素材-金属であっても、摩耗痕及びかじり痕の発生を抑制できる、優れた耐摩耗性を有していることから、結果として本実施形態の駆動系機器は耐久性が高いものとなる。本実施形態の駆動系機器に用いられる潤滑油組成物の特徴を考慮すると、本実施形態の駆動系機器は、ガラス繊維、グラファイト、カーボン繊維といった強化材が配合されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)素材が用いられる部品、例えば青銅焼結材にPTFEコーティングされた滑り軸受け、PTFE素材製のピストンリング等の部品を備えるものであることが好ましい。
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら制限されるものではない。
基油、潤滑油組成物の性状、性能の測定及び評価は以下の方法で行った。
(1)動粘度
JIS K 2283:2000に準拠し、40℃、100℃における動粘度を測定した。
(2)粘度指数(VI)
JIS K 2283:2000に準拠して測定した。
(3)15℃密度
JIS K2249:2011に準拠して測定した。
(4)耐摩耗性の評価(摩耗痕幅)
表1に記載の各成分を混合して得られた各実施例及び比較例の潤滑油組成物について、ボール・オン・ディスク型の往復動摩擦試験機(バウデン・レーベン式)使い、荷重29.4N、温度100℃、すべり速度50mm/s、ストローク10mm、時間30分で摩擦試験を行い、ディスク上の摩耗痕幅を測定した。ボールは、ガラス球(直径12mm)であり、ディスクは材質SPCC-SBである。摩耗痕幅が小さいほど、耐摩耗性に優れているといえる。
(5)耐摩耗性の評価(かじり痕)
表1に記載の各成分を混合して得られた各実施例及び比較例の潤滑油組成物について、上記(4)耐摩耗性の評価と同じ摩擦試験を行い、ディスク上の往復動させる端部におけるかじり痕の有無を目視にて確認した。かじり痕が無ければ、耐摩耗性に優れているといえる。
(6)酸化安定性の評価
表1に記載の各成分を混合して得られた各実施例及び比較例の潤滑油組成物について、以下(a)~(e)の試験を行い得られた、銅の溶出量(質量ppm)をA、鉄の溶出量(質量ppm)をB、ラッカー色評点をC、n-ペンタン不溶解分(質量%)をD、ミリポア値(mg/100ml)をE、及び40℃動粘度変化率(%)をFとして、Aは10.0質量ppm以下を、Bは5.0質量ppm以下を、Cは1以下を、Dは0.02質量%未満を、Eは5.0mg/100ml未満を、Fは±1.0%未満を合格とした。A~Fの6項目についての合格数合格数について、以下の基準で評価し、酸化安定性の総合評価とした。評価1であれば合格とする。
1:A~Fの6項目の全てが合格となった。
2:A~Fの4つ以上5つ以下の項目で合格となった。
3:A~Fの3つ以下の項目で合格となった。
(a)銅及び鉄の溶出量の測定
表1に記載の各成分を混合して得られた各実施例及び比較例の潤滑油組成物について、JIS K2514-1:2013に準拠するISOT試験にて、該潤滑油組成物に触媒である板状の鉄触媒及び銅触媒を加えて、試験温度120℃、試験時間24時間、撹拌速度1300rpmとして試料を劣化させた後、銅の溶出量(質量ppm)、及び鉄の溶出量(質量ppm)を測定した。銅の溶出量をAとし、鉄の溶出量をBとした。
(b)ラッカー度の測定
表1に記載の各成分を混合して得られた各実施例及び比較例の潤滑油組成物について、JIS K2514-1:2013に準拠する酸化試験を行い、評価見本(カラースケール)と比較してラッカー度を求め、Cとした。
(c)n-ペンタン不溶解分の測定
表1に記載の各成分を混合して得られた各実施例及び比較例の潤滑油組成物を試料油とし、上記(a)銅及び鉄の溶出量の測定で行ったISOT試験と同じ試験を行った後、n-ペンタン不溶解分(A法)(質量%)を測定した。n-ペンタン不溶解分(A法)(質量%)をDとした。
(d)ミリポア値の測定
表1に記載の各成分を混合して得られた各実施例及び比較例の潤滑油組成物を試料油とし、試料容器に、試料油300mlをシリンダ容器に入れ、触媒である板状の鉄触媒及び銅触媒を加え、空気吹き込み管によって空気を10L/hで吹き込みながら、150℃にて24時間加熱して、インディアナ酸化試験を行った。次いで、SAE-ARP-785-63:1996に準拠して、インディアナ酸化試験後の試料油300ml中の析出物をろ過採取(平均孔径:0.8μm)し、その質量をミリポア値(mg/100ml)として測定した。ミリポア値(mg/100ml)をEとした。
(e)40℃動粘度変化率の測定
表1に記載の各成分を混合して得られた各実施例及び比較例の潤滑油組成物を試料油とし、JASO M347-95に準拠し、超音波を60分間照射して得られた超音波処理品、及び未処理の試料油について、JIS K2283:2000に準拠して40℃動粘度を測定し、処理品の40℃動粘度をv、未処理品の40℃動粘度をvとしたときの低下率((v-v)/v×100)を40℃動粘度変化率とし、Fとした。
(実施例1、2、及び比較例1~12の潤滑油組成物の調製)
下記表1に示す配合処方に従い配合して、潤滑油組成物を調製した。得られた各潤滑油組成物について、上記方法により測定した各性状及び性能の評価結果を表1に示す。
Figure 0007099876000006
本実施例で用いた表1に示される各成分の詳細は以下の通りである。
・基油:パラフィン系鉱油(40℃動粘度:8.386mm/s、100℃動粘度:2.300mm/s、粘度指数:78、15℃密度:0.8682g/cm
・リン含有化合物1:一般式(1)において、R11:2-エチルヘキシル基、X11:-R12OH(R12:メチレン基)、n11:2のホスホン酸エステル(ヒドロキシメチルホスホン酸ジ-2-エチルヘキシル)
・リン含有化合物2:一般式(1)において、R11:エチル基、X11:-OR13(R13:オレイル基)、n11:2のリン酸エステル(リン酸ジエチルオレイル)
・添加剤1:ジ-t-ブチルパラクレゾール(酸化防止剤)
・添加剤2:セスキオレイルアシッドホスフェート(モノオレイルアシッドホスフェートとジオレイルアシッドホスフェートとの混合物)
・添加剤3:酸性リン酸エステルのアミン塩(モノメチルアシッドホスフェートのアミン塩及びモノエチルアシッドホスフェートモノエチルの混合物)
・添加剤4:ジアルキルジチオリン酸亜鉛(第1級プロピル基、ブチル基及びヘキシル基含有)
・添加剤5:ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト
・添加剤6:ジアルキルジチオリン酸亜鉛(第2級プロピル基及びヘキシル基含有)
・添加剤7:3-(ジ-イソブトキシ-チオホスホリルスルファニル)-2-メチル-プロピオン酸
・添加剤8:2,5-ビス〔(1,1,3,3-テトラメチルブチル)ジチオ〕-1,3,4-チアジアゾール
・添加剤9:ジラウリルハイドロジェンホスファイト
・添加剤10:セスキラウリルハイドロジェンホスファイト(モノラウリルハイドロジェンホスファイトとジラウリルハイドロジェンホスファイトとの混合物、酸価:60mgKOH/g)
・添加剤11:セスキラウリルハイドロジェンホスファイト(モノラウリルハイドロジェンホスファイトとジラウリルハイドロジェンホスファイトとの混合物、酸価:70mgKOH/g)
・添加剤12:セスキラウリルハイドロジェンホスファイト(モノラウリルハイドロジェンホスファイトとジラウリルハイドロジェンホスファイトとの混合物、酸価:80mgKOH/g)
実施例1及び2の潤滑油組成物は、摩擦痕幅が0.55mm以下であり、かつかじり痕が発生せず、また銅溶出量が10.0質量ppm以下、鉄溶出量が5.0質量ppm以下、ラッカー度1以下、n-ペンタン不溶解分が0.02質量%未満、ミリポア値が5.0mg/100ml未満、かつ40℃動粘度変化率が±1.0%未満であることから、本実施形態の潤滑油組成物は優れた耐摩耗性及び酸化安定性を有するものであることが確認された。また、実施例1と2との対比から、リン含有化合物が水酸基を含む有機基を有するホスホン酸エステルであるとより優れた耐摩耗性が得られ、リン含有化合物がリン酸エステルであるとより優れた酸化安定性が得られることが分かる。
一方、一般式(1)で表されるリン含有化合物を含まない比較例1~12の潤滑油組成物は、耐摩耗性及び酸化劣化指数のいずれかの性能を満足することができず、優れた耐摩耗性及び酸化安定性を有するものとはいえないものであった。
また例えば、比較例4及び6の潤滑油組成物は、これまで耐摩耗剤として慣用されてきたジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)を含むものであるが、いずれもかじり痕が発生しており優れた耐摩耗性を有するものとはいえないものであった。比較例2の潤滑油組成物は、オレイルアシッドホスフェートを含むものであるが、水酸基がリン原子に連結している点で一般式(1)で表されるリン含有化合物と異なっており、優れた酸化安定性を有するものとはいえないものであった。比較例9~12の潤滑油組成物は、ラウリルハイドロジェンホスファイトを含むものであるが、水素原子がリン原子に連結している点で一般式(1)で表されるリン含有化合物と異なっており、優れた酸化安定性を有するものとはいえないものであった。
また、比較例4、5及び6の結果から、耐摩耗性において、摩耗痕幅及びかじり痕の一方を満足させれば他方も満足するというものではないことが分かる。
以上、実施例及び比較例の結果から、本実施形態の潤滑油組成物は、特定のリン含有化合物を含有することで、耐摩耗性について、異なる性質の潤滑に対して優れた性能を発揮し得るだけでなく、酸化安定性にも優れたものであることが確認された。

Claims (9)

  1. 基油と、下記一般式(1)で表されるリン含有化合物と、を含有する潤滑油組成物。
    Figure 0007099876000007

    (一般式(1)中、R11炭素数1以上6以下のアルキル基を示し、X11-OR 13 であり、R 13 が炭素数7以上20以下のアルケニル基を示し、n11は1又は2の整数を示す。)
  2. 前記一般式(1)中、n11が2である請求項に記載の潤滑油組成物。
  3. 前記リン含有化合物の組成物全量基準の含有量が、0.05質量%以上3.0質量%以下である請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
  4. 駆動系機器用である請求項1~のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
  5. 基油と、下記一般式(1)で表されるリン含有化合物と、を配合する潤滑油組成物の製造方法。
    Figure 0007099876000008

    (一般式(1)中、R11炭素数1以上6以下のアルキル基を示し、X11-OR 13 であり、R 13 が炭素数7以上20以下のアルケニル基を示し、n11は1又は2の整数を示す。)
  6. 請求項1~のいずれか1項に記載の潤滑油組成物を用いた駆動系機器の潤滑方法。
  7. 請求項1~のいずれか1項に記載の潤滑油組成物を用いた駆動系機器。
  8. ポリテトラフルオロエチレンが用いられた部品を備える請求項に記載の駆動系機器。
  9. 緩衝器である請求項7又は8に記載の駆動系機器。
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