JP7099699B2 - 透磁率の変化を検出するためのコア構造体および歪み検出装置 - Google Patents

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この発明はコア構造体および歪み検出装置に関し、とくに、検出対象部材の透磁率の変化を検出するために用いられるものに関する。
透磁率の変化を検出し、これを利用して動作する機器が公知である。たとえば、磁歪材料を用い、ビラリ効果を利用して、磁歪材料の透磁率の変化に基づき、磁歪材料に加わるトルクを検出することができる。
このような機器において、偏芯や磁歪材料の特性による周方向のバラつきに影響を受け、感度等の特性が周方向で大きく変動する場合がある。このような場合に、バラつき条件を緩和して検出精度を高めるために、検出対象部材の透磁率変化を全周にわたって検出するための構成が知られている。たとえば特許文献1の構成では、U字形のコアを周方向に配列して回転軸の全周の透磁率を検出し、回転軸に発生した歪みの値を算出する。
特開2010-8296号公報
しかしながら、従来の方法では、コアの製造が困難であるという問題があった。たとえば特許文献1の構成では、U字形のコアがそれぞれ別部材となっているので、コアを多数精密に位置合わせして配置する必要があり、コアの組立工程が複雑になる。
この発明はこのような問題点を解消するためになされたものであり、検出対象部材の透磁率変化を全周にわたって検出するためのコア構造体および歪み検出装置において、より容易に製造できるものを提供することを目的とする。
この発明に係るコア構造体は、磁性体を含む環状のコアと、検出コイルとを備え、検出対象部材の透磁率の変化を検出するために用いられるコア構造体であって、
前記コアに対して、軸方向、径方向および周方向が定義可能であり、
前記コアは、径方向に突出する、少なくとも4本のティースを備え、
前記検出対象部材および2本の前記ティースを介する磁路が、複数形成され、
前記複数の磁路は、前記検出対象部材において周方向範囲の全体を覆うように形成される。
特定の態様によれば、前記複数のティースは、軸方向において異なる位置に設けられる複数のティース段を構成し、各ティース段において、各ティースは周方向に等間隔に設けられる。
特定の態様によれば、
第1ティース段と、第2ティース段とは、ティースの周方向位置が互い違いとなるように配置され、
前記第1ティース段の各ティースについて、当該ティースと、当該ティースの周方向片側に隣接する前記第2ティース段のティースとの間で、第1磁路が形成されるとともに、当該ティースと、当該ティースの周方向反対側に隣接する前記第2ティース段のティースとの間で、第2磁路が形成され、
前記第1磁路および前記第2磁路のうち前記第1ティース段の当該ティースを通る部分は、向きが互いに同じである。
特定の態様によれば、各前記磁路のうち前記検出対象部材内に形成される部分が、軸方向に対して45度の角度をなすように、各ティースが配置される。
特定の態様によれば、
前記コア構造体は、さらに励磁コイルを備え、
前記複数のティースは、周方向において異なる位置に設けられる複数のティース列を構成し、
第1ティース列の各ティースに前記検出コイルが巻回され、
前記第1ティース列の周方向両側に隣接する各ティース列の各ティースには、前記検出コイルは巻回されず、前記励磁コイルが巻回される。
特定の態様によれば、3つ以上の前記ティース段を備え、前記各ティース段は軸方向に等間隔に設けられる。
また、本発明に係る歪み検出装置は、上述のコア構造体と、円筒状または円筒面状の磁歪部材を含む前記検出対象部材とを備える。
この発明に係るコア構造体および歪み検出装置によれば、コアの製造がより容易となる。
この発明の実施の形態1に係る歪み検出装置の構成の例を示す図である。 図1のコアの斜視図である。 各ティースと磁路との位置関係を示す概略図である。 磁歪部内に形成される磁路の概略の例を示す図である。 実施の形態1の変形例における各ティースと磁路との位置関係を示す概略図である。 実施の形態2における各ティースと磁路との位置関係を示す概略図である。 実施の形態2の変形例における各ティースと磁路との位置関係を示す概略図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1に、この発明の実施の形態1に係る歪み検出装置10の構成の例を示す。図1は、軸部材20の軸Aを含む平面による切断部端面図である。歪み検出装置10は軸部材20およびコア30を備える。本実施例では、軸部材20は略円筒形状に形成され、少なくとも一部が軸Aの周りに歪むことができるように構成される。たとえば、軸部材20において、軸方向の一端に対して、他端が軸Aの周りに回転することによって、ねじれるように歪みが発生する。
軸部材20は磁歪材料を含む。本実施形態では、磁歪材料は磁歪部22として成形される。図1の例では、軸部材20はシャフト21を備えており、磁歪部22はシャフト21の径方向外側に、シャフト21の周囲を取り巻くように設けられる。磁歪部22は、たとえば円筒状または円筒面状に形成される。
軸部材20および磁歪部22は、その歪みが検出される検出対象部材である。磁歪部22が歪むことに応じて、ビラリ効果により磁歪部22の磁化状況が変化する。とくに、特定方向における磁歪部22の透磁率が変化し、この変化を検出することができる。また、磁歪部22における透磁率の変化を検出することにより、たとえば軸部材20の歪みの大きさを算出することができ、また、たとえば軸部材20に加わっているトルクの大きさを算出することができる。
コア30は環状に形成される。コア30に対して、軸方向、径方向および周方向が定義可能である。本実施形態では、コア30の軸方向は軸部材20の軸方向に一致し、とくに、コア30の軸と軸部材20の軸は一致する(したがってコア30の軸は軸Aである)。
歪みがない状態(たとえば軸部材20にトルクが加わっていない状態)では、磁歪部22は軸Aと平行な方向に比較的強く磁化される(または、その方向に磁化された磁区が成長する)。ここで、軸部材20にトルクが加わる等の原因により、軸部材20に歪みが発生すると、磁歪部22は軸Aと平行ではない方向に比較的強く磁化される(または、その方向に磁化された磁区が成長する)。このように磁歪部22の磁化の方向が変化すると、これに応じて、特定の測定方向における磁歪部22の透磁率が変化する。歪み検出装置10は、このような透磁率の変化を検出する装置であるということができる。
図2は、コア30の斜視図である。コア30は少なくとも一部に磁性体を含み、略円筒面状のヨーク31と、少なくとも4本のティースとを備える。ティースは、それぞれヨーク31から径方向に(本実施形態では径方向内側に)突出するよう形成される。ヨーク31と各ティースとは、本実施形態では一体に成形されるが、別部材として成形され組み合わせられてもよい。なお図示されるヨーク31およびティースの形状は厳密ではない。
コア30は多段スロットコアであり、複数のティース段を備える。たとえば図2の例では、ティースT11、ティースT12、ティースT13、ティースT14、ティースT15およびティースT16からなるティース段T1(第1ティース段。図3等も参照)と、ティースT21、ティースT22、ティースT23、ティースT24、ティースT25およびティースT26からなるティース段T2(第2ティース段。図3等も参照)とが構成されている。このうちティースT11およびティースT14は、図1の切断端面図にも現れている。
各ティース段は、軸方向において異なる位置に設けられる。また、同じティース段に属するティースは、同じ軸方向位置に設けられる。図1に示す向きに見ると、ティース段T1(図1ではティースT11およびティースT14)は紙面上側に配置され、ティース段T2(図1には現れない)は紙面下側に配置される。また、各ティース段には、各ティースが周方向に等間隔に設けられる。図2の例では、各ティース段は6本のティースを含むので、周方向に隣接するティースの間隔(たとえばティースT11とティースT12との間隔)は60度となっている。
また、本実施形態では、ティース段T1とティース段T2とは、ティースの周方向位置が互い違いとなるように配置されている。すなわち、周方向位置において、ティース段T1のティースT11とティースT12との間、いずれからも30度だけ隔たった位置に、ティース段T2のティースT21が配置されている。
図3に、各ティースと磁路との位置関係を概略的に示す。図3は、コア30を周方向に展開した状態を表し、コア30の周方向が紙面横方向に対応する。各ティースは、双方向矢印で示すように2本が1組となってティース対を形成する(ただし1本のティースがそれぞれ異なるティースと複数のティース対を形成している)。ティース対はそれぞれ1つの磁路を形成する。これによって、磁歪部22および2本のティースを介する磁路が複数形成される。本実施形態では、1つの磁路を形成するティース対が、互いに異なるティース段に属する。コア30において、各ティースに励磁コイル41および検出コイル42が巻回されることにより、コア構造体が構成される。
励磁コイル41および検出コイル42の機能は公知であるが、たとえば、励磁コイル41は、磁歪部22における透磁率の変化を検出するために磁界を発生させるためのコイルであり、検出コイル42は、磁歪部22における透磁率の変化を検出するために励磁コイル41によって発生した磁界を検出するためのコイルである。これらのコイルを用いて、軸部材20に対する周方向の歪みを検出することができる。
磁路は、磁歪部22において周方向範囲の全体を覆うように形成される(ただし、厳密には、ティースの太さ等に応じ、ティースが配置される位置が除かれてもよい)。たとえば、ティース段T1(第1ティース段)のティースT12について、このティースT12と、その周方向片側(たとえば図3における左側)に隣接するティース段T2(第2ティース段)のティースT21との間で、磁路M1(第1磁路)が形成される。一方で、このティースT12と、その周方向反対側(たとえば図3における右側)に隣接するティース段T2のティースT22との間で、磁路M2(第2磁路)が形成される。同様にして、このような2つの磁路が、ティース段T1の各ティースについて形成される。なお、図3の例ではティース段T1とティース段T2は対称であるので、ティース段T2の各ティースについて2つの磁路が形成されるということもできる。
これら2つの磁路(たとえばティースT12を通る磁路M1およびM2)のうち、当該ティースT12を通る部分は、磁束の向きが互いに同じである。このような磁路を形成するためのコイルの具体的な巻回方法および電圧印加方法は、公知の歪み検出装置等に基づき、当業者が適宜設計することができるが、以下に例を説明する。たとえば、ティース段T1の各ティースに励磁コイル41を隣り合うティースで異なる位相になるよう巻回し、ティース段T2の各ティースに検出コイル42を隣り合うティースで異なる位相になるよう巻回すれば、磁路M1および磁路M2のうちティースT12を通る部分は互いに同じ向きとなる。このようにして、図3に示すように5つの磁路(図3に示さないものを含めると12個の磁路)が形成される。
このように、コア30と、励磁コイル41と、検出コイル42とが、実施の形態1に係るコア構造体を構成する。このコア構造体を用いて、軸部材20の透磁率の変化を検出することができる。
図4に、磁歪部22内に形成される磁路M1の概略の例を示す。なお実際には磁路M1は全体が紙面に含まれるわけではないが、図4では、磁路M1を紙面(すなわち軸Aを含む平面)に投影したものとして示す。また、軸部材20は略円筒形状をなし丸みを帯びているが、図4では中央付近に着目して平面とみなしているため、形状は厳密ではない。
ティースT12およびティースT21は、先端の位置のみ概略的に示す。上述のように、ティース段T1およびティース段T2は各ティースの周方向位置が互い違いとなるように配置されているので、ティースT11およびティースT21を介して形成される磁路M1のうち磁歪部22内に形成される部分は、図示のように軸方向に対して斜め方向(すなわち、軸方向に対して平行でも垂直でもない方向)に延びることになる。とくに、本実施形態では、磁路M1のうち磁歪部22内に形成される部分は、軸方向に対して45度をなす。この方向が、磁歪部22の透磁率を測定する測定方向となる。すなわち、磁歪部22がこの方向に近い方向に磁化されれば、磁路M1を介して測定される透磁率は大きくなり、磁歪部22がこの方向とは異なる方向(たとえば直交する方向)に磁化されれば、磁路M1を介して測定される透磁率は小さくなる。
このように、本発明の実施の形態1に係る歪み検出装置10によれば、コア30の部品点数が比較的少ないので(たとえば単一部材であるので)、コア30の製造がより容易となる。また、コア30をよりコンパクトにできる可能性があり、さらに、コア30の形状精度を向上できる可能性がある。
また、歪み検出装置10によれば、磁歪部22において周方向範囲の全体を覆うように、なるべく途切れない態様で磁路が形成されるので、磁歪部22の透磁率変化を全周にわたって検出することができる。このため、偏芯や磁歪材料の特性による周方向のバラつきによる影響が軽減される。
また、互いに隣接する磁路(たとえば磁路M1および磁路M2)は、軸方向に対して互いに反対に傾斜するよう形成される。本実施形態では、図3に示すように磁路M1が軸方向に対して45度の角度をなし、磁路M2は軸方向に対して磁路M1とは反対側に45度の角度をなすよう配置されている。このため、ある方向の透磁率の変化が磁路M1に与える影響と、磁路M2に与える影響とは異なり(たとえば磁束の増減が互いに逆となり)、歪みの向きと大きさを正しく検出することができる。したがって、歪みの方向を検出するための追加の構成(検出対象部材に磁気的異方性を付与するための構成等)は不要となり、コストや工数が節約できる。
実施の形態1において、以下のような変形を加えることができる。
実施の形態1では各ティース段に6本のティースが設けられるが、各ティース段に少なくとも2本あれば本発明の効果を得ることができる。
実施の形態1では、2つのティース段が形成されているが、3つ以上のティース段が形成されてもよい。また、3つ以上のティース段を備える場合には、各ティース段は軸方向に等間隔に設けられてもよい。
図5に、このような変形例における、4つ以上のティース段を備える場合のティースおよび磁路の構成を概略的に示す。なお図5では、正方形がティースを表し、双方向矢印が磁路を表す。
実施の形態1では図4に示すように、各磁路のうち磁歪部22内に形成される部分が軸方向に対して45度をなすが、この角度は、斜め方向であれば任意に変更可能である。言い換えると、磁路のうち磁歪部22内に形成される部分が、軸Aに対して平行でも垂直でもない方向に延びていればよい。ただし、互いに隣接する磁路(たとえば磁路M1および磁路M2)は、軸方向に対して互いに反対に、等しい角をなすよう形成する必要がある。
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1においてティースおよびコイルの配置を変更するものである。以下、実施の形態1との相違を説明する。
図6に、各ティースと磁路との位置関係を概略的に示す。図6は、実施の形態2に係るコアを、図3と同様に周方向に展開した状態を表し、コアの周方向が紙面横方向に対応する。各ティースは、双方向矢印で示すように2本が1組となってティース対を形成し、ティース対はそれぞれ1つの磁路を形成する。なお後述するように、本実施形態において透磁率の変化の検出に用いない磁路については図示を省略している。
実施の形態2に係るコアは多段スロットコアであり、複数のティース段を備える。図6にはティース段T5およびT6が示される。ティース段T5はティースT5a、ティースT5b、ティースT5cおよびティースT5dを含み、ティース段T6はティースT6a、ティースT6b、ティースT6cおよびティースT6dを含む。
また、実施の形態2に係るコアは、複数のティース列を備える。図6にはティース列Ta、ティース列Tb、ティース列Tcおよびティース列Tdが示される。ティース列TaはティースT5aおよびティースT6aを含み、ティース列TbはティースT5bおよびティースT6bを含み、ティース列TcはティースT5cおよびティースT6cを含み、ティース列TdはティースT5dおよびティースT6dを含む。
各ティース列は、周方向において異なる位置に設けられる。また、同じティース列に属するティースは、同じ周方向位置に設けられる。このように、実施の形態2ではティースは格子状に配列される。
各ティース列には、交互に励磁コイル41および検出コイル42が巻回される。たとえば、奇数番目のティース列には励磁コイル41が巻回され、偶数番目のティース列には検出コイル42が巻回される。より具体的には、ティースT5aおよびティースT6aには励磁コイル41が巻回され、ティースT5bおよびティースT6bには検出コイル42が巻回され、ティースT5cおよびティースT6cには励磁コイル41が巻回され、ティースT5dおよびティースT6dには検出コイル42が巻回される。
ここで、ティース列Tbに着目すると、ティース列Tb(第1ティース列)の各ティース(すなわちティースT5bおよびT6b)に、検出コイル42が巻回され、ティース列Tbの周方向両側に隣接する各ティース列(すなわちティース列TaおよびTc)の各ティースには、検出コイル42は巻回されず励磁コイル41が巻回される。より詳しくは、ティース列Tbの周方向方側(図6では左側)に隣接するティース列Ta(第2ティース列)の各ティース(すなわちティースT5aおよびT6a)に、励磁コイル41が巻回され、ティース列Tbの周方向反対側(図6では右側)に隣接するティース列Tc(第3ティース列)の各ティース(すなわちティースT5cおよびT6c)に、励磁コイル41が巻回されるということができる。
また、励磁コイル41は、各列で位相が交互となるよう巻回される。たとえば、奇数番目のティース列に励磁コイル41が巻回される場合には、(4n+1)番目のティース列には正位相で励磁コイル41が巻回され、(4n+3)番目のティース列には逆位相で励磁コイル41が巻回される。より具体的には、ティース列Tcの励磁コイル41が、ティース列Taの励磁コイル41とは逆の位相で巻回される。このため、ティース列Taと、磁歪部22と、ティース列Tcと、コアのヨークとを通る磁路が形成される。この磁路は検出コイル42が巻かれたティース(たとえばティース列Tbまたはティース列Td)を通らないので、検出の対象とはならず、図6では図示を省略している。
磁歪部22に歪みが発生すると、特定の斜め方向(たとえばティースT5bから左下のティースT6aへと向かう方向)の透磁率が、これと直交する方向(たとえばティースT5bから右下のティースT6cへと向かう方向)の透磁率より大きくなる。このため、図6に双方向矢印で示すように、検出コイル42が巻かれたティース(たとえばティースT5b)を通る磁束が発生する。この磁束を検出することにより、磁歪部22における透磁率の変化を検出することができる。
このように、本発明の実施の形態2に係る歪み検出装置によっても、コアの部品点数が比較的少ないので(たとえば単一部材であるので)、コアの製造がより容易となる。また、コアをよりコンパクトにできる可能性があり、さらに、コアの形状精度を向上できる可能性がある。
また、実施の形態2でも、磁歪部22において周方向範囲の全体を覆うように、なるべく途切れない態様で磁路が形成されるので、磁歪部22の透磁率変化を全周にわたって検出することができる。このため、偏芯や磁歪材料の特性による周方向のバラつきによる影響が軽減される。
また、実施の形態2でも、軸方向に対して互いに反対に傾斜する磁路が形成されるので、歪みの向きと大きさを正しく検出することができる。したがって、歪みの方向を検出するための追加の構成(検出対象部材に磁気的異方性を付与するための構成等)は不要となり、コストや工数が節約できる。
実施の形態2において、以下のような変形を加えることができる。
実施の形態2では、少なくとも2段×4列のティースがあれば本発明の効果を得ることができるが、3つ以上のティース段が形成されてもよい。また、3つ以上のティース段を備える場合には、各ティース段は軸方向に等間隔に設けられてもよい。また、5列以上のティース列が形成されてもよい。
図7に、このような変形例における、3つ以上のティース段を備える場合のティースおよび磁路の構成を概略的に示す。なお図7では、正方形がティースを表し、双方向矢印が磁路を表す。
実施の形態2でも、各磁路のうち磁歪部22内に形成される部分が軸方向に対して45度をなすが、この角度は、斜め方向であれば任意に変更可能である。言い換えると、磁路のうち磁歪部22内に形成される部分が、軸Aに対して平行でも垂直でもない方向に延びていればよい。ただし、互いに隣接する磁路は、軸方向に対して互いに反対に、等しい角をなすよう形成する必要がある。
実施の形態1および2ならびにこれらの変形例において、歪み検出装置10の用途は任意であるが、たとえば、外力による透磁率変化を検出する各種のセンサに応用することができる。
10 歪み検出装置、20 軸部材(検出対象部材)、22 磁歪部(検出対象部材)、30 コア、M1 磁路(第1磁路)、M2 磁路(第2磁路)、A 軸、T1 ティース段(第1ティース段)、T2 ティース段(第2ティース段)、Ta ティース列(第2ティース列)、Tb ティース列(第1ティース列)、Tc ティース列(第3ティース列)、Td ティース列、T11~16,T21~26,T5a~T5d,T6a~T6d ティース。

Claims (3)

  1. 磁性体を含む環状のコアと、検出コイルと、励磁コイルとを備え、検出対象部材の透磁率の変化を検出するために用いられるコア構造体であって、
    前記コアに対して、軸方向、径方向および周方向が定義可能であり、
    前記コアは、径方向に突出する、少なくとも4本の複数のティースを備え、
    前記検出対象部材および2本の前記ティースを介する磁路が、複数形成され、
    前記複数の磁路は、前記検出対象部材において周方向範囲の全体を覆うように形成され
    前記複数のティースは、軸方向において異なる位置に設けられる複数のティース段を構成し、
    各ティース段において、同じ周方向位置に設けられるティースによりティース列を構成し、
    前記複数のティースは、周方向において異なる位置に設けられる複数のティース列を構成し、
    第1ティース列の各ティースに前記検出コイルが巻回され、
    前記第1ティース列の周方向両側に隣接する各ティース列の各ティースには、前記検出コイルは巻回されず、前記励磁コイルが巻回される、
    コア構造体。
  2. 3つ以上の前記ティース段を備え、前記各ティース段は軸方向に等間隔に設けられる、請求項に記載のコア構造体。
  3. 請求項1または2に記載のコア構造体と、円筒状または円筒面状の磁歪部材を含む前記検出対象部材とを備える、歪み検出装置。
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