JP7098670B2 - 電子モジュール、及び電子機器 - Google Patents
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Description
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る電子機器の一例としての撮像装置であるデジタルカメラ600の説明図である。デジタルカメラ600は、レンズ交換式のデジタルカメラであり、カメラ本体601を備える。カメラ本体601には、レンズ621を含むレンズ鏡筒602が着脱可能となっている。カメラ本体601は、筐体611と、センサモジュール700と、不図示の画像処理モジュールと、プリント回路板である無線通信モジュール100と、を備えている。無線通信モジュール100は、電子モジュールの一例である。無線通信モジュール100、センサモジュール700、及び不図示の画像処理モジュールは、筐体611内に設けられている。
ソルダーレジスト膜の厚さは特に限定されないが、ソルダーレジスト膜の上面が、ランド7およびランド8の上面より5μm以上高いことが好ましい。ランド7およびランド8の上面より高い位置にソルダーレジストが存在することにより、いわゆるリフトアップ効果により電子部品の沈み込みを防止し、各ランドと電子部品の電極間の間にはんだを十分に収容することができるためである。ソルダーレジスト膜の開口内の凹部にはんだを十分に収容できると、電極の側端面から張り出すはんだの長さを低減することができる。
図2(a)において、電子部品1A,1Bの側端面11から長手方向Xの外側に張り出すはんだ長をLOA、電子部品1A,1Bの側端面11から長手方向Xの内側へ伸ばしたランド7の長さ、すなわち長手方向Xにおいてランド7がソルダーレジストで覆われずに露出している部分の長さをLiAとする。電子部品1A,1Bの側端面12から長手方向Xの外側に張り出すはんだ長をLOB、電子部品1A,1Bの側端面12から長手方向Xの内側へ伸ばしたランド8の長さ、すなわち長手方向Xにおいてランド8がソルダーレジストで覆われずに露出している部分の長さをLiBとしたとき、接続構造としては、下記の関係を満たすことではんだの張り出し長の低減効果が得られる。
0.183≦LOA/LiA≦0.309
0.183≦LOB/LiB≦0.309
電子部品1A,1Bを、0402サイズのインダクタ又はキャパシタとした。すなわち、電極3における側端面11の面積SDA及び電極4における側端面12の面積SDBは、それぞれ0.04mm2である。絶縁基板10の材料はFR-4とした。ソルダーレジスト膜6の開口部61は、プリント配線板5を平面視したとき、電子部品の外形を囲むように、0.4mm×0.2mmのサイズとした。
このとき、ランド7の面積SLA、及びランド8の面積SLBと、電極3の側端面11及び電極4の側端面12から長手方向Xへのはんだの張り出し長(最大値)との関係を、コンピュータによりシミュレーションした。
なお、各ランド7,8の短手方向Yの幅を0.2mmで固定とし、長手方向Xの長さを0.1mm~0.2mmの間で変化させてシミュレーションを行った。各ランド7,8の長手方向Xの長さを変化させて、熱流体シミュレーションにより解析を行い、はんだの形状変化が無くなった状態を接合形状とし、側端面11,12からのはんだの張り出し長を算出した。溶融するはんだ体積は、各ランド7,8とも100万μm3に固定し、各ランド7,8の上面と、各電極3,4の底面17,19との距離は、20μmに固定した。
図4には、SLA/SDAに対するはんだの張り出し長の計算結果を図示している。なお、側端面12の側のはんだの張り出し長については、側端面11と同様の結果となるため、側端面11の側のはんだの張り出し長について説明する。
また、ショート不良を防止するには、側端面11,12からのはんだの張り出し長を低減すればよいが、接合強度を維持するには、側端面11,12においてある程度はんだが必要である。よって、SLA/SDA≦0.88、SLB/SDB≦0.88であるのがより好ましい。
長手方向Xに互いに隣接する2つの電子部品1A,1Bの距離Rxを0.15mmとした。ランド7と8の各々のサイズを0.1325mm×0.2mmとし、SLA/SDAを0.66とした。このときの最短距離Dを測定した。
印刷工程ではんだペーストとして供給されたはんだ量が加熱溶融後、およそ100万μm3となるサンプルを抽出し、最短距離Dを測定したところ59μmであった。
シミュレーション結果と実際の測定結果とでは、差が生じる。実際には、電子部品1A,1Bの外形交差、電子部品1A,1Bの搭載位置ずれ、はんだ溶融時に起こるセルフアライメントによる電子部品1A,1Bの位置ずれがある。
そのため、実際の最短距離Dが、計算上の最短距離Dよりも狭くなったものと考えられる。このように、実際の最短距離Dにばらつきがあっても、はんだ接合部9において接合不良はなく、2つの電子部品1同士を長手方向Xに0.15mmの間隔をあけて近接して配置した場合であっても、ショート不良が発生することはなかった。
なお、電子部品1A,1Bのサイズが0402サイズの場合について説明したが、これに限定するものではなく、例えば0201サイズなど、0402サイズよりも更に小型であってもよい。即ち、互いに対向する、2つの電子部品1の基体2の長手方向Xの距離Rxを、基体2の短手方向Yの幅W以下で高密度実装が可能である。
さらに、図9に示すように、長手方向Xのはんだの張り出し長Loを低減することで、短手方向Yへのはんだの張り出し長Lo’と同等以下に制御することが可能となる。
実際に3つの電子部品1同士を長手方向Xに0.15mm、短手方向Yに0.15mmの間隔をあけて近接して配置して実装した場合であっても、ショート不良が発生することはなかった。
ゆえに、3つの電子部品1において、長手方向Xに近接した2つの電子部品1の距離Rxと、短手方向Yに近接した2つの電子部品1距離Ryの関係としてRy≧Rxを満たすように電子部品1を配置して高密度実装が可能である。
第2実施形態に係るプリント回路板について説明する。図5は、第2実施形態に係る電子部品1Dとプリント配線板5の一部分との斜視図である。図5には、説明の便宜上、電子部品1Dをプリント配線板5に実装する前の状態を図示している。図示の便宜上、図5には、1つの電子部品1Dのみを示したが、電子部品1Dと同種の電子部品が、電子部品1Dの長手方向Xに沿って互いに隣接して少なくとも2つ配置されている。なお、第2実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
電子部品1Dの側端面11Aから長手方向Xの外側に張り出すはんだ長をLOA、電子部品1Dの電極3Aの側端面11Aから長手方向Xの内側へ伸ばしたランド7の長さLiAとする。電子部品1Dの側端面12Aから長手方向Xの外側に張り出すはんだ長をLOB、電子部品1Dの電極4Aの側端面12Aから長手方向Xの内側へ伸ばしたランド8の長さLiBとしたとき、接続構造としては、下記の関係を満たすことではんだの張り出し長の低減効果が得られる。
0.177≦LOA/LiA≦0.309
0.177≦LOB/LiB≦0.309
電子部品1Dを、0402サイズの抵抗器とした。すなわち、電極3Aにおける側端面11Aの面積SDA及び電極4Aにおける側端面12Aの面積SDBは、それぞれ0.026mm2である。即ち、側端面11Aの面積SDA及び側端面12Aの面積SDBはそれぞれ0.05mm2未満である。絶縁基板10の材料はFR-4とした。ソルダーレジスト膜6の開口部61は、プリント配線板5を平面視したとき、電子部品の外形を囲むように、0.4mm×0.2mmのサイズとした。
このとき、ランド7の面積SLA、及びランド8の面積SLBと、電極3Aの側端面11A及び電極4Aの側端面12Aから長手方向Xへのはんだの張り出し長(最大値)との関係を、コンピュータによりシミュレーションした。
図6には、SLA/SDAに対するはんだの張り出し長の計算結果を図示している。なお、側端面12Aの側のはんだの張り出し長については、側端面11Aと同様の結果となるため、側端面11Aの側のはんだの張り出し長について説明する。
また、ショート不良を防止するには、側端面11A,12Aからのはんだの張り出し長を低減すればよいが、接合強度を維持するには、側端面11A,12Aにおいてある程度はんだが必要である。よって、SLA/SDA≦1.35、SLB/SDB≦1.35であるのがより好ましい。
なお、電子部品1Dのサイズが0402サイズの場合について説明したが、これに限定するものではなく、例えば0201サイズなど、0402サイズよりも更に小型であってもよい。即ち、互いに対向する、2つの電子部品1Dの基体2の長手方向Xの距離Rxを、基体2の短手方向Yの幅W以下で高密度実装が可能である。
次に、第3実施形態に係るプリント回路板について説明する。図7は、第3実施形態に係るプリント回路板の一例である無線通信モジュールにおける電子部品とプリント配線板との接合構造の模式図である。なお、第3実施形態において、上記第1実施形態、及び第2実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
それ以外の条件は第1実施形態と同じ条件で、熱流体シミュレーションによる解析を行った。
Claims (15)
- 長手方向の端部に第1電極と第2電極をそれぞれ備え、長手方向の長さがL2、短手方向の長さがWである第1チップ部品及び第2チップ部品と、
絶縁基板と、前記絶縁基板の上に設けられた開口を有するソルダーレジスト膜と、前記開口で露出された前記第1電極及び前記第2電極とはんだを介してそれぞれ接合された第1ランド及び第2ランドと、を備えたプリント配線板と、
を備えた電子モジュールであって、
前記第1チップ部品および第2チップ部品は、互いの前記長手方向が一致するように、前記長手方向に沿って隣接して配置されたインダクタ又はキャパシタであり、
前記長手方向における前記第1チップ部品と前記第2チップ部品の距離Rxは前記W以下であり、
前記長手方向における開口の長さをL1としたとき、前記L1と前記L2は、
0.894≦L2/L1≦1.120を満たし、
前記長手方向における第1ランドの長さをLiA、第2ランドの長さをLiB、前記第1電極の側端面におけるはんだの厚みをLOA、前記第2電極の側端面におけるはんだの厚みをLOBとしたときに、
0.183≦LOA/LiA≦0.309、および0.183≦LOB/LiB≦0.309を満たす、
ことを特徴とする電子モジュール。 - 前記第1電極の側端面の面積をSDA、前記第2電極の側端面の面積をSDB、前記第1ランドの面積をSLA、前記第2ランドの面積をSLBとしたとき、
0.66≦SLA/SDA≦0.88、および0.66≦SLB/SDB≦0.88の関係を満たす、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子モジュール。 - 長手方向の端部に第1電極と第2電極をそれぞれ備え、長手方向の長さがL2、短手方向の長さがWである第1チップ部品及び第2チップ部品と、
絶縁基板と、前記絶縁基板の上に設けられた開口を有するソルダーレジスト膜と、前記開口で露出された前記第1電極及び前記第2電極とはんだを介してそれぞれ接合された第1ランド及び第2ランドと、を備えたプリント配線板と、
を備えた電子モジュールであって、
前記第1チップ部品および第2チップ部品は、互いの前記長手方向が一致するように、前記長手方向に沿って隣接して配置された抵抗器であり、
前記長手方向における前記第1チップ部品と前記第2チップ部品の距離Rxは前記W以下であり、
前記長手方向における開口の長さをL1としたとき、前記L1と前記L2は、
0.894≦L2/L1≦1.120を満たし、
前記長手方向における第1ランドの長さをLiA、第2ランドの長さをLiB、前記第1電極の側端面におけるはんだの厚みをLOA、前記第2電極の側端面におけるはんだの厚みをLOBとしたときに、
0.177≦LOA/LiA≦0.309、および0.177≦LOB/LiB≦0.309を満たす、
ことを特徴とする電子モジュール。 - 前記第1電極の側端面の面積をSDA、前記第2電極の側端面の面積をSDB、前記第1ランドの面積をSLA、前記第2ランドの面積をSLBとしたとき、
1.02≦SLA/SDA≦1.35、および1.02≦SLB/SDB≦1.35を満たす、
ことを特徴とする請求項3に記載の電子モジュール。 - 前記第1チップ部品と前記第2チップ部品の距離Rxは0.15mm以下である、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子モジュール。 - 前記第1電極の側端面及び前記第2電極の側端面の各々の面積は、0.05mm2未満である、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子モジュール。 - 前記第1チップ部品と前記第2チップ部品は、0402サイズ以下のチップ部品である、
ことを特徴とする請求項6に記載の電子モジュール。 - 前記プリント配線板を平面視したとき、前記第1ランド及び前記第2ランドの各々の面積は、前記開口の面積の40%以下である、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電子モジュール。 - 前記第1チップ部品及び第2チップ部品の前記長手方向の長さL2は、前記開口の前記長手方向の長さL1より長い、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電子モジュール。 - 前記プリント配線板を平面視したとき、前記開口の全体が前記第1チップ部品及び第2チップ部品の各々と重なっている、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の電子モジュール。 - 前記プリント配線板は、アンテナと、無線通信ICと、を有し
前記電子モジュールが通信モジュールである、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の電子モジュール。 - 前記アンテナ及び前記無線通信ICが、前記絶縁基板の前記ソルダーレジスト膜が設けられている側の面に設けられている、ことを特徴とする請求項11に記載の電子モジュール。
- 筐体と、
前記筐体の内に設けられた請求項1乃至12のいずれか1項に記載の電子モジュールと、を備える電子機器。 - 前記電子モジュールの前記ソルダーレジスト膜が設けられている側の面が、前記ソルダーレジスト膜が設けられていない側の面よりも前記筐体の近く配置されている、ことを特徴とする請求項13に記載の電子機器。
- 前記電子機器がカメラである、ことを特徴とする請求項14に記載の電子機器。
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