JP7097229B2 - 防振機構 - Google Patents
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このような振動障害を回避するための一般的な防振対策として、振動源となる人や機器を載せた床や基礎を構造体に一体化するのではなく、浮き床や浮き基礎として構造体に柔らかいバネ要素を介して支持する防振機構が採用されている。
すなわち、本発明に係る防振機構は、構造体に支持バネ要素を介して設置された振動体が加振された際に前記構造体へ作用する反力を低減させるための防振機構であって、前記構造体と前記振動体との間に前記支持バネ要素と並列に設置されるとともに、互いに直列に配置された第一慣性質量ダンパー及び直列バネと、前記構造体と前記振動体との間に前記支持バネ要素と並列に設置される第二慣性質量ダンパーと、を備え、前記振動体は、鉛直方向に振動し、前記第二慣性質量ダンパーは、特定の振動数範囲で反力を低減することを特徴とする。
また、構造体と振動体との間に、第二慣性質量ダンパーをさらに並列に設置することで、特定の振動数範囲で大幅に反力を低減することができる。
本発明の第一実施形態に係る防振機構について、図1及び図2を用いて説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る防振機構の振動モデルの一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る防振機構1は、構造体床(構造体)11と構造体床11と相対変位可能に設けられた質量Mの浮き床(振動体)12との間に設けられており、バネ剛性Kの支持バネ要素13と、バネ剛性kdの直列バネ要素(直列バネ)21と、慣性質量ψdの慣性質量ダンパー(第一慣性質量ダンパー)22と、減衰係数cd1の減衰機構23または減衰係数cd2の減衰機構24と、を備えている。
なお、従来の図6に示されている減衰機構14は、特に設けなくてもよい。
浮き床12の質量M=1000ton、支持バネ要素13のバネ剛性K=39.5kN/mmの浮き床を対象とする。この系の固有振動数f1=1Hzとなる。
直列バネ要素21のバネ剛性kd=0.3K=11.85kN/mmとすると、上記の式(1)~(3)より、下記のようになる。
図2に示されるように、制振機構あり(本発明)にすれば、高振動数域の応答倍率を増大させずに(減衰の小さな振動系と同様に留めつつ)、共振域の応答倍率を(減衰の大きな振動系と同様に)小さくできることが分かる。制振機構あり(本発明)では、共振域での最大応答倍率がh=0.2の高減衰構造と同様で2.77倍とほぼ共振しない特性を持ちながら、2.5Hz以上の高振動数範囲ではh=0.2やh=0.1より小さくなる特徴があり、防振性能を保持しながら共振特性を改善できている。
次に、本発明の第二実施形態に係る防振機構について、主に図3及び図4を用いて説明する。
以下の実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図3は、本発明の第二実施形態に係る防振機構の振動モデルの一例を示す図である。
図3に示すように、実施形態に係る防振機構2では、第一実施形態に係る防振機構1に、慣性質量ψの慣性質量ダンパー(第二慣性質量ダンパー)25をさらに並列に設けられている。
なお、従来の図6に示されている減衰機構14は、特に設けなくてもよい。
浮き床12の質量M=1000ton、支持バネ要素13のバネ剛性K=39.5kN/mmの浮き床を対象とする。この系の固有振動数f1=1Hzとなる。
加振力に対する反力をタテノリ振動が問題とされる2~4Hzで1/10程度と大幅に減衰するように、支持バネ要素13と並列に設置された慣性質量ダンパー25の慣性質量ψ=0.2Mとする。また、直列バネ要素21と慣性質量ダンパー22とを直列に配置した同調型制振機構において、直列バネ要素21のバネ剛性kd=0.23K=9.09kN/mmとして、慣性質量ダンパー22の慣性質量ψd及び減衰機構24の減衰係数cd2の最適値を反復計算して求めると、下記のようになる。
図4に示されるように、制振機構あり(本発明)にすれば、高振動数域の応答倍率を増大させずに(減衰の小さな振動系と同様に留めつつ)、共振域の応答倍率を(減衰の大きな振動系と同様に)小さくできることが分かる。制振機構あり(本発明)では、共振域での最大応答倍率がh=0.2の高減衰構造と同様で2.65倍とほぼ共振しない特性を持ちながら、タテノリ振動が特に問題となる2.3~3.2Hzの範囲ではh=0.05程度以下に小さくなる特徴があり、防振性能を保持しながら共振特性を改善できている。
図5に示すように、軸O方向に延びるボールねじ101の一端部側(図5に示す紙面左側)で、ボールナット102を回転自在に軸O方向への変位を拘束している。ボールねじ101の一端部(図5に示す紙面右側の端部)では、軸O方向に変位自在に回転拘束されている。フライホイール(回転錘)103は、ボールナット102と一体化されている。ボールねじ101には、鋼球104が設けられている。なお、ボールねじ101とボールナット102との摩擦抵抗、ボールナット102の回転慣性モーメントはここでは無視する。
11…構造体床(構造体)
12…浮き床(振動体)
13…支持バネ要素
21…直列バネ要素(直列バネ)
22…慣性質量ダンパー(第一慣性質量ダンパー)
23,24…減衰機構
25…慣性質量ダンパー(第二慣性質量ダンパー)
Claims (1)
- 構造体に支持バネ要素を介して設置された振動体が加振された際に前記構造体へ作用する反力を低減させるための防振機構であって、
前記構造体と前記振動体との間に前記支持バネ要素と並列に設置されるとともに、互いに直列に配置された第一慣性質量ダンパー及び直列バネと、
前記構造体と前記振動体との間に前記支持バネ要素と並列に設置される第二慣性質量ダンパーと、を備え、
前記振動体は、鉛直方向に振動し、
前記第二慣性質量ダンパーは、特定の振動数範囲で反力を低減することを特徴とする防振機構。
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