JP7093536B2 - 給湯器 - Google Patents
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Description
このような給湯器では、浴槽や暖房機側の熱交換器を給湯回路側の熱交換器と別に設置してそれぞれ異なるバーナで加熱する構成の他、特許文献1に開示されるように、1つの燃焼室内に給湯回路側の熱交換器と浴槽や暖房機側の熱交換器とを併設して、湯水の経路が異なる2つの熱交換器を共通のバーナで加熱するようにした所謂「一缶二水路型」と称される構成もよく用いられている。
しかし、省スペースを目的として燃焼室及びこれを収容する筐体の横幅を狭くすると、給水管や出湯管、浴槽と繋がる風呂往き管や風呂戻り管等の配管を配設するスペースが制限されてしまう。特に、熱交換器からの配管の引き出し側と、筐体の底面で固定される外部配管との接続側とが左右逆になるような場合は、燃焼室の前側を横切って配管を配設する必要が生じる。すると、筐体の前面を開放して燃焼室内のバーナやその下側のファン、電装部品等のメンテナンスを行う際、前側の配管が邪魔になって作業がやりにくく、配管を取り外さないと作業が行えないこともあって手間と時間とがかかっていた。
引き出し側と接続側とが左右逆となる配管は、燃焼室から引き出された後、2つの熱交換器の前方で互いに交差して、それぞれ引き出し側と反対側で筐体の側板と燃焼室との間を通って外部配管との接続側へ引き回されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、一方の熱交換器には、給湯回路の給水管と出湯管とが接続され、他方の熱交換器には、外部の浴槽へ繋がる風呂戻り管と風呂往き管とが接続されて、引き出し側と接続側とが左右逆となる2本の配管は、出湯管及び風呂戻り管であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、燃焼室からの引き出し側と外部配管との接続側とが左右逆となる2本の配管を、出湯管及び風呂戻り管としているので、接続側が左右に離れる両配管を、筐体内で邪魔になることなく省スペースで配設することができる。
(風呂給湯器の概略構成)
図1は、風呂給湯器の一例を示す概略回路図である。この風呂給湯器1は、燃焼室2の下部に、互いに数が異なる複数のバーナ4,4・・を備えた3つのバーナユニット3,3・・と、各バーナユニット3に燃焼用空気を供給する燃焼ファン5とが設けられ、燃焼室2内の上部には、バーナ4,4・・の燃焼排気が通過する給湯熱交換器6と風呂熱交換器7とが併設されている。8は点火プラグ、9はフレームロッドで、燃焼室2の上部には、両熱交換器6,7を通過した燃焼排気を排出する排気フード10が設けられ、燃焼室2の外側には、燃焼室2からの燃焼排気の漏出を検出するヒューズ回路をプリントしたシート状の過熱防止装置11が巻回されている。
いる。
そして、出湯管20における給湯熱交換器6の出口際には、出口温度を検出する給湯熱交換器サーミスタ26が設けられ、バイパス管22との接続部の下流側には、出湯温度を検出する給湯出湯サーミスタ27と、ステッピングモータにより駆動して出湯管20の流量を可変制御する水量制御弁28が設けられている。
よって、ここには、バーナユニット3に加熱される給湯熱交換器6と、給湯熱交換器6に接続される給水管19及び出湯管20、バイパス管22を含む給湯回路Aが形成される。
よって、ここには、バーナユニット3に加熱される風呂熱交換器7と、風呂熱交換器7と浴槽31との間に接続される風呂戻り管33及び風呂往き管34とを含む風呂回路Bが形成される。
このように、風呂給湯器1は、1つの燃焼室2内に経路が異なる給湯熱交換器6と風呂熱交換器7とが併設されて共通のバーナユニット3,3・・によって加熱される1缶2水路型となっている。
50は、各サーミスタやセンサ等の検出信号を受けて各弁等を動作させて出湯温制御や浴槽31への湯張り制御等を行うコントローラ、51は給湯リモコン、52は風呂リモコンである。
この風呂給湯器1においては、通常の給湯は以下の如くなされる。
湯出口に接続された外部配管の給湯栓が開栓されて器具内に通水され、その通水を給湯水量センサ25で検知すると、コントローラ50は、燃焼ファン5を所定時間回転させて、燃焼室2内に貯留している燃焼排気を排出させる(プリパージ)。その後、ガス管12の元ガス電磁弁15、各ガス電磁弁14を開弁させ、ガス比例弁16を所定開度で開弁させて、各バーナユニット3へガスを供給すると共に、イグナイタを作動させて点火プラグ8でバーナ4,4・・に点火する。
これにより、給湯熱交換器6において、給湯伝熱管18を流れる水がバーナ4の燃焼排気と熱交換されて、加熱された湯が出湯管20及び外部配管を通って給湯栓から出湯される。
また、給湯出湯サーミスタ27によって出湯温度を監視し、出湯温度が給湯リモコン51又は風呂リモコン52によって指示された設定温度となるように、各ガス電磁弁14の開閉制御と、ガス比例弁16の開度調整とを行うと共に、燃焼ファン5の回転数制御によって空気量を連続的に変化させる。
給湯栓を閉じると、給湯水量センサ25からの信号停止を確認したコントローラ50は、元ガス電磁弁15及びガス電磁弁14を閉じてバーナ4を消火させ、所定時間燃焼ファン5を回転させる(ポストパージ)。
次に、ポンプ35を作動させて、風呂熱交換器7と浴槽31との間で湯を循環させる。このとき、風呂戻りサーミスタ36と風呂往きサーミスタ39とで循環する湯の温度を監視し、設定温度からの低下を確認すると、給湯時と同様にバーナ4,4・・が点火されると共に、燃焼ファン5によって燃焼用空気が供給される。よって、風呂熱交換器7と浴槽31との間を循環する風呂循環水は、風呂伝熱管30を流れる際にバーナ4の燃焼排気と熱交換されて設定温度まで加熱される。設定温度に達すると、バーナ4の燃焼を停止させ、ポンプ35を停止させる。
そして、図2は、風呂給湯器1の外観を示す説明図で、(A)は正面、(B)は平面、(C)は側面をそれぞれ示している。この風呂給湯器1は、天板61及び底板62、左右の側板63A,63B及び背板54に囲まれて前面を開口する縦長箱状の筐体60と、その筐体60の前面を閉塞するフロントカバー65とを有し、フロントカバー65の上部に、排気フード10の前方に設けられた横長筒状の排気口66を突出させている。フロントカバー65の下部及び側部には吸気口67,67・・が設けられている。
図4は、フロントカバー65を取り外した筐体60内部の正面図、図5は、筐体60と、コントローラ50及びこれに繋がる配線とを省略した内部の正面図、図6はその前方からの斜視図、図7は後方からの斜視図である。
燃焼室2は、筐体60内の上側に配置されて、バーナユニット3を収容する下ケーシング75と、給湯熱交換器6及び風呂熱交換器7を収容する上ケーシング76とを組み付けてなり、上ケーシング76の上側に排気フード10が組み付けられている。燃焼ファン5は、燃焼室2の下部後側に設けられて、燃焼室2の下部で筐体60の開口際には、電装基板を正面視四角形状の箱体に収容してなるコントローラ50が横向きに設置されている。
水入口68に接続される給水管19は、燃焼室2と筐体60の左側の側板63Aとの間を通って上方向に配設され、上ケーシング76の左側方から後方を通って右側方へ回り込んで、上ケーシング76と右側の側板63Bとの間を前方へ移動して、上ケーシング76の右側面前側下部で給湯熱交換器6の給湯伝熱管18に接続されている。
出湯管20は、上ケーシング76の右側面前側上部から上ケーシング76の前方へ引き回されて上ケーシング76の前方を斜め下向きに横切った後、給水管19の前方で、正面視で燃焼室2と左側の側板63Aとの間となるように下方向に屈曲して、水量制御弁28を介して湯出口69に接続されている。バイパス管22も、燃焼室2と側板63Aとの間で上下方向に配設されている。
風呂戻り管33は、上ケーシング76の前方へ引き回されて、出湯管20の後方で上ケーシング76の前方を斜め下向きに横切って出湯管20と正面視で交差した後、上ケーシング76の右側を後方へ移動し、燃焼室2と右側の側板63Bとの間で下向きに屈曲して、風呂水流スイッチ37及びポンプ35を介して風呂戻り口70に接続されている。
風呂往き管34は、上ケーシング76の後方から左側へ回り込んだ後、給水管19の後方で、正面視で燃焼室2と左側の側板63Aとの間となるように下方向に屈曲して、燃焼ファン5の後方で中央側へ斜めに折曲した後、風呂往き口71に接続されている。
落とし込み管41は、水量制御弁28から上向きに配設されて、燃焼室2の下方左側で上下方向に配設された縁切弁ユニット80を介して右側の風呂戻り管33に接続されている。
この縁切弁ユニット80は、図8に示すように、ユニットケース81内に、落とし込み管41と連通してその一部となる落とし込み経路82を上下方向に備え、落とし込み経路82内に、上下2つの逆止弁44,44を直列的に配置している。また、落とし込み経路82において逆止弁44,44の間には、分岐経路83が後ろ向きに分岐形成されると共に、分岐経路83の下流側は、前側の排水路84と後側の導入路85とに分岐形成されている。排水路84には、オーバーフロー口74に接続される排水管86が接続され、導入路85には、給水管19と接続される導入管87が接続されている。
このうち外側保持部材92は、図9に示すように、正面視が円形状を有し、前面には、シート部91が保持されるリング状の凹溝94が形成されると共に、前面の中心には、内側保持部材93が嵌合される突起95が突設されている。また、前端外周には、凹溝94を部分的に外側と連通させる四角形状の切欠き96,96・・が、周方向に等間隔をおいて形成されている。
そして、下流側の逆止弁44からの逆流が生じて落とし込み経路82から分岐経路83に加わる水圧が導入路85側の水圧より高くなると、隔壁88が浴槽31側の水圧を受けて弁体90を後方へ移動させ、シート部91を弁座89から離間させる開弁状態となる。よって、逆流した湯水は、分岐経路83から排水路84へ流れ込み、排水路84から排水管86を介してオーバーフロー口74から排出される。
この開弁時に、弁座89とシート部91との離間距離(開度)が小さいと、張力によって湯水が、弁座89とシート部91及び外側保持部材92の前端との間にとどまろうとするが、外側保持部材92の前端外周には切欠き96,96・・が形成されているので、張力が破壊されて湯水がとどまることがない。よって、分岐経路83に逆流した湯水は、排水路84へ確実に排出され、冬季に凍結するおそれも生じなくなる。
このように、上記形態の縁切弁45及び風呂給湯器1によれば、縁切弁45における弁座89との着座部分(シート部91)の外側に、開弁位置で弁座89との間での湯水の滞留を防止する切欠き96を形成したことで、縁切弁45による開閉部分での残水を防止して水抜き性能を向上させることができる。
特にここでは、切欠き96を周方向に等間隔で複数設けているので、開閉部分での湯水の張力を確実に破壊でき、水抜き性能の一層の向上が期待できる。
また、縁切弁自体の構成も上記形態に限らず、外側保持部材と内側保持部材とのそれぞれの形状は適宜変更可能であるし、外側と内側とでなく軸方向に2分割される半割部材から弁体を形成してもよい。さらに、2部材からに限らず、3部材以上で弁体を形成することも可能である。
そして、縁切弁に係る発明では、風呂熱交換器と浴槽との間を繋ぐ風呂戻り管及び風呂往き管は必須ではなく、給湯回路の出湯管を浴槽と接続する落とし込み管のみを備える風呂給湯器であっても適用可能である。バイパス管も必須ではない。
上記形態の風呂給湯器1によれば、燃焼室2からの引き出し側と底板62での外部配管との接続側とが左右逆となる配管(出湯管20と風呂戻り管33)は、燃焼室2から引き出された後、給湯熱交換器6及び風呂熱交換器7の前方で互いに交差して外部配管との接続側へ引き回されていることで、燃焼室2においてバーナユニット3が収容される下ケーシング75の前方や燃焼室2の下方には配管が通らないように配設できる。従って、配管が邪魔になることなくバーナユニット3やコントローラ50等のメンテナンスが行え、一缶二水路型であってもメンテナンスに係る作業性を向上させることができる。
特にここでは、燃焼室2からの引き出し側と外部配管との接続側とが左右逆となる2本の配管は、出湯管20及び風呂戻り管33であるので、底板62での接続側が左右に離れる両配管を、筐体2内で邪魔になることなく省スペースで配設することができる。
また、交差させる配管は出湯管と風呂戻り管とに限らず、燃焼室からの引き出し側によっては、給水管と風呂戻り管とを交差させたり等、上記形態に限定されない。
さらに、交差させる配管は2本に限らず、3本以上で交差させることも可能である。
Claims (2)
- 前面を開放可能な筐体の内部に、下側にバーナを設置し、上側に、互いに異なる配管がそれぞれ接続される2つの熱交換器を併設してなる燃焼室を収容し、前記2つの熱交換器にそれぞれ接続される前記配管のうち、少なくとも2本の配管において、前記燃焼室からの引き出し側と前記筐体における外部配管との接続側とが左右逆となる給湯器であって、
前記引き出し側と前記接続側とが左右逆となる前記配管は、前記燃焼室から引き出された後、前記2つの熱交換器の前方で互いに交差して、それぞれ前記引き出し側と反対側で前記筐体の側板と前記燃焼室との間を通って前記外部配管との接続側へ引き回されていることを特徴とする給湯器。 - 一方の前記熱交換器には、給湯回路の給水管と出湯管とが接続され、他方の前記熱交換器には、外部の浴槽へ繋がる風呂戻り管と風呂往き管とが接続されて、前記引き出し側と前記接続側とが左右逆となる前記2本の配管は、前記出湯管及び前記風呂戻り管であることを特徴とする請求項1に記載の給湯器。
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