例示的な実施形態の説明
化合物、化合物を含む医薬組成物、ならびに疼痛および/または電位開口型ナトリウムチャネルによって変調される状態の治療において化合物および組成物を使用する方法が、本明細書において提供される。化合物は、11,13-修飾サキシトキシンである。哺乳動物における疼痛を治療する方法であって、治療または予防有効量の、11,13-修飾サキシトキシンまたは組成物を哺乳動物に投与するステップを含む方法も、本明細書において提供される。ある実施形態では、哺乳動物は、ヒトである。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
式(I)の化合物:
[式中、
X
2
は、-C(R
4
)(R
4a
)-または-N(R
8
)-であり、
各R
4
およびR
4a
は、独立して、水素またはC
1~6
アルキルであり、
R
7
は、水素またはC
1~6
アルキルであり、
R
7a
は、1、2、3もしくは4個のR
7b
により必要に応じて置換されているアリール;1、2、3もしくは4個のR
7b
により必要に応じて置換されている複素環;または1、2、3もしくは4個のR
7b
により必要に応じて置換されているビフェニルであり、
各R
7b
は、存在する場合、独立して、ハロ、C
1~6
アルキル、ハロ-C
1~6
アルキル、アリール-C
1~6
アルキル、ヒドロキシ、C
1~6
アルコキシ、ハロ-C
1~6
アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、C
1~6
アルキルチオ、ハロ-C
1~6
アルキルチオ、C
1~6
アルキルスルフィニル、ハロ-C
1~6
アルキルスルフィニル、C
1~6
アルキルスルホニル、ハロ-C
1~6
アルキルスルホニル、アミノ、C
1~6
アルキルアミノ、ジ-C
1~6
アルキルアミノ、-C(O)(ヘテロシクロアルキル)またはシアノであり;ここで、アリールオキシおよびアリール-C
1~6
アルキル中の前記アリールは、C
1~6
アルキル、ハロおよびハロ-C
1~6
アルキルから独立して選択される1、2または3個の基により必要に応じて置換されており、
R
8
は、水素;C
1~6
アルキル;カルボキシ-C
1~6
-アルキル;ハロ-C
1~6
-アルキル;ヒドロキシ-C
1~6
-アルキル;C
3
~C
8
-シクロアルキル;またはハロ、C
1~6
アルキル、ハロ-C
1~6
アルキル、ヒドロキシ、C
1~6
アルコキシ、ハロ-C
1~6
アルコキシ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1、2もしくは3個の基により必要に応じて置換されているフェニルである]または
薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物であって、
但し、前記化合物は、群A:
または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物から選択されない、化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物。
(項目2)
前記化合物が、式(Ia):
に従うものである、項目1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物。
(項目3)
前記化合物が、式(Ib):
に従うものである、項目1もしくは2に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物。
(項目4)
X
2
が、-C(R
4
)(R
4a
)-である、項目1から3のいずれか一項に記載の化合物。
(項目5)
が、
である、項目1から4のいずれか一項に記載の化合物。
(項目6)
X
2
が、-N(R
8
)-である、項目1から3のいずれか一項に記載の化合物。
(項目7)
R
8
が、ハロ、C
1~6
アルキル、ハロ-C
1~6
アルキル、ヒドロキシ、C
1~6
アルコキシ、ハロ-C
1~6
アルコキシ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1、2または3個の基により必要に応じて置換されているフェニルである、項目1から3および6のいずれか一項に記載の化合物。
(項目8)
R
8
が、非置換フェニルである、項目1から3、6および7のいずれか一項に記載の化合物。
(項目9)
R
8
が、水素である、項目1から3および6のいずれか一項に記載の化合物。
(項目10)
R
8
が、C
1~6
アルキルである、項目1から3および6のいずれか一項に記載の化合物。
(項目11)
R
8
が、メチルである、項目1から3、6および10のいずれか一項に記載の化合物。
(項目12)
R
8
が、ハロ-C
1~6
アルキルである、項目1から3および6のいずれか一項に記載の化合物。
(項目13)
R
8
が、ヒドロキシ-C
1~6
アルキルである、項目1から3および6のいずれか一項に記載の化合物。
(項目14)
R
8
が、C
3
~C
8
-シクロアルキルである、項目1から3および6のいずれか一項に記載の化合物。
(項目15)
R
8
が、シクロプロピルまたはシクロペンチルである、項目1から3および6のいずれか一項に記載の化合物。
(項目16)
各R
4
およびR
4a
が、水素である、項目1から15のいずれか一項に記載の化合物。
(項目17)
同じ炭素と結合したR
4
およびR
4a
の一方の対におけるR
4
およびR
4a
が、メチルであり、他方の対におけるR
4
およびR
4a
の両方が、水素である、項目1から15のいずれか一項に記載の化合物。
(項目18)
R
7
が、水素である、項目1から17のいずれか一項に記載の化合物。
(項目19)
R
7a
が、1、2、3または4個のR
7b
により必要に応じて置換されているアリールである、項目1から18のいずれか一項に記載の化合物。
(項目20)
R
7a
中の前記アリールが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アヌレニル、
またはインダニルであり;そのそれぞれは、ハロ、C
1~6
アルキル、ハロ-C
1~6
アルキル、ヒドロキシ、C
1~6
アルコキシ、ハロ-C
1~6
アルコキシ、C
1~6
アルキルチオ、C
1~6
アルキルスルホニルおよびアミノから独立して選択される1、2または3個の基により必要に応じて置換されている、項目1から19のいずれか一項に記載の化合物。
(項目21)
R
7a
中の前記アリールが、テトラヒドロナフチル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アヌレニルまたはインダニルであり;そのそれぞれは、1組のgem-ジ-C
1~3
アルキルまたは1組のgem-ジ-ハロにより必要に応じて置換されている、項目1から20のいずれか一項に記載の化合物。
(項目22)
R
7a
が、非置換6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アヌレニル、非置換
、非置換
、非置換
または非置換
である、項目1から20のいずれか一項に記載の化合物。
(項目23)
R
7a
が、1、2、3または4個のR
7b
により必要に応じて置換されている複素環である、項目1から18のいずれか一項に記載の化合物。
(項目24)
R
7a
中の前記複素環が、ベンゾ-1,4-ジオキサニル、ベンゾジオキソリル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、クロマニル、
または2,2-ジオキソ-1,3-ジヒドロベンゾ[c]チエニルであり;そのそれぞれは、ハロ、C
1~6
アルキル、ハロ-C
1~6
アルキル、ヒドロキシ、C
1~6
アルコキシ、ハロ-C
1~6
アルコキシおよびフェニルから独立して選択される1、2または3個の基により必要に応じて置換されている、項目1から18および23のいずれか一項に記載の化合物。
(項目25)
R
7a
中の前記複素環が、酸素である1個のヘテロ原子を含み、前記複素環が、ハロ、C
1~6
アルキル、ハロ-C
1~6
アルキル、ヒドロキシ、C
1~6
アルコキシ、ハロ-C
1~6
アルコキシおよびフェニルから独立して選択される1、2または3個の基により必要に応じて置換されている、項目1から18および23のいずれか一項に記載の化合物。
(項目26)
R
7a
中の前記複素環が、酸素である1個のヘテロ原子を含み、前記複素環が、1組のgem-ジ-C
1~3
アルキルまたは1組のgem-ジハロにより必要に応じて置換されている、項目1から18、23および25のいずれか一項に記載の化合物。
(項目27)
R
7a
が、非置換
、非置換
、非置換
、非置換
または非置換2,2-ジオキソ-1,3-ジヒドロベンゾ[c]チエニルである、項目1から18および23から25のいずれか一項に記載の化合物。
(項目28)
R
7a
が、
[式中、X
3
は、-O-、-O-C(R
7b3
)(R
7b3
)-、-C(R
7b3
)(R
7b3
)-O-、-C(R
7b3
)(R
7b3
)-、-C(R
7b3
)(R
7b3
)-C(R
7b4
)(R
7b4
)-または-C(R
7b3
)(R
7b3
)-C(R
7b4
)(R
7b4
)-C(R
7b5
)(R
7b5
)-であり、各R
7b1
、R
7b2
、R
7b3
、R
7b4
およびR
7b5
は、独立して、水素、ハロまたはC
1~3
-アルキルである]である、項目1から18のいずれか一項に記載の化合物。
(項目29)
a)一方のR
7b1
がメチルまたはエチルであり、他方のR
7b1
が水素であるか、またはb)2個のR
7b1
の両方が水素であるか、またはc)2個のR
7b1
の両方がメチルであり;各R
7b2
、R
7b3
、R
7b4
およびR
7b5
が、水素である、項目28に記載の化合物。
(項目30)
X
3
が、-C(R
7b3
)(R
7b3
)-O-である、項目28または29に記載の化合物。
(項目31)
X
3
が、-C(R
7b3
)(R
7b3
)-C(R
7b4
)(R
7b4
)-である、項目28または29に記載の化合物。
(項目32)
R
7a
が、
である、項目1から18に記載の化合物。
(項目33)
R7aが、
である、項目32に記載の化合物。
(項目34)
a)一方のR
7b
がメチルもしくはエチルであり、他方のR
7b
が水素であるか、b)2個のR
7b
の両方が水素であるか、またはc)2個のR
7b
の両方がメチルである、項目32または33に記載の化合物。
(項目35)
から選択される、項目1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物。
(項目36)
項目1から35のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される添加剤、担体または賦形剤とを含む、医薬組成物。
(項目37)
前記組成物が、経口または注射用製剤である、項目36に記載の医薬組成物。
(項目38)
哺乳動物における電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の治療のための方法であって、治療または予防有効量の、項目1から35のいずれかに記載の化合物または項目36もしくは37に記載の組成物の投与を含む、方法。
(項目39)
前記哺乳動物が、ヒトである、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記状態が、疼痛であるか、または前記状態が、疼痛に関連する、項目38または39に記載の方法。
(項目41)
前記状態が、疼痛である、項目38または39に記載の方法。
(項目42)
前記状態が、疼痛に関連する、項目38または39に記載の方法。
(項目43)
前記状態が、肢端紅痛症、糖尿病性末梢神経障害、発作性激痛障害、複合性局所疼痛症候群、三叉神経痛、多発性硬化症、関節炎、変形性関節症、帯状疱疹後神経痛、がん疼痛、群発性頭痛、偏頭痛、坐骨神経痛、子宮内膜症、線維筋痛症、手術後疼痛、亜急性または慢性疼痛、ドライアイ症候群に関連する疼痛および/または不快感、(急性)角膜損傷または剥離に関連する疼痛、急性眼痛、慢性眼痛、角膜感染症に関連する疼痛、パーキンソン病に関連する疼痛、ALSに関連する疼痛ならびに手術に関連する疼痛から選択される、項目38または39に記載の方法。
(項目44)
前記状態が、緑内障、虚血、掻痒および咳から選択される、項目38または39に記載の方法。
(項目45)
前記状態が、疼痛、掻痒および咳から選択される、項目38または39に記載の方法。
(項目46)
式Xeの化合物:
[式中、
PG
1
は、窒素保護基であり、
PG
2
は、窒素保護基であり、
X
2
は、-C(R
4
)(R
4a
)-または-N(R
8
)-であり、
各R
4
およびR
4a
は、独立して、水素またはC
1~6
アルキルであり、
R
7
は、水素またはC
1~6
アルキルであり、
R
7a
は、1、2、3もしくは4個のR
7b
により必要に応じて置換されているアリール;1、2、3もしくは4個のR
7b
により必要に応じて置換されている複素環;または1、2、3もしくは4個のR
7b
により必要に応じて置換されているビフェニルであり、
各R
7b
は、存在する場合、独立して、ハロ、C
1~6
アルキル、ハロ-C
1~6
アルキル、アリール-C
1~6
アルキル、ヒドロキシ、C
1~6
アルコキシ、ハロ-C
1~6
アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、C
1~6
アルキルチオ、ハロ-C
1~6
アルキルチオ、C
1~6
アルキルスルフィニル、ハロ-C
1~6
アルキルスルフィニル、C
1~6
アルキルスルホニル、ハロ-C
1~6
アルキルスルホニル、アミノ、C
1~6
アルキルアミノ、ジ-C
1~6
アルキルアミノ、-C(O)(ヘテロシクロアルキル)またはシアノであり;ここで、アリールオキシおよびアリール-C
1~6
アルキル中の前記アリールは、C
1~6
アルキル、ハロおよびハロ-C
1~6
アルキルから独立して選択される1、2または3個の基により必要に応じて置換されており、
R
8
は、水素;C
1~6
アルキル;カルボキシ-C
1~6
-アルキル;ハロ-C
1~6
-アルキル;ヒドロキシ-C
1~6
-アルキル;C
3
~C
8
-シクロアルキル;またはハロ、C
1~6
アルキル、ハロ-C
1~6
アルキル、ヒドロキシ、C
1~6
アルコキシ、ハロ-C
1~6
アルコキシ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1、2もしくは3個の基により必要に応じて置換されているフェニルである]
またはその塩であって、
但し、前記化合物は、群B:
またはその塩から選択されない、化合物またはその塩。
(項目47)
式(I)の化合物を調製する方法であって
a)式Xeの化合物
[式中、
PG
1
は、窒素保護基であり、
PG
2
は、窒素保護基であり、
X
2
は、-C(R
4
)(R
4a
)-または-N(R
8
)-であり、
各R
4
およびR
4a
は、独立して、水素またはC
1~6
アルキルであり、
R
7
は、水素またはC
1~6
アルキルであり、
R
7a
は、1、2、3もしくは4個のR
7b
により必要に応じて置換されているアリール;1、2、3もしくは4個のR
7b
により必要に応じて置換されている複素環;または1、2、3もしくは4個のR
7b
により必要に応じて置換されているビフェニルであり、
各R
7b
は、存在する場合、独立して、ハロ、C
1~6
アルキル、ハロ-C
1~6
アルキル、アリール-C
1~6
アルキル、ヒドロキシ、C
1~6
アルコキシ、ハロ-C
1~6
アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、C
1~6
アルキルチオ、ハロ-C
1~6
アルキルチオ、C
1~6
アルキルスルフィニル、ハロ-C
1~6
アルキルスルフィニル、C
1~6
アルキルスルホニル、ハロ-C
1~6
アルキルスルホニル、アミノ、C
1~6
アルキルアミノ、ジ-C
1~6
アルキルアミノ、-C(O)(ヘテロシクロアルキル)またはシアノであり;ここで、アリールオキシおよびアリール-C
1~6
アルキル中の前記アリールは、C
1~6
アルキル、ハロおよびハロ-C
1~6
アルキルから独立して選択される1、2または3個の基により必要に応じて置換されており、
R
8
は、水素;C
1~6
アルキル;カルボキシ-C
1~6
-アルキル;ハロ-C
1~6
-アルキル;ヒドロキシ-C
1~6
-アルキル;C
3
~C
8
-シクロアルキル;またはハロ、C
1~6
アルキル、ハロ-C
1~6
アルキル、ヒドロキシ、C
1~6
アルコキシ、ハロ-C
1~6
アルコキシ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1、2もしくは3個の基により必要に応じて置換されているフェニルである]
またはその塩であって、
但し、前記化合物は、群B:
またはその塩から選択されない、化合物またはその塩を脱保護して式Iの化合物を生じるステップ、および
b)必要に応じて、式Iの化合物を単離するステップ
を含む方法。
定義
本明細書において提供される化合物に言及する場合、下記の用語は、別段の指示がない限り、下記の意味を有する。別段の定義がない限り、本明細書において使用されるすべての技術的および科学的用語は、当業者によって一般に理解されているのと同じ意味を有する。本明細書における用語について複数の定義がある場合には、別段の記載がない限り、この節のものを優先する。別段の定めがない限り、ある用語が置換されていると定義されている場合、置換基のリスト中の基それ自体は非置換である。例えば、置換アルキル基は、例えば、シクロアルキル基により置換することができ、このシクロアルキル基は、別段の定めがない限り、それ以上置換されない。
本明細書における「約」値またはパラメーターへの言及は、その値またはパラメーター自体を対象にする変動を含む(および記述する)。例えば、「約X」に言及する記述は、「X」の記述を含む。本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、用語「約」および「およそ」は、組成物または剤形の原料の温度、用量、量または重量パーセントとの関連で使用される場合、定められた用量、量または重量パーセントから取得されるものと同等の薬理学的効果を提供すると当業者によって認識される用量、量または重量パーセントを意味する。具体的には、用語「約」および「およそ」は、この文脈で使用される場合、定められた用量、量または重量パーセントの、15%以内、10%以内、5%以内、4%以内、3%以内、2%以内、1%以内または0.5%以内の用量、量または重量パーセントを企図している。
用語「1つの(a)」または「1つの(an)」は、本明細書において使用される場合、文脈上明らかに別段の指示がない限り、1つまたは複数を意味する。
用語「アルキル」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、飽和した直鎖または分枝鎖炭化水素を指す。一部のまたは任意の実施形態では、アルキル基は、第1級、第2級または第3級炭化水素である。ある特定の実施形態では、アルキル基は、1から10個の炭素原子を含む、すなわち、C1からC10アルキルである。一部のまたは任意の実施形態では、アルキルは、C1~6アルキルである。一部のまたは任意の実施形態では、アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、secブチル、t-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチルおよび2,3-ジメチルブチルからなる群から選択される。
用語「アルコキシ」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、基-OR’(ここで、R’は、アルキルである)を指す。アルコキシ基は、一部のまたは任意の実施形態では、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペントキシ、n-ヘキシルオキシ、1,2-ジメチルブトキシ等を含む。
用語「アルキルチオ」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、基-SR’(ここで、R’は、C1~10アルキルである)を指す。一部のまたは任意の実施形態では、アルキルチオは、C1~6アルキルチオである。一部のまたは任意の実施形態では、アルキルチオは、メチルチオである。
用語「アルキルスルフィニル」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、基-S(O)R’(ここで、R’は、C1~10アルキルである)を指す。一部のまたは任意の実施形態では、アルキルスルフィニルは、C1~6アルキルスルフィニルである。
用語「アルキルスルホニル」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、基-S(O)2R’(ここで、R’は、C1~10アルキルである)を指す。一部のまたは任意の実施形態では、アルキルスルホニルは、C1~6アルキルスルホニルである。
用語「アミノ」は、-NH2を意味する。
用語「アルキルアミノ」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、基-NHR’(ここで、R’は、本明細書において定義されている通りのC1~10アルキルである)を指す。一部のまたは任意の実施形態では、アルキルアミノは、C1~6アルキルアミノである。
用語「ジアルキルアミノ」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、基-NR’R’(ここで、各R’は、独立して、本明細書において定義されている通りのC1~10アルキルである)を指す。一部のまたは任意の実施形態では、ジアルキルアミノは、ジ-C1~6アルキルアミノである。
用語「アリール」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、アリール環系が単環式、二環式または三環式である少なくとも1つの芳香族環を含む、一価C
6~C
15炭素環式環系を指す。アリールは、その環のいずれか、すなわち任意の芳香族または非芳香族環を介して、主構造と結合していてよい。一部のまたは任意の実施形態では、アリール基は、架橋(化学的に実現可能である場合)もしくは非架橋、スピロ環式(化学的に実現可能である場合)もしくは非スピロ環式、および/または縮合もしくは非縮合多環式基であってよい。一部のまたは任意の実施形態では、アリールは、フェニル、ナフチル、ビシクロ[4.2.0]オクタ-1,3,5-トリエニル、インダニル、フルオレニル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アヌレニル、
またはテトラヒドロナフチルである。アリールが置換されている場合、任意の環上で、すなわち、アリールが含む任意の芳香族または非芳香族環上で置換され得る。一部のまたは任意の実施形態では、アリールは、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アヌレニルまたはインダニルであり;そのそれぞれは、一部のまたは任意の実施形態では、アミノ、ヒドロキシ、ハロ、ハロ-C
1~6アルコキシ、C
1~6アルコキシ、C
1~6アルキル、ハロ-C
1~6アルキル、C
1~6アルキルチオ、C
1~6アルキルスルホニルおよびフェニルから独立して選択される基を含む、明細書全体を通して定義されている通りの1、2、3または4個の基により必要に応じて置換されている。
用語「ビフェニル」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、第2のフェニル基により置換されているフェニル基を指す。ビフェニルが「必要に応じて置換されている」場合、任意選択の置換基(単数または複数)は、いずれのフェニル環で置換されてもよい。
用語「アリールオキシ」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、-OR基を指し、ここで、Rは、本明細書において定義されている通りのアリールである。
用語「アラルキル」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、本明細書において定義されている通りの1または2個のアリール基により置換されているアルキル基を指し、ここで、このアルキル基が分子の残部との結合点である。一部の実施形態では、アラルキルは、フェニルメチル、フェニルエタ-1-イル、フェニルエタ-2-イル、ジフェニルメチル、2,2-ジフェニルエチル、3,3-ジフェニルプロピルまたは3-フェニルプロピルであり;そのそれぞれは、環上で、明細書全体を通して定義されている通りの1、2、3または4個の基により必要に応じて置換されている。
用語「カルボキシ-C1~6アルキル」は、本明細書において使用される場合、1または2個の-C(O)OH基により置換されている、本明細書において定義されている通りのC1~6アルキル基を指す。一部の実施形態では、カルボキシ-C1~6アルキルは、-CH2C(O)OH、-CH2CH2C(O)OHまたは-CH2CH2CH2C(O)OHである。一部の実施形態では、カルボキシ-C1~6アルキルは、-CH2C(O)OHである。
用語「C3~C8-シクロアルキル」は、本明細書において使用される場合、一価の飽和単環式炭化水素を指す。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキル基は、3から6個の炭素原子、すなわち、C3からC6シクロアルキルを含む。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキルは、3、4または5個の(C3~5);3または4個の(C3~4);3個の(C3);4個の(C4);または5個の(C5)炭素原子を有する。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチルまたはシクロペンチルである。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキル基は、シクロプロピルである。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキル基は、シクロブチルである。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキル基は、シクロペンチルである。
用語「シクロアルキレン」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、二価の飽和単環式炭化水素を指す。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキレン基は、3から6個の炭素原子、すなわち、C3からC6シクロアルキレンを含む。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキレンは、3、4または5個の(C3~5);3または4個の(C3~4);3個の(C3);4個の(C4);または5個の(C5)炭素原子を有する。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキレン基は、シクロプロパ-ジイル、シクロブタ-ジイル、シクロペンタ-ジイルまたはシクロヘキサ-ジイルである。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキレン基は、シクロプロパ-ジイル、シクロブタ-ジイルまたはシクロペンタ-ジイルである。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキレン基は、シクロプロパ-ジイルである。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキレン基は、シクロブタ-ジイルである。一部のまたは任意の実施形態では、シクロアルキレン基は、シクロペンタ-ジイルである。
用語「ハロアルキル」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、1、2、3、4または5個のハロ基により置換されているアルキル基を指す。一部のまたは任意の実施形態では、ハロアルキルは、ハロ-C1~6アルキルである。一部のまたは任意の実施形態では、ハロアルキルは、-CF3、-CH2F、-CHF2または-CH2CF3である。
用語「ハロアルキルチオ」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、-SR基(ここで、Rは、本明細書において定義されている通りのハロ-C1~10アルキルである)を指す。一部のまたは任意の実施形態では、ハロアルキルチオは、ハロ-C1~6アルキルチオである。
用語「ハロアルコキシ」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、-OR基(ここで、Rは、本明細書において定義されている通りのハロ-C1~10アルキルである)を指す。一部のまたは任意の実施形態では、ハロアルコキシは、ハロ-C1~6アルコキシである。
用語「ハロアルキルスルフィニル」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、-S(O)R基(ここで、Rは、本明細書において定義されている通りのハロ-C1~10アルキルである)を指す。一部のまたは任意の実施形態では、ハロアルキルスルフィニルは、ハロ-C1~6アルキルスルフィニルである。
用語「ハロアルキルスルホニル」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、-S(O)2R基(ここで、Rは、本明細書において定義されている通りのハロ-C1~10アルキルである)を指す。一部のまたは任意の実施形態では、ハロアルキルスルホニルは、ハロ-C1~6アルキルスルホニルである。
用語「ハロゲン」および「ハロ」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、同義であり、クロロ、ブロモ、フルオロまたはヨードを指す。
用語「複素環」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、少なくとも1個の非芳香族環を含有し、ここで、非芳香族単環式環原子の1個または複数(一部のまたは任意の実施形態では、1、2、3または4個)は、O、S(O)
0~2およびNから独立して選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は、炭素原子であり、多環式環系中の環原子のいずれかの1個または複数(一部のまたは任意の実施形態では、1、2、3または4個)は、O、S(O)
0~2およびNから独立して選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は、炭素である、一価単環式非芳香族環系および/または多環式環系を指す。用語「複素環」は、完全に芳香族の環を含まない、すなわち、イミダゾール、ピリミジン、ピリジン等を含まない。一部のまたは任意の実施形態では、複素環式環は、窒素および酸素から独立して選択される1または2個のヘテロ原子を含む。一部のまたは任意の実施形態では、複素環式環は、酸素である1または2個のヘテロ原子を含む。一部のまたは任意の実施形態では、複素環式環は、窒素である1または2個のヘテロ原子を含む(ここで、窒素は、本明細書において記述されている任意の態様または実施形態で記述されている通りに置換されている)。ある特定の実施形態では、複素環は、多環式であり、非芳香族環中に1個のヘテロ原子を含むか、または芳香族環中に1個のヘテロ原子を含むか、または芳香族環中に2個のヘテロ原子を含むか、または一方が芳香族環中にあり他方が非芳香族環中にある2個のヘテロ原子を含む。一部のまたは任意の実施形態では、複素環式基は、3から20個、3から15個、3から10個、3から8個、4から7個、または5から6個までの環原子を有する。一部のまたは任意の実施形態では、複素環は、単環式、二環式、三環式または四環式環系である。一部のまたは任意の実施形態では、複素環式基は、架橋もしくは非架橋、スピロ環式もしくは非スピロ環式、および/または縮合もしくは非縮合二環式であってよい。窒素および硫黄原子の1つまたは複数は、必要に応じて酸化されていてよく、窒素原子の1つまたは複数は、必要に応じて四級化されていてよく、炭素原子の1つまたは複数は、
により必要に応じて置き換えられていてよい。一部の環は、部分的にもしくは完全に飽和、または芳香族であってよく、但し、複素環は、完全に芳香族ではない。単環式および多環式複素環式環は、安定化合物をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子において主構造と結合していてよい。多環式複素環は、環がヘテロ原子を含有するか否かにかかわらず、任意の芳香族または非芳香族環を含むその環のいずれを介して主構造と結合していてもよい。一部のまたは任意の実施形態では、複素環は、1)本明細書において記述されている通りの少なくとも1個の環ヘテロ原子を含有する飽和または部分的に不飽和の(しかし芳香族ではない)一価単環式基、あるいは2)少なくとも1個の環が本明細書において記述されている通りの少なくとも1個のヘテロ原子を含有する飽和または部分的に不飽和の(しかし芳香族ではない)一価の二環式または三環式基である、「ヘテロシクロアルキル」である。複素環およびヘテロシクロアルキルが置換されている場合、任意の環上で、すなわち、複素環およびヘテロシクロアルキルが含む任意の芳香族または非芳香族環上で置換され得る。一部のまたは任意の実施形態では、そのような複素環は、アゼピニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾジオキソリル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサゾニル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、1,3-ジヒドロイソベンゾフラニル、ベンゾフラノニル、ベンゾピラノニル、ベンゾピラニル、ジヒドロベンゾフラニル、
ベンゾテトラヒドロチエニル、2,2-ジオキソ-1,3-ジヒドロベンゾ[c]チエニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾオキサジニル、β-カルボリニル、クロマニル、クロモニル、シンノリニル、クマリニル、デカヒドロキノリニル、デカヒドロイソキノリニル、ジヒドロベンゾイソチアジニル、ジヒドロベンゾイソオキサジニル、ジヒドロフリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジオキソラニル、1,4-ジチアニル、フラノニル、イミダゾリジニル、2,4-ジオキソ-イミダゾリジニル、イミダゾリニル、インドリニル、2-オキソ-インドリニル、イソベンゾテトラヒドロフラニル、イソベンゾテトラヒドロチエニル、イソクロマニル、イソクマリニル、イソインドリニル、1-オキソ-イソインドリニル、1,3-ジオキソ-イソインドリニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、3-オキソ-イソオキサゾリジニル、モルホリニル、3,5-ジオキソ-モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、1-オキソ-オクタヒドロイソインドリル、1,3-ジオキソ-ヘキサヒドロイソインドリル、オキサゾリジノニル、オキサゾリジニル、オキシラニル、ピペラジニル、2,6-ジオキソ-ピペラジニル、ピペリジニル、2,6-ジオキソ-ピペリジニル、4-ピペリドニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピロリジニル、ピロリニル、2-オキソピロリジニル、2,5-ジオキソピロリジニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、チアモルホリニル、チオモルホリニル、3,5-ジオキソ-チオモルホリニル、チアゾリジニル、2,4-ジオキソ-チアゾリジニル、テトラヒドロキノリニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、キサンテニル、および1,3,5-トリチアニルを含むがこれらに限定されない。一部のまたは任意の実施形態では、複素環は、ベンゾ-1,4-ジオキサニル、ベンゾジオキソリル、インドリニル、2-オキソ-インドリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、2,3-ジヒドロベンゾフラニルまたはデカヒドロキノリニルであり;そのそれぞれは、一部のまたは任意の実施形態では、ハロ、アルキルおよびフェニルから独立して選択される基を含む、明細書全体を通して定義されている通りの1、2、3または4個の基により必要に応じて置換されている。
用語「ヒドロキシ-C1~6アルキル」は、本明細書において使用される場合、1または2個のヒドロキシ基により置換されている、本明細書において定義されている通りのアルキル基を指す。一部の実施形態では、「ヒドロキシ-C1~6アルキル」は、-CH2CH2OH、-CH2CH2CH2OHまたは-CH2CH(OH)CH2OHである。
用語「保護基」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、そのさらなる反応を防止するため、または他の目的のために、酸素、窒素またはリン原子に付加される基を指す。多種多様な酸素および窒素保護基が、有機合成の当業者に公知である。(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Greeneら、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons、第4版、2006年において記述されているものを参照。)一部のまたは任意の実施形態では、窒素保護基(例えば、PG1およびPG2について)は、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、tert-ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(CBz)、アセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、-C(O)OCH2CCl3(Troc)、p-メトキシフェニル、ベンジル、p-メトキシベンジル、p-メトキシベンジルカルボニル、トリフェニルメチル、ベンジリデニル、2,2,2-トリクロロエトキシスルホニル(Tces)、p-メトキシベンゼンスルホニル(Mbs)またはp-トルエンスルホニル(トシル)である。一部のまたは任意の実施形態では、酸素保護基(例えば、X1について)は、メトキシメチル(MOM)、エトキシエチル、メトキシエトキシメチル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、メチル、tert-ブチル、アリル、ベンジル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、tert-ブチルジフェニルシリル、アセチル、ピバリル、ベンゾイル、ジメトキシトリチル、トリチル、メトキシトリチル、p-メトキシベンジルまたはメチルチオメチルである。
用語「薬学的に許容される塩」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、その生物学的特性を保持し、毒性ではないまたは別様に薬学的使用に望ましい、本明細書において提供される化合物の任意の塩を指す。そのような塩は、当該技術分野において周知である様々な有機および無機対イオンに由来するものであってよい。そのような塩は、(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンチルプロピオン酸、グリコール酸、グルタル酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、ソルビン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ピクリン酸、桂皮酸、マンデル酸、フタル酸、ラウリン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタン-ジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、ショウノウ酸、ショウノウスルホン酸、4-メチルビシクロ[2.2.2]-オクタ-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert-ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、安息香酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、シクロヘキシルスルファミン酸、キナ酸、ムコン酸および類似の酸等の有機または無機酸と形成される酸付加塩;ならびに(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、(a)金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオンもしくはアルミニウムイオン、または、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化亜鉛および水酸化バリウム、アンモニアによって置き換えられているか、あるいは(b)有機塩基、例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、リシン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N’-ジベンジルエチレン-ジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N-ベンジルフェネチルアミン、N-メチルグルカミンピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム等の脂肪族、脂環式または芳香族有機アミン等と配位しているかのいずれかの場合に形成される塩基付加塩を含むがこれらに限定されない。
薬学的に許容される塩は、一部のまたは任意の実施形態では、限定されないが、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩等をさらに含む。化合物が塩基性官能基を含有する場合、ハロゲン化水素酸塩、例えば塩酸塩および臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、スルファミン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、トリクロロ酢酸塩、プロピオン酸塩、ヘキサン酸塩、シクロペンチルプロピオン酸塩、グリコール酸塩、グルタル酸塩、ピルビン酸塩、乳酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、ソルビン酸塩、アスコルビン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート、ピクリン酸塩、桂皮酸塩、マンデル酸塩、フタル酸塩、ラウリン酸塩、メタンスルホン酸塩(メシル酸塩)、エタンスルホン酸塩、1,2-エタン-ジスルホネート、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、4-クロロベンゼンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、4-トルエンスルホン酸塩、ショウノウ、ショウノウスルホン酸塩、4-メチルビシクロ[2.2.2]-オクタ-2-エン-1-カルボキシレート、グルコヘプトン酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、トリメチル酢酸塩、tert-ブチル酢酸塩、ラウリル硫酸塩、グルコン酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、キナ酸塩、ムコン酸塩等の、非毒性の有機または無機酸の塩。
組成物に関して、立体異性体「を実質的に含まない」または「の実質的に非存在下で」という用語は、組成物中に少なくとも85または90重量%、一部のまたは任意の実施形態では、95重量%、98重量%、99重量%または100重量%の化合物の指定された立体異性体を含む組成物を指す。一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において提供される方法および化合物において、化合物は、立体異性体を実質的に含まない。
同様に、組成物に関して、「単離された」という用語は、少なくとも85重量%、90重量%、95重量%、98重量%、99重量%から100重量%の定められた化合物を含み、残りが他の化学種または立体異性体を含む、組成物を指す。
用語「溶媒和物」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、非共有結合分子間力によって結合した化学量論または非化学量論量の溶媒をさらに含む、本明細書において提供される化合物またはその塩を指す。溶媒が水である場合、溶媒和物は水和物である。
用語「同位体組成」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、所与の原子について存在する各同位体の量を指し、「天然の同位体組成」は、所与の原子についての天然に存在する同位体組成または存在度を指す。それらの天然の同位体組成を含有する原子は、本明細書において、「非富化」原子とも称され得る。別段の指定がない限り、本明細書において記載されている化合物の原子は、その原子の任意の安定同位体を表すことを意味する。例えば、別段の記載がない限り、ある位置が具体的に「H」または「水素」と指定される場合、その位置は、水素をその天然の同位体組成で有すると理解される。
用語「同位体富化」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、分子中での所与の原子の天然の同位体存在度の代わりに、その原子における具体的な同位体の量の組み込みのパーセンテージを指す。一部のまたは任意の実施形態では、所与の位置における1%の重水素富化は、所与の試料中の分子の1%が、定められた位置において重水素を含有することを意味する。重水素の天然に存在する分布は約0.0156%であるため、非富化出発材料を使用して合成された化合物中の任意の位置における重水素富化は、約0.0156%である。本明細書において提供される化合物の同位体富化は、質量分析法および核磁気共鳴分光法を含む、当業者に公知である従来の分析方法を使用して、決定することができる。
用語「同位体富化された」は、本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、その原子の天然の同位体組成以外の同位体組成を有する原子を指す。「同位体富化された」は、その原子の天然の同位体組成以外の同位体組成を有する少なくとも1つの原子を含有する化合物を指してもよい。
本明細書において使用される場合、用語「局部麻酔薬」は、局部のしびれまたは疼痛緩和を提供する薬物を意味する。一部のまたは任意の実施形態では、局部麻酔薬は、アミノアシルアニリド化合物(一部のまたは任意の実施形態では、リドカイン、プリロカイン、ブピバカイン、ロピバカインおよびメピバカイン)および環系またはアミン窒素上に種々の置換基を有する関連局部麻酔薬化合物;アミノアルキルベンゾエート化合物(一部のまたは任意の実施形態では、プロカイン、クロロプロカイン、プロキシカイン、ヘキシルカイン、テトラカイン、シクロメチカイン、ベノキシネート、ブタカインおよびプロパラカイン)および関連局部麻酔薬化合物;コカイン;アミノカーボネート化合物(一部のまたは任意の実施形態では、ジペロドン);N-フェニルアミジン化合物(一部のまたは任意の実施形態では、フェナカイン);N-アミノアルキルアミド化合物(一部のまたは任意の実施形態では、ジブカイン);アミノケトン化合物(一部のまたは任意の実施形態では、ファリカインおよびジクロニン);ならびにアミノエーテル化合物(一部のまたは任意の実施形態では、プラモキシンおよびジメチソキン(dimethisoquien))を含む。
本明細書において使用される場合、「アルキル」、「シクロアルキル」、「アリール」、「アルコキシ」、「ヘテロシクロアルキル」および「複素環」基は、水素原子が存在する1つまたは複数の位置において重水素を必要に応じて含み、ここで、原子(1つまたは複数)の重水素組成は、天然の同位体組成以外である。
また、本明細書において使用される場合、「アルキル」、「シクロアルキル」、「アリール」、「アルコキシ」、「ヘテロシクロアルキル」、「複素環」基は、天然の同位体組成以外の量の炭素-13を必要に応じて含む。
本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、用語「IC50」は、そのような応答を測定するアッセイにおける最大応答の50%阻害を実現する、特定の試験化合物の量、濃度または投薬量を指す。
本明細書において使用される場合、用語「対象」および「患者」は、交換可能に使用される。用語「対象(1および複数)」は、非霊長類(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ネコ、イヌ、ラットおよびマウス)および霊長類(例えば、カニクイザル(cynomolgous monkey)等のサル、チンパンジーおよびヒト)、ならびに、一部のまたは任意の実施形態では、ヒトを含む、哺乳動物等の動物を指す。一部のまたは任意の実施形態では、対象は、家畜(例えば、ウマ、ウシ、ブタ等)またはペット(例えば、イヌまたはネコ)である。一部のまたは任意の実施形態では、対象は、ヒトである。
本明細書において使用される場合、用語「治療剤(1つまたは複数)」は、ある障害またはその1つもしくは複数の症状の治療または防止において使用され得る任意の作用物質を指す。一部のまたは任意の実施形態では、用語「治療剤」は、本明細書において提供される化合物を含む。一部のまたは任意の実施形態では、治療剤は、ある障害またはその1つもしくは複数の症状の治療または防止に、有用であることが公知であるか、または使用されてきたもしくは現在使用されている、作用物質である。
「治療有効量」は、ある状態を治療するために対象に投与された場合、その状態にそのような治療を達成するのに十分な、化合物または組成物の量を指す。「治療有効量」は、とりわけ、化合物、状態およびその重症度、ならびに治療される対象の年齢、体重等に応じて変動し得る。
任意の状態または障害を「治療すること」またはその「治療」は、一部のまたは任意の実施形態では、予防的にを含む、対象において存在する状態または障害を改善することを指す。別の実施形態では、「治療すること」または「治療」は、対象が認識しにくい場合がある少なくとも1つの物理的パラメーターを改善することを含む。さらに別の実施形態では、「治療すること」または「治療」は、物理的に(例えば、認識できる症状の安定化)もしくは生理的に(例えば、物理的パラメーターの安定化)のいずれかまたはその両方で、状態または障害を変調することを含む。さらに別の実施形態では、「治療すること」または「治療」は、状態または障害の発症を遅延させることを含む。さらに別の実施形態では、「治療すること」または「治療」は、状態(例えば、疼痛)または状態(例えば、坐骨神経痛)の1つもしくは複数の症状(例えば、疼痛)のいずれかの低減または排除、あるいは状態(例えば、疼痛)の進行または状態(例えば、坐骨神経痛)の1つもしくは複数の症状(例えば、疼痛)の進行を遅滞させること、あるいは状態(例えば、疼痛)の重症度または状態(例えば、坐骨神経痛)の1つもしくは複数の症状(例えば、疼痛)の重症度を低減させることを含む。さらに別の実施形態では、「治療すること」または「治療」は、本明細書において記述されている化合物を予防的に投与することを含む。
本明細書において使用される場合、用語「予防剤(1つおよび複数)」は、状態またはその1つもしくは複数の症状の防止において使用され得る、かつ/または状態の発症、発病、進行および/もしくは重症度を防止するもしくは妨げる、任意の作用物質を指す。一部のまたは任意の実施形態では、用語「予防剤」は、本明細書において提供される化合物を含む。一部のまたは任意の実施形態では、用語「予防剤」は、本明細書において提供される化合物を指さない。
本明細書において使用される場合、語句「予防有効量」は、状態に関連する1つまたは複数の症状の発病、再発または発症の防止または低減をもたらすために、あるいは別の療法(例えば、別の予防剤)の予防効果(1つまたは複数)を強化するまたは向上させるために十分な、療法(例えば、予防剤)の量を指す。
化合物
電位開口型イオンチャネル(例えば、電位開口型ナトリウムチャネル)の活性を変調することができる化合物が、本明細書において提供される。11,13-修飾サキシトキシンを本明細書において記述されている通りに形成し、電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の治療に使用することができる。一部のまたは任意の実施形態では、電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態は、疼痛であるか、または疼痛に関連する状態である。一部のまたは任意の実施形態では、電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態は、疼痛に関連する状態である。一部のまたは任意の実施形態では、電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態は、疼痛、掻痒、咳、てんかん、パーキンソン病、気分障害、精神病、筋萎縮性側索硬化症、緑内障、虚血、痙性障害および強迫性障害である。一部のまたは任意の実施形態では、電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態は、疼痛(一部の実施形態では、亜急性または慢性疼痛)である。一部の実施形態では、電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する疼痛は、ドライアイ症候群に関連する疼痛および/または不快感、(急性)角膜損傷または剥離に関連する疼痛、急性眼痛、慢性眼痛、角膜感染症に関連する疼痛、ならびに手術(一部の実施形態では、眼科手術)に関連する疼痛を含む。サキシトキシンは、本明細書において使用される選択された原子番号と一緒に以下で提供する化学構造を有する:
本明細書において記述されている実施形態は、記載されている化合物および薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体または混合物を含む。
本明細書において提供されるある特定の多環式構造は、1個または複数の浮遊置換基とともに描かれている。別段の定めがないかまたは文脈からそうではないことが明らかな場合を除き、置換基(単数または複数)は、化学的に実現可能であり原子価規則が許す多環式環の任意の原子上に存在してよい。例えば、構造:
において、R
7b置換基は、二環式環のベンゾ部分または二環式環のジヒドロフラニル部分上であり得る。
PCT/US2016/055050における具体的な化合物は、本明細書において記述されている式または実施形態のいずれからも除外される。
群Aにおける化合物-または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物-は、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)および(Id)の化合物の範囲ならびに本明細書において記述されている実施形態のいずれからも除外される。
群Bにおける化合物-またはその塩、薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物-は、式XeおよびXe-Pの化合物の範囲ならびに本明細書において記述されている実施形態のいずれからも除外される。
一部のまたは任意の実施形態では、式(I)の化合物[式中、X2は、-C(R4)(R4a)-または-N(R8)-であり、
各R4およびR4aは、独立して、水素またはC1~6アルキルであり、
R7は、水素またはC1~6アルキルであり、
R7aは、1、2、3もしくは4個のR7bにより必要に応じて置換されているアリール;または1、2、3もしくは4個のR7bにより必要に応じて置換されている複素環であり、
各R7bは、存在する場合、独立して、ハロ、C1~6アルキル、ハロ-C1~6アルキル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシ、ハロ-C1~6アルコキシ、ニトロ、C1~6アルキルチオ、ハロ-C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、ハロ-C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、ハロ-C1~6アルキルスルホニル、アミノ、C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、フェニルまたはシアノであり、
R8は、水素;C1~6アルキル;カルボキシ-C1~6アルキル;ハロ-C1~6アルキル;ヒドロキシ-C1~6アルキル;C3~C8-シクロアルキル;またはハロ、C1~6アルキル、ハロ-C1~6アルキル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシ、ハロ-C1~6アルコキシ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1、2もしくは3個の基により必要に応じて置換されているフェニルである]または
薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物が提供され、
但し、前記化合物は、群A、または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物から選択されない。
一部のまたは任意の実施形態では、式(I)もしくは(I-P)の化合物[式中、
X2は、-C(R4)(R4a)-または-N(R8)-であり、
各R4およびR4aは、独立して、水素またはC1~6アルキルであり、
R7は、水素またはC1~6アルキルであり、
R7aは、1、2、3もしくは4個のR7bにより必要に応じて置換されているアリール;または1、2、3もしくは4個のR7bにより必要に応じて置換されている複素環であり、
各R7bは、存在する場合、独立して、ハロ、C1~6アルキル、ハロ-C1~6アルキル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシ、ハロ-C1~6アルコキシ、ニトロ、C1~6アルキルチオ、ハロ-C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、ハロ-C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、ハロ-C1~6アルキルスルホニル、アミノ、C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、フェニルまたはシアノであり、
R8は、水素;C1~6アルキル;ハロ、C1~6アルキル、ハロ-C1~6アルキル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシ、ハロ-C1~6アルコキシ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1、2または3個の基により必要に応じて置換されているフェニルである]または
薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物が提供され、
但し、前記化合物は、群A、または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物から選択されない。
一部のまたは任意の実施形態では、式(I)、(I-P)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物[式中、
X2は、-C(R4)(R4a)-または-N(R8)-であり、
各R4およびR4aは、水素であり、
R7は、水素であり、
R7aは、1、2もしくは3個のR7bにより必要に応じて置換されているアリール;1、2もしくは3個のR7bにより必要に応じて置換されている複素環;または1、2もしくは3個のR7bにより必要に応じて置換されているビフェニルであり、
各R7bは、存在する場合、独立して、ハロまたはC1~6アルキルであり、
R8は、水素、C1~6アルキル、ハロ-C1~6アルキル、ヒドロキシ-C1~6アルキル、C3~C8-シクロアルキルまたは非置換フェニルである]または
薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物が提供される。
一部のまたは任意の実施形態では、式(I)、(I-P)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物[式中、
X2は、-C(R4)(R4a)-または-N(R8)-であり、
各R4およびR4aは、水素であり、
R7は、水素であり、
R7aは、1、2もしくは3個のR7bにより必要に応じて置換されているアリール;または1、2もしくは3個のR7bにより必要に応じて置換されている複素環であり、
各R7bは、存在する場合、独立して、ハロまたはC1~6アルキルであり、
R8は、フェニルである]または
薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物が提供される。
一部のまたは任意の実施形態では、式(I)または(I-P)の化合物は、式(Ia):
[式中、R
4, R
4a, R
7, R
7a, and X
2は、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである]
に従うものである。
一部のまたは任意の実施形態では、式(I), (I-P), or (Ia)の化合物は、式(Ib):
[式中、R
4, R
4a, R
7, R
7a, and X
2は、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである]
に従うものである。
一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、each R4 and R4aは水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I), (I-P), (Ia), (Ib), (Ic), or (Id)に従う。一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、each R4 and R4aはC1-6アルキルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I), (I-P), (Ia), (Ib), (Ic), or (Id)に従う。一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、each R4 and R4aはメチルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I), (I-P), (Ia), (Ib), (Ic), or (Id)に従う。
一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-C(R4)(R4a)-であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-C(R4)(R4a)-であり、ここで、X2におけるR4およびR4aは、両方とも水素であるか、または両方ともC1-6アルキルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-C(R4)(R4a)-であり、ここで、X2におけるR4およびR4aは、両方とも水素であるか、または両方ともメチルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-C(R4)(R4a)-であり、ここで、X2におけるR4およびR4aは、両方とも水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-C(R4)(R4a)-であり、ここで、同じ炭素に結合されている1対のR4およびR4aにおけるR4およびR4aの両方がC1-6アルキルであり、同じ炭素に結合されている1対のR4およびR4aにおけるR4およびR4aは水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-C(R4)(R4a)-であり、ここで、同じ炭素に結合されている1対のR4およびR4aにおけるR4およびR4aの両方がメチルであり、同じ炭素に結合されている1対のR4およびR4aにおけるR4およびR4aが水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。
一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2が-C(R
4)(R
4a)-であり、両方のR
4であり、
における両方のR
4aが水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2が-C(R
4)(R
4a)-であり、
における両方のR
4および両方のR
4aがC
1-6アルキルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2が-C(R
4)(R
4a)-であり、
における両方のR
4および両方のR
4aがメチルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、
は、
であり、R
4およびR
4aが両方ともC
1-6アルキルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、
は、
であり、R
4およびR
4aが両方ともメチルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。
一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-N(R8)-であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-N(R8)-であり、ここで、R8が水素;C1-6アルキル;またはハロ、C1-6アルキル、ハロ-C1-6アルキル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、ハロ-C1-6アルコキシ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1、2、または3個の基で必要に応じて置換されているフェニルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2が-N(R8)-であり、R8が水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2が-N(R8)-であり、R8がC1-6アルキルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2が-N(R8)-であり、R8がメチルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2が-N(R8)-であり、R8が、ハロ、C1-6アルキル、ハロ-C1-6アルキル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、ハロ-C1-6アルコキシ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1、2、または3個の基で必要に応じて置換されているフェニルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2が-N(R8)-であり、R8が非置換フェニルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2がであり-N(R8)-であり、R8が水素、メチル、または非置換フェニルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-N(R8)-であり、ここで、R8は、カルボキシ-C1-6アルキル(一部の実施形態では、-CH2C(O)OH)、ハロ-C1-6アルキル(一部の実施形態では、-CH2CF3)、ヒドロキシ-C1-6アルキル(一部の実施形態では、-CH2CH2OH)、またはC3-C8-シクロアルキル(一部の実施形態では、C3-C6シクロアルキル;一部の実施形態では、シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチル)であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-N(R8)-であり、ここで、R8は、ハロ-C1-6アルキル(一部の実施形態では、-CH2CF3)、ヒドロキシ-C1-6アルキル(一部の実施形態では、-CH2CH2OH)、またはC3-C8-シクロアルキル(一部の実施形態では、C3-C6シクロアルキル;一部の実施形態では、シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチル)であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-N(R8)-であり、ここで、R8は、カルボキシ-C1-6アルキル(一部の実施形態では、-CH2C(O)OH)であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-N(R8)-であり、ここで、R8は、ハロ-C1-6アルキル(一部の実施形態では、-CH2CF3)であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-N(R8)-であり、ここで、R8は、ヒドロキシ-C1-6アルキルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X2は、-N(R8)-であり、ここで、R8は、C3-C8-シクロアルキル(一部の実施形態では、C3-C6シクロアルキル;一部の実施形態では、シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチル)であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。
一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2が-N(R
8)-であり、
におけるR
4およびR
4aが両方とも水素であるか、または両方ともC
1-6アルキルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2が-N(R
8)-であり、
におけるR
4およびR
4aが両方とも水素であるか、または両方ともメチルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2が-N(R
8)-であり、
におけるR
4およびR
4aが両方とも水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2が-N(R
8)-であり、
におけるR
4およびR
4aが両方ともC
1-6アルキルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2が-N(R
8)-であり、
におけるR
4およびR
4aが両方ともメチルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)に従う。
一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、R7が水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、または(Ib)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、R7がC1-6アルキルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、または(Ib)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、R7がメチルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、または(Ib)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、R7は、水素またはメチルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、または(Ib)に従う。
一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、R
7aが
であり、X
3は-O-、-O-C(R
7b3)(R
7b3)-、-C(R
7b3)(R
7b3)-O-、-C(R
7b3)(R
7b3)-、-C(R
7b3)(R
7b3)-C(R
7b4)(R
7b4)-、または-C(R
7b3)(R
7b3)-C(R
7b4)(R
7b4)-C(R
7b5)(R
7b5)-であり;各R
7b1、R
7b2、R
7b3、R
7b4、およびR
7b5は、独立して、水素、ハロ、またはC
1-3-アルキルであるか;あるいは2個のR
7b1、2個のR
7b2、2個のR
7b3、2個のR
7b4、または2個のR
7b5は、それらが結合した炭素と一緒になってC
3-5シクロアルキレン環を形成し、残りのR
7b1、R
7b2、R
7b3、R
7b4、およびR
7b5は、独立して水素、ハロ、またはC
1-3-アルキルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)に従う。一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、R
7aが
であり、ここで、X
3は-O-であり;各R
7b1およびR
7b2は、独立して、水素、ハロ、またはC
1-3-アルキルであるか;あるいは2個のR
7b1または2個のR
7b2は、2個のR
7b1または2個のR
7b2が結合した炭素と一緒になってC
3-5シクロアルキレン環を形成し、R
7b1およびR
7b2の残りは水素であリ;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)に従う。一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、R
7aが
であり、X
3が-O-C(R
7b3)(R
7b3)-であり;各R
7b1、R
7b2、およびR
7b3は、独立して、水素、ハロ、またはC
1-3-アルキルであるか;あるいは2個のR
7b1、2個のR
7b2、または2個のR
7b3、は、それらが結合した炭素と一緒になってC
3-5シクロアルキレン環を形成し、残りのR
7b1、R
7b2、およびR
7b3は独立して水素、ハロ、またはC
1-3-アルキルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)に従う。一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、R
7aが
であり、X
3が-C(R
7b3)(R
7b3)-O-であり;各R
7b1、R
7b2、およびR
7b3は、独立して、水素、ハロ、またはC
1-3-アルキルであるか;あるいは2個のR
7b1、2個のR
7b2、または2個のR
7b3、は、それらが結合した炭素と一緒になってC
3-5シクロアルキレン環を形成し、残りのR
7b1、R
7b2、およびR
7b3は独立して水素、ハロ、またはC
1-3-アルキルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)に従う。一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、R
7aが
であり、ここで、X
3は-C(R
7b3)(R
7b3)-であり;各R
7b1、R
7b2、およびR
7b3は、独立して、水素、ハロ、またはC
1-3-アルキルであるか;あるいは2個のR
7b1、2個のR
7b2、または2個のR
7b3は、それらが結合した炭素と一緒になってC
3-5シクロアルキレン環を形成し、R
7b1、R
7b2、およびR
7b3の残りは水素であリ;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)に従う。一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、R
7aが
であり、X
3が-C(R
7b3)(R
7b3)-C(R
7b4)(R
7b4)-であり、各R
7b1、R
7b2、R
7b3、およびR
7b4が独立して水素、ハロ、またはC
1-3-アルキルである;2個のR
7b1、2個のR
7b2、2個のR
7b3、または2個のR
7b4は、それらが結合した炭素と一緒になってC
3-5シクロアルキレン環を形成し、R
7b1、R
7b2、R
7b3、およびR
7b4の残りは水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)に従う。一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、R
7aが
であり、ここで、X
3は-C(R
7b3)(R
7b3)-C(R
7b4)(R
7b4)-C(R
7b5)(R
7b5)-であり;各R
7b1、R
7b2、R
7b3、R
7b4、およびR
7b5は、独立して、水素、ハロ、またはC
1-3-アルキルであるか;あるいは2個のR
7b1、2個のR
7b2、2個のR
7b3、2個のR
7b4、または2個のR
7b5は、それらが結合した炭素と一緒になってC
3-5シクロアルキレン環を形成し、R
7b1、R
7b2、R
7b3、R
7b4、およびR
7b5の残りは水素であリ;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)に従う。一部のまたは任意の実施形態では、R
7b1基は同じであり、R
7b2基は同じであり、R
7b3基は同じであり、R
7b4基は同じであり、R
7b5基は同じであり;および式すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、各R
7b1、R
7b2、R
7b3、R
7b4、およびR
7b5は水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、R
7b1基は、同じであり、ハロ(別の実施形態ではフルオロ)およびC
1-3-アルキル(別の実施形態ではメチル)から選択され;各R
7b2、R
7b3、R
7b4、およびR
7b5は水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、R
7b2基は、同じであり、ハロ(別の実施形態ではフルオロ)およびC
1-3-アルキル(別の実施形態ではメチル)から選択され;各R
7b1、R
7b3、R
7b4、およびR
7b5は水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、R
7b3基は、同じであり、ハロ(別の実施形態ではフルオロ)およびC
1-3-アルキル(別の実施形態ではメチル)から選択され;各R
7b1、R
7b2、R
7b4、およびR
7b5は水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、R
7b4基は、同じであり、ハロ(別の実施形態ではフルオロ)およびC
1-3-アルキル(別の実施形態ではメチル)から選択され;各R
7b1、R
7b2、R
7b3、およびR
7b5は水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、R
7b5基は、同じであり、ハロ(別の実施形態ではフルオロ)およびC
1-3-アルキル(別の実施形態ではメチル)から選択され;各R
7b1、R
7b2、R
7b3、およびR
7b4は水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、C
3-5シクロアルキレン環はC
3シクロアルキレンであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、C
3-5シクロアルキレン環はC
4シクロアルキレンであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、C
3-5シクロアルキレン環はC
5シクロアルキレンであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、2個のR
7b1は、それらが結合した炭素と一緒になってC
3-5シクロアルキレン環を形成し;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、2個のR
7b1は、それらが結合した炭素と一緒になってC
3-5シクロアルキレン環を形成し;R
7b1、R
7b2、R
7b3、R
7b4、およびR
7b5が存在する場合、各R
7b1、R
7b2、R
7b3、R
7b4、およびR
7b5は水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、a)一方のR
7b1はC
1-3アルキル(一部の実施形態ではメチルまたはエチル)であり、他方のR
7b1は水素である、b)2個のR
7b1が両方水素である、またはc)2個のR
7b1が両方C
1-3アルキル(一部の実施形態では、メチル)である、またはd)2個のR
7b1は、それらが結合した炭素と一緒になってシクロプロピレン環を形成し;R
7b2、R
7b3、R
7b4、およびR
7b5が存在する場合、各R
7b2、R
7b3、R
7b4、およびR
7b5は水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。
一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、R
7aが、
であり、X
3が、-O-、-C(R
7b3)(R
7b3)-、-O-C(R
7b3)(R
7b3)-または-C(R
7b3)(R
7b3)-O-であるか;R
7aが、
であり、X
3が、-O-、-C(R
7b3)(R
7b3)-、-O-C(R
7b3)(R
7b3)-または-C(R
7b3)(R
7b3)-O-であるか;またはR
7aが、
であり、X
3が、-O-、-C(R
7b4)(R
7b4)-、-O-C(R
7b3)(R
7b3)-または-C(R
7b3)(R
7b3)-O-であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)に従うものである。一部のまたは任意の実施形態では、R
7b1、R
7b2、R
7b3およびR
7b4が存在する場合、各R
7b1、R
7b2、R
7b3およびR
7b4は、水素である。一部のまたは任意の実施形態では、スピロ環式環は、シクロプロパ-ジ-イルまたはシクロブタ-ジ-イルである。一部のまたは任意の実施形態では、R
7b1、R
7b2、R
7b3およびR
7b4が存在する場合、各R
7b1、R
7b2、R
7b3およびR
7b4は、水素であり;スピロ環式環は、シクロプロパ-ジ-イルまたはシクロブタ-ジ-イルである。
一部のまたは任意の実施形態では、R7aが、1、2、3または4個のR7bにより必要に応じて置換されているビフェニルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、R7aは、1または2個のR7bで必要に応じて置換されているビフェニルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、または(Ib)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、R7aは、1または2個のC1-6アルキルで必要に応じて置換されているビフェニルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、または(Ib)の化合物が提供される。
一部のまたは任意の実施形態では、R
7aが、
であり;すべての他の基は、発明の概要において式(I)もしくは(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、R
7aは、
であり;各R
7bは、独立して、C
1~6アルキル、アリール-C
1~6アルキル、アリールオキシまたは-C(O)(ヘテロシクロアルキル)であり;すべての他の基は、発明の概要において式(I)もしくは(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、R
7aは、
であり;各R
7bは、独立して、アリール-C
1~6アルキル、アリールオキシまたは-C(O)(ヘテロシクロアルキル)であり;すべての他の基は、発明の概要において式(I)もしくは(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。
一部のまたは任意の実施形態では、R
7aが、1、2、3または4個のR
7bにより必要に応じて置換されているアリールであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)もしくは(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、R
7aアリールが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アヌレニル、
またはインダニルであり;そのそれぞれは、ハロ、C
1~6アルキル、ハロ-C
1~6アルキル、アリール-C
1~6アルキル、ヒドロキシ、C
1~6アルコキシ、ハロ-C
1~6アルコキシ、アリールオキシ、C
1~6アルキルチオ、C
1~6アルキルスルホニル、-C(O)(ヘテロシクロアルキル)およびアミノから独立して選択される1、2、3または4個の基により必要に応じて置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式(I)もしくは(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、R
7aが、1、2、3または4個のR
7bにより必要に応じて置換されているアリールであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)もしくは(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、R
7aアリールが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アヌレニル、
またはインダニルであり;そのそれぞれは、ハロ、C
1~6アルキル、ハロ-C
1~6アルキル、アリール-C
1~6アルキル、ヒドロキシ、C
1~6アルコキシ、ハロ-C
1~6アルコキシ、フェニルオキシ、C
1~6アルキルチオ、C
1~6アルキルスルホニル、-C(O)(アゼチジニル)およびアミノから独立して選択される1、2、3または4個の基により必要に応じて置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式(I)もしくは(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、R
7aアリールが、テトラヒドロナフチル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アヌレニルまたはインダニルであり、そのそれぞれは、1組のgem-ジアルキルまたは1組のgem-ジハロにより必要に応じて置換されている、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、R
7a中のアリールが、テトラヒドロナフチル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アヌレニルまたはインダニルであり、そのそれぞれは、1組のgem-ジメチルまたは1組のgem-ジフルオロにより必要に応じて置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式(I)もしくは(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)に従うものである。一部のまたは任意の実施形態では、R
7aアリールが、スピロ環式環を含み;すべての他の基が、発明の概要において式(I)もしくは(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。
一部のまたは任意の実施形態では、R
7aは
であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、R
7aは
であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、R
7aは
であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、R
7aは
であり;すべての他の基が、発明の概要において定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、両方のR
7bが水素である、両方のR
7bがC
1-6アルキルである、または両方のR
7bがハロであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、両方のR
7bが水素である、両方のR
7bがC
1-3アルキルである、または両方のR
7bがハロであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、両方のR
7bが水素である、両方のR
7bがメチルである、または両方のR
7bがフルオロであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、両方のR
7bが水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、両方のR
7bがメチルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のまたは任意の実施形態では、両方のR
7bがフルオロであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。
一部のもしくは任意の実施形態では、式Iの化合物は、式(Ic):
に従い、ここで、mは0、1、または2であり、R
4、R
4a、X
2、および各R
7b(互いに独立して)は、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2は、-C(R
4)(R
4a)-であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Ic)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2は、-N(R
8)-であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Ic)に従う。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり;ここで、R
8は、発明の概要において定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである.この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり;ここで、R
8が水素、C
1-4アルキル、ハロ-C
1-4アルキル、ヒドロキシ-C
1-4アルキル、C
3-C
5-シクロアルキル、または非置換フェニルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり;ここで、R
8が、水素、C
1-4アルキル、または非置換フェニルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり;ここで、R
8はハロ-C
1-4アルキル、ヒドロキシ-C
1-4アルキル、C
3-C
5-シクロアルキルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
である。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8は、発明の概要において定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8は、水素、C
1-4アルキル、ハロ-C
1-4アルキル、ヒドロキシ-C
1-4アルキル、C
3-C
5-シクロアルキル、または非置換フェニルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8は水素、C
1-4アルキル、または非置換フェニルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8はハロ-C
1-4アルキル、ヒドロキシ-C
1-4アルキル、またはC
3-C
5-シクロアルキルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8はハロ-C
1-4アルキルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8はヒドロキシ-C
1-4アルキルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8はC
3-C
5-シクロアルキルである。一部のもしくは任意の実施形態では、単独でまたは他の基の部分としてのC
1-4アルキルは、C
1-3アルキルである。一部のもしくは任意の実施形態では、単独でまたは他の基の部分としてのC
1-4アルキルは、C
1-2アルキルである。一部のもしくは任意の実施形態では、単独でまたは他の基の部分としてのC
1-4アルキルは、C
1アルキルである。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2は、-N(R
8)-であり、ここで、R
8は水素、C
1-3-アルキル、または非置換フェニルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Ic)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、各R
4およびR
4aは独立して水素またはメチルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Ic)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、各R
4およびR
4aは水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Ic)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bは同じであり、同じ炭素原子上で置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Ic)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bはそれぞれ水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Ic)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bは両方ともC
1-3-アルキル(一部の実施形態では、メチル)であり、同じ炭素原子上で置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Ic)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bは両方ともハロ(一部の実施形態では、フルオロ)であり、同じ炭素原子上で置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Ic)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bはベンゾ環上に位置する、式(Ic)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bはシクロペンテニルまたはシクロヘキキセニル環上に位置する、式(Ic)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bはシクロペンテニルまたはシクロヘキキセニル環の同じ炭素上に位置する、式(Ic)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、nは1であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Ic)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、mは0であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Ic)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、mは1であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Ic)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、mは2であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Ic)に従う。
一部のまたは任意の実施形態では、R
7aが、1、2、3または4個のR
7bにより必要に応じて置換されている複素環であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、R
7a中の複素環が、ベンゾ-1,4-ジオキサニル、ベンゾジオキソリル、インドリニル、2-オキソ-インドリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、クロマニル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、
、2,2-ジオキソ-1,3-ジヒドロベンゾ[c]チエニルまたはデカヒドロキノリニルであり;そのそれぞれは、ハロ、C
1~6アルキル、ハロ-C
1~6アルキル、ヒドロキシ、C
1~6アルコキシ、ハロ-C
1~6アルコキシおよびフェニルから独立して選択される1、2または3個の基により必要に応じて置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、R
7a中の複素環が、ベンゾ-1,4-ジオキサニル、ベンゾジオキソリル、クロマニル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、
、または2,2-ジオキソ-1,3-ジヒドロベンゾ[c]チエニルであり;そのそれぞれは、ハロ、C
1~6アルキル、ハロ-C
1~6アルキル、ヒドロキシ、C
1~6アルコキシ、ハロ-C
1~6アルコキシおよびフェニルから独立して選択される1、2または3個の基により必要に応じて置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、R
7a中の複素環が、酸素である1個のヘテロ原子を含み;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、R
7a複素環が、ベンゾ-1,4-ジオキサニル、ベンゾジオキソリル、クロマニルまたは2,3-ジヒドロベンゾフラニルであり、そのそれぞれは、1組のgem-ジアルキルまたは1組のgem-ジハロにより必要に応じて置換されている、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、R
7a中のアリールが、ベンゾ-1,4-ジオキサニル、ベンゾジオキソリル、クロマニルまたは2,3-ジヒドロベンゾフラニルであり、そのそれぞれは、1組のgem-ジメチルまたは1組のgem-ジフルオロにより必要に応じて置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)に従うものである。
一部のまたは任意の実施形態では、R
7a中の複素環が、非置換2,2-ジオキソ-1,3-ジヒドロベンゾ[c]チエニル、非置換ベンゾジオキソリル、非置換
、非置換
、非置換
、または非置換
であるか;またはR
7aが、クロマニル、2,3-ジヒドロベンゾフラニルであり、ここで、クロマニルおよび2,3-ジヒドロベンゾフラニルは、ハロ、C
1~6アルキル、ハロ-C
1~6アルキル、ヒドロキシ、C
1~6アルコキシ、ハロ-C
1~6アルコキシおよびフェニルから独立して選択される1、2または3個の基により必要に応じて置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。
一部のもしくは任意の実施形態では、式Iの化合物は、式(Id):
に従い、ここで、nは1または2であり、R
4、R
4a、X
2、および各R
7b(互いに独立して)は、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり;ここで、R
8は、発明の概要において定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである.この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり;ここで、R
8は水素、C
1-4アルキル、ハロ-C
1-4アルキル、ヒドロキシ-C
1-4アルキル、C
3-C
5-シクロアルキル、または非置換フェニルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり;ここで、R
8は水素、C
1-4アルキル、または非置換フェニルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり;ここで、R
8はハロ-C
1-4アルキル、ヒドロキシ-C
1-4アルキル、C
3-C
5-シクロアルキルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
である。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8は、発明の概要において定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである.この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8は、水素、C
1-4アルキル、ハロ-C
1-4アルキル、ヒドロキシ-C
1-4アルキル、C
3-C
5-シクロアルキル、または非置換フェニルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8は、水素、C
1-4アルキル、または非置換フェニルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8は、ハロ-C
1-4アルキル、ヒドロキシ-C
1-4アルキル、またはC
3-C
5-シクロアルキルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8はハロ-C
1-4アルキルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8はヒドロキシ-C
1-4アルキルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8はC
3-C
5-シクロアルキルである。一部のもしくは任意の実施形態では、単独でまたは他の基の部分としてのC
1-4アルキルは、C
1-3アルキルである。一部のもしくは任意の実施形態では、単独でまたは他の基の部分としてのC
1-4アルキルは、C
1-2アルキルである。一部のもしくは任意の実施形態では、単独でまたは他の基の部分としてのC
1-4アルキルは、C
1アルキルである。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2は、-C(R
4)(R
4a)-であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2は、-N(R
8)-であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、X
2は、-N(R
8)-であり、ここで、R
8は、水素、C
1-3-アルキル、または非置換フェニルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、各R
4およびR
4aは、独立して水素またはメチルであり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Id)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、各R
4およびR
4aは水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Id)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bは同じであり、同じ炭素原子上で置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Id)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bはそれぞれ水素であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Id)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bは両方ともC
1-3-アルキル(一部の実施形態では、メチル)であり、同じ炭素原子上で置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Id)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bは両方ともハロ(一部の実施形態では、フルオロ)であり、同じ炭素原子上で置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Id)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bはベンゾ環上に位置する、式(Id)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bはジヒドロフラニルまたはジヒドロピラニル環上に位置する、式(Id)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、2個のR
7bはジヒドロフラニルまたはジヒドロピラニル環の同じ炭素上に位置する、式(Id)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、nは1であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Id)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、nは2であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(Id)に従う。
一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、R
7aは
であり、ここで、X
3はCH
2またはOであり;一方のR
7b1は水素であり、他方はアルキル(一部の実施形態では、メチルまたはエチル)である、両方のR
7b1は水素である、両方のR
7b1はC
1-C
3アルキル(一部の実施形態では、メチル)である、または2個のR
7b1は、それらが結合した炭素と一緒になってシクロプロピレンを形成し;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、または(Ib)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、R
7aは
であり、ここで、X
3はCH
2であり;一方のR
7b1は水素であり、他方はアルキル(一部の実施形態では、メチルまたはエチル)である、両方のR
7b1は水素である、両方のR
7b1はC
1-C
3アルキル(一部の実施形態では、メチル)である、または2個のR
7b1は、それらが結合した炭素と一緒になってシクロプロピレンを形成し;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、または(Ib)に従う。一部のもしくは任意の実施形態では、化合物は、R
7aは
であり、ここで、X
3はOであり;一方のR
7b1は水素であり、他方はアルキル(一部の実施形態では、メチルまたはエチル)である、両方のR
7b1は水素である、両方のR
7b1はC
1-C
3アルキル(一部の実施形態では、メチル)である、または2個のR
7b1は、それらが結合した炭素と一緒になってシクロプロピレンを形成し;すべての他の基が、発明の概要において式(I)または(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、または(Ib)に従う。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり;ここで、R
8は、発明の概要において定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである.この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり;ここで、R
8は水素、C
1-6アルキル、ハロ-C
1-6アルキル、ヒドロキシ-C
1-6アルキル、C
3-C
5-シクロアルキル、または非置換フェニルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり;ここで、R
8は、水素、C
1-6アルキル、または非置換フェニルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり;ここで、R
8は、ハロ-C
1-6アルキル、ヒドロキシ-C
1-6アルキル、C
3-C
5-シクロアルキルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
である。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8は、発明の概要において定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである.この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8は水素、C
1-6アルキル、ハロ-C
1-6アルキル、ヒドロキシ-C
1-6アルキル、C
3-C
5-シクロアルキル、または非置換フェニルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8は、水素、C
1-6アルキル、または非置換フェニルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8は、ハロ-C
1-6アルキル、ヒドロキシ-C
1-6アルキル、またはC
3-C
5-シクロアルキルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8はハロ-C
1-6アルキルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8はヒドロキシ-C
1-6アルキルである。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、
は
であり、ここで、R
8はC
3-C
5-シクロアルキルである。
一部のまたは任意の実施形態では、
R
7aが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アヌレニルまたはインダニルであり;そのそれぞれは、ハロ、C
1~6アルキル、ハロ-C
1~6アルキル、ヒドロキシ、C
1~6アルコキシ、ハロ-C
1~6アルコキシ、C
1~6アルキルチオ、C
1~6アルキルスルホニルおよびアミノから独立して選択される1、2または3個のR
7b基により必要に応じて置換されているか、あるいは
R
7aが、テトラヒドロナフチル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アヌレニルまたはインダニルであり;そのそれぞれは、1組のgem-ジ-C
1~3アルキルまたは1組のgem-ジ-ハロにより必要に応じて置換されているか、あるいは
R
7aが、ベンゾ-1,4-ジオキサニル、ベンゾジオキソリル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、1,3-ジヒドロイソベンゾフラニルまたはクロマニルであり;そのそれぞれは、ハロ、C
1~6アルキル、ハロ-C
1~6アルキル、ヒドロキシ、C
1~6アルコキシおよびハロ-C
1~6アルコキシから独立して選択される1、2または3個のR
7b基により必要に応じて置換されているか、あるいは
R
7aが、
であるか、または
R
7aが、ジヒドロベンゾフラニル、1,3-ジヒドロイソベンゾフラニルまたはクロマニルであり;そのそれぞれは、1組のgem-ジ-C
1~3アルキルまたは1組のgem-ジ-ハロにより必要に応じて置換されており、
すべての他の基が、式IもしくはI-Pの化合物について発明の概要において、または本明細書において記述されている任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。
この段落におけるいずれかを含む一部のまたは任意の実施形態では、各R
7bおよびR
7b1は、独立して、水素、C
1~C
3アルキル(一部の実施形態では、メチル)またはハロ(一部の実施形態では、フルオロ)である。
一部のまたは任意の実施形態では、R
7aが、
であり;すべての他の基が、式IもしくはI-Pの化合物について発明の概要において、または本明細書において記述されている任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)または(Ib)の化合物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、a)一方のR
7bが、C
1~3アルキル(一部の実施形態では、メチルもしくはエチル)であり、他方のR
7bが、水素であるか、b)2個のR
7bの両方が、水素であるか、またはc)2個のR
7bの両方が、C
1~3アルキル(一部の実施形態では、メチルもしくはエチル)であり;すべての他の基が、発明の概要において式(I)もしくは(I-P)で定義されている通り、または本明細書において記述されている一部のもしくは任意の実施形態で定義されている通りである。
一部のもしくは任意の実施形態では、R7aは、1つまたは複数の酸素を含む二環式複素環式環であり、ここで、複素環は、はハロ、C1-6アルキル、ハロ-C1-6アルキル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、またはハロ-C1-6アルコキシから独立して選択される1、2、または3個のR7b基で必要に応じて置換されており;R7aは1つの酸素を含む複素環式環であり、ここで、複素環は、1組のgem-ジ-C1-3アルキルまたは1組のgem-ジハロで必要に応じて置換されており;すべての他の基が、発明の概要において式IまたはI-Pの化合物について定義されている通り、または本明細書において記述されている任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、または(Ib)の化合物が提供される。一部のもしくは任意の実施形態では、X2はNR8であり、R7は水素であり、R7aは、1つの酸素を含む二環式複素環式環であり、1または2個のR7b基または1または2個のR7b1基で必要に応じて置換されており、すべての他の基が、発明の概要において式IまたはI-Pの化合物について定義されている通り、または本明細書において記述されている任意の実施形態で定義されている通りである、式(I)、(I-P)、(Ia)、または(Ib)の化合物が提供される。この段落における任意のものを含め一部のもしくは任意の実施形態では、各R7bおよびR7b1は独立して水素、C1-C3アルキル(一部の実施形態では、メチル)、またはハロ(一部の実施形態では、フルオロ)である。
一部のまたは任意の実施形態では、式1~95のいずれかまたは薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物から選択される化合物:
または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、互変異性体もしくは混合物が、本明細書において提供される。
一部のまたは任意の実施形態では、式Xbの化合物
またはその塩[式中、
PG
1は、窒素保護基であり、
PG
2は、窒素保護基であり、
X
2は、-C(R
4)(R
4a)-または-N(R
8)-であり、
各R
4およびR
4aは、独立して、水素またはC
1~6アルキルである]である。一部のまたは任意の実施形態では、式Xb1の化合物:
またはその塩[式中、PG
1、PG
2、X
1およびX
2は、式Xbの化合物について、上記でまたは本明細書において記述されている任意の実施形態で定義されている通りである]である。
一部のまたは任意の実施形態では、式Xcの化合物
またはその塩[式中、
R
aは、-NHPG
3または-NH
2であり、
PG
1は、窒素保護基であり、
PG
2は、窒素保護基であり、
PG
3は、窒素保護基であり、
X
2は、-C(R
4)(R
4a)-または-N(R
8)-であり、
各R
4およびR
4aは、独立して、水素またはC
1~6アルキルである]である。一部のまたは任意の実施形態では、式Xc4の化合物:
またはその塩[式中、R
a、PG
1、PG
2、X
1およびX
2は、式Xcの化合物について、上記でまたは本明細書において記述されている任意の実施形態で定義されている通りである]である。
一部のまたは任意の実施形態では、式Xdの化合物
[式中、
PG
1は、窒素保護基であり
PG
2は、窒素保護基であり
X
2は、-C(R
4)(R
4a)-または-N(R
8)-であり、
各R
4およびR
4aは、独立して、水素またはC
1~6アルキルであり、
R
7は、水素またはC
1~6アルキルであり、
R
7aは、1、2、3もしくは4個のR
7bにより必要に応じて置換されているアリール;1、2、3もしくは4個のR
7bにより必要に応じて置換されている複素環;または1、2、3もしくは4個のR
7bにより必要に応じて置換されているビフェニルであり、
各R
7bは、存在する場合、独立して、ハロ、C
1~6アルキル、ハロ-C
1~6アルキル、アリール-C
1~6アルキル、ヒドロキシ、C
1~6アルコキシ、ハロ-C
1~6アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、C
1~6アルキルチオ、ハロ-C
1~6アルキルチオ、C
1~6アルキルスルフィニル、ハロ-C
1~6アルキルスルフィニル、C
1~6アルキルスルホニル、ハロ-C
1~6アルキルスルホニル、アミノ、C
1~6アルキルアミノ、ジ-C
1~6アルキルアミノ、-C(O)(ヘテロシクロアルキル)またはシアノであり;ここで、アリールオキシおよびアリール-C
1~6アルキル中の前記アリールは、C
1~6アルキル、ハロおよびハロ-C
1~6アルキルから独立して選択される1、2または3個の基により必要に応じて置換されており、
R
8は、水素;C
1~6アルキル;ハロ、C
1~6アルキル、ハロ-C
1~6アルキル、ヒドロキシ、C
1~6アルコキシ、ハロ-C
1~6アルコキシ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1、2もしくは3個の基により必要に応じて置換されているフェニルである]
またはその塩である。
一部のまたは任意の実施形態では、式Xd1の化合物
またはその塩[式中、R
4、R
4a、R
7、R
7a、PG
1、PG
2およびX
2は、式Xdの化合物について、上記でまたは本明細書において記述されている任意の実施形態で定義されている通りである]が提供される。
一部の実施形態では、式Xb、Xb1、Xc、Xc2、Xc3、Xc4、Xd、Xd1、XeまたはXe1の化合物は、PG1が、Tces、Mbsおよびトシルから選択される窒素保護基であり;PG2が、-C(O)CCl3および-C(O)OCH2CCl3から選択される窒素保護基であり;すべての他の基が、実施形態のいずれかで定義されている通りであるものである。一部の実施形態では、式Xb、Xb1、Xc、Xc2、Xc3、Xc4、Xd、Xd1、XeまたはXe1の化合物は、PG1が、Tcesであり、PG2が、-C(O)CCl3であり、すべての他の基が、実施形態のいずれかで定義されている通りであるものである。
一部のまたは任意の実施形態では、
(a)例えば、式(I)~(Id)および1~95の本明細書において記述されている通りの化合物、および薬学的に許容されるその塩ならびに組成物、
(b)疼痛および/または電位開口型ナトリウムチャネルによって変調される状態の治療において使用するための、例えば式(I)~(Id)および1~95の本明細書において記述されている通りの化合物、薬学的に許容されるその塩および組成物、
(c)本明細書の他の箇所でさらに詳細に記述されている通りの、例えば、式(I)~(Id)および1~95の本明細書において記述されている通りの化合物の調製のためのプロセス、
(d)例えば、式(I)~(Id)および1~95の本明細書において記述されている通りの化合物、または薬学的に許容されるその塩を、薬学的に許容される担体または賦形剤と一緒に含む、医薬製剤、
(e)治療または予防有効量の、例えば、式(I)~(Id)および1~95の本明細書において記述されている通りの化合物、その薬学的に許容される塩または組成物の投与を含む、対象における電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の治療のための方法、
(f)治療または予防有効量の、例えば、式(I)~(Id)および1~95の本明細書において記述されている通りの化合物、その薬学的に許容される塩または組成物の投与を含む、対象における疼痛の治療のための方法、
(g)例えば、式(I)~(Id)および1~95の本明細書において記述されている通りの化合物、または薬学的に許容されるその塩を、疼痛および/または電位開口型ナトリウムチャネルによって変調される状態を治療するための1つまたは複数の他の有効な作用物質と一緒に、必要に応じて薬学的に許容される担体または賦形剤中に含む、医薬製剤、
(h)疼痛および/または電位開口型ナトリウムチャネルによって変調される状態の治療のための1つまたは複数の作用物質と組み合わせたおよび/または交代させた、治療または予防有効量の、例えば、式(I)~(Id)および1~95の本明細書において記述されている通りの化合物、その薬学的に許容される塩または組成物の投与を含む、対象における疼痛の治療のための方法、ならびに
(i)疼痛の治療のための1つまたは複数の作用物質と組み合わせたおよび/または交代させた、治療または予防有効量の、例えば、式(I)~(Id)および1~95の本明細書において記述されている通りの化合物、その薬学的に許容される塩または組成物の投与を含む、対象における電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の治療のための方法
が、本明細書において提供される。
光学活性化合物
本明細書において提供される化合物は、いくつかのキラル中心を有し、光学活性形態およびラセミ形態で存在し得、単離され得ることが分かる。本明細書において記述されている有用な特性を保有する、本明細書において提供される化合物の任意のラセミ、光学活性、ジアステレオ異性、互変異性もしくは立体異性形態、またはそれらの混合物は、本発明の範囲内であることを理解されたい。光学活性形態をどのように調製するか(一部のまたは任意の実施形態では、再結晶技術によるラセミ形態の分割によって、光学活性出発材料からの合成によって、キラル合成によって、またはキラル固定相を使用するクロマトグラフィー分離によって)は、当該技術分野において周知である。加えて、本明細書において記述されている化合物は、ある特定の条件下、C11位でエピマー化し得る。そのようなエピマーは、本明細書において提供される実施形態内である。
一部のまたは任意の実施形態では、光学活性材料を取得するための方法は、当該技術分野において公知であり、少なくとも下記を含む。
i)結晶の物理的分離-個々の立体異性体の巨視的結晶を手動で分離する技術。この技術は、別個の立体異性体の結晶が存在する、すなわち、材料が集塊であり、結晶が視覚的に区別可能である場合に使用され得る;
ii)同時結晶化-個々の立体異性体をラセミ体の溶液から別個に結晶化する技術であり、ラセミ体が固体状態の集塊である場合にのみ可能;
iii)酵素的分割-酵素との反応の立体異性体ごとに異なる速度によるラセミ体の部分的または完全分離技術;
iv)酵素的不斉合成-合成の少なくとも1つのステップが、酵素的反応を使用して、所望の立体異性体の立体異性体的に純粋なまたは富化された合成前駆体を取得する、合成技術;
v)化学的不斉合成-キラル触媒またはキラル補助基を使用して実現され得る、生成物において不斉(すなわち、キラリティー)を生成する条件下、所望の立体異性体をアキラル前駆体から合成する合成技術;
vi)ジアステレオマー分離-個々のエナンチオマーをジアステレオマーに変換するエナンチオマー的に純粋な試薬(キラル補助基)と、ラセミ化合物を反応させる技術。次いで、得られたジアステレオマーを、それらの現在のより区別可能な構造的差異によりクロマトグラフィーまたは結晶化によって分離し、キラル補助基を後に除去して、所望のエナンチオマーを取得する;
vii)一次および二次不斉転換-ラセミ体からのジアステレオマーが平衡化して、所望のエナンチオマーからジアステレオマーの溶液中における優勢を生じる、または、所望のエナンチオマーからのジアステレオマーの優先晶出が平衡を混乱させ、そのため、最終的には原則としてすべての材料が所望のエナンチオマーからの結晶性ジアステレオマーに変換されるような技術。次いで、所望のエナンチオマーがジアステレオマーから放出される;
viii)速度論的分割-この技術は、速度論的条件下、立体異性体とキラル非ラセミ試薬または触媒との不均等な反応速度による、ラセミ体の部分的または完全分割の(または部分的に分割された化合物のさらなる分割の)実現を指す;
ix)非ラセミ前駆体からの立体特異的合成-所望の立体異性体が非キラル出発材料から取得され、立体化学的完全性が合成の過程で全くまたは最小限にしか損なわれない、合成技術;
x)キラル液体クロマトグラフィー-ラセミ体の立体異性体を、固定相とのそれらの異なる相互作用により、液体移動相中で分離する技術。固定相はキラル材料でできていてよく、または移動相は異なる相互作用を誘発するために追加のキラル材料を含有してよい;
xi)キラルガスクロマトグラフィー-ラセミ体を揮発させ、固定された非ラセミキラル吸着剤相を含有するカラムとの、気体移動相中におけるそれらの異なる相互作用により、立体異性体を分離する技術;
xii)キラル溶媒による抽出-1つの立体異性体の、特定のキラル溶媒への優先溶解により、立体異性体を分離する技術;
xiii)キラル膜を横断する輸送-ラセミ体を薄膜障壁と接触させて置く技術。障壁は、典型的には、2つの混和性流体を分離し、1つがラセミ体を含有し、濃度または圧力差等の駆動力が、膜障壁を横断する優先輸送を引き起こす。ラセミ体の1つの立体異性体だけを通過させる膜の非ラセミキラルな性質の結果として、分離が起こる。
一部のまたは任意の実施形態では、11,13-修飾サキシトキシンの実質的に純粋な指定された立体異性体を含む、11,13-修飾サキシトキシンの組成物が提供される。一部のまたは任意の実施形態では、本発明の方法および化合物において、化合物は、他の立体異性体を実質的に含まない。一部のまたは任意の実施形態では、組成物は、少なくとも85重量%、90重量%、95重量%、98重量%、99重量%または100重量%の11,13-修飾サキシトキシンである化合物を含み、残りは、他の化学種または立体異性体を含む。
同位体富化された化合物
同位体富化された11,13-修飾サキシトキシンを含むがこれに限定されない同位体富化された化合物も、本明細書において提供される。
薬物動態(「PK」)、薬力学(「PD」)および毒性プロファイルを向上させるための医薬品の同位体富化(一部のまたは任意の実施形態では、重水素化)は、一部のクラスの薬物を用いて以前に実証されている。例えば、Lijinskyら、Food Cosmet. Toxicol.、20巻:393頁(1982年);Lijinskyら、J. Nat. Cancer Inst.、69巻:1127頁(1982年);Mangoldら、Mutation Res. 308巻:33頁(1994年);Gordonら、Drug Metab. Dispos.、15巻:589頁(1987年);Zelloら、Metabolism、43巻:487頁(1994年);Gatelyら、J. Nucl. Med.、27巻:388頁(1986年);Wade D、Chem. Biol. Interact. 117巻:191頁(1999年)を参照されたい。
薬物の同位体富化は、一部のまたは任意の実施形態では、(1)不要な代謝物を低減させるまたは排除する、(2)親薬物の半減期を増大させる、(3)所望の効果を実現するために必要とされる用量の数を減少させる、(4)所望の効果を実現するために必要な用量の量を減少させる、(5)形成される場合、活性代謝物の形成を増大させる、ならびに/あるいは(6)特定の組織における有害な代謝物の生成を減少させ、かつ/または、併用療法が意図的であるか否かにかかわらず、併用療法のためのより有効な薬物および/もしくはより安全な薬物を作製するために使用され得る。
原子のその同位体の1つへの置き換えは、多くの場合、化学反応の反応速度における変化をもたらすことになる。この現象は、速度論的同位体効果(「KIE」)として公知である。例えば、C-H結合が化学反応における律速段階(すなわち、最高の遷移状態エネルギーを用いるステップ)中に壊れる場合、その水素の重水素への置換は、反応速度の減少を引き起こし、プロセスは減速するであろう。この現象は、重水素速度論的同位体効果(「DKIE」)として公知である。例えば、Fosterら、Adv. Drug Res.、14巻、1~36頁(1985年);Kushnerら、Can. J. Physiol. Pharmacol.、77巻、79~88頁(1999年)を参照されたい。
DKIEの大きさは、C-H結合が壊れる所与の反応と、重水素が水素を代用する場合の同じ反応との速度間の比として表現され得る。DKIEは、約1(同位体効果なし)から50またはそれよりも多い等の非常に大きい数までの範囲であってよく、これは、重水素が水素を代用する場合、反応が50倍またはそれよりも多く遅くなり得ることを意味する。高いDKIE値は、一部には、不確定性原理の結論である、トンネル効果として公知の現象による場合がある。トンネル効果は、水素原子の質量が小さいことに帰するものであり、プロトンを伴う遷移状態が、時に、要される活性化エネルギーの非存在下で形成し得るために起こる。重水素は水素よりも大きい質量を有するため、統計的にこの現象を受ける確率ははるかに低い。
トリチウム(「T」)は、研究、核融合炉、中性子発生装置および放射性医薬品において使用される、水素の放射性同位体である。トリチウムは、核内に2個の中性子を有し、3に近い原子量を有する水素原子である。これは、非常に低濃度の環境において自然に発生し、最も一般的にはT2Oとして見られる。トリチウムは、ゆっくりと崩壊し(半減期=12.3年)、ヒト皮膚の外層に浸透することができない低エネルギーベータ粒子を放つ。内部被曝は、この同位体に関連する主要な危険であるが、重大な健康リスクを及ぼすためには大量に摂取しなくてはならない。重水素と比較すると、危険なレベルに到達する前に消費しなくてはならないトリチウムの量は少ない。トリチウム(「T」)での水素への代用は、重水素よりもさらに強い結合をもたらし、数値的により大きい同位体効果を与える。同様に、炭素の代わりに13Cまたは14C、硫黄の代わりに33S、34Sまたは36S、窒素の代わりに15N、および酸素の代わりに17Oまたは18Oを含むがこれらに限定されない、同位体での他の元素への代用は、同様の速度論的同位体効果につながり得る。
例えば、トリフルオロアセチルクロリド等の反応性種の生成を推定上限定することにより、DKIEを使用してハロタンの肝毒性を減少させた。しかしながら、この方法は、すべての薬物クラスに適用可能ではないことがある。例えば、重水素組み込みは、代謝スイッチングにつながり得る。代謝スイッチングの概念は、キセノジェン(xenogen)が、第I相酵素によって隔離された場合に、一時的に結合し、化学反応(例えば、酸化)の前に様々な立体構造において再結合し得ると断言するものである。この仮説は、多くの第I相酵素における結合ポケットの比較的広大なサイズおよび多くの代謝反応の雑多な性質によって裏付けられる。代謝スイッチングは、潜在的に、既知の代謝物の異なる割合および全く新しい代謝物につながり得る。この新しい代謝プロファイルは、多少の毒性を付与し得る。
動物の体は、治療剤等の異物をその循環系から排除する目的で、様々な酵素を発現する。一部のまたは任意の実施形態では、そのような酵素は、これらの異物と反応して、腎排泄のためにより極性の強い中間体または代謝物に変換するために、シトクロムP450酵素(「CYP」)、エステラーゼ、プロテアーゼ、レダクターゼ、デヒドロゲナーゼおよびモノアミンオキシダーゼを含む。医薬化合物の最も一般的な代謝反応の一部は、炭素-水素(C-H)結合の、炭素-酸素(C-O)または炭素-炭素(C-C)π結合のいずれかへの酸化を伴う。結果として生じた代謝物は、生理学的条件下で安定または不安定であり得、親化合物と比べて、実質的に異なる薬物動態、薬力学、ならびに急性および長期の毒性プロファイルを有し得る。多くの薬物について、そのような酸化は急速である。したがって、これらの薬物は、多くの場合、複数回または高い日用量の投与を要する。
したがって、本明細書において提供される化合物のある特定の位置における同位体富化は、天然の同位体組成を有する同様の化合物と比較して、本明細書において提供される化合物の薬物動態的、薬理学的および/または毒物学的プロファイルに影響を与えるであろう検出可能なKIEを生成することになる。
化合物の調製
本明細書において提供される化合物は、当業者に明らかな任意の方法によって、調製、単離または取得することができる。本明細書において提供される化合物は、以下で提供する例示的な調製スキームに従って調製することができる。例示的な調製スキームにおいて提供されていない反応条件、ステップおよび反応物質は、当業者に明らかであるかまたは公知であろう。
例示的な調製スキームにおいて提供されていない追加のステップおよび試薬は、当業者に公知であろう。例えば、式Aの化合物(以下に描写する)(式中、PG
1は、窒素保護基、例えばTcesであり、PG
2は、窒素保護基、例えばTrocである)は、当業者に公知の手順を使用して調製することができる(例えば、US2010/0284913を参照)。式A-1の中間体:
は、当業者に公知の手順を使用して、またはL-セリンをD-セリンで置き換えたことを除き、US2010/0284913(これは、参照によりその全体、特にその中で開示されている合成方法が本明細書に組み込まれる)において開示されている通りに調製され得ることが、当業者には分かるであろう。例示的な調製方法を、本明細書の実施例において詳細に記述する。
一般的スキームA
式Aの化合物[式中、PG1は、窒素保護基、例えばTcesであり、PG2は、窒素保護基、例えばTrocである]は、当業者に公知の手順を使用して調製することができる(例えば、US2010/0284913を参照)。式Aの化合物を、スクシンイミドおよびトリフェニルホスフィンにより、アゾジカルボン酸ジイソプロピル等のアゾジカルボキシレートの存在下、THF等の溶媒中で処理して、式Xb1の化合物(式中、X2は、-CH2-であり、R4およびR4aは、式Iの化合物について定義されている通り、または本明細書において記述されている任意の実施形態で定義されている通りである)を形成することができ、これを、次のステップに進む前に必要に応じて精製する(例えば、クロマトグラフィーによって)ことができる。
代替として、式Aの化合物を使用して、式Xb1の化合物[式中、X
2は、-NR
8-であり;すべての他の基は、本明細書において定義されている通りである]を調製することができる。式Aの化合物を、トリフェニルホスフィンにより、アゾジカルボン酸ジイソプロピル等のアゾジカルボキシレートの存在下、THF等の溶媒中で処理し、続いて、
を添加して、式Xb1の化合物(式中、X
2は、-NR
8-であり、R
4およびR
4aは、式Iの化合物について定義されている通り、または本明細書において記述されている任意の実施形態で定義されている通りである)を形成することができ、これを、次のステップに進む前に必要に応じて精製する(例えば、クロマトグラフィーによって)ことができる。
一般的スキームB
式Iの化合物[式中、R4、R4a、R7、R7aおよびX2、ならびにすべての他の基は、発明の概要においてまたは任意の実施形態で定義されている通りである]は、一般的スキームBに従って調製することができる。一部のまたは任意の実施形態では、R7は、水素である。例えば、式Xb1の化合物[式中、PG1は、窒素保護基、例えばTcesであり、PG2は、窒素保護基、例えばTrocである]は、一般的スキームAでまたは本明細書における他の実施形態で上述した通りに調製することができる。Xb1を、式H2NPG3の化合物[式中、PG3は、本明細書における実施形態のいずれかで定義されている通りである(例えば、PG3は、Bocである)]により、OsO4の存在下、CH3CN等の溶媒中で処理することができ、ここで、反応を、例えばNaHCO3により必要に応じてクエンチし、生成物を必要に応じて抽出および/またはクロマトグラフィーによって精製する。次いで、当業者に公知の条件を使用して、例えば、PG3がBocである場合、TFA等の酸により、溶媒中で処理することによって、PG3保護基を除去し、式Xc3の化合物またはその塩を生じさせる。生成物を、さらに精製することなく次のステップにおいて使用するか、または必要に応じて抽出および/またはクロマトグラフィーによって精製する。次いで、Xc3を、トリエチルアミン等の塩基により、CH2Cl2等の溶媒中で処理するか、式R7a-C(O)OHの化合物により、HBTU等のカップリング剤の存在下およびジイソプロピルエチルアミン(DIEA)等の塩基の存在下で処理するか、または式R7a-C(O)Xの化合物(式中、Xは、ハロ等の脱離基である)により、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)等の塩基の存在下で処理し、ここで、生成物Xd1を必要に応じて抽出および/またはクロマトグラフィーによって精製する。式Xe1の化合物は、式Xd1の化合物を、デス・マーチンペルヨージナンにより、CH2Cl2等の溶媒中で処理することによって調製することができ、ここで、生成物を、次のステップにおいて使用する前に必要に応じて精製する。式Iの化合物は、式Xe1の化合物を、PdCl2等の触媒により、トリフルオロ酢酸等の酸の存在下、メタノールおよび/または水等のもう1つの溶媒中で処理し、続いて、H2により処理することによって調製することができ、ここで、生成物を、濾過によって除去し、クロマトグラフィーによって必要に応じて精製する。
別の実施形態では、式Iの化合物を調製する方法であって、
a)式Xeの化合物
[式中、PG
1は、Tces、Mbsおよびトシルから選択される窒素保護基であり;PG
2は、-C(O)CCl
3および-C(O)OCH
2CCl
3から選択される窒素保護基であり;R
4、R
4a、R
7、R
7aおよびX
2は、本明細書において記述されている実施形態のいずれかで定義されている通りである]を脱保護して、式Iのまたは本明細書において記述されている実施形態のいずれかに従う化合物を生じさせるステップと、
b)式Iの化合物を必要に応じて単離するステップと
を含む、方法が提供される。
一部のまたは任意の実施形態では、式Xeの化合物は、式Xe1に従う。
医薬組成物および投与方法
本明細書において提供される化合物は、当該技術分野において利用可能な方法および本明細書において開示されている方法を使用して、医薬組成物に製剤化することができる。本明細書において開示される化合物のいずれかを、適切な医薬組成物で提供し、好適な投与経路によって投与することができる。
本明細書において提供される方法は、式(I)~(Id)および1~95の化合物を含む少なくとも1つの本明細書において記述されている通りの化合物を、適切ならば塩形態で含有し、単独で、または賦形剤もしくはアジュバント等の1つもしくは複数の適合性がありかつ薬学的に許容される担体との組合せの形態でのいずれかで、あるいは疼痛および/または電位開口型ナトリウムチャネルによって変調される状態の治療のための別の作用物質とともに使用される医薬組成物を投与するステップを包含する。
一部のまたは任意の実施形態では、第2の作用物質を、本明細書において提供される化合物とともに製剤化または包装することができる。当然ながら、第2の作用物質は、当業者の判断に従って、そのような共製剤がいずれかの作用物質の活性または投与方法に干渉すべきでない場合、本明細書において提供される化合物とともに製剤化されるだけとなる。一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において提供される化合物および第2の作用物質は、別個に製剤化される。これらは、当業者の便宜のために、一緒に包装されてもよいし、別個に包装されてもよい。
臨床実践において、本明細書において提供される活性剤は、任意の従来の経路によって、特に経口的に、非経口的に、経直腸的にまたは吸入によって(例えば、エアゾール剤の形態で)、投与され得る。一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において提供される化合物は、経口的に投与される。
経口投与のための固体組成物として、錠剤、丸剤、硬質ゼラチンカプセル剤、散剤または顆粒剤を使用することができる。これらの組成物において、活性生成物は、スクロース、ラクトースまたはデンプン等の1つまたは複数の不活性賦形剤またはアジュバントと混合される。
これらの組成物は、賦形剤以外の物質、例えば、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、または制御放出が意図されているコーティングを含むことができる。
経口投与のための液体組成物として、水または流動パラフィン等の不活性賦形剤を含有する、薬学的に許容される懸濁剤、乳剤、シロップ剤およびエリキシル剤である溶液を使用することができる。これらの組成物は、賦形剤以外の物質、一部のまたは任意の実施形態では、湿潤、甘味または香味生成物を含むこともできる。
非経口投与のための組成物は、乳剤または滅菌溶液であってよい。溶媒またはビヒクルとして、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、特にオリーブ油、または注射用有機エステル、一部のまたは任意の実施形態では、オレイン酸エチルを使用することができる。これらの組成物は、アジュバント、特に湿潤、等張化、乳化、分散および安定剤も含有することができる。滅菌は、いくつかの手法で、一部のまたは任意の実施形態では、細菌学的フィルターを使用して、放射線によって、または加熱することによって行うことができる。これらを、使用時に滅菌水または任意の他の注射用滅菌媒質に溶解することができる、滅菌固体組成物の形態で調製することもできる。
経直腸投与のための組成物は、活性成分に加えて、ココアバター、半合成グリセリドまたはポリエチレングリコール等の添加剤を含有する、坐剤または経直腸カプセル剤である。
組成物は、エアゾール剤であってもよい。液体エアゾール剤の形態で使用するために、組成物は、使用時に、非発熱性滅菌水、生理食塩水または任意の他の薬学的に許容されるビヒクルに溶解される、安定な滅菌溶液または固体組成物であってよい。直接吸入することが意図されている乾燥エアゾール剤の形態で使用するために、活性成分を、微粉化し、水溶性固体賦形剤またはビヒクル、一部のまたは任意の実施形態では、デキストラン、マンニトールまたはラクトースと組み合わせる。
一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において提供される組成物は、医薬組成物または単一の単位剤形である。本明細書において提供される医薬組成物および単一の単位剤形は、予防または治療有効量の1つまたは複数の予防または治療剤(例えば、本明細書において提供される化合物、または他の予防もしくは治療剤)と、典型的には1つまたは複数の薬学的に許容される担体または添加剤とを含む。具体的な実施形態では、およびこの文脈において、用語「薬学的に許容される」は、動物における、より特定すればヒトにおける使用のために、連邦規制機関もしくは州政府によって承認されている、または米国薬局方もしくは他の一般に認められている薬局方に収載されていることを意味する。用語「担体」は、治療薬とともに投与される、賦形剤、アジュバント(例えば、フロイントアジュバント(完全および不完全))、添加剤またはビヒクルを含む。そのような医薬担体は、水、ならびに、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油等、石油、動物、植物または合成起源のものを含む油等の、滅菌液体であってよい。医薬組成物が静脈内に投与される場合、水を担体として使用することができる。生理食塩水溶液ならびにデキストロースおよびグリセロール水溶液を、液体担体として、特に注射用溶液に用いることもできる。好適な医薬担体の例は、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、Pharmaceutical Press、第22版(2012年9月15日)において記述されている。
典型的な医薬組成物および剤形は、1つまたは複数の添加剤を含む。好適な添加剤は、薬学分野の当業者に周知であり、一部のまたは任意の実施形態では、好適な添加剤は、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、石粉、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアレート、タルク、塩化ナトリウム、乾燥脱脂粉乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノール等を含む。特定の添加剤が医薬組成物または剤形への組み込みに好適であるか否かは、剤形が対象に投与される手法および剤形中の具体的な活性原料を含むがこれらに限定されない当該技術分野において周知の様々な要因によって決まる。組成物または単一の単位剤形は、所望ならば、少量の湿潤剤もしくは乳化剤、またはpH緩衝剤を含有することもできる。
本明細書において提供されるラクトース非含有の組成物は、当該技術分野において周知であり、一部のまたは任意の実施形態では、米国薬局方(USP36-NF31S2)に収載されている、添加剤を含むことができる。概して、ラクトース非含有の組成物は、活性原料、結合剤/充填剤および滑沢剤を、薬学的に適合性がありかつ薬学的に許容される量で含む。例示的なラクトース非含有の剤形は、活性原料、微結晶性セルロース、アルファ化デンプンおよびステアリン酸マグネシウムを含む。
水は一部の化合物の劣化を容易にし得ることから、活性原料を含む無水医薬組成物および剤形が、本明細書においてさらに包含される。例えば、水(例えば、5%)の添加は、貯蔵寿命または経時的な製剤の安定性等の特徴を決定するために長期貯蔵を模倣する手段として、医薬分野において広く許容されている。例えば、Jens T. Carstensen、Drug Stability: Principles & Practice、第2版、Marcel Dekker、New York、1995年、379 80頁を参照されたい。実際に、水および熱は、一部の化合物の分解を加速する。故に、水分および/または湿度には、一般的に、製剤の製造中、取り扱い中、包装中、貯蔵中、出荷中、および使用中に遭遇することから、製剤に対する水の効果は、非常に有意であり得る。
本明細書において提供される無水医薬組成物および剤形は、無水または低水分含有原料および低水分または低湿度条件を使用して調製することができる。ラクトースと第1級または第2級アミンを含む少なくとも1つの活性原料とを含む医薬組成物および剤形は、製造、包装および/または貯蔵中に水分および/または湿度との実質的な接触が予測されるならば、無水であってよい。
無水医薬組成物は、その無水性質が維持されるように調製および貯蔵されるべきである。したがって、好適な処方キットに含むことができるように、水への曝露を防止することが既知の材料を使用して、無水組成物を包装することができる。一部のまたは任意の実施形態では、好適な包装は、密封ホイル、プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパックおよびストリップパックを含むがこれらに限定されない。
活性原料が分解する速度を低減させる1つまたは複数の化合物を含む医薬組成物および剤形が、さらに提供される。そのような化合物は、本明細書において「安定剤」と称され、アスコルビン酸等の酸化防止剤、pH緩衝剤、または塩緩衝剤を含むがこれらに限定されない。
医薬組成物および単一の単位剤形は、液剤、懸濁剤、乳剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、持続放出製剤等の形態をとり得る。経口製剤は、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム(sodium saccharine)、セルロース、炭酸マグネシウム等の標準的な担体を含み得る。そのような組成物および剤形は、予防または治療有効量の予防または治療剤を、一部のまたは任意の実施形態では、精製された形態で、対象への適正投与のための形態を提供するために、好適な量の担体と一緒に含有することになる。製剤は、投与モードに適合すべきである。一部のまたは任意の実施形態では、医薬組成物または単一の単位剤形は、無菌であり、対象、一部のまたは任意の実施形態では、哺乳動物対象、一部のまたは任意の実施形態では、ヒト対象等の、動物対象への投与に好適な形態である。
医薬組成物は、その意図されている投与経路と適合性があるように製剤化される。一部のまたは任意の実施形態では、投与経路は、非経口、例えば、静脈内、皮内、皮下、筋肉内、皮下、経口、頬側、舌下、吸入、鼻腔内、経皮、局所(眼への投与、および一部の実施形態では角膜への投与を含む)、経粘膜、腫瘍内、滑液嚢内および経直腸投与を含むがこれらに限定されない。具体的な実施形態では、組成物は、慣用的手順に従い、ヒトへの静脈内、皮下、筋肉内、経口、鼻腔内または局所投与(眼への投与、および一部の実施形態では角膜への投与を含む)に適合されている医薬組成物として製剤化される。ある実施形態では、医薬組成物は、慣用的手順に従い、ヒトへの皮下投与のために製剤化される。典型的には、静脈内投与のための組成物は、滅菌等張緩衝水溶液中の溶液である。必要ならば、組成物は、溶解補助剤、および注射部位における疼痛を和らげるためのリグノカイン(lignocamne)等の局部麻酔薬を含んでもよい。
一部のまたは任意の実施形態では、剤形は、錠剤;カプレット剤;軟質ゼラチンカプセル剤等のカプセル剤;カシェ剤;口内錠;ロゼンジ剤;分散剤;坐剤;軟膏剤;パップ剤(湿布剤);ペースト剤;散剤;包帯剤;クリーム剤;プラスター剤;液剤;パッチ剤;エアゾール剤(例えば、鼻腔用スプレー剤または吸入器);ゲル剤;懸濁剤(例えば、水性もしくは非水性液体懸濁剤、水中油型エマルションまたは油中水型液体エマルション)、液剤およびエリキシル剤を含む、対象への経口または粘膜投与に好適な液体剤形;対象への非経口投与に好適な液体剤形;ならびに、再構成されて対象への非経口投与に好適な液体剤形を提供することができる滅菌固体(例えば、結晶性またはアモルファス固体)を含むがこれらに限定されない。
本明細書において提供される剤形の組成、形状および種類は、典型的には、それらの使用に応じて変動することになる。一部のまたは任意の実施形態では、疼痛の初期治療において使用される剤形は、同じ感染症の維持治療において使用される剤形よりも大量の、それが含む活性原料の1つまたは複数を含有し得る。同様に、非経口剤形は、同じ疾患または障害を治療するために使用される経口剤形よりも少量の、それが含む活性原料の1つまたは複数を含有し得る。本明細書において包含される具体的な剤形が互いに違うであろうこれらおよび他の様式は、当業者には容易に明らかであろう。例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、Pharmaceutical Press、第22版(2012年9月15日)を参照されたい。
概して、組成物の原料は、別個に、または単位剤形中に一緒に混合されてのいずれかで、一部のまたは任意の実施形態では、活性剤の分量を指示するアンプルまたはサシェ等の密閉コンテナ内の凍結乾燥粉末または無水濃縮物として、供給される。組成物が注入によって投与されるべきである場合、滅菌医薬品等級水または生理食塩水を含有する注入ボトルを用いて分注することができる。組成物が注射によって投与される場合、投与前に原料を混合できるように、滅菌注射用水または生理食塩水のアンプルを提供することができる。
典型的な剤形は、朝に単一の1日1回用量として、または食物とともに摂取される1日を通しての分割用量として与えられる、1日当たり約0.1mgから約1000mgまでの範囲内にある、本明細書において提供される化合物、または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物もしくは水和物を含む。特定の剤形は、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1.0、2.0、2.5、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、50.0、100、200、250、500または1000mgの活性化合物を有し得る。
経口剤形
経口投与に好適な医薬組成物は、錠剤(例えば、咀嚼錠)、カプレット剤、カプセル剤および液体(例えば、風味付けしたシロップ)等であるがこれらに限定されない別々の剤形として提示され得る。そのような剤形は、所定量の活性原料を含有し、当業者に周知である薬学の方法によって調製され得る。例えば、概して、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、Pharmaceutical Press、第22版(2012年9月15日)を参照されたい。
一部のまたは任意の実施形態では、経口剤形は、固体であり、本明細書において詳細に記述されている通り、無水条件下で無水原料を用いて調製される。しかしながら、本明細書において提供される組成物の範囲は、無水固体経口剤形だけに留まらない。そのため、さらなる形態を本明細書において記述する。
典型的な経口剤形は、従来の医薬配合技術に従って、緊密混合物中の活性原料(1つまたは複数)を、少なくとも1つの添加剤と組み合わせることによって調製される。添加剤は、投与に所望される調製物の形態に応じて、多種多様な形態をとることができる。一部のまたは任意の実施形態では、経口液体またはエアゾール剤形において使用するのに好適な添加剤は、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、保存剤および着色剤を含むがこれらに限定されない。一部のまたは任意の実施形態では、固体経口剤形(例えば、散剤、錠剤、カプセル剤およびカプレット剤)において使用するのに好適な添加剤は、デンプン、糖、微結晶性セルロース、賦形剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤および崩壊剤を含むがこれらに限定されない。
それらの投与の容易さに起因して、錠剤およびカプセル剤は、最も有利な経口投薬量単位形態を代表し、この事例では、固体添加剤が用いられる。所望ならば、錠剤を、標準的な水性または非水性技術によってコーティングすることができる。そのような剤形は、薬学の方法のいずれかによって調製することができる。概して、医薬組成物および剤形は、活性原料を、液体担体、微粉化した固体担体、または両方と均一かつ密接に混合し、次いで、必要ならば、生成物を所望の提示物に成形することによって、調製される。
一部のまたは任意の実施形態では、錠剤は、圧縮または成型によって調製することができる。圧縮錠剤は、好適な機械内で、活性原料を、添加剤と必要に応じて混合された散剤または顆粒剤等の自由に流れる形態で圧縮することによって、調製することができる。成型錠剤は、好適な機械内で、不活性液体賦形剤で湿潤させた粉末状化合物の混合物を成型することによって、作製することができる。
一部のまたは任意の実施形態では、経口剤形において使用され得る添加剤は、結合剤、充填剤、崩壊剤および滑沢剤を含むがこれらに限定されない。医薬組成物および剤形において使用するのに好適な結合剤は、コーンスターチ、バレイショデンプンまたは他のデンプン、ゼラチン;アカシア、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、他のアルギネート、トラガント末、グアーガム等の天然および合成ガム;セルロースおよびその誘導体(例えば、エチルセルロース、セルロースアセテート、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシルメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、2208、2906、2910番)、微結晶性セルロース、ならびにそれらの混合物を含むがこれらに限定されない。
一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において開示される医薬組成物および剤形において使用するのに好適な充填剤は、タルク、炭酸カルシウム(例えば、顆粒または粉末)、微結晶性セルロース、粉末状セルロース、デキストレート、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、およびそれらの混合物を含むがこれらに限定されない。医薬組成物中の結合剤または充填剤は、典型的には、医薬組成物または剤形の約50から約99重量パーセントまでで存在する。
一部のまたは任意の実施形態では、微結晶性セルロースの好適な形態は、AVICEL PH101、AVICEL PH103 AVICEL RC581、AVICEL PH105として販売されている材料(FMC Corporation、American Viscose Division、Avicel Sales、Marcus Hook、PAから入手可能である)、およびそれらの混合物を含むがこれらに限定されない。具体的な結合剤は、AVICEL RC581として販売されている、微結晶性セルロースとカルボキシメチルセルロースナトリウムとの混合物である。好適な無水または低水分の添加剤または添加物は、AVICEL PH103(商標)およびデンプン1500LMを含む。
崩壊剤は、組成物において、水性環境に曝露されると崩壊する錠剤を提供するために使用される。多すぎる崩壊剤を含有する錠剤は、貯蔵中に崩壊することがあり、一方、少なすぎる崩壊剤を含有する錠剤は、所望の速度または所望の条件下で崩壊しないことがある。故に、活性原料の放出を有害に改変するほど多すぎることも少なすぎることもない十分な量の崩壊剤を使用して、固体経口剤形を形成すべきである。使用される崩壊剤の量は、製剤の種類に基づいて変動し、当業者には容易に認識できる。典型的な医薬組成物は、約0.5から約15重量パーセントまでの崩壊剤、具体的には約1から約5重量パーセントまでの崩壊剤を含む。
医薬組成物および剤形において使用され得る崩壊剤は、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、バレイショまたはタピオカデンプン、アルファ化デンプン、他のデンプン、粘土、他のアルギン、他のセルロース、ガム、およびそれらの混合物を含むがこれらに限定されない。
医薬組成物および剤形において使用され得る滑沢剤は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽鉱油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水素化植物油(例えば、落花生油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油および大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル(ethyl laureate)、寒天、およびそれらの混合物を含むがこれらに限定されない。追加の滑沢剤は、一部のまたは任意の実施形態では、シロイドシリカゲル(AEROSIL200、Baltimore、MDのW.R.Grace Co.製)、合成シリカの凝固エアゾール(Plano、TXのDegussa Co.によって市販されている)、CAB O SIL(Boston、MAのCabot Co.によって販売されている発熱性二酸化ケイ素製品)、およびそれらの混合物を含む。仮に使用されるとしても、滑沢剤は、典型的には、それらが組み込まれる医薬組成物または剤形の約1重量パーセント未満の量で使用される。
遅延放出剤形
本明細書において提供される化合物等の活性原料は、制御放出手段によって、または当業者に周知である送達デバイスによって、投与することができる。一部のまたは任意の実施形態では、米国特許第3,845,770号、同第3,916,899号、同第3,536,809号、同第3,598,123号、同第4,008,719号、同第5,674,533号、同第5,059,595号、同第5,591,767号、同第5,120,548号、同第5,073,543号、同第5,639,476号、同第5,354,556号、同第5,639,480号、同第5,733,566号、同第5,739,108号、同第5,891,474号、同第5,922,356号、同第5,972,891号、同第5,980,945号、同第5,993,855号、同第6,045,830号、同第6,087,324号、同第6,113,943号、同第6,197,350号、同第6,248,363号、同第6,264,970号、同第6,267,981号、同第6,376,461号、同第6,419,961号、同第6,589,548号、同第6,613,358号および同第6,699,500号において記述されているものであるがこれらに限定されず、これらの特許のそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。そのような剤形を使用して、1つまたは複数の活性原料の緩徐または制御放出を提供することができ、一部のまたは任意の実施形態では、ヒドロプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、透過膜、浸透圧システム、多層コーティング、微粒子、リポソーム、マイクロスフィア、またはそれらの組合せを使用して、所望の放出プロファイルを様々な割合で提供する。本明細書において記述されているものを含む、当業者に公知である好適な制御放出製剤を、本明細書において提供される活性原料とともに使用するために容易に選択することができる。故に、制御放出に適合されている錠剤、カプセル剤、ゲルキャップ剤およびカプレット剤等であるがこれらに限定されない、経口投与に好適な単一の単位剤形が、本明細書において包含される。
すべての制御放出医薬製品は、それらの非制御対応物によって実現されるものを上回って薬物療法を向上させるという共通の目標を有する。理想的には、医学的治療における最適に設計された制御放出調製物の使用は、最低限の時間で状態を治癒させるまたは制御するために用いられる最低限の薬物物質によって特徴付けられる。制御放出製剤の利点は、薬物活性の延長、投薬頻度の低減および対象コンプライアンスの増大を含む。加えて、制御放出製剤を使用して、作用発現時間または薬物の血中レベル等の他の特徴に影響を与えることができ、故に、(例えば、有害な)副作用の出現に影響を与えることができる。
ほとんどの制御放出製剤は、所望の治療効果を迅速に生成する量の薬物(活性原料)を最初に放出し、このレベルの治療または予防効果を長期にわたり維持するための他の量の薬物を段階的にかつ継続的に放出するように設計されている。体内におけるこの一定レベルの薬物を維持するために、薬物は、代謝されて体内から排泄される薬物の量に置き換わる速度で、剤形から放出されなくてはならない。活性原料の制御放出は、pH、温度、酵素、水、または他の生理学的条件もしくは化合物を含むがこれらに限定されない種々の条件によって、刺激され得る。
一部のまたは任意の実施形態では、薬物は、点滴静注、移植可能な浸透圧ポンプ、経皮パッチ、リポソーム、または他の投与モードを使用して投与されてよい。一部のまたは任意の実施形態では、ポンプを使用してよい(Sefton、CRC Crit. Ref. Biomed. Eng. 14巻:201頁(1987年);Buchwaldら、Surgery 88巻:507頁(1980年);Saudekら、N. Engl. J. Med. 321巻:574頁(1989年)を参照)。別の実施形態では、ポリマー性材料が使用され得る。さらに別の実施形態では、制御放出系は、対象内の、熟練した医師によって決定された適切な部位に置くことができる、すなわち、故に全身用量のごく一部しか要さない(例えば、Goodson、Medical Applications of Controlled Release、2巻、115~138頁(1984年)を参照)。他の制御放出系は、Langerによる総説(Science 249巻:1527~1533頁(1990年))において論じられている。活性原料は、固体内部マトリックス、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、可塑化または非可塑化ポリ塩化ビニル、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタレート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニルコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーンカーボネートコポリマー;アクリル酸およびメタクリル酸のエステルのヒドロゲル等の親水性ポリマー;コラーゲン、架橋ポリビニルアルコール、ならびに架橋した部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニル中に分散され得、外側のポリマー膜、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/アクリル酸エチルコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル;ポリ酢酸ビニル、塩化ビニリデン、エチレンおよびプロピレンとの塩化ビニルコポリマー;アイオノマーテレフタル酸ポリエチレン、ブチルゴムエピクロルヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコールターポリマー、ならびに体液に不溶性であるエチレン/ビニルオキシエタノールコポリマーによって囲まれている。次いで、活性原料は、外側のポリマー膜を通過して放出速度制御ステップで拡散する。そのような非経口組成物中における活性原料のパーセンテージは、その具体的な性質、および対象のニーズに高度に依存する。
非経口剤形
一部のまたは任意の実施形態では、非経口剤形が提供される。非経口剤形は、皮下、静脈内(ボーラス注射を含む)、筋肉内および動脈内を含むがこれらに限定されない種々の経路によって対象に投与され得る。それらの投与は、典型的には、汚染物質に対する対象の自然防御能を迂回するため、非経口剤形は、典型的には、無菌であるか、または対象への投与前に滅菌することができる。一部のまたは任意の実施形態では、非経口剤形は、注射の準備が整った液剤、薬学的に許容される注射用ビヒクルに溶解するまたは懸濁する準備が整った乾燥生成物、注射の準備が整った懸濁剤、および乳剤を含むがこれらに限定されない。
非経口剤形を提供するために使用され得る好適なビヒクルは、当業者に周知である。一部のまたは任意の実施形態では、好適なビヒクルは、注射用水USP;塩化ナトリウム注射、リンゲル注射、ブドウ糖注射、ブドウ糖および塩化ナトリウム注射ならびに乳酸加リンゲル注射等であるがこれらに限定されない水性ビヒクル;エチルアルコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール等であるがこれらに限定されない水混和性ビヒクル;ならびにコーン油、綿実油、落花生油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピルおよび安息香酸ベンジル等であるがこれらに限定されない非水性ビヒクルを含むがこれらに限定されない。
本明細書において開示される活性原料の1つまたは複数の溶解性を増大させる化合物を、非経口剤形に組み込むこともできる。
経皮、局所および粘膜剤形
経皮、局所および粘膜剤形も提供される。経皮、局所および粘膜剤形は、眼科用液剤、スプレー剤、エアゾール剤、クリーム剤、ローション剤、軟膏剤、ゲル剤、液剤、乳剤、懸濁剤、または当業者に公知である他の形態を含むがこれらに限定されない。例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy; Pharmaceutical Press、第22版(2012年9月15日);およびIntroduction to Pharmaceutical Dosage Forms、第4版、Lea & Febiger、Philadelphia(1985年)を参照されたい。口腔内の粘膜組織を治療するのに好適な剤形は、洗口剤としてまたは経口ゲル剤として製剤化され得る。さらに、経皮剤形は、皮膚に適用され、特定の期間にわたって貼付されて、所望量の活性原料の浸透を可能にすることができる、「リザーバー型」または「マトリックス型」パッチを含む。
本明細書において包含される経皮、局所および粘膜剤形を提供するために使用され得る好適な添加剤(例えば、担体および賦形剤)および他の材料は、医薬分野の当業者に周知であり、所与の医薬組成物または剤形が適用される特定の組織によって決まる。この事実を念頭に置くと、典型的な添加剤は、非毒性かつ薬学的に許容されるローション剤、チンキ剤、クリーム剤、乳剤、ゲル剤または軟膏剤を形成するための、水、アセトン、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン1,3ジオール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、鉱油、およびそれらの混合物を含むがこれらに限定されない。所望ならば、保湿剤または湿潤剤を医薬組成物および剤形に添加してもよい。そのような追加の原料の例は、当該技術分野において周知である。例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy; Pharmaceutical Press、第22版(2012年9月15日)を参照されたい。
治療される具体的な組織に応じて、提供される活性原料による治療の前に、それと併せて、またはその後に、追加の成分を使用してよい。一部のまたは任意の実施形態では、浸透強化剤を使用して、活性原料を組織に送達するのを補助することができる。好適な浸透強化剤は、アセトン;エタノール、オレイルおよびテトラヒドロフリル等の種々のアルコール;ジメチルスルホキシド等のアルキルスルホキシド;ジメチルアセトアミド;ジメチルホルムアミド;ポリエチレングリコール;ポリビニルピロリドン等のピロリドン;コリドングレード(ポビドン、ポリビドン);尿素;ならびにツイーン(Tween)80(ポリソルベート80)およびスパン60(モノステアリン酸ソルビタン)等の種々の水溶性または不溶性の糖エステルを含むがこれらに限定されない。
医薬組成物もしくは剤形の、または医薬組成物もしくは剤形が適用される組織のpHを調整して、1つまたは複数の活性原料の送達を向上させてもよい。同様に、溶媒担体の極性、そのイオン強度、または張性を調整して、送達を向上させることができる。ステアレート等の化合物を医薬組成物または剤形に添加して、送達を向上させるように1つまたは複数の活性原料の親水性または脂溶性を有利に改変することもできる。これに関して、ステアレートは、製剤のための脂質ビヒクルとして、乳化剤または界面活性剤として、および送達強化または浸透強化剤として、役立つことができる。活性原料の異なる塩、水和物または溶媒和物を使用して、得られた組成物の特性をさらに調整することができる。
投薬量および単位剤形
ヒト治療薬において、医師は、防止的または治癒的治療に従い、かつ年齢、体重、感染症の段階、および治療される対象に特有の他の要因に従って、自身が最も適切であるとみなす薬量を決定することになる。一部のまたは任意の実施形態では、用量は、成人1人につき1日当たり約1から約1000mgまで、または1日当たり約5から約250mgまで、または成人1人につき1日当たり約10から50mgまでである。一部のまたは任意の実施形態では、用量は、成人1人につき1日当たり約5から約400mgまたは1日当たり25から200mgまでである。一部のまたは任意の実施形態では、1日当たり約50から約500mgまでの用量率も企図される。
さらなる態様では、それを必要とする対象に、治療または予防有効量の、本明細書において提供される化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することによって、対象における電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態および/または疼痛を治療する方法が提供される。障害またはその1つもしくは複数の症状の治療において治療的にまたは予防的に有効となる化合物または組成物の量は、疾患または状態の性質および重症度、ならびに活性原料が投与される経路により変動することになる。頻度および投薬量も、各対象に特有の要因に従い、投与される具体的な療法(例えば、治療または予防剤)、障害、疾患または状態の重症度、投与経路、ならびに対象の年齢、体重、応答および過去の病歴に応じて変動することになる。有効な用量は、in vitroまたは動物モデル試験システムに由来する用量-応答曲線から外挿され得る。
一部のまたは任意の実施形態では、組成物の例示的な用量は、対象または試料重量1キログラム当たりミリグラムまたはマイクログラム量の活性化合物(例えば、1キログラム当たり約10マイクログラムから1キログラム当たり約50ミリグラム、1キログラム当たり約100マイクログラムから1キログラム当たり約25ミリグラム、または1キログラム当たり約100マイクログラムから1キログラム当たり約10ミリグラム)を含む。本明細書において提供される組成物について、一部のまたは任意の実施形態では、対象に投与される投薬量は、活性化合物の重量に基づき、対象の体重の0.140mg/kgから3mg/kgである。一部のまたは任意の実施形態では、対象に投与される投薬量は、対象の体重の0.20mg/kgから2.00mg/kgの間、または0.30mg/kgから1.50mg/kgの間である。
一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において記述されている状態のための、本明細書において提供される組成物の推奨される日用量範囲は、単一の1日1回用量として、または1日を通しての分割用量として与えられる、1日当たり約0.1mgから約1000mgまでの範囲内にある。一部のまたは任意の実施形態では、日用量は、均等に分割された用量で1日2回投与される。一部のまたは任意の実施形態では、日用量範囲は、1日当たり約10mgから約200mgまで、他の実施形態では、1日当たり約10mgから約150mgの間、さらなる実施形態では、1日当たり約25から約100mgの間となるはずである。当業者には明らかであろうように、一部の事例では、本明細書において開示される範囲外の活性原料の投薬量を使用することが必要となり得る。さらに、臨床医または治療医師は、対象応答と併せて、療法をどのようにしていつ中断し、調整し、または終了させるのかを知っているであろうことに留意されたい。
当業者には容易に公知となるであろうように、異なる治療有効量を異なる疾患および状態に適用可能であり得る。同様に、そのような障害を防止する、管理する、治療するまたは改善するのに十分だが、本明細書において提供される組成物に関連する有害作用を引き起こすのに不十分な、または低減させるのに十分な量も、本明細書において記述されている投薬量および用量頻度スケジュールによって包含される。さらに、対象に、本明細書において提供される組成物の複数の投薬量が投与される場合、投薬量のすべてが同じである必要はない。一部のまたは任意の実施形態では、対象に投与される投薬量は、組成物の予防または治療効果を向上させるために増大させてもよいし、特定の対象が体験している1つまたは複数の副作用を低減させるために減少させてもよい。
一部のまたは任意の実施形態では、対象において、障害またはその1つもしくは複数の症状を、防止する、治療する、管理するまたは改善するために投与される、活性化合物の重量に基づく本明細書において提供される組成物の投薬量は、対象の体重の、0.1mg/kg、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、10mg/kgもしくは15mg/kgであるか、またはそれよりも多い。別の実施形態では、対象において、障害またはその1つもしくは複数の症状を、防止する、治療する、管理するまたは改善するために投与される、本明細書において提供される組成物または組成物の投薬量は、0.1mgから200mg、0.1mgから100mg、0.1mgから50mg、0.1mgから25mg、0.1mgから20mg、0.1mgから15mg、0.1mgから10mg、0.1mgから7.5mg、0.1mgから5mg、0.1から2.5mg、0.25mgから20mg、0.25から15mg、0.25から12mg、0.25から10mg、0.25mgから7.5mg、0.25mgから5mg、0.5mgから2.5mg、1mgから20mg、1mgから15mg、1mgから12mg、1mgから10mg、1mgから7.5mg、1mgから5mg、または1mgから2.5mgの単位用量である。
一部のまたは任意の実施形態では、治療または防止は、1回または複数回の負荷用量の本明細書において提供される化合物または組成物、続いて、1回または複数回の維持用量で開始することができる。そのような実施形態では、負荷用量は、例えば、1日から5週間にわたって、1日当たり約60から約400mgまたは1日当たり約100から約200mgであってよい。負荷用量に、1回または複数回の維持用量が続き得る。一部のまたは任意の実施形態では、各維持用量は、独立して、1日当たり約10mgから約200mgまで、1日当たり約25mgから約150mgの間、または1日当たり約25から約80mgの間である。維持用量は、毎日投与され得、単回用量として、または分割用量として投与され得る。
一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において提供される化合物または組成物の用量は、対象の血液または血清中における活性原料の定常状態濃度を実現するために投与され得る。定常状態濃度は、当業者に利用可能な技術に従う測定によって決定することができ、または身長、体重および年齢等の対象の身体的特徴に基づくことができる。一部のまたは任意の実施形態では、十分な量の本明細書において提供される化合物または組成物は、対象の血液または血清中における、約300から約4000ng/mLまで、約400から約1600ng/mLまで、または約600から約1200ng/mLまでの定常状態濃度を実現するために投与される。一部のまたは任意の実施形態では、負荷用量は、約1200から約8000ng/mL、または約2000から約4000ng/mLの定常状態血液または血清濃度を実現するために、1から5日間にわたって投与され得る。一部のまたは任意の実施形態では、維持用量は、約300から約4000ng/mLまで、約400から約1600ng/mLまで、または約600から約1200ng/mLまでの、対象の血液または血清中における定常状態濃度を実現するために投与され得る。
一部のまたは任意の実施形態では、同じ組成物の投与を繰り返してよく、投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2か月、75日、3か月、または6か月ずつ分離されてよい。他の実施形態では、同じ予防または治療剤の投与を繰り返してよく、投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2か月、75日、3か月、または6か月ずつ分離されてよい。
一部のまたは任意の実施形態では、化合物または薬学的に許容されるその塩を含む、投与に好適な形態の単位投薬量が、本明細書において提供される。そのような形態については、本明細書において詳細に記述されている。一部のまたは任意の実施形態では、単位投薬量は、1から1000mg、5から250mg、または10から50mgの活性原料を含む。特定の実施形態では、単位投薬量は、約1、5、10、25、50、100、125、250、500または1000mgの活性原料を含む。そのような単位投薬量は、当業者によく知られている技術に従って調製され得る。
一部のまたは任意の実施形態では、併用療法において使用される第2の作用物質の投薬量が、本明細書において提供される。一部のまたは任意の実施形態では、疼痛を治療するために使用されてきたまたは現在使用されているものよりも低い投薬量が、本明細書において提供される併用療法において使用される。第2の作用物質の推奨される投薬量は、当業者の知識から取得される。臨床使用のために承認されている第2の作用物質について、推奨される投薬量は、例えば、Hardmanら編、1996年、Goodman & Gilman’s The Pharmacological Basis Of Therapeutics 第9版、Mc-Graw-Hill、New York;Physician’s Desk Reference (PDR) 第57版、2003年、Medical Economics Co., Inc.、Montvale、NJにおいて記述されており、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
種々の実施形態では、療法(例えば、本明細書において提供される化合物および第2の作用物質)は、5分未満おいて、30分未満おいて、1時間おいて、約1時間おいて、約1から約2時間おいて、約2時間から約3時間おいて、約3時間から約4時間おいて、約4時間から約5時間おいて、約5時間から約6時間おいて、約6時間から約7時間おいて、約7時間から約8時間おいて、約8時間から約9時間おいて、約9時間から約10時間おいて、約10時間から約11時間おいて、約11時間から約12時間おいて、約12時間から18時間おいて、18時間から24時間おいて、24時間から36時間おいて、36時間から48時間おいて、48時間から52時間おいて、52時間から60時間おいて、60時間から72時間おいて、72時間から84時間おいて、84時間から96時間おいて、または96時間から120時間おいて、投与される。種々の実施形態では、療法は、24時間以下おいて、または48時間以下おいて、投与される。一部のまたは任意の実施形態では、2つまたはそれよりも多い療法が、同じ患者訪問内で投与される。他の実施形態では、本明細書において提供される化合物および第2の作用物質は、同時発生的に投与される。
他の実施形態では、本明細書において提供される化合物および第2の作用物質は、約2から4日おいて、約4から6日おいて、約1週間おいて、約1から2週間おいて、または2週間よりも多くおいて、投与される。
一部のまたは任意の実施形態では、同じ作用物質の投与を繰り返してよく、投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2か月、75日、3か月、または6か月ずつ分離されてよい。他の実施形態では、同じ作用物質の投与を繰り返してよく、投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2か月、75日、3か月、または6か月ずつ分離されてよい。
一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において提供される化合物および第2の作用物質は、患者、一部のまたは任意の実施形態では、ヒト等の哺乳動物に、本明細書において提供される化合物が、他の作用物質と一緒に作用して、それらが別様に投与された場合よりも増大した利益を提供することができるような順番および時間間隔内で、投与される。一部のまたは任意の実施形態では、第2の活性剤は、同じ時間または順次に、異なる時点において任意の順序で投与され得るが、同じ時間に投与されない場合、所望の治療または予防効果を提供するように、時間的に十分近接して投与されるべきである。一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において提供される化合物および第2の活性剤は、重複した時にそれらの効果を発揮する。各第2の活性剤は、別個に、任意の適切な形態で、任意の好適な経路によって投与することができる。他の実施形態では、本明細書において提供される化合物は、第2の活性剤の投与の前に、それと同時発生的に、またはその後に投与される。
一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において提供される化合物および第2の作用物質は、患者にサイクルで投与される。サイクリング療法は、一定期間にわたる第1の作用物質(例えば、第1の予防または治療剤)の投与、続いて、一定期間にわたる第2の作用物質および/または第3の作用物質(例えば、第2および/または第3の予防または治療剤)の投与、ならびにこの順次投与を繰り返すことを伴う。サイクリング療法は、療法の1つまたは複数に対する耐性の発達を低減させ、療法の1つの副作用を回避するまたは低減させ、かつ/あるいは治療の効能を向上させることができる。
一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において提供される化合物および第2の活性剤は、約3週間未満、2週間ごとに約1回、10日ごとに約1回または1週間ごとに約1回のサイクルで投与される。1サイクルは、サイクルごとに約90分間、サイクルごとに約1時間、サイクルごとに約45分間にわたる注入による、本明細書において提供される化合物および第2の作用物質の投与を含むことができる。各サイクルは、少なくとも1週間の休止、少なくとも2週間の休止、少なくとも3週間の休止を含むことができる。投与されるサイクルの数は、約1から約12サイクルまで、より典型的には約2から約10サイクルまで、より典型的には約2から約8サイクルまでである。
他の実施形態では、治療過程は、同時発生的に患者に投与される、すなわち、第2の作用物質の個々の用量は、別個にではあるが本明細書において提供される化合物が第2の活性剤と一緒に働くことができるような時間間隔内に投与される。一部のまたは任意の実施形態では、1つの成分は、2週間ごとに1回または3週間ごとに1回投与され得る他の成分と組み合わせて、1週間当たり1回投与され得る。換言すれば、投薬レジメンは、治療薬が同時にも同日中にも投与されないとしても、同時発生的に行われる。
第2の作用物質は、本明細書において提供される化合物と相加的にまたは相乗的に作用することができる。一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において提供される化合物は、同じ医薬組成物で、1つまたは複数の第2の作用物質と同時発生的に投与される。別の実施形態では、本明細書において提供される化合物は、別個の医薬組成物で、1つまたは複数の第2の作用物質と同時発生的に投与される。また別の実施形態では、本明細書において提供される化合物は、第2の作用物質の投与の前または後に投与される。同じまたは異なる投与経路、例えば、経口および非経口による、本明細書において提供される化合物および第2の作用物質の投与も企図される。一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において提供される化合物が、毒性を含むがこれに限定されない有害な副作用を潜在的に生成する第2の作用物質と同時発生的に投与される場合、第2の活性剤は、有利なことに、有害な副作用が引き出される閾値を下回る用量で投与され得る。
キット
疼痛および/または電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態または疼痛関連障害の治療方法において使用するためのキットも提供される。キットは、本明細書において提供される化合物または組成物、第2の作用物質または組成物、および疼痛または疼痛関連障害を治療するための用法に関する情報を医療提供者に提供する説明書を含むことができる。説明書は、印刷された形態で、またはフロッピー(登録商標)ディスク、CDもしくはDVD等の電子媒体の形態で、またはそのような説明書を取得できるウェブサイトアドレスの形態で提供され得る。本明細書において提供される化合物もしくは組成物、または第2の作用物質もしくは組成物の単位用量は、対象に投与された場合に、化合物または組成物の治療または予防有効血漿中レベルを、対象において少なくとも1日間にわたって維持できるような投薬量を含むことができる。一部のまたは任意の実施形態では、化合物または組成物は、滅菌水性医薬組成物または乾燥粉末(例えば、凍結乾燥)組成物として含まれ得る。
一部のまたは任意の実施形態では、好適な包装が提供される。本明細書において使用される場合、「包装」は、システムにおいて通例使用され、対象への投与に好適な本明細書において提供される化合物および/または第2の作用物質を固定限界内に保つことができる、固体マトリックスまたは材料を含む。そのような材料は、ガラスおよびプラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリカーボネート)ボトル、バイアル、紙、プラスチック、ならびにプラスチックホイル積層封筒等を含む。e-ビーム滅菌技術が用いられる場合、包装は、内容物の滅菌を可能にする十分に低い密度を有するべきである。
使用方法
対象における電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態および/または疼痛を治療するための方法であって、対象を、治療または予防有効量の、本明細書において開示される11,13-修飾サキシトキシン、例えば、それらの単一のエナンチオマー、エナンチオマー対の混合物、個々のジアステレオマー、ジアステレオマーの混合物、個々の立体異性体、立体異性体の混合物、もしくは互変異性形態を含む、式(I)~(Id)および1~95の11,13-修飾サキシトキシン;または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、プロドラッグ、ホスフェートもしくは活性代謝物と接触させるステップを含む方法が、本明細書において提供される。
一部のまたは任意の実施形態では、対象における疼痛および/または電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態を治療するための方法が、本明細書において提供される。一部のまたは任意の実施形態では、方法は、それを必要とする対象に、疼痛および/または電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の治療に有効な量の化合物を、疼痛および/または電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の治療または防止に有効な第2の作用物質と組み合わせて、投与するステップを包含する。化合物は、本明細書において記述されている通りの任意の化合物であってよく、第2の作用物質は、当該技術分野においてまたは本明細書において記述されている任意の第2の作用物質であってよい。一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、本明細書の他の箇所で記述されている通り、医薬組成物または剤形の形態である。
一部のまたは任意の実施形態では、対象において電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態を治療するための方法が、本明細書において提供される。一部のまたは任意の実施形態では、方法は、それを必要とする対象に、治療または予防有効量の、電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の治療に有効な化合物を、電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の治療に有効な第2の作用物質と組み合わせて、投与するステップを包含する。化合物は、本明細書において記述されている通りの任意の化合物であってよく、第2の作用物質は、当該技術分野においてまたは本明細書において記述されている任意の第2の作用物質であってよい。一部のまたは任意の実施形態では、化合物は、本明細書の他の箇所で記述されている通り、医薬組成物または剤形の形態である。
一部のまたは任意の実施形態では、低減、改善、治療または予防される疼痛は、急性疼痛、裂肛、背部痛、慢性疼痛、歯痛、関節痛、頸部痛、神経因性疼痛、産科痛、帯状疱疹後神経痛、帯状疱疹、緊張性頭痛、三叉神経眼瞼けいれん、心不整脈(arrythmia)に関連する疼痛、局性筋失調症、多汗症、筋けいれん、膀胱弛緩、内臓痛、交感神経依存性疼痛、筋炎痛、筋骨格痛、腰痛、捻挫および緊張による疼痛、機能性腸障害に関連する疼痛、非心臓性胸痛、過敏性腸症候群に関連する疼痛、心筋虚血に関連する疼痛、歯痛疼痛、月経困難症による疼痛、肢端紅痛症、糖尿病性末梢神経障害、発作性激痛障害、複合性局所疼痛症候群、三叉神経痛、多発性硬化症、変形性関節症、帯状疱疹後神経痛、がん、群発性頭痛、偏頭痛、坐骨神経痛、子宮内膜症、線維筋痛症、ドライアイ症候群、(急性)角膜損傷または剥離、角膜感染症、パーキンソン病に関連する疼痛、ALSに関連する疼痛ならびに手術(一部の実施形態では、術後;一部の実施形態では、眼科手術)から選択される状態に関連するまたはその状態である。一部のまたは任意の実施形態では、低減、改善、治療または予防される疼痛は、術後を含む急性ケア環境における疼痛である。一部のまたは任意の実施形態では、低減、改善、治療または予防される疼痛は、術後を含む急性ケア環境における疼痛であり、化合物は、静脈内に投与される。一部のまたは任意の実施形態では、低減、改善、治療または予防される疼痛は、眼痛である。一部のまたは任意の実施形態では、低減、改善、治療または予防される疼痛は、眼痛であり、化合物は、局所的に投与される。一部のまたは任意の実施形態では、低減、改善、治療または予防される疼痛は、亜急性または慢性疼痛である。一部のまたは任意の実施形態では、低減、改善、治療または予防される疼痛は、亜急性または慢性疼痛であり、化合物は、皮下に投与される。
一部のまたは任意の実施形態では、電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態は、掻痒、咳、てんかん、パーキンソン病、気分障害、精神病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、心不整脈、虚血、緑内障、痙性障害および強迫性障害から選択される。一部のまたは任意の実施形態では、電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態は、疼痛、掻痒、咳、緑内障および虚血から選択される。一部のまたは任意の実施形態では、電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態は、疼痛、掻痒および咳から選択される。一部のまたは任意の実施形態では、電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態は、疼痛である。
一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において記述されている化合物は、疼痛の重症度または継続時間の低減のために使用される。一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において記述されている化合物は、電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する疼痛の重症度または継続時間の低減のために使用される。
一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において記述されている化合物は、疼痛のまたは電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の防止のために使用される。
一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において記述されている化合物は、疼痛のまたは電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の治療のために使用される。
アッセイ方法
化合物を、当業者に公知である任意のアッセイに従って、疼痛および/または電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態を治療する際の効能についてアッセイすることができる。例示的なアッセイ方法は、本明細書の他の箇所で提供する。
第2の治療剤
一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において提供される化合物および組成物は、疼痛および/または疼痛関連障害および/または電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の治療に有効な第2の作用物質のさらなる投与を含む、疼痛および/または電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の治療方法において有用である。第2の作用物質は、米国食品医薬品局、または米国以外の国の他の同様の機関によって現在承認されているものを含む、疼痛および/または疼痛関連障害および/または電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の治療に有効であることが当業者に公知である任意の作用物質であってよい。一部のまたは任意の実施形態では、第2の作用物質は、局部麻酔薬(一部のまたは任意の実施形態では、ステロイド)、オピオイド、血管収縮薬、グルココルチコイド、アドレナリン作動薬(一部のまたは任意の実施形態では、アルファアゴニストまたは中枢-末梢混合アルファ-2-アゴニスト(mixed central-peripheral alpha-2- agonists))、バニロイド、抗炎症剤(例えば、NSAID、または眼の状態に関連する抗炎症剤、例えば、シクロスポリンおよびリフィテグラス)、または化学的浸透増強剤である。一部のまたは任意の実施形態では、化学的浸透増強剤は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤を含む。一部のまたは任意の実施形態では、第2の作用物質は、ブピバカイン、レボブピバカイン、テトラカイン、ロピバカイン、エピネフリン、フェニレフリン、クロニジン、ラウリル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、オクチルトリメチルアンモニウムブロミド、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート、および/またはポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエートである。
一部のまたは任意の実施形態では、本明細書において提供される化合物は、1つの第2の作用物質と組み合わせて投与される。さらなる実施形態では、本明細書において提供される化合物は、2つの第2の作用物質と組み合わせて投与される。またさらなる実施形態では、本明細書において提供される化合物は、2つまたはそれよりも多くの第2の作用物質と組み合わせて投与される。
本明細書において使用される場合、用語「組み合わせて」は、1つを超える療法(例えば、1つまたは複数の予防および/または治療剤)の使用を含む。用語「組み合わせて」の使用は、療法(例えば、予防および/または治療剤)が、障害を持つ対象に投与される順序を制限しない。第1の療法(例えば、本明細書において提供される化合物等の予防または治療剤)は、障害を持つ対象への、第2の療法(例えば、予防または治療剤)の投与の前(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間または12週間前)、それに付随して、またはその後(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間または12週間後)に投与され得る。
本明細書において使用される場合、用語「相乗的」は、本明細書において提供される化合物と、障害を防止する、管理するまたは治療するために使用されてきたまたは現在使用されている別の療法(例えば、予防または治療剤)との組合せを含み、これは、療法の相加効果よりも有効である。療法の組合せ(例えば、予防または治療剤の組合せ)の相乗効果は、療法の1つもしくは複数のより低い投薬量および/または障害を持つ対象への前記療法の頻度が低い投与の使用を可能にする。より低い投薬量の療法(例えば、予防または治療剤)を利用し、かつ/または前記療法をより低頻度で投与する能力は、障害の防止または治療における前記療法の効能を低減させることなく、対象への前記療法の投与に関連する毒性を低減させる。加えて、相乗効果は、障害の防止または治療における作用物質の効能の向上をもたらすことができる。最後に、療法の組合せ(例えば、予防または治療剤の組合せ)の相乗効果は、いずれかの療法単独での使用に関連する有害なまたは不要な副作用を回避するまたは低減させることができる。
本明細書において提供される活性化合物は、別の治療剤、特に、疼痛および/または疼痛関連障害および/または電位開口型ナトリウムチャネル機能に関連する状態の治療において有効な作用物質と組み合わせてまたは交代させて投与され得る。併用療法においては、2つまたはそれよりも多い作用物質の有効投薬量が一緒に投与され、一方、交代または順次ステップ療法においては、各作用物質の有効投薬量が連続してまたは順次投与される。与えられる投薬量は、薬物の吸収、不活性化および排泄率、ならびに当業者に公知である他の要因によって決まることになる。投薬量値は、軽減すべき疼痛または疼痛関連障害の重症度によっても変動するであろうことに留意されたい。任意の特定の対象について、具体的な投薬量レジメンおよびスケジュールは、個々のニーズおよび組成物を投与するまたはその投与を監督する人物の専門家としての判断に従い、経時的に調整すべきであることをさらに理解されたい。
本明細書において使用される場合、これらのプロセス、スキームおよび実施例において使用される記号および慣習は、特定の略語が具体的に定義されているか否かにかかわらず、現代の科学文献、例えば、the Journal of the American Chemical Societyまたはthe Journal of Biological Chemistryにおいて使用されているものと一致する。具体的には、限定されないが、下記の略語が、実施例においておよび明細書全体を通して使用され得る:g(グラム);mg(ミリグラム);mL(ミリリットル);μL(マイクロリットル);mM(ミリモル濃度);μM(マイクロモル濃度);Hz(ヘルツ);MHz(メガヘルツ);mmol(ミリモル);hrまたはhrs(時間);min(分);MS(質量分析法);ESI(エレクトロスプレーイオン化);Ph(フェニル);TLC(薄層クロマトグラフィー);HPLC(高圧液体クロマトグラフィー);THF(テトラヒドロフラン);CDCl3(重水素化クロロホルム);AcOH(酢酸);DCM(ジクロロメタン);DMSO(ジメチルスルホキシド);DMSO-d6(重水素化ジメチルスルホキシド);EtOAc(酢酸エチル);MeOH(メタノール);Tces(2,2,2-トリクロロエトキシスルホニル);-Si(tert-Bu)(Ph)2および-SitBuPh2(tert-ブチル-ジフェニルシリル);ならびにBOC(t-ブチルオキシカルボニル)。
下記の実施例のすべてについて、当業者に公知である標準的なワークアップおよび精製方法を利用することができる。別段の指示がない限り、すべての温度は℃(セ氏度)で表現される。別段の注記がない限り、すべての反応は室温で行われる。本明細書において例証されている合成方法論は、具体例の使用を通して応用可能な化学を例示することが意図されており、本開示の範囲を示すものではない。
(実施例1)
11,13-修飾サキシトキシン化合物の調製
スキーム1
化合物(1)の調製
化合物Aは、当業者により、公開された手順を使用して調製することができる(J. Am. Chem. Soc.、2016年、138巻(18号)、5594~6001頁を参照)。
0℃に冷却した3.0mLのTHF中のトリフェニルホスフィン(118mg、0.45mmol、2.5当量)の溶液に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(89μL、0.45mmol、2.5当量)を5分間かけて滴下添加した。混合物をこの温度でさらに15分間にわたって撹拌し、この時間中に白色沈殿物が形成された。別のフラスコ内で、アルコールA(110mg、0.18mmol、1.0当量)を7.0mLのTHFに溶解し、0℃に冷却した。Aの溶液に、PPh3/DIADの懸濁液を約5分間かけて滴下添加した。さらに15分後、1-フェニルヒダントイン(111mg、0.63mmol、3.5当量)を一度に添加し、反応物を室温に加温した。14時間後、反応物を減圧下で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる残留物の精製(勾配溶離:CH2Cl2→4:1 CH2Cl2/アセトン)により、ヒダントインBを白色固体(130mg、0.17mmol、94%)として生じさせた。
2.8mLのCH3CN中のtert-ブチル4-クロロベンゾイルオキシカルバメート(156mg、575μmol、3.4当量)の溶液に、OsO4(53.1μLの4%水溶液、7.8μmol、0.05当量)を添加した。25分後、2.0mLのCH3CN中のB(130mg、169μmol、1.0当量)の溶液を添加し、続いて直後に、0.48mLのH2Oを添加した。得られた混合物を室温で3日間にわたって撹拌し、0.7mLの飽和Na2S2O3水溶液の添加によってクエンチした。混合物をさらに5分間にわたって撹拌し、次いで、H2O(18mL)で希釈し、3×40mLのEtOAcで抽出した。合わせた有機層を2×14mLの飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる残留物の精製(勾配溶離:CH2Cl2→5:1 CH2Cl2/アセトン)により、カルバメートCを白色固体(83mg、89μmol、53%)として生じさせた。
3.5mLのジクロロメタン中のC(83mg、89μmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.7mL)を添加した。得られた溶液を室温で4時間にわたって撹拌し、真空で濃縮して、トリフルオロ酢酸塩Dを生じさせ、これを、さらに精製することなく後続ステップにおいて使用した。
無水条件下、0.75mLの乾燥DMF中のD(80mg、0.087mmol、1.0当量)の溶液に、iPr2NEt(61μL、0.35mmol、4.0当量)を添加した。得られた溶液を室温で15分間にわたって撹拌し、続いて、HBTU(43mg、0.11mmol、1.3当量)および3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-7-カルボン酸(22mg、0.11mmol、1.3当量)を添加した。得られた溶液をN2雰囲気下で48時間にわたって撹拌した。この時間の後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、分液漏斗に移した。有機溶液を飽和NH4Cl水溶液(3×6mL)およびブライン(2×6mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製(勾配溶離:ヘキサン→1:2 ヘキサン/EtOAc)により、所望生成物Eを白色固体(53mg、0.054mmol、62%)として生じさせた。
3.6mLのCH2Cl2中のアミドE(53mg、0.054mmol、1.0当量)の溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(53mg、0.13mmol、2.3当量)を添加した。反応物を25分間にわたって撹拌した。次いで、混合物をアスコルビン酸の2M水溶液(1.0mL)の添加によってクエンチし、二相溶液を10分間にわたって撹拌する。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物を、5mLの10mMトリフルオロ酢酸水溶液およびアセトニトリル(3:1)に溶解した。逆相HPLC(Bonna-Agela Durashell C18、10μM、21.2×250mmカラム、30分間かけて50~65%MeCN/10mM TFAを加えたH2Oの勾配流で溶離)によって精製した。20mL/分の流速で、化合物Fは13.5~16分の保持時間を有し、白色固体(40mg、0.04mmol、74%)として単離された。
トリフルオロ酢酸(400μL)およびPdCl
2(15mg)を、3:1 MeOH/H
2O(6.0mL)中の中間体Fの溶液に添加した。H
2ガスを反応混合物に30分間にわたって吹き込み、この時間の後、吹き込みを止め、反応物をH
2雰囲気下で5時間にわたって撹拌した。反応混合物を順次0.2μmのPTFEシリンジフィルターに通して濾過した。フラスコおよびフィルターを10mLのMeOHで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。薄膜残留物を4mLの1:1 MeCN/1.0M HCl水溶液に溶解した。12時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、5mLの10mMトリフルオロ酢酸水溶液およびアセトニトリル(3:1)に溶解し、逆相HPLC(Bonna-Agela Durashell C18、10μM、50×250mmカラム、45分かけて25~30%MeCN/10mM TFAを加えたH
2Oの勾配流で溶離(214nm UV検出))によって精製した。40mL分の流速で、(1)は35.0~44.5分の保持時間を有し、白色固体(9.5mg、0.018mmol、45%)として単離された。(1):
1H NMR (D
2O, 400 MHz) δ7.93-7.90 (m, 1H), 7.74-7.70 (m, 2H), 7.67-7.62 (m, 3H), 7.48-7.43 (m, 1H), 7.28 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 5.08 (appar. t, J = 8.4 Hz, 1H), 5.05 (s, 1H), 4.73 (s, 2H), 4.64 (dd, J = 14, 8.4 Hz, 2H), 4.40 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 4.20 (dd, J = 14, 11 Hz, 1H), 4.07 (dd, J = 12, 3.6 Hz, 1H), 3.85 (dd, J = 14, 3.6 Hz, 1H), 3.60 (dd, J = 10, 8.4 Hz, 1H), 1.53 (s, 3H), 1.51 (s, 3H) ppm.
スキーム2
化合物(2)の調製
0℃に冷却したTHF(9.2mL)中のトリフェニルホスフィン(376mg、1.43mmol、2.5当量)の溶液に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(283μL、1.44mmol、2.5当量)を5分間かけて滴下添加した。混合物をこの温度でさらに15分間にわたって撹拌し、この時間中に白色沈殿物が形成された。別のフラスコ内で、アルコールA(350mg、0.575mmol、1.0当量)を21.5mLのTHFに溶解し、0℃に冷却した。Aの溶液に、PPh3/DIADの白色懸濁液を約5分間かけて滴下添加した。さらに15分後、スクシンイミド(197mg、2.0mmol、3.5当量)を一度に添加し、反応物を室温に加温した。4時間後、反応物を減圧下で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる残留物の精製(勾配溶離:ヘキサン→3:1 EtOAc/ヘキサン)により、スクシンイミドGを白色固体(205mg、0.297mmol、52%)として生じさせた。
CH3CN(7.8mL)中のtert-ブチル4-クロロベンゾイルオキシカルバメート(353mg、1.30mmol、3.4当量)の溶液に、OsO4(123μLの4%水溶液、19μmol、0.05当量)を添加した。25分後、3.0mLのCH3CN中のG(262mg、379μmol、1.0当量)の溶液を添加し、続いて直後に、1.08mLのH2Oを添加した。得られた混合物を室温で3日間にわたって撹拌し、1.8mLの飽和Na2S2O3水溶液の添加によってクエンチした。混合物をさらに5分間にわたって撹拌し、次いで、H2O(35mL)で希釈し、3×70mLのEtOAcで抽出した。合わせた有機層を2×28mLの飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる残留物の精製(勾配溶離:ヘキサン→1:3ヘキサン/EtOAc)により、カルバメートHを白色固体(141mg、171μmol、45%)として生じさせた。
6.2mLのジクロロメタン中のH(141mg、171μmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1.3mL)を添加した。得られた溶液を室温で4時間にわたって撹拌し、真空で濃縮して、トリフルオロ酢酸塩Iを生じさせ、これを、さらに精製することなく後続ステップにおいて使用した。
無水条件下、0.75mLの乾燥DMF中のI(95mg、0.11mmol、1.0当量)の溶液に、iPr2NEt(79μL、0.45mmol、4.0当量)を添加した。得られた溶液を室温で15分間にわたって撹拌し、続いて、HBTU(56mg、0.15mmol、1.3当量)および所望のアリールカルボン酸(28mg、0.15mmol、1.3当量)を添加した。得られた溶液をN2雰囲気下で48時間にわたって撹拌した。この時間の後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、分液漏斗に移した。有機溶液を飽和NH4Cl水溶液(3×10mL)およびブライン(2×10mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製(勾配溶離:CH2Cl2→5:1 CH2Cl2/アセトン)により、所望生成物Jを白色固体(52mg、0.058mmol、52%)として生じさせた。
3.8mLのCH2Cl2中のアミドJ(52mg、0.058mmol、1.0当量)の溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(57mg、0.13mmol、2.3当量)を添加した。反応物を25分間にわたって撹拌した。次いで、混合物をアスコルビン酸の2M水溶液(1.0mL)の添加によってクエンチし、二相溶液を10分間にわたって撹拌する。残留物を、5mLの10mMトリフルオロ酢酸水溶液およびアセトニトリル(3:1)に溶解した。逆相HPLC(Bonna-Agela Durashell C18、10μM、21.2×250mmカラム、30分間かけて30~60%MeCN/10mM TFAを加えたH2Oの勾配流で溶離)によって精製した。20mL/分の流速で、化合物Kは26~27.5分の保持時間を有し、白色固体(30mg、0.04mmol、56%)として単離された。
トリフルオロ酢酸(300μL)およびPdCl
2(12mg)を、3:1 MeOH/H
2O(4.0mL)中の中間体Kの溶液に添加した。H
2ガスを反応混合物に30分間にわたって吹き込み、この時間の後、吹き込みを止め、反応物をH
2雰囲気下で5時間にわたって撹拌した。反応混合物を順次0.2μmのPTFEシリンジフィルターに通して濾過した。フラスコおよびフィルターを10mLのMeOHで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。薄膜残留物を4mLの1:1 MeCN/1.0M HCl水溶液に溶解した。12時間後、反応混合物を減圧下で濃縮した。12時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、5mLの10mMトリフルオロ酢酸水溶液およびアセトニトリル(3:1)に溶解し、逆相HPLC(Bonna-Agela Durashell C18、10μM、50×250mmカラム、45分かけて20~30%MeCN/10mM TFAの勾配流で溶離(214nm UV検出))によって精製した。40mL/分の流速で、(2)は34~37.2分の保持時間を有し、白色固体(13mg、0.022mmol、53%)として単離された。
1H NMR (D
2O, 400 MHz) δ 7.66-7.63 (m, 1H), 7.60-7.58 (m, 1H), 7.50 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 5.08 (appar. t, J = 9.2 Hz, 1H), 5.00 (s, 1H), 4.34 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 4.11 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 12, 3.6 Hz, 1H), 3.69 (dd, J = 14, 3.6 Hz, 1H), 3.60 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 3.26-3.19 (m, 2H), 2.95 (s, 4H), 2.13-2.07 (m, 2H), 1.41 (s, 3H), 1.40 (s, 3H) ppm.
スキーム3
(3)の調製
無水条件下、0.80mLの乾燥DMF中のI(50mg、0.07mmol、1.0当量)の溶液に、Et3N(40μL、0.28mmol、4.0当量)を添加した。得られた溶液を室温で15分間にわたって撹拌し、続いて、HBTU(35mg、0.9mmol、1.3当量)およびカルボン酸中間体1(18mg、0.085mmol、1.2当量)を添加した。得られた溶液をN2雰囲気下で48時間にわたって撹拌した。この時間の後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、分液漏斗に移した。有機溶液を飽和NH4Cl水溶液(3×10mL)およびブライン(2×10mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製(勾配溶離:ヘキサン→1:3 ヘキサン/酢酸エチル)により、所望生成物Lを白色固体(30mg、0.033mmol、47%)として生じさせた。
2・5mLのCH2Cl2中のアミドL(50mg、0.055mmol、1.0当量)の溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(51mg、0.12mmol、2.2当量)を添加した。反応物を25分間にわたって撹拌した。次いで、混合物をアスコルビン酸の2M水溶液(1.0mL)の添加によってクエンチし、二相溶液を10分間にわたって撹拌する。残留物を、5mLの10mMトリフルオロ酢酸水溶液およびアセトニトリル(3:1)に溶解した。逆相HPLC(Bonna-Agela Durashell C18、10μM、21.2×250mmカラム、30分間かけて43~47%MeCN/10mM TFAを加えたH2Oの勾配流で溶離)によって精製した。20mL/分の流速で、化合物Mは24~27分の保持時間を有し、白色固体(16mg、0.04mmol、74%)として単離された。
トリフルオロ酢酸(150μL)およびPdCl2(6mg)を、3:1 MeOH/H2O(4.0mL)中の中間体Mの溶液に添加した。H2ガスを反応混合物に30分間にわたって吹き込み、この時間の後、吹き込みを止め、反応物をH2雰囲気下で5時間にわたって撹拌した。反応混合物を順次0.2μmのPTFEシリンジフィルターに通して濾過した。フラスコおよびフィルターを10mLのMeOHで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。薄膜残留物を4mLの1:1 MeCN/1.0M HCl水溶液に溶解した。12時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、5mLの10mMトリフルオロ酢酸水溶液およびアセトニトリル(3:1)に溶解し、逆相HPLC(Bonna-Agela Durashell C18、10μM、21.2×250mmカラム、30分かけて10~25%MeCN/10mM TFAを加えたH2Oの勾配流で溶離(214nm UV検出))によって精製した。20mL分の流速で、(3)は21~22.5分の保持時間を有し、白色固体(6mg、0.018mmol、45%)として単離された。
(3):
1H NMR (D
2O, 400 MHz) δ7.99 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.61 (appar. t, J = 8.0 Hz, 1H), 5.06 (appar. t, J = 8.8 Hz, 1H), 4.97 (s, 1H), 4.33 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 4.06 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.92 (dd, J = 12, 3.2 Hz, 1H), 3.66 (dd, J = 14, 3.6 Hz, 1H), 3.56 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 3.05-2.98 (m, 2H), 2.92 (s, 4H), 2.52-2.41 (m, 2H), 2.13-2.08 (m, 2H) ppm.
スキーム4
(45)の調製
無水条件下、0.90mLの乾燥DMF中のI(90mg、0.11mmol、1.0当量)の溶液に、iPr2NEt(75μL、0.44mmol、4.0当量)を添加した。得られた溶液を室温で15分間にわたって撹拌し、続いて、HBTU(53mg、0.14mmol、1.3当量)およびカルボン酸中間体10(29mg、0.14mmol、1.3当量)を添加した。得られた溶液をN2雰囲気下で48時間にわたって撹拌した。この時間の後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、分液漏斗に移した。有機溶液を飽和NH4Cl水溶液(3×10mL)およびブライン(2×10mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製(勾配溶離:ヘキサン→1:3 ヘキサン/酢酸エチル)により、所望生成物Nを白色固体(48mg、0.053mmol、48%)として生じさせた。
2.5mLのCH2Cl2中のアミドN(48mg、0.053mmol、1.0当量)の溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(52mg、0.12mmol、2.3当量)を添加した。反応物を25分間にわたって撹拌した。次いで、混合物をアスコルビン酸の2M水溶液(1.0mL)の添加によってクエンチし、二相溶液を10分間にわたって撹拌する。残留物を、5mLの10mMトリフルオロ酢酸水溶液およびアセトニトリル(3:1)に溶解した。逆相HPLC(Bonna-Agela Durashell C18、10μM、21.2×250mmカラム、30分間かけて30~60%MeCN/10mM TFAを加えたH2Oの勾配流で溶離)によって精製した。20mL/分の流速で、化合物Oは24~25.2分の保持時間を有し、白色固体(16mg、0.017mmol、53%)として単離された。
トリフルオロ酢酸(160μL)およびPdCl
2(7mg)を、3:1 MeOH/H
2O(4.0mL)中の中間体Oの溶液に添加した。H
2ガスを反応混合物に30分間にわたって吹き込み、この時間の後、吹き込みを止め、反応物をH
2雰囲気下で5時間にわたって撹拌した。反応混合物を順次0.2μmのPTFEシリンジフィルターに通して濾過した。フラスコおよびフィルターを10mLのMeOHで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。薄膜残留物を4mLの1:1 MeCN/1.0M HCl水溶液に溶解した。12時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、5mLの10mMトリフルオロ酢酸水溶液およびアセトニトリル(3:1)に溶解し、逆相HPLC(Bonna-Agela Durashell C18、10μM、21.2×250mmカラム、30分かけて10~25%MeCN/10mM TFAを加えたH
2Oの勾配流で溶離(214nm UV検出))によって精製した。20mL分の流速で、(45)は26.7~29分の保持時間を有し、白色固体(3mg、0.056mmol、33%)として単離された。
スキーム5
(43)および(81)の調製
無水条件下、1.0mLの乾燥DMF中のI(110mg、0.13mmol、1.0当量)の溶液に、iPr2NEt(90μL、0.52mmol、4.0当量)を添加した。得られた溶液を室温で15分間にわたって撹拌し、続いて、HBTU(64mg、0.17mmol、1.3当量)およびカルボン酸中間体19(29mg、0.14mmol、1.3当量)を添加した。得られた溶液をN2雰囲気下で48時間にわたって撹拌した。この時間の後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、分液漏斗に移した。有機溶液を飽和NH4Cl水溶液(3×10mL)およびブライン(2×10mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製(勾配溶離:ヘキサン→1:2.5 ヘキサン/酢酸エチル)により、所望生成物Pを白色固体(77mg、0.085mmol、65%)として生じさせた。
5.5mLのCH2Cl2中のアミドP(73mg、0.080mmol、1.0当量)の溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(79mg、0.18mmol、2.3当量)を添加した。反応物を25分間にわたって撹拌した。次いで、混合物をアスコルビン酸の2M水溶液(1.0mL)の添加によってクエンチし、二相溶液を10分間にわたって撹拌する。残留物を、5mLの10mMトリフルオロ酢酸水溶液およびアセトニトリル(3:1)に溶解した。逆相HPLC(Bonna-Agela Durashell C18、10μM、21.2×250mmカラム、30分間かけて35~65%MeCN/10mM TFAを加えたH2Oの勾配流で溶離)によって精製した。20mL/分の流速で、化合物Qは18~20.1分の保持時間を有し、白色固体(35mg、0.038mmol、47%)として単離された。
トリフルオロ酢酸(350μL)およびPdCl2(16mg)を、3:1 MeOH/H2O(6.0mL)中の中間体Qの溶液(35mg)に添加した。H2ガスを反応混合物に30分間にわたって吹き込み、この時間の後、吹き込みを止め、反応物をH2雰囲気下で5時間にわたって撹拌した。反応混合物を順次0.2μmのPTFEシリンジフィルターに通して濾過した。フラスコおよびフィルターを10mLのMeOHで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。薄膜残留物を4mLの1:1 MeCN/1.0M HCl水溶液に溶解した。12時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、5mLの10mMトリフルオロ酢酸水溶液およびアセトニトリル(3:1)に溶解し、逆相HPLC(Bonna-Agela Durashell C18、10μM、21.2×250mmカラム、30分間かけて12~27%MeCN/10mM TFAを加えたH2Oの勾配流で溶離(214nm UV検出))によって精製した。20mL/分の流速で、(81)は22~25.5分の保持時間を有し、白色固体(8mg、0.015mmol、39%)として単離された。
(81):1H NMR (D2O, 400 MHz) δp 8.01-7.97 (m, 1H), 7.71-7.67 (m, 1H), 7.28 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 5.09 (appar. t, J = 8.4 Hz, 1H), 5.06 (s, 1H), 4.61-4.56 (m, 2H), 4.45 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 4.17 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.03 (dd, J = 12, 3.4 Hz, 1H), 3.77 (dd, J = 14, 3.5 Hz, 1H), 3.62 (dd, J = 10, 8.7 Hz, 1H), 3.09-2.99 (m, 5H), 2.34-2.24 (m, 1H), 2.19-2.10 (m, 1H), 2.09-1.99 (m, 1H), 1.86-1.77 (m, 1H), 1.22-1.15 (m, 3H) ppm.
パラジウム炭素(5mg)を、3:1 MeOH/H2O(6.0mL)中の中間体Q(14mg)の溶液に添加した。H2ガスを反応混合物に1時間にわたって吹き込んだ。反応混合物を順次0.2μmのPTFEシリンジフィルターに通して濾過した。フラスコおよびフィルターを10mLのMeOHで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。薄膜残留物を4mLの1:1 MeCN/1.0M HCl水溶液に溶解した。12時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、5mLの10mMトリフルオロ酢酸水溶液およびアセトニトリル(3:1)に溶解し、逆相HPLC(Bonna-Agela Durashell C18、10μM、21.2×250mmカラム、30分かけて15~21%MeCN/10mM TFAを加えたH2Oの勾配流で溶離(214nm UV検出))によって精製した。20mL/分の流速で、(43)は19~22.7分の保持時間を有し、白色固体(4mg、0.007mmol、49%)として単離された。(43):1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.91-7.88 (m, 1H), 7.22-7.20 (m, 2H), 5.07 (appar. t, J = 9.2 Hz, 1H), 5.04 (s, 1H), 4.66 (appar. t, J = 5.2 Hz, 2H), 4.42 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 4.15 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.00 (dd, J = 12, 3.2 Hz, 1H), 3.74 (dd, J = 14, 4.0 Hz, 1H), 3.61 (dd, J = 10, 8.4 Hz, 1H), 3.00 (s, 4H), 2.14-2.09 (m, 2H), 1.31-1.27 (m, 2H), 1.17-1.13 (m, 2H) ppm.
0℃に冷却した13.0mLのTHF中のトリフェニルホスフィン(433mg、1.64mmol、2.5当量)の溶液に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(324μL、1.64mmol、2.5当量)を5分間かけて滴下添加した。混合物をこの温度でさらに15分間にわたって撹拌し、この時間中に白色沈殿物が形成された。別のフラスコ内で、アルコールA(400mg、0.66mmol、1.0当量)を25.0mLのTHFに溶解し、0℃に冷却した。Aの溶液に、PPh3/DIADの懸濁液を約5分間かけて滴下添加した。さらに15分後、1-シクロペンチルヒダントイン(250mg、1.48mmol、2.25当量)を一度に添加し、反応物を室温に加温した。14時間後、反応物を減圧下で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる残留物の精製(勾配溶離:CH2Cl2→4:1 CH2Cl2/アセトン)により、ヒダントインRを白色固体(320mg、0.42mmol、64%)として生じさせた。
5.0mLのCH3CN中のtert-ブチル4-クロロベンゾイルオキシカルバメート(343mg、1.26mmol、3.0当量)の溶液に、OsO4(173μLの4%水溶液、0.027mmol、0.065当量)を添加した。25分後、3.0mLのCH3CN中のR(320mg、0.42mmol、1.0当量)の溶液を添加し、続いて直後に、0.80mLのH2Oを添加した。得られた混合物を室温で3日間にわたって撹拌し、2.0mLの飽和Na2S2O3水溶液の添加によってクエンチした。混合物をさらに5分間にわたって撹拌し、次いで、H2O(40mL)で希釈し、3×110mLのEtOAcで抽出した。合わせた有機層を2×32mLの飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる残留物の精製(勾配溶離:CH2Cl2→5:1 CH2Cl2/アセトン)により、カルバメートSを白色固体(110mg、0.12mmol、30%)として生じさせた。
5.0mLのジクロロメタン中のS(110mg、0.12mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を添加した。得られた溶液を室温で4時間にわたって撹拌し、真空で濃縮して、トリフルオロ酢酸塩Tを生じさせ、これを、さらに精製することなく後続ステップにおいて使用した。
無水条件下、1.0mLの乾燥DMF中のT(110mg、0.121mmol、1.0当量)の溶液に、iPr2NEt(85μL、0.48mmol、4.0当量)を添加した。得られた溶液を室温で15分間にわたって撹拌し、続いて、HBTU(60mg、0.16mmol、1.3当量)および中間体10(30mg、0.15mmol、1.2当量)を添加した。得られた溶液をN2雰囲気下で48時間にわたって撹拌した。この時間の後、反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、分液漏斗に移した。有機溶液を飽和NH4Cl水溶液(3×6mL)およびブライン(2×6mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製(勾配溶離:ヘキサン→1:2 ヘキサン/EtOAc)により、所望生成物Uを白色固体(51mg、0.065mmol、54%)として生じさせた。
3.4mLのCH2Cl2中のアミドU(51mg、0.065mmol、1.0当量)の溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(50mg、0.15mmol、2.3当量)を添加した。反応物を25分間にわたって撹拌した。次いで、混合物をアスコルビン酸の2M水溶液(1.0mL)の添加によってクエンチし、二相溶液を10分間にわたって撹拌する。残留物を、5mLの10mMトリフルオロ酢酸水溶液およびアセトニトリル(3:1)に溶解した。逆相HPLC(Bonna-Agela Durashell C18、10μM、21.2×250mmカラム、30分間かけて35~62%MeCN/10mM TFAを加えたH2Oの勾配流で溶離)によって精製した。20mL/分の流速で、化合物Vは26~27.5分の保持時間を有し、白色固体(30mg、0.03mmol、46%)として単離された。
トリフルオロ酢酸(300μL)およびPdCl2(12mg)を、3:1 MeOH/H2O(4.0mL)中の中間体Vの溶液に添加した。H2ガスを反応混合物に30分間にわたって吹き込み、この時間の後、吹き込みを止め、反応物をH2雰囲気下で5時間にわたって撹拌した。反応混合物を順次0.2μmのPTFEシリンジフィルターに通して濾過した。フラスコおよびフィルターを10mLのMeOHで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。薄膜残留物を4mLの1:1 MeCN/1.0M HCl水溶液に溶解した。12時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、5mLの10mMトリフルオロ酢酸水溶液およびアセトニトリル(3:1)に溶解し、逆相HPLC(Bonna-Agela Durashell C18、10μM、21.2×250mmカラム、30分かけて17~31%MeCN/10mM TFAを加えたH2Oの勾配流で溶離(214nm UV検出))によって精製した。20mL/分の流速で、(84)は23~27.5分の保持時間を有し、白色固体(7mg、0.011mmol、38%)として単離された。
式Iの化合物の調製において有用な中間体
下記のスキームは、式Iの化合物の調製において有用な中間体を調製する方法を提供する。1-シクロペンチル-ヒダントイン、1-フェニル-ヒダントイン、1-シクロプロピル-ヒダントイン、スクシンイミド、1-メチル-ヒダントイン、1-n-ブチル-ヒダントインおよび1-n-プロピル-ヒダントイン等、ある特定の中間体は、市販されている。加えて、当業者ならば、本明細書においておよび当該技術分野において開示されている手順を使用して、式(I)に従う化合物の合成において有用な追加の中間体をどのように調製するかを理解するであろう。
スキーム7
中間体1の調製
20mLのCH2Cl2中のケトン1.1(2.0g、8.9mmol、1.0当量)の溶液に、1,2-エタンジチオールを添加した。溶液を-15℃に冷却し、BF3・OEt2(6.25mL、50mmol、5.6当量)を滴下添加した。2時間後、反応物を室温に加温し、さらに2時間にわたって撹拌した。混合物を100mLの飽和NaHCO3水溶液に注ぎ入れ、3×30mLのCH2Cl2で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製(勾配溶離:ヘキサン→10:1 ヘキサン/酢酸エチル)により、所望生成物1.2を白色固体(2.08g)として生じさせた。
N-ヨードスクシンイミド(3.1g、14mmol、2.0当量)を28mLのCH2Cl2に懸濁し、-78℃に冷却した。HF-ピリジン(2.56mL、28mmol、4.0当量)、続いて、17.3mLのCH2Cl2中の1.2の溶液を添加した。反応物を-78℃で1時間にわたって撹拌し、0℃に加温し、さらに30分間にわたって撹拌した。この時点で、混合物を40mLの飽和NaHCO3水溶液の添加によってクエンチし、さらに50mLの飽和NaHCO3に注ぎ入れた。飽和チオ硫酸ナトリウム(50mL)を添加し、混合物を3×40mLのCH2Cl2で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製(ヘキサン)により、所望生成物1.3(200mg)を生じさせた。
2.7mLのTHF中の1.3(135mg、0.55mmol、1.0当量)の溶液を、-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(0.34mLの1.6M溶液、0.55mmol、1.0当量)を滴下添加した。15分後、気体CO
2を反応混合物に15分間にわたって吹き込んだ。吹き込みを止め、反応物を-78℃でさらに2時間にわたって維持した。反応物をEt
2Oで希釈し、ゆっくりと加温させ、5mLの1.0M HCl水溶液でクエンチした。有機層を分離し、MgSO
3で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製(勾配溶離:CH
2Cl
2→8:1 CH
2Cl
2/アセトン)により、所望生成物中間体1を白色固体(45mg)として生じさせた。
スキーム8
中間体2の調製
中間体2は、中間体1の調製を記述したものに類似する手順によって調製した。
スキーム9
中間体3の調製
化合物3.1(357mg、1.59mmol、1.0当量)を1.0mLのCH2Cl2に溶解した。EtOH(9μL)およびビス(2-メトキシエチル)アミノ硫黄トリフルオリド(1.47mLの2.7M溶液、4.0mmol、2.5当量)を添加した。20時間後、反応を飽和NaHCO3水溶液(2.0mL)の添加によってクエンチし、CH2Cl2で抽出した。有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製(勾配溶離:ヘキサン→9:1 ヘキサン/酢酸エチル)により、所望生成物3.2(230mg)を生じさせた。
4.5mLのTHF中の3.2(230mg、0.93mmol、1.0当量)の溶液を、-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(0.59mLの1.6M溶液、0.93mmol、1.0当量)を滴下添加した。15分後、気体CO
2を反応混合物に15分間にわたって吹き込んだ。吹き込みを止め、反応物を-78℃でさらに1時間にわたって維持した。反応物を室温に加温させ、8mLの1.0M HCl水溶液でクエンチし、2×10mLのEt
2Oで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
3で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製(勾配溶離:CH
2Cl
2→8:1 CH
2Cl
2/アセトン)により、所望生成物中間体3を白色固体(100mg)として生じさせた。
スキーム10
中間体4の調製
中間体4は、中間体3の調製を記述したものに類似する手順によって調製した。
スキーム11
中間体5の調製
密封管内、THF/H2O(10mL、9:1)中の、化合物5.1(1.0g、0.43mmol)、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム(0.646g、0.48mmol)およびCs2CO3(2.85g、0.87mmol)の溶液を、アルゴンを使用することによって10分間にわたって脱気した。次いで、PdCl2(dppf).DCM(16mg、0.02mmol)を、アルゴン雰囲気下で溶液に添加し、アルゴンで5分間にわたってさらに脱気した。バイアルを閉め、85℃で16時間にわたって加熱した。反応の完了後、反応混合物を室温に冷却し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗材料を得た。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中2%EtOAc)によって精製して、化合物5.2を無色油として生じさせた。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) : δ 7.68 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.21 ( t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.04-6.97 (m, 1H), 5.58 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 5.35 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 2.51 (s, 3H).
メタノール(8mL)中の化合物5.2(0.51g、0.29mmol)の撹拌溶液に、10%Pd/C(50mg)を窒素下で添加した。反応物を、H2バルーン圧下、室温で1時間にわたって撹拌した。反応の完了後、反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、メタノールで洗浄した。合わせた濾液を減圧下で蒸発させて、化合物5.3を無色液体として生じさせ、これを、次のステップに使用した。
メタノール(5mL)中の化合物5.3(0.38g、0.2mmol)の撹拌溶液に、NaOHの溶液(0.17g、0.42mmol、2mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で30時間にわたって撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を10mLの水に溶解し、1N HClでpH1~2に酸性化した。水層をEtOAc(50mL)で抽出した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、純粋な中間体5を白色固体として生じさせた。
スキーム12
中間体6の調製
密封管内、THF/H2O(10mL、9:1)中の、化合物6.1(1.0g、0.43mmol)、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム(0.646g、0.48mmol)およびCs2CO3(2.85g、0.87mmol)の溶液を、アルゴンを使用することによって10分間にわたって脱気した。次いで、PdCl2(dppf).DCM(16mg、0.02mmol)を、アルゴン雰囲気下で溶液に添加し、アルゴンで5分間にわたってさらに脱気した。バイアルを閉め、85℃で16時間にわたって加熱した。反応の完了後、混合物を室温に冷却し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗材料を得た。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中2%EtOAc)によって精製して、化合物6.2を無色油として生じさせた。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) : δ 7.56 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.20 ( t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.01-6.94 (m, 1H), 5.45 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.18 (d, J = 17.84 Hz, 1H), 3.83 (s, 3H), 2.34 (s, 3H).
メタノール中の化合物6.2(0.70g、0.39mmol)の撹拌溶液に、10%Pd/C(70mg)を窒素下で添加した。反応物を、H2バルーン圧下、室温で1時間にわたって撹拌した。反応の完了後、反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、メタノールで洗浄した。合わせた濾液を減圧下で蒸発させて、化合物6.3を無色液体として生じさせ、これを、次のステップに使用した。
メタノール(5mL)中の化合物6.3(0.57g、0.32mmol)の撹拌溶液に、NaOHの溶液(0.26g、0.64mmol、3mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で30時間にわたって撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を10mLの水に溶解し、1N HClでpH1~2に酸性化した。水層をEtOAc(50mL)で抽出した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、中間体6を白色固体として生じさせた。
スキーム13
中間体7の調製
ジエチルエーテル(30mL)中の化合物7.1(3.60g、15.9mmol)の溶液に、MeMgBrの1.0M溶液(23.8mL、23.8mmol)を0℃で添加した。次いで、反応混合物を室温にゆっくりと加温させ、3時間にわたって撹拌した。反応の完了後、反応混合物を氷水で希釈し、EtOAc(150mL)で抽出した。有機層を飽和ブライン溶液(40mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~40%EtOAc)によって精製して、所望化合物7.2を無色液体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.39 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.03 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 4.4 (s, 1H), 2.95 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 2.72 -2.55 (m, 3H), 1.72-1.58 (m, 2H), 1.24 (s, 3H).
TFA(6.9mL)中の化合物7.2(2.40g、9.95mmol)の溶液に、トリフェニルメタノール(2.2g、9.95mmol)を室温で添加し、反応混合物を室温で2日間にわたって撹拌した。完了後、反応混合物を飽和NaHCO3溶液で希釈し、ヘキサン(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~5%EtOAc)によって精製して、所望化合物7.3を無色液体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.94 -7.90 (m, 3H), 7.83 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.36 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 2.53 (s, 3H).
メタノール(10mL)中の化合物7.3(0.20g、0.9mmol)の溶液に、Et3N(0.25mL、1.82mmol)を添加し、反応物をアルゴンで10分間にわたって脱気した。次いで、PdCl2(dppf)・DCM(0.074g、0.09mmol)を添加し、反応物を、COガスの存在下、密閉容器内、90℃で8時間にわたって撹拌した。完了後、反応混合物を減圧下で濃縮した。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~30%EtOAc)によって精製して、所望化合物7.4を無色液体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.69 (s, 1H), 8.14 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.44 -7.36 (m, 2H), 4.05 (s, 3H), 2.56 (s, 3H).
メタノール(5mL)中の化合物7.4(0.16g、0.8mmol)の溶液に、6N水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を室温で添加し、反応混合物を55℃で1時間にわたって加熱した。完了後、溶液を0℃に冷却し、1N HClでpH2~3に酸性化した。次いで、水層をEtOAcで抽出し、有機層をNa
2SO
4で乾燥させた。次いで、溶媒を蒸発させて、固体残留物を得、これを、ジエチルエーテルおよびn-ペンタンで洗浄して、所望の中間体7をオフホワイトの固体として得た。
スキーム14
中間体8の調製
DMF(10mL)中の化合物8.1(1.00g、4.0mmol)の溶液に、K2CO3(1.38g、10.0mmol)、続いて、EtI(0.64mL、8.0mmol)を室温で添加し、反応混合物を室温で3時間にわたって撹拌した。反応の完了後、反応混合物を氷水で希釈し、EtOAc(100mL)で抽出した。有機層を飽和ブライン溶液(40mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~10%EtOAc)によって精製して、所望化合物8.2を無色液体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.92 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.87-7.84 (m, 2H), 7.64 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.50 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.35 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 4.46 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.41 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
1,4-ジオキサン/水(10mL、4:1)中の化合物8.2(0.57g、2.1mmol)およびトリメチルボロキシン(0.296g、2.3mmol)の溶液に、K2CO3(0.59g、4.3mmol)を添加し、反応物をアルゴンで10分間にわたって脱気した。次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.24g、0.2mmol)を添加し、反応物を、密閉容器内、90℃で16時間にわたって撹拌した。完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL)で抽出した。有機層を飽和ブライン溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~10%EtOAc)によって精製して、所望化合物8.3を無色液体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.92 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.46-7.33 (m, 4H), 4.45 (q, J =6.9 Hz, 2H), 2.63 (s, 3H), 1.43 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
エタノール(4mL)中の化合物8.3(0.13g、0.6mmol)の溶液に、6N水酸化ナトリウム水溶液(4mL)を室温で添加し、反応混合物を80℃で6時間にわたって加熱した。完了後、溶液を0℃に冷却し、1N HClでpH2~3に酸性化した。次いで、水層をEtOAcで抽出し、有機層をNa
2SO
4で乾燥させた。次いで、溶媒を蒸発させて、固体残留物を得、これを、ジエチルエーテルおよびn-ペンタンで洗浄して、所望の中間体8をオフホワイトの固体として得た。
スキーム15
中間体9の調製
ベンゼン(10mL)中の化合物9.1(1.50g、8.9mmol)の溶液に、アセトン(1.31mL、17.8mmol)、続いて、PCl3(0.38mL、4.4mmol)を室温で添加し、反応混合物を50℃で28時間にわたって撹拌した。反応の完了後、反応混合物を氷水で希釈し、EtOAc(100mL)で抽出した。有機層を飽和ブライン溶液(40mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~10%EtOAc)によって精製して、所望化合物9.2を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.35 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.79 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 1.73 (s, 6H).
メタノール(5mL)中の化合物9.2(0.31g、1.49mmol)の溶液に、6N水酸化ナトリウム水溶液(4mL)を室温で添加し、反応混合物を室温で3時間にわたって撹拌した。反応の完了後、反応混合物を0℃に冷却し、1N HClでpH2~3に酸性化した。次いで、水層をEtOAcで抽出し、有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。固体残留物をジエチルエーテルおよびn-ペンタンで洗浄して、所望の中間体9をオフホワイトの固体として得た。
スキーム16
中間体10の調製
DMF(30mL)中の化合物10.1(3.50g、23.0mmol)の溶液に、K2CO3(7.80g、57.5mmol)、続いて、化合物10.2(4.60g、25.3mmol)を室温で添加し、反応混合物を100℃で1時間にわたって撹拌した。完了後、反応混合物を氷水で希釈し、EtOAc(100mL)で抽出した。有機層を飽和ブライン溶液(40mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~30%EtOAc)によって精製して、所望化合物10.3を無色液体として得た。
1H-NMR: (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.62 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.51 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.9 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 4.3 (s, 1H), 4.14 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.76 (s, 3H), 1.84 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.15 (s, 6H).
注記:化合物10.2は、Bioorg. Med. Chem.、2011年、19巻(17号)、5207~5224頁において報告されている手順に従って合成した。
CHCl3(50mL)中の化合物10.3(4.00g、16.8mmol)の溶液に、AlCl3(6.70g、50.4mmol)を室温で添加し、反応混合物を60℃で2時間にわたって撹拌した。完了後、反応混合物を氷水で希釈し、DCM(100mL)で抽出した。有機層を飽和ブライン溶液(40mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~10%EtOAc)によって精製して、所望化合物2を薄黄色液体として得た。
1H-NMR: (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.52 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 6.91 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 4.18 (t, J = 5.28 Hz, 2H), 3.75 (s, 3H), 1.79 (t, J = 5.28 Hz, 2H), 1.29 (s, 6H).
メタノール(7mL)中の化合物10.4(0.55g、2.5mmol)の溶液に、6N水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を室温で添加し、反応混合物を55℃で1時間にわたって加熱した。完了後、溶液を0℃に冷却し、1N HClでpH2~3に酸性化した。次いで、水層をEtOAcで抽出し、有機層をNa
2SO
4で乾燥させた。次いで、溶媒を蒸発させて、固体残留物を得、これを、ジエチルエーテルおよびn-ペンタンで洗浄して、所望の中間体10をオフホワイトの固体として得た。
スキーム17
中間体11の調製
THF(20mL)中のNaH(1.5g、39.062mmol、60%懸濁液)の懸濁液に、THF(20mL)中の化合物11.1(3.5g、15.63mmol)の溶液を、0℃で10分間の期間をかけてゆっくりと添加した。室温で10分間にわたって撹拌した後、MeI(2.9mL、46.87mmol)を添加し、撹拌を2時間にわたって続けた。次いで、反応混合物を氷水でクエンチし、EtOAc(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~20%EtOAc)によって精製して、化合物11.2を無色液体として得た。
1H-NMR: (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.55 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.11 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 3.04 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.70 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.60 (s, 6H).
密封管内、30mLのエチレングリコール中の、化合物11.2(3.5g、13.89mmol)、水酸化カリウム(7.4g、138.89mmol)およびヒドラジン(10mL、138.89mmol)の混合物を、200℃で撹拌した。2時間後、混合物を室温に冷却させ、水で希釈し、EtOAc(150mL)で抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望化合物11.3を無色液体として得た。
1H-NMR: (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.40 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.97 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 2.78 (m, 2H), 2.70 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.66 (s, 3H). 1.49 (s, 6H).
ジエチルエーテル(15mL)中の化合物11.3(1.1g、4.6mmol)の溶液に、ヘキサン中1.6M n-BuLi溶液(49mL、9.2mmol)を-78℃で滴下添加し、混合物を同じ温度で2分間にわたって撹拌した。混合物を室温に加温させ、1時間にわたって撹拌し、二酸化炭素ガスを反応混合物中に10分間にわたってパージした。完了後、反応混合物を1N HClでクエンチし、ジエチルエーテルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、中間体11を白色固体として得た。
スキーム18
中間体12の調製
N2下、乾燥THF(55mL)中の化合物12.2(8.3g、66.9mmol)の溶液に、ヘキサン中n-BuLi(1.6M、27.9mL、44.6mmol)を-78℃で1時間かけて滴下添加した。混合物を-78℃で30分間にわたって撹拌し、次いで、乾燥THF(15mL)中の化合物12.1(5.0g、22.3mmol)の溶液を-78℃で30分間かけて滴下添加した。反応混合物を-78℃でさらに2時間にわたって撹拌し、NH4Cl水溶液(50mL)でクエンチした。溶液をEtOAc(100mL)で抽出し、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をDMF(50mL)および水(3.6ml)に溶解し、無水炭酸カリウム(29.0g、223.6mmol)を添加した。混合物を120℃で2時間にわたって加熱し、完了した後、室温に冷却した。溶液を水(80mL)で希釈し、EtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層を10%クエン酸溶液およびブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~10%EtOAc)によって精製して、化合物12.3を無色液体として得た。
1H-NMR: (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.57 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.01 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 5.45 (s, 1H), 4.99 (s, 1H), 2.84 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.48 (t, J = 12.1 Hz, 2H), 1.94-1.88 (m, 2H).
CH2I2(6.7g、25.2mmol)を、ジクロロメタン(15mL)中のZnEt2(トルエン中1M、12.6mL、12.6mmol)の撹拌溶液に、窒素下、-78℃で滴下添加し、混合物を0℃で15分間にわたって撹拌して、白色沈殿物の形成をもたらした。TFA(0.96mL、12.6mmol)を混合物に添加し、得られた均質無色溶液を0℃で15分間にわたって撹拌した。次いで、ジクロロメタン(10mL)中の化合物12.3(1.5g、6.3mmol)の溶液を添加し、室温で16時間にわたって撹拌した。完了後、水(70mL)を添加し、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~5%EtOAc)によって精製して、化合物12.4を無色液体として得た。
1H-NMR: (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.34 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.9 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 2.77 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.85-1.81 (m, 2H), 1.59-1.56 (m, 2H), 0.96-0.94 (m, 2H), 0.82-0.80 (m, 2H).
ジエチルエーテル(10mL)中の化合物12.4(0.55g、2.3mmol)の溶液に、n-BuLiの溶液(3.6mL、5.8mmol、ヘキサン中1.6M)を-78℃で滴下添加し、混合物を室温にゆっくりと加温し、1時間にわたって撹拌した。次いで、二酸化炭素ガスを反応混合物中に15分間にわたってパージした。完了後、反応混合物を1N HClでクエンチし、ジエチルエーテル(2×10mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、中間体12を白色固体として得た。
スキーム19
中間体13の調製
乾燥THF(100mL)中の化合物13.2(33.0g、270.0mmol)の溶液に、ヘキサン中n-BuLi(1.6M、112mL、180mmol)を、-78℃でゆっくりと添加した。30分後、乾燥THF(100mL)中の化合物13.1(20.0g、90.0mmol)の溶液を、-78℃で30分間かけて滴下添加した。反応混合物を-78℃で2時間にわたって撹拌し、完了後、反応混合物をNH4Cl溶液でクエンチした。溶液をEtOAc(200mL)で抽出し、有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をDMF(250mL)に再溶解し、水(10mL)中の炭酸カリウム(117.0g、900mmol)を添加した。混合物を120℃で2時間にわたって加熱した。混合物を室温に冷却した後、水(300mL)を添加し、混合物をEtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層を10%クエン酸溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~3%EtOAc)によって精製して、化合物13.3を無色液体として得た。
1H-NMR: (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.41 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.07 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 5.45-5.44 (m, 1H), 5.06-5.00 (m, 1H), 2.99-2.95 (m, 2H), 2.83-2.81 (m, 2H).
CH2I2(30.0g、115.3mmol)を、ジクロロメタン(40mL)中のZnEt2(57.6mL、57.6mmol、トルエン中1M)の撹拌溶液に、窒素下、-78℃で滴下添加し、混合物を0℃で15分間にわたって撹拌して、白色沈殿物の形成をもたらした。次いで、TFA(4.4mL、57.6mmol)を混合物に添加し、均質無色溶液を0℃で15分間にわたって撹拌した。次いで、ジクロロメタン(70mL)中の化合物13.3(6.0g、28.8mmol)の溶液を添加し、室温で16時間にわたって撹拌した。水(150mL)を添加し、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~5%EtOAc)によって精製して、化合物13.4を無色液体として得た。
1H-NMR: (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.28 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.05 (t, J = 15 Hz, 1H), 6.72 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 2.95 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.10 (t, J = 7.64 Hz, 2H), 0.90-0.88 (m, 2H), 0.81-0.79 (m, 2H).
THF(20mL)中の化合物13.4(2.0g、9.0mmol)の溶液に、ヘキサン中1.6M n-BuLi(11.2mL、18mmol)を-78℃でゆっくりと添加し、混合物を同じ温度で30分間にわたって撹拌した。反応混合物をDMFでクエンチし、水で希釈した。得られた溶液をEtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、化合物13.5(3.0g、粗製物)を得た。粗化合物を、さらに精製することなく次のステップに使用した。
1,4-ジオキサン:水(4:1、30mL)中の化合物13.5(2.0g、11.6mmol)の溶液に、スルファミン酸(15.0g、69.7mmol)および亜塩素酸ナトリウム(3.6g、17.4mmol)を添加した。懸濁液を室温で30分間にわたって撹拌した。完了後、反応混合物を水(20mL)でクエンチし、EtOAc(2×20mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~15%EtOAc)によって精製して、化合物標的中間体13を得た。
スキーム20
中間体14の調製
無水トルエン(500mL)中の尿素14.1(50.0g、833.0mmol)の溶液に、塩化クロロアセチル14.2(55.0mL、999.0mmol)を添加し、反応混合物を2時間にわたって加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、トルエンを濾過によって除去した。得られた固体をトルエン(100mL)でさらに洗浄し、水(100mL)と混合した。固体を濾過し、冷水(500mL)で洗浄し、乾燥させて、化合物14.3を白色固体として得た。1H-NMR: (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.4 (s, 1H), 7.4-7.3 (m, 2H), 4.27 (s, 2H).
THF中の化合物14.3(2.0g、14.7mmol)および化合物14.4(22mL、THF中2M、44.1mmol)の溶液を、室温で3時間にわたって撹拌した。その後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をDMFに再溶解し、140℃で16時間にわたって撹拌した。完了後、DMFを減圧下で除去し、残留物を、シリカゲルを使用するカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中30~40%EtOAc)によって精製して、中間体14を白色固体として得た。
スキーム21
中間体15の調製
DMF中の化合物14.3(1.0g、7.3mmol)および化合物15.1(1.2mL、14.6mmol)の混合物を、140℃で16時間にわたって撹拌した。完了後、DMFを減圧下で除去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中30~40%EtOAc)によって精製して、中間体15を白色固体として得た。
スキーム22
中間体16の調製
化合物16.5は、文献で報告されている手順(Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters、2015年、25巻(14号)、2782~2787頁)に従って合成した。
DMF中の、化合物16.5(2.5g、16.5mmol)、化合物14.3(2.7g、19.8mmol)の混合物を、140℃で16時間にわたって撹拌した。完了後、DMFを真空下で除去し、残留物を、シリカゲルを使用するカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中40~50%EtOAc)によって精製して、中間体16を白色固体として得た。
スキーム23
中間体17および18の調製
グリシン17.1(5.0g、66.6mmol)およびp-TSA(15.0g、79.9mmol)を、トルエン(100ml)中のベンジルアルコール(25ml)の溶液に添加した。混合物をディーン・スターク装置を備え付けて3時間にわたって還流し、次いで、室温に冷却した。次いで、ジエチルエーテル(100ml)を添加し、混合物を氷浴中で冷却した。白色沈殿物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、化合物17.2を白色固体として得た。
注記:この合成は、文献(Bioorganic and Medicinal Chemistry、2005年、13巻(2号)、519~532頁)においても報告された。
DMF中の、化合物17.2(19.0g、56.3mmol)、化合物14.3(11.5g、84.5mmol)およびEt3N(24mL、169.0mmol)の混合物を、140℃で16時間にわたって撹拌した。完了後、DMFを真空下で除去し、残留物を、シリカゲルを使用するカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中40~50%EtOAc)によって精製して、中間体17を薄褐色固体として得た。ESI-MS:m/z=247[M-1]
トルエン(15mL)中の、中間体17(1.5g、6.0mmol)、ベンジルアミン(0.84g、7.8mmol)およびCP
2ZrCl
2(0.17g、0.6mmol)の混合物を、120℃で16時間にわたって撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、セライトベッドに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。粗材料をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中40~50%EtOAc)によって精製して、中間体18を白色固体として得た。
スキーム24
中間体19の調製
中間体19は、中間体13の調製を記述したものに類似する手順によって調製した。
スキーム25
中間体20の調製
化合物20.2は、報告されている手順(US2014/249162)に従って合成した。
DMF/水(8mL、1:1)中の化合物20.3(0.5g、4mmol)の溶液に、DIPEA(2.2mL、12mmol)、続いて、化合物20.2(0.92g、4mmol)を0℃で添加した。室温で16時間にわたって撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、化合物20.4を無色液体として生じさせた。収量:0.75g(39%)。
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 3.74 (s, 3H), 3.53 (s, 2H), 3.27-3.20 (m, 2H), 1.84 (s, 1H).
AcOH(8mL)中の化合物20.4(0.75g、4.3mmol)の懸濁液に、イソシアン酸カリウム(0.71g、8.7mmol)を添加した。室温で2.5時間にわたって撹拌した後、溶液を6時間にわたって還流した。完了後、次いで、反応混合物を水の添加によってクエンチした。水相をNaHCO3の飽和水溶液で中和し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、化合物20.5を無色半固体として得た。収量:(1.0g、粗製物)。
MeOH(10mL)中の化合物20.5(1.0g、粗製物)の撹拌溶液に、NaOMe溶液(5mL、MeOH中25%)を添加し、室温で3時間にわたって撹拌した。完了後、反応混合物を飽和NH4Cl溶液で希釈し、DCMで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をエーテルで洗浄し、濾過し、乾燥させて、中間体20を白色固体として得た。収量:0.1g(12%、2ステップ全体で)。
追加の化合物についての特徴付けデータ
下記の化合物は、適宜出発材料を置き換えて、上述した通りの手順を使用して、調製した。例えば、中間体(Intermedaite)Aを、スクシンイミドまたは式
の適切な中間体(式中、PG
10は、酸素保護基、例えば、ベンジル、または当業者に公知のものである)により、下記を含む式Iの化合物を調製するためのスキーム1、2および/または3において記述されている手順を使用して、処理する。追加の方法は、当業者に公知である。
(4): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.57 (appar. t, J = 8.4 Hz, 2H), 7.50 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.08 (appar. t, J = 9.2 Hz, 1H), 5.00 (s, 1H), 4.36 (appar. t, J = 9.2 Hz, 1H), 4.09 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 12, 3.6 Hz, 1H), 3.68 (dd, J = 14, 4.0 Hz, 1H), 3.63-3.46 (m, 3H), 3.27-3.20 (m, 2H), 2.95 (s, 4H), 2.50-2.37 (m, 2H) ppm.
(5): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.62 (appar. t, J = 8.4 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 5.01 (appar. t, J = 8.8 Hz, 1H), 4.95 (s, 1H), 4.33 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 4.04 (dd, J = 14, 11 Hz, 1H), 3.91 (dd, J = 12, 3.6 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 14, 3.2 Hz, 1H), 3.51 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 3.07-3.00 (m, 2H), 2.91 (s, 4H), 2.48-2.36 (m, 2H), 2.13-2.07 (m, 2H) ppm.
(6): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.54-7.43 (m, 3H), 5.07 (appar. t, J = 9.2 Hz, 1H), 4.98 (s, 1H), 4.34 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 4.08 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.94 (dd, J = 12, 3.2 Hz, 1H), 3.67 (dd, J = 14, 3.6 Hz, 1H), 3.60-3.44 (m, 3H), 3.27-3.16 (m, 2H), 2.93 (s, 4H), 2.47-2.33 (m, 2H) ppm.
(7): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.89 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.27 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 5.07 (appar. t, J = 8.8 Hz, 1H), 5.00 (s, 1H), 4.66-4.59 (m, 2H), 4.38 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 4.11 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.96 (dd, J = 12, 3.6 Hz, 1H), 3.71 (dd, J = 14, 3.2 Hz, 1H), 3.56 (appar. t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.95 (s, 4H), 1.52 (s, 3H), 1.50 (s, 3H) ppm.
(8): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.71 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.42-7.33 (m, 2H), 5.02 (appar. t, J = 8.8 Hz, 1H), 4.96 (s, 1H), 4.31 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 4.05 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.90 (dd, J = 12, 3.6 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 14, 3.6 Hz, 1H), 3.54 (dd, J = 10, 9.2 Hz, 1H), 2.93-2.84 (m, 6H), 1.92-1.83 (m, 2H), 1.81-1.75 (m, 2H), 1.39 (s, 6H) ppm.
(9): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.82 (d, 7.2 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.15 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.98-4.93 (m, 2H), 4.35 (dd, J = 10, 9.2 Hz, 1H), 4.11 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.94 (dd, J = 12, 3.6 Hz, 1H), 3.67 (dd, J = 14, 3.6 Hz, 1H), 3.52 (dd, 10, 8.0 Hz, 1H), 3.25 (s, 2H), 2.92 (s, 4H), 1.64 (s, 3H), 1.63 (s, 3H) ppm.
(2): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.66-7.63 (m, 1H), 7.60-7.58 (m, 1H), 7.50 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 5.08 (appar. t, J = 9.2 Hz, 1H), 5.00 (s, 1H), 4.34 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 4.11 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 12, 3.6 Hz, 1H), 3.69 (dd, J = 14, 3.6 Hz, 1H), 3.60 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 3.26-3.19 (m, 2H), 2.95 (s, 4H), 2.13-2.07 (m, 2H), 1.41 (s, 3H), 1.40 (s, 3H) ppm.
(11): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.78-7.70 (m, 3H), 7.66 (appar. t, J=Hz, 2H), 7.49-7.41 (m, 3H), 5.08 (appar. t, J = 9.2 Hz, 1H), 5.05 (s, 1H), 4.72 (s, 2H), 4.39 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 4.18 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.06 (dd, J = 12, 3.2 Hz, 1H), 3.82 (dd, J = 14, 3.2 Hz, 1H), 3.61 (dd, J = 10, 8.8 Hz, 1H), 2.98-2.90 (m, 2H), 1.99-1.91 (m, 2H), 1.87-1.83 (m, 2H), 1.46 (s, 6H) ppm.
(27): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.46-7.42 (m, 1H), 7.39-7.31 (m, 2H), 5.04 (appar. t, J = 9.2 Hz, 1H), 4.97 (s, 1H), 4.35 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 4.07 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.93 (dd, J = 12, 3.2 Hz, 1H), 3.66 (dd, J = 14, 3.2, 1H), 3.56 (appar. t, J = 9.2 Hz, 1H), 3.03-2.90 (m, 8H), 2.00-1.91 (m, 2H), 1.79-1.71 (m, 4H) ppm.
(41): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.79(appar. t, J = 5.0 Hz, 1H), 7.48-7.44 (m, 2H), 5.11 (appar. t, J = 8.8, 1H), 5.03 (s, 1H), 4.41 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 4.12 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.98 (dd, J = 12, 3.2 Hz, 1Hz), 3.71 (dd, J = 14, 4.0 Hz, 1H), 3.62 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 2.99 (s, 4H), 2.73 (s, 3H), 1.63 (s, 9H) ppm.
(45): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.99-7.95 (m, 1H), 7.88-7.83 (m, 1H), 7.30 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 5.07 (appar. t, J = 8.4 Hz, 1H), 5.05 (s, 1H), 4.61-4.57 (m, 2H), 4.44 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 4.16 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.01 (dd, J = 12, 3.2 Hz, 1H), 3.76 (dd, J = 14, 3.6 Hz, 1H), 3.61 (dd, J = 10, 8.4 Hz, 1H), 3.01 (m, 4H), 2.14-2.10 (m, 2H), 1.56 (s, 3H), 1.55 (s, 3H) ppm.
(55): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.56-7.53 (m, 1H), 7.26-7.16 (m, 2H), 5.07 (appar. t, J = 8.4 Hz), 5.02 (s, 1H), 4.41 (dd, J = 10, 9.2 Hz, 1H), 4.14 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.99 (dd, J = 12, 3.2 Hz, 1H), 3.73 (dd, 1H, J = 14, 3.6 Hz, 1H), 3.61 (dd, J = 10, 8.4 Hz, 1H), 2.99 (s, 4H), 1.95 (s, 3H), 1.94 (s, 3H) ppm.
(67): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.73-7.53 (m, 8H), 5.13, (appar. t, J = 9.2 Hz, 1H), 5.03 (s, 1H), 4.41 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 4.13 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.00-3.94 (m, 1H), 3.74-3.68 (m, 1H), 3.63 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 2.98 (s, 4H), 2.44 (s, 3H) ppm.
(53): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ8.29 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.93-7.87 (m, 1H), 7.77-7.68 (m, 2H), 5.25 (appar. t, J = 9.2 Hz, 1H), 5.06 (s, 1H), 4.47 (appar. t, J = 9.6 Hz, 1H), 4.14 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.03-3.97 (m, 1H), 3.75-3.65 (m, 2H), 2.98 (s, 4H), 2.71 (s, 3H) ppm.
(79): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.85 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.78 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.21 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 5.02 (appar. t, J = 8.8 Hz, 1H), 4.98 (s, 1H), 4.53-4.48 (m, 2H), 4.35 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 4.29 (s, 2H), 4.07 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.98 (dd, J = 12, 3.2 Hz, 1H), 3.86 (appar. t, J = 5.3 Hz, 2H), 3.73 (dd, J = 14, 3.2 Hz, 1H), 3.65 (appar. t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.56 (dd, J = 10, 8.3 Hz, 1H), 2.05-2.01 (m, 2H), 1.47 (s, 3H), 1.47 (s, 3H) ppm.
(80): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.54-7.50 (m, 1H), 7.46-7.38 (m, 2H), 5.09 (appar. t, J = 8.8 Hz, 1H), 5.00 (s, 1H), 4.37 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 4.10 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 12, 3.2 Hz, 1H), 3.68 (dd, J = 14, 3.6 Hz, 1H), 3.60 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 2.95 (s, 4H), 2.84 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 2.47 (s, 3H), 1.33 (t, J = 7.6 Hz, 3H) ppm.
(82): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.94 (dd, J = 7.8. 1.7 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.28 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 5.06 (appar. t, J = 8.8 Hz, 1H), 5.02 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 4.59-4.55 (m, 2H), 4.41 (dd, J = 10, 9.3 Hz, 1H), 4.24 (s, 2H), 4.09 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.00 (dd, J = 12, 2.6 Hz, 1H), 3.74 (dd, J = 14, 3.5 Hz, 1H), 3.60 (J = 10, 8.3 Hz, 1H), 2.87-i2.81 (m, 1H), 2.12-2.07 (m, 2H), 1.54 (s, 3H), 1.53 (s, 3H), 1.04-0.89 (m, 4H) ppm.
(83): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ8.01-7.96 (m, 1H), 7.89-7.85 (m, 1H), 7.31 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 5.07 (appar. t, J = 8.9 Hz, 1H), 5.05 (s, 1H), 4.64-4.58 (m, 2H), 4.44 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 4.30 (s, 2H), 4.14 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.03 (dd, J = 12, 3.9 Hz, 1H), 3.78 (dd, J = 14, 3.4 Hz, 1H), 3.65-3.55 (m, 2H), 2.17-2.11 (m, 2H), 1.81-1.72 (m, 2H), 1.58 (s, 3H), 1.57 (s, 3H), 1.55-1.46 (m, 2H), 1.12 (t, J = 7.3 Hz, 3H) ppm.
(84): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.93 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz), 7.27 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 5.05 (appar. t, J = 9.0 Hz, 1H), 5.02 (s, 1H), 4.59-4.55 (m, 2H), 4.55-4.46 (m, 1H), 4.40 (dd, J = 10, 9.5 Hz, 1H), 4.26 (s, 2H), 4.10 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.00 (dd, J = 11, 3.2 Hz), 3.74 (dd, J = 14, 3.3 Hz), 3.59 (dd, J = 10, 8.2 Hz, 1H), 2.12-2.02 (m, 4H), 1.91-1.71 (m, 6H), 1.53 (s, 3H), 1.52 (s, 3H) ppm.
(85): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δp 7.94 (dd, J = 7.6, 1.6 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 7.6, 1.6 Hz, 1H), 7.27 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 5.05 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 5.02 (s, 1H), 4.58-4.54 (m, 2H), 4.40 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 4.27 (s, 2H), 4.11 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.00 (dd, J = 11, 3.2 Hz, 1H), 3.75 (dd, J = 14, 3.5 Hz, 1H), 3.59 (dd, J = 10, 8.1 Hz, 1H), 3.54-3.48 (m, 2H), 2.12-2.06 (m, 2H), 1.79-1.71 (m, 2H), 1.53 (s, 3H), 1.53 (s, 3H), 1.05 (t, J = 7.3 Hz, 3H) ppm.
(86): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.94 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.27 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 5.06 (appar. t, J = 8.9 Hz, 1H), 5.02 (s, 1H), 4.59-4.55 (m, 2H), 4.41 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 4.26 (s, 2H), 4.10 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.00 (dd, J = 11, 3.0 Hz, 1H), 3.76 (dd, J = 14, 3.2 Hz, 1H), 3.60 (dd, J = 10, 8.3 Hz, 1H), 3.14 (s, 3H), 2.12-2.08 (m, 2H), 1.54 (s, 3H), 1.53 (s, 3H) ppm.
(87): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.81 (dd, J = 7.9, 1.7 Hz, 1H), 7.69 (dd, J = 1.7, 7.6 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 5.16 (appar. t, J = 9.0 Hz, 1H), 5.04 (s, 1H), 4.45 (appar. t, J = 9.5 Hz, 1H), 4.28 (s, 2H), 4.11 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.05-4.00 (m, 4H), 3.77 (dd, J = 14, 3.2 Hz, 1H), 3.66 (dd, J = 10, 8.9 Hz, 1H), 3.16 (s, 3H), 1.60 (s, 9H) ppm.
(88): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.88 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.27 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 5.06 (appar. t, J = 8.6 Hz, 1H), 5.03 (s, 1H), 4.59-4.55 (m, 2H), 4.41 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 4.28 (s, 2H), 4.10 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.01 (dd, J = 12, 3.0 Hz, 1H), 3.75 (dd, J = 14, 3.3 Hz, 1H), 3.63-3.57 (m, 3H), 2.12-2.07 (m, 2H), 1.54 (s, 3H), 1.53 (s, 3H), 1.33 (t, J = 7.2 Hz, 3H) ppm.
(89): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δp 7.95 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.28 (appar. t, J = 7.8 Hz, 1H), 5.06 (appar. t, J = 8.8 Hz, 1H), 5.03 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 4.60-4.55 (m, 2H), 4.44-4.36 (m, 2H), 4.25 (s, 2H), 4.11 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.01 (dd, J = 11, 3.3 Hz, 1H), 3.75 (dd, J = 14, 3.3 Hz, 1H), 3.60 (dd, J = 10, 8.3 Hz, 1H), 2.12-2.08 (m, 2H), 1.55 (s, 3H), 1.54 (s, 3H), 1.38 (d, J = 1.6 Hz, 3H), 1.37 (d, J = 1.6 Hz, 3H) ppm.
(90): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δ7.94 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.27 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 5.06 (appar. t, J = 8.7 Hz, 1H), 5.03 (s, 1H), 4.60-4.55 (m, 2H), 4.41 (appar. t, J = 10 Hz, 1H), 4.26 (s, 2H), 4.11 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 4.02 (dd, J = 3.2, 12 Hz), 3.76 (dd, J = 14, 3.3 Hz, 1H), 3.60 (dd, J = 10, 8.5 Hz, 1H), 2.12-2.07 (m, 2H), 1.54 (s, 3H), 1.53 (s, 3H) ppm.
(91): 1H NMR (D2O, 400 MHz) δp 7.84 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.78 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.21 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 5.02 (appar. t, J = 8.8 Hz, 1H), 4.99 (s, 1H), 4.53-4.48 (m, 2H), 4.40-4.32 (m, 3H), 4.31-4.22 (m, 2H), 4.10 (dd, J = 14, 12 Hz, 1H), 3.98 (dd, J = 12, 3.8 Hz, 1H), 3.76 (dd, J = 14, 3.5 Hz, 1H), 3.56 (dd, J = 10, 8.2 Hz, 1H), 2.06-2.01 (m, 2H), 1.47 (s, 3H), 1.47 (s, 3H) ppm.
(実施例2)
NaV阻害アッセイ
NaV1.7、NaV1.4およびNaV1.6を含む適切なヒトNaVナトリウムチャネルα-サブユニットをコードする完全長cDNAをトランスフェクトしたヒト胎児腎臓293細胞(HEK)またはチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)に対して、電気生理学的実験を実施した。
HEKA EPC9増幅器(HEKA Elektronik Dr.Schulze GmbH、Germany)を用いるホールセル配置のパッチクランプ技術を使用して、Moranによって以前に記述された通りに、ナトリウム電流を測定したか、またはIonFlux 16自動パッチクランプシステム(Fluxion Biosciences、South San Francisco、USA)を用いて測定することができる。Moran O、Picollo A、Conti F(2003年)Tonic and phasic guanidinium toxin-block of skeletal muscle Na channels expressed in Mammalian cells、Biophys J 84巻(5号):2999~3006頁を参照されたい。手動パッチクランプ実験のために、ホウケイ酸ガラスマイクロピペット(Sutter Instruments、Novato、CA)を、ワーキング溶液中で1.0~2.0MΩの抵抗を生じさせる先端径まで引いた。細胞内液の組成は、(mMで):CsF 110、EDTA 20、HEPES 10、NaCl 10であり、CsOHによりpHを7.2に調整した。細胞外液の組成は、(mMで):NaCl 135、KCl 4.5、CaCl2 2、MgCl2 1、HEPES 10であり、NaOHによりpHを7.4に調整した。ピーク電流は、概して、0.5~20nAの間であった。
毒素誘導体のそれぞれの凍結乾燥ストックを、-20℃で貯蔵し、外液に溶解した後、記録した。以前に公開された経路(Fleming JJ、McReynolds MD、Du Bois J. (+)-saxitoxin: a first and second generation stereoselective synthesis. J Am Chem Soc. 2007年;129巻(32号):9964~9975頁;Mulcahy JV、Du Bois J. A stereoselective synthesis of (+)-gonyautoxin 3. J Am Chem Soc. 2008年;130巻:12630~12631頁)に従って、(+)-サキシトキシンおよび(+)-ゴニオトキシン-IIIを合成した。シリンジ添加によって手動で制御された連続灌流下で、電流測定を記録した。
EPC9パッチクランプ増幅器の出力を、10kHzのカットオフ周波数を有するビルトインローパス4極ベッセルフィルターでフィルタリングし、20kHzでサンプリングした。手動および自動記録の両方について、膜を-120から-90mVの間の保持電位に保った。パルス刺激およびデータ獲得を、パルスソフトウェア(HEKA Elektronik Dr.Schulze GmbH、Germany)またはIonFluxソフトウェア(Fluxion Biosciences、South San Francisco、USA)で制御した。すべての測定を、室温(約20~22℃)で実施した。記録は、チャネルの電圧依存特性の安定化を可能にするために、ホールセルおよび電圧クランプ配置を確立した少なくとも5分後に為された。保持電位から、-40から0mVの間の値まで、10msのステップ脱分極によって、電流を引き出した。データを制御電流に対して正規化し、毒素濃度に対してプロットし、Microsoftエクセルソフトウェアで分析した。データを4パラメーターロジスティック方程式に当てはめて、IC50値を決定し、平均として表現した。
表1および2-NaVアイソフォーム効力および選択性
表1および2の両方について、すべてのデータは、HEK細胞中で測定した。欄1は、HEKA EPC9増幅器を用いるホールセル配置のパッチクランプ技術を使用して測定した際の、Na
V1.7についてのIC
50データを提供する。欄2は、HEKA EPC9増幅器を用いるホールセル配置のパッチクランプ技術を使用して測定した際の、Na
V1.4についてのIC
50データを提供する。欄3は、欄2を上回る欄1についての選択性データを提供する。欄4は、HEKA EPC9増幅器を用いるホールセル配置でパッチクランプ技術を使用して測定した際の、Na
V1.6についてのIC
50データを提供する。欄5は、欄4を上回る欄1についての選択性データを提供する。IC
50結果を表1において提供する。NDは、検出不能を意味する。
本明細書において開示されるある特定の化合物は、PCT/US2016/055050におけるある特定の化合物を含む、当該技術分野における化合物と比較して、アイソフォームNa
V1.7について驚くほどに向上した効力および/または望ましくないアイソフォームよりも向上した選択性を有する。
本明細書において記載されているすべての刊行物、特許および特許出願は、各個々の刊行物、特許または特許出願が、参照により組み込まれることが具体的にかつ個々に示されているかの如く、参照により本明細書に組み込まれる。本願の主題を種々の実施形態の観点から記述してきたが、当業者であれば、その趣旨から逸脱することなく、種々の修正、置換、省略および変更が為され得ることが分かるであろう。したがって、特許請求されている主題の範囲は、その同等物を含む下記の特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図されている。