JP7087894B2 - 制御装置、工作機械、制御方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

制御装置、工作機械、制御方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、工具を装着する主軸と工具マガジンの駆動を制御する制御装置、工作機械、制御方法及びコンピュータプログラムに関する。
特許文献1に記載の工作機械は工具交換時に主軸の移動と工具マガジンの回転を並行して実行する。該工作機械は工具マガジンが保持する工具と主軸の干渉を回避する必要がある。工作機械は回避が可能な主軸の上下位置とマガジンの角度の関係を示すテーブルを記憶する。工作機械はテーブルを参照し、干渉しない範囲で主軸と工具マガジンを駆動する。
特開2013-205975号公報
テーブルに記憶したデータ数が少ない場合、主軸の移動の際、頻繁に加減速を繰り返し、振動と異音の発生、モータへの負荷の増大を引き起こす問題がある。またテーブルに記憶するデータ数を増加させると、データを入力する作業者の負担が大きくなる。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、主軸の加減速を抑制できる制御装置、工作機械、制御方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る制御装置は、工具を装着する主軸と、該主軸を支持し且つ工具で加工する加工領域と工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、複数の工具を収納する回転可能な工具マガジンとを備える工作機械の制御装置であって、前記主軸ヘッドの移動と前記工具マガジンの回転で前記主軸に装着した工具と前記工具マガジンが収納した工具を交換する際、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した工具が干渉しない第一範囲に、前記主軸ヘッドが存在するか否か判定する第一判定部を備え、前記第一判定部にて、前記主軸ヘッドが前記第一範囲に存在すると判定した場合、前記第一範囲内にて前記工具マガジンを回転させる制御装置において、前記主軸ヘッドの位置と前記工具マガジンの角度に関する関数に基づき、前記第一範囲と、前記主軸ヘッドと工具マガジンが干渉する第二範囲との境界を設定する設定部と、具の交換位置まで前記工具マガジンの回転を実行する第一回転実行部と、該第一回転実行部に依る回転の実行後、前記工具マガジンの角度が前記第一範囲に存在するか否か判定する第二判定部と、該第二判定部にて、前記工具マガジンの角度が前記第一範囲に存在すると判定した場合、前記主軸ヘッドの制動距離及び前記主軸ヘッドの所在位置と前記境界との間の移動可能距離を演算する演算部と、該演算部にて演算した前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きいか否か判定する第三判定部と、該第三判定部にて、前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きくないと判定した場合、前記主軸ヘッドの加速を実行する加速部とを備えることを特徴とする。
本発明においては、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉しない第一範囲と、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉する第二範囲の境界を関数で設定する。干渉しない範囲にて主軸ヘッドの移動を実行する場合、関数で決定した移動可能な範囲で主軸ヘッドは移動するので、主軸ヘッドの速度の最適化を実現する。
本発明に係る制御装置は、前記主軸ヘッドの位置と前記工具マガジンの角度を示す複数の座標を線形補間して、前記関数を演算することを特徴とする。
本発明においては、主軸ヘッドの位置と工具マガジンの角度を示す複数の座標を線形補間して、関数を作成する。
本発明に係る制御装置は、前記第三判定部にて前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きいと判定した場合、前記主軸ヘッドの減速を実行する減速部を備えることを特徴とする。
本発明においては、主軸ヘッドの制動距離が移動可能距離よりも大きい場合、主軸ヘッドは境界を超え、工具マガジンに干渉する。制動距離が移動可能距離よりも大きい場合、制御装置は主軸ヘッドの減速を実行し、主軸ヘッドと工具マガジンとの干渉を回避することができる。
本発明に係る工作機械は、主軸ヘッドと、工具マガジンと、上述したいずれかの制御装置とを備えることを特徴とする。
本発明においては、主軸ヘッドが所定位置に存在し、工具マガジンの角度が所定角度である場合、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉しない第一範囲と、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉する第二範囲の境界を関数で設定する。関数を使用し、主軸ヘッドの速度設定の最適化を実現する。
本発明に係る制御方法は、工具を装着する主軸と、該主軸を支持し且つ工具で加工する加工領域と工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、複数の工具を収納する回転可能な工具マガジンとを備える工作機械の制御方法であって、前記主軸ヘッドの移動と前記工具マガジンの回転で前記主軸に装着した工具と前記工具マガジンが収納した工具を交換する際、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した工具が干渉しない第一範囲に、前記主軸ヘッドが存在するか否か判定し、前記主軸ヘッドが前記第一範囲に存在すると判定した場合、前記第一範囲内にて前記工具マガジンを回転させる制御方法において、前記主軸ヘッドの位置と前記工具マガジンの角度に関する関数に基づき、前記第一範囲と、前記主軸ヘッドと工具マガジンが干渉する第二範囲との境界を設定し、工具の交換位置まで前記工具マガジンの回転を実行し、回転の実行後、前記工具マガジンの角度が前記第一範囲に存在するか否か判定し、前記工具マガジンの角度が前記第一範囲に存在すると判定した場合、前記主軸ヘッドの制動距離及び前記主軸ヘッドの所在位置と前記境界との間の移動可能距離を演算し、演算した前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きいか否か判定し、前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きくないと判定した場合、前記主軸ヘッドの加速を実行することを特徴とする。
本発明においては、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉しない第一範囲と、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉する第二範囲の境界を関数で設定する。干渉しない範囲にて主軸ヘッドの移動を実行する場合、関数で決定した移動可能な範囲で主軸ヘッドは移動するので、主軸ヘッドの速度の最適化を実現する。
本発明に係るコンピュータプログラムは、工具を装着する主軸と、該主軸を支持し且つ工具で加工する加工領域と工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、複数の工具を収納する回転可能な工具マガジンとを備える工作機械の制御装置であって、前記主軸ヘッドの移動と前記工具マガジンの回転で前記主軸に装着した工具と前記工具マガジンが収納した工具を交換する際、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した工具が干渉しない第一範囲に、前記主軸ヘッドが存在するか否か判定し、前記主軸ヘッドが前記第一範囲に存在すると判定した場合、前記第一範囲内にて前記工具マガジンを回転させる制御装置で実行可能なコンピュータプログラムにおいて、前記主軸ヘッドの位置と前記工具マガジンの角度に関する関数に基づき、前記第一範囲と、前記主軸ヘッドと工具マガジンが干渉する第二範囲との境界を設定し、工具の交換位置まで前記工具マガジンの回転を実行し、回転の実行後、前記工具マガジンの角度が前記第一範囲に存在するか否か判定し、前記工具マガジンの角度が前記第一範囲に存在すると判定した場合、前記主軸ヘッドの制動距離及び前記主軸ヘッドの所在位置と前記境界との間の移動可能距離を演算し、演算した前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きいか否か判定し、前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きくないと判定した場合、前記主軸ヘッドの加速を実行する処理を実行させることを特徴とする。
本発明においては、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉しない第一範囲と、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉する第二範囲の境界を関数で設定する。干渉しない範囲にて主軸ヘッドの移動を実行する場合、関数で決定した移動可能な範囲で主軸ヘッドは移動するので、主軸ヘッドの速度の最適化を実現する。
本発明に係る制御装置、工作機械、制御方法及びコンピュータプログラムにあっては、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉しない第一範囲と、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉する第二範囲の境界を関数で設定する。干渉しない範囲にて主軸ヘッドの移動を実行する場合、関数で決定した移動可能な範囲で主軸ヘッドは移動するので、主軸ヘッドの速度の最適化を実現し、主軸ヘッドの加減速を抑制できる。
工作機械の縦断面図である。 主軸ヘッドと工具マガジンを略示する部分拡大右側面図である。 主軸ヘッドの略示部分拡大断面図である。 工作機械の制御装置を略示するブロック図である。 関数、及び工具マガジンの角度に対する主軸ヘッドの位置を示す経路の説明図である。 関数及び経路の部分拡大図である。 制御装置による工具交換処理を説明するフローチャートである。 現時点での主軸ヘッドが加速している場合における制動距離の演算方法の説明図である。 現時点での主軸ヘッドが定速である場合における制動距離の演算方法を説明するグラフである。 制御装置による加速処理を説明するフローチャートである。 制御装置による減速処理を説明するフローチャートである。 制御装置による回転処理を説明するフローチャートである。
以下本発明の実施形態の工作機械を図面に基づいて説明する。図1は、工作機械の縦断面図、図2は、主軸ヘッドと工具マガジンを略示する部分拡大右側面図である。以下の説明では図中矢印で示す上下左右前後を使用する。図1に示す如く、工作機械は前後に長い矩形の基台1を備える。立柱2は基台1の後部に固定される。基台1の前部にワークを保持するワーク保持部10を設けてある。ワーク保持部10は、前後方向に移動するY方向移動部11、左右方向に移動するX方向移動部12、ワークを固定する台13を備える。Y方向移動部11はY軸モータ16(図4参照)を備え、Y軸モータ16はY方向移動部11を前後移動させる。X方向移動部12はX軸モータ23(図4参照)を備え、X軸モータ23はX方向移動部12を左右移動させる。
Y方向移動部11は基台1上に設けられ、X方向移動部12はY方向移動部11上に設けられる。台13はX方向移動部12上に設けられる。X方向移動部12とY方向移動部11の左右前後移動に依り、台13に固定したワークの左右前後の位置が決定される。
上下方向に移動可能な主軸ヘッド3は立柱2の前面に設けられる。Z軸モータ33(図4参照)は立柱2に設けられ、Z軸モータ33は主軸ヘッド3を上下移動する。主軸ヘッド3は上下に延びた主軸4を軸回りに回転可能に保持する。主軸4の下端は主軸ヘッド3の下端と略同じ位置にある。主軸モータ8は主軸ヘッド3の上端部に設けられ、主軸モータ8は主軸4を回転させる。二つの支持板7は立柱2から前方に突出し且つ左右に並ぶ。支持板7は工具マガジン6を支持し、工具マガジン6は工具5を保持する。
図2に示す如く、工具マガジン6はフレーム61、複数のアーム62を備える。フレーム61は正面視円形であり且つ軸回りに回転可能である。複数のアーム62はフレーム61の外周に設けられ、アーム62は工具5を保持する。マガジンモータ60は工具マガジン6を回転させ、所定のアーム62を工具マガジン6の最下位置、即ち交換位置に送る。
主軸ヘッド3が工具交換原点から台13に向けて下方に移動中、アーム62に保持された工具5は主軸4に装着される。主軸ヘッド3が台13付近から工具交換原点に向けて上方に移動中、アーム62は主軸4に装着した工具5を保持する。制御装置50(図4参照)は立柱2の後側に設けられる。工具交換原点は主軸ヘッド3が上方に移動できる最上端位置であり、工具マガジン6が回転しても主軸ヘッド3と干渉しない。
図2のP1は工具交換原点、P2はZ軸インポジション位置、P3は工具マガジン回転可能位置、P4はZ軸原点を示し、主軸ヘッド3(主軸ヘッド3の下端)の位置を示す。
主軸ヘッド3はZ軸の機械原点であるZ軸原点P4よりも下方の加工領域で加工動作を行う。主軸ヘッド3はZ軸原点P4よりも上方の工具交換領域で工具5の交換動作を行う。機械原点は、X軸、Y軸の機械座標が0である位置、Z軸の機械座標が加工可能な上限位置である。
工具交換原点P1とZ軸インポジション位置P2の間の領域は、工具マガジン6の回転が可能な領域である。即ち主軸ヘッド3が工具交換原点P1とZ軸インポジション位置P2の間の領域に存在する場合、主軸ヘッド3と工具マガジン6は干渉しない。工具5を装着した主軸ヘッド3が上昇し、主軸ヘッド3がZ軸インポジション位置P2と工具マガジン回転可能位置P3の間の領域に存在する場合、工具マガジン6は所定角度まで回転できる(図5参照)。
図3は、主軸ヘッド3の略示部分拡大断面図である。図3のL0(基準線)は主軸4の軸心に沿う。L1(工具装着可能線)はアーム62が保持する工具5の軸線を示し、該アーム62は次に説明する位置にある。L1上のアーム62は主軸ヘッド3の位置に関係なく主軸ヘッド3がZ軸原点へ下降開始してもよい位置にあり、基準線L0から最も離れた位置にある。L2(Z軸移動可能線)は、アーム62が保持する工具5の軸線を示し、該アーム62は次に説明する位置にある。主軸ヘッド3がZ軸インポジション位置P2に位置する場合に、主軸ヘッド3とアーム62が保持する工具とが干渉するアーム62の限界位置をL2は示し、L2にアーム62が位置する場合、主軸ヘッド3がZ軸インポジション位置P2から下降するとアーム62と主軸ヘッド3は干渉する。L0とL1が形成する鋭角の角度はθ4であり、L0とL2が形成する鋭角の角度はθ3である。
所望の工具5がL0とL1の間に存在する場合、主軸4が下降しても主軸4は所望の工具5を装着し且つ工具マガジン6に干渉しない。所望の工具5がL1とL2の間に存在する場合、主軸ヘッド3は所定位置まで下降しても工具マガジン6に干渉しない。
図4は、工作機械の制御装置50を略示するブロック図である。図4に示す如く、制御装置50はCPU51、記憶部52、RAM53、入出力インタフェース54を備える。記憶部52は書き換え可能なメモリであり、EPROM、EEPROM等である。記憶部52はワークを加工する加工プログラム、主軸ヘッド3と工具マガジン6の位置関係を示す関数、主軸ヘッド3と工具マガジン6の動作プログラム等を記憶する。制御装置50は記憶部52に記憶したプログラムに基づいて、工作機械を制御する。制御装置50は予めプログラムを格納したROMを備えていてもよい。
作業者が操作部14を操作した場合、操作部14から入出力インタフェース54に信号が入力する。操作部14はキーボード、ボタン、タッチパネル等である。入出力インタフェース54は表示部15に信号を出力する。表示部15は文字、図形、記号等を表示する。表示部15は、例えば液晶表示パネルである。
制御装置50はX軸モータ23に対応したX軸制御回路55、サーボアンプ55a、微分器23bを備える。X軸モータ23はエンコーダ23aを備える。X軸制御回路55はCPU51からの指令に基づき、電流量を示す命令をサーボアンプ55aに出力する。サーボアンプ55aは前記命令を受け、X軸モータ23に駆動電流を出力する。エンコーダ23aはX軸制御回路55に位置フィードバック信号を出力する。X軸制御回路55は位置フィードバック信号に基づき位置のフィードバック制御を実行する。エンコーダ23aは微分器23bに位置フィードバック信号を出力し、微分器23bは位置フィードバック信号を速度フィードバック信号に変換して、X軸制御回路55に出力する。X軸制御回路55は速度フィードバック信号に基づき、速度のフィードバック制御を実行する。電流検出器55bはサーボアンプ55aが出力した駆動電流の値を検出する。電流検出器55bは駆動電流の値をX軸制御回路55にフィードバックする。X軸制御回路55は駆動電流の値に基づき、電流制御を実行する。
制御装置50はY軸モータ16に対応したY軸制御回路56、サーボアンプ56a、微分器16b、電流検出器56bを備え、Y軸モータ16はエンコーダ16aを備える。Y軸制御回路56、サーボアンプ56a、微分器16b、Y軸モータ16、エンコーダ16a、電流検出器56bはX軸のものと同様であり、その説明を省略する。制御装置50はZ軸モータ33に対応したZ軸制御回路57、サーボアンプ57a、電流検出器57b、微分器33bを備える。Z軸モータ33はエンコーダ33aを備える。Z軸制御回路57、サーボアンプ57a、微分器33b、Z軸モータ33、エンコーダ33a、電流検出器57bはX軸のものと同様であり、その説明を省略する。制御装置50はマガジンモータ60に対応したマガジン制御回路58、サーボアンプ58a、電流検出器58b、微分器60bを備える。マガジンモータ60はエンコーダ60aを備える。マガジン制御回路58、サーボアンプ58a、微分器60b、マガジンモータ60、エンコーダ60a、電流検出器58bはX軸のものと同様であり、その説明を省略する。制御装置50は主軸モータ8に対応した主軸制御回路79、サーボアンプ79a、電流検出器79b、微分器80bを備える。主軸モータ8はエンコーダ80aを備える。主軸制御回路79、サーボアンプ79a、微分器80b、主軸モータ8、エンコーダ80a、電流検出器79bはX軸のものと同様であり、その説明を省略する。
図5は、関数、及び工具マガジン6の角度に対する主軸ヘッド3の位置を示す経路の説明図、図6は、関数及び経路の部分拡大図である。工具交換時、CPU51はRAM53に主軸ヘッド3の上下位置と工具マガジン6の角度に関する関数Dを設定する。図5において、P軸は主軸ヘッド3の位置を示し、θ軸は工具マガジン6の角度を示す。図5の点線Cは工具マガジン6が工具交換の為に回転する角度の半分の角度を示し、点線Cから左側の角度は基準線L0から工具マガジン6が回転する回転角度を示し、点線Cから右側の角度は基準線L0までの回転角度を示している。
故に点線Cから左側のθ軸は右側の値が左側の値より大きく、点線Cから左側のθ軸は右側の値が左側の値よりも小さい。関数Dは、主軸ヘッド3と工具マガジン6が干渉しない第一範囲と、主軸ヘッド3と工具マガジン6が干渉する第二範囲との境界を示す。
図5の関数Dよりも上側の範囲が第一範囲であり、関数Dよりも下側の範囲が第二範囲である。関数Dは、角度θと上下位置Pを示す複数の座標dの線形補間で求めることができる。主軸ヘッド3上昇時、回転角度が0の場合、主軸ヘッド3はマガジン軸回転可能位置P3に位置し、座標d1が決まる。Z軸インポジション位置P2での工具マガジン6の回転可能な最大角度はθ3であるので、角度θ3と位置P2は対応し、座標d2が決まる。主軸ヘッド3下降時、残り回転角度が0の場合、主軸ヘッド3はマガジン軸回転可能位置P3に位置し、座標d4が決まる。Z軸インポジション位置P2での工具マガジン6の回転可能な最大角度はθ3であるので、角度θ3と位置P2は対応し、座標d3が決まる。主軸ヘッド3上昇時の角度θ3は基準線L0から工具マガジン6が回転した角度であり、主軸ヘッド3下降時の角度θ3は基準線L0までの残り回転角度となる。
図5に示す如く、主軸ヘッド3の所定位置がR1であり、R1と同じ所在位置を有する関数D上の点がR2である場合、R1とR2の間の角度は、主軸ヘッド3に干渉せずに、工具マガジン6が回転可能な角度を示す。所定位置R1は、位置P2と位置P3の間の領域に存在する。図6に示す如く、所定角度θにおける主軸ヘッド3の所在位置と関数が示す主軸ヘッド3の位置を夫々R3、R4とした場合、R3とR4の間の距離は工具マガジン6に干渉せずに、主軸ヘッド3が移動可能な距離を示す。位置R3、R4は、位置P2、P3の間に存在する。エンコーダ33aが主軸ヘッド3の所在位置を検出し、エンコーダ60aが所定角度θを検出する。
図7は、制御装置50による工具交換処理を説明するフローチャートである。図7に示す如く、制御装置50は工具交換処理を実行する。工具交換処理を開始する場合、主軸ヘッド3は工具5を装着し、加工領域に位置する。該工具5を保持するアーム62は交換位置に位置する。
CPU51はZ軸制御回路57に工具交換原点P1への移動指令を出力し(S1)、主軸ヘッド3は上昇する。CPU51はエンコーダ33aから信号を取り込み、主軸ヘッド3の所在位置がZ軸インポジション位置P2以上に位置するか否か判定する(S2)。S2は第一判定部に対応する。主軸ヘッド3がZ軸インポジション位置P2以上に位置する場合、工具マガジン6が回転しても、主軸ヘッド3に干渉しない。CPU51は主軸ヘッド3の所在位置がZ軸インポジション位置P2以上に位置しない場合(S2:NO)、主軸ヘッド3の所在位置がマガジン軸回転可能位置P3以上に位置するか否か判定する(S9)。S9は第二判定部に対応する。
主軸ヘッド3がマガジン軸回転可能位置P3以上に位置しない場合(S9:NO)、CPU51はS2に処理を戻す。主軸ヘッド3は上昇を継続し、主軸4に装着した工具5をマガジン軸回転可能位置P3よりも下側にてアーム62に渡す。主軸ヘッド3がマガジン軸回転可能位置P3以上に位置する場合(S9:YES)、CPU51は回転処理を実行する(S10)。回転処理については後述する。
主軸ヘッド3の所在位置がZ軸インポジション位置P2よりも上側に位置する場合(S2:YES)、CPU51は次に使用する工具を保持したアーム62を交換位置まで移動する為に、工具マガジン6に回転指令を出力する(S3)。
CPU51はエンコーダ60aの信号を取り込み、工具マガジン6の所在角度が角度θ4以下か否か判定する(S4、図3、図5参照)。工具マガジン6の所在角度が角度θ4以下の場合(S4:YES)、CPU51は主軸ヘッド3をZ軸原点まで下降させ(S12)、処理を終了する。
工具マガジン6の所在角度が角度θ4以下でない場合(S4:NO)、CPU51は工具マガジン6の所在角度が角度θ3以下であるか否か判定する(S5)。工具マガジン6の所在角度が角度θ3以下でない場合(S5:NO)、CPU51はS4に処理を戻す。工具マガジン6は回転を継続する。
工具マガジン6の所在角度が角度θ3以下の場合(S5:YES)、図6に示す如く、CPU51は主軸ヘッド3の所在位置R3と関数Dが示す位置R4の間の距離(以下、下降可能距離という)、Z軸制御回路57に停止指令を出力した時点の主軸ヘッド3の位置と主軸ヘッド3が停止する位置の間の距離、即ち制動距離を演算する(S6)。S6は演算部に対応する。
CPU51は制動距離が下降可能距離よりも大きいか否か判定する(S7)。S7は第判定部に対応する。制動距離が下降可能距離よりも大きくない場合(S7:NO)、CPU51は加速処理を実行する(S11)。S11は加速部に対応する。制動距離が下降可能距離よりも大きい場合(S7:YES)、CPU51は減速処理を実行する(S8)。S8は減速部に対応する。
図8は、現時点での主軸ヘッド3が加速している場合における制動距離の演算方法の説明図、図9は、現時点での主軸ヘッド3が定速である場合における制動距離の演算方法を説明するグラフである。図8と図9のVmaxは主軸ヘッド3の最大速度、Vnowは主軸ヘッド3の現時点での速度、Amaxは主軸ヘッド3の最大加速度、Anowは主軸ヘッド3の現時点での加速度、Tnowは現時点、Jmaxは加速度の最大傾きを示す。Z軸制御回路57はエンコーダ33aの出力を取り込み、現時点での主軸ヘッド3の速度Vnowと加速度Anowを演算する。VmaxとAmaxは予め記憶部52に記憶する。
図8に示す如く、傾きJmaxで加速中の主軸ヘッド3が現時点Tnowから制動を開始した場合、加速度が徐々に低下し、速度の増加率も徐々に低下し、加速度が時点T1で0になる。時点T1から時点T2までの間、逆向きの加速度を主軸ヘッド3に付与する。逆向きの加速度の大きさは徐々に大きくなる。主軸ヘッド3の速度は時点T1での速度から徐々に低下する。時点T2で逆向きの加速度は徐々に小さくなる。主軸ヘッド3の速度は時点T3で0となり、主軸ヘッド3は停止する。加速度も0になる。
TnowからT1の間における速度と時間の面積L1は加速度を0にする為に必要な距離である。T1からT3の間における速度と時間の面積L2は時点T1での速度を0にする為に必要な距離である。面積L1と面積L2の合算が制動距離となる。
図9に示す如く、定速移動中の主軸ヘッド3が現時点Tnowから制動を開始した場合、移動開始時とは逆向きの加速度を主軸ヘッド3に付与する。時点T4まで逆向きの加速度の大きさは大きくなり、時点T4から時点T5の間、逆向きの加速度の大きさは一定となり、主軸ヘッド3の速度は徐々に低下する。時点T5から逆向きの加速度の大きさは徐々に小さくなり、主軸ヘッド3の速度は時点T6で0となり、主軸ヘッド3は停止し、加速度も0になる。TnowからT6の間における速度と時間の面積L2aは時点Tnowでの速度を0にする為に必要な距離である。即ち主軸ヘッド3が定速で移動している場合、加速度を0にする為に必要な距離は無い。
図10は、制御装置50による加速処理を説明するフローチャートである。制動距離が下降可能距離よりも大きくない場合(S7:NO)、主軸ヘッド3は加速が可能なので、CPU51は加速処理を実行する(S11)。図10に示す如く、CPU51は主軸ヘッド3の現時点での速度Vnowが最大速度Vmaxよりも小さいか否か判定する(S21)。現時点での速度Vnowが最大速度Vmaxよりも小さい場合(S21:YES)、CPU51は主軸ヘッド3を加速させ(S22)、図7のS4に処理を戻す。現時点での速度Vnowが最大速度Vmaxよりも小さくない場合(S21:NO)、CPU51は図7のS4に処理を戻す。
図11は、制御装置50による減速処理を説明するフローチャートである。S7にてYESの場合、CPU51は減速処理を実行する。図11に示す如く、CPU51は主軸ヘッド3が加速中であるか否か判定する(S31)。主軸ヘッド3が加速中の場合(S31:YES、図8参照)、CPU51は負の最大傾きJmaxで加速度を減少させ(S32)、図7のS4に処理を戻す。主軸ヘッド3が加速中でない場合(S31:NO、図9参照)、CPU51は主軸ヘッド3の速度が0か否か判定する(S33)。主軸ヘッド3の速度が0でない場合(S33:NO)、CPU51は負の最大傾きJmax、最大加速度Amaxで主軸ヘッド3を減速させ(S34)、図7のS4に処理を戻す。主軸ヘッド3の速度が0である場合(S33:YES)、CPU51は図7のS4に処理を戻す。
図12は、制御装置50による回転処理を説明するフローチャートである。制御装置50は回転処理を実行する。図12に示す如く、図7のS10において、CPU51はエンコーダ33a、60aの出力を取り込み、主軸ヘッド3の所在位置と工具マガジン6の所在角度を取得する。CPU51は工具マガジン6の所在角度と主軸ヘッド3の所在位置に対応する関数Dが示す角度の差分(以下、回転可能角度という)を演算する(図5参照)。CPU51はマガジン制御回路58に停止指令を出力した時点の工具マガジン6の角度と工具マガジン6が停止する角度の差分、即ち制動角度を演算する(S41)。制動角度の演算は制動距離と同様な方法で行う(図8、図9参照)。
CPU51は制動角度が回転可能角度よりも大きいか否か判定する(S42)。制動角度が回転可能角度よりも大きくない場合(S42:NO)、CPU51は工具マガジン6の現時点での回転速度Rnowが最大回転速度Rmaxよりも小さいか否か判定する(S43)。最大回転速度Rmaxは予め記憶部52に記憶する。回転速度Rnowが最大回転速度Rmaxよりも小さくない場合(S43:NO)、CPU51は図7のS2に処理を戻す。
回転速度Rnowが最大回転速度Rmaxよりも小さい場合(S43:YES)、CPU51は工具マガジン6を加速し(S44)、図7のS2に処理を戻す。制動角度が回転可能角度よりも大きい場合(S42:YES)、CPU51は工具マガジン6が加速中か否か判定する(S45)。工具マガジン6が加速中の場合(S45:YES)、CPU51は負の最大傾きRJmaxで回転加速度を減少させ(S46)、図7のS2に処理を戻す。最大傾きRJmaxは工具マガジンの回転加速度RAの傾きの最大値を示す。図8と図9の加速度A、最大傾きJmaxを回転加速度RA、最大傾きRJmaxに読み替えることで、図8と図9をS45、S46に適用できる。
工具マガジン6が加速中でない場合(S45:NO)、CPU51は工具マガジン6の回転速度が0であるか否か判定する(S47)。工具マガジン6の回転速度が0でない場合(S47:NO)、CPU51は工具マガジン6の負の最大傾きRJmax、工具マガジン6の負の最大回転加速度RAmaxで工具マガジン6を減速させ(S48)、図7のS2に処理を戻す。工具マガジン6の回転速度が0の場合(S47:YES)、CPU51は図7のS2に処理を戻す。
実施形態の工作機械は主軸ヘッド3と工具マガジン6が干渉しない第一範囲と主軸ヘッド3と工具マガジン6が干渉する第二範囲の境界を関数Dで設定する。干渉しない範囲で主軸ヘッド3の移動を実行時、主軸ヘッド3は関数で決定した移動可能な位置まで移動するので、主軸ヘッド3の速度の最適化を図り、主軸ヘッド3の加減速を抑制できる。
工作機械は主軸ヘッド3の位置と工具マガジン6の角度を示す複数の座標を線形補間し、関数Dを作成する。
工作機械は関数Dの対称性を利用し、二つの座標に基づき、関数Dを容易に作成する。主軸ヘッド3の制動距離が移動可能距離よりも大きくない場合、即ち制動距離が移動可能距離よりも短い場合、主軸ヘッド3は境界に至らずに停止する。制動距離が移動可能距離よりも短い場合、工作機械は主軸ヘッド3の加速を実行し、より境界に近い位置まで主軸ヘッド3の移動を実行する。
主軸ヘッド3の制動距離が移動可能距離よりも大きい場合、主軸ヘッド3は境界を超え、工具マガジン6に干渉する。制動距離が移動可能距離よりも大きい場合、工作機械は主軸ヘッド3の減速を実行し、主軸ヘッド3と工具マガジン6の干渉を回避する。
3 主軸ヘッド
5 工具
6 工具マガジン
50 制御装置

Claims (7)

  1. 工具を装着する主軸と、該主軸を支持し且つ工具で加工する加工領域と工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、複数の工具を収納する回転可能な工具マガジンとを備える工作機械の制御装置であって、前記主軸ヘッドの移動と前記工具マガジンの回転で前記主軸に装着した工具と前記工具マガジンが収納した工具を交換する際、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した工具が干渉しない第一範囲に、前記主軸ヘッドが存在するか否か判定する第一判定部を備え、前記第一判定部にて、前記主軸ヘッドが前記第一範囲に存在すると判定した場合、前記第一範囲内にて前記工具マガジンを回転させる制御装置において、
    前記主軸ヘッドの位置と前記工具マガジンの角度の一方が引数であり、他方が前記引数を与えた場合に返される値である関数に基づき、前記第一範囲と、前記主軸ヘッドと工具マガジンが干渉する第二範囲との境界を設定する設定部と、
    工具の交換位置まで前記工具マガジンの回転を実行する第一回転実行部と、
    該第一回転実行部に依る回転の実行後、前記工具マガジンの角度が前記第一範囲に存在するか否か判定する第二判定部と、
    該第二判定部にて、前記工具マガジンの角度が前記第一範囲に存在すると判定した場合、前記主軸ヘッドの所在位置と前記境界における前記主軸ヘッドの位置との間の移動可能距離及び前記主軸ヘッドの制動距離を演算する演算部であって、前記境界における前記主軸ヘッドの位置を、前記工具マガジンの所在角度を引数として前記関数に適用して取得する演算部と、
    該演算部にて演算した前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きいか否か判定する第三判定部と、
    該第三判定部にて、前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きくないと判定した場合、前記主軸ヘッドの加速を実行する加速部と
    を備えること
    を特徴とする制御装置。
  2. 前記主軸ヘッドの位置と前記工具マガジンの角度を示す複数の座標を線形補間して、前記関数を演算することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記第三判定部にて前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きいと判定した場合、前記主軸ヘッドの減速を実行する減速部を備えること
    を特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  4. 前記第一範囲は、前記主軸ヘッドの位置を示す第一位置よりも上側の範囲であって、前記工具マガジンと前記主軸ヘッドとの干渉が全く生じない完全非干渉範囲と、前記第一位置と及び前記第一位置よりも下側の第二位置との間の範囲であって、前記工具マガジンは所定角度まで前記主軸ヘッドと干渉せずに回転可能な部分非干渉範囲とを含み、
    前記第一判定部は、前記主軸ヘッドが前記完全非干渉範囲内に存在するか否か判定し、
    前記第一回転実行部は、前記主軸ヘッドが前記完全非干渉範囲内に存在する場合、工具の交換位置まで前記工具マガジンの回転を実行し、
    前記第判定部は、前記主軸ヘッドが前記完全非干渉範囲内に存在しない場合、前記主軸ヘッドが前記部分非干渉範囲内に存在するか否か判定し、
    前記主軸ヘッドが前記部分非干渉範囲内に存在する場合、前記工具マガジンの所在角度と前記境界における前記工具マガジンの角度との間の回転可能角度及び前記工具マガジンの制動角度を演算する角度演算部であって、前記境界における前記工具マガジンの角度を、前記主軸ヘッドの所在位置を引数として前記関数に適用して取得する角度演算部と、
    前記角度演算部にて演算した前記制動角度が前記回転可能角度よりも大きいか否か判定する角度判定部と
    を備え、
    前記角度判定部にて、前記制動角度が前記回転可能角度よりも大きいと判定した場合、前記工具マガジンを減速し、前記制動角度が前記回転可能角度よりも大きくないと判定した場合、前記工具マガジンを加速する
    請求項1から3のいずれか一つに記載の制御装置。
  5. 主軸ヘッドと、
    工具マガジンと、
    請求項1~4のいずれか一つに記載の制御装置と
    を備えることを特徴とする工作機械。
  6. 工具を装着する主軸と、該主軸を支持し且つ工具で加工する加工領域と工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、複数の工具を収納する回転可能な工具マガジンとを備える工作機械の制御方法であって、前記主軸ヘッドの移動と前記工具マガジンの回転で前記主軸に装着した工具と前記工具マガジンが収納した工具を交換する際、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した工具が干渉しない第一範囲に、前記主軸ヘッドが存在するか否か判定し、前記主軸ヘッドが前記第一範囲に存在すると判定した場合、前記第一範囲内にて前記工具マガジンを回転させる制御方法において、
    前記主軸ヘッドの位置と前記工具マガジンの角度の一方が引数であり、他方が前記引数を与えた場合に返される値である関数に基づき、前記第一範囲と、前記主軸ヘッドと工具マガジンが干渉する第二範囲との境界を設定し、
    工具の交換位置まで前記工具マガジンの回転を実行し、
    回転の実行後、前記工具マガジンの角度が前記第一範囲に存在するか否か判定し、
    前記工具マガジンの角度が前記第一範囲に存在すると判定した場合、前記主軸ヘッドの所在位置と前記境界における前記主軸ヘッドの位置との間の移動可能距離及び前記主軸ヘッドの制動距離を演算し、前記境界における前記主軸ヘッドの位置を、前記工具マガジンの所在角度を引数として前記関数に適用して取得し、
    演算した前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きいか否か判定し、
    前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きくないと判定した場合、前記主軸ヘッドの加速を実行する
    ことを特徴とする制御方法。
  7. 工具を装着する主軸と、該主軸を支持し且つ工具で加工する加工領域と工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、複数の工具を収納する回転可能な工具マガジンとを備える工作機械の制御装置であって、前記主軸ヘッドの移動と前記工具マガジンの回転で前記主軸に装着した工具と前記工具マガジンが収納した工具を交換する際、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した工具が干渉しない第一範囲に、前記主軸ヘッドが存在するか否か判定し、前記主軸ヘッドが前記第一範囲に存在すると判定した場合、前記第一範囲内にて前記工具マガジンを回転させる制御装置で実行可能なコンピュータプログラムにおいて、
    前記主軸ヘッドの位置と前記工具マガジンの角度の一方が引数であり、他方が前記引数を与えた場合に返される値である関数に基づき、前記第一範囲と、前記主軸ヘッドと工具マガジンが干渉する第二範囲との境界を設定し、
    工具の交換位置まで前記工具マガジンの回転を実行し、
    回転の実行後、前記工具マガジンの角度が前記第一範囲に存在するか否か判定し、
    前記工具マガジンの角度が前記第一範囲に存在すると判定した場合、前記主軸ヘッドの所在位置と前記境界における前記主軸ヘッドの位置との間の移動可能距離及び前記主軸ヘッドの制動距離を演算し、前記境界における前記主軸ヘッドの位置を、前記工具マガジンの所在角度を引数として前記関数に適用して取得し、
    演算した前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きいか否か判定し、
    前記制動距離が前記移動可能距離よりも大きくないと判定した場合、前記主軸ヘッドの加速を実行する
    処理を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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