JP4723991B2 - 加工面方向を考慮した送り軸加減速機能を有する数値制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械(以下、機械と記す)の各送り軸の送り速度を制御する数値制御装置に係り、特に、加工面方向を考慮した送り軸加減速機能を有する数値制御装置に関する。
機械の各送り軸の移動を数値制御装置により制御し加工する際において、加工精度や加工面状態の品位は、各送り軸の位置ズレ量や追従誤差量に影響され、その位置ズレ量や追従誤差量は、送り速度に大きく依存する。そのため、各送り軸の位置ズレ量や追従誤差量を所定の許容値以下に納めるように送り軸の送り速度を制御する数値制御装置が考案されている。
例えば、図6に従来の数値制御装置の構成を示す。数値制御装置は、加工プログラム1を入力して記憶する加工プログラム解釈手段2と、加工形状評価手段3と、送り速度補正量算出手段4と、送り軸移動指令算出手段5と、送り軸駆動手段6とから構成される。なお、ここでの各構成要素の表記は、本発明の実施形態と同様の表記を用いる。
加工プログラム解釈手段2は、機械の各送り軸の移動変位量(即ち加工形状)Lo、送り速度F、及び移動位置許容誤差量εの指令を含む加工プログラム1を入力して記憶する。加工形状評価手段3は、加工プログラム解釈手段2に記憶された加工プログラム1で指令された各送り軸の移動変位量(加工形状)Loの軌跡の折れや曲率半径等を評価し、加工プログラム1に沿って順次指令される機械の各送り軸の目標位置へ指令された送り速度Fで各送り軸を移動させる際に、送り軸駆動手段6で発生する加工形状Loからの位置ズレ量Esを予測し記憶する。
送り速度補正量算出手段4は、加工形状評価手段3の加工形状Loからの位置ズレ量Esから加工プログラム1で指令されている移動位置許容誤差量ε以内で各送り軸とも移動することができるように、現在の送り速度からの加減速量を求め、加工プログラム1で指令されている送り速度Fを補正して記憶する。送り軸移動指令算出手段5は、送り速度補正量算出手段4により補正された送り速度F’に従って、加工プログラム1で指令されている加工形状Loに沿った次の機械の各送り軸の目標位置である移動指令位置Pを求めて記憶し、送り軸駆動手段6により移動指令位置Pへ機械の各送り軸を移動させる。
あるいは、送り速度補正量算出手段4は、送り軸駆動手段6により移動指令位置Pへ機械の各送り軸を移動させる際の追従位置誤差量Edを計測・記憶することにより、追従位置誤差量Edを基に加工プログラム1で指令されている移動位置許容誤差量ε以内で各送り軸が移動することができるように現在の送り速度からの加減速量を求め、加工プログラム1で指令されている送り速度Fを補正し記憶する。送り軸移動指令算出手段5は、送り速度補正量算出手段4により補正された送り速度F’に従って、加工プログラム1で指令されている加工形状Loに沿った次の機械の各送り軸の目標位置である移動指令位置Pを求め記憶し、送り軸駆動手段6により移動指令位置Pへ機械の各送り軸を移動させる。
一方、例えば、特許文献1には、コーナ部の切削における加工誤差及び円弧切削における半径方向誤差を許容範囲内におさめる数値制御装置が開示されている。
特公昭63−21922号公報
従来の数値制御装置は、送り軸駆動手段6に記憶された追従位置誤差量Edを、加工精度及び加工面の品位に影響する加工対象ワークの形状面に垂直な成分及び水平な成分に分解することなく送り速度Fを補正していた。また、加工形状評価手段に記憶された位置ズレ量Esについても、同様に、加工精度及び加工面の品位に影響する加工対象ワークの形状面に垂直な成分及び水平な成分に分解することなく送り速度Fを補正していた。このため、従来の数値制御装置は、例えば、図4に示すような加工において、加工工具Tが加工プログラム1で指令されている加工形状Loから多少ずれた経路Ltを通過したとしても、加工対象ワークSの形状面(底面)に対する加工精度にはほとんど影響を与えないが、コーナー部などで送り速度を下げ、加工時間が長くなり加工効率を下げると共に、加工目が変わり加工面の状態を悪化させていた。すなわち、実際に加工面品位に影響する程度が判断できないという課題があった。
また、従来の数値制御装置は、送り速度補正量算出手段4が、補正された送り速度F’を求める際に基準となる加工形状Loからの位置ズレ量Esと、追従位置誤差量Edとの、いずれがより加工精度や加工面状態の品位に影響するかを判断しなかったため、位置ズレ量Es又は追従位置誤差量Edの一方だけが常に影響するとして、現状の送り速度に対する加減速量を求め送り速度を補正していた。このため、実際に加工精度に影響する程度が判断できないという課題があった。
本願の目的は、かかる課題を解決し、加工形状からの位置ズレ量や追従位置誤差量につき、実際に加工精度や加工面品位に影響する程度を判断しながら、機械の送り軸の送り速度を制御する機能を有する数値制御装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明に係る数値制御装置は、工作機械の送り軸の送り速度を制御する数値制御装置であって、工作機械の送り軸の現位置から加工位置までの移動変位量、送り速度、及び加工対象ワークの形状面にそれぞれ垂直な成分と水平な成分とに分解された移動位置許容誤差量の指令が記録された加工プログラムを入力して記憶する加工プログラム解釈手段と、送り軸を、指令された移動変位量及び送り速度、現位置から指令された加工位置へと移動させた際に実際に検出器で計測された送り軸の移動経路と指令経路とのズレ量を追従位置誤差量として記憶する送り軸駆動手段と、送り軸駆動手段に記憶された追従位置誤差量から加工精度及び加工面の品位に影響する加工対象ワークの形状面に垂直な成分及び水平な成分を算出し、垂直成分の誤差量を有効誤差量の垂直成分として記憶し、水平成分の誤差量を有効誤差量の水平成分として記憶する有効誤差量算出手段と、指令された移動変位量により定まる加工位置と、垂直成分及び水平成分ごとに記憶された、その加工位置における有効誤差量と、から指令された移動位置許容誤差量以内で送り軸が移動可能な、指令された送り速度に対する加減速量を求めて、送り速度を補正して記憶する送り速度補正量算出手段と、補正された送り速度に従って、加工プログラムに沿った、送り軸の次の目標位置である移動指令位置を求めて記憶し、送り軸駆動手段へ指令する送り軸移動指令算出手段と、を備えることを特徴とする。
また、数値制御装置は、さらに、前記送り軸駆動手段による送り軸の駆動に先立ち、送り軸を現位置から指令された加工位置へと移動させた際に発生すると予測される加工位置での位置ズレ量を、加工プログラムにおいて指令された移動変位量および送り速度に基づき算出して記憶する加工形状評価手段と、有効誤差量算出手段が、送り軸駆動手段に記憶された追従位置誤差量と、その加工位置における、加工形状評価手段に記憶された位置ズレ量と、から加工精度及び加工面の品位に影響する加工対象ワークの形状面に垂直な成分及び水平な成分を算出し、垂直成分の誤差量のうちより大きな値を有効誤差量の垂直成分として記憶し、水平成分の誤差量のうちより大きな値を有効誤差量の水平成分として記憶することが好ましい。
また、数値制御装置は、加工プログラム解釈手段が、送り軸の移動変位量に対応する、工作機械の送り軸方向の成分により表現された、加工対象ワークの形状面に垂直な方向の指令が記録された加工プログラムを記憶し、有効誤差量算出手段は、有効誤差量を算出する際に、その指令を、加工対象ワークの形状面に垂直な方向の情報として利用することが好ましい。
また、数値制御装置は、加工プログラム解釈手段が、複数の加工領域に区分された加工対象ワークのその区分ごとに、送り軸方向の成分により表現された、加工対象ワークの形状面に垂直な方向の指令が記録された加工プログラムを記憶し、有効誤差量算出手段は、有効誤差量を算出する際に、その指令を、加工対象ワークの形状面に垂直な方向の情報として利用することが好ましい。
さらに、数値制御装置は、加工プログラム解釈手段が、送り軸の移動変位量から求められる加工工具の進行方向と、加工工具の軸方向と、で定義されるローカル座標系上での方向成分により表現された、加工対象ワークの形状面に垂直な方向の指令が記録された加工プログラムを記憶し、有効誤差量算出手段は、有効誤差量を算出する際に、その指令を、加工対象ワークの形状面に垂直な方向の情報として利用することが好ましい。
請求項1記載の数値制御装置によれば、機械の各送り軸を移動させる際に生じる追従位置誤差量を、加工対象ワークの形状面に垂直な方向及び水平な方向に分解して評価できるため、実際に加工精度や加工面状態の品位に影響する度合が的確に判断でき、加工プログラムにより指令された送り速度から必要な加減速量を求めて送り速度を制御できる。したがって、加工精度や加工面状態の品位を低下させることなく平均送り速度を向上でき、より効率的な加工が可能となる。
請求項2記載の数値制御装置によれば、機械の各送り軸を移動させる際に生じる追従位置誤差量、及び加工形状からの位置ズレ量の双方を考慮して、実際に加工精度や加工面状態の品位に影響する度合を精度良く判断でき、加工プログラムにより指令された送り速度から必要な加減速量を求めて送り速度を制御することができる。したがって、加工精度や加工面状態の品位を低下させることなく平均送り速度を向上させることができ、より効率的な加工が可能となる。
請求項3、4、及び5記載の数値制御装置を用いることで、一般に加工位置によって変化する加工対象ワークの形状面に垂直な方向を、加工プログラムから逐次指定することができる。このことから、機械の送り軸を移動させる際に生じる追従位置誤差量や加工形状からの位置ズレ量に対する実際の加工精度や加工面状態の品位に影響する度合を、いずれの加工位置においても的確に判断することができる。したがって、より加工効率や加工面品位を良くすることが可能となる。
本発明に係る実施の一つの形態を、図1、図2、図3、図4及び図5に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の数値制御装置の一実施例の構成を示すブロック図である。図2及び図3は、本発明の数値制御装置の特徴である有効誤差量算出手段の一動作例を示すフローチャートである。図4及び図5は、本発明の数値制御装置の一動作例の説明図である。なお、図1において、図6と同様な構成要素には同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図1に示すように、本発明に係る数値制御装置は、加工プログラム1’を入力して記憶する加工プログラム解釈手段2’と、加工形状評価手段3と、送り速度補正量算出手段4’と、送り軸移動指令算出手段5と、送り軸駆動手段6と、有効誤差量算出手段10とから構成される。
(1)第1の実施例
加工プログラム1’は、機械の各送り軸の移動変位量(即ち加工形状)Lo、送り速度F、及び加工対象ワークの形状面にそれぞれ垂直な成分εvと水平な成分εhとに分解された移動位置許容誤差量εの指令を含む。また、加工プログラム解釈手段2’は、加工プログラム1’の上記指令を入力して記憶する。加工形状評価手段3は、送り軸駆動手段6により発生する加工位置での加工形状Loからの位置ズレ量Esを加工形状Loの軌跡の折れや曲率半径及び指令された送り速度F等の評価より予測し記憶する。送り軸駆動手段6は、加工プログラム1’により指令された加工形状Lo上の加工位置へ機械の送り軸を移動させ、その際の追従位置誤差量Edを検出器の計測から算出して記憶する。
有効誤差量算出手段10は、追従位置誤差量Edの加工対象ワークSの形状面に垂直な成分を垂直有効誤差量Evとして記憶する。同様に、追従位置誤差量Edの加工対象ワークSの形状面に水平な成分を水平有効誤差量Ehとして記憶する。送り速度補正量算出手段4’は、加工形状Loならびにその位置における有効誤差量(垂直成分Ev、水平成分Eh)から加工プログラム1’で指令された送り軸の移動位置許容誤差量(垂直成分εv、水平成分εh)以内で送り軸が移動することができるように補正した送り速度F’を記憶する。送り軸移動指令算出手段5は、補正された送り速度F’に従い加工プログラム1’で指令された加工形状Loに沿った次の機械の送り軸の目標位置である移動指令位置Pを求め記憶し、送り軸駆動手段6により移動指令位置Pへ機械の送り軸を移動させる。
次に、第1の実施例の数値制御装置の特徴である有効誤差量算出手段10の一動作例を、図2により詳細に説明する。
まず、送り軸駆動手段6に追従位置誤差量Edが記憶されているかを判定する(ステップS2)。もし追従位置誤差量Edが記憶されている場合には、追従位置誤差量Edと別途設定されている加工対象ワークSの形状面に垂直な方向を示す面単位法線ベクトルNとの内積である垂直追従位置誤差量を求める。また追従位置誤差量Edから垂直追従位置誤差量分の成分を除いた水平追従位置誤差量も求める(ステップS3)。追従位置誤差量Edが記憶されていない場合には、垂直追従位置誤差量、水平追従位置誤差量をそれぞれ0.0とする(ステップS4)。
そして、求めた垂直追従位置誤差量を有効誤差量(垂直成分Ev)とし、水平追従位置誤差量を有効誤差量(水平成分Eh)として有効誤差量算出手段10に記憶する(ステップS5)。
(2)第2の実施例
本発明の請求項2に係る第2の実施例を、図1、及び図3に基づいて詳細に説明する。
第2の実施例は、第1の実施例に対して有効誤差量算出手段10の動作が異なる。すなわち、第2の実施例における有効誤差量算出手段10は、追従位置誤差量Edの加工対象ワークSの形状面に垂直な成分と、対応する加工位置における加工形状Loからの位置ズレ量Esの加工対象ワークSの形状面に垂直な成分とを比較し、より誤差量の大きい方を垂直有効誤差量Evとして求め記憶する。同様に、有効誤差量算出手段10は、追従位置誤差量Edの加工対象ワークSの形状面に水平な成分と、対応する加工位置における加工形状Loからの位置ズレ量Esの加工対象ワークSの形状面に水平な成分とを比較し、より誤差量の大きい方を水平有効誤差量Ehとして求め記憶する。図1において(Es)の破線で示すように、第2の実施例では、有効誤差量算出手段10は、加工形状評価手段3に記憶された位置ズレ量Esを読み込む。
次に、第2の実施例の数値制御装置の特徴である有効誤差量算出手段10の一動作例を、図3により詳細に説明する。
まず、第1の実施例と同様にステップS2からS4を行う。さらに、加工形状評価手段3に加工形状Loからの位置ズレ量Esが記憶されているか判定し(ステップS5)、もし位置ズレ量Esが記憶されている場合には、位置ズレ量Esと面単位法線ベクトルNとの内積である垂直位置ズレ量を求める。また位置ズレ量Esから垂直位置ズレ量分の成分を除いた水平位置ズレ量も求める(ステップS6)。位置ズレ量Esが記憶されていない場合には、垂直位置ズレ量、水平位置ズレ量をともに0.0とする(ステップS7)。そして、求めた垂直追従位置誤差量と垂直位置ズレ量の大きいほうを有効誤差量(垂直成分Ev)とし、水平追従位置誤差量と水平位置ズレ量の大きいほうを有効誤差量(水平成分Eh)として有効誤差量算出手段10に記憶する(ステップS8)。
(3)第3の実施例
次に、本発明の請求項3、4、及び5に係る第3の実施例を図1、図2及び図3に基づき詳細に説明する。本発明の第3の実施例は、第1及び第2の実施例に以下の内容が追加されたものである。
本発明の第3の実施例では、加工プログラム解釈手段2’は、機械の各送り軸の移動変位量(加工形状)Loや送り速度F、移動位置許容誤差量(垂直成分εv、水平成分εh)の指令以外に、加工対象ワークSの形状面に垂直な方向Nを示す指令を含む加工プログラム1’を入力して記憶する。有効誤差量算出手段10は、図1の(N)の破線で示すように、加工プログラム解釈手段2’の加工対象ワークSの形状面に垂直な方向Nを示す指令を読み込む。
そして、第3の実施例の場合、有効誤差量算出手段10は、追従位置誤差量Edから実際に加工精度や加工面状態の品位に影響する加工対象ワークSの形状面に垂直な成分とそれ以外の水平な成分とをそれぞれ算出し、有効誤差量の垂直成分Ev及び有効誤差量の水平成分Ehとして記憶する。一方、第2の実施例の場合、有効誤差量算出手段10は、追従位置誤差量Edと位置ズレ量Esとから実際に加工精度や加工面状態の品位に影響する加工対象ワークSの形状面に垂直な成分と水平な成分とをそれぞれ算出する。さらに、よりズレ量の大きい方を有効誤差量の垂直成分Ev及び有効誤差量の水平成分Ehとして求めて記憶する。
また、本発明の第3の実施例における有効誤差量算出手段10の一動作例を図2及び図3により説明する。
第1の実施例の場合、有効誤差量算出手段10は、図2の破線で示すように、現加工位置に対する加工対象ワークSの形状面の面単位法線ベクトルNを加工プログラム解釈手段2’の垂直方向指令より求める(ステップS1)。以降の(ステップS2)から(ステップS5)までの各ステップは第1の実施例と同様である。第2の実施例の場合、有効誤差量算出手段10は、図3の破線で示すように、現加工位置に対する加工対象ワークSの形状面の面単位法線ベクトルNを加工プログラム解釈手段2’の垂直方向指令より求める(ステップS1)。以降の(ステップS2)から(ステップS8)までの各ステップは第2の実施例と同様である。
本発明の請求項3に係る第3の実施例をより詳細に説明する。数値制御装置の加工プログラム解釈手段2’は、加工プログラム1’で指令されている送り軸の移動変位量(加工形状)Loと共に、送り軸方向の成分で表現される、その加工位置での加工対象ワークSの形状面に垂直な面法線ベクトルの指令も入力して記憶する。そして、有効誤差量算出手段10は、加工プログラム解釈手段2’の現加工位置に対応する面法線ベクトルの指令より加工対象ワークSの形状面に垂直な面単位法線ベクトルNを求め採用する。
本発明の請求項4に係る第3の実施例をより詳細に説明する。本実施例では、加工プログラム1’には複数の領域区分が設けられる。数値制御装置の加工プログラム解釈手段2’は、各領域区分に対し領域内での加工対象ワークSの形状面に垂直な面法線ベクトルの指令を送り軸方向の成分で表現された加工プログラム1’を入力して記憶する。そして、有効誤差量算出手段10は、加工プログラム解釈手段2’から現加工位置に該当する領域区分の面法線ベクトルの指令を選択し、加工対象ワークSの形状面に垂直な面単位法線ベクトルNを求め採用する。
本発明の請求項5に係る第3の実施例をより詳細に説明する。本実施例では、例えば、図5のように、加工工具Tの進行方向xとその加工位置での工具軸方向に共に垂直な方向をy、工具軸方向側で方向xと方向yに垂直な方向をzとしてローカル座標系(x、y、z)を定義する。ある加工位置での加工対象ワークSの形状面に垂直な面法線ベクトルNsを上述したローカル座標系(x、y、z)方向の成分で表現する指令を含む加工プログラム1’を、加工プログラム解釈手段2’にて入力して記憶する。そして、有効誤差量算出手段10は、加工プログラム解釈手段2’の現加工位置に対応する面法線ベクトルの指令Nsを選択し、加工対象ワークSの形状面に垂直な面単位法線ベクトルNを求め採用する。
なお、本発明の第3の実施例の形態において、加工プログラム1’で指令している加工対象ワークSの形状面に垂直な面法線ベクトルNの情報を、加工プログラム1’で指令する代わりに、外部より指定できるように面法線ベクトル入力手段を追加しても良い。
一般に、数値制御装置が機械の送り軸の送り速度を制御しても、送り軸が移動する際には、加工プログラムに指令された加工形状からの位置ズレや追従位置誤差が発生する。本発明に係る数値制御装置によれば、位置ズレや追従位置誤差の量のうち、実際に加工精度や加工面状態の品位に影響する度合を考慮して送り軸の送り速度を制御することができるため、加工精度や加工面状態の品位を低下させることなく加工に要する時間をより短くすることができ加工効率の良い制御が可能となる。また、送り速度の減速も軽減できるため加工面上の加工目の変化も少なくなり加工面品位が向上する。
本発明の第1、第2及び第3の実施例の構成を示すブロック図である。 本発明の第1及び第3の実施例の一動作例を示すフローチャートである。 本発明の第2及び第3の実施例の一動作例を示すフローチャートである。 本発明の第1、第2及び第3の実施例の説明図である。 本発明の第1、第2及び第3の実施例の説明図である。 従来の数値制御装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 加工プログラム、1’ 加工プログラム(垂直方向の指令を含む)、2 加工プログラム解釈手段、2’ 加工プログラム解釈手段(垂直方向の指令を記憶する)、3 加工形状評価手段、4 送り速度補正量算出手段、4’ 送り速度補正量算出手段(垂直、水平方向成分を区分する)、5 送り軸移動指令算出手段、6 送り軸駆動手段、10 有効誤差量算出手段、Lo 送り軸の移動変位量(加工形状)、Lt 加工工具のずれた経路、F 送り速度、F’ 補正送り速度、ε 移動位置許容誤差量、εv 移動位置許容誤差量(垂直成分)、εh 移動位置許容誤差量(水平成分)、S 加工対象ワーク、N 加工対象ワークの形状面に垂直な面単位法線ベクトル、Ns ある加工位置での加工対象ワーク形状面に垂直な面法線ベクトル、Es 位置ズレ量、Ed 追従位置誤差量、Ev 有効誤差量(垂直成分)、Eh 有効誤差量(水平成分)、P 移動指令位置、T 加工工具、x 加工工具Tの進行方向、y 加工工具Tの進行方向とその加工位置での工具軸方向に共に垂直な方向、z 工具軸方向側で方向xと方向yに垂直な方向。

Claims (5)

  1. 工作機械の送り軸の送り速度を制御する数値制御装置であって、
    工作機械の送り軸の現位置から加工位置までの移動変位量、送り速度、及び加工対象ワークの形状面にそれぞれ垂直な成分と水平な成分とに分解された移動位置許容誤差量の指令が記録された加工プログラムを入力して記憶する加工プログラム解釈手段と、
    送り軸を、指令された移動変位量及び送り速度、現位置から指令された加工位置へと移動させた際に実際に検出器で計測された送り軸の移動経路と指令経路とのズレ量を追従位置誤差量として記憶する送り軸駆動手段と
    送り軸駆動手段に記憶された追従位置誤差量から加工精度及び加工面の品位に影響する加工対象ワークの形状面に垂直な成分及び水平な成分を算出し、垂直成分の誤差量を有効誤差量の垂直成分として記憶し、水平成分の誤差量を有効誤差量の水平成分として記憶する有効誤差量算出手段と、
    指令された移動変位量により定まる加工位置と、垂直成分及び水平成分ごとに記憶された、その加工位置における有効誤差量と、から指令された移動位置許容誤差量以内で送り軸が移動可能な、指令された送り速度に対する加減速量を求めて、送り速度を補正して記憶する送り速度補正量算出手段と、
    補正された送り速度に従って、加工プログラムに沿った、送り軸の次の目標位置である移動指令位置を求めて記憶し、送り軸駆動手段へ指令する送り軸移動指令算出手段と、
    を備えることを特徴とする数値制御装置。
  2. 請求項1に記載の数値制御装置において、さらに、
    前記送り軸駆動手段による送り軸の駆動に先立ち、送り軸を現位置から指令された加工位置へと移動させた際に発生すると予測される加工位置での位置ズレ量を、加工プログラムにおいて指令された移動変位量および送り速度に基づき算出して記憶する加工形状評価手段と、
    有効誤差量算出手段は、送り軸駆動手段に記憶された追従位置誤差量と、その加工位置における、加工形状評価手段に記憶された位置ズレ量と、から加工精度及び加工面の品位に影響する加工対象ワークの形状面に垂直な成分及び水平な成分を算出し、垂直成分の誤差量のうちより大きな値を有効誤差量の垂直成分として記憶し、水平成分の誤差量のうちより大きな値を有効誤差量の水平成分として記憶することを特徴とする数値制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の数値制御装置において、
    加工プログラム解釈手段は、送り軸の移動変位量に対応する、工作機械の送り軸方向の成分により表現された、加工対象ワークの形状面に垂直な方向の指令が記録された加工プログラムを記憶し、
    有効誤差量算出手段は、有効誤差量を算出する際に、その指令を、加工対象ワークの形状面に垂直な方向の情報として利用することを特徴とする数値制御装置。
  4. 請求項1又は2に記載の数値制御装置において、
    加工プログラム解釈手段は、複数の加工領域に区分された加工対象ワークのその区分ごとに、送り軸方向の成分により表現された、加工対象ワークの形状面に垂直な方向の指令が記録された加工プログラムを記憶し、
    有効誤差量算出手段は、有効誤差量を算出する際に、その指令を、加工対象ワークの形状面に垂直な方向の情報として利用することを特徴とする数値制御装置。
  5. 請求項1又は2に記載の数値制御装置において、
    加工プログラム解釈手段は、送り軸の移動変位量から求められる加工工具の進行方向と、加工工具の軸方向と、で定義されるローカル座標系上での方向成分により表現された、加工対象ワークの形状面に垂直な方向の指令が記録された加工プログラムを記憶し、
    有効誤差量算出手段は、有効誤差量を算出する際に、その指令を、加工対象ワークの形状面に垂直な方向の情報として利用することを特徴とする数値制御装置。
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