JP7087460B2 - 生体情報検出センサ - Google Patents

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本発明は、生体が着座するシートに配置され、当該生体の生体情報を検出する生体情報検出センサに関するものである。
従来より、この種の生体情報検出センサとして、次のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、この生体情報検出センサは、第1圧電素子を搭載する第1基板と、第2圧電素子を搭載する第2基板とを有し、第1基板には、生体と接触して生体情報が印加される剛体が備えられている。また、第1基板と第2基板との間には、生体情報を減衰させる硬度を有する材料で構成された緩衝部材が配置されている。
このような生体情報検出センサでは、第1圧電素子には、剛体および第1基板を介して生体の脈拍または心拍等の生体情報が印加されると共に、第1基板を介して生体の振動に伴うノイズが印加される。また、第2圧電素子には、第1基板と第2基板との間に緩衝部材が配置されているため、剛体に印加された生体情報が第2基板に印加され難く、ノイズが主に印加される。このため、第1圧電素子は、生体情報およびノイズに応じた信号を出力し、第2圧電素子は、ノイズに応じた信号を出力する。したがって、第1圧電素子から出力される信号と第2圧電素子から出力される信号との差を演算することにより、ノイズに起因する信号がキャンセルされる。
特開2016-129635号公報
しかしながら、上記のような生体情報検出センサでは、例えば、車両用シートに配置されて乗員の生体情報を検出するのに適用される場合、乗員が車両用シートに着座することによる大きな押圧力により、緩衝部材が潰れてしまう可能性がある。そして、緩衝部材が潰れてしまうと、当該緩衝部材を介して第2基板に生体情報が伝播され易くなる。このため、上記のような生体情報検出センサでは、第2圧電素子からも生体情報に応じた信号が出力され、検出精度が低下する可能性がある。つまり、上記生体情報検出センサでは、大きな押圧力が印加され得る状況下で使用される場合には、検出精度が低下する可能性があるという問題がある。
本発明は上記点に鑑み、大きな押圧力が印加される状況下においても、検出精度が低下することを抑止できる生体情報検出センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1では、生体が着座するシート(2)に配置され、生体の生体情報を検出する生体情報検出センサであって、一面(10a)を有する基板(10)と、圧力に応じた信号を出力する第1圧電素子(23)を有する第1センサ部(20)と、圧力に応じた信号を出力する第2圧電素子(31)を有する第2センサ部(30)と、第1センサ部および第2センサ部を覆う状態で基板に備えられ、生体情報に起因する圧力が印加される保護部材(40)と、第1圧電素子から出力される信号と第2圧電素子から出力される信号との差に基づいた検出信号を出力する信号処理回路(60)と、を備え、第1センサ部および第2センサ部は、共通の基板に搭載されており、保護部材は、基板より生体が着座した際に当接する部分側に配置され、生体がシートに着座した際に押し潰されることで圧力を伝播するものであり、第1センサ部は、構造体(21)、第1圧電素子が基板側から順に積層され、生体がシートに着座した際に生体情報が保護部材を介して伝播されることで生体情報を含む信号を出力し、構造体は、基板の一面からの高さが第2センサ部における基板の一面からの高さより高くされ、生体がシートに着座した際においても、基板の一面からの高さが第2センサ部における基板の一面からの高さより高くなる構成とされており、基板の一面には、第2センサ部を挟んで第1センサ部と反対側に、第1センサ部における構造体と同じ材料で構成され、基板の一面からの高さが第2センサ部における基板の一面からの高さより高くされた構造体(71)を含むストッパ部(70)が配置されている
これによれば、構造体は、生体がシートに着座した際においても、基板の一面からの高さが第2センサ部における基板の一面からの高さより高くなる構成とされている。このため、生体がシートに着座した際、構造体により、保護部材のうちの構造体より基板側の部分が押し潰されることが抑制される。したがって、構造体より基板側に位置する第2センサ部に生体情報に起因する圧力が印加されることが抑制され、検出精度が低下することを抑制できる。
また、第1センサ部および第2センサ部が共通の基板に搭載されている。つまり、第1圧電素子および第2圧電素子が共通の基板に搭載されている。このため、構造の簡素化を図ることができる。
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
第1実施形態における生体情報検出センサの構成を示す断面図である。 図1に示す第1圧電素子および第2圧電素子の電気的な構成を示す回路図である。 図1に示す生体情報検出センサを車両用シートに備えた適用例を示す斜視模式図である。 図1に示す生体情報検出センサを車両用シートに備えた適用例を示す断面模式図である。 図1の下側弾性部材と異なる材料を用いて構成された下側弾性部材を有する第1センサ部に生体圧力が印加された際の模式図である。 図1に示す第1センサ部に生体圧力が印加された際の模式図である。 第2実施形態における生体情報検出センサの構成を示す断面図である。 図6中の上側弾性部材が配置された第1圧電素子から出力される第1センサ信号と、上側弾性部材が配置されていない第1圧電素子から出力される第1センサ信号とを示す測定結果であり、高周波成分を印加した場合の測定結果である。 図6中の上側弾性部材が配置された第1圧電素子から出力される第1センサ信号と、上側弾性部材が配置されていない第1圧電素子から出力される第1センサ信号とを示す測定結果であり、低周波成分を印加した場合の測定結果である。 第3実施形態における生体情報検出センサの構成を示す断面図である。 図8に示す生体情報検出センサにおいて、ランダムに振動を印加した場合の第1圧電素子から出力される第1センサ信号を示す測定結果である。 図8に示す生体情報検出センサにおいて、ランダムに振動を印加した場合の第2圧電素子から出力される第2センサ信号を示す測定結果である。 図9Aの第1センサ信号と図9Bの第2センサ信号を重ねた図である。 図9Aの第1センサ信号と図9Bの第2センサ信号の差を演算した結果である。 図9Aに示す第1センサ信号を周波数変換した結果である。 図9Bに示す第2センサ信号を周波数変換した結果である。 図9Cに示す第1センサ信号および第2センサ信号を周波数変換した結果である。 図9Dに示す演算結果を周波数変換した結果である。 図8に示す生体情報検出センサにおいて、1.5Hzの振動を印加した場合の第1圧電素子から出力される第1センサ信号を示す測定結果である。 図8に示す生体情報検出センサにおいて、1.5Hzの振動を印加した場合の第2圧電素子から出力される第2センサ信号を示す測定結果である。 図11Aの第1センサ信号と図11Bの第2センサ信号を重ねた図である。 図11Aの第1センサ信号と図11Bの第2センサ信号の差を演算した結果である。 図11Aに示す第1センサ信号を周波数変換した結果である。 図11Bに示す第2センサ信号を周波数変換した結果である。 図11Cに示す第1センサ信号および第2センサ信号を周波数変換した結果である。 図11Dに示す演算結果を周波数変換した結果である。 図8に示す生体情報検出センサにおいて、車両を走行させた場合の第1圧電素子から出力される第1センサ信号を示す実験結果である。 図8に示す生体情報検出センサにおいて、車両を走行させた場合の第2圧電素子から出力される第2センサ信号を示す実験結果である。 図13Aの第1センサ信号と図13Bの第2センサ信号を重ねた図である。 図13Aの第1センサ信号と図13Bの第2センサ信号の差を演算した結果である。 第3実施形態の変形例における生体情報検出センサの構成を示す断面図である。 第4実施形態における生体情報検出センサの構成を示す断面図である。 他の実施形態における生体情報検出センサの構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態の生体情報検出センサは、生体の心拍や脈拍等の生体情報を検出するのに利用されると好適である。
まず、本実施形態の生体情報検出センサの構成について図1および図2を参照しつつ説明する。図1に示されるように、生体情報検出センサ1は、基板10を備えている。本実施形態では、基板10は、アスカ-C硬度が5~29程度であるポリウレタン等で構成される。また、本実施形態では、基板10には、図2に示される信号処理回路60が備えられ、信号処理回路60には差動増幅器61が備えられている。
基板10の一面10a上には、第1センサ部20が配置されている。本実施形態では、第1センサ部20は、適宜図示しない接着剤等を介し、基板10側から構造体21、下側弾性部材22、第1圧電素子23が順に積層されて構成されている。
構造体21は、アスカ-C硬度が30~50であるNBRスポンジやシリコーンスポンジ等の発泡ゴム等で構成されている。つまり、構造体21は、基板10よりアスカ-C硬度が高く、変形し難い材料で構成されている。なお、構造体21は、基板10の一面10aからの高さが後述する第2センサ部30における基板10の一面10aからの高さよりも高くされている。言い換えると、構造体21は、厚さが後述する第2圧電素子31の厚さよりも厚くされている。
下側弾性部材22は、構造体21よりもアスカ-C硬度が低い材料で構成されている。下側弾性部材22は、本実施形態では、アスカ-C硬度が5以下である多孔質部材としてのウレタンフォーム等で構成されている。
第1圧電素子23は、薄膜状の圧電フィルムが一対の電極に挟まれ、圧力に応じた信号を出力する一般的なものが用いられる。この場合、圧電フィルムは、チタン酸ジルコン酸鉛(すなわち、PZT)等の無機圧電材料で構成されていてもよく、ポリフッ化ビニルデン(すなわち、PVDF)等の高分子材料で構成されていてもよい。さらには、圧電フィルムは、キラル高分子等の高分子材料で構成され、指向性を有する構成とされていてもよい。
なお、指向性を有する構成とは、本実施形態では、後述する図4のように配置された場合、脈拍や心拍等の生体情報が印加される方向の感度を有する構成ということもできる。また、第1圧電素子23は、図1とは別断面において、電極に配線が備えられている。そして、第1圧電素子23は、図2に示されるように、当該配線を介し、基板10に備えられた差動増幅器61における一方の入力端子に接続されている。つまり、第1圧電素子23から出力される第1センサ信号は、差動増幅器61における一方の入力端子に入力されるようになっている。
また、基板10の一面10a上には、第2センサ部30が配置されている。つまり、第1センサ部20と第2センサ部30とは、共通の基板10に搭載されている。第2センサ部30は、第2圧電素子31を有している。本実施形態では、第2圧電素子31は、第1圧電素子23と同様のもので構成されている。そして、第2圧電素子31は、図2に示されるように、配線を介し、基板10に備えられた差動増幅器61における他方の入力端子に接続されている。つまり、第2圧電素子31から出力される第2センサ信号は、差動増幅器61における他方の入力端子に入力されるようになっている。このため、差動増幅器61は、第1圧電素子23から出力された第1センサ信号と、第2圧電素子31から出力された第2センサ信号との差を検出信号として出力する。
さらに、基板10の一面10a上には、第1センサ部20および第2センサ部30を覆うように保護部材40が配置されている。具体的には、保護部材40には、第1センサ部20の外形に沿って壁面が形造られた凹部40aが形成されていると共に、第2センサ部30の外形よりも大きい窪み部40bが形成されている。なお、本実施形態では、窪み部40bは、基板10の一面10aから当該窪み部40bにおける底面までの長さが、第1センサ部20の構造体21における基板10の一面10aからの高さよりも長くされている。
そして、保護部材40は、凹部40a内に第1センサ部20が収容されると共に当該凹部40aの壁面が第1センサ部20と当接するように配置されている。より詳しくは、保護部材40は、第1圧電素子23と当接するように配置されている。また、保護部材40は、窪み部40b内に第2センサ部30が収容されると共に当該窪み部40bと当接しないように、基板10の一面10a上に配置されている。つまり、保護部材40は、第2センサ部30との間に空間50が構成されるように、基板10の一面10a上に配置されている。
なお、保護部材40は、アスカ-C硬度が構造体21より低く、アスカ-C硬度が5程度であるウレタンフォーム等で構成されている。また、保護部材40は、押し潰されると硬度が高くなり、圧力を伝播し易くなる。言い換えると、保護部材40は、押し潰されていない部分は、圧力を減衰する緩衝部材としての機能を発揮する。
以上が本実施形態における生体情報検出センサ1の構成である。次に、上記生体情報検出センサ1の作動について説明する。以下では、例として、車両用シートに生体情報検出センサ1を配置して生体情報検出装置を構成し、乗員の生体情報を検出するのに適用した例について説明する。
図3および図4に示されるように、座部2aと背もたれ部2bを有する車両用シート2に生体情報検出センサ1が配置される場合、例えば、生体情報検出センサ1は、車両用シート2の座部2aにおける内部に配置される。つまり、生体情報検出センサ1は、車両用シート2に乗員が着座した際、乗員の大腿部下方に位置するように配置される。より詳しくは、生体情報検出センサ1は、車両用シート2に乗員が着座した際、保護部材40を挟んで基板10が乗員の大腿部と反対側に位置するように配置される。つまり、生体情報検出センサ1は、保護部材40が基板10より車両用シート2に乗員が着座した際に当接する部分側に配置される。
このため、乗員の脈拍や心拍等の生体情報に起因する圧力(以下では、生体圧力という)は、保護部材40側から基板10側に向かって印加される。言い換えると、生体圧力は、保護部材40に対し、第1センサ部20における構造体21、下側弾性部材22、第1圧電素子23の積層方向(以下では、単に積層方向という)に沿って印加される。
そして、車両用シート2に乗員が着座して大きな押圧力が印加されると、保護部材40のうちの構造体21より基板10と反対側の部分が押し潰されることで生体圧力を伝播し易い状態となる。このため、保護部材40に生体圧力が印加されると、構造体21より基板10と反対側に位置する第1圧電素子23には、保護部材40から生体圧力が印加され、生体情報に応じた信号が出力される。つまり、第1圧電素子23から出力される第1センサ信号には、生体情報に応じた信号が含まれることになる。
また、本実施形態では、下側弾性部材22がアスカ-C硬度が5以下の多孔質部材で構成されている。このため、感度の向上を図ることができる。ここで、第1センサ部20の積層方向に生体圧力が印加された際の下側弾性部材22の状態について、下側弾性部材22が上記硬度を有する多孔質部材で構成されている場合と、他の部材で構成されている場合とを比較して説明する。なお、構造体21は、上記のように下側弾性部材22よりアスカ-C硬度が高い材料を用いて構成されているため、生体圧力によって変形し難くなっている。
まず、図5Aを参照し、下側弾性部材J22が上記下側弾性部材22と異なる材料、例えば、アスカ-C硬度が50程度であるウレタンゴムで構成されている場合について説明する。このような下側弾性部材J22を用いた場合、第1センサ部20の積層方向に生体圧力が印加されると、構造体21のアスカ-C硬度が高いため、図5A中の点線で示されるように、下側弾性部材J22は、第1圧電素子23側の面が全体的に下方に変位すると共に、側面が外側に膨らむように変形する。この際、第1圧電素子23は、下側弾性部材J22が全体的に下方に変位するため、下側弾性部材J22の変位に伴って下方に変位するものの、下側弾性部材J22の変位に起因する変形が少ない。このため、第1圧電素子23は、第1圧電素子23自体に印加された生体圧力に応じた信号を出力する。
これに対し、図5Bに示されるように、下側弾性部材22をアスカ-C硬度が5以下の多孔質部材で構成した場合、第1センサ部20の積層方向に生体圧力が印加されると、図5B中の点線で示されるように、下側弾性部材22は、第1圧電素子23側の面の中央部が内部に収縮するように変形する。そして、第1圧電素子23は、下側弾性部材22に固定されているため、下側弾性部材22の変形に伴って変形する。つまり、第1圧電素子23は、中央部が構造体21側に変位するように変形する。このため、第1圧電素子23は、第1圧電素子23自体に印加された生体圧力、および第1圧電素子23の変形に応じた信号を出力する。すなわち、下側弾性部材22は、生体情報を増幅する増幅器としての機能も有しているといえる。したがって、このような下側弾性部材22を用いることにより、感度の向上を図ることができる。
なお、下側弾性部材22は、変形することによって生体圧力を減衰させる機能も有している。このため、本実施形態のように、第1圧電素子23の下方に配置することにより、第1圧電素子23の感度を向上させつつ、構造体21側に生体圧力が伝播されることを抑制できる。
一方、第2センサ部30は、保護部材40との間に空間50が構成されるように配置されている。つまり、第2センサ部30は、保護部材40から生体圧力が直接印加され難くなっている。
また、保護部材40のうちの構造体21より基板10側の部分は、構造体21によって押し潰され難くなっている。このため、保護部材40から基板10に生体圧力が伝播されることも抑制され、基板10を介して第2センサ部30に生体圧力が伝播されることが抑制される。
なお、構造体21は、上記のように、アスカ-C硬度が高く、変形し難い材料で構成されているが、より具体的には、想定され得る圧力が保護部材40に印加されたとしても変形し難い材料で構成されている。なお、ここでの想定される圧力とは、検出対象の生体情報に起因するもののみではなく、適用される条件下で想定される圧力のことを意味している。例えば、車両用シート2に配置される場合には、乗員の生体情報のみではなく、乗員が着座した際や動いた際等に発生する圧力も含まれる。
さらに、本実施形態では、基板10は、第1センサ部20における構造体21よりもアスカ-C硬度が低くされている。このため、基板10が構造体21のアスカ-C硬度以上とされている場合と比較して、生体圧力が基板10に印加された際、当該基板10にて生体圧力が減衰され易くなる。したがって、保護部材40から第1センサ部20を介して基板10に印加された生体圧力、および保護部材40から基板10に直接印加された生体圧力が第2センサ部30に伝播されることが抑制される。つまり、本実施形態では、第2圧電素子31から生体圧力に伴う信号が出力され難くなっている。
また、生体情報検出センサ1には、車両用シート2が搭載される車両の振動、乗員の筋収縮による体表面の微細運動、および乗員が体勢を変化させたり大腿部を揺らしたり等した際に発生する振動も印加される。この場合、これらの動きに伴う振動は、生体情報と比較すると極めて大きな振動となり、このような大きな振動の場合には座部2a全体が振動する。つまり、生体情報検出センサ1の全体が振動し、基板10の全体が振動する。このため、第1圧電素子23は、基板10から振動に起因する圧力(以下では、ノイズ圧力という)が印加され、ノイズ圧力に応じた信号も出力する。つまり、第1圧電素子23は、第1センサ信号として、生体圧力に応じた信号と、ノイズ圧力に応じた信号を出力する。また、第2圧電素子31は、基板10からノイズ圧力が印加され、ノイズ圧力に応じた信号を出力する。そして、差動増幅器61は、第1圧電素子23から出力された第1センサ信号と、第2圧電素子31から出力された第2センサ信号との差を検出信号として出力する。この際、第1センサ信号に含まれるノイズ信号と第2センサ信号に含まれるノイズ信号とがキャンセルされるため、検出信号としてノイズ圧力に応じた信号が低減された信号が出力される。
以上説明したように、本実施形態では、構造体21は、保護部材40より硬度が高い材料で構成され、基板10からの高さが第2センサ部30における基板10からの高さより高くされている。このため、乗員が車両用シート2に着座した際等における大きな押圧力が印加された際、保護部材40のうちの構造体21より基板10側の部分が押し潰されることが抑制される。したがって、保護部材40のうちの構造体21より基板10側の部分を介して第2センサ部30に生体情報が印加されることを抑制できる。したがって、検出精度が低下することを抑制できる。
また、保護部材40には、第2センサ部30との間に空間50を構成する窪み部40bが形成されている。このため、保護部材40から直接第2センサ部30に生体圧力が印加されることが抑制され、さらに検出精度が低下することを抑制できる。
さらに、第1センサ部20および第2センサ部30が共通の基板10に搭載されている。つまり、第1圧電素子23および第2圧電素子31が共通の基板10に搭載されている。このため、構造の簡素化を図ることができ、ひいては製造工程の簡略化を図ることができる。
また、下側弾性部材22は、アスカ-C硬度が5以下の多孔質部材で構成され、構造体21は、下側弾性部材22よりアスカ-C硬度が高い材料で構成されている。このため、第1圧電素子23側から生体圧力が印加されると、下側弾性部材22は、第1圧電素子23側の面の中央部が内部に収縮するように変形する。そして、第1圧電素子23も下側弾性部材22の変形に伴って変形する。したがって、下側弾性部材22に増幅器としての機能も発揮させることができ、感度の向上を図ることができる。
さらに、基板10は、構造体21よりもアスカ-C硬度の低い材料で構成されている。このため、基板10が構造体21のアスカ-C硬度以上の材料で構成されている場合と比較して、生体圧力が基板10に印加された際、当該基板10にて生体圧力を減衰させ易くなる。したがって、生体圧力が基板10を介して第2センサ部30に印加されることを抑制できる。つまり、第2センサ信号に、生体圧力に応じた信号が含まれることを抑制できる。
また、第1圧電素子23および第2圧電素子31を指向性を有する材料で構成した場合、第1圧電素子23および第2圧電素子31は、生体圧力が印加される方向に感度を有するように配置される。つまり、図4中の上下方向に感度を有するように配置される。このため、第1圧電素子23および第2圧電素子31を指向性を有する材料で構成した場合には、車両の前後方向における振動等によって基板10が車両の前後方向に振動したとしても、当該振動に起因する圧力を信号として出力しない。このため、さらに検出精度が低下することを抑制できる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して、第1圧電素子23の上方に上側弾性部材を追加したものであり、その他に関しては上記第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図6に示されるように、第1センサ部20は、第1圧電素子23を挟んで下側弾性部材22と反対側に配置される上側弾性部材24を有している。つまり、第1センサ部20は、第1圧電素子23の上方に配置される上側弾性部材24を有している。言い換えると、第1センサ部20は、基板10側から構造体21、下側弾性部材22、第1圧電素子23、上側弾性部材24が順に積層されて構成されている。上側弾性部材24は、下側弾性部材22より高周波数成分を減衰し易く、下側弾性部材22より低周波数成分を減衰し難い材料で構成されている。例えば、上側弾性部材24は、このような特性を有する材料として、アスカ-C硬度が30程度であり、粘弾性を有するウレタンエラストマー材やシリコーンゲル等で構成されている。
なお、生体の心拍や脈拍等の生体情報に起因する圧力は、1~1.2Hz程度の低周波数成分である。また、筋収縮による体表面の微細運動等における生体の振動等による動きは、20~30Hz程度の高周波数成分となり、乗員が体勢を変化させたり大腿部を揺らしたり等した際に発生する振動、および車両の振動等も生体情報に起因する圧力よりも高周波成分となる。このため、上側弾性部材24は、生体の振動等に起因する高周波数成分を減衰し易く、生体情報に起因する低周波数成分を減衰し難い材料で構成されているともいえる。
ここで、本発明者らは、上側弾性部材24をアスカ-C硬度が30であるウレタンエラストマー材で構成した場合について検討を行い、図7Aおよび図7Bに示す測定結果を得た。なお、図7Aは、振動加振機能を備えたドライビングシミュレータの車両用シート2に生体情報検出センサ1を配置し、10~100Hzの高周波数を有する振動をランダムに印加した場合の測定結果である。図7Bは、振動加振機能を備えたドライビングシミュレータの車両用シート2に生体情報検出センサ1を配置し、1~1.5Hzの低周波数を有する振動をランダムに印加した場合の測定結果である。また、図7Aおよび図7Bは、上側弾性部材24を配置した場合の測定と、上側弾性部材24を配置していない場合の測定とを別々に行い、得られた各測定結果を重ねた図である。
図7Aに示されるように、上側弾性部材24を配置した場合には、上側弾性部材24を配置していない場合より、高周波成分に関する信号が小さくなることが確認される。また、図7Bに示されるように、上側弾性部材24を配置しても、上側弾性部材24を配置していない場合と同様の振幅を有する信号となることが確認される。つまり、本実施形態では、上側弾性部材24は、高周波成分を減衰し易く、低周波成分を減衰し難い材料で構成されていることが確認される。なお、ここでは、上側弾性部材24をウレタンエラストマー材で構成した場合の測定結果を示したが、上側弾性部材24をシリコーンゲルで構成しても同様の結果となる。
以上説明した本実施形態では、第1圧電素子23の上方に上側弾性部材24が配置されている。そして、上側弾性部材24は、下側弾性部材22より高周波数成分を減衰し易い材料で構成されている。このため、第1圧電素子23は、保護部材40から上側弾性部材24を介してノイズ圧力が印加されることが抑制される。つまり、第1圧電素子23の上方側からノイズ圧力が印加されることが抑制される。このため、第1圧電素子23に印加されるノイズ圧力と第2圧電素子31に印加されるノイズ圧力の差を低減でき、検出精度の向上を図ることができる。
また、上側弾性部材24は、下側弾性部材22より低周波数成分を減衰し難い材料で構成されている。このため、上側弾性部材24によって生体圧力を減衰してしまうことを抑制できる。つまり、感度が低下してしまうことを抑制できる。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第2実施形態に対して、第2圧電素子31の上方にも上側弾性部材を追加したものであり、その他に関しては上記第2実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図8に示されるように、第2センサ部30は、第2圧電素子31を挟んで基板10と反対側に配置される上側弾性部材32を有している。つまり、第2センサ部30は、第2圧電素子31の上方に配置される上側弾性部材32を有している。言い換えると、第2センサ部30は、基板10側から第2圧電素子31、上側弾性部材32が順に積層されて構成されている。本実施形態では、第2センサ部30における上側弾性部材32は、第2センサ部30における上側弾性部材24と同様のもので構成されている。
ここで、本発明者らは、本実施形態の生体情報検出センサ1を振動加振機能を備えたドライビングシミュレータの車両用シート2に配置して検討を行い、図9A~図9D、図10A~図10D、図11A~図11D、図12A~図12Dに示す測定結果を得た。なお、図9Aおよび図9Bは、車両用シート2に乗員が着座した状態で0.1~10Hzの周波数を有する振動をランダムに印加した場合の測定結果である。図11Aおよび図11Bは、車両用シート2に乗員が着座した状態で1.5Hzの周波数を有する振動を印加した場合の測定結果である。
図9A、図9B、図10A、図10B、図11A、図11B、図12A、および図12Bに示されるように、第1圧電素子23から第1センサ信号が出力され、第2圧電素子31から第2センサ信号が出力されていることが確認される。そして、図9C、図10C、図11C、および図12Cに示されるように、第1センサ信号と第2センサ信号とを重ね合わせると、第1センサ信号と第2センサ信号とが完全には一致せず、各ピーク部分でずれが発生していることが確認される。これは、上記のように、第1センサ信号が生体圧力およびノイズ圧力に応じた信号となると共に第2センサ信号がノイズ圧力に応じた信号となるためである。
このため、図9D、図10D、図11D、および図12Dに示されるように、第1センサ信号と第2センサ信号との差を演算すると、第1センサ信号に含まれるノイズ信号と第2センサ信号に含まれるノイズ信号とがキャンセルされた検出信号となる。以上より、検出信号は、ノイズ圧力に応じた信号が低減された信号となっていることが確認される。つまり、本発明者らは、振動加振機能を備えたドライビングシミュレータでの測定結果上では、検出信号がノイズ圧力に応じた信号が低減された信号となることを確認した。
なお、例えば、図9D等では、矢印Aで示す大きなピークの後に矢印Bで示す微小なピークが示されている。この微小なピークは、ノイズ圧力に起因するものではなく、心周期のうちの心房収縮期におけるQ波や等容性収縮期におけるS波に相当するピークである。また、図10Dおよび図12Dに示されるように、生体情報に起因する圧力は、約1.2Hz程度の低周波成分であることも確認される。
そして、本発明者らは、本実施形態の生体情報検出センサ1を車両用シート2に配置して実際に車両を走行させ、図13A~図13Dに示す実験結果を得た。なお、図13A~図13Dは、車両を80km/hで走行させた場合の実験結果である。
図13Aおよび図13Bに示されるように、第1圧電素子23から第1センサ信号が出力されていると共に、第2圧電素子31から第2センサ信号が出力されていることが確認される。そして、図13Cに示されるように、第1センサ信号と第2センサ信号とを重ね合わせると、上記図9Cおよび図11Cと同様に、第1センサ信号と第2センサ信号とが完全に一致せず、各ピーク部分でずれが発生していることが確認される。
このため、図13Dに示されるように、第1センサ信号と第2センサ信号との差を演算すると、第1センサ信号に含まれるノイズ信号と第2センサ信号に含まれるノイズ信号とがキャンセルされた検出信号となる。つまり、上記測定結果と同様の結果となることが確認される。なお、信号処理回路60は、上記測定結果のように、第1センサ信号および第2センサ信号に基づいて周波数変換した結果も出力するようにしてもよい。
以上説明した本実施形態では、第2圧電素子31の上方にも上側弾性部材32が配置されている。そして、第1圧電素子23の上方に配置される上側弾性部材24および第2圧電素子31の上方に配置される上側弾性部材32は、同じ構成とされている。このため、基板10側から第1圧電素子23へ印加されるノイズの影響と、基板10側から第2圧電素子31へ印加されるノイズの影響の差を低減できる。したがって、さらに検出精度の向上を図ることができる。
また、第2センサ部30は、保護部材40との間に空間50が構成されるように配置されており、保護部材40と当接している第1センサ部20と比較すると、基板10が振動した際に第1センサ部20より大きく振動し易い。しかしながら、本実施形態では、第2圧電素子31の上方にも上側弾性部材32が配置されているため、第2圧電素子31上に所定の錘部材が配置された状態となる。このため、基板10が振動した際に第2センサ部30が第1センサ部20より大きく振動することを抑制できる。つまり、基板10が振動した際に第1センサ部20と第2センサ部30との振動の大きさの差を低減できる。したがって、第1センサ信号および第2センサ信号に含まれるノイズ信号の大きさの差を低減でき、さらに検出信号にノイズ圧力に応じた信号が含まれることを抑制できる。
(第3実施形態の変形例)
上記第3実施形態の変形例について説明する。上記第3実施形態において、図14に示されるように、第1センサ部20は、上側弾性部材24が配置されていない構成とされていてもよい。つまり、第2センサ部30のみに錘部材としての上側弾性部材32が配置された構成とされていてもよい。このような構成としても、基板10が振動した際に第1センサ部20と第2センサ部30との振動の大きさの差を低減できるため、第1センサ信号および第2センサ信号に含まれるノイズ信号の大きさの差を低減できる。なお、このような構成とする場合には、第2圧電素子31上には、錘部材として機能する部材が配置されていればよく、弾性部材ではなくてもよい。
(第4実施形態)
第4実施形態について説明する。第4実施形態は、第3実施形態に対して、ストッパ部を配置したものであり、その他に関しては上記第3実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図15に示されるように、基板10の一面10a上には、第1センサ部20および第2センサ部30に加えて、ストッパ部70が配置されている。具体的には、ストッパ部70は、第2センサ部30を挟んで第1センサ部20と反対側に配置されている。つまり、第2センサ部30が第1センサ部20とストッパ部70との間に配置されるように、ストッパ部70が配置されている。
ストッパ部70は、構造体71と弾性部材72が積層されて構成されている。本実施形態では、構造体71は、第1センサ部20における構造体21と同じ材料で構成され、弾性部材72は、第1センサ部20における下側弾性部材22と同じ材料で構成されている。そして、第1センサ部20における構造体21および下側弾性部材22の積層方向に沿った方向の長さと、ストッパ部70における構造体71、弾性部材72の積層方向に沿った方向の長さとが等しくされている。つまり、ストッパ部70における構造体71は、基板10の一面10aからの高さが第2センサ部30における基板10の一面10aからの高さよりも高くされている。
以上説明した本実施形態によれば、第2センサ部30を挟んで第1センサ部20と反対側にストッパ部70が配置されている。このため、保護部材40のうちの第1センサ部20における構造体21とストッパ部70における構造体71との間の部分では、さらに押し潰されることが抑制される。したがって、生体情報に起因する圧力が第2センサ部に印加されることがさらに抑制される。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記各実施形態において、信号処理回路60は、基板10に備えられていなくてもよく、基板10とは別に備えられた外部回路に備えられていてもよい。
また、上記各実施形態において、信号処理回路60には、差動増幅器61と共に、アナログ-デジタル変換回路(すなわち、A/D変換回路)が備えられていてもよい。この場合、差動増幅器61と、第1圧電素子23および第2圧電素子31との間にアナログ-デジタル変換回路を備えるようにしてもよい。つまり、第1圧電素子23から出力される第1センサ信号および第2圧電素子31から出力される第2センサ信号はアナログ信号であるため、これらのセンサ信号をデジタル信号に変換して差動増幅器61に入力するようにしてもよい。また、差動増幅器61から出力される検出信号がアナログ-デジタル変換回路に入力されるようにしてもよい。つまり、差動増幅器61から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して外部回路に出力するようにしてもよい。
さらに、上記各実施形態において、第1圧電素子23および第2圧電素子31は、異なる材料で構成されていてもよい。この場合は、例えば、信号処理回路60に補正回路等を設ける等して各センサ信号の特性補正を行い、その後に差動増幅器61に各センサ信号が入力されるようにすればよい。
また、上記各実施形態において、保護部材40に窪み部40bが形成されておらず、第2センサ部30と保護部材40とが当接していてもよい。このような構成としても、保護部材40のうちの構造体21より基板10側の部分が押し潰されることが抑制される。つまり、第2センサ部30近傍の保護部材40は、押し潰されないことで生体圧力を減衰させる緩衝部材として機能する。このため、第2センサ部30に生体圧力が印加されることが抑制され、検出精度が低下することが抑制される。
さらに、上記第1実施形態において、図16に示されるように、下側弾性部材22が備えられていなくてもよい。つまり、第1センサ部20は、構造体21と第1圧電素子23のみを有する構成とされていてもよい。また、特に図示しないが、上記第2~第4実施形態においても、下側弾性部材22が備えられていなくてもよい。
そして、上記各実施形態において、構造体21は、保護部材40が押し潰されて構造体21が押し潰された際、構造体21の高さが第2センサ部30の高さよりも高く維持されるのであれば、保護部材40の硬度以下の硬度を有する材料で構成されていてもよい。例えば、構造体21は、アスカ-C硬度が5以下であるウレタンフォームやクロロプレンゴム等で構成されていてもよい。なお、このような構成とする場合には、例えば、構造体21が押し潰される前の状態において、構造体21の高さを第2センサ部30の高さよりも所定量だけ高くするようにすればよい。
また、上記各実施形態において、生体情報検出センサ1の配置箇所は適宜変更可能である。例えば、生体情報検出センサ1は、車両用シート2における臀部下に配置されていてもよい。また、生体情報検出センサ1は、車両用シート2の背もたれ部2bの内部に配置されていてもよい。生体情報検出センサ1を背もたれ部2bの内部に配置する場合は、保護部材40を挟んで基板10が乗員の背部と反対側に位置するように配置される。そして、第1圧電素子23および第2圧電素子31を指向性を有する材料で構成した場合には、車両の天地方向における振動等によって基板10が車両の天地方向に振動したとしても、当該振動に起因する圧力を信号として出力することが抑制される。また、背もたれ部2bに生体情報検出センサ1を配置する場合には、例えば、乗員の腰部と対向する部分、またはその近傍に生体情報検出センサ1を配置することができる。このような構成では、乗員が姿勢を変えた際等にも腰部は車両用シート2に当接したままとなり易いため、常に生体圧力が生体情報検出センサ1に印加されるようにできる。
また、上記各実施形態において、生体情報検出センサ1は、車両用シート2に備えられるのではなく、着座した状態で振動等する健康器具のシート、ジェットコースター等の遊戯器具におけるシート、または策道に備えられたシート等に備えられていてもよい。また、生体情報検出センサ1は、移動しないシートに備えられていてもよく、ドライビングシミュレータにおけるシートに備えられていてもよい。さらに、生体情報検出センサ1は、乗員が着座するシートとしての座布団やクッションに備えられていてもよい。
さらに、上記第4実施形態において、ストッパ部70は、構造体71のみで構成されていてもよい。また、ストッパ部70は、第1センサ部20における基板10の一面10aからの高さと等しくなるように、構造体71または弾性部材72の高さが調整されていてもよいし、弾性部材72上に異なる部材が積層されていてもよい。
10 基板
10a 一面
20 第1センサ部
23 第1圧電素子
30 第2センサ部
31 第2圧電素子
40 保護部材
50 空間
60 信号処理回路

Claims (9)

  1. 生体が着座するシート(2)に配置され、前記生体の生体情報を検出する生体情報検出センサであって、
    一面(10a)を有する基板(10)と、
    圧力に応じた信号を出力する第1圧電素子(23)を有する第1センサ部(20)と、
    圧力に応じた信号を出力する第2圧電素子(31)を有する第2センサ部(30)と、
    前記第1センサ部および前記第2センサ部を覆う状態で前記基板に備えられ、前記生体情報に起因する圧力が印加される保護部材(40)と、
    前記第1圧電素子から出力される信号と前記第2圧電素子から出力される信号との差に基づいた検出信号を出力する信号処理回路(60)と、を備え、
    前記第1センサ部および前記第2センサ部は、共通の前記基板に搭載されており、
    前記保護部材は、前記基板より前記生体が着座した際に当接する部分側に配置され、前記生体が前記シートに着座した際に押し潰されることで前記圧力を伝播するものであり、
    前記第1センサ部は、構造体(21)、前記第1圧電素子が前記基板側から前記構造体、前記第1圧電素子の順に積層され、前記生体が前記シートに着座した際に前記生体情報が前記保護部材を介して伝播されることで前記生体情報を含む信号を出力し、
    前記構造体は、前記基板の一面からの高さが前記第2センサ部における前記基板の一面からの高さより高くされ、前記生体が前記シートに着座した際においても、前記基板の一面からの高さが前記第2センサ部における前記基板の一面からの高さより高くなる構成とされており、
    前記基板の一面には、前記第2センサ部を挟んで前記第1センサ部と反対側に、前記第1センサ部における構造体と同じ材料で構成され、前記基板の一面からの高さが前記第2センサ部における前記基板の一面からの高さより高くされた構造体(71)を含むストッパ部(70)が配置されている生体情報検出センサ。
  2. 前記構造体は、前記保護部材より硬度が高い材料で構成されている請求項1に記載の生体情報検出センサ。
  3. 前記保護部材は、前記第2センサ部との間に空間(50)を構成する窪み部(40b)が形成されている請求項1または2に記載の生体情報検出センサ。
  4. 前記第1センサ部は、前記構造体と前記第1圧電素子との間に配置される下側弾性部材(22)を有し、
    前記下側弾性部材は、前記構造体より硬度の低い材料で構成されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の生体情報検出センサ。
  5. 前記下側弾性部材は、アスカ-C硬度が5以下の多孔質部材で構成されている請求項4に記載の生体情報検出センサ。
  6. 前記第1センサ部は、前記第1圧電素子上に積層され、前記生体情報に起因する周波数成分より高い高周波数成分を減衰させる材料で構成された上側弾性部材(24)を有している請求項1ないし5のいずれか1つに記載の生体情報検出センサ。
  7. 前記第2センサ部は、前記第2圧電素子上に積層され、前記上側弾性部材と同じ材料で構成された上側弾性部材(32)を有している請求項6に記載の生体情報検出センサ。
  8. 前記第2センサ部は、前記第2圧電素子上に積層された錘部材(32)を有している請求項2に記載の生体情報検出センサ。
  9. 前記基板は、前記構造体よりも硬度が低くされている請求項1ないしのいずれか1つに記載の生体情報検出センサ。
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