JP7081879B2 - タイヤ - Google Patents
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Description
<2> 前記充填剤(B)が、更に無機充填剤を、前記ゴム成分100質量部に対して10質量部以上70質量部以下の割合で含有する<1>に記載のタイヤである。
<3> 前記無機充填剤が、シリカ及び水酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも1種である<2>に記載のタイヤである。
<4> 前記充填剤(B)中の前記シリカの割合が70質量%以上である<3>に記載のタイヤである。
<5> 前記ゴム成分(A)100質量部に対する前記軟化剤(C)の総量が、4質量部以上30質量部以下である<1>~<4>のいずれかに記載のタイヤである。
<6> 前記充填剤(B)中の前記カーボンブラックの割合が70質量%以上である<1>~<3>のいずれかに記載のタイヤである。
<7> 前記ゴム成分(A)100質量部に対する前記軟化剤(C)の総量が、4質量部以上60質量部以下である<1>~<3>、<6>に記載のタイヤである。
<8> 前記変性共役ジエン系重合体(A1)が、1以上のカップリング残基と、該カップリング残基に対して結合する共役ジエン系重合体鎖と、を有し、1の前記カップリング残基に対して5以上の前記共役ジエン系重合体鎖が結合している分岐を含む、<1>~<7>のいずれかに記載のタイヤである。
<9> 前記変性共役ジエン系重合体(A1)が、下記一般式(I):
[式中、Dは、共役ジエン系重合体鎖を示し、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R4及びR7は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R5、R8、及びR9は、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、R6及びR10は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R11は、水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、m及びxは、それぞれ独立して1~3の整数を示し、x≦mであり、pは、1又は2を示し、yは、1~3の整数を示し、y≦(p+1)であり、zは、1又は2の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のD、R1~R11、m、p、x、y、及びzは、それぞれ独立しており、iは、0~6の整数を示し、jは、0~6の整数を示し、kは、0~6の整数を示し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、((x×i)+(y×j)+(z×k))は、5~30の整数であり、Aは、炭素数1~20の、炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有し、かつ、活性水素を有しない有機基を示す]で表される、<1>~<8>のいずれか1項に記載のタイヤである。
<10> 前記一般式(I)において、Aは、下記一般式(II):
[式中、B1は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB1は、各々独立している]、
下記一般式(III):
[式中、B2は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、B3は、炭素数1~20のアルキル基を示し、aは、1~10の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のB2及びB3は、各々独立している]、
下記一般式(IV):
[式中、B4は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB4は、各々独立している]、
下記一般式(V):
[式中、B5は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB5は、各々独立している]のいずれかで表される、<9>に記載のタイヤである。
<11> 前記変性共役ジエン系重合体(A1)は、共役ジエン系重合体を、下記一般式(VI):
[式中、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R15、R16、R17、R18及びR20は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R19及びR22は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R21は、炭素数1~20の、アルキル基又はトリアルキルシリル基を示し、mは、1~3の整数を示し、pは、1又は2を示し、R12~R22、m及びpは、複数存在する場合、それぞれ独立しており、i、j及びkは、それぞれ独立して0~6の整数を示し、但し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、Aは、炭素数1~20の、炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群から選択される少なくとも一種の原子を有し、活性水素を有しない有機基を示す]で表されるカップリング剤と反応させてなる、<1>~<10>のいずれかに記載のタイヤである。
<12> 前記一般式(VI)で表されるカップリング剤が、テトラキス[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]-1,3-プロパンジアミン、テトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-プロパンジアミン、及びテトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサンからなる群から選択される少なくとも一種である、<11>に記載のタイヤである。
本発明は、トレッドゴムを有するタイヤであって、トレッドゴムは、接地面を有するキャップゴムと、キャップゴムの径方向内側に設けられるベースゴムとを備える。
以下、ベースゴム及びキャップゴムについて詳細に述べる。
本発明のベースゴムは、30℃における貯蔵弾性率E’が10MPa以上であるゴムである。ベースゴムが上記貯蔵弾性率を有することにより、ドライ操縦安定性及びドライグリップ性能に優れるタイヤを得ることができる。貯蔵弾性率E’は12MPa以上が好ましく、15MPa以上がより好ましい。ただし、貯蔵弾性率E’が高すぎると硬いゴムとなる傾向があるので、貯蔵弾性率E’は35MPa以下であることが好ましく、30MPa以下であることがより好ましい。
なお、貯蔵弾性率E’は、ゴム組成物を145℃で33分間加硫して得られた加硫ゴムについて、上島製作所製スペクトロメーターを用い、温度30℃、初期歪2%、動歪1%、周波数52Hzの条件で測定した。
ベースゴムのゴム成分は、オイル成分を含んでもよい。オイル成分の含有量は、ゴム成分100質量部に対し1質量部以上50質量部以下であることが好ましく、10質量部以上40質量部以下であることがより好ましく、20質量部以上35質量部以下であることが更に好ましい。
<ゴム組成物>
本発明のキャップゴムに用いるゴム組成物は、ゴム成分(A)と、充填剤(B)と、軟化剤(C)とを含むゴム組成物の加硫ゴムを含み、前記ゴム成分(A)が変性共役ジエン系重合体(A1)を含み、該変性共役ジエン系重合体(A1)は、重量平均分子量が20×104以上300×104以下であり、前記変性共役ジエン系重合体(A1)中に、分子量が200×104以上500×104以下の変性共役ジエン系重合体を、0.25質量%以上30質量%以下含み、収縮因子(g’)が0.64未満であり、かつ、前記変性共役ジエン系重合体(A1)に添加されている伸展油が、前記変性共役ジエン系重合体(A1)100質量部に対して10質量部以下であり、前記充填剤(B)の含有量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して50質量部以上130質量部以下であり、前記充填剤(B)が少なくともカーボンブラックを含み、前記軟化剤(C)は、少なくとも、軟化点が135℃以上155℃以下の軟化剤を、前記ゴム成分(A)100質量部に対して4質量部以上含む。
ゴム成分(A)は、変性重合体(A1)を含む。ゴム成分(A)100質量部中の変性重合体(A1)の割合は、30質量部以上100質量部以下であることが好ましい。変性重合体(A1)がこの範囲であると、高い操縦安定性を有するタイヤとすることができる。変性重合体(A1)の割合は、40質量部以上であることが好ましく、50質量部以上であることが更に好ましい。また、変性重合体(A1)の割合は、90質量部以下であることが好ましく、85質量部以下であることが更に好ましい。
ゴム成分は、本発明の効果を損なわない限度において、非ジエン系ゴム及びその変性ゴムを含んでいても良い。
Kunststoffe52(12)799(1999)に示されるTDAE(Treated Distillate Aromatic Extracts)、MES(Mild Extraction Solvate)等の他、RAE(Residual Aromatic Extracts)が挙げられる。
また、Mwが300×104以下であれば、良好な加工性を有するゴム組成物を得ることができる。Mwは、好ましくは250×104以下であり、更に好ましくは180×104以下であり、より好ましくは150×104以下である。
[一般式(I)中、Dは、スチレンブタジエンゴム鎖を示し、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R4及びR7は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R5、R8、及びR9は、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、R6及びR10は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R11は、水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、m及びxは、それぞれ独立して1~3の整数を示し、x≦mであり、pは、1又は2を示し、yは、1~3の整数を示し、y≦(p+1)であり、zは、1又は2の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のD、R1~R11、m、p、x、y、及びzは、それぞれ独立しており、iは、0~6の整数を示し、jは、0~6の整数を示し、kは、0~6の整数を示し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、((x×i)+(y×j)+(z×k))は、5~30の整数であり、Aは、炭素数1~20の炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有し、かつ、活性水素を有しない有機基を示す]で表されることが好ましい。
これにより、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。
[一般式(II)中、B1は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB1は、各々独立している;
一般式(III)中、B2は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、B3は、炭素数1~20のアルキル基を示し、aは、1~10の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のB2及びB3は、各々独立している;
一般式(IV)中、B4は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB4は、各々独立している;
一般式(V)中、B5は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB5は、各々独立している]のいずれかで表されることが好ましい。
これにより、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。
変性重合体(A1)の合成方法は、特に限定されるものではなく、例えば、有機モノリチウム化合物を重合開始剤として用い、少なくともブタジエンを重合し、スチレンブタジエンゴムを得る重合工程と、該スチレンブタジエンゴムの活性末端に対して、5官能以上の反応性化合物(以下、「カップリング剤」ともいう。)を反応させる反応工程と、を有する合成方法などが挙げられる。
[一般式(VI)中、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R15、R16、R17、R18及びR20は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R19及びR22は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R21は、炭素数1~20の、アルキル基又はトリアルキルシリル基を示し、mは、1~3の整数を示し、pは、1又は2を示し、R12~R22、m及びpは、複数存在する場合、それぞれ独立しており、i、j及びkは、それぞれ独立して0~6の整数を示し、但し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、Aは、炭素数1~20の炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群から選択される少なくとも一種の原子を有し、かつ、活性水素を有しない有機基を示す]で表されるカップリング剤と反応させてなることが好ましい。
これにより、ゴム組成物をタイヤに適用した際に、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。
の活性水素を有する官能基、を有しない有機基が挙げられる。
をMp2とした場合、以下の式が成り立つ。
(Mp1/Mp2)<1.8×10-12×(Mp2-120×104)2+2
試料溶液の調製:試料10mg及び標準ポリスチレン5mgを20mLのTHFに溶解させて、試料溶液とする。
ポリスチレン系カラムを用いたGPC測定条件:東ソー社製の商品名「HLC-8320GPC」を使用して、5mmol/Lのトリエチルアミン入りTHFを溶離液として用い、試料溶液10μLを装置に注入し、カラムオーブン温度40℃、THF流量0.35mL/分の条件で、RI検出器を用いてクロマトグラムを得る。カラムは、東ソー社製の商品名「TSKgel SuperMultiporeHZ-H」を3本接続し、その前段にガードカラムとして東ソー社製の商品名「TSKguardcolumn SuperMP(HZ)-H」を接続して使用する。
シリカ系カラムを用いたGPC測定条件:東ソー社製の商品名「HLC-8320GPC」を使用して、THFを溶離液として用い、試料溶液50μLを装置に注入し、カラムオーブン温度40℃、THF流量0.5ml/分の条件で、RI検出器を用いてクロマトグラムを得る。カラムは、商品名「Zorbax PSM-1000S」、「PSM-300S」、「PSM-60S」を接続して使用し、その前段にガードカラムとして商品名「DIOL 4.6×12.5mm 5micron」を接続して使用する。
変性率の計算方法:ポリスチレン系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP1、標準ポリスチレンのピーク面積をP2、シリカ系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP3、標準ポリスチレンのピーク面積をP4として、下記式より変性率(%)を求める。
変性率(%)=[1-(P2×P3)/(P1×P4)]×100
(ただし、P1+P2=P3+P4=100)
本発明のキャップゴムに用いるゴム組成物は、ゴム組成物を補強する充填剤(B)を含有する。本発明において、充填剤(B)は少なくともカーボンブラックを含有する。
カーボンブラックは、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。カーボンブラックは、例えば、FEF、SRF、HAF、ISAF、SAFグレードのものが好ましく、HAF、ISAF、SAFグレードのものがより好ましい。
シリカは特に限定されず、例えば湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられるが、中でも、湿式シリカが好ましい。
このようなシリカとしては、東ソー・シリカ株式会社製、商品名「ニプシルAQ」、「ニプシルKQ」、エボニック社製、商品名「ウルトラジルVN3」等の市販品を用いることができる。シリカは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物では、シリカの分散性を高めるためにシランカップリング剤が添加されていても良い。
水酸化アルミニウムは特に限定されず、例えば、ギブサイト、バイヤライト等が挙げられる。このような水酸化アルミニウムとしては、昭和電工株式会社製、商品名「ハイジライト」等の市販品を用いることができる。
本発明のキャップゴムに用いるゴム組成物は、軟化剤(C)として、少なくとも、軟化点が135℃以上155℃の軟化剤を含有する。
上記軟化点を有する軟化剤としては、ブチルフェノールアセチレン樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、C9系樹脂などが挙げられる。特に、ブチルフェノールアセチレン樹脂、テルペンフェノール樹脂を用いることが好ましい。
また、充填剤(B)として無機充填剤に対してカーボンブラックを多く例において、軟化剤(C)の配合量は、ゴム成分(A)100質量部に対して4質量部以上60質量部以下の範囲であることが好ましい。軟化剤を60質量部以下配合することで、ゴム組成物の剛性の低下を抑制できる。
本発明のゴム組成物には、既述の成分以外に、例えば、加硫剤、加硫促進剤、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、ワックス等のゴム業界で通常使用される各種成分を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら各種成分としては、市販品を好適に使用することができる。
<ベースゴム>
下記表1~2に示す配合組成で各成分を混練し、ベースゴム用ゴム組成物を調製する。なお、表中の成分の詳細は後述する。
表1及び表2のベースゴムの貯蔵弾性率は、各ゴム組成物を145℃で33分間加硫して得られた加硫ゴムについて、上島製作所製スペクトロメーターを用い、温度30℃、初期歪2%、動歪1%、周波数52Hzの条件で測定した値である。
(1)ベースゴム1
(2)ベースゴム2
下記表3~5に示す配合組成で各成分を混練し、キャップゴム用ゴム組成物を調製する。なお、表中の成分の詳細は以下のとおりである。
(1)天然ゴム(NR)
SIR20
(2)SBR1(変性重合体(A1))
合成方法及び物性を下記に詳細に説明する。
(3)SBR2
JSR株式会社製、商品名「T0150」。油展量34phr。
(4)SBR3
JSR株式会社製、商品名「HP755B」。油展量37.5phr。
(5)SBR4
JSR株式会社製、商品名「T0143」。油展量27.3phr。
(6)SBR5
旭化成株式会社製、商品名「タフデン2830」。油展量37.5phr。
(7)BR
JSR株式会社製、商品名「BR01」
(1)カーボンブラック1(CB1)
N550、キャボット社製 商品名「ショウブラックN550」
(2)カーボンブラック2(CB2)
N234、キャボット社製 商品名「VULCAN 7H」
(3)カーボンブラック3(CB3)
旭カーボン株式会社製、商品名「シースト7H」
(4)シリカ
東ソー・シリカ株式会社製、商品名「ニプシルAQ」
(5)水酸化アルミニウム
昭和電工株式会社製、商品名「ハイジライト H-43M」
表3,4において、ゴム成分に含まれる伸展油の配合量と、下記の軟化剤の配合量との合計を「軟化剤総量」と表記する。
(1)軟化剤1
ブチルフェノールアセチレン樹脂(BASF社製、商品名「KORESIN」、軟化点143℃)
(2)軟化剤2
テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル株式会社製、YSポリスターS145、軟化点145℃)
(3)軟化剤3
クマロンインデン樹脂(ルトガース社製、商品名「C160」、軟化点170℃)
(4)軟化剤4
C5樹脂(日本ゼオン株式会社製、商品名「QUINTONE A100」、軟化点120℃)
エボニック インダストリーズ社製、商品名「Si69」
5.ステアリン酸
新日本理化株式会社製、商品名「ステアリン酸50S」
6.ワックス
日本精蝋株式会社製、商品名「オゾエース701」
7.老化防止剤
(1)PPD
大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーPPD」
(2)TMDQ
大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック224」
8.亜鉛華
ハクスイテック株式会社製、商品名「3号亜鉛華」
9.加硫促進剤
(1)DPG
大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーD」
(2)MBTS
大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーDM-P」
(3)CBS
大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーCZ-G」
(4)NS
大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーNS」
10.硫黄(加硫剤)
硫黄:鶴見化学社製、商品名「粉末硫黄」
内容積が10Lで、内部の高さ(L)と直径(D)との比(L/D)が4.0であり、底部に入口、頂部に出口を有し、攪拌機付槽型反応器である攪拌機及び温度制御用のジャケットを有する槽型圧力容器を重合反応器とした。予め水分除去した、1,3-ブタジエンを17.2g/分、スチレンを10.5g/分、n-ヘキサンを145.3g/分の条件で混合した。この混合溶液を反応基の入口に供給する配管の途中に設けたスタティックミキサーにおいて、残存不純物不活性処理用のn-ブチルリチウムを0.117mmol/分で添加、混合した後、反応基の底部に連続的に供給した。更に、極性物質として2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパンを0.019g/分の速度で、重合開始剤としてn-ブチルリチウムを0.242mmol/分の速度で、攪拌機で激しく混合する重合反応器の底部へ供給し、連続的に重合反応を継続させた。反応器頂部出口における重合溶液の温度が75℃となるように温度を制御した。
・ゴム成分100質量部に対してオイル分8.0質量部を含む、
・重量平均分子量(Mw)=85.2×104、
・「特定の高分子量成分」(分子量200×104以上500×104以下のSBR)の割合=4.6%、
・収縮因子(g’)=0.59。
なお、SBR1は、カップリング剤の官能基数と添加量から想定される分岐数に相当する「分岐度」は8であり(収縮因子の値からも確認できる)、カップリング剤1分子が有するSiORの総数から反応により減じたSiOR数を引いた値に相当する「SiOR残基数」は4である。
調製した実施例及び比較例のベースゴム用ゴム組成物とキャップゴム用ゴム組成物とを組み合わせてトレッドゴムを作製する。得られたトレッドゴムを用いて、タイヤを常法に従って作製する。表3~表5において「有」との表記は、そのベースゴムを用いたことを示す。比較例1ではベースゴム1,2のいずれも使用していない。
実施例1~7、比較例1~10について、供試タイヤのドライグリップ性能、ドライ操縦安定性を以下の方法で評価する。また、実施例1~5、比較例1~7について、ウェットグリップ性能、転がり抵抗、及び、耐摩耗性を以下の方法で評価する。
各実施例及び比較例のゴム組成物を供試タイヤを試験車に装着し、乾燥路面での実車試験にて、走行中のタイヤの走行性能をドライバーのフィーリング評点で示す。
評価結果を表3~5に示す。表3~4では、比較例1のタイヤのフィーリング評点を100として指数表示する。表5では、比較例8のタイヤのフィーリング評点を100として指数表示する。指数値が大きい程、ドライグリップ性能に優れることを示す。
供試タイヤを試験車に装着し、乾燥路面での実車試験にて、ドライ操縦安定性をドライバーのフィーリング評点で示す。
評価結果を表3~5に示す。表3~4では、比較例1のタイヤのフィーリング評点を100として指数表示する。表5では、比較例8のタイヤのフィーリング評点を100として指数表示する。指数値が大きい程、ドライ操縦安定性に優れることを示す。
試作タイヤから加硫ゴム試験片を切り出す。室温でブリティッシュ・ポータブル・スキッド・テスター(BPST)にて、湿潤コンクリート路面上を各試験片でこすって測定した際の抵抗値を測定する。表3~4では、比較例1の値を100として指数表示する。指数値は大きい程、抵抗値が大きく、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
各ゴム組成物を145℃で33分間加硫して得られた加硫ゴムについて、損失正接(tanδ)を、上島製作所製スペクトロメーター、温度40℃、初期歪2%、動歪1%、周波数52Hzの条件で測定する。比較例1の転がり抵抗の逆数を100として指数表示する。指数値が大きい程、転がり抵抗が低く、低燃費性に優れることを示す。評価結果を表3及び4に示す。
試作タイヤを用いた実車にて舗装路面を1万km走行後、残溝を測定し、トレッドが1mm摩耗するのに要する走行距離を相対比較する。比較例1の試作タイヤを100として指数表示する。耐摩耗性指数の値が大きい程、耐摩耗性が良好なことを示す。評価結果を表3及び4に示す。
Claims (12)
- トレッドゴムを有するタイヤであって、
前記トレッドゴムは、接地面を有するキャップゴムと、前記キャップゴムの径方向内側に設けられるベースゴムとを備え、
前記ベースゴムの30℃における貯蔵弾性率E’が10MPa以上であり、
前記キャップゴムが、
ゴム成分(A)と、充填剤(B)と、軟化剤(C)とを含むゴム組成物の加硫ゴムを含み、
前記ゴム成分(A)が変性共役ジエン系重合体(A1)を含み、該変性共役ジエン系重合体(A1)は、重量平均分子量が20×104以上300×104以下であり、前記変性共役ジエン系重合体(A1)中に、分子量が200×104以上500×104以下の変性共役ジエン系重合体を、0.25質量%以上30質量%以下含み、収縮因子(g’)が0.64未満であり、かつ、前記変性共役ジエン系重合体(A1)に添加されている伸展油が、前記変性共役ジエン系重合体(A1)100質量部に対して10質量部以下であり、
前記充填剤(B)の含有量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して50質量部以上130質量部以下であり、
前記充填剤(B)が少なくともカーボンブラックを含み、
前記軟化剤(C)は、少なくとも、軟化点が135℃以上155℃以下の軟化剤を、前記ゴム成分(A)100質量部に対して4質量部以上含む、タイヤ。 - 前記充填剤(B)が、更に無機充填剤を、前記ゴム成分100質量部に対して10質量部以上70質量部以下の割合で含有する請求項1に記載のタイヤ。
- 前記無機充填剤が、シリカ及び水酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載のタイヤ。
- 前記充填剤(B)中の前記シリカの割合が70質量%以上である請求項3に記載のタイヤ。
- 前記ゴム成分(A)100質量部に対する前記軟化剤(C)の総量が、4質量部以上30質量部以下である請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記充填剤(B)中の前記カーボンブラックの割合が70質量%以上である請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記ゴム成分(A)100質量部に対する前記軟化剤(C)の総量が、4質量部以上60質量部以下である請求項1~3、6のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記変性共役ジエン系重合体(A1)が、1以上のカップリング残基と、該カップリング残基に対して結合する共役ジエン系重合体鎖と、を有し、
1の前記カップリング残基に対して5以上の前記共役ジエン系重合体鎖が結合している分岐を含む、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載のタイヤ。 - 前記変性共役ジエン系重合体(A1)が、下記一般式(I):
[式中、Dは、共役ジエン系重合体鎖を示し、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R4及びR7は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R5、R8、及びR9は、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、R6及びR10は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R11は、水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、m及びxは、それぞれ独立して1~3の整数を示し、x≦mであり、pは、1又は2を示し、yは、1~3の整数を示し、y≦(p+1)であり、zは、1又は2の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のD、R1~R11、m、p、x、y、及びzは、それぞれ独立しており、iは、0~6の整数を示し、jは、0~6の整数を示し、kは、0~6の整数を示し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、((x×i)+(y×j)+(z×k))は、5~30の整数であり、Aは、炭素数1~20の、炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有し、かつ、活性水素を有しない有機基を示す]で表される、請求項1~請求項8のいずれか1項に記載のタイヤ。 - 前記一般式(I)において、Aは、下記一般式(II):
[式中、B1は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB1は、各々独立している]、
下記一般式(III):
[式中、B2は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、B3は、炭素数1~20のアルキル基を示し、aは、1~10の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のB2及びB3は、各々独立している]、
下記一般式(IV):
[式中、B4は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB4は、各々独立している]、
下記一般式(V):
[式中、B5は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB5は、各々独立している]のいずれかで表される、請求項9に記載のタイヤ。 - 前記変性共役ジエン系重合体(A1)は、共役ジエン系重合体を、下記一般式(VI):
[式中、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R15、R16、R17、R18及びR20は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R19及びR22は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R21は、炭素数1~20の、アルキル基又はトリアルキルシリル基を示し、mは、1~3の整数を示し、pは、1又は2を示し、R12~R22、m及びpは、複数存在する場合、それぞれ独立しており、i、j及びkは、それぞれ独立して0~6の整数を示し、但し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、Aは、炭素数1~20の、炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群から選択される少なくとも一種の原子を有し、活性水素を有しない有機基を示す]で表されるカップリング剤と反応させてなる、請求項1~請求項10のいずれか1項に記載のタイヤ。 - 前記一般式(VI)で表されるカップリング剤が、テトラキス[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]-1,3-プロパンジアミン、テトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-プロパンジアミン、及びテトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサンからなる群から選択される少なくとも一種である、請求項11に記載のタイヤ。
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