JP7081879B2 - タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤに関する。
車両の安全性を向上する観点から、湿潤路面上でのタイヤのドライグリップ性能及びウェットグリップ性能を向上させるために、種々の検討がなされている。また、近年の環境問題への関心の高まりに伴い、自動車の低燃費化に対する要求が高まっている。このような要求に対するするため、タイヤに対して転がり抵抗の低減が求められる。タイヤの転がり抵抗を低減する手法として、低ロス性能に優れるゴム組成物をトレッドに用いることが一般的となっている。
従来は、ゴム成分として変性スチレン-ブタジエン共重合ゴム(SBR)を用いたり、シリカなどの無機充填剤を添加することによって、タイヤに高いウェットグリップ性能と低ロス性能とを付与することが主流であった。
近年では、天然ゴムを主たるゴム成分として、熱可塑性樹脂や軟化剤を従来より多量に配合したゴム組成物をトレッドゴムに適用することで、更に高いウェットグリップ性能と低ロス性能とを実現することが知られている。(例えば、特許文献1)
国際公開第2015/079703号
しかしながら、特許文献1に記載されるようなゴム組成物では、ゴムの弾性率が低く、十分なドライ操縦安定性、ドライグリップ特性、及び耐摩耗性を有するタイヤを得ることが困難であった。
本発明は上記課題に鑑み、ドライ操縦安定性及びドライグリップ特性に優れるタイヤを提供する。
<1> トレッドゴムを有するタイヤであって、前記トレッドゴムは、接地面を有するキャップゴムと、前記キャップゴムの径方向内側に設けられるベースゴムとを備え、前記ベースゴムの30℃における貯蔵弾性率E’が10MPa以上であり、前記キャップゴムが、ゴム成分(A)と、充填剤(B)と、軟化剤(C)とを含むゴム組成物の加硫ゴムを含み、前記ゴム成分(A)が変性共役ジエン系重合体(A1)を含み、該変性共役ジエン系重合体(A1)は、重量平均分子量が20×10以上300×10以下であり、前記変性共役ジエン系重合体(A1)中に、分子量が200×10以上500×10以下の変性共役ジエン系重合体を、0.25質量%以上30質量%以下含み、収縮因子(g’)が0.64未満であり、かつ、前記変性共役ジエン系重合体(A1)に添加されている伸展油が、前記変性共役ジエン系重合体(A1)100質量部に対して10質量部以下であり、前記充填剤(B)の含有量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して50質量部以上130質量部以下であり、前記充填剤(B)が少なくともカーボンブラックを含み、前記軟化剤(C)は、少なくとも、軟化点が135℃以上155℃以下の軟化剤を、前記ゴム成分(A)100質量部に対して4質量部以上含む、タイヤである。
<2> 前記充填剤(B)が、更に無機充填剤を、前記ゴム成分100質量部に対して10質量部以上70質量部以下の割合で含有する<1>に記載のタイヤである。
<3> 前記無機充填剤が、シリカ及び水酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも1種である<2>に記載のタイヤである。
<4> 前記充填剤(B)中の前記シリカの割合が70質量%以上である<3>に記載のタイヤである。
<5> 前記ゴム成分(A)100質量部に対する前記軟化剤(C)の総量が、4質量部以上30質量部以下である<1>~<4>のいずれかに記載のタイヤである。
<6> 前記充填剤(B)中の前記カーボンブラックの割合が70質量%以上である<1>~<3>のいずれかに記載のタイヤである。
<7> 前記ゴム成分(A)100質量部に対する前記軟化剤(C)の総量が、4質量部以上60質量部以下である<1>~<3>、<6>に記載のタイヤである。
<8> 前記変性共役ジエン系重合体(A1)が、1以上のカップリング残基と、該カップリング残基に対して結合する共役ジエン系重合体鎖と、を有し、1の前記カップリング残基に対して5以上の前記共役ジエン系重合体鎖が結合している分岐を含む、<1>~<7>のいずれかに記載のタイヤである。
<9> 前記変性共役ジエン系重合体(A1)が、下記一般式(I):
Figure 0007081879000001

[式中、Dは、共役ジエン系重合体鎖を示し、R、R及びRは、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R、R、及びRは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、R及びR10は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R11は、水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、m及びxは、それぞれ独立して1~3の整数を示し、x≦mであり、pは、1又は2を示し、yは、1~3の整数を示し、y≦(p+1)であり、zは、1又は2の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のD、R~R11、m、p、x、y、及びzは、それぞれ独立しており、iは、0~6の整数を示し、jは、0~6の整数を示し、kは、0~6の整数を示し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、((x×i)+(y×j)+(z×k))は、5~30の整数であり、Aは、炭素数1~20の、炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有し、かつ、活性水素を有しない有機基を示す]で表される、<1>~<8>のいずれか1項に記載のタイヤである。
<10> 前記一般式(I)において、Aは、下記一般式(II):
Figure 0007081879000002

[式中、Bは、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のBは、各々独立している]、
下記一般式(III):
Figure 0007081879000003

[式中、Bは、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、Bは、炭素数1~20のアルキル基を示し、aは、1~10の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のB及びBは、各々独立している]、
下記一般式(IV):
Figure 0007081879000004

[式中、Bは、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のBは、各々独立している]、
下記一般式(V):
Figure 0007081879000005

[式中、Bは、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のBは、各々独立している]のいずれかで表される、<9>に記載のタイヤである。
<11> 前記変性共役ジエン系重合体(A1)は、共役ジエン系重合体を、下記一般式(VI):
Figure 0007081879000006

[式中、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R15、R16、R17、R18及びR20は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R19及びR22は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R21は、炭素数1~20の、アルキル基又はトリアルキルシリル基を示し、mは、1~3の整数を示し、pは、1又は2を示し、R12~R22、m及びpは、複数存在する場合、それぞれ独立しており、i、j及びkは、それぞれ独立して0~6の整数を示し、但し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、Aは、炭素数1~20の、炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群から選択される少なくとも一種の原子を有し、活性水素を有しない有機基を示す]で表されるカップリング剤と反応させてなる、<1>~<10>のいずれかに記載のタイヤである。
<12> 前記一般式(VI)で表されるカップリング剤が、テトラキス[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]-1,3-プロパンジアミン、テトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-プロパンジアミン、及びテトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサンからなる群から選択される少なくとも一種である、<11>に記載のタイヤである。
本発明によれば、ドライ操縦安定性及びドライグリップ特性に優れるタイヤを得ることができる。
〔タイヤ〕
本発明は、トレッドゴムを有するタイヤであって、トレッドゴムは、接地面を有するキャップゴムと、キャップゴムの径方向内側に設けられるベースゴムとを備える。
以下、ベースゴム及びキャップゴムについて詳細に述べる。
〔ベースゴム〕
本発明のベースゴムは、30℃における貯蔵弾性率E’が10MPa以上であるゴムである。ベースゴムが上記貯蔵弾性率を有することにより、ドライ操縦安定性及びドライグリップ性能に優れるタイヤを得ることができる。貯蔵弾性率E’は12MPa以上が好ましく、15MPa以上がより好ましい。ただし、貯蔵弾性率E’が高すぎると硬いゴムとなる傾向があるので、貯蔵弾性率E’は35MPa以下であることが好ましく、30MPa以下であることがより好ましい。
なお、貯蔵弾性率E’は、ゴム組成物を145℃で33分間加硫して得られた加硫ゴムについて、上島製作所製スペクトロメーターを用い、温度30℃、初期歪2%、動歪1%、周波数52Hzの条件で測定した。
上記貯蔵弾性率を満たすゴムとしては、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン-ブタジエン共重合ゴム(SBR)から選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含むことが望ましい。特に、SBRを少なくとも含むことが好ましい。、ゴム成分100質量部中のSBRの比率は、20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上が更に好ましく、70質量%以上が特に好ましい。また、ゴム成分100質量部に対するスチレン含有量は、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましい。
ベースゴムのゴム成分は、オイル成分を含んでもよい。オイル成分の含有量は、ゴム成分100質量部に対し1質量部以上50質量部以下であることが好ましく、10質量部以上40質量部以下であることがより好ましく、20質量部以上35質量部以下であることが更に好ましい。
上記ゴムは、補強成分として、カーボンブラック又はシリカから選ばれる少なくとも1種を含むことが望ましい。特に、少なくともカーボンブラックを含むことがより好ましい。カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して20質量部以上110質量部以下であること好ましく、40質量部以上100質量部以下であることがより好ましく、50質量部以上90質量部以下であることが更に好ましく、60質量部以上90質量部以下であることが特に好ましい。カーボンブラックの粒径は特には限定されず、幅広いグレードから選択することができる。
タイヤ幅方向断面視において、タイヤ赤道面から両タイヤ幅方向外側へそれぞれトレッド幅の15%以下の領域での厚さの中でベースゴムの厚さが最大となる厚さは、当該厚さを測定した位置でのトレッドゴムの厚さに対して0.1倍以上0.9倍以下であることが好ましい。上記範囲とすることにより、ドライ操縦安定性を向上させることができる。特に、トレッドゴムの厚さに対するベースゴムの厚さが0.1倍以上0.5倍以下であることがより好ましく、0.2倍以上0.3倍以下であることが更に好ましい。ベースゴムの厚さが上記範囲であると、操縦安定性を向上させつつ、タイヤ全体の剛性が高くなりすぎることを防ぎ、路面への接地形状を最適化することができる。
〔キャップゴム〕
<ゴム組成物>
本発明のキャップゴムに用いるゴム組成物は、ゴム成分(A)と、充填剤(B)と、軟化剤(C)とを含むゴム組成物の加硫ゴムを含み、前記ゴム成分(A)が変性共役ジエン系重合体(A1)を含み、該変性共役ジエン系重合体(A1)は、重量平均分子量が20×10以上300×10以下であり、前記変性共役ジエン系重合体(A1)中に、分子量が200×10以上500×10以下の変性共役ジエン系重合体を、0.25質量%以上30質量%以下含み、収縮因子(g’)が0.64未満であり、かつ、前記変性共役ジエン系重合体(A1)に添加されている伸展油が、前記変性共役ジエン系重合体(A1)100質量部に対して10質量部以下であり、前記充填剤(B)の含有量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して50質量部以上130質量部以下であり、前記充填剤(B)が少なくともカーボンブラックを含み、前記軟化剤(C)は、少なくとも、軟化点が135℃以上155℃以下の軟化剤を、前記ゴム成分(A)100質量部に対して4質量部以上含む。
トレッドゴムとして、上述の高い剛性を有するベースゴムに加えて、変性共役ジエン系重合体(A1)(以下、「変性重合体(A1)」と称する)を含み、更に軟化点が上記範囲を示す軟化剤を含むゴム組成物を用いたキャップゴムを備えることによって、高いドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を有しつつ、操縦安定性に優れるタイヤを得ることができる。
<ゴム成分>
ゴム成分(A)は、変性重合体(A1)を含む。ゴム成分(A)100質量部中の変性重合体(A1)の割合は、30質量部以上100質量部以下であることが好ましい。変性重合体(A1)がこの範囲であると、高い操縦安定性を有するタイヤとすることができる。変性重合体(A1)の割合は、40質量部以上であることが好ましく、50質量部以上であることが更に好ましい。また、変性重合体(A1)の割合は、90質量部以下であることが好ましく、85質量部以下であることが更に好ましい。
変性重合体(A1)以外のゴム成分としては、天然ゴム(NR)、合成ジエン系ゴムなどのジエン系ゴムが挙げられる。合成ジエン系ゴムとしては、例えばポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ブタジエン-イソプレン共重合体ゴム(BIR)、スチレン-イソプレン共重合体ゴム(SIR)、スチレン-ブタジエン-イソプレン共重体ゴム(SBIR)、変性重合体(A1)以外のスチレン-ブタジエン共重合ゴム(SBR)などが挙げられる。これらの合成ジエン系ゴムは、未変性ゴムであっても良く、変性ゴムであっても良い。変性重合体(A1)以外のジエン系ゴム成分は、1種類のみ用いられても良いし、2種以上をブレンドして用いられても良い。
ゴム成分は、本発明の効果を損なわない限度において、非ジエン系ゴム及びその変性ゴムを含んでいても良い。
変性重合体(A1)には伸展油が添加されている。伸展油の添加量は、変性重合体(A1)100質量部に対して10質量部以下である。好ましくは、伸展油の添加量は0質量部より多く、より好ましくは0.1質量部以上である。伸展油の添加量量が10質量部以下であることにより、高い操縦安定性が得ることができる。また、転がり抵抗が小さいタイヤとすることもできる。
伸展油としては、例えば、アロマ油、ナフテン油、パラフィン油、アロマ代替油などが挙げられる。これらの中でも、環境安全上の観点、並びにオイルのブリード防止及びウェット制動性の観点から、IP346法による多環芳香族(PCA)成分が3質量%以下であるアロマ代替油が好ましい。アロマ代替油としては、Kautschuk Gummi
Kunststoffe52(12)799(1999)に示されるTDAE(Treated Distillate Aromatic Extracts)、MES(Mild Extraction Solvate)等の他、RAE(Residual Aromatic Extracts)が挙げられる。
変性重合体(A1)は、重量平均分子量(Mw)が20×10~300×10であり、変性重合体(A1)中に、分子量が200×10~500×10である変性重合体を、0.25質量%以上30質量%以下で含み、収縮因子(g’)が0.64未満である。
変性重合体(A1)の重量平均分子量(Mw)が20×10以上であれば、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。Mwは、好ましくは50×10以上であり、より好ましくは64×10以上であり、さらに好ましくは80×10以上である。
また、Mwが300×10以下であれば、良好な加工性を有するゴム組成物を得ることができる。Mwは、好ましくは250×10以下であり、更に好ましくは180×10以下であり、より好ましくは150×10以下である。
変性重合体(A1)についての、重量平均分子量、後述する数平均分子量(Mn)、及び、特定の高分子量成分の含有量は、以下のように測定する。変性重合体を試料として、ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラムを3本連結したGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定装置(東ソー社製の商品名「HLC-8320GPC」)を使用して、RI検出器(東ソー社製の商品名「HLC-8020」)を用いてクロマトグラムを測定する。溶離液は5mmol/Lのトリエチルアミン入りTHF(テトラヒドロフラン)を使用する。カラムは、東ソー社製の商品名「TSKgel SuperMultiporeHZ-H」を3本接続し、その前段にガードカラムとして東ソー社製の商品名「TSKguardcolumn SuperMP(HZ)-H」を接続して使用する。測定用の試料10mgを10mLのTHFに溶解して測定溶液とし、測定溶液10μLをGPC測定装置に注入して、オーブン温度40℃、THF流量0.35mL/分の条件で測定する。
変性重合体(A1)は、該変性重合体の総量(100質量%)に対して、分子量が200×10以上500×10以下である変性重合体(以下、「特定の高分子量成分」ともいう。)を、0.25質量%以上30質量%以下含む。上記含有量範囲とすることにより、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。
また、分子量200×10~500×10の変性重合体の割合は、積分分子量分布曲線から分子量500×10以下が全体に占める割合から分子量200×10未満が占める割合を差し引くことで算出する。
変性重合体(A1)は、特定の高分子量成分を、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは1.4質量%以上、より好ましくは1.75質量%以上、更に好ましくは2.0質量%以上、更に好ましくは2.15質量%以上、特に好ましくは2.5質量%以上の割合で含む。変性重合体(A1)は、特定の高分子量成分を、好ましくは28質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、特に好ましくは18質量%以下の割合で含む。
変性重合体(A1)においては、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、1.6以上3.0以下が好ましい。変性重合体(A1)の分子量分布がこの範囲であれば、ゴム組成物の加工性が良好となる。
変性重合体(A1)の収縮因子(g’)は0.64未満である。一般に、分岐を有する重合体は、同一の絶対分子量である直鎖状の重合体と比較した場合に、分子の大きさが小さくなる傾向にある。即ち、重合体の分岐度が大きくなれば、収縮因子(g’)は小さくなる傾向にある。本発明では、分子の大きさの指標として固有粘度を用い、直鎖状の重合体は、固有粘度[η]=-3.883M0.771の関係式に従うものとして用いる。変性重合体の各絶対分子量のときの収縮因子(g’)を算出し、絶対分子量が100×10~200×10のときの収縮因子(g’)の平均値を、その変性重合体の収縮因子(g’)とする。ここで、「分岐」とは、1つの重合体に対して、他の重合体が直接的又は間接的に結合することにより形成されるものである。また、「分岐度」は、1の分岐に対して、直接的又は間接的に互いに結合している重合体の数である。例えば、カップリング残基を介して間接的に、後述の5つのSBR鎖が互いに結合している場合には、分岐度は5である。なお、カップリング残基とは、共役ジエン系重合体鎖に結合される、変性重合体の構成単位である。例えば、SBRとカップリング剤とを反応させることによって生じる、カップリング剤由来の構造単位である。また、共役ジエン系重合体鎖は、変性重合体の構成単位である。例えば、SBRとカップリング剤とを反応させることによって生じる、共役ジエン系重合体由来の構造単位である。
収縮因子(g’)は、好ましくは0.63以下、より好ましくは0.60以下、更に好ましくは0.59以下、特に好ましくは0.57以下である。また、収縮因子(g’)の下限は特に限定されず、検出限界値以下であってもよく、好ましくは0.30以上、より好ましくは0.33以上、より好ましくは0.35以上、更に好ましくは0.45以上、更に好ましくは0.57以上、特に好ましくは0.59以上である。収縮因子(g’)がこの範囲である変性重合体を使用することで、ゴム組成物の加工性が向上する。
収縮因子(g’)は分岐度に依存する傾向にあるため、例えば、分岐度を指標として収縮因子(g’)を制御することができる。具体的には、分岐度が6である変性重合体(A1)とした場合には、その収縮因子(g’)は0.59~0.63となる傾向にあり、分岐度が8である変性重合体(A1)とした場合には、その収縮因子(g’)は0.45~0.59となる傾向にある。
収縮因子(g’)の測定方法は、以下のとおりである。変性重合体を試料として、ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラムを3本連結したGPC測定装置(Malvern社製の商品名「GPCmax VE-2001」)を使用して、光散乱検出器、RI検出器、粘度検出器(Malvern社製の商品名「TDA305」)の順番に接続されている3つの検出器を用いて測定し、標準ポリスチレンに基づいて、光散乱検出器とRI検出器の結果から絶対分子量を、RI検出器と粘度検出器の結果から固有粘度を求める。直鎖ポリマーは、固有粘度[η]=-3.883M0.771に従うものとして用い、各分子量に対応する固有粘度の比としての収縮因子(g’)を算出する。溶離液は5mmol/Lのトリエチルアミン入りTHFを使用する。カラムは、東ソー社製の商品名「TSKgel G4000HXL」、「TSKgel G5000HXL」、及び「TSKgel G6000HXL」を接続して使用する。測定用の試料20mgを10mLのTHFに溶解して測定溶液とし、測定溶液100μLをGPC測定装置に注入して、オーブン温度40℃、THF流量1mL/分の条件で測定する。
変性重合体(A1)は、分岐を有し、分岐度が5以上であることが好ましい。また、変性重合体(A1)は、1以上のカップリング残基と、該カップリング残基に対して結合するSBR鎖とを有し、さらに、上記分岐が、1の当該カップリング残基に対して5以上の当該SBR鎖が結合している分岐を含むことがより好ましい。分岐度が5以上であること、及び、分岐が、1のカップリング残基に対して5以上のSBR鎖が結合している分岐を含むよう、変性重合体(A1)の構造を特定することにより、より確実に収縮因子(g’)を0.64未満にすることができる。なお、1のカップリング残基に対して結合している共役ジエン系重合体鎖の数は、収縮因子(g’)の値から確認することができる。
また、変性重合体(A1)は、分岐を有し、分岐度が6以上であることがより好ましい。また、変性重合体(A1)は、1以上のカップリング残基と、該カップリング残基に対して結合するSBR鎖とを有し、さらに、上記分岐が、1の当該カップリング残基に対して6以上の当該SBR鎖が結合している分岐を含むことが、さらに好ましい。分岐度が6以上であること、及び、分岐が、1のカップリング残基に対して6以上のSBR鎖が結合している分岐を含むよう、変性重合体(A1)の構造を特定することにより、収縮因子(g’)を0.63以下にすることができる。
更に、変性重合体(A1)は、分岐を有し、分岐度が7以上であることがさらに好ましく、分岐度が8以上であることがより一層好ましい。分岐度の上限は特に限定されないが、18以下であることが好ましい。また、変性重合体(A1)は、1以上のカップリング残基と、該カップリング残基に対して結合するSBR鎖とを有し、さらに、上記分岐が、1の当該カップリング残基に対して7以上の当該SBR鎖が結合している分岐を含むことが、より一層好ましく、1の当該カップリング残基に対して8以上の当該SBR鎖が結合している分岐を含むことが、特に好ましい。分岐度が8以上であること、及び、分岐が、1のカップリング残基に対して8以上のSBR鎖が結合している分岐を含むよう、変性重合体の構造を特定することにより、収縮因子(g’)を0.59以下にすることができる。
本発明に係るゴム組成物は、変性重合体(A1)が、分岐を有し、かつ、1以上のカップリング残基と、該カップリング残基に対して結合するスチレンブタジエンゴム鎖と、を有し、1の前記カップリング残基に対して5以上の前記スチレンブタジエンゴム鎖が結合している分岐を含むことが好ましい。これにより、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。
本発明に係るゴム組成物は、変性重合体(A1)が、下記一般式(I):
Figure 0007081879000007


[一般式(I)中、Dは、スチレンブタジエンゴム鎖を示し、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R4及びR7は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R5、R8、及びR9は、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、R6及びR10は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R11は、水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、m及びxは、それぞれ独立して1~3の整数を示し、x≦mであり、pは、1又は2を示し、yは、1~3の整数を示し、y≦(p+1)であり、zは、1又は2の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のD、R1~R11、m、p、x、y、及びzは、それぞれ独立しており、iは、0~6の整数を示し、jは、0~6の整数を示し、kは、0~6の整数を示し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、((x×i)+(y×j)+(z×k))は、5~30の整数であり、Aは、炭素数1~20の炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有し、かつ、活性水素を有しない有機基を示す]で表されることが好ましい。
これにより、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。
一例では、一般式(I)中、Dで示されるSBR鎖の重量平均分子量は、10×104~100×104である。該SBR鎖は、変性重合体(A1)の構成単位であり、例えば、SBRとカップリング剤とを反応させることによって生じる、SBR由来の構造単位である。
一般式(I)中、Aが示す炭化水素基は、飽和、不飽和、脂肪族、及び芳香族の炭化水素基を包含する。上記活性水素を有しない有機基としては、例えば、水酸基(-OH)、第2級アミノ基(>NH)、第1級アミノ基(-NH2)、スルフヒドリル基(-SH)等の活性水素を有する官能基、を有しない有機基が挙げられる。
本発明に係るゴム組成物は、前記一般式(I)において、Aが、下記一般式(II)~(V):
Figure 0007081879000008


[一般式(II)中、B1は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB1は、各々独立している;
一般式(III)中、B2は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、B3は、炭素数1~20のアルキル基を示し、aは、1~10の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のB2及びB3は、各々独立している;
一般式(IV)中、B4は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB4は、各々独立している;
一般式(V)中、B5は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB5は、各々独立している]のいずれかで表されることが好ましい。
これにより、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。
一例では、前記一般式(I)において、Aは、前記一般式(II)又は(III)で表され、kは、0を示す。別の一例では、前記一般式(I)において、Aは、前記一般式(II)又は(III)で表され、kは、0を示し、前記一般式(II)又は(III)において、aは、2~10の整数を示す。さらに別の一例では、前記一般式(I)において、Aは、前記一般式(II)で表され、kは、0を示し、前記一般式(II)において、aは、2~10の整数を示す。
一般式(II)~(V)中のB1、B2、B4、B5に関して、炭素数1~20の炭化水素基としては、炭素数1~20のアルキレン基等が挙げられる。
変性重合体(A1)は、窒素原子と、ケイ素原子とを有することが好ましい。この場合、ゴム組成物の加工性が良好となり、また、タイヤに適用した際に、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。なお、変性重合体(A1)が窒素原子を有することについては、後述する変性率の測定方法で、算出された変性率が10%以上であった場合、窒素原子を有していると判断する。
変性重合体(A1)がケイ素原子を有することは、以下の方法により判断する。変性重合体0.5gを試料として、JIS K 0101 44.3.1に準拠して、紫外可視分光光度計(島津製作所社製の商品名「UV-1800」)を用いて測定し、モリブデン青吸光光度法により定量する。これにより、ケイ素原子が検出された場合(検出下限10質量ppm)、ケイ素原子を有していると判断する。
一例では、SBR鎖は、少なくともその1つの末端が、それぞれカップリング残基が有するケイ素原子と結合している。この場合、複数のSBR鎖の末端が、1のケイ素原子と結合していてもよい。また、SBR鎖の末端と炭素数1~20のアルコキシ基又は水酸基とが、一つのケイ素原子に結合し、その結果として、その1つのケイ素原子が炭素数1~20のアルコキシシリル基又はシラノール基を構成していてもよい。
変性重合体(A1)中の結合共役ジエン量は、好ましくは40~100質量%であり、より好ましくは55~80質量%である。結合共役ジエン量が上記範囲であると、ゴム組成物をタイヤに適用した際に、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。
また、変性重合体(A1)中の結合スチレン量は、好ましくは35質量%以上である。結合芳香族ビニル量が35質量%以上であると、ゴム組成物をタイヤに適用した際に、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。
結合芳香族ビニル量は、フェニル基の紫外吸光によって測定でき、ここから結合共役ジエン量も求めることができる。具体的には、以下に準じて測定する。変性重合体を試料として、試料100mgを、クロロホルムで100mLにメスアップし、溶解して測定サンプルとする。スチレンのフェニル基による紫外線吸収波長(254nm付近)の吸収量により、試料100質量%に対しての結合スチレン量(質量%)を測定する(島津製作所社製の分光光度計「UV-2450」)。
変性重合体(A1)において、共役ジエン結合単位中のビニル結合量は、好ましくは10~75モル%、より好ましくは20~65モル%である。
変性重合体(A1)では、ハンプトンの方法[R.R.Hampton,Analytical Chemistry,21,923(1949)]により、ブタジエン結合単位中のビニル結合量(1,2-結合量)を求めることができる。具体的には、以下のとおりである。変性重合体を試料として、試料50mgを、10mLの二硫化炭素に溶解して測定サンプルとする。溶液セルを用いて、赤外線スペクトルを600~1000cm-1の範囲で測定して、所定の波数における吸光度により上記ハンプトンの方法の計算式に従い、ブタジエン部分のミクロ構造、すなわち、1,2-ビニル結合量(mol%)を求める(日本分光社製のフーリエ変換赤外分光光度計「FT-IR230」)。
変性重合体(A1)は、Tgが-50℃より高いことが好ましく、-45~-15℃であることが更に好ましい。変性重合体(A1)のTgが-45~-15℃の範囲にあると、ゴム組成物をタイヤに適用した際に、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。
Tgについては、ISO 22768:2006に従い、所定の温度範囲で昇温しながらDSC曲線を記録し、DSC微分曲線のピークトップ(Inflection point)をTgとする。具体的には、以下のとおりである。変性重合体を試料として、ISO 22768:2006に準拠して、マックサイエンス社製の示差走査熱量計「DSC3200S」を用い、ヘリウム50mL/分の流通下、-100℃から20℃/分で昇温しながらDSC曲線を記録し、DSC微分曲線のピークトップ(Inflection point)をTgとする。
変性重合体(A1)は、100℃で測定されるムーニー粘度が、例えば、20~100、または30~80である。
ムーニー粘度の測定方法は、以下のとおりである。変性重合体を試料として、ムーニー粘度計(上島製作所社製の商品名「VR1132」)を用い、JIS K6300に準拠し、L形ローターを用いてムーニー粘度を測定する。測定温度は100℃とする。まず、試料を1分間試験温度で予熱した後、ローターを2rpmで回転させ、4分後のトルクを測定してムーニー粘度(ML(1+4))とする。
・変性重合体(A1)の合成方法
変性重合体(A1)の合成方法は、特に限定されるものではなく、例えば、有機モノリチウム化合物を重合開始剤として用い、少なくともブタジエンを重合し、スチレンブタジエンゴムを得る重合工程と、該スチレンブタジエンゴムの活性末端に対して、5官能以上の反応性化合物(以下、「カップリング剤」ともいう。)を反応させる反応工程と、を有する合成方法などが挙げられる。
重合工程は、例えば、リビングアニオン重合反応による成長反応による重合などが挙げられる。これにより、活性末端を有するスチレンブタジエンゴムを得ることができ、高変性率の変性重合体(A1)を得ることができる。
重合開始剤としての有機モノリチウム化合物の使用量は、目標とする変性重合体の分子量に応じて調整することができる。重合開始剤を減らすと、分子量は増大し、一方、重合開始剤を増やすと、分子量は低下する。
有機モノリチウム化合物は、工業的入手の容易さ及び重合反応の制御の容易さの観点から、好ましくは、アルキルリチウム化合物である。この場合、重合開始末端にアルキル基を有する、SBRが得られる。
アルキルリチウム化合物としては、例えば、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、n-ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、及びスチルベンリチウムが挙げられる。これらの有機モノリチウム化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合工程では、回分式、連続式の重合反応様式を適宜選択して用いることができる。
重合工程では、不活性溶媒を使用してもよい。
不活性溶媒としては、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素などが挙げられる。不活性溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合反応に不活性溶媒を使用する前に、不活性溶媒中の不純物であるアレン類、及びアセチレン類を除去するために、有機金属化合物で処理してもよい。
重合工程では、極性化合物を用いてもよい。極性化合物を用いることで、スチレンをブタジエンとランダムに共重合させることができる。また、極性化合物は、共役ジエン部のミクロ構造を制御するためのビニル化剤としても用いることができる。
極性化合物としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジメトキシベンゼン、2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパン等のエーテル類;テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジン等の第3級アミン化合物;カリウム-tert-アミラート、カリウム-tert-ブチラート、ナトリウム-tert-ブチラート、ナトリウムアミラート等のアルカリ金属アルコキシド化合物;トリフェニルホスフィン等のホスフィン化合物等が挙げられる。極性化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合工程の重合温度は、適宜調節すればよく、重合終了後の活性末端に対するカップリング剤の反応量を十分に確保する観点から、例えば、0~120℃、または50~100℃である。
カップリング剤は、例えば、窒素原子とケイ素原子とを有する5官能以上の反応性化合物などが挙げられる。当該反応性化合物は、少なくとも3個のケイ素含有官能基を有していることが好ましい。カップリング剤は、好ましくは、少なくとも1のケイ素原子が、炭素数1~20のアルコキシシリル基又はシラノール基を構成するものである。カップリング剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カップリング剤が有するアルコキシシリル基は、例えば、SBRが有する活性末端と反応して、アルコキシリチウムが解離し、SBR鎖の末端とカップリング残基のケイ素との結合を形成する傾向にある。カップリング剤1分子が有するSiORの総数から、反応により減じたSiOR数を差し引いた値が、カップリング残基が有するアルコキシシリル基の数となる。また、カップリング剤が有するアザシラサイクル基は、>N-Li結合及びSBR末端とカップリング残基のケイ素との結合を形成する。なお、>N-Li結合は、仕上げ時の水等により容易に>NH及びLiOHとなる傾向にある。また、カップリング剤において、未反応で残存したアルコキシシリル基は、仕上げ時の水等により容易にシラノール(Si-OH基)となり得る。
本発明に係るゴム組成物は、変性重合体(A1)が、スチレンブタジエンゴムを、下記一般式(VI):
Figure 0007081879000009


[一般式(VI)中、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R15、R16、R17、R18及びR20は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R19及びR22は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R21は、炭素数1~20の、アルキル基又はトリアルキルシリル基を示し、mは、1~3の整数を示し、pは、1又は2を示し、R12~R22、m及びpは、複数存在する場合、それぞれ独立しており、i、j及びkは、それぞれ独立して0~6の整数を示し、但し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、Aは、炭素数1~20の炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群から選択される少なくとも一種の原子を有し、かつ、活性水素を有しない有機基を示す]で表されるカップリング剤と反応させてなることが好ましい。
これにより、ゴム組成物をタイヤに適用した際に、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。
一般式(VI)中、Aが示す炭化水素基は、飽和、不飽和、脂肪族、及び芳香族の炭化水素基を包含する。活性水素を有しない有機基としては、例えば、水酸基(-OH)、第2級アミノ基(>NH)、第1級アミノ基(-NH2)、スルフヒドリル基(-SH)等
の活性水素を有する官能基、を有しない有機基が挙げられる。
一例では、前記一般式(VI)において、Aは、前記一般式(II)又は(III)で表され、kは、0を示す。別の一例では、前記一般式(VI)において、Aは、前記一般式(II)又は(III)で表され、kは、0を示し、前記一般式(II)又は(III)において、aは、2~10の整数を示す。さらに別の一例では、前記一般式(VI)において、Aは、前記一般式(II)で表され、kは、0を示し、前記一般式(II)において、aは、2~10の整数を示す。
このようなカップリング剤としては、例えば、テトラキス[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]-1,3-プロパンジアミン、テトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-プロパンジアミン、テトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)-[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]アミン、トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3-トリエトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)-[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]-1,3-プロパンジアミン、トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)-メチル-1,3-プロパンジアミン、ビス[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]-(3-トリスメトキシシリルプロピル)-メチル-1,3-プロパンジアミン等が挙げられる。
カップリング剤としての一般式(VI)で表される化合物の添加量は、SBRのモル数対カップリング剤のモル数が、所望の化学量論的比率で反応させるよう調整することができ、そのことにより所望の分岐度が達成される傾向にある。具体的な重合開始剤のモル数は、カップリング剤のモル数に対して、例えば、5.0倍モル以上、または6.0倍モル以上である。この場合、一般式(VI)において、カップリング剤の官能基数((m-1)×i+p×j+k)は、5~10の整数であり、または6~10の整数である。
反応工程における反応温度は、適宜調節すればよく、例えば、0~120℃、または50~100℃である。また、重合工程後からカップリング剤が添加されるまでの温度変化は、例えば、10℃以下であり、または5℃以下である。
反応工程における反応時間は、適宜調節すればよく、例えば、10秒以上、または30秒以上である。重合工程の終了時から反応工程の開始時までの時間は、カップリング率の観点から、より短い方が好ましく、例えば、5分以内である。
反応工程における混合は、機械的な撹拌、スタティックミキサーによる撹拌等のいずれでもよい。
特定の高分子量成分を有する変性重合体(A1)を得るためには、SBRの分子量分布(Mw/Mn)を、1.5~2.5、または1.8~2.2とするとよい。また、得られる成分(A1)は、GPCによる分子量曲線が一山のピークが検出されることが好ましい。
一例では、変性重合体(A1)のGPCによるピーク分子量をMp1、SBRのピーク分子量
をMp2とした場合、以下の式が成り立つ。
(Mp1/Mp2)<1.8×10-12×(Mp2-120×1042+2
一例では、Mp2は、20×104~80×104であり、Mp1は、30×104~150×104である。
変性重合体(A1)の変性率は、例えば、30質量%以上、50質量%以上、または70質量%以上である。変性率が30質量%以上であることで、ゴム組成物をタイヤに適用した際に、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を向上させることができる。
変性率の測定方法は、以下のとおりである。変性重合体を試料として、シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラムに、変性した塩基性重合体成分が吸着する特性を応用することにより測定する。試料及び低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液を、ポリスチレン系カラムで測定したクロマトグラムと、シリカ系カラムで測定したクロマトグラムと、の差分よりシリカ系カラムへの吸着量を測定し、変性率を求める。具体的には、以下に示すとおりである。
試料溶液の調製:試料10mg及び標準ポリスチレン5mgを20mLのTHFに溶解させて、試料溶液とする。
ポリスチレン系カラムを用いたGPC測定条件:東ソー社製の商品名「HLC-8320GPC」を使用して、5mmol/Lのトリエチルアミン入りTHFを溶離液として用い、試料溶液10μLを装置に注入し、カラムオーブン温度40℃、THF流量0.35mL/分の条件で、RI検出器を用いてクロマトグラムを得る。カラムは、東ソー社製の商品名「TSKgel SuperMultiporeHZ-H」を3本接続し、その前段にガードカラムとして東ソー社製の商品名「TSKguardcolumn SuperMP(HZ)-H」を接続して使用する。
シリカ系カラムを用いたGPC測定条件:東ソー社製の商品名「HLC-8320GPC」を使用して、THFを溶離液として用い、試料溶液50μLを装置に注入し、カラムオーブン温度40℃、THF流量0.5ml/分の条件で、RI検出器を用いてクロマトグラムを得る。カラムは、商品名「Zorbax PSM-1000S」、「PSM-300S」、「PSM-60S」を接続して使用し、その前段にガードカラムとして商品名「DIOL 4.6×12.5mm 5micron」を接続して使用する。
変性率の計算方法:ポリスチレン系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP1、標準ポリスチレンのピーク面積をP2、シリカ系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP3、標準ポリスチレンのピーク面積をP4として、下記式より変性率(%)を求める。
変性率(%)=[1-(P2×P3)/(P1×P4)]×100
(ただし、P1+P2=P3+P4=100)
反応工程の後、共重合体溶液に、必要に応じて、失活剤、中和剤等を添加してもよい。失活剤としては、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール等が挙げられる。中和剤としては、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、バーサチック酸(炭素数9~11個で、10個を中心とする、分岐の多いカルボン酸混合物)等のカルボン酸;無機酸の水溶液、炭酸ガス等が挙げられる。
変性重合体(A1)は、重合後のゲル生成を防止する観点、及び加工時の安定性を向上させる観点から、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン(BHT)、n-オクタデシル-3-(4’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-ブチルフェノール)プロピネート、2-メチル-4,6-ビス[(オクチルチオ)メチル]フェノール等の酸化防止剤を添加することが好ましい。
<充填剤>
本発明のキャップゴムに用いるゴム組成物は、ゴム組成物を補強する充填剤(B)を含有する。本発明において、充填剤(B)は少なくともカーボンブラックを含有する。
(カーボンブラック)
カーボンブラックは、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。カーボンブラックは、例えば、FEF、SRF、HAF、ISAF、SAFグレードのものが好ましく、HAF、ISAF、SAFグレードのものがより好ましい。
本発明では、充填剤(B)として、カーボンブラックの他に無機充填剤を添加することもできる。無機充填剤としては、例えば、シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、チタニア等の金属酸化物が挙げられる。特に、シリカ及び水酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
(シリカ)
シリカは特に限定されず、例えば湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられるが、中でも、湿式シリカが好ましい。
このようなシリカとしては、東ソー・シリカ株式会社製、商品名「ニプシルAQ」、「ニプシルKQ」、エボニック社製、商品名「ウルトラジルVN3」等の市販品を用いることができる。シリカは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物では、シリカの分散性を高めるためにシランカップリング剤が添加されていても良い。
(水酸化アルミニウム)
水酸化アルミニウムは特に限定されず、例えば、ギブサイト、バイヤライト等が挙げられる。このような水酸化アルミニウムとしては、昭和電工株式会社製、商品名「ハイジライト」等の市販品を用いることができる。
本発明において、ゴム組成物中の充填剤の含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して、50質量部以上130質量部以下である。充填剤の含有量が50質量部未満であると、加硫後のゴムの強度が低下してしまう。充填剤の含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して55質量部以上であることが好ましく、60質量部以上であることがより好ましい。一方、充填剤の含有量が130質量部を超えると、ゴム組成物の粘度が高くなり加工性が悪化する。充填剤の含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して125質量部以下であることが好ましく、120質量部以下であることがより好ましい。
本発明の一例では、充填剤(B)として、無機充填剤がゴム成分(A)100質量部に対して10質量部以上70質量部以下の割合で含有されていても良い。無機充填剤の含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して15質量部以上であることが好ましく、20質量部以上であることがより好ましい。また、無機充填剤の含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して65質量部以下であることが好ましく、60質量部以下であることがより好ましい。無機充填剤を上記割合で添加することにより、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能だけでなく、ウェットグリップ性能も向上させることができる。
この場合、充填剤(B)中のシリカの割合が70質量%以上であることが好ましい。該シリカの割合は、75質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。充填剤(B)中のシリカの割合を70質量%以上とすることにより、タイヤのウェットグリップ性能を向上させることができる。なお、加工性を考慮すると、該シリカの割合は、95質量%以下であることが好ましい。
本発明の別の一例では、充填剤(B)中のカーボンブラックの割合が70質量%以上であっても良い。カーボンブラックの割合は、75質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。上記の割合とすることにより、タイヤのドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を更に高めることができる。
<軟化剤>
本発明のキャップゴムに用いるゴム組成物は、軟化剤(C)として、少なくとも、軟化点が135℃以上155℃の軟化剤を含有する。
上記軟化点を有する軟化剤としては、ブチルフェノールアセチレン樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、C9系樹脂などが挙げられる。特に、ブチルフェノールアセチレン樹脂、テルペンフェノール樹脂を用いることが好ましい。
軟化点が135℃以上155℃の軟化剤の配合量は、ゴム成分(A)100質量部に対して4質量部以上である。配合量が4質量部未満であると、未加硫ゴムの粘度が高くなり、加工性及び作業性が悪くなる。該軟化剤の配合量は、ゴム成分(A)100質量部に対して7質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましい。
また、本発明では変性重合体(A1)など、ゴム成分に含まれる伸展油も軟化剤(C)に含まれる。更に、軟化剤(C)として、鉱物由来のミネラルオイル、石油由来のアロマチックオイル、パラフィンオイル、ナフテンオイル、天然物由来のパームオイル等のプロセスオイルを含んでいても良い。これらの中でも、タイヤのウェットグリップ性能の向上の観点から、鉱物由来の軟化剤及び石油由来のプロセスオイルを用いることが好ましい。
充填剤(B)としてカーボンブラックに対して無機充填剤を多く例において、軟化剤(C)の配合量は、ゴム成分(A)100質量部に対して4質量部以上30質量部以下の範囲であることが好ましい。軟化剤を30質量部以下配合することで、ゴム組成物の剛性の低下を抑制できる。
また、充填剤(B)として無機充填剤に対してカーボンブラックを多く例において、軟化剤(C)の配合量は、ゴム成分(A)100質量部に対して4質量部以上60質量部以下の範囲であることが好ましい。軟化剤を60質量部以下配合することで、ゴム組成物の剛性の低下を抑制できる。
<各種成分>
本発明のゴム組成物には、既述の成分以外に、例えば、加硫剤、加硫促進剤、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、ワックス等のゴム業界で通常使用される各種成分を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら各種成分としては、市販品を好適に使用することができる。
〔実施例1~7、比較例1~10〕
<ベースゴム>
下記表1~2に示す配合組成で各成分を混練し、ベースゴム用ゴム組成物を調製する。なお、表中の成分の詳細は後述する。
表1及び表2のベースゴムの貯蔵弾性率は、各ゴム組成物を145℃で33分間加硫して得られた加硫ゴムについて、上島製作所製スペクトロメーターを用い、温度30℃、初期歪2%、動歪1%、周波数52Hzの条件で測定した値である。
(1)ベースゴム1
Figure 0007081879000010

(2)ベースゴム2
Figure 0007081879000011
<キャップゴム>
下記表3~5に示す配合組成で各成分を混練し、キャップゴム用ゴム組成物を調製する。なお、表中の成分の詳細は以下のとおりである。
1.ゴム成分
(1)天然ゴム(NR)
SIR20
(2)SBR1(変性重合体(A1))
合成方法及び物性を下記に詳細に説明する。
(3)SBR2
JSR株式会社製、商品名「T0150」。油展量34phr。
(4)SBR3
JSR株式会社製、商品名「HP755B」。油展量37.5phr。
(5)SBR4
JSR株式会社製、商品名「T0143」。油展量27.3phr。
(6)SBR5
旭化成株式会社製、商品名「タフデン2830」。油展量37.5phr。
(7)BR
JSR株式会社製、商品名「BR01」
2.充填剤
(1)カーボンブラック1(CB1)
N550、キャボット社製 商品名「ショウブラックN550」
(2)カーボンブラック2(CB2)
N234、キャボット社製 商品名「VULCAN 7H」
(3)カーボンブラック3(CB3)
旭カーボン株式会社製、商品名「シースト7H」
(4)シリカ
東ソー・シリカ株式会社製、商品名「ニプシルAQ」
(5)水酸化アルミニウム
昭和電工株式会社製、商品名「ハイジライト H-43M」
3.軟化剤
表3,4において、ゴム成分に含まれる伸展油の配合量と、下記の軟化剤の配合量との合計を「軟化剤総量」と表記する。
(1)軟化剤1
ブチルフェノールアセチレン樹脂(BASF社製、商品名「KORESIN」、軟化点143℃)
(2)軟化剤2
テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル株式会社製、YSポリスターS145、軟化点145℃)
(3)軟化剤3
クマロンインデン樹脂(ルトガース社製、商品名「C160」、軟化点170℃)
(4)軟化剤4
C5樹脂(日本ゼオン株式会社製、商品名「QUINTONE A100」、軟化点120℃)
4.シランカップリング剤
エボニック インダストリーズ社製、商品名「Si69」
5.ステアリン酸
新日本理化株式会社製、商品名「ステアリン酸50S」
6.ワックス
日本精蝋株式会社製、商品名「オゾエース701」
7.老化防止剤
(1)PPD
大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーPPD」
(2)TMDQ
大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック224」
8.亜鉛華
ハクスイテック株式会社製、商品名「3号亜鉛華」
9.加硫促進剤
(1)DPG
大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーD」
(2)MBTS
大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーDM-P」
(3)CBS
大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーCZ-G」
(4)NS
大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーNS」
10.硫黄(加硫剤)
硫黄:鶴見化学社製、商品名「粉末硫黄」
〔SBR1(変性重合体(A1)の製造方法〕
内容積が10Lで、内部の高さ(L)と直径(D)との比(L/D)が4.0であり、底部に入口、頂部に出口を有し、攪拌機付槽型反応器である攪拌機及び温度制御用のジャケットを有する槽型圧力容器を重合反応器とした。予め水分除去した、1,3-ブタジエンを17.2g/分、スチレンを10.5g/分、n-ヘキサンを145.3g/分の条件で混合した。この混合溶液を反応基の入口に供給する配管の途中に設けたスタティックミキサーにおいて、残存不純物不活性処理用のn-ブチルリチウムを0.117mmol/分で添加、混合した後、反応基の底部に連続的に供給した。更に、極性物質として2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパンを0.019g/分の速度で、重合開始剤としてn-ブチルリチウムを0.242mmol/分の速度で、攪拌機で激しく混合する重合反応器の底部へ供給し、連続的に重合反応を継続させた。反応器頂部出口における重合溶液の温度が75℃となるように温度を制御した。
次に、反応器の出口より流出した重合体溶液に、カップリング剤として2.74mmol/Lに希釈したテトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-プロパンジアミンを0.0302mmol/分(水分5.2ppm含有n-ヘキサン溶液)の速度で連続的に添加し、カップリング剤を添加された重合体溶液はスタティックミキサーを通ることで混合されカップリング反応した。このとき、反応器の出口より流出した重合溶液にカップリング剤が添加されるまでの時間は4.8分、温度は68℃であり、重合工程における温度と、変性剤を添加するまでの温度との差は7℃であった。カップリング反応した重合体溶液に、酸化防止剤(BHT)を重合体100gあたり0.2gとなるように0.055g/分(n-ヘキサン溶液)で連続的に添加し、カップリング反応を終了した。酸化防止剤と同時に、重合体100gに対してオイル(JX日鉱日石エネルギー社製 JOMOプロセスNC140)が10.0gとなるように連続的に添加し、スタティックミキサーで混合した。スチームストリッピングにより溶媒を除去して、変性重合体(SBR1)を得た。
得られたSBR1の物性を、上記の方法により測定を行った。以下に結果をまとめる。
・ゴム成分100質量部に対してオイル分8.0質量部を含む、
・重量平均分子量(Mw)=85.2×10
・「特定の高分子量成分」(分子量200×10以上500×10以下のSBR)の割合=4.6%、
・収縮因子(g’)=0.59。
なお、SBR1は、カップリング剤の官能基数と添加量から想定される分岐数に相当する「分岐度」は8であり(収縮因子の値からも確認できる)、カップリング剤1分子が有するSiORの総数から反応により減じたSiOR数を引いた値に相当する「SiOR残基数」は4である。
<タイヤの製造>
調製した実施例及び比較例のベースゴム用ゴム組成物とキャップゴム用ゴム組成物とを組み合わせてトレッドゴムを作製する。得られたトレッドゴムを用いて、タイヤを常法に従って作製する。表3~表5において「有」との表記は、そのベースゴムを用いたことを示す。比較例1ではベースゴム1,2のいずれも使用していない。
〔評価〕
実施例1~7、比較例1~10について、供試タイヤのドライグリップ性能、ドライ操縦安定性を以下の方法で評価する。また、実施例1~5、比較例1~7について、ウェットグリップ性能、転がり抵抗、及び、耐摩耗性を以下の方法で評価する。
1.ドライグリップ性能
各実施例及び比較例のゴム組成物を供試タイヤを試験車に装着し、乾燥路面での実車試験にて、走行中のタイヤの走行性能をドライバーのフィーリング評点で示す。
評価結果を表3~5に示す。表3~4では、比較例1のタイヤのフィーリング評点を100として指数表示する。表5では、比較例8のタイヤのフィーリング評点を100として指数表示する。指数値が大きい程、ドライグリップ性能に優れることを示す。
2.ドライ操縦安定性
供試タイヤを試験車に装着し、乾燥路面での実車試験にて、ドライ操縦安定性をドライバーのフィーリング評点で示す。
評価結果を表3~5に示す。表3~4では、比較例1のタイヤのフィーリング評点を100として指数表示する。表5では、比較例8のタイヤのフィーリング評点を100として指数表示する。指数値が大きい程、ドライ操縦安定性に優れることを示す。
3.ウェットグリップ性能
試作タイヤから加硫ゴム試験片を切り出す。室温でブリティッシュ・ポータブル・スキッド・テスター(BPST)にて、湿潤コンクリート路面上を各試験片でこすって測定した際の抵抗値を測定する。表3~4では、比較例1の値を100として指数表示する。指数値は大きい程、抵抗値が大きく、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
4.転がり抵抗
各ゴム組成物を145℃で33分間加硫して得られた加硫ゴムについて、損失正接(tanδ)を、上島製作所製スペクトロメーター、温度40℃、初期歪2%、動歪1%、周波数52Hzの条件で測定する。比較例1の転がり抵抗の逆数を100として指数表示する。指数値が大きい程、転がり抵抗が低く、低燃費性に優れることを示す。評価結果を表3及び4に示す。
5.耐摩耗性
試作タイヤを用いた実車にて舗装路面を1万km走行後、残溝を測定し、トレッドが1mm摩耗するのに要する走行距離を相対比較する。比較例1の試作タイヤを100として指数表示する。耐摩耗性指数の値が大きい程、耐摩耗性が良好なことを示す。評価結果を表3及び4に示す。
Figure 0007081879000012
Figure 0007081879000013
Figure 0007081879000014
実施例はいずれも、高いドライ操縦安定性及びドライグリップ性能を有するタイヤを得ることができる。特に表4に示すように、SBR1(変性重合体(A1))を用い、軟化点が135~155℃の軟化剤を含むゴム組成物を用いたキャップゴムを備えることにより、転がり抵抗が低く、耐摩耗性に優れるタイヤとすることができる。
トレッドゴムとして、高い剛性を有するベースゴムに加えて、特定の変性共役ジエン系重合体を含み、更に軟化点が135~155℃の軟化剤を含むゴム組成物を用いたキャップゴムを備えることによって、高いドライグリップ性能を有しつつ、ドライ操縦安定性に優れるタイヤを得ることができる。

Claims (12)

  1. トレッドゴムを有するタイヤであって、
    前記トレッドゴムは、接地面を有するキャップゴムと、前記キャップゴムの径方向内側に設けられるベースゴムとを備え、
    前記ベースゴムの30℃における貯蔵弾性率E’が10MPa以上であり、
    前記キャップゴムが、
    ゴム成分(A)と、充填剤(B)と、軟化剤(C)とを含むゴム組成物の加硫ゴムを含み、
    前記ゴム成分(A)が変性共役ジエン系重合体(A1)を含み、該変性共役ジエン系重合体(A1)は、重量平均分子量が20×10以上300×10以下であり、前記変性共役ジエン系重合体(A1)中に、分子量が200×10以上500×10以下の変性共役ジエン系重合体を、0.25質量%以上30質量%以下含み、収縮因子(g’)が0.64未満であり、かつ、前記変性共役ジエン系重合体(A1)に添加されている伸展油が、前記変性共役ジエン系重合体(A1)100質量部に対して10質量部以下であり、
    前記充填剤(B)の含有量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して50質量部以上130質量部以下であり、
    前記充填剤(B)が少なくともカーボンブラックを含み、
    前記軟化剤(C)は、少なくとも、軟化点が135℃以上155℃以下の軟化剤を、前記ゴム成分(A)100質量部に対して4質量部以上含む、タイヤ。
  2. 前記充填剤(B)が、更に無機充填剤を、前記ゴム成分100質量部に対して10質量部以上70質量部以下の割合で含有する請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記無機充填剤が、シリカ及び水酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載のタイヤ。
  4. 前記充填剤(B)中の前記シリカの割合が70質量%以上である請求項3に記載のタイヤ。
  5. 前記ゴム成分(A)100質量部に対する前記軟化剤(C)の総量が、4質量部以上30質量部以下である請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ。
  6. 前記充填剤(B)中の前記カーボンブラックの割合が70質量%以上である請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ。
  7. 前記ゴム成分(A)100質量部に対する前記軟化剤(C)の総量が、4質量部以上60質量部以下である請求項1~3、6のいずれか1項に記載のタイヤ。
  8. 前記変性共役ジエン系重合体(A1)が、1以上のカップリング残基と、該カップリング残基に対して結合する共役ジエン系重合体鎖と、を有し、
    1の前記カップリング残基に対して5以上の前記共役ジエン系重合体鎖が結合している分岐を含む、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載のタイヤ。
  9. 前記変性共役ジエン系重合体(A1)が、下記一般式(I):
    Figure 0007081879000015

    [式中、Dは、共役ジエン系重合体鎖を示し、R、R及びRは、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R、R、及びRは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、R及びR10は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R11は、水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、m及びxは、それぞれ独立して1~3の整数を示し、x≦mであり、pは、1又は2を示し、yは、1~3の整数を示し、y≦(p+1)であり、zは、1又は2の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のD、R~R11、m、p、x、y、及びzは、それぞれ独立しており、iは、0~6の整数を示し、jは、0~6の整数を示し、kは、0~6の整数を示し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、((x×i)+(y×j)+(z×k))は、5~30の整数であり、Aは、炭素数1~20の、炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有し、かつ、活性水素を有しない有機基を示す]で表される、請求項1~請求項8のいずれか1項に記載のタイヤ。
  10. 前記一般式(I)において、Aは、下記一般式(II):
    Figure 0007081879000016

    [式中、Bは、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のBは、各々独立している]、
    下記一般式(III):
    Figure 0007081879000017

    [式中、Bは、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、Bは、炭素数1~20のアルキル基を示し、aは、1~10の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のB及びBは、各々独立している]、
    下記一般式(IV):
    Figure 0007081879000018

    [式中、Bは、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のBは、各々独立している]、
    下記一般式(V):
    Figure 0007081879000019

    [式中、Bは、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のBは、各々独立している]のいずれかで表される、請求項9に記載のタイヤ。
  11. 前記変性共役ジエン系重合体(A1)は、共役ジエン系重合体を、下記一般式(VI):
    Figure 0007081879000020

    [式中、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R15、R16、R17、R18及びR20は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R19及びR22は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R21は、炭素数1~20の、アルキル基又はトリアルキルシリル基を示し、mは、1~3の整数を示し、pは、1又は2を示し、R12~R22、m及びpは、複数存在する場合、それぞれ独立しており、i、j及びkは、それぞれ独立して0~6の整数を示し、但し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、Aは、炭素数1~20の、炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群から選択される少なくとも一種の原子を有し、活性水素を有しない有機基を示す]で表されるカップリング剤と反応させてなる、請求項1~請求項10のいずれか1項に記載のタイヤ。
  12. 前記一般式(VI)で表されるカップリング剤が、テトラキス[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]-1,3-プロパンジアミン、テトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-プロパンジアミン、及びテトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサンからなる群から選択される少なくとも一種である、請求項11に記載のタイヤ。
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