JP7158989B2 - タイヤ - Google Patents
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Description
前記タイヤのトレッドゴムが、ゴム成分(A)と、補強性充填剤(B)とを含むゴム組成物の加硫物からなり、
前記ゴム成分(A)は、当該ゴム成分(A)100質量部に対して、天然ゴム、イソプレンゴムおよびブタジエンゴムからなる群より選択される1種以上を合計50~90質量部、かつ、スチレンブタジエンゴムを10~50質量部含み、
前記スチレンブタジエンゴムは、変性スチレンブタジエンゴム(A1)を含み、
前記変性スチレンブタジエンゴム(A1)は、重量平均分子量が20×104~300×104であり、前記変性スチレンブタジエンゴム(A1)の総量に対して、分子量が200×104~500×104である当該変性スチレンブタジエンゴムを、0.25~30質量%含み、収縮因子(g’)が0.64未満であり、
前記補強性充填剤(B)は、カーボンブラックおよびシリカからなる群より選択される1種以上を含み、
前記補強性充填剤(B)の量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、20~60質量部である、タイヤである。
これにより、タイヤのウェットグリップ性と、耐摩耗性と、耐カット性とを高度にバランスさせることができる。
前記シリカの量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、5~45質量部であることが好ましい。
これにより、ウェットグリップ性と、耐摩耗性と、耐カット性とをバランスさせながら、低転がり抵抗性をより向上することができる。
前記カーボンブラックの量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、10~50質量部であり、
前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)が、60~160m2/gであることが好ましい。
これにより、ウェットグリップ性をより向上することができる。
これにより、耐カット性が向上する。
これにより、ウェットグリップ性と、耐摩耗性とをより高度にバランスさせることができる。
これにより、ウェットグリップ性と、ドライ操縦安定性と、低転がり抵抗性とを高度にバランスさせることができる。
前記分岐は、1の前記カップリング残基に対して5以上の前記スチレンブタジエンゴム鎖が結合している分岐を含むことが好ましい。
これにより、ウェットグリップ性と、ドライ操縦安定性と、低転がり抵抗性とを高度にバランスさせることができる。
これにより、ウェットグリップ性と、ドライ操縦安定性と、低転がり抵抗性とを高度にバランスさせることができる。
一般式(III)中、B2は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、B3は、炭素数1~20のアルキル基を示し、aは、1~10の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のB2及びB3は、各々独立している;
一般式(IV)中、B4は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB4は、各々独立している;
一般式(V)中、B5は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB5は、各々独立している]のいずれかで表されることが好ましい。
これにより、ウェットグリップ性と、ドライ操縦安定性と、低転がり抵抗性とを高度にバランスさせることができる。
これにより、ウェットグリップ性と、ドライ操縦安定性と、低転がり抵抗性とを高度にバランスさせることができる。
これにより、ウェットグリップ性と、ドライ操縦安定性と、低転がり抵抗性とを高度にバランスさせることができる。
前記補強性充填剤(B)中のカーボンブラックの比率が、50質量%以上であることが好ましい。
これにより、耐カット性をより向上させることができる。
本発明に係るタイヤは、タイヤの溝底ゲージが、2~12mmであり、
前記タイヤのトレッドゴムが、ゴム成分(A)と、補強性充填剤(B)とを含むゴム組成物の加硫物からなり、
前記ゴム成分(A)は、当該ゴム成分(A)100質量部に対して、天然ゴム、イソプレンゴムおよびブタジエンゴムからなる群より選択される1種以上を合計50~90質量部、かつ、スチレンブタジエンゴムを10~50質量部含み、
前記スチレンブタジエンゴムは、変性スチレンブタジエンゴム(A1)を含み、
前記変性スチレンブタジエンゴム(A1)は、重量平均分子量が20×104~300×104であり、前記変性スチレンブタジエンゴム(A1)の総量に対して、分子量が200×104~500×104である当該変性スチレンブタジエンゴムを、0.25~30質量%含み、収縮因子(g’)が0.64未満であり、
前記補強性充填剤(B)は、カーボンブラックおよびシリカからなる群より選択される1種以上を含み、
前記補強性充填剤(B)の量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、20~60質量部である、タイヤである。
本発明において、ゴム組成物は、ゴム成分(A)と、補強性充填剤(B)とを含み、
前記ゴム成分(A)は、当該ゴム成分(A)100質量部に対して、天然ゴム、イソプレンゴムおよびブタジエンゴムからなる群より選択される1種以上を合計50~90質量部、かつ、スチレンブタジエンゴムを10~50質量部含み、
前記スチレンブタジエンゴムは、変性スチレンブタジエンゴム(A1)を含み、
前記変性スチレンブタジエンゴム(A1)は、重量平均分子量が20×104~300×104であり、前記変性スチレンブタジエンゴム(A1)の総量に対して、分子量が200×104~500×104である当該変性スチレンブタジエンゴムを、0.25~30質量%含み、収縮因子(g’)が0.64未満であり、
前記補強性充填剤(B)は、カーボンブラックおよびシリカからなる群より選択される1種以上を含み、
前記補強性充填剤(B)の量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、20~60質量部である。
ゴム成分(A)は、ゴム成分(A)100質量部に対して、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)およびブタジエンゴム(BR)からなる群より選択される1種以上を合計50~90質量部、かつ、スチレンブタジエンゴム(SBR)を10~50質量部含む。NR、IRおよびBRからなる群より選択される1種以上を含むことで、タイヤの耐摩耗性と、耐カット性とを向上することができる。また、SBRを含むことでウェットグリップ性を向上することができる。
変性SBR(A1)は、重量平均分子量が20×104~300×104であり、変性SBR(A1)の総量に対して、分子量が200×104~500×104である当該変性SBRを、0.25~30質量%含み、収縮因子(g’)が0.64未満である。
これにより、ウェットグリップ性と、ドライ操縦安定性と、低転がり抵抗性とを高度にバランスさせることができる。
前記分岐は、1の前記カップリング残基に対して5以上の前記スチレンブタジエンゴム鎖が結合している分岐を含むことが好ましい。
これにより、ウェットグリップ性と、ドライ操縦安定性と、低転がり抵抗性とを高度にバランスさせることができる。
これにより、ウェットグリップ性と、ドライ操縦安定性と、低転がり抵抗性とを高度にバランスさせることができる。
一般式(III)中、B2は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、B3は、炭素数1~20のアルキル基を示し、aは、1~10の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のB2及びB3は、各々独立している;
一般式(IV)中、B4は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB4は、各々独立している;
一般式(V)中、B5は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB5は、各々独立している]のいずれかで表されることが好ましい。
これにより、ウェットグリップ性と、ドライ操縦安定性と、低転がり抵抗性とを高度にバランスさせることができる。
成分(A1)の合成方法は、特に限定されるものではなく、例えば、有機モノリチウム化合物を重合開始剤として用い、少なくともブタジエンを重合し、スチレンブタジエンゴムを得る重合工程と、該スチレンブタジエンゴムの活性末端に対して、5官能以上の反応性化合物(以下、「カップリング剤」ともいう。)を反応させる反応工程と、を有する合成方法などが挙げられる。
これにより、ウェットグリップ性と、ドライ操縦安定性と、低転がり抵抗性とを高度にバランスさせることができる。
これにより、ウェットグリップ性と、ドライ操縦安定性と、低転がり抵抗性とを高度にバランスさせることができる。
(Mp1/Mp2)<1.8×10-12×(Mp2-120×104)2+2
試料溶液の調製:試料10mg及び標準ポリスチレン5mgを20mLのTHFに溶解させて、試料溶液とする。
ポリスチレン系カラムを用いたGPC測定条件:東ソー社製の商品名「HLC-8320GPC」を使用して、5mmol/Lのトリエチルアミン入りTHFを溶離液として用い、試料溶液10μLを装置に注入し、カラムオーブン温度40℃、THF流量0.35mL/分の条件で、RI検出器を用いてクロマトグラムを得る。カラムは、東ソー社製の商品名「TSKgel SuperMultiporeHZ-H」を3本接続し、その前段にガードカラムとして東ソー社製の商品名「TSKguardcolumn SuperMP(HZ)-H」を接続して使用する。
シリカ系カラムを用いたGPC測定条件:東ソー社製の商品名「HLC-8320GPC」を使用して、THFを溶離液として用い、試料溶液50μLを装置に注入し、カラムオーブン温度40℃、THF流量0.5ml/分の条件で、RI検出器を用いてクロマトグラムを得る。カラムは、アジレント・テクノロジー社製の商品名「Zorbax PSM-1000S」、「PSM-300S」、「PSM-60S」を接続して使用し、その前段にガードカラムとしてジーエル サイエンス社製の商品名「DIOL 4.6×12.5mm 5micron」を接続して使用する。
変性率の計算方法:ポリスチレン系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP1、標準ポリスチレンのピーク面積をP2、シリカ系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP3、標準ポリスチレンのピーク面積をP4として、下記式より変性率(%)を求める。
変性率(%)=[1-(P2×P3)/(P1×P4)]×100
(ただし、P1+P2=P3+P4=100)
ゴム成分(A)は、上述したNR、IR、BRおよびSBR以外に、ゴム組成物に用いられる公知のゴム成分を含んでいてもよいし、含まなくてもよい。このようなゴム成分としては、例えば、イソプレンブタジエン共重合体、エチレンブタジエン共重合体、プロピレンブタジエン共重合体などが挙げられる。その他のゴム成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これにより、ウェットグリップ性と、耐摩耗性とをより高度にバランスさせることができる。オイルとしては、例えば、上述した伸展油が挙げられる。
補強性充填剤(B)は、カーボンブラックおよびシリカからなる群より選択される1種以上を含む。
前記カーボンブラックの量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、10~50質量部であり、
前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)が、60~160m2/gであることが好ましい。
これにより、ウェットグリップ性をより向上することができる。
前記補強性充填剤(B)中のカーボンブラックの比率が、50質量%以上であることが好ましい。
これにより、耐カット性をより向上させることができる。
IB≦-0.36×CTAB+86.8 ・・・(1)
[式(1)中、インクボトル状細孔指数(IB)は、下記式(2):
IB=M2-M1 ・・・(2)
で求められる値であり、
式(2)中、M1は、直径1.2×105nm~6nmの範囲にある開口部を外表面に具えた細孔を有するシリカに対し、水銀圧入法に基づく水銀ポロシメータを用いた測定において、圧力を1PSIから32,000PSIまで上昇させた際に水銀圧入量の最大値を示す開口部の直径(nm)であり、M2は、該測定において、圧力を32,000PSIから1PSIまで下降させた際に水銀排出量の最大値を示す開口部の直径(nm)である]の関係を満たすことが好ましい。この場合、タイヤの低転がり抵抗性と、耐摩耗性とを更に向上させることができる。
IB≦-0.56×CTAB+110.4 (但し、CTAB≦140) ・・・(3)
IB≦-0.20×CTAB+60.0 (但し、140<CTAB) ・・・(4)
[式(3)及び(4)中、インクボトル状細孔指数(IB)は、下記式(2):
IB=M2-M1 ・・・(2)
で求められる値であり、
式(2)中、M1は、直径1.2×105nm~6nmの範囲にある開口部を外表面に具えた細孔を有するシリカに対し、水銀圧入法に基づく水銀ポロシメータを用いた測定において、圧力を1PSIから32,000PSIまで上昇させた際に水銀圧入量の最大値を示す開口部の直径(nm)であり、M2は、該測定において、圧力を32,000PSIから1PSIまで下降させた際に水銀排出量の最大値を示す開口部の直径(nm)である]の関係を満たし、且つ
灼熱減量(750℃で3時間加熱した時の質量減少分)(質量%)及び加熱減量(105℃で2時間加熱した時の質量減少分)(質量%)が、下記式(5):
灼熱減量-加熱減量≧ 2.5(質量%) ・・・(5)
を満たすことも好ましい。この場合も、タイヤの低転がり抵抗性と、耐摩耗性とを更に向上させることができる。
前記シリカの量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、5~45質量部であることが好ましい。
これにより、ウェットグリップ性と、耐摩耗性と、耐カット性とをバランスさせながら、低転がり抵抗性をより向上することができる。
グリセリンモノ脂肪酸エステルは、耐カット性向上の効果がある。グリセリンモノ脂肪酸エステルは、グリセリンの3つのヒドロキシ基のうち1つが脂肪酸によってエステル化したものであればよい。グリセリンモノ脂肪酸エステルは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これにより、耐カット性が向上する。
ゴム組成物は、上述した成分以外に、ゴム工業界で通常使用される成分、例えば、熱可塑性樹脂、軟化剤、加硫促進剤、シランカップリング剤、加硫剤、老化防止剤、加硫促進助剤、有機酸化合物などを、本発明の趣旨に反しない範囲で適宜選択して含有することができる。
天然ゴム(NR):Tg=-60℃
ブタジエンゴム(BR):JSR社製の商品名「JSRBR01(登録商標)」
変性スチレンブタジエンゴム(A1):後述する方法で合成する
スチレンブタジエンゴム(SBR):JSR社製のE-SBR、商品名「JSR 1500」
カーボンブラック1:東海カーボン社製の商品名「シースト(登録商標) 6」、N2SA=119m2/g
シリカ:後述する方法で合成する
グリセリンモノ脂肪酸エステル:花王社製の商品名「レオドール(登録商標) MS-50」
シランカップリング剤:エトキシ(3-メルカプトプロピル)ビス(3,6,9,12,15-ペンタオキサオクタコサン-1-イルオキシ)シラン、エボニック・デグサ社製の商品名「Si 363(登録商標)」
WAX:マイクロクリスタリンワックス、日本精蝋社製の商品名「オゾエース(登録商標)0701」
老化防止剤(6PPD):N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、大内新興化学工業社製の商品名「ノクラック(登録商標) 6C」
老化防止剤(TMQ):2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体、大内新興化学工業社製の商品名「ノクラック(登録商標) 224」
加硫促進剤(DPG):1,3-ジフェニルグアニジン、住友化学社製の商品名「ソクシノール(登録商標)D-G」
加硫促進剤(MBTS):ジ(2-ベンゾチアゾリル)ペルスルフィド、大内新興化学工業社製の商品名「ノクセラー(登録商標)DM」
加硫促進剤(CBS):N-シクロヘキシルベンゾチアゾール-2-スルフェンアミド、大内新興化学工業社製の商品名「ノクセラー(登録商標)CZ」
内容積が10Lで、内部の高さ(L)と直径(D)との比(L/D)が4.0であり、底部に入口、頂部に出口を有し、撹拌機付槽型反応器である撹拌機及び温度制御用のジャケットを有する槽型圧力容器を重合反応器とする。予め水分除去した、1,3-ブタジエンを17.2g/分、スチレンを10.5g/分、n-ヘキサンを145.3g/分の条件で混合する。この混合溶液を反応器の入口に供給する配管の途中に設けたスタティックミキサーにおいて、残存不純物不活性処理用のn-ブチルリチウムを0.117mmol/分で添加、混合した後、反応器の底部に連続的に供給する。更に、極性物質として2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパンを0.019g/分の速度で、重合開始剤としてn-ブチルリチウムを0.242mmol/分の速度で、撹拌機で激しく混合する重合反応器の底部へ供給し、連続的に重合反応を継続する。反応器頂部出口における重合溶液の温度が75℃となるように温度を制御する。重合が十分に安定したところで、反応器頂部出口より、カップリング剤添加前の重合体溶液を少量抜出し、酸化防止剤(BHT)を重合体100gあたり0.2gとなるように添加した後に溶媒を除去し、110℃のムーニー粘度及び各種の分子量を測定する。次に、反応器の出口より流出した重合体溶液に、カップリング剤として2.74mmol/Lに希釈したテトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-プロパンジアミンを0.0302mmol/分(水分5.2ppm含有n-ヘキサン溶液)の速度で連続的に添加し、カップリング剤を添加された重合体溶液はスタティックミキサーを通ることで混合されカップリング反応する。このとき、反応器の出口より流出した重合溶液にカップリング剤が添加されるまでの時間は4.8分、温度は68℃であり、重合工程における温度と、変性剤を添加するまでの温度との差は7℃である。カップリング反応した重合体溶液に、酸化防止剤(BHT)を重合体100gあたり0.2gとなるように0.055g/分(n-ヘキサン溶液)で連続的に添加し、カップリング反応を終了する。酸化防止剤と同時に、重合体100gに対して伸展油としてオイル(JX日鉱日石エネルギー社製 「JOMOプロセスNC140」)が10.0gとなるように連続的に添加し、スタティックミキサーで混合する。スチームストリッピングにより溶媒を除去して、成分(A1)としての変性SBRを得る。
結合スチレン量=40質量%、
ビニル結合量(1,2-結合量)=41mol%、
重量平均分子量(Mw)=85.2×104g/mol、
数平均分子量(Mn)=38.2×104g/mol、
分子量分布(Mw/Mn)=2.23、
ピークトップ分子量(Mp1)=96.8×104g/mol、
ピークトップ分子量の比率(Mp1/Mp2)=3.13、
分子量200×104以上500×104以下の割合=4.6%、
収縮因子(g’)=0.59、
ムーニー粘度(100℃)=65、
ガラス転移温度(Tg)=-24℃、および
変性率=80%。
撹拌機を備えた180Lのジャケット付きステンレス反応槽に、水65Lとケイ酸ナトリウム水溶液(SiO2 160g/L、SiO2/Na2Oモル比3.3)1.25Lを入れ、96℃に加熱する。生成する溶液中のNa2O濃度は0.015mol/Lである。この溶液の温度を96℃に維持しながら、上記と同様のケイ酸ナトリウム水溶液を流量750mL/分で、硫酸(18mol/L)を流量33mL/分で同時に滴下する。流量を調整しつつ、反応溶液中のNa2O濃度を0.005~0.035mol/Lの範囲に維持しながら中和反応を行う。反応途中から反応溶液は白濁をはじめ、30分で粘度が上昇してゲル状溶液となる。さらに、添加を続けて100分で反応を停止する。生じた溶液中のシリカ濃度は85g/Lである。引き続いて、上記と同様の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得る。ケイ酸スラリーをフィルタープレスでろ過、水洗を行って湿潤ケーキを得る。次いで湿潤ケーキを乳化装置を用いてスラリーとして、噴霧式乾燥機で乾燥し、湿式法含水ケイ酸であるシリカを得る。
CTAB=79m2/g、
式(1)の右辺=-0.36×CTAB+86.8=58.00、
式(3)の右辺=-0.56×CTAB+110.4=65.60、
IB=55.00、
灼熱減量-加熱減量=3.0質量%
水銀ポロシメータ(Quantachrome社製の商品名「POREMASTER-33」)を用いて、上述したように、水銀圧入法に基づき、まず圧力を1PSIから32,000PSIまで上昇させて、シリカの外表面において開口部の直径1.2×105nm~6nmである細孔について水銀圧入量を測定し、圧入量のピークに位置する直径(M1)を求める。次に、圧力を32,000PSIから1PSIまで下降させて、水銀を細孔内から排出する。このときの排出曲線から得られた排出量のピークに位置する直径(M2)を求める。これらM1及びM2の値から上記式(2)によりIBを算出する。
ASTM D3765-92記載の方法に準拠して実施する。この際、上述したように、カーボンブラックの標準品である「IRB#3」(83.0m2/g)を使用せず、別途セチルトリメチルアンモニウムブロミド(以下、CE-TRABと略記する)標準液を調製し、これによってシリカOT(ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)溶液の標定を行い、シリカ表面に対するCE-TRAB1分子当たりの吸着断面積を0.35nm2として、CE-TRABの吸着量から比表面積(m2/g)を算出する。
シリカサンプルを秤量し、灼熱減量の場合は750℃でサンプルを3時間加熱した後に減少分の質量を測定し、加熱減量の場合は105℃でサンプルを2時間加熱した後に減少分の質量を測定し、加熱前のサンプル質量との差を加熱前の質量に対して百分率(%)で表す。
表1および表2に示す配合処方に従い、通常のバンバリーミキサーを用いて、ゴム組成物を調製する。また、そのゴム組成物をトレッドゴムに用いて、タイヤサイズ315/70R22.5のトラック用空気入りラジアルタイヤを作製する。実施例のタイヤでは、溝底ゲージは、5mmとする。一方、比較例のタイヤでは、溝底ゲージは、表2に示す値とする。
供試タイヤを試験車に装着し、湿潤路面での実車試験にて、テストコースにて80km/時の速度にて湿潤路面上での制動距離を測定し、比較例1の制動距離の逆数を100として指数値で表す。指数値が大きい程、ウェットグリップ性に優れることを示す。
直径1.7mの鉄板表面を持つドラム試験機(速度:80km/h)を用いて、JIS D 4234に準拠し、フォース式にて供試タイヤの転がり抵抗を測定する。比較例1の値の逆数を100として指数表示する。指数値が大きい程、転がり抵抗が低く、低転がり抵抗性に優れることを示す。
ゴム組成物を、145℃にて30分間加硫し、ゴム組成物の加硫物を作製する。その加硫物を用いて、JIS K 6264-2:2005に規定されるランボーン摩耗試験の標準試験条件により、23℃にて耐摩耗性を評価する。比較例1の摩耗量の逆数を100として指数表示する。指数値が大きい程、耐摩耗性に優れることを示す。
幅500mm、厚さ1.5mm(底厚5.0mm)、高さ30mmのブレードを徐々に供試タイヤに押し付けていき、ベルト層のスチールコードが破断するまでの力を測定する。比較例1の値を100として指数表示する。指数値が大きい程、耐カット性に優れることを示す。
2:サイドウォール部
3:ビード部
4:ビードコア
5:カーカスプライ
6:ベルト
7:トレッドゴム
1a:周溝
Claims (12)
- タイヤの溝底ゲージが、3~7mmであり、
前記タイヤのトレッドゴムが、ゴム成分(A)と、補強性充填剤(B)とを含むゴム組成物の加硫物からなり、
前記ゴム成分(A)は、当該ゴム成分(A)100質量部に対して、天然ゴム、イソプレンゴムおよびブタジエンゴムからなる群より選択される1種以上を合計50~90質量部、かつ、スチレンブタジエンゴムを10~50質量部含み、
前記スチレンブタジエンゴムは、変性スチレンブタジエンゴム(A1)を含み、
前記変性スチレンブタジエンゴム(A1)は、重量平均分子量が20×104~300×104であり、前記変性スチレンブタジエンゴム(A1)の総量に対して、分子量が200×104~500×104である当該変性スチレンブタジエンゴムを、0.25~30質量%含み、収縮因子(g’)が0.64未満であり、
前記補強性充填剤(B)は、カーボンブラックおよびシリカからなる群より選択される1種以上を含み、
前記補強性充填剤(B)の量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、20~60質量部である、タイヤ。 - 前記補強性充填剤(B)が、シリカを含み、
前記シリカの量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、5~45質量部である、請求項1に記載のタイヤ。 - 前記補強性充填剤(B)が、カーボンブラックを含み、
前記カーボンブラックの量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、10~50質量部であり、
前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)が、60~160m2/gである、請求項1または2に記載のタイヤ。 - 前記ゴム組成物が、グリセリンモノ脂肪酸エステルをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記ゴム成分(A)が、オイルを含み、当該ゴム成分(A)中の当該オイルの総量が、2~25質量部である、請求項1~4のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記変性スチレンブタジエンゴム(A1)が、分岐を有し、分岐度が5以上である、請求項1~5のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記変性スチレンブタジエンゴム(A1)が、1以上のカップリング残基と、該カップリング残基に対して結合するスチレンブタジエンゴム鎖と、を有し、
前記分岐は、1の前記カップリング残基に対して5以上の前記スチレンブタジエンゴム鎖が結合している分岐を含む、請求項6に記載のタイヤ。 - 前記変性スチレンブタジエンゴム(A1)が、下記一般式(I):
- 前記一般式(I)において、Aが、下記一般式(II)~(V):
一般式(III)中、B2は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、B3は、炭素数1~20のアルキル基を示し、aは、1~10の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のB2及びB3は、各々独立している;
一般式(IV)中、B4は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB4は、各々独立している;
一般式(V)中、B5は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB5は、各々独立している]のいずれかで表される、請求項8に記載のタイヤ。 - 前記変性スチレンブタジエンゴム(A1)が、スチレンブタジエンゴムを、下記一般式(VI):
- 前記一般式(VI)で表されるカップリング剤が、テトラキス[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]-1,3-プロパンジアミン、テトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-プロパンジアミン、及びテトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサンからなる群から選択される1種以上である、請求項10に記載のタイヤ。
- 前記補強性充填剤(B)が、カーボンブラックを含み、
前記補強性充填剤(B)中のカーボンブラックの比率が、50質量%以上である、請求項1に記載のタイヤ。
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