JP7080805B2 - ロータ、及び、モータ - Google Patents

ロータ、及び、モータ Download PDF

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Description

本発明は、ロータ、及び、モータに関するものである。
車両のワイパー装置等に用いられるモータとして、コイルが巻回されたステータの径方向内側に、永久磁石を有するロータが配置されたものがある。この種のモータに用いられるロータの永久磁石の配置方式として、ロータコアの外周部に永久磁石を配置するもの(SPM:Surface Permanent Magnet)がある。
この方式を採用したロータでは、ロータコアの外周部に複数の永久磁石が組付けられ、その状態でロータコアと永久磁石の外側が略筒状のマグネットカバーによって覆われている。マグネットカバーは、略筒状の周壁内にロータコアと永久磁石を配置した後に、各種の手段によってロータコアや永久磁石に対して固定されている。
マグネットカバーの固定手段としては、マグネットカバーの端縁に予め折り曲げ片を設けておき、その折り曲げ片を折り曲げてロータコアの端面の孔や窪み部に係止させるもの(例えば、特許文献1参照。)や、かしめによるもの、接着剤によるもの等が知られている。
特開2008-295140号公報
マグネットカバーの端縁に折り曲げ片を設け、その折り曲げ片をロータコアの端面の孔や窪み部に係止したロータにおいては、ロータコアと永久磁石に対するマグネットカバーの組付け作業が容易になる反面、組付け強度の面では、かしめや接着剤によるものに劣る。
一方、かしめによってマグネットカバーをロータコアに固定したロータにおいては、マグネットカバーの端縁をかしめる際に、大きなかしめ荷重が永久磁石に伝達され易い。そして、かしめ作業の際に、マグネットカバーのかしめ部(かしめフランジ等)を通して永久磁石に大きなかしめ荷重が伝達されると、永久磁石に損傷や劣化が生じることが懸念される。特に、永久磁石の回転軸線方向の端部がロータコアの端面よりも外側にオーバーハングした構造を持つロータにおいては、マグネットカバーの端縁をかしめる際に、大きなかしめ荷重が永久磁石に直接作用することになるため、実際上採用することが難しい。
また、接着剤によってマグネットカバーを永久磁石やロータコアに固定したロータにおいては、マグネットカバーの内周面に接着剤を塗布した状態で、ロータコアと永久磁石のアッセンブリをマグネットカバー内に圧入すると、接着剤がマグネットカバーからはみ出し、その結果、製品の見栄えが低下したり、煩雑な後処理作業を強いられたりすることになる。
そこで本発明は、接着剤のはみ出しを招くことなく、マグネットカバーを永久磁石やロータコアに容易に接着固定することができるロータ、及び、モータを提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、本発明に係るロータは、以下の構成を採用した。
即ち、本発明に係るロータは、ステータの磁界を受けて回転するロータであって、モータの回転軸と一体に回転するロータコアと、前記ロータコアの外周部に配置される複数の永久磁石と、前記ロータコアと複数の前記永久磁石の外側を覆うマグネットカバーと、を備え、前記永久磁石は、回転軸線に沿う方向の端部に、前記ロータコアの回転軸線に沿う方向の端面よりも回転軸線方向外側に突出するオーバーハング領域を有し、前記マグネットカバーは、前記ロータコアと複数の前記永久磁石の外周側を覆う外周壁と、前記外周壁の回転軸線方向に沿う方向の端部に連設された環状の外側端部壁と、前記外側端部壁の径方向内側で、かつ、前記外側端部壁よりも回転軸線方向内側に配置される環状の内側端部壁と、前記内側端部壁の径方向外側端と前記外側端部壁の径方向内側端とを接続する筒状の接続壁と、を有し、前記内側端部壁が、前記ロータコアの回転軸線方向に沿う方向の一方の端面に当接するコア当接部とされ、前記外周壁と前記外側端部壁と前記接続壁とによって囲まれた環状凹部が、前記永久磁石のオーバーハング領域を収容する磁石端収容部とされ、前記マグネットカバーの前記外側端部壁の径方向外側端から前記内側端部壁の径方向外側端に至る領域には、前記永久磁石、及び、前記ロータコアとの間に接着剤進入空間を形成する接着剤受容部が設けられ、前記接着剤受容部の一部は、前記接続壁の外周面によって構成されていることを特徴とする。
上記の構成により、マグネットカバーを永久磁石やロータコアに接着固定する場合には、例えば、マグネットカバーの外周壁の内面に接着剤を塗布しておき、その状態でロータコアと永久磁石のアッセンブリをマグネットカバーの内部に嵌入することができる。このとき、ロータコアと永久磁石のアッセンブリが回転軸線方向に沿ってマグネットカバーに嵌入されると、永久磁石やロータコアの外面がマグネットカバーの外周壁の内面を摺動し、接着剤が外周壁の内面に沿って回転軸線方向に沿う方向に押し広がる。マグネットカバーの外側端部壁に達した接着剤は、外側端部壁と、永久磁石のオーバーハング領域の端面及び側面とに沿って径方向内側に広がり、さらに、マグネットカバーの接続壁と、永久磁石のオーバーハング領域の内側面とに沿って広がる。こうして、マグネットカバーに対するアッセンブリの嵌入が進むと、アッセンブリのロータコアの一方の端面が内側端部壁に当接し、アッセンブリのそれ以上の嵌入が規制されるとともに、接着剤が内側端部壁に沿ってアッセンブリの内側から外部に漏出するのを規制される。
ここで、マグネットカバーの外側端部壁の径方向外側端から内側端部壁の径方向外側端に至る領域には、接着剤受容部が設けられているため、ロータコアの進入が内側端部壁によって規制されるまでの間に、充分な量の接着剤が永久磁石のオーバーハング領域の周囲に回り込むようにして接着剤受容部に充填される。
また、この場合、ロータコアの端面と内側端部壁の当接部の近傍まで接着剤受容部が確保されるため、ロータコアの進入が内側端部壁によって規制されるまでの間に、充分な量の接着剤を磁石端収容部に充填させることができる。
前記接着剤受容部の一部は、前記外側端部壁の径方向外側端に、回転軸線方向外側に膨出して形成された環状窪み部によって構成されるようにしても良い。
この場合、永久磁石のオーバーハング領域の延出端の径方向外側部分に充分な量の接着剤が回り込むため、永久磁石のオーバーハング領域をマグネットカバーに強固に固定することができる。また、環状窪み部によってマグネットカバーの外周端部の剛性を高めることができる。
前記マグネットカバーの前記外周壁は、回転軸線方向の一端部に前記外側端部壁が連設されるとともに、回転軸線方向の他端側の縁部が前記ロータコア、及び、前記永久磁石の回転軸線方向の同側の端面より外側位置まで延び、前記外周壁の他端側の縁部の径方向内側領域は、前記ロータコア、及び、前記永久磁石との間で接着剤の滞留を許容する滞留許容部とされるようにしても良い。
この場合、滞留許容部に接着剤が滞留することにより、マグネットカバーの外周壁の他端側の縁部においても、ロータコアと永久磁石に対して接着剤によって強固に固定することができる。
また、本発明に係るモータは、上記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
即ち、本発明に係るモータは、前記いずれかのロータと、当該ロータの外周側に配置されて、磁界を発生するステータと、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、マグネットカバーの接着固定時に、ロータコアの端面がマグネットカバーの内側端部壁に当接して接着剤の漏れが規制されるとともに、ロータコアの端面が内側端部壁に当接するまでの間に充分な量の接着剤が、永久磁石のオーバーハング領域の周囲に回り込むようになる。したがって、本発明を採用した場合には、接着剤のはみ出しを招くことなく、マグネットカバーを永久磁石やロータコアに容易に接着固定することができる。
実施形態のモータユニットの斜視図である。 実施形態のモータユニットの図1のII-II線に沿う断面図である。 第1実施形態のロータの斜視図である。 第1実施形態のロータの分解斜視図である。 第1実施形態のマグネットカバーの斜視図である。 第1実施形態のマグネットカバーの別の角度から見た斜視図である。 第1実施形態のロータの図3のVII-VII線に沿う断面図である。 第1実施形態のロータの図7のVIII部の拡大図である。 第1実施形態のロータの組付け工程を示す断面図である。 第1実施形態のロータの組付け工程を示す断面図である。 第2実施形態のロータの斜視図である。 第2実施形態のロータの平面図である。 第2実施形態のロータの図11のXIII-XIII線に沿う断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下で説明する各実施形態においては、同一部分に共通符号を付し、重複する説明を省略するものとする。
(モータユニット)
図1は車両に用いられるモータユニット1の斜視図である。図2は、モータユニット1の図1のII-II線に沿う断面図である。
モータユニット1は、例えば、車両のワイパー装置の駆動源として用いられる。図1,図2に示すように、モータユニット1は、モータ2と、モータ2の回転を減速して出力する減速部3と、モータ2の駆動制御を行うコントローラ4と、を備えている。
なお、以下の説明において、単に「軸方向」という場合は、モータ2の回転軸31の回転軸線方向に沿う方向を意味し、単に「周方向」という場合は、回転軸31の周方向を意味するものとする。また、単に「径方向」という場合は、回転軸31の径方向を意味するものとする。
(モータ)
モータ2は、モータケース5と、モータケース5内に収納された略円筒状のステータ8と、ステータ8の径方向内側に配置され、ステータ8に対して回転可能に設けられたロータ9と、を備えている。本実施形態のモータ2は、ステータ8に電力を供給する際にブラシを必要としない、いわゆるブラシレスモータである。
(モータケース)
モータケース5は、アルミニウム合金等の放熱性に優れた材料によって形成されている。モータケース5は、軸方向で分割可能に構成された第1モータケース6と、第2モータケース7と、からなる。第1モータケース6と第2モータケース7は、それぞれ有底円筒状に形成されている。
第1モータケース6は、底部10が減速部3のギヤケース40と接続されるように、当該ギヤケース40と一体成形されている。底部10の径方向略中央には、モータ2の回転軸31を挿通可能な貫通孔が形成されている。
また、第1モータケース6と第2モータケース7の各開口部6a,7aには、径方向外側に向かって張り出す外フランジ部16,17がそれぞれ形成されている。モータケース5は、外フランジ部16,17同士を突き合わせて内部空間が形成されている。モータケース5の内部空間には、ステータ8とロータ9が配置されている。ステータ8は、モータケース5の内周面に固定されている。
(ステータ)
ステータ8は、積層した電磁鋼板等から成るステータコア20と、ステータコア20に巻回される複数のコイル24と、を備えている。ステータコア20は、円環状のコア本体部21と、コア本体部21の内周部から径方向内側に向かって突出する複数(例えば、6つ)のティース22と、を有している。コア本体部21の内周面と各ティース22は、樹脂製のインシュレータ23によって覆われている。コイル24は、インシュレータ23の上から対応する所定のティース22に巻回されている。各コイル24は、コントローラ4からの給電により、ロータ9を回転させるための磁界を生成する。
(ロータ)
ロータ9は、ステータ8の径方向内側に微小隙間を介して回転自在に配置されている。ロータ9は、内周部に回転軸31が圧入固定される略筒状のロータコア32と、ロータコア32の外周部に組付けられた4つの永久磁石33(図3,図4参照。)と、を備えている。本実施形態では、回転軸31は、減速部3を構成するウォーム軸44と一体に形成されている。回転軸31とウォーム軸44は、モータケース5とギヤケース40とに回転自在に支持されている。回転軸31とウォーム軸44は、回転軸線(軸心C)回りに回転する。なお、永久磁石33としては、例えば、フェライト磁石が用いられる。しかしながら、永久磁石33は、これに限るものではなく、ネオジムボンド磁石やネオジム焼結磁石等を適用することも可能である。
ロータ9の詳細構造については後に説明する。
(減速部)
減速部3は、モータケース5と一体化されたギヤケース40と、ギヤケース40内に収納されたウォーム減速機構41と、を備えている。ギヤケース40は、アルミニウム合金等の放熱性に優れた金属材料によって形成されている。ギヤケース40は、一面に開口部40aを有する箱状に形成されている。ギヤケース40は、ウォーム減速機構41を内部に収容するギヤ収容部42を有する。また、ギヤケース40の側壁40bには、第1モータケース6が一体形成されている箇所に、第1モータケース6の貫通孔とギヤ収容部42を連通する開口部43が形成されている。
ギヤケース40の底壁40cには、略円筒状の軸受ボス49が突設されている。軸受ボス49は、ウォーム減速機構41の出力軸48を回転自在に支持するためのものであり、内周側に不図示の滑り軸受が配置されている。軸受ボス49の先端部内側には、不図示のOリングが装着されている。また、軸受ボス49の外周面には、剛性確保のための複数のリブ52が突設されている。
ギヤ収容部42に収容されたウォーム減速機構41は、ウォーム軸44と、ウォーム軸44に噛合されるウォームホイール45と、により構成されている。ウォーム軸44は、軸方向の両端部が軸受46,47を介してギヤケース40に回転可能に支持されている。ウォームホイール45には、モータ2の出力軸48が同軸に、かつ一体に設けられている。ウォームホイール45と出力軸48とは、これらの回転軸線が、ウォーム軸44(モータ2の回転軸31)の回転軸線(軸心C)と略直交するように配置されている。出力軸48は、ギヤケース40の軸受ボス49を介して外部に突出している。出力軸48の突出した先端には、モータ駆動する対象物品と接続可能なスプライン48aが形成されている。
また、ウォームホイール45には、不図示のセンサマグネットが設けられている。このセンサマグネットは、後述するコントローラ4に設けられた磁気検出素子61によって位置を検出される。つまり、ウォームホイール45の回転位置は、コントローラ4の磁気検出素子61によって検出される。
(コントローラ)
コントローラ4は、磁気検出素子61が実装されたコントローラ基板62を有している。コントローラ基板62は、磁気検出素子61がウォームホイール45のセンサマグネットに対向するように、ギヤケース40の開口部40a内に配置されている。ギヤケース40の開口部40aはカバー63によって閉塞されている。
コントローラ基板62には、ステータコア20から引き出された複数のコイル24の端末部が接続されている。また、コントローラ基板62には、カバー63に設けられたコネクタ11(図1参照。)の端子が電気的に接続されている。コントローラ基板62には、磁気検出素子61の他に、コイル24に供給する駆動電圧を制御するFET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)等のスイッチング素子からなるパワーモジュール(不図示)や、電圧の平滑化を行うコンデンサ(不図示)等が実装されている。
(第1実施形態のロータの詳細構造)
図3は、第1実施形態のロータ9の斜視図であり、図4は、ロータ9の分解斜視図である。
これらの図に示すように、ロータ9は、回転軸31(図2参照。)とともに回転軸線(軸心C)回りに回転可能なロータコア32と、ロータコア32の外周部に配置された4つの永久磁石33と、ロータコア32及び永久磁石33の外側を覆う金属製のマグネットカバー71と、を備えている。
ロータコア32は、略円筒状のコア本体部32Aと、コア本体部32Aの外周面から放射方向に突出する4つの突極32Bと、を有している。ロータコア32は、例えば、軟磁性粉を加圧成形したり、複数の電磁鋼板を軸方向に積層したりして形成されている。
4つの突極32Bは、コア本体部32Aの外周上に等間隔に突出し、かつ、その突出部分が軸方向に延びている。本実施形態では、コア本体部32Aの外周面は、ロータ9の軸心C(回転軸線)を中心とした略円形形状に形成されている。各突極32Bのうちの、ロータコア32の円周方向に臨む側面は、平坦面によって構成されている。ロータコア32の円周方向で隣接する突極32B間には、永久磁石33が組付けられる。
本実施形態では、永久磁石33は軸方向視で略円弧状に形成されている。
各永久磁石33の軸方向の長さは、ロータコア32の突極32Bの軸方向長さよりも長くなるように形成されている。本実施形態の場合、各永久磁石33は、ロータコア32に組付けられた状態において、突極32Bに対して軸方向の一端側と他端側にほぼ同長さだけ突出するように設定されている。永久磁石33のうちの、ロータコア32(突極32B)の軸方向の端面よりも軸方向外側に突出する部分をオーバーハング領域33aと呼ぶものとする。本実施形態では、各永久磁石33は、軸方向の一端側と他端側とにオーバーハング領域33aを有している。
図5は、マグネットカバー71を軸方向の一端側から見た斜視図であり、図6は、マグネットカバー71を軸方向の他端側から見た斜視図である。また、図7は、ロータ9の図3のVII-VII線に沿う断面図であり、図8は、図7のVIII部を拡大して示した図である。
これらの図に示すように、マグネットカバー71は、ロータコア32と複数の永久磁石33の外周側を覆う外周壁71aと、外周壁71aの軸方向の一方の端部に連設された環状の外側端部壁71bと、外側端部壁71bの径方向内側で、かつ、外側端部壁71bよりも径方向内側位置に配置される環状の内側端部壁71cと、内側端部壁71cの径方向外側端と外側端部壁71bの径方向内側端とを接続する円筒状の接続壁71dと、を有している。
外周壁71aは円筒状に形成され、軸方向に沿って延びている。外周壁71aの一方の端部には、外側端部壁71bが径方向内側に屈曲して連設されている。外周壁71aの他端側の縁部は屈曲せずにそのままストレートに延びている。外側端部壁71bの径方向外側端(外周壁71aとの連接部)には、軸方向外側に膨出して形成された環状窪み部76が設けられている。
外側端部壁71bは、内側端部壁71cに比較して広い径方向幅に形成されている。外側端部壁71bと内側端部壁71cとは、接続壁71dを挟んで段差状に形成されている。外周壁71aの一方の端縁と、外側端部壁71bと、接続壁71dとは、環状凹部を形成している。この環状凹部は、永久磁石33の一端側のオーバーハング領域33aを収容する磁石端収容部77を構成している。また、内側端部壁71cは、ロータコア32の軸方向の一方の端面が当接するコア当接部を構成している。
ここで、ロータコア32に複数の永久磁石33が仮組みされたアッセンブリは、マグネットカバー71の外周壁71aに開放端側から(他端側から)ら嵌入され、マグネットカバー71の内面に接着剤73によって固定される。接着剤73は、マグネットカバー71の内面とアッセンブリ(永久磁石33やロータコア32)の外面との間の微小な隙間に介装され、その状態のまま固化することにより、マグネットカバー71を永久磁石33やロータコア32に対して固定する。
本実施形態のロータ9では、マグネットカバー71の外側端部壁71bの径方向外側端から内側端部壁71cの径方向外側端に至る領域に、永久磁石33やロータコア32との間に接着剤進入空間を形成する接着剤受容部75が設けられている。本実施形態では、接着剤受容部75は、接続壁71dの外周面、外側端部壁71bのうちの隣接する永久磁石33の間に臨む部位、外側端部壁71bの径方向外側端の環状窪み部76等によって構成されている。
また、マグネットカバー71の外周壁71aの他端側の縁部は、前述のようにロータコア32や永久磁石33の軸方向の他端面よりも外側位置まで延びている。外周壁71aの他端側の縁部の径方向内側領域は、ロータコア32や永久磁石33の他方のオーバーハング領域33aに跨る領域に接着剤73を滞留させる滞留許容部78とされている。滞留許容部78には、図7に示すように、接着剤73が流れ込んで滞留し、そのまま固化することによって、マグネットカバー71の軸方向の他端側を永久磁石33やロータコア32に対して固定する。
(ロータの組付け)
図9,図10は、ロータ9の組付け工程を示す断面図である。以下、図9,図10を参照して、ロータ9の組付けについて説明する。
最初に、図9に示すように、ロータコア32の外周部に永久磁石33を仮組みし、ロータコア32のアッセンブリとして予め準備しておく。一方、マグネットカバー71の内周面には、例えば、軸方向の略中央領域に接着剤73を環状に塗布しておく。この状態において、アッセンブリを、図10に示すようにマグネットカバー71の外周壁71aに軸方向の他端側から嵌入する。
このとき、アッセンブリがマグネットカバー71の軸方向の一端部側に向かって嵌入されると、永久磁石33やロータコア32の外周面がマグネットカバー71の外周壁71aの内面を摺動し、接着剤73を外周壁71aの内面に沿って軸方向の一端部側に向かって押し広げる(押し込む)。アッセンブリの嵌入が進むと、接着剤73がマグネットカバー71の外側端部壁71bに達し、その接着剤73が向きを変えて外側端部壁71bと、永久磁石33のオーバーハング領域33aの端面及び側面とに沿って径方向内側に広がる。接着剤73は、外側端部壁71bの径方向内側端まで達すると、接続壁71dでさらに向きを変え、接続壁71dと、永久磁石33のオーバーハング領域33aの内側面とに沿って広がる。
マグネットカバー71に対するアッセンブリの嵌入がさらに進むと、ロータコア32の軸方向の一方の端面が内側端部壁71cに当接する。こうして、ロータコア32の端面が内側端部壁71cに当接すると、アッセンブリのそれ以上の嵌入が規制されるとともに、接着剤73が内側端部壁71cに沿ってアッセンブリの内側から外部に漏出するのを規制される。また、アッセンブリの嵌入に伴って接着剤受容部75内の圧力が高まると、接着剤73の一部は、外周壁71aに沿って軸方向の他端側に向かって流動する。これにより、接着剤73の一部は、滞留許容部78内にも流入する。
この状態のまま接着剤73の固化を待ち、接着剤73が固化した時点で組付けを完了する。
以上のように、本実施形態のロータ9は、マグネットカバー71の内側端部壁71cがロータコア32の端面に当接するコア当接部とされているため、マグネットカバー71の接着固定時に、ロータコア32の端面が内側端部壁71cに当接して接着剤73の漏れが規制される。また、マグネットカバー71の外側端部壁71bの径方向外側端から内側端部壁71cの径方向外側端に至る領域に接着剤受容部75が設けられているため、ロータコア32の端面が内側端部壁71cに当接するまでの間に充分な量の接着剤73を永久磁石33のオーバーハング領域33aの周囲に回り込ませることができる。したがって、本実施形態のロータ9を採用した場合には、接着剤73のはみ出しを招くことなく、マグネットカバー71を永久磁石33やロータコア32に容易に接着固定することができる。
また、本実施形態のロータ9においては、接着剤受容部75の一部が、接続壁71dの外周面によって構成されている。このため、ロータコア32の端面と内側端部壁71cの当接部の近傍まで接着剤受容部75が確保される。したがって、本実施形態のロータ9を採用した場合には、マグネットカバー71の接着時に、ロータコア32の進入が内側端部壁71cによって規制されるまでの間に、充分な量の接着剤73を磁石端収容部77に充填させることができる。
また、本実施形態のロータ9では、接着剤受容部75の一部が、外側端部壁71bの径方向外側端に設けられた環状窪み部76によって構成されている。このため、マグネットカバー71の接着時には、永久磁石33のオーバーハング領域33aの延出端の径方向外側部分に充分な量の接着剤73が回り込む。したがって、本実施形態のロータ9を採用した場合には、永久磁石33のオーバーハング領域33aをマグネットカバー71に強固に固定することができる。さらに、接着剤を受容する環状窪み部76によってマグネットカバー71の外周端部の剛性も高めることができる。
さらに、本実施形態のロータ9では、マグネットカバー71の外周壁71aの他端側の縁部の径方向内側領域が、接着剤73の滞留を許容する滞留許容部78とされている。このため、滞留許容部78に接着剤を滞留させることにより、マグネットカバー71の外周壁71aの他端側の縁部を、ロータコア32と永久磁石33に対して接着剤によって強固に固定することができる。
(第2実施形態のロータの詳細構造)
図11は、第2実施形態のロータ109の斜視図であり、図12は、ロータ109の平面図である。また、図13は、ロータ109の図11のXIII-XIII線に沿う断面図である。
本実施形態のロータ109は、基本的な構成は第1実施形態のロータ9とほぼ同様であるが、マグネットカバー71の適所に外周側からの局所的な加圧によって径方向内側方向に突出する係止突起80が形成されている点が第1の実施形態のものと異なっている。
マグネットカバー71に形成される係止突起80は、円周方向で隣接する各永久磁石33のオーバーハング領域33a間に形成されている。本実施形態のロータ109では、この構成により、マグネットカバー71と各永久磁石33との周方向の位置ずれを規制することができる。
本実施形態では、マグネットカバー71の接着剤73による固定部の構造については、第1実施形態と同様とされている。このため、本実施形態においても、第1実施形態と同様の基本的な効果を得ることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
2…モータ
8…ステータ
9…ロータ
31…回転軸
32…ロータコア
33…永久磁石
33a…オーバーハング領域
71…マグネットカバー
71a…外周壁
71b…外側端部壁
71c…内側端部壁
71d…接続壁
73…接着剤
75…接着剤受容部
76…環状窪み部
77…磁石端収容部
78…滞留許容部

Claims (4)

  1. ステータの磁界を受けて回転するロータであって、
    モータの回転軸と一体に回転するロータコアと、
    前記ロータコアの外周部に配置される複数の永久磁石と、
    前記ロータコアと複数の前記永久磁石の外側を覆うマグネットカバーと、を備え、
    前記永久磁石は、回転軸線に沿う方向の端部に、前記ロータコアの回転軸線に沿う方向の端面よりも回転軸線方向外側に突出するオーバーハング領域を有し、
    前記マグネットカバーは、
    前記ロータコアと複数の前記永久磁石の外周側を覆う外周壁と、
    前記外周壁の回転軸線方向に沿う方向の端部に連設された環状の外側端部壁と、
    前記外側端部壁の径方向内側で、かつ、前記外側端部壁よりも回転軸線方向内側に配置される環状の内側端部壁と、
    前記内側端部壁の径方向外側端と前記外側端部壁の径方向内側端とを接続する筒状の接続壁と、を有し、
    前記内側端部壁が、前記ロータコアの回転軸線方向に沿う方向の一方の端面に当接するコア当接部とされ、
    前記外周壁と前記外側端部壁と前記接続壁とによって囲まれた環状凹部が、前記永久磁石のオーバーハング領域を収容する磁石端収容部とされ、
    前記マグネットカバーの前記外側端部壁の径方向外側端から前記内側端部壁の径方向外側端に至る領域には、前記永久磁石、及び、前記ロータコアとの間に接着剤進入空間を形成する接着剤受容部が設けられ、
    前記接着剤受容部の一部は、前記接続壁の外周面によって構成されていることを特徴とするロータ。
  2. 前記接着剤受容部の一部は、前記外側端部壁の径方向外側端に、回転軸線方向外側に膨出して形成された環状窪み部によって構成されていることを特徴とする請求項に記載のロータ。
  3. 前記マグネットカバーの前記外周壁は、回転軸線方向の一端部に前記外側端部壁が連設されるとともに、回転軸線方向の他端側の縁部が前記ロータコア、及び、前記永久磁石の回転軸線方向の同側の端面より外側位置まで延び、
    前記外周壁の他端側の縁部の径方向内側領域は、前記ロータコア、及び、前記永久磁石との間で接着剤の滞留を許容する滞留許容部とされていることを特徴とする請求項1または2に記載のロータ。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のロータと、
    前記ロータの外周側に配置されて、磁界を発生するステータと、を備えていることを特徴とするモータ。
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