JP7075827B2 - シート材容器 - Google Patents
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Description
前記容器本体は、第1フィルム層と第2フィルム層とを含む複数のフィルム層を積層した本体構成シート材により構成されており、
前記本体構成シート材は、前記複数のフィルム層どうしが部分的に非接合とされた非接合部を有するとともに、前記非接合部における前記複数のフィルム層どうしの層間に充填材が封入されている充填部を有し、
前記第1フィルム層は、前記第2フィルム層よりも、前記容器本体の外面側に配置されているとともに、前記第2フィルム層の外形線の少なくとも一部分は前記第1フィルム層の外形線よりも内側に配置されており、
当該シート材容器は、
前記容器本体の縁部に位置する前記第1フィルム層の縁部に形成されていて破断の起点となる第1ノッチと、
前記第1ノッチを起点とした破断の伸展先に配置されている第2ノッチと、
を備え、
前記第2ノッチは、前記第1フィルム層の外形線よりも内側に配置されているとともに、前記第2フィルム層と前記第1フィルム層とのうち少なくとも前記第2フィルム層に形成されており、
前記第1ノッチを起点とした破断に引き続いて前記第2ノッチから伝搬する破断の伸展先に前記充填部が配置されているシート材容器に関する。
先ず、図1から図6を用いて第1実施形態を説明する。なお、図5(a)及び図6では、内袋30を構成する内袋構成シート材31のシール境界線31aを便宜的に実線で示している。シール境界線31aは、容器構成シート材51(図6)を用いてシート材容器100が形成される際に、内袋構成シート材31どうしが接合(シール)される領域と、内袋構成シート材31における他の領域と、の境界線である。
なお、シート材容器100の各構成要素の位置関係について、各図に示される位置関係を説明する場合もある。
また、シート材容器100の正面側(図1における手前側)を前方、シート材容器100の背面側(図1における奥側)を後方といい、シート材容器100の正面に向かって左側(図1における左側)を左方、シート材容器100の正面に向かって右側(図1における右側)を右方という。また、シート材容器100の左右方向を横幅方向という場合がある。
容器本体20は、第1フィルム層(外側フィルム22)と第2フィルム層(内側フィルム23)とを含む複数のフィルム層を積層した本体構成シート材21により構成されている。
本体構成シート材21は、複数のフィルム層どうしが部分的に非接合とされた非接合部24(図3、図5(b)、図6)を有するとともに、非接合部24における複数のフィルム層どうしの層間(本実施形態の場合、外側フィルム22と内側フィルム23との層間)に充填材が封入されている充填部40を有する。
第1フィルム層(外側フィルム22)は、第2フィルム層(内側フィルム23)よりも、容器本体20の外面側に配置されているとともに、第2フィルム層の外形線の少なくとも一部分は第1フィルム層の外形線よりも内側に配置されている。
シート材容器100は、容器本体20の縁部に位置する第1フィルム層(外側フィルム22)の縁部に形成されていて破断の起点となる第1ノッチ71と、第1ノッチ71を起点とした破断の伸展先に配置されている第2ノッチ72と、を備える。
第2ノッチ72は、第1フィルム層(外側フィルム22)の外形線よりも内側に配置されているとともに、第2フィルム層(内側フィルム23)と第1フィルム層とのうち少なくとも第2フィルム層に形成されている。
ここで、第2ノッチ72が第1フィルム層(外側フィルム22)の外形線よりも内側に配置されているとは、第2ノッチ72の少なくとも最奥部が第1フィルム層の外形線よりも内側に配置されていることをいう。本実施形態の場合、第2ノッチ72の全体が第1フィルム層の外形線よりも内側に配置されている。
また、第1ノッチ71を起点とした破断の伸展先に第2ノッチ72が配置されているとは、第2ノッチ72の少なくとも最奥部が、第1ノッチ71を起点とした破断の伸展先に配置されていることをいう。
第1ノッチ71を起点とした破断に引き続いて第2ノッチ72から伝搬する破断の伸展先に充填部40が配置されている。
また、内容物90は、液体(ペースト状のものを含む)であっても良いし、固体(例えば、粒状のもの(顆粒状のものを含む)、或いは粉状のものなど)であっても良い。
本実施形態の場合、内容物90は、例えば、液体である。
内容物90が液体の場合には、内容物90の粘度は、例えば30℃において好ましくは1mPa・s以上12万mPa・s以下(B型粘度計で測定。例えば東機産業社製ビスコメーターTV-10又はビスコメーターTVB-10等で測定)であり、より好ましくは1mPa・s以上6万mPa・s以下である。
容器本体20は、内袋30の周囲を覆っているとともに、内袋30を保持している。容器本体20は、収容領域35を有する内袋30を覆っているため、収容領域35を包囲している。本実施形態の場合、容器本体20は、シート材容器100の外袋である。
図3に示すように、容器本体20は、正面側に位置する第1主面部20aと背面側に位置する第2主面部20bとを有する。
内袋30の正面形状は、特に限定されないが、本実施形態の場合、内袋30の正面形状も、縦長の長方形状となっている。内袋30も、底マチを有する袋状に形成されている。また、内袋30も、正面側に位置する第1主面部30aと背面側に位置する第2主面部30bとを有する。第1主面部30aと第2主面部30bとは収容領域35を間に挟んで互いに前後に対向している。
例えば、シート材容器100の下端部以外においては、正面視における容器本体20の外形線と内袋30の外形線とがほぼ一致しており、シート材容器100の下端部においては、正面視における容器本体20の外形線の内側に内袋30の外形線が配置されている。
ただし、シート材容器100は、上端部にもマチ(天マチ)を有していてもよい。
内袋30から内容物90を注出するための注出口の形成予定部14は、収容領域35の端部を横切る位置に配置されている。形成予定部14は、例えば、シート材容器100の上端部の横幅方向における一端部(図1では左端部)に配置されている。
形成予定部14には、開封ノッチ13に連なる開封案内線が形成されていることが好ましい。開封案内線は、容器本体20と内袋30との少なくとも一方に形成されたハーフカット溝、容器本体20に形成されたミシン目、又は易開封フィルムなどにより構成されている。ただし、形成予定部14には開封案内線が形成されていなくてもよい。
シート材容器100において、形成予定部14を境界とする一方の部分を開封タブ12と称し、シート材容器100における残りの部分、すなわち形成予定部14を境界とする他方の部分を本体部11と称する。
使用者が、開封ノッチ13を起点として、形成予定部14に沿ってシート材容器100の容器本体20及び内袋30を破断し、本体部11から開封タブ12を分離させることにより、内袋30に注出口(不図示)が形成される。
よって、注出口が形成された状態で、注出口を下向きにする(収容領域35を注出口の上側に位置させる)ことにより、内袋30の収容領域35の内容物90が、当該内容物90の自重などによって、注出口を介してシート材容器100の外部に注出される。
本実施形態の場合、シート材容器100は、当該シート材容器100の上縁から下方に延びる切欠形状部15が形成されている。
形成予定部14は、シート材容器100の一方の側縁部(例えば左側の側縁部17)と切欠形状部15との間に形成されている。
内袋30の収容領域35において、内袋30の一方の側縁部(例えば左側縁部)と切欠形状部15との間の部分は、形成予定部14に向けて先細りのノズル状に形成されている。
なお、本発明は、この例に限らず、注出口は、形成予定部14に設けられたスパウトのキャップ(例えばスクリューキャップ)をスパウトから取り外すことにより形成されるスパウトの開口であってもよい。
充填部40に封入されている充填材は、流体(気体または液体)、固体(例えば粉粒体、樹脂ペレット等)または半固体(例えば発泡材等)とすることができ、空気などの気体であることが好ましい。
内袋30は、内袋構成シート材31を折り曲げて当該内袋構成シート材31の周縁部(図5(a)に示すシール境界線31aの外側の部分など)どうしを相互に接合して接合部(内袋シール部32)を形成することにより、袋状に形成されている。
内袋構成シート材31の周縁部どうしの接合の手法としては、一例として、ヒートシール、超音波シール、接着剤による接合等を用いることができる。
本体構成シート材21には、外側フィルム22と内側フィルム23とが部分的に非接合とされた非接合部24が形成されている。例えば、外側フィルム22又は内側フィルム23の一方または両方において、他方に対して対向する面には、部分的に非接合処理が施されている。非接合処理は、非接合剤(いわゆる糊殺し剤)を塗布して糊殺し状態とすることによって、容易に形成することができる。糊殺し剤としては、外側フィルム22と内側フィルム23との接合を防止できるものであれば、いかなるものも使用することができる。糊殺し剤としては、例えば、オフセット印刷、フレキソ印刷、レタープレス印刷(凸版印刷)のそれぞれに使用する印刷用インキ、メジウムインキ、糊殺し専用インキ等を好ましく用いることができる。また、熱硬化型や紫外線硬化型のインキを好ましく用いることができる。
非接合処理が施された範囲が非接合部24となる。非接合部24に充填材が封入されることによって、充填部40が形成されるようになっている。
充填部40は、非接合部24すべてに形成されているものに限定されず、複数ある非接合部24の一部に形成されていてもよい。
非接合部24を除いて、内側フィルム23の全面が外側フィルム22の一方の面に対して接合されていることが好ましく、本実施形態ではそのようになっている。
外側フィルム22と内側フィルム23との接合の手法としては、一例として、ヒートシール、超音波シール、接着剤による接合等を用いることができる。
このうち第1層は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)または延伸ナイロン(ONy)により構成されている。第1層の主な機能としては、容器本体20に光沢感及び印刷適性をもたらすとともに容器本体20の剛性を確保することが挙げられる。
第2層は、例えば、当該第2層における第1層側の面にシリカ及び/又はアルミナが蒸着されたポリエチレンテレフタレートにより構成された透明蒸着PETの層である。第2層の主な機能としては、容器本体20にガスバリア性をもたらすことが挙げられる。
第3層は、例えば、延伸ナイロンにより構成されている。第3層の主な機能としては、容器本体20の耐ピンホール性を確保することが挙げられる。
第4層は、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)により構成されている。第4層の主な機能としては、内側フィルム23とのヒートシール性、外側フィルム22どうしのヒートシール性、及び、内袋構成シート材31とのヒートシール性を確保することが挙げられる。
このうち第1層は、例えば、直鎖状低密度ポリエチレンにより構成されている。第1層の主な機能としては、本体構成シート材21とのヒートシール性(外側フィルム22とのヒートシール性)を確保することが挙げられる。
第2層は、例えば、当該第2層における第1層側の面にシリカ及び/又はアルミナが蒸着された延伸ナイロンにより構成された透明蒸着延伸ナイロンの層である。第2層の主な機能としては、ガスバリア性及び耐ピンホール性を確保することが挙げられる。
第3層は、例えば、直鎖状低密度ポリエチレンにより構成されている。第3層の主な機能としては、内袋構成シート材31どうしのヒートシール性を確保することが挙げられる。
なお、内袋構成シート材31の層構造は、ここで説明した構造に限らない。
非接合部24は、シート材容器100の充填部40の形状と対応する形状に形成されている。非接合部24は、例えば、延出部25の先端の開放端24aにおいてのみ外部と連通している。
露出部26は、本体構成シート材21と内袋構成シート材31との接合部(内外シール部33)、及び、本体構成シート材21どうしの接合部(本体シール部38)となる。
すなわち、内袋構成シート材31の周縁部どうしが接合されて内袋シール部32が形成されることにより、内袋構成シート材31によって袋状の内袋30が形成される。この段階では、内袋30の内部空間すなわち収容領域35は、例えば、部分的に外部と連通しており、この連通部分を介して、収容領域35に内容物90を充填することができるようになっている。
また、本体構成シート材21において容器本体20の底部52を構成する部分にて、外側フィルム22どうしが相互に接合されて本体シール部38が形成されることにより、底マチ19を有する容器本体20が形成される。
容器本体20が充填部40を有することにより、容器本体20の良好な保形性、ひいてはシート材容器100の良好な保形性を確保できる。
こうして、シート材容器100が得られる。
内外シール部33は、シート材容器100の上縁部16及び切欠形状部15に沿って配置されているとともに、シート材容器100の左右の側縁部17、18の上端から下端部に亘って配置されている。
また、内袋構成シート材31の縁部の2箇所にそれぞれ内袋ノッチ76が形成されている。これら内袋ノッチ76は、本体構成シート材21を用いてシート材容器100が形成された状態(図1)では、互いに前後に重なっているとともに、第1ノッチ71とも前後に重なっている。
また、内側フィルム23の縁部の2箇所にそれぞれ第2ノッチ72が形成されている。これら第2ノッチ72は、本体構成シート材21を用いてシート材容器100が形成された状態(図1)では、互いに前後に重なっている。
より詳細には、第1ノッチ71は、例えば、シート材容器100の側縁部18におけるシール部(内袋シール部32及び内外シール部33が配置されている部分)の上端部において、側縁部18側に位置する上下延在充填部41の上端部の側方に配置されている。
本実施形態の場合、図2に示すように、第1ノッチ71の深さ方向(図2における左方向)には、第1ノッチ71の延長上に、第2ノッチ72が配置されている。これにより、第1ノッチ71を起点としてシート材容器100を破断したときに、その破断が第2ノッチ72に容易に到達するようになっている。
より詳細には、第2ノッチ72からの破断の伸展方向は、第2ノッチ72から伝搬する破断の伸展先に位置する充填部40(側縁部18側の上下延在充填部41)の長手方向に対して交差(例えば直交)している。このため、第2ノッチ72から伝搬する破断が、より確実に充填部40に到達するようになっている。
従って、第1ノッチ71の近傍に充填部40(側縁部18側の上下延在充填部41)が位置するとともに、当該充填部40の近傍に第2ノッチ72が位置することとなるため、第1ノッチ71を起点とした破断に引き続いて容易に第2ノッチ72から破断を伝搬させ、シート材容器100の破断を容易に充填部40に到達させることができる。
これにより、第1ノッチ71を起点としてシート材容器100を一方向に破断することによって、その破断が第2ノッチ72及び充填部40に順次に到達するようにできる。よって、充填部40から充填材を排出するためにシート材容器100を破断する動作をより容易に行うことが可能となる。
なお、図2において、第2ノッチ72の開口部に示される、上下に延在する破線は、内袋構成シート材31どうしのシール部である内袋シール部32における内側の縁辺である。
このように、本実施形態の場合、第2ノッチ72は、第2フィルム層(内側フィルム23)の縁部に形成されている。
破断が充填部40に到達することにより、充填部40の内部空間がシート材容器100の外部空間と連通するので、充填部40から容易に充填材を排出することができる。よって、例えば、シート材容器100を容易に平坦に押し潰してコンパクトにして、シート材容器100を廃棄することができる。
次に、図7を用いて第2実施形態を説明する。
本実施形態に係るシート材容器100は、図7に示すように、第2ノッチ72の形状が直線状(I字状)である点で、上記の第1実施形態に係るシート材容器100と相違しており、その他の点では、上記の第1実施形態に係るシート材容器100と同様に構成されている。
図7に示すように、第2ノッチ72は、当該第2ノッチ72の奥行き方向(図7における左方向)に対して直交する方向(図7における上下方向)において幅(間隙)を有する形状となっている。また、第2ノッチ72は、第1ノッチ71を起点としたシート材容器100の破断の伸展先に配置され、該伸展方向に沿って延在するように直線状をなしている。
本実施形態によれば、使用者が、第1ノッチ71を起点としてシート材容器100を破断し、引き続き第2ノッチ72から破断を伸展させることによって、容易に破断を充填部40に到達させることができる。よって、充填部40内の充填材を外部に排出するためのシート材容器100の破断をより容易に行うことが可能となる。
次に、図8を用いて第3実施形態を説明する。
本実施形態に係るシート材容器100は、以下に説明する点で、上記の第1実施形態に係るシート材容器100と相違しており、その他の点では、上記の第1実施形態に係るシート材容器100と同様に構成されている。
突出部53には、シート材容器100の説明書き又はPOP広告(Point of purchase advertising)が印刷又はラベルの貼り付けなどにより付されているのが好ましい。
一例として、突出部53には、「使用後、廃棄の際に、ここを切り取って下さい」といった説明書き(不図示)が印刷されている。
そして、突出部53に第1ノッチ71及び第2ノッチ72が形成されている。
説明書き又はPOP広告が付された突出部53に充填部40の突出部内充填部43が設けられているため、例えば、輸送時などに突出部53に外力が作用して当該突出部53が折れ曲がっても、突出部内充填部43によって補強された突出部53は、外力の解除後に、元の起立状態に復元(弾性的に復元)できる。よって、説明書き又はPOP広告の良好な表示状態を維持できる。
図8の例では、第1ノッチ71及び第2ノッチ72が、突出部53の基端部における左端部(例えば、切欠形状部15側)に配置されている例を示す。この場合、第1ノッチ71を起点とした破断の伸展方向は、図8における右方であり、第2ノッチ72からの破断の伸展方向も、図8における右方である。
なお、第1ノッチ71及び第2ノッチ72は、突出部53の基端部における右端部(側縁部18側)に配置されていてもよい。
突出部内充填部43は、第1主面部20aにおける側縁部18側の上下延在充填部41と連通している。従って、突出部内充填部43は、当該上下延在充填部41を介して、周回状充填部42及び他の3つの上下延在充填部41と連通している。
すなわち、第2ノッチ72から伝搬する破断の伸展先に位置する充填部40(例えば後述する突出部内充填部43)が、突出部53に配置されている。
突出部内充填部43は、例えば、上下に延在している。より詳細には、第2ノッチ72からの破断の伸展方向は、突出部内充填部43の長手方向に対して交差(例えば直交)している。これにより、第2ノッチ72からの破断がより確実に突出部内充填部43に到達するようになっている。
突出部内充填部43は、例えば、上下延在充填部41よりも細い形状に形成されている。
これにより、第2ノッチ72からの破断が、易破断部74に沿って伸展し、より確実に突出部内充填部43に到達するようになっている。
易破断部74は、例えば、図8に示すように、直線状に形成されている。ただし、易破断部74は、曲線状に形成されていてもよいし、直線状の部分と曲線状の部分との含む形状に形成されていてもよい。
これにより、第1ノッチ71を起点とした破断が突出部内充填部43に到達した後、引き続き、シート材容器100を易破断部75に沿って破断し、突出部53を本体部11から切除することができる。
なお、易破断部74と易破断部75とは、互いに一連の易破断部であってもよい。
このため、本実施形態の場合、収容領域35は、突出部53の基端側における当該シート材容器100の縁辺部(上縁部16)よりも当該シート材容器100の中心側の領域に収まっている。
よって、使用者が誤ってシート材容器100の使用前などにおいて、第1ノッチ71を起点としてシート材容器100を破断した場合にも、収容領域35から内容物90が漏洩することが抑制される。
また、この場合、シート材容器100は、例えば、上記の第1実施形態又は第2実施形態と同様の位置に第1ノッチ71、第2ノッチ72及び内袋ノッチ76を有する。
この場合、突出部53の周縁に沿ったシール部は、例えば、内袋構成シート材31どうしのシール部である内袋シール部32及び内袋構成シート材31と本体構成シート材21とのシール部である内外シール部33となる。また、シート材容器100は、例えば、突出部53の第1ノッチ71と重なる内袋ノッチ76を有する。
次に、図9を用いて第4実施形態を説明する。
本実施形態に係るシート材容器100は、以下に説明する点で、上記の第3実施形態に係るシート材容器100と相違しており、その他の点では、上記の第3実施形態に係るシート材容器100と同様に構成されている。
これにより、第1ノッチ71を起点とした破断が、容易に、第2ノッチ72により誘導されて第2ノッチ72の最奥部に到達するようにでき、且つ、第2ノッチ72からの破断が、より容易に(速やかに)突出部内充填部43に到達するようにできる。
第2ノッチ72の深さ方向における長さLは、例えば、第2ノッチ72の最奥部と突出部内充填部43との距離Dよりも長い。
第2ノッチ72の形状は特に限定されないが、図9の例では、第2ノッチ72は、奥部がV字形状であり、その他の部分がI字形状に形成されている。
次に、図10(a)及び図10(b)を用いて第5実施形態を説明する。
本実施形態に係るシート材容器100は、以下に説明する点で、上記の第3実施形態に係るシート材容器100と相違しており、その他の点では、上記の第3実施形態に係るシート材容器100と同様に構成されている。
すなわち、シート材容器100は、第1ノッチ71の破断の伸展先に配置されている第3ノッチ73を更に備えている。
また、第3ノッチ73は、第2フィルム層(内側フィルム23)の縁部に形成されている。
第2ノッチ72は、本体構成シート材21を貫通して形成されている。すなわち、第2ノッチ72は、本体構成シート材21の外側フィルム22及び内側フィルム23を貫通して形成されている。より詳細には、第2ノッチ72は、本体構成シート材21において第1主面部20aを構成する部分を貫通して形成されているとともに、本体構成シート材21において第2主面部20bを構成する部分を貫通して形成されている。
本実施形態の場合、第2ノッチ72を起点とする破断の伸展先に、上下延在充填部41の上端が位置している。
一例として、第2ノッチ72から伝搬する破断の伸展方向は図10(a)における下方向であり、第3ノッチ73から伝搬する破断の伸展方向は図10(a)における右方向であり、これらの方向は互いに直交している。
第2ノッチ72は、例えば、下方に向けて当該第2ノッチ72の幅寸法(開口幅)が狭まる形状となっている。
更に、第1ノッチ71を起点としてシート材容器100を破断することによって、突出部53を容易に本体部11から切除できるように、第2ノッチ72を間に挟んで易破断部74とは反対側に配置された易破断部75が突出部53に形成されている。
なお、易破断部74と易破断部75とは、互いに一連の易破断部であってもよい。
先ず、第1ノッチ71を起点として突出部53を破断し、引き続き第3ノッチ73から伸展する破断を易破断部74に沿って第2ノッチ72に伝搬させる。更に、易破断部75も破断する。こうして、突出部53を本体部11から切除する。これにより、シート材容器100は、図10(b)に示す形状となり、第2ノッチ72がシート材容器100の縁部に現れる。
次に、第2ノッチ72を起点として、シート材容器100を下方に破断する。これにより、シート材容器100の破断を上下延在充填部41の上端部に到達させることができる。よって、本実施形態の場合も、充填部40から容易に充填材を排出することができる。このように、第3ノッチ73から伝搬する破断の伸展方向と、第2ノッチ72から伝搬する破断の伸展方向と、が互いに異なる方向とすることによって、誤って第1ノッチ71を起点としてシート材容器100を破断した場合であっても、当該破断の伸展が直接充填部40に及ばないので、意図しない充填材の排出を抑制することができる。
例えば、図10(a)において、易破断部75が無い構造を採用することによって、第1ノッチ71を起点とした破断と、第2ノッチ72を起点とした破断とを一連の動作の中で(1アクションで)行うことができる。
次に、図11から図13を用いて第6実施形態を説明する。
本実施形態に係るシート材容器100は、以下に説明する点で、上記の第1実施形態に係るシート材容器100と相違しており、その他の点では、上記の第1実施形態に係るシート材容器100と同様に構成されている。
このため、容器本体20自体がシート材容器100であり、図12に示すように、容器本体20の内部空間が収容領域35となっている。
すなわち、本体構成シート材21の周縁部において外側フィルム22どうしが接合されて本体シール部38が形成されることにより、底マチ19を有する袋状の容器本体20が形成される。この段階では、容器本体20の内部空間すなわち収容領域35は、例えば、部分的に外部と連通しており、この連通部分を介して、収容領域35に内容物90を充填することができるようになっている。
こうして、シート材容器100が得られる。
本実施形態によっても、使用者が、第1ノッチ71を起点としてシート材容器100を破断し、引き続き第2ノッチ72から破断を伸展させることによって、容易に破断を充填部40に到達させることができる。よって、充填部40内の充填材を外部に排出するためのシート材容器100の破断をより容易に行うことが可能となる。
次に、図14を用いて第7実施形態を説明する。図14は、シート材容器100における第1ノッチ及び第2ノッチが形成された部分を拡大した図である。
本実施形態の場合、本体構成シート材21を構成する第1フィルム層(外側フィルム22)と第2フィルム層(内側フィルム23)とが、ノッチ部(第1ノッチ71、第2ノッチ72)を除き、互いに同一の形状及び寸法に形成されている。そして、第1フィルム層の外形線と第2フィルム層の外形線とが、ノッチ部を除き互いに一致するように、第1フィルム層と第2フィルム層とが積層されている。
より詳細には、図14に示すように、外側フィルム22に形成された第1ノッチ71よりも、内側フィルム23に形成された第2ノッチ72の方が、より深く切り欠かれた形状となっており、第2ノッチ72に第1ノッチ71が包含されている。すなわち、第2フィルム層(内側フィルム23)の外形線の第2ノッチ72部分は第1フィルム層(外側フィルム22)の外形線よりも内側に配置されている。なお、本実施形態においても、第2ノッチ72の少なくとも最奥部が、第1ノッチ71を起点とした破断の伸展先に配置されている。つまり、第2ノッチ72が、第1ノッチ71を起点とした破断の伸展先に配置されている。また、第2ノッチ72の少なくとも最奥部が外側フィルム22の外形線よりも内側に配置されている。
本実施形態に係るシート材容器100は、その他の点については、上記のいずれかの実施形態に係るシート材容器100と同様に構成されている。すなわち、第1ノッチ71を起点とした破断に引き続いて第2ノッチ72から伝搬する破断の伸展先に充填部40が配置されている。
本実施形態によっても、使用者が、第1ノッチ71を起点としてシート材容器100を破断し、引き続き第2ノッチ72から破断を伸展させることによって、容易に破断を充填部40に到達させることができる。よって、充填部40内の充填材を外部に排出するためのシート材容器100の破断をより容易に行うことが可能となる。
また、上記の実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
また、本実施形態に係るシート材容器100の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
12 開封タブ
13 開封ノッチ
14 形成予定部
15 切欠形状部
16 上縁部
17 側縁部
18 側縁部
19 底マチ
20 容器本体
20a 第1主面部
20b 第2主面部
21 本体構成シート材
22 外側フィルム
23 内側フィルム
24 非接合部
24a 開放端
25 延出部
26 露出部
26a 延長部
27 封止シール部
28 シート本体部
29 開封タブ構成部
30 内袋
30a 第1主面部
30b 第2主面部
31 内袋構成シート材
31a シール境界線
32 内袋シール部
33 内外シール部
35 収容領域
36 注出経路部
36a ノズル部
37 封止シール部
38 本体シール部
40 充填部
41 上下延在充填部
42 周回状充填部
43 突出部内充填部
50 載置面
51 容器構成シート材
52 底部
53 突出部
54 封止シール部
71 第1ノッチ
72 第2ノッチ
73 第3ノッチ
74 易破断部
75 易破断部
76 内袋ノッチ
81、82、83 折り曲げ線
90 内容物
100 シート材容器
200 内容物詰めシート材容器
Claims (12)
- 内容物を収容する収容領域を包囲する容器本体を備えるシート材容器であって、
前記容器本体は、第1フィルム層と第2フィルム層とを含む複数のフィルム層を積層した本体構成シート材により構成されており、
前記本体構成シート材は、前記複数のフィルム層どうしが部分的に非接合とされた非接合部を有するとともに、前記非接合部における前記複数のフィルム層どうしの層間に充填材が封入されている充填部を有し、
前記第1フィルム層は、前記第2フィルム層よりも、前記容器本体の外面側に配置されているとともに、前記第2フィルム層の外形線の少なくとも一部分は前記第1フィルム層の外形線よりも内側に配置されており、
当該シート材容器は、
前記容器本体の縁部に位置する前記第1フィルム層の縁部に形成されていて破断の起点となる第1ノッチと、
前記第1ノッチを起点とした破断の伸展先に配置されている第2ノッチと、
を備え、
前記第2ノッチは、前記第1フィルム層の外形線よりも内側に配置されているとともに、前記第2フィルム層の縁部に形成されており、
前記第1ノッチを起点とした破断に引き続いて前記第2ノッチから伝搬する破断の伸展先に前記充填部が配置されているシート材容器。 - 内容物を収容する収容領域を包囲する容器本体を備えるシート材容器であって、
前記容器本体は、第1フィルム層と第2フィルム層とを含む複数のフィルム層を積層した本体構成シート材により構成されており、
前記本体構成シート材は、前記複数のフィルム層どうしが部分的に非接合とされた非接合部を有するとともに、前記非接合部における前記複数のフィルム層どうしの層間に充填材が封入されている充填部を有し、
前記第1フィルム層は、前記第2フィルム層よりも、前記容器本体の外面側に配置されているとともに、前記第2フィルム層の外形線の少なくとも一部分は前記第1フィルム層の外形線よりも内側に配置されており、
当該シート材容器は、
前記容器本体の縁部に位置する前記第1フィルム層の縁部に形成されていて破断の起点となる第1ノッチと、
前記第1ノッチを起点とした破断の伸展先に配置されている第2ノッチと、
前記第1ノッチの破断の伸展先に配置されている第3ノッチと、
を備え、
前記第3ノッチは、前記第2フィルム層の縁部に形成されており、
前記第1ノッチを起点とした破断に引き続いて前記第3ノッチから伝搬する破断の伸展先に前記第2ノッチが配置されており、
前記第2ノッチは、前記第1フィルム層の外形線よりも内側に配置されているとともに、前記第2フィルム層と前記第1フィルム層とのうち少なくとも前記第2フィルム層に形成されており、
前記第1ノッチを起点とした破断に引き続いて前記第2ノッチから伝搬する破断の伸展先に前記充填部が配置されているシート材容器。 - 前記第3ノッチから伝搬する破断の伸展方向と、前記第2ノッチから伝搬する破断の伸展方向と、が互いに異なる方向となっている請求項2に記載のシート材容器。
- 前記第3ノッチと前記第2ノッチとの間に、前記第3ノッチから伝搬する破断を前記第2ノッチに向けて誘導する易破断部が形成されている請求項2又は3に記載のシート材容器。
- 前記第2ノッチは、前記本体構成シート材を貫通して形成されている請求項2から4のいずれか一項に記載のシート材容器。
- 前記第2ノッチから伝搬する破断の伸展先に位置する前記充填部は、当該シート材容器の縁辺部に沿って延在しており、当該縁辺部に前記第1ノッチが形成されており、
前記第1ノッチと、前記第2ノッチから伝搬する破断の伸展先に位置する前記充填部と、の間に前記第2ノッチが配置されている請求項1から5のいずれか一項に記載のシート材容器。 - 前記第1ノッチと、前記第2ノッチと、前記第2ノッチから伝搬する破断の伸展先に位置する前記充填部と、が実質的に同一直線上に配置されている請求項1から6のいずれか一項に記載のシート材容器。
- 前記第2ノッチと、前記第2ノッチから伝搬する破断の伸展先に位置する前記充填部との間に、前記第2ノッチから伝搬する破断を当該充填部に向けて誘導する易破断部が形成されている請求項1から7のいずれか一項に記載のシート材容器。
- 当該シート材容器は、当該シート材容器の縁辺部から外方に突出している突出部を有し、
前記突出部には説明書き又はPOP広告が付されており、
前記突出部に前記第1ノッチ及び前記第2ノッチが形成されている請求項1から8のいずれか一項に記載のシート材容器。 - 前記第2ノッチから伝搬する破断の伸展先に位置する前記充填部が、前記突出部に配置されている請求項9に記載のシート材容器。
- 前記収容領域は、前記突出部の基端側における当該シート材容器の前記縁辺部よりも当該シート材容器の中心側の領域に収まっている請求項9又は10に記載のシート材容器。
- 請求項1から11のいずれか一項に記載のシート材容器と、
前記収容領域に収容された前記内容物と、を備える内容物詰めシート材容器。
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