以下、本発明の一実施形態に係る包装用容器について図1~図15を参酌しつつ説明する。本実施形態における容器は、種々の食品を収容するために適したものであり、特に、刻みネギやちりめん、しらす等のような小型の食品の収容に適している。本実施形態における容器の平面視における形状は略矩形であり、特には平面視略正方形である。各辺部が平面視において外側に膨らんでいても、膨らんでいなくてもよい。また、各コーナー部の隅切り形状の有無も任意である。尚、容器の平面視の形状は任意であって、円形や楕円形、三角形や五角形、六角形等の多角形などであってもよい。
容器は、本体1と蓋2とを備えている。本体1は上方に開口する開口部を有し、蓋2は、本体1に被せられて本体1の開口部を塞ぐ。本体1と蓋2は、何れも合成樹脂製のシートから真空成形や圧空成形、両面真空成形、熱板成形等の各種の熱成形(シート成形)によって形成されたものである。本体1や蓋2には、種々の合成樹脂製のシートが使用できる。合成樹脂製のシートは、例えばポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂や、ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、さらにはポリプロピレンなどのオレフィン樹脂などから構成される。また、これらのシートを一軸もしくは二軸に延伸した延伸シートも好ましい。また、これらのシートの片面もしくは両面に樹脂フィルムを積層して使用することもできる。これらのシートの中でも、透明性に優れたシートを蓋2や本体1、特に蓋2に使用した場合には、収容した食品を視認できるので好適である。
<本体1>
本体1は、本実施形態では平面視略正方形である。尚、本体1の平面視における形状は、種々であってよいが、左右方向に沿った中心線あるいは前後方向に沿った中心線を対称軸とした線対称の形状であることが好ましい。図5のように、本体1は、底面部10と、底面部10の周縁から上側に向けて延びる本体側面部と、本体側面部の上端から外側に向けて延びる本体フランジ部とを備えている。
底面部10は平面視略矩形である。底面部10には種々の形状の図示しない脚部を設けてよい。底面部10には、種々のリブを設けてよい。
本体側面部は、底面部10の周縁から上方に拡開しつつ延びる側面主部11aと、側面主部11aの上端から外側に向けて略水平に延びる側面段差部11bと、側面段差部11bの外縁から上側に延設された本体嵌合部11cと、本体嵌合部11cと本体フランジ部との間に設けられた本体テーパ部11dとを有している。側面段差部11bと本体嵌合部11cと本体テーパ部11dは、何れも全周に亘って形成されているが、全周のうちの一部に側面段差部11bや本体嵌合部11c、本体テーパ部11dが設けられていない部分があってもよいし、側面段差部11bや本体嵌合部11c、本体テーパ部11dが全周のうちの一部のみに設けられていてもよい。側面主部11aは、本体側面部の主要部分であって、本体側面部の全体のうち大部分を占めている。本体嵌合部11cは、上側に向けて徐々に内側となるように傾斜している。本体嵌合部11cは、上側ほど内側となる逆テーパ形状である。尚、本体嵌合部11cは、逆テーパ形状ではなく、垂直形状や順テーパ形状に内側に突出する内向き嵌合凸部を設けてもよい。本体テーパ部11dは、本体嵌合部11cの上端から斜め上方に延びている。本体テーパ部11dは、上側ほど外側となる順テーパ形状である。
本体側面部には、集荷時に本体1同士を多数積み重ねした際に、本体1同士が互いにきつく嵌り込んで取れなくなる、いわゆるブロッキング現象を防止するために、図示しないブロッキング防止用の凸部を設けてよい。ブロッキング防止用の凸部は、本体1毎にその位置をずらして配置しておく。本体側面部には各種の補強用のリブを設けてもよい。リブは、底面部10から本体側面部にかけて連続するように形成されていてよい。
本体フランジ部は全周に亘って形成されている。本体フランジ部は、本体側面部の上端から外側に向けて略水平に延びる本体フランジ上面部12aと、本体フランジ上面部12aの外縁から下側に向けて垂下する本体フランジ垂下部12bと、本体フランジ垂下部12bの下端から外側に向けて延びる本体縁取り部12cを備えている。本体フランジ上面部12aの平面視における幅(容器内外方向の寸法)は、全周に亘って一定であってもよいし、部分的に広狭していてもよい。本実施形態では、本体フランジ上面部12aの幅は、コーナー部において相対的に広く、各辺部において相対的に狭くなっている。本体縁取り部12cは略水平に設けたり若干下方に傾斜して設けたりしてよい。
本体縁取り部12cには、極細の多数の凹凸を形成し、補強するとともに、指などがあたっても、指などを切ることがないようにされてよい。この凹凸は、本体縁取り部12cの外縁側にのみ形成してもよいし、本体縁取り部12cの外縁から内縁まで全幅に亘って形成してもよいし、本体縁取り部12cの外縁から本体フランジ垂下部12bにかけて連続するように形成してもよい。この凹凸は、正面から拡大して見たときに波形状とされ、多数の山と谷の方向が本体1の内外方向に沿っていて、本体フランジ部がコーナー部(角部)を有する場合にはそのコーナー部と容器中心とを結ぶ方向(放射方向)に平行に形成されてよい。また、この凹凸は、例えば、平目ローレット目や綾目ローレット目のようなローレット目によって形成され、さらには、滑りにくいようにするため、綾目ローレット目によって形成することが好ましい。本体縁取り部12cの全周のうちの一箇所あるいは数カ所には、図示しない摘み部を設けてよい。
<蓋2>
蓋2は、本体1の開口部の形状に対応している。本体1が平面視略正方形であるので、蓋2は、図8のように、本体1に対応して平面視略正方形である。蓋2は、本体1の内側に嵌合する内嵌合構造を備えている。尚、蓋2は、本体1の内側に嵌合すると共に外側にも嵌合する内外嵌合構造を備えていてもよい。蓋2は、閉蓋状態において蓋2の一部が開閉可能な小口開閉部20と、小口開閉部20以外の蓋2の主要部分である蓋主部40とを備えている。小口開閉部20は、四つのコーナー部のうちの一箇所に設けられているが、複数箇所に設けられていてもよい。
図5のように、蓋2は、天面部21と、天面部21の周縁から外側に向けて傾斜しつつ降下する蓋側面部22と、蓋側面部22の下端から外側に向けて略水平に延びる蓋水平部23と、蓋水平部23の周縁から上側に向けて延びる蓋嵌合部24と、蓋嵌合部24の上端から外側に向けて傾斜しつつ上昇する蓋テーパ部25と、蓋テーパ部25の外縁から外側に向けて延びる蓋フランジ部26とを備えている。蓋水平部23と蓋嵌合部24と蓋テーパ部25と蓋フランジ部26は、天面部21の周囲に周設されているが、全周のうちの一部に蓋水平部23や蓋嵌合部24、蓋テーパ部25が設けられていない部分があってもよいし、蓋水平部23や蓋嵌合部24、蓋テーパ部25が全周のうちの一部のみに設けられていてもよい。天面部21には、閉蓋状態の容器を上下に積み重ねた際に上側の容器の横ずれを防止するための位置ずれ防止用の凸部27を設けてよい。本実施形態では、四つのコーナー部のうち三つに対応した位置にそれぞれ位置ずれ防止用の凸部27が設けられている。即ち、小口開閉部20が設けられたコーナー部を除く三つのコーナー部に対応してそれぞれ位置ずれ防止用の凸部27が設けられている。蓋側面部22には補強用の各種のリブを設けてよい。
天面部21の中央部を中心とした主要部分は凹凸のない平坦面としてよく、収容された食品の視認性に優れる。天面部21の高さは、蓋フランジ部26の高さと同じであってもよいし、それよりも高かったり低かったりしてもよい。また、天面部21が蓋水平部23と同じ高さであってもよい。即ち、蓋側面部22が省略され、天面部21の外縁から蓋嵌合部24が連続していてもよい。この場合、天面部21の高さは、蓋フランジ部26の高さよりも低くなる。蓋側面部22には、蓋2同士を積み重ねた際に、蓋2同士が互いに嵌まり込んでブロックしてしまわないように、ブロッキング防止用の凸部28が設けられてよい。ブロッキング防止用の凸部28は、蓋2毎にその位置をずらして配置される。
蓋嵌合部24は、本体嵌合部11cの内側に嵌合する。蓋嵌合部24は、種々の形状であってよく、本実施形態では、上側ほど内側に向かう逆テーパ形状であるが、逆テーパ形状ではなく、垂直形状や順テーパ形状に外側に突出する外向き嵌合凸部を設けて本体嵌合部11cに内嵌合するようにしてもよい。蓋テーパ部25は、蓋嵌合部24の上端から斜め上方に延びている。蓋テーパ部25は、上側ほど外側となる順テーパ形状である。蓋テーパ部25の形状は、本体テーパ部11dの形状に対応している。蓋フランジ部26は、蓋テーパ部25の上端から外側に向けて略水平に延びている。蓋フランジ部26には、極細の多数の凹凸を形成し、補強するとともに、指などがあたっても、指などを切ることがないようにされてよい。この凹凸は、蓋フランジ部26の外縁側にのみ形成してもよいし、蓋フランジ部26の全幅に亘って形成してもよい。この凹凸は、正面から拡大して見たときに波形状とされ、多数の山と谷の方向が本体1の内外方向に沿っている。蓋フランジ部26がコーナー部を有する場合にはそのコーナー部と蓋2の中心とを結ぶ方向に平行に形成されてよい。また、この凹凸は、例えば、平目ローレット目や綾目ローレット目のようなローレット目によって形成され、さらには、滑りにくいようにするため、綾目ローレット目によって形成することが好ましい。
蓋フランジ部26の全周のうちの一箇所あるいは数カ所には、蓋摘み部29を設けてよい。本実施形態では、四つのコーナー部のうちの一つに蓋摘み部29が設けられており、蓋摘み部29は、小口開閉部20に設けられている。
尚、蓋フランジ部26は、図示しないが、蓋テーパ部25の上端から外側に向けて略水平に延びる蓋フランジ水平部と、蓋フランジ水平部の外縁から垂下する蓋フランジ垂下部とを備えた構成であってもよく、更に、蓋フランジ垂下部の下端から外側に向けて例えば略水平に延びる蓋縁取り部を設けた構成としてもよい。その場合、蓋フランジ垂下部の内面に外嵌合用の凸部等を設けてもよく、本体フランジ垂下部12bの外面にはそれに対応して外嵌合部用の凹部等を設けてもよい。蓋縁取り部を設ける場合には、その蓋縁取り部に上述の綾目ローレット目等の凹凸を形成してよい。
小口開閉部20の大きさや形状は任意であるが、本実施形態では、平面視略三角形状である。天面部21には、小口開閉部20の開閉支点となる小口ヒンジ部30が設けられている。小口ヒンジ部30によって蓋2は小口開閉部20と蓋主部40に区画される。小口ヒンジ部30は、平面視において一直線状に延びている。小口ヒンジ部30は、平面視において、蓋2の四つの辺部に対して所定角度で傾斜しており、本実施形態では、45度の角度で傾斜している。小口ヒンジ部30は、四つのコーナー部のうちの一箇所に対応して設けられている。小口ヒンジ部30は、四つの辺部のうち、互いに隣接する二つの辺部の中途部同士を結んでいる。
小口ヒンジ部30は、上側に突出した上向きの突条である。小口ヒンジ部30を横断する方向(短手方向)に切断したときの断面形状は任意であるが、上側に向けて、即ち突端部に向けて徐々に幅狭となる形状が好ましい。小口ヒンジ部30の断面形状は、例えば、三角形や台形、半円形等であり、本実施形態では、図5のように、突端部に平坦面を有する台形であるが、突端部に湾曲面を有していてもよい。小口ヒンジ部30の突端部(突端面)は、蓋フランジ部26や天面部21と同じ高さであってもよいが、本実施形態では、天面部21よりも低く、蓋フランジ部26よりも低い。
小口ヒンジ部30によって天面部21は二つに分断され、二つの領域に区画されている。天面部21は、小口ヒンジ部30によって、蓋主部40に設けられた第一天面部21aと、小口開閉部20に設けられた第二天面部21bに区画される。第二天面部21bの高さは、第一天面部21aの高さと同一であってもよいし異なっていてもよい。本実施形態では、第二天面部21bは第一天面部21aよりも低い。小口ヒンジ部30によって蓋側面部22は二つに分断され、蓋主部40に設けられた第一蓋側面部22aと、小口開閉部20に設けられた第二蓋側面部22bに区画される。小口ヒンジ部30によって蓋水平部23は二つに分断され、蓋主部40に設けられた第一蓋水平部23aと、小口開閉部20に設けられた第二蓋水平部23bに区画される。図9のように、第二蓋水平部23bの蓋内外方向の幅W2は、第一蓋水平部23aの蓋内外方向の幅W1よりも狭いことが好ましい。尚、第二天面部21bが蓋水平部23と同一高さであってもよく、第二蓋側面部22bと第二蓋水平部23bが省略されてもよい。尚、第二天面部21bと第二水平部23bが同一高さであってもよい。即ち、第二蓋側面部22bが省略されてもよい。
図5のように、第一天面部21aと小口ヒンジ部30との間には、第一天面部21aの外縁から小口開閉部20側に傾斜しつつ降下する傾斜面部31と、傾斜面部31の下端から小口開閉部20側に略水平に延びる境界水平部32とが形成されている。傾斜面部31は、第一蓋側面部22aと連続している。境界水平部32は、第一蓋水平部23aと同じ高さに形成されてよく、境界水平部32は、第一蓋水平部23aと連続して、第一蓋水平部23aと共に同一水平面を構成していてよい。
図11、図12及び図14のように、小口ヒンジ部30は、蓋嵌合部24を二箇所において切り欠いている。小口ヒンジ部30の長手方向の両端部には、それぞれ蓋嵌合部24が小口ヒンジ部30によって切り欠かれた切欠部33が形成されている。切欠部33の形状は、小口ヒンジ部30の断面形状に対応している。切欠部33の断面形状は任意であるが、上側に向けて徐々に幅狭となる形状であることが好ましい。切欠部33の断面形状は、例えば、三角形や台形、半円形等であり、本実施形態では、図14のように台形である。切欠部33は、蓋嵌合部24の全高のうち略全体に亘って形成されている。切欠部33の頂上部33aは、蓋テーパ部25の下端近傍に位置する。このように切欠部33が形成されることにより、小口ヒンジ部30は、その長手方向の両端部においてそれぞれ側方に開口している。また、小口ヒンジ部30は、蓋嵌合部24における二箇所の切欠部33同士をつないでいる。
蓋テーパ部25には、小口開閉部20の開閉動作を補助する折り曲げ補助部34が形成されている。図8及び図9のように、折り曲げ補助部34は、蓋テーパ部25に二箇所設けられている。折り曲げ補助部34は、小口ヒンジ部30の両端部近傍に配置されており、小口ヒンジ部30の両端部に対応した蓋テーパ部25の二箇所に設けられている。折り曲げ補助部34は、図9のように、平面視において、小口ヒンジ部30の両端部からそれぞれ外側に向けて延びている。折り曲げ補助部34は、蓋テーパ部25の内外方向の全幅に亘って形成されていることが好ましい。尚、折り曲げ補助部34は、平面視において、蓋2の内外方向に沿って延びていてもよいし、小口ヒンジ部30の傾斜方向(長手方向)に沿って延びていてもよい。即ち、折り曲げ補助部34は、蓋テーパ部25の幅方向に延びていてもよいし、蓋テーパ部25の幅方向に対して傾斜した傾斜方向に延びていてもよく、蓋2の内外方向に対して傾斜していてもよい。本実施形態においては、折り曲げ補助部34は、蓋2の内外方向に沿って延びていて、即ち、蓋テーパ部25の幅方向に延びている。折り曲げ補助部34は、蓋2を正面から見た拡大図である図12や、蓋2を小口ヒンジ部30の長手方向に沿って見た拡大図である図14のように、切欠部33の頂上部33aに対応した位置に設けられている。
折り曲げ補助部34の構成は種々であってよいが、好ましくは溝である。溝は、シート内面側が凹、シート外面側が凸となる形状であることが好ましいが、逆にシート内面側が凸、シート外面側が凹となる形状であってもよい。本実施形態は、図13のように、シート内面側が凹となる溝である。溝は、一箇所に一本であってもよいし、複数本であってもよい。尚、折り曲げ補助部34は、シートに刻設された各種の筋目であってもよい。折り曲げ補助部34は、蓋テーパ部25ではなく、蓋フランジ部26に形成されていてもよい。また、蓋テーパ部25と蓋フランジ部26の双方に形成されていてもよい。蓋テーパ部25から蓋フランジ部26にかけて連続して折り曲げ補助部34が形成されていてもよい。蓋フランジ部26に上述のような綾目ローレット目等の凹凸が設けられている場合には、その一部が折り曲げ補助部34を兼用していてもよい。
図2、図6に閉蓋状態を示している。閉蓋状態において、蓋嵌合部24は、本体嵌合部11cの内側に嵌合する。これにより、閉蓋状態が維持される。蓋水平部23は、側面段差部11bの上に重なり、接触あるいは若干の隙間をあけて対峙する。本体テーパ部11dと本体フランジ上面部12aの上には、それぞれ蓋テーパ部25と蓋フランジ部26が重なって、接触あるいは若干の隙間をあけて対峙する。
図3、図4及び図7に小口開閉部20を開けた状態を示している。また、図15には、小口開閉部20が上側に折り曲げられた状態の蓋2を示している。小口開閉部20を開けても、蓋主部40は閉じた状態を維持する。小口開閉部20における蓋フランジ部26には蓋摘み部29が設けられているので、蓋摘み部29を把持して小口開閉部20のみを容易に開けることができる。小口開閉部20を開ける際、小口開閉部20は、小口ヒンジ部30を支点として上側に回動する。
蓋嵌合部24の上には蓋テーパ部25が設けられている。そのため、蓋テーパ部25が緩衝部となって、蓋嵌合部24と蓋フランジ部26との間の折り曲げが緩やかになる。従って、小口開閉部20を開くときに、小口ヒンジ部30の両端部近傍において、蓋テーパ部25が折れ曲がりやすく、蓋フランジ部26が折れ曲がりやすい。
しかも、蓋テーパ部25には折り曲げ補助部34が形成されているので、小口開閉部20を開く際に、蓋テーパ部25が折り曲げ補助部34あるいはそれに隣接した箇所において容易に谷折りに折れ曲がり、その蓋テーパ部25の折れ曲がりに誘導されるようにして折り曲げ補助部34の直ぐ外側の蓋フランジ部26も谷折りに折れ曲がる。そのため、未開封の状態から初めて小口開閉部20を開くときであっても、小口開閉部20をスムーズに開くことができる。特に、切欠部33の頂上部33aから折り曲げ補助部34である溝が外側に延びているので、折り曲げ補助部34においてスムーズに折れ曲がる。
また、蓋テーパ部25には折り曲げ補助部34が形成されているので、小口開閉部20を開いた後においても、折り曲げられた部分におけるシートが白化しにくく、シートに亀裂が生じにくい。そのため、シートの亀裂箇所で指等が切創することも防止される。折り曲げ補助部34が溝であると、小口開閉部20の繰り返しの開閉動作に対しても耐久性があり、シートが亀裂しにくい。
尚、第二蓋水平部23bが第一蓋水平部23aよりも幅狭であると、小口開閉部20における本体嵌合部11cと蓋嵌合部24との間の嵌合力が、蓋主部40における嵌合力よりも小さくなる。そのため、小口開閉部20のみを容易に開けることができる。
小口開閉部20を開くことによって、本体1の開口部の一部が開放され、容器に部分開口部が形成される。そのため、収容された食品、例えば刻みネギを部分開口部から少量ずつ取り出すことができる。
小口開閉部20が開く際に、小口ヒンジ部30の両端部近傍における蓋嵌合部24が小口ヒンジ部30を支点として上側に回動する。二つの辺部の本体嵌合部11cに対して小口ヒンジ部30は所定角度(約45度)で傾斜している。そのため、小口ヒンジ部30の両端部近傍における蓋嵌合部24が上側に回動する際、小口ヒンジ部30の両端部近傍における蓋嵌合部24は、本体嵌合部11cと蓋テーパ部25を外側に押し広げるように弾性変形させることになる。そして、小口開閉部20が開くと、本体嵌合部11cはシートの保有弾性によって元の状態に復帰する。
従って、小口開閉部20が開いた後は、図3及び図4のように、小口ヒンジ部30の両端部近傍における蓋嵌合部24あるいは第二蓋水平部23bが、本体テーパ部11dの上に載置した状態となる。つまり、小口ヒンジ部30の両端部近傍における蓋嵌合部24あるいは第二蓋水平部23bが本体テーパ部11dに載置することにより、それ以上の小口開閉部20の下側への回動が阻止され、小口開閉部20は開いた状態に維持される。また、小口開閉部20は、主として小口ヒンジ部30の弾性復元力によって閉じ側に回動しようとしている。そのため、小口ヒンジ部30の蓋嵌合部24あるいは第二蓋水平部23bは、本体テーパ部11dから浮き上がりにくく、本体テーパ部11dとの当接状態が維持される。
このように、小口開閉部20が開状態に維持されるので、部分開口部の開口状態が維持され、収容された食品を部分開口部から少しずつ容易に取り出すことができる。小口開閉部20の蓋嵌合部24が本体テーパ部11dに当接した状態から小口開閉部20を下側に押すと、小口開閉部20の蓋嵌合部24が本体テーパ部11d及び本体嵌合部11cを外側に押し広げるように弾性変形させ、小口開閉部20の蓋嵌合部24は本体嵌合部11cの内側に嵌合し、小口開閉部20は閉じた状態に戻る。
次に、本発明に係る他の実施形態における包装用容器について図16~図27を参酌しつつ説明する。但し、上記実施形態と同様の構成についてはその詳細な説明を省略する。本実施形態における容器は、平面視において横長の略長方形である。図16に、容器の長辺方向を符号Lで示し、短辺方向を符号Sで示している。各コーナー部の隅切り形状は任意であるが、本実施形態では面取り形状となっている。
図16のように、本体1は、本実施形態では平面視略長方形である。本体は、長辺方向Lに対称形状であることが好ましく、本体1に蓋2を長辺方向Lの何れの向きにも被せることができる構成であることが好ましい。但し、本体1が長辺方向Lに非対称形状であってもよい。また、本体1が短辺方向Sに対称形状であってもよいし非対称形状であってもよい。
図16及び図19のように、側壁主部11aの上部には、外側に向けて湾曲するように膨出した膨出部13が設けられてよく、膨出部13の上端から側面段差部11bが外側に向けて延設されていてよい。膨出部13は、各辺部の中央部にそれぞれ設けられてよい。
図19~図21のように、本実施形態では、本体嵌合部11cは、垂直形状あるいは順テーパ形状に、内側に突出する内向き嵌合凸部14が設けられたものである。内向き嵌合凸部14は、本体嵌合部11cの上部に設けられることが好ましい。内向き嵌合凸部14の上面は本体テーパ部11dと連続していてもよいし不連続であってもよいが、本実施形態では、内向き嵌合凸部14の上面は本体テーパ部11dと連続していて一つの傾斜面を形成している。尚、本体テーパ部11dの上部には垂直部11eが設けられていてもよい。
内向き嵌合凸部14は、全周に亘って設けられていてもよいし、全周のうちの一部のみに設けられていてもよく、周方向に沿って間隔をあけて複数箇所に設けられていてもよい。尚、内向き嵌合凸部14の内向きの突出量については、後述する。
本実施形態において、本体フランジ上面部12aの平面視における幅(容器内外方向の寸法)は、全周に亘って一定となっているが、部分的に広狭していてもよい。図16及び図19のように、本体フランジ上面部12aの上面には、下側に凹んだ一つあるいは複数の係合凹部12dが設けられていてよい。係合凹部12dは、周方向に間隔をあけて複数形成されていてよい。係合凹部12dは、例えば長辺部に設けられていてよく、対向する二つの長辺部にそれぞれ対称的に設けられていてよい。係合凹部12dは長辺部のみならず短辺部に設けられていてもよいし、短辺部のみに設けられていてもよい。蓋2の小口開閉部20が短辺部に設けられる場合には、本体1の係合凹部12dは、長辺部に設けられることが好ましい。
係合凹部12dは、本体フランジ上面部12aを容器内外方向に横断することが好ましい。即ち、係合凹部12dは、本体フランジ上面部12aを容器内外方向に横断する溝であることが好ましい。特に、係合凹部12dが長辺部に設けられる場合には長辺部に対して直交する方向に沿っていることが好ましく、係合凹部12dが短辺部に設けられる場合には短辺部に対して直交する方向に沿っていることが好ましい。
係合凹部12dの断面形状は種々であってよいが、例えば図19のように下側に湾曲した湾曲面であってよく、例えば半円状である。係合凹部12dの深さも種々であってよいが、例えば本体テーパ部11dの下端(本体嵌合部11cの上端)まで達する深さであってよい。係合凹部12dが形成されることによって、係合凹部12dの形成箇所において本体テーパ部11dが部分的に設けられていなくてもよく、本体テーパ部11dが部分的に周方向に分断されていてもよい。係合凹部12dの最深部の内側の直下に内向き嵌合凸部14が設けられていてよい。
図16及び図19のように、本体フランジ上面部12aから本体フランジ垂下部12bにかけて窪み部12eが設けられいてよい。窪み部12eの形状は種々であってよいが、例えば、内側に向けて湾曲した湾曲形状であることが好ましい。窪み部12eは、長辺部や短辺部の中央部に設けられていてよく、蓋摘み部29に対応した位置に設けられることが好ましい。蓋摘み部29が短辺部に設けられる場合にはそれに対応して窪み部12eも短辺部に設けられることが好ましく、二つの短辺部にそれぞれ窪み部12eが設けられることが好ましい。窪み部12eが設けられることにより、蓋摘み部29を指先で容易に掴んで小口開閉部20を開けることができる。
図16~図18のように、蓋2は、本体1に対応して平面視略長方形である。本実施形態における小口開閉部20は、対向する二つの短辺部のうちの一つに設けられている。但し、小口開閉部20が二つの短辺部にそれぞれ設けられていてもよく、また、小口開閉部20が長辺部に設けられていてもよい。本実施形態の蓋2は、本体1の内側に嵌合すると共に外側にも嵌合する内外嵌合構造を備えている。
本実施形態では、天面部21の周縁部のうちの各辺部に、それぞれ位置ずれ防止用の凸部27が設けられている。図19及び図20のように、本実施形態では、蓋嵌合部24は、上側ほど内側に向かう逆テーパ形状である。但し、逆テーパ形状の下部を部分的にカットして例えば垂直形状の下部とすることにより、本体嵌合部11cとの嵌合力を部分的に弱めてもよい。嵌合力については後述する。尚、蓋テーパ部25の上部には垂直部25aが設けられていてもよい。
本実施形態における蓋フランジ部26は、蓋テーパ部25から外側に向けて略水平に延びる蓋フランジ上面部26aと、蓋フランジ上面部26aの外縁から下側に向けて垂下する蓋フランジ垂下部26bと、蓋フランジ垂下部26bの下端から外側に向けて延びる蓋縁取り部26cを備えている。蓋フランジ上面部26aは、本体フランジ上面部12aに対応し、閉蓋状態において本体フランジ上面部12aの上側に対峙する。蓋フランジ上面部26aは、閉蓋状態において、好ましくは本体フランジ上面部12aに当接するが、当接しなくてもよい。蓋フランジ垂下部26bは、本体フランジ垂下部12bに対応し、閉蓋状態において本体フランジ垂下部12bの外側に対峙する。蓋縁取り部26cは、閉蓋状態において本体縁取り部12cの上側に対峙する。
尚、本実施形態では、蓋フランジ上面部26aの高さが、天面部21の高さよりも高い。本実施形態では、蓋フランジ上面部26aの高さは、位置ずれ防止用の凸部27の上面の高さと等しいが、異なっていてもよい。蓋縁取り部26cには、極細の多数の凹凸を形成し、補強するとともに、指などがあたっても、指などを切ることがないようにされてよい。蓋縁取り部26cの全周のうちの一箇所あるいは数カ所には、蓋摘み部29が設けられてよい。本実施形態では、一つの短辺部に蓋摘み部29が設けられている。蓋摘み部29は、小口開閉部20に設けられている。
蓋フランジ上面部26aの上面には、下側に向けて凹んだ横断凹部26dが一つあるいは複数設けられている。横断凹部26dは、蓋フランジ上面部26aを内外方向に横断している。その横断凹部26dに対応して、蓋フランジ上面部26aの下面には、下側に突出した係合凸部26eが設けられいる。係合凸部26eは、内外方向に沿って延びている。係合凸部26eは、本体フランジ上面部12aの上面の係合凸部26eに対応して設けられ、閉蓋状態において、蓋2の係合凸部26eが本体1の係合凹部12dに係合する。従って、本実施形態では、係合凸部26eは、一対の長辺部に周方向に間隔をあけて複数設けられており、係合凸部26eの断面形状は半円状である。
本実施形態では、小口開閉部20の形状は平面視略四角形である。小口ヒンジ部30は、互いに対向する一対の長辺部同士を結ぶように短辺方向Sに沿って延びている。即ち、小口ヒンジ部30は短辺部に対して略平行である。
図22にも示しているように、第一天面部21aの小口ヒンジ部30に近い部分には、上側に突出する滑り止め凸部41が設けられてよい。滑り止め凸部41は、種々の形状であってよく、例えば短辺方向Sに延びる突条であってよい。小口開閉部20を開ける際に、例えば、左手で蓋主部40を上下に把持し、右手で小口開閉部20を上側に回動させる。その際、左手の親指を滑り止め凸部41に当接させて下側に押すことにより、小口開閉部20を容易に開けることができる。また、滑り止め凸部41を設けることにより、左手の親指を当てる箇所を明示することができる。滑り止め凸部41は、短辺方向Sの中央部に設けられてもよいが、好ましくは、短辺方向Sの中央部に対して短辺方向Sの何れかにオフセットされていることが好ましい。それにより、小口開閉部20を開く際に、滑り止め凸部41に左手あるいは右手の親指を容易に当接させることができる。また、滑り止め凸部41を短辺方向Sにオフセットすることにより、第一天面部21aの中央部にラベルを貼りやすくなる。
傾斜面部31と小口ヒンジ部30とを連結するように、リブ42が設けられていてよい。リブ42の個数や配置、形状は任意であるが、例えば、短辺方向Sに間隔をあけて複数設けられる。このようにリブ42を設けることにより、小口開閉部20を開ける際において第一天面部21aを下側に押す際に、第一天面部21aの潰れ変形を抑制できる。また、小口ヒンジ部30の変形も抑制できる。
図19及び図23(b)のように、本実施形態において、切欠部33は、蓋嵌合部24の全高の全体を切り欠くと共に、蓋嵌合部24を上側に越えて、蓋テーパ部25の下部を切り欠いている。切欠部33の頂上部33aは、蓋嵌合部24の上端を上側に越えて蓋テーパ部25に達していて、蓋テーパ部25の下部を部分的に切り欠いている。小口ヒンジ部30の突端部(突端面)の高さは、横断凹部26dの最深部の高さと略同じ高さであることが好ましい。
本実施形態において、小口ヒンジ部30の突端部の長手方向両端部は、蓋フランジ上面部26aにおける横断凹部26dとつながっている。小口ヒンジ部30の両端部において、小口ヒンジ部30と横断凹部26dによって、蓋テーパ部25は部分的に周方向に分断されている。小口ヒンジ部30の両端部において、蓋テーパ部25は部分的に設けられていない。
本実施形態において、折り曲げ補助部34は、蓋テーパ部25ではなく、蓋フランジ部26に設けられている。具体的には、折り曲げ補助部34は、蓋フランジ上面部26aに設けられ、特には、横断凹部26dに設けられることが好ましい。より詳細には、折り曲げ補助部34は、図23のように横断凹部26dの最深部に設けられることが好ましく、切欠部33の頂上部33aに対応した位置に設けられていることが好ましい。折り曲げ補助部34が横断凹部26dの最深部に設けられていると、小口開閉部20を容易に開けることができる。尚、横断凹部26dが複数設けられている場合には、複数の横断凹部26dのうち最も小口開閉部20側の端に位置する横断凹部26dに折り曲げ補助部34を設けてよい。
折り曲げ補助部34は、小口ヒンジ部30の両端部から外側に向けて延びており、小口ヒンジ部30の突端部の両端部から外側に延びている。折り曲げ補助部34は、蓋フランジ上面部26aの内外方向の全幅に亘って形成されていることが好ましい。尚、折り曲げ補助部34が小口ヒンジ部30の突端部に延設されていてもよいし、蓋フランジ垂下部26bに延設されていてもよい。折り曲げ補助部34は、蓋フランジ部26にシート外面側(上側)に突出するように設けられることが好ましいが、シート内面側に突出するように設けられてもよい。
閉蓋状態において、蓋嵌合部24は本体嵌合部11cの内側に嵌合し、これによって閉蓋状態が維持される。本体嵌合部11cと蓋嵌合部24の間の嵌合力は、周方向の全周に亘って一定としてもよいし、周方向の箇所毎に異なるように設定されてもよい。即ち、本体嵌合部11cと蓋嵌合部24との嵌合力を、全周のうちの第一部分において強く、第二部分において弱く設定してよい。
図25に本体嵌合部11cの内向き突出量について示している。また、図26には、蓋嵌合部24の外向き突出量について示している。嵌合力の調節は、本体嵌合部11cの内向き突出量で調節してもよいし、蓋嵌合部24の外向き突出量で調節してもよいし、本体嵌合部11cの内向き突出量と蓋嵌合部24の外向き突出量の両方で調節してもよい。
本体嵌合部11cが内向き嵌合凸部14を有する場合、その内向き嵌合凸部14の突出量が、本体嵌合部11cの内向き突出量となる。内向き嵌合凸部14の突出量によって嵌合力を調節できる。図25(a)は、本体嵌合部11cの内向き突出量P1が大きい場合であって、図25(b)は、内向き突出量P2が小さい場合である。例えば、内向き嵌合凸部14が周方向に間隔をあけて複数箇所に設けられる場合には、各箇所毎に内向き嵌合凸部14の内向き突出量が異なるようにして、各箇所における嵌合力を調節できる。
一例を図24に示している。例えば、短辺部とコーナー部と長辺部にそれぞれ内向き嵌合凸部14として短辺凸部14aとコーナー凸部14bと長辺凸部14cを設けてよい。短辺凸部14aとコーナー凸部14bと長辺凸部14cは、互いに周方向に離れていてよく、それぞれの間には内向き嵌合凸部14が設けられていない領域R(あるいは小さい領域)が設けられていてよい。短辺凸部14aとコーナー凸部14bの間における内向き突出量、及び、コーナー凸部14bと長辺凸部14cの間における内向き突出量を0としてよい。そして、短辺凸部14aとコーナー凸部14bと長辺凸部14cの各内向き突出量をそれぞれ同じにしてもよいし、それぞれ異なるようにしてもよい。例えば、コーナー凸部14bの内向き突出量を短辺凸部14aのそれよりも大きくしてよく、長辺凸部14cの内向き突出量を短辺凸部14aのそれよりも大きくしてもよい。このように設定すると、小口開閉部20を開閉しやすい。内向き嵌合凸部14の内向き突出量は種々設定されてよい。
蓋嵌合部24が逆テーパ形状である場合、逆テーパ形状の下部を部分的にカットすることによって、嵌合力を部分的に弱めてもよい。例えば逆テーパ形状の下部を垂直形状とすることにより、嵌合力を弱めてもよい。図26(a)は、蓋嵌合部24の外向き突出量Q1が大きい場合であって、図26(b)は、蓋嵌合部24の逆テーパ形状の下部を部分的にカットすることによって外向き突出量Q2を小さくした場合である。図26(b)において二点鎖線で示している形状がカットされる前の蓋嵌合部24の逆テーパ形状である。例えば、蓋嵌合部24が周方向に間隔をあけて複数箇所に設けられる場合には、各箇所毎に蓋嵌合部24の外向き突出量が異なるようにして、各箇所における嵌合力を調節できる。
小口開閉部20における嵌合力は、蓋主部40における嵌合力よりも小さく設定することが好ましい。例えば、小口開閉部20の短辺部における嵌合力を他の部分に比して相対的に小さく設定してよく、小口開閉部20のコーナー部や短辺部における嵌合部を相対的に小さく設定してもよい。例えば、小口開閉部20の短辺部における蓋嵌合部24の内向き突出量を他の部分における内向き突出量よりも小さく設定することによって、小口開閉部20の嵌合力を相対的に小さく設定してよい。
小口開閉部20の嵌合力を蓋主部40の嵌合力よりも小さく設定することにより、小口開閉部20を比較的容易に開けることができ、しかも、小口開閉部20を開ける際に蓋主部40を閉じた状態に維持でき、蓋主部40の閉蓋状態を維持しつつ小口開閉部20のみを容易に開けることができる。
小口開閉部20が開いた後は、図21及び図27のように、小口ヒンジ部30の両端部近傍における蓋嵌合部24あるいは第二蓋水平部23bが、本体嵌合部11cあるいは本体テーパ部11dの上に載置した状態となる。小口開閉部20は、本体嵌合部11cや本体テーパ部11dに下側から支持され、開いた状態を維持する。尚、小口開閉部20を支持する箇所における本体嵌合部11cの内向き突出量は、他の部分、例えば短辺部における内向き突出量よりも大きく設定することが好ましく、小口開閉部20を安定して支持でき、小口開閉部20の開状態が安定する。
閉蓋状態において、本体フランジ上面部12aの係合凹部12dに蓋フランジ上面部26aの係合凸部26eが係合する。これにより、小口開閉部20を開ける際に、蓋主部40が長辺方向Lに位置ずれしにくくなり、小口開閉部20の開閉動作が容易且つ確実になる。
尚、上記実施形態では、本体1と蓋2が互いに別体の構成であったが、いわゆるフードパックと称されるような本体1と蓋2がヒンジ部を介して接続された一体構成であってもよい。