JP7075151B1 - トラック - Google Patents
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Abstract
Description
(ア) 「ボディ固定型のトラック」に比して「ボディ着脱型のトラック」は構造が複雑で価格も高いこと
(イ) 「ボディ固定型のトラック」に比して「ボディ着脱型のトラック」はボディ床の地上高が大きくなる分だけ積載可能容積が小さくなること
(ウ) 「ボディ着脱型のトラック」を用いた運搬効率の向上効果を享受できる場合が限定的であり、多くのトラックを備えた運送業者が定常的で回数の多い特定の輸送経路を対象にする場合などに限られること。
地上に立脚状態で支持せしめた該ボディに対して前記シャシを後退させて該ボディの適合位置へ位置合わせする際に、運転者が該ガイドラインと該タイヤとの間の隙間を確認することにより目視により該ボディに対して該シャシを車幅方向で位置合わせすることができるようにしたものである。
本発明の原出願は、
(i) 左右のサイドメンバが複数のクロスメンバで一体的に連結固定されたラダーフレームを備えたシャシに対して、縦根太と横根太による骨格を有する床材を備えた積荷用のボディが載置されて支持されており、且つ、該シャシの該ラダーフレームに対して該ボディの該骨格が、着脱及び交換を想定していない恒常的固定具によって固定されることにより架装されたボディ固定型の基本構造を有するトラックにおいて、前記ラダーフレームのサイドメンバ及び/又はクロスメンバに対して、前記ボディの縦根太及び/又は横根太が載置されることにより、該ボディ重量が該ラダーフレームによって直接に支持された状態が維持されている一方、前記恒常的固定具が取り除かれて該ボディが該シャシから離脱可能とされていると共に、前記ラダーフレームには前記左右のサイドメンバからそれぞれ車幅方向外側に突出する位置固定用の左右のアーム部材が追加固設されており、該左右の各アーム部材に対して前記ボディの床材の骨格を解除可能に係止して位置決めする緊締具が設けられていることによって、前記シャシに載置された前記ボディ天部の地上高さ寸法を維持しつつ、該ボディが該シャシに対して着脱及び交換可能とされていることを特徴とするトラック、
(ii) 前記ボディの少なくとも右側において、該ボディの外側面を基準として下方に延長させた位置でボディ前後方向に延びるガイドラインを、前記シャシに装着されたタイヤの車幅方向外方に位置させて目視可能に示すガイドライン設定具を設けることにより、地上に立脚状態で支持せしめた該ボディに対して前記シャシを後退させて該ボディの適合位置へ位置合わせする際に、運転者が該ガイドラインと該タイヤとの間の隙間を確認することにより目視により該ボディに対して該シャシを車幅方向で位置合わせすることができるようにした(i)に記載のトラック、
(iii) 前記ガイドライン設置具における前記ガイドラインが、前記タイヤの接触に際して、車幅方向で変位可能で且つ初期設定位置へ自動的に復帰するようになっている(ii)に記載のトラック、
(iv) 前記ガイドラインが、前記ボディから吊り下げられて重力作用で初期設定位置へ自動的に復帰する(iii)に記載のトラック、
(v) 前記ガイドライン設置具における前記ガイドラインが、前記ボディの外側面と対向して平行に延びるように車両前後方向で30cm以上の長さで延びる対向内面をもって構成されている(ii)~(iv)の何れか一項に記載のトラック、
(vi) 前記ガイドライン設置具において、前記ガイドラインと前記タイヤとの間の隙間が5~25cmの範囲内に設定されている(ii)~(v)の何れか一項に記載のトラック、
(vii) 前記ガイドライン設置具において、前記ガイドラインが前記ボディに対して着脱又は収納可能とされている(ii)~(vi)の何れか一項に記載のトラック、
(viii) 前記シャシと前記ボディとの間には、地上に立脚状態で支持せしめた該ボディを該シャシに対して相対的に下降させる際に、該シャシの重量を利用して、傾斜案内面によって該シャシと該ボディとを水平方向で相対的に位置合わせしてズレ補正するズレ補正用案内機構が設けられていると共に、前記シャシと前記ボディとの間には、地上に立脚状態で支持せしめた該ボディに対して前記シャシを後退させて該ボディの適合位置へ位置合わせする際に、該ボディに対する該シャシの後退端を規定する前後方向ストッパ機構が設けられている(i)~(vii)の何れか一項に記載のトラック、
(ix) 前記ボディを地上に立脚状態で支持せしめる複数本の支持脚が、該ボディの前記床材に対して車幅方向で異なる複数位置に設定可能とされており、該ボディから車幅方向外方に離れた外方位置で該複数本の支持脚が立脚されることで、地上に立脚状態で支持せしめた該ボディに対して前記シャシを後退させて該ボディ下へ導き入れることができるようになっている一方、該ボディの下部へ引き入れられた内方位置で該複数本の支持脚が立脚されることで、該ボディのあおり板の開閉に際しての該支持脚の当接が回避されるようになっている(i)~(viii)の何れか一項に記載のトラック、
(x) シャシに対してボディが着脱及び交換可能とされたトラックにおいて、前記ボディの少なくとも右側において、該ボディの外側面を基準として下方に延長させた位置でボディ前後方向に延びるガイドラインを、前記シャシに装着されたタイヤの車幅方向外方に位置させて目視可能に示すガイドライン設定具を設けることにより、地上に立脚状態で支持せしめた該ボディに対して前記シャシを後退させて該ボディの適合位置へ位置合わせする際に、運転者が該ガイドラインと該タイヤとの間の隙間を確認することにより目視により該ボディに対して該シャシを車幅方向で位置合わせすることができるようにしたことを特徴とするトラック、
(xi) シャシに対してボディが着脱及び交換可能とされたトラックにおいて、該ボディを地上に立脚状態で支持せしめる複数本の支持脚が、該ボディの床材に対して車幅方向で異なる複数位置に設定可能とされており、該ボディから車幅方向外方に離れた外方位置で該複数本の支持脚が立脚されることで、地上に立脚状態で支持せしめた該ボディに対して前記シャシを後退させて該ボディ下へ導き入れることができるようになっている一方、該ボディの下部へ引き入れられた内方位置で該複数本の支持脚が立脚されることで、該ボディのあおり板の開閉に際しての該支持脚の当接が回避されるようになっていることを特徴とするトラック、
(xii) トラックのシャシに対して着脱及び交換可能に架装されるボディに用いられて、地上に立脚状態で支持せしめた該ボディに対して前記シャシを後退させて該ボディの適合位置へ位置合わせするためのガイドライン設定具であって、前記ボディの少なくとも右側において、該ボディの外側面を基準として下方に延長させた位置でボディ前後方向に延びるガイドラインを、前記シャシに装着されたタイヤの車幅方向外方に位置させて目視可能に設定することを特徴とするガイドライン設定具、
(xiii) 前記ガイドラインが、前記ボディから吊り下げられており、前記タイヤの接触に際して車幅方向で逃げるように変位可能で、且つ該タイヤの接触が解消されるのに伴って重力の作用で初期設定位置へ自動的に復帰する(xii)に記載のガイドライン設定具、
に関する発明を含む。
上記(i)に記載の発明は、「ボディ着脱型のトラック」ではなく、あくまでも「ボディ固定型のトラック」を基本構造として市場提供されたトラックを対象とするものであり、かかる「ボディ固定型のトラック」を事後的に改造することによってボディを脱着可能にすることに、新たな着眼点、すなわち基本的技術思想が存在する。そして、本発明に係るトラックでは、恒常的固定具を取り除きつつも、ラダーフレームでボディ重量を直接に支持せしめた「ボディ固定型のトラック」の構造を維持したことで、ボディの架装時におけるボディ床面の地上高さが維持されて得て、ボディ固定型のトラックと同等に、ボディの積載スペースを大きく確保することも可能と為し得た。また、ラダーフレームとボディとの間に介在するサブフレームを不要としたことで、重量の増加や構造の複雑化などを抑えて「ボディ固定型のトラック」のメリットを維持し得た。一方、ラダーフレームから車幅方向外側に突出する左右のアーム部材を新たに採用して、車幅方向の両端近くに配した緊締具により、ボディをシャシに対して固定した。そして、ボディとシャシの固定位置を、車幅方向両端近くに設定したことで、恒常的固定具を取り除きつつ、ボディの横への転がり方向に対して大きな抵抗モーメントを発現し得る固定機構を、設置し得た。それ故、恒常的固定具を取り除きつつ、少ない数で且つ車外側方からの操作容易な位置において、解除可能な緊締具を設けることが可能となって、「ボディ固定型のトラック」を基本構造としつつ、シャシに対するボディの着脱可能な構造を効率的に実現可能と為し得た。
上記(ii)に記載の発明では、ボディを搭載するためにシャシを後退させてボディへ位置合わせする際、運転者がタイヤとガイドラインとの隙間を目安とすることで、シャシをボディの適合位置へ容易に導くことが可能になる。すなわち、本発明者は、特に中型~大型のトラック運転者が、トラック後退時に窓やドア隙間等から後方を目視して、後方タイヤの側面を見つつ操舵するという特徴に着目した。また同時に、ボディは、タイヤから上方に離れて位置していること、及び、ボディの左右側面はタイヤの外側面から所定寸法だけ車幅方向に突出していること、更に、シャシに装着された後方のタイヤは、操舵輪でなく、タイヤ外側面はシャシ中心軸と平行であることにも着目した。そして、このような着眼点から、本態様に係るガイドライン設定具を完成したのであり、ボディの下方に位置してボディの側面と平行に前後方向に延びる面をガイドラインとして、シャシ側のタイヤの外側面と所定隙間をもって対向して示すことにより、運転者自身が当該ガイドラインとタイヤとの隙間の大きさを適正に保つように後退運転操作することで、ボディに対してシャシを左右幅方向で適正位置へ導くことが容易となるのである。
上記(iii)に記載の発明では、後退運転時にボディの左右の適正位置へシャシを導く過程において、仮にタイヤがガイドラインへ接触しても損傷が回避され得て、特段の支障なく、ボディの適正位置へシャシを導くように後退運転を連続してスムーズに続けることができる。
上記(iv)に記載の発明では、重力を利用することで、タイヤの接触で変位した場合でも初期設定位置へ速やかに復帰するガイドラインを、簡単な構造で実現することが可能になる。
上記(v)に記載の発明では、ガイドラインによって、ボディ中心軸と平行に前後方向へ延びる指標線を、後退運転する者に対して、目視によって容易に与えることが可能になり、ボディに対するシャシの平行度を、運転者に簡易且つ効率的に示すことができる。
上記(vi)に記載の発明では、ガイドラインとタイヤとの対向面間の隙間を5~25cmとすることで、運転者が隙間の大きさの適否を比較的容易に把握することが可能になる。蓋し、かかる隙間が小さすぎると、後退運転に際してシャシをボディの適正位置へ導くに際して、ガイドラインとタイヤとの接触が発生しやすくなって、適正な隙間へ導くことに支障がでるおそれがある。反対に、かかる隙間が大きすぎると、後退運転に際してシャシをボディの適正位置へ導くに際して、ガイドラインとタイヤとの平行度や隙間の適否の判断を、運転者が適切にし難くなるおそれがある。
上記(vii)に記載の発明では、ガイドライン設置具を、ボディに着脱又は収納可能にしたことで、トラックへボディを架装して走行する際にガイドラインが邪魔になることを防止しつつ、ボディと共に移動させることが可能となり、必要に応じてガイドラインを設定して利用することができることから、利便性の向上が図られ得る。
上記(viii)に記載の発明では、後退運転時に例えばガイドライン設置具等を利用して或いは利用せずにボディの左右の適正位置へシャシを導く際に、左右方向で多少のズレがあっても、ボディをシャシに対して相対的に下降接近させる過程で、ボディ重量を利用して最終的に左右の適正位置でボディをシャシ上に載置することが可能になる。また、前後方向においても、前後方向ストッパ機構により、ボディとシャシが相対的に適正に位置決めされて、ホディをシャシ上で適正位置へ載置することができる。
上記(ix)に記載の発明では、外方位置の支持脚で支持せしめたボディに対してシャシを着脱可能にする一方、内方位置の支持脚でボディを支持せしめることで、シャシがない状態でボディを立脚状態に支持し続けることができる。これにより、例えば複数のボディを優れたスペース効率をもって立脚状態で並置することも可能になる。また、支持脚を内方位置とすることで、ボディ単体を立脚状態としたままで、荷積みや荷下ろしの作業を行うことが可能になり、輸送効率の向上等にもつながる。
上記(x)に記載の発明では、前述の(ii)に記載の発明に関する説明から理解されるように、新たな着眼点により、後退運転操作する運転者自身が、ボディに対してシャシを左右幅方向で適正位置へ容易に導くことのできる、新規なトラックが実現され得る。
上記(xi)に記載の発明では、前述の(ix)に記載の発明に関する説明から理解されるように、例えばシャシがない状態で複数のボディを優れたスペース効率をもって立脚状態で並置すること等も可能になる。また、例えばシャシから離脱されたボディを、省スペース下で立脚状態となしつつ、あおり板の開閉を支障なく行えるようにすることなども可能とされる。
上記(xii)に記載の発明では、前述の(ii)に記載の発明に関する説明から理解されるように、新たな着眼点により、後退運転操作する運転者自身が、ボディに対してシャシを左右幅方向で適正位置へ容易に導くことのできる、新規なガイドライン設定具が実現され得る。
上記(xiii)に記載の発明では、前述の(iii)及び(iv)に記載の発明に関する説明から理解されるように、仮にタイヤがガイドラインへ接触しても損傷が回避され得て、特段の支障なく、ボディの適正位置へシャシを導くように、運転者は連続してスムーズに後退運転を続けることができて、シャシに対するボディの装着作業も一層容易となる。
12 トラック
14 シャシ
16 ボディ
18 ラダーフレーム
19 タイヤ
20 キャビン
24 サイドメンバ
26 クロスメンバ
28 床部材
30 あおり板
32 ウィング部
36 縦根太
38 横根太
42 緊締具
44 アーム部材
45 係合孔
46 支持脚
47 支持筒体
48 取付部
49 位置決め孔
50 ピン
51 ピン孔
52 ジャッキ装置
53 前後方向ストッパ機構
54 ズレ補正用案内機構
56 ガイド突起
58 ガイド穴
60 ガイドライン
62 ロッド状部材
64 吊下部材
68 基台部分
70 支持突起
Claims (5)
- シャシに対してボディが着脱及び交換可能とされたトラックにおいて、
該ボディの両側には、下端が車両前後方向に延びる回動軸を中心として展開可能となっているあおり板が設けられている一方、
該ボディを地上に立脚状態で支持せしめる複数本の支持脚が、該ボディの床材に対して車幅方向で異なる複数位置に設定可能とされており、
該ボディから車幅方向外方に離れた外方位置で該複数本の支持脚が立脚されることで、地上に立脚状態で支持せしめた該ボディに対して前記シャシを後退させて該ボディ下へ導き入れることができる該ボディに対する第1の立脚支持状態が実現されると共に、
該ボディの外側面よりも車幅方向内方に収容された内方位置で該複数本の支持脚が立脚されることで、下方に垂れ下がった状態の該あおり板と該支持脚との当接を回避することができる該ボディに対する第2の立脚支持状態が実現されるようになっており、
前記第1の立脚支持状態と前記第2の立脚支持状態とを選択的に発現できる該支持脚の立脚機構を備えていることを特徴とするトラック。 - 前記支持脚が前記ボディに対して車幅方向の抜き差しによって脱着可能とされている請求項1に記載のトラック。
- 前記ボディの少なくとも右側において、該ボディの外側面を基準として下方に延長させた位置でボディ前後方向に延びるガイドラインを、前記シャシに装着されたタイヤの車幅方向外方に位置させて目視可能に示すガイドライン設定具を設けることにより、
地上に立脚状態で支持せしめた該ボディに対して前記シャシを後退させて該ボディの適合位置へ位置合わせする際に、運転者が該ガイドラインと該タイヤとの間の隙間を確認することにより目視により該ボディに対して該シャシを車幅方向で位置合わせすることができるようにした請求項1又は2に記載のトラック。 - 前記ガイドラインが、前記ボディから吊り下げられており、前記タイヤの接触に際して車幅方向で逃げるように変位可能で、且つ該タイヤの接触が解消されるのに伴って重力の作用で初期設定位置へ自動的に復帰する請求項3に記載のトラック。
- 下端が車両前後方向に延びる回動軸を中心として展開可能とされたあおり板を備えておりトラックにおけるシャシに対して着脱及び交換可能とされたボディを、複数本の支持脚によって地上に立脚状態で支持せしめるに際して、
該ボディの床材に対して車幅方向で異なる複数位置に設定可能とされた該複数本の支持脚を用い、
該ボディから車幅方向外方に離れた外方位置で該複数本の支持脚が立脚されることで、地上に立脚状態で支持せしめた該ボディに対して前記シャシを後退させて該ボディ下へ導き入れることができる該ボディに対する第1の立脚支持状態と、
該ボディの外側面よりも車幅方向内方に収容された内方位置で該複数本の支持脚が立脚されることで、下方に垂れ下がった状態の前記あおり板と該支持脚との当接を回避することができる該ボディに対する第2の立脚支持状態と
を、選択的に発現させることを特徴とする支持脚によるボディの立脚支持方法。
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