JP7073885B2 - 内燃機関の遮音システム - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関の遮音システムに関する。
例えば、特許文献1には、エンジンコンパートメントの冷却制御構造が開示されている。この冷却制御構造は、エンジンコンパートメント内に配置された内燃機関の周囲を覆う保温カバーを備えている。より具体的には、保温カバーには、冷却風の取込口及び排出口がそれぞれ1つずつ形成されている。また、取込口の形成部位には、冷却風の取込量を調整する取込口開閉部が設けられ、排出口の形成部位には、冷却風の排出量を調整する排出口開閉部が設けられている。
特開2017-013638号公報
特許文献1に記載のエンジンコンパートメントの冷却制御構造では、取込口から保温カバーの内部に取り入れられた冷却風(外気)の流量は調整可能であるが、保温カバーの内部における外気の流れの経路は一様になる。このため、例えば、内燃機関の個々の運転条件に基づくニーズ又は複数のエンジン部品の個々のニーズに応じて、保温カバーの内部における外気の流れの経路を適切に制御することは困難である。このように、特許文献1に記載の構造は、保温カバーの内部に取り入れられた外気の流れの経路を適切に制御するうえで、未だ改善の余地を残すものであった。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、内燃機関を覆う遮音カバーの内部に取り入れられた外気の流れの経路をより適切に制御できるようにした内燃機関の遮音システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る内燃機関の遮音システムは、車両に搭載された内燃機関の遮音システムである。
前記遮音システムは、隙間を介して前記内燃機関を覆う遮音カバーを備える。
前記遮音カバーは、車両前方を向くカバー前方部を含む。
前記カバー前方部は、
前記遮音カバーの内部に外気を導入する複数の導入口と、
前記複数の導入口をそれぞれ開閉可能な複数の入口フラップと、
を含む。
前記遮音システムは、前記複数の入口フラップの開閉を制御する制御装置をさらに備える。
前記遮音カバーは、車両後方を向くカバー後方部を含む。
前記カバー後方部は、
前記遮音カバーの内部に導入された外気を排出する複数の排出口と、
前記複数の排出口をそれぞれ開閉可能な複数の出口フラップと、
を含む。
前記制御装置は、前記複数の入口フラップに加え、前記複数の出口フラップの開閉を制御する。
前記制御装置は、前記複数の排出口が前記車両の加速中に閉じるように前記複数の出口フラップを制御する。
前記制御装置は、前記複数の導入口が前記車両の加速中に閉じるように前記複数の入口フラップを制御してもよい。
前記内燃機関は、エンジン冷却水を流通させるウォータジャケットを覆うウォータジャケット部を有するシリンダブロックを含んでいてもよい。そして、前記複数の導入口の1つは、前記ウォータジャケット部に向けて外気を導入するための第1導入口であってもよい。
前記内燃機関は、エンジン潤滑油を貯留するオイルパンを含んでいてもよい。そして、前記複数の導入口の1つは、前記オイルパンに向けて外気を導入するための第2導入口であってもよい。
また、前記複数の出口フラップは、自重式であってもよい。
本発明の他の態様に係る内燃機関の遮音システムは、車両に搭載された内燃機関の遮音システムである。
前記遮音システムは、隙間を介して前記内燃機関を覆う遮音カバーを備える。
前記遮音カバーは、車両前方を向くカバー前方部を含む。
前記カバー前方部は、
前記遮音カバーの内部に外気を導入する複数の導入口と、
前記複数の導入口をそれぞれ開閉可能な複数の入口フラップと、
を含む。
前記遮音システムは、前記複数の入口フラップの開閉を制御する制御装置をさらに備える。
前記内燃機関は、エンジン冷却水を流通させるウォータジャケットを覆うウォータジャケット部を有するシリンダブロックと、エンジン潤滑油を貯留するオイルパンと、を含
前記複数の導入口の1つは、前記ウォータジャケット部に向けて外気を導入するための第1導入口であ
前記複数の導入口の他の1つは、前記オイルパンに向けて外気を導入するための第2導入口であ
記制御装置は、前記エンジン冷却水の温度が第1暖機判定温度以上であり、かつ、前記エンジン潤滑油の温度が第2暖機判定温度未満である場合には、前記第1導入口が開くように前記複数の入口フラップの1つを制御し、かつ、前記第2導入口が閉じるように前記複数の入口フラップの他の1つを制御する
前記遮音カバーは、車両後方を向くカバー後方部を含んでいてもよい。前記カバー後方部は、前記遮音カバーの内部に導入された外気を排出する複数の排出口と、前記複数の排出口をそれぞれ開閉可能な複数の出口フラップと、を含んでいてもよい。前記制御装置は、前記複数の入口フラップに加え、前記複数の出口フラップの開閉を制御してもよい。前記複数の排出口の1つは、前記ウォータジャケット部に向けて導入された外気を排出するための第1排出口であってもよい。前記複数の排出口の他の1つは、前記オイルパンに向けて導入された外気を排出するための第2排出口であってもよい。そして、前記制御装置は、前記エンジン冷却水の温度が前記第1暖機判定温度以上であり、かつ、前記エンジン潤滑油の温度が前記第2暖機判定温度未満である場合には、前記第1排出口が開くように前記複数の出口フラップの1つを制御し、かつ、前記第2排出口が閉じるように前記複数の出口フラップの他の1つを制御してもよい。
本発明のさらに他の態様に係る内燃機関の遮音システムは、車両に搭載された内燃機関の遮音システムである。
前記遮音システムは、隙間を介して前記内燃機関を覆う遮音カバーを備える。
前記遮音カバーは、車両前方を向くカバー前方部を含む。
前記カバー前方部は、
前記遮音カバーの内部に外気を導入する複数の導入口と、
前記複数の導入口をそれぞれ開閉可能な複数の入口フラップと、
を含む。
前記遮音システムは、前記複数の入口フラップの開閉を制御する制御装置をさらに備える。
前記内燃機関は、エンジン冷却水を流通させるウォータジャケットを覆うウォータジャケット部を有するシリンダブロックと、エンジン潤滑油を貯留するオイルパンと、を含
前記複数の導入口の1つは、前記ウォータジャケット部に向けて外気を導入するための第1導入口であ
前記複数の導入口の他の1つは、前記オイルパンに向けて外気を導入するための第2導入口であ
記制御装置は、外気温度が温度閾値以下であり、エンジン回転速度が回転速度閾値以上であり、かつ、エンジン負荷が負荷閾値以上である場合には、前記第1導入口が閉じるように前記複数の入口フラップの1つを制御し、かつ、前記第2導入口が開くように前記複数の入口フラップの他の1つを制御する
前記遮音カバーは、車両後方を向くカバー後方部を含んでいてもよい。前記カバー後方部は、前記遮音カバーの内部に導入された外気を排出する複数の排出口と、前記複数の排出口をそれぞれ開閉可能な複数の出口フラップと、を含んでいてもよい。前記制御装置は、前記複数の入口フラップに加え、前記複数の出口フラップの開閉を制御してもよい。前記複数の排出口の1つは、前記ウォータジャケット部に向けて導入された外気を排出するための第1排出口であってもよい。前記複数の排出口の他の1つは、前記オイルパンに向けて導入された外気を排出するための第2排出口であってもよい。そして、前記制御装置は、前記外気温度が前記温度閾値以下であり、前記エンジン回転速度が前記回転速度閾値以上であり、かつ、前記エンジン負荷が前記負荷閾値以上である場合には、前記第1排出口が閉じるように前記複数の出口フラップの1つを制御し、かつ、前記第2排出口が開くように前記複数の出口フラップの他の1つを制御してもよい。
本発明のさらに他の態様に係る内燃機関の遮音システムは、車両に搭載された内燃機関の遮音システムである。
前記遮音システムは、隙間を介して前記内燃機関を覆う遮音カバーを備える。
前記遮音カバーは、車両前方を向くカバー前方部を含む。
前記カバー前方部は、
前記遮音カバーの内部に外気を導入する複数の導入口と、
前記複数の導入口をそれぞれ開閉可能な複数の入口フラップと、
を含む。
前記遮音システムは、前記複数の入口フラップの開閉を制御する制御装置をさらに備える。
前記遮音カバーは、車両後方を向くカバー後方部を含む。
前記カバー後方部は、
前記遮音カバーの内部に導入された外気を排出する複数の排出口と、
前記複数の排出口をそれぞれ開閉可能な複数の出口フラップと、
を含む。
前記複数の出口フラップは、自重式であ
本発明によれば、隙間を介して内燃機関を覆う遮音カバーは、車両前方を向くカバー前方部を含み、当該カバー前方部は、遮音カバーの内部に外気を導入する複数の導入口と、複数の導入口をそれぞれ開閉可能な複数の入口フラップとを備えている。そして、複数の入口フラップの開閉は制御装置によって制御される。これにより、1組の導入口と入口フラップしか備えられていない例と比べて、遮音カバーの内部に取り入れられた外気の流れの経路の選択に自由度を与えられるようになる。このように、本発明によれば、遮音カバーの内部に取り入れられた外気の流れの経路をより適切に制御できるようになる。
本発明の実施の形態1に係る遮音システムが適用された内燃機関及びその周りの構成を模式的に表した図(車両側面視)である。 2つの入口フラップ及び2つの出口フラップのすべてが閉じられている全閉モードを表した図である。 2つの入口フラップ及び2つの出口フラップのすべてが開かれている全開モードを表した図である。 第1入口フラップ及び第1出口フラップが開き、かつ、第2入口フラップ及び第2出口フラップが閉じている第1部分開放モードを表した図である。 第1入口フラップ及び第1出口フラップが閉じ、かつ、第2入口フラップ及び第2出口フラップが開いている第2部分開放モードを表した図である。 冷間始動後のエンジン冷却水温Tw及びエンジン油温Toの変化を表したタイムチャートである。 本発明の実施の形態に係るフラップの制御に関する処理のルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る内燃機関の遮音システムの構成を説明するための模式図(車両側面視)である。 本発明の実施の形態4に係る内燃機関の遮音システムの構成を説明するための模式図(車両側面視)である。 本発明に係る入口フラップの他の構成例を説明するための模式図(車両側面視)である。
以下に説明される各実施の形態において、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略又は簡略する。また、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
1.実施の形態1
まず、図1~図5を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。
1-1.遮音システムの構成
1-1-1.内燃機関及びその周りの構成
図1は、本発明の実施の形態1に係る遮音システム10が適用された内燃機関20及びその周りの構成を模式的に表した図(車両側面視)である。図1に示すように、内燃機関20は、車両1に搭載されている。より詳細には、内燃機関20は、車両1のエンジンコンパートメント2に収納されている。
図1においては、紙面右側が車両1の前方であり、紙面上側が車両1の上方である。内燃機関20の車両上方側には、エンジンフード3が配置されている。内燃機関20の車両前方側には、ラジエータ4及び冷却ファン5が配置されている。ラジエータ4の内部には、内燃機関20を冷却するエンジン冷却水が流れる。また、内燃機関20の車両下方側には、エンジンアンダーカバー6が配置され、車両後方側には、エンジンコンパートメント2と車室7とを区画する隔壁8(カウルトップパネル及びダッシュパネルなど)が配置されている。なお、内燃機関20の車両左右側には、サスペンションタワーなどの車両構成部材(図示省略)が配置されている。
図1に示す一例では、内燃機関20は、クランク軸22の軸方向が車両1の左右方向を向くように車両1に搭載されている。また、図1に示す一例では、内燃機関20は、吸気マニホールド(IM)24を含む吸気系部品が車両前方側に位置し、かつ、排気マニホールド(EM)26を含む排気系部品が車両後方側に位置するように車両1に搭載されている。
また、内燃機関20は、エンジン本体28を備えている。エンジン本体28は、上記クランク軸22とともに、シリンダヘッド(CH)30、シリンダブロック(CB;クランクケースを含む)32、シリンダヘッドカバー(CHC)34及びオイルパン(OP)36を含む。シリンダヘッド30はシリンダブロック32の上方に取り付けられている。シリンダブロック32の各気筒の周りには、上記エンジン冷却水が流れるウォータジャケット38が形成されている。シリンダブロック32は、ウォータジャケット38を覆うウォータジャケット部32aを有する。シリンダヘッドカバー34は、シリンダヘッド30の上部を覆うようにシリンダヘッド30に取り付けられている。オイルパン36は、シリンダブロック32の下方に取り付けられており、その内部には内燃機関20の各部を潤滑するオイル(エンジン潤滑油)が貯留される。
さらに、内燃機関20は、オルタネータ(ALT)40、ウォータポンプ(W/P)42、車室7内のエアコンディショナのコンプレッサ(以下、「A/Cコンプレッサ」)44及びオイルポンプ(図示省略)を備えている。オルタネータ40は、クランク軸22のトルクを利用して発電を行う。ウォータポンプ42、A/Cコンプレッサ44及び上記オイルポンプは、それぞれ、クランク軸22のトルクを利用して、エンジン冷却水、エアコンの冷媒、及びエンジン潤滑油を圧送する。
1-1-2.遮音カバーの構成(遮音構造)
図1に示すように、本実施形態の遮音システム10は、遮音カバー50を備えている。遮音カバー50は、隙間を介して内燃機関20を覆っている。この隙間は、後述の外気の導入により、内燃機関20の各部の放熱が可能な空間である。遮音カバー50は、吸音性能に優れた材料によって構成される。また、遮音カバー50の材料としては、ある程度の剛性を有するものが用いられる。そのような要求を満足する遮音カバー50の材料の一例は、PET(Polyethylene terephthalate)繊維からなる繊維材である。なお、内燃機関20への遮音カバー50の取り付け方法は、特に限定されないが、遮音カバー50は、一例として図示省略する締結具(ボルトなど)によって内燃機関20に取り付けられている。
1-1-2-1.カバーピース
図1に示す一例では、遮音カバー50は、互いに分割された5つのカバーピース52、54、56、58及び60によって構成されている。より詳細には、カバーピース52は、主に内燃機関20の上部(具体的には、シリンダヘッドカバー34の上部、及び吸気マニホールド24の上部)を覆うように形成されている。また、カバーピース52は、内燃機関20の車両上下方向の上部かつ車両前方側の部位(具体的には、シリンダヘッドカバー34の車両前方側の部位、及び吸気マニホールド24の車両上下方向の上側かつ車両前方側の部位)、及び、エンジン本体28の車両上下方向の上部かつ車両後方側の部位(具体的には、シリンダヘッドカバー34の車両後方側の部位)をも覆うように形成されている。
カバーピース54は、カバーピース52の下方に配置され、内燃機関20の車両上下方向の中央かつ車両前方側の部位(具体的には、吸気マニホールド24の車両上下方向の下側かつ車両前方側の部位、シリンダブロック32の一部(主にウォータジャケット部32a)、オルタネータ40及びウォータポンプ42)を覆うように形成されている。カバーピース56は、カバーピース54の下方に配置され、内燃機関20の車両上下方向の下側かつ車両前方側の部位(具体的には、シリンダブロック32の一部、A/Cコンプレッサ44、及びオイルパン36の車両前方側の部位)を覆うように形成されている。
カバーピース58は、カバーピース56の下方に配置され、エンジン本体28の底部(具体的には、オイルパン36の底面及び車両後方側の部位、並びにシリンダブロック32の一部)を覆うように形成されている。カバーピース60は、カバーピース58の上方かつ排気マニホールド26の下方に配置され、エンジン本体28の車両上下方向の中央かつ車両後方側の部位(具体的には、ウォータジャケット部32aを含むシリンダブロック32の一部)を覆うように形成されている。
(カバー前方部及びカバー後方部)
上述の5つのカバーピース52~60の例では、カバーピース52における最高点P1よりも車両前方側の部位、カバーピース54、56の全体、及び、カバーピース58における最低点P2よりも車両前方側の部位は、車両前方を向いており、したがって、本発明に係る「カバー前方部」の一例に相当する。また、カバーピース52における最高点P1よりも車両後方側の部位、カバーピース58における最低点P2よりも車両後方側の部位、及びカバーピース60の全体は、車両後方を向いており、したがって、本発明に係る「カバー後方部」の一例に相当する。
なお、カバーピース52~60のそれぞれは、車両左右方向に関しては、一例として、同方向における内燃機関20(エンジン本体28)の幅の全体に及ぶように形成されているものとする。また、エンジン本体28の車両左側及び車両右側の側端面の双方は、他の1又は複数のカバーピース(図示省略)によって覆われているものとする。これにより、後述のフラップ66、68、74、76を開いた時に、遮音カバー50の内部において「カバー前方部」から「カバー後方部」に向かう外気の流れが形成される。なお、このような外気の流れの形成のためには、エンジン本体28の車両左側及び車両右側の側端面の何れか一方のみが、他のカバーピースによって覆われていてもよい。
また、車両左側及び車両右側の側端面の少なくとも一方は、上述のカバーピース52~60を延長することによってこれらの一部又は全部によって覆われてもよい。また、エンジン本体28の車両左側及び車両右側の側端面の一方には、変速機又は車両駆動モータが組み合わされる。したがって、当該一方の側端面は、変速機又は車両駆動モータを任意のカバーピースで覆うことによって結果的に覆われるようになっていてもよい。
1-1-2-2.外気の導入口及び入口フラップ
遮音カバー50の上記「カバー前方部」は、遮音カバー50の内部に外気を導入する複数(図1に示す例では、2つ)の導入口62、64と、これらの導入口62、64をそれぞれ開閉可能な複数(図1に示す例では、2つ)の入口フラップ66、68とを備えている。
より詳細には、第1導入口62は、カバーピース54の下部に位置する開口部であり、ウォータジャケット部32aに向けて外気(走行風又は冷却ファン5からの風)を導入するために設けられている。第2導入口64は、カバーピース56の下部に位置する開口部であり、オイルパン36に向けて外気を導入するために設けられている。これらの導入口62、64の車両左右方向の幅は、特に限定されず、例えば、遮音カバー50の内部で優れた通風性が得られるように任意に(カバーピース54、56の車両左右方向の幅の一部又は全部となるように)決定される。なお、このような例に代え、1つのカバーピースに複数の導入口及び複数の入口フラップが設けられていてもよい。
第1入口フラップ66は第1導入口62を開閉可能に構成され、第2入口フラップ68は第2導入口64を開閉可能に構成されている。これらの入口フラップ66、68は、一例として、電動式である。なお、図1に示す例では、入口フラップ66、68の開閉のための回転軸は、入口フラップ66、68の端部に設けられている。しかしながら、本発明に係る入口フラップの開閉の仕方は、上記の例に限定されない。すなわち、入口フラップは、例えば、スライド式であってもよいし、或いは、回転軸が入口フラップの中央に設けられたバタフライ式であってもよい。このことは、後述の出口フラップ74、76についても同様である。
1-1-2-3.外気の排出口及び出口フラップ
また、遮音カバー50の上記「カバー後方部」は、遮音カバー50の内部に導入された外気を排出する複数(図1に示す例では、2つ)の排出口70、72と、これらの排出口70、72をそれぞれ開閉可能な複数(図1に示す例では、2つ)の出口フラップ74、76とを備えている。
より詳細には、第1排出口70は、カバーピース52の車両後方側の下部に位置する開口部であり、主に第1導入口62からウォータジャケット部32aに向けて導入された外気を排出するために設けられている。第2排出口72は、カバーピース60の下部に位置する開口部であり、主に第2導入口64からオイルパン36に向けて導入された外気を排出するために設けられている。これらの排出口70、72の車両左右方向の幅は、特に限定されず、例えば、導入口62、64の設置場所と関連付けて、遮音カバー50の内部で優れた通風性が得られるように任意に(カバーピース52、60の車両左右方向の幅の一部又は全部となるように)決定される。なお、このような例に代え、1つのカバーピースに複数の排出口及び複数の出口フラップが設けられていてもよい。
第1出口フラップ74は第1排出口70を開閉可能に構成され、第2出口フラップ76は第2排出口72を開閉可能に構成されている。これらの出口フラップ74、76は、一例として、電動式である。
なお、図1に示す例とは異なり、例えば、カバーピース54、56は一枚のカバーピースであってもよく、したがって、第1導入口62は、カバーピース54の端部ではなく、そのような一枚のカバーピースの中間部に設けられてもよい。同様に、カバーピース58、60は一枚のカバーピースであってもよく、したがって、第2排出口72は、カバーピース60の端部ではなく、そのような一枚のカバーピースの中間部に設けられてもよい。
1-1-3.制御装置
本実施形態の遮音システム10は、さらに、入口フラップ66、68、及び出口フラップ74、76の開閉を制御するための制御装置80を備えている。制御装置80は、少なくとも1つのプロセッサと少なくとも1つのメモリと入出力インターフェースとを有するECU(Electronic Control Unit)である。
入出力インターフェースは、内燃機関20及び車両1に搭載された各種センサからセンサ信号を取り込むとともに、アクチュエータである入口フラップ66、68、及び出口フラップ74、76に対して操作信号を出力する。上記の各種センサは、エアフローセンサ82、クランク角センサ84、水温センサ86、油温センサ88、外気温センサ90及びアクセルポジションセンサ92を含む。これらのセンサ82~92は、それぞれ、内燃機関20の吸入空気流量、クランク角、エンジン冷却水温Tw、エンジン油温To、外気温度、及びアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)に応じた信号を出力する。制御装置80は、クランク角センサ84からの信号を用いてエンジン回転速度NEを算出できる。
制御装置80のメモリには、遮音システム10の制御のための各種のプログラムや各種のデータ(マップを含む)が記憶されている。メモリに記憶されているプログラムがプロセッサで実行されることで、制御装置80の様々な機能(遮音カバー50への外気の導入、遮音カバー50からの外気の排出促進、及び、遮音カバー50の内部の外気の流れの経路の変更など)が実現される。なお、制御装置80は、例えば、入口フラップ66、68、及び出口フラップ74、76のそれぞれに対して個別に設けられた4つのECUから構成されていてもよい。
1-2.遮音システムの動作
次に、図2~図5を参照して、本実施形態の遮音システム10の動作について説明する。
図2は、2つの入口フラップ66、68及び2つの出口フラップ74、76のすべてが閉じられている全閉モードを表した図である。この全閉モードによれば、内燃機関20が走行風(又は冷却ファン5からの風)に晒される状況下であっても、遮音カバー50の内部への外気の流入を最大限に抑制できる。これにより、外気による内燃機関20の放熱(冷却)を最大限に抑制できる。また、全閉モードによれば、遮音カバー50によるカバー率(内燃機関20の全体の表面積に対する、フラップ66、68、74、76を含めて遮音カバー50によって覆われる内燃機関20の部位の表面積の比率)が最も高くなる。このため、エンジン騒音(内燃機関20からの放射音)の低減効果が最も高くなる。
図3は、2つの入口フラップ66、68及び2つの出口フラップ74、76のすべてが開かれている全開モードを表した図である。この全開モードによれば、外気による内燃機関20の放熱(冷却)効果を最大にすることができる。全開モードの実行中の遮音カバー50の内部における外気の流れの主な経路は、概略的には図3中に矢印A、Bで示すようになる。
具体的には、第1導入口62から遮音カバー50の内部に流入した外気は、矢印Aのように第1排出口70に向かうように流れて第1排出口70から排出される。より詳細には、第1導入口62から遮音カバー50の内部に流入した外気は、主に、ウォータジャケット部32aに沿って流れ、次いで、エンジン本体28の車両左側及び車両右側の側端面に沿って下方から上方に流れた後に第1排出口70から排出される。一方、第2導入口64から遮音カバー50の内部に流入した外気は、矢印Bのように、オイルパン36の周囲を流れた後に第2排出口72から排出される。
図4は、第1入口フラップ66及び第1出口フラップ74が開き、かつ、第2入口フラップ68及び第2出口フラップ76が閉じている第1部分開放モードを表した図である。この第1部分開放モードによれば、遮音カバー50の内部の外気の主な流れの経路は、図3を参照して説明したように矢印Aによって表されるようなものとなる。これにより、特定の部位(この例では、ウォータジャケット部32a)を主に通過し、かつ、他の特定の部位(この例では、オイルパン36)を通過しないように外気の流れを制御できるようになる。このため、特定の部位については外気による放熱(冷却)を促進しつつ、他の特定の部位については導風を遮断して放熱(冷却)を抑制できるようになる。
図5は、第1入口フラップ66及び第1出口フラップ74が閉じ、かつ、第2入口フラップ68及び第2出口フラップ76が開いている第2部分開放モードを表した図である。この第2部分開放モードによれば、遮音カバー50の内部の外気の主な流れの経路は、図3を参照して説明したように矢印Bによって表されるようなものとなる。この第2部分開放モードによっても、特定の部位(この例では、オイルパン36)を主に通過し、かつ、他の特定の部位(この例では、ウォータジャケット部32a)を通過しないように外気の流れを制御することができる。その結果、第1部分開放モードの例とは逆に、オイルパン36付近の部位については外気による放熱(冷却)を促進しつつ、ウォータジャケット部32aについては導風を遮断して放熱(冷却)を抑制できるようになる。
1-3.遮音システムの構成に関する効果
以上説明したように、本実施形態の遮音システム10は、複数(一例として2つ)の導入口62、64と、これらの導入口62、64をそれぞれ開閉可能な複数(一例として2つ)の入口フラップ66、68とを備えている。1組の導入口と入口フラップしか備えられていない例では、遮音カバーの内部に取り入れられた外気の流れの経路は一様になる。これに対し、本実施形態によれば、入口フラップ66、68の開閉を個別に、或いは同様に変更することにより、図2~図5に示すように、外気の流れの経路を変更できるようになる。つまり、外気の流れの経路の選択に自由度を与えられるようになる。このように、遮音システム10によれば、内燃機関20を覆う遮音カバー50の内部に取り入れられた外気の流れの経路をより適切に制御可能となる。
そして、その結果として、内燃機関20の個々の運転条件に基づくニーズ、又は複数のエンジン部品の個々のニーズに応じて、遮音カバー50の内部における外気の流れの経路を適切に制御することが可能となる。具体的には、全閉モードの利用は、例えば、内燃機関20の保温又は暖機を促進させたい場合に適している。全開モードの利用は、例えば、内燃機関20の放熱(冷却)を促進させたい場合に適している。第1部分開放モードの利用は、例えば、ウォータジャケット部32aからの放熱を促進させたいがオイルパン36周りの部位の放熱は抑制したい場合に適している。そして、第2部分開放モードの利用は、例えば、上記とは逆にオイルパン36周りの部位の放熱を促進させたいがウォータジャケット部32aからの放熱は抑制したい場合に適している。したがって、遮音システム10によれば、例えば上述のような各種のニーズに対してより適切に応えることが可能となる。その結果、内燃機関を遮音カバーで覆うことに起因して遮音カバーの内部に熱だまり又は放熱不足が生じることが抑制されるので、冷却系の容量アップ及びオイルクーラの追加等の高発熱対策の必要性を下げることができる。
さらに、本実施形態の遮音システム10は、複数(一例として2つ)の排出口70、72と、これらの排出口70、72をそれぞれ開閉可能な複数(一例として2つ)の出口フラップ74、76とを備えている。これにより、上記の導入口62、64から遮音カバー50の内部に取り入れられた外気の排出を促進させることができ、その結果として、導入口62、64からの外気の導入を促進させることができる。既述したように定義されるカバー率が高くなるにつれ、遮音カバーの内部に取り入れた外気をカバーピース間の隙間だけを利用して十分に排出することは難しくなる。このため、排出口70、72の設置は、本実施形態の内燃機関20のようにカバー率の高い遮音構造を備える内燃機関において通風性を十分に確保するうえで効果的である。
2.実施の形態2.
次に、図2~図5とともに新たに図6及び図7を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
2-1.フラップの制御の具体例及び効果
以下の説明では、実施の形態2に係る遮音システムのハードウェア構成の一例として、図1に示す遮音システム10の構成が用いられているものとする。既述したように、遮音システム10によれば、遮音カバー50の内部に取り入れられた外気の流れの経路をより適切に制御可能である。本実施形態では、そのような遮音システム10に関する具体的な制御内容について説明する。
2-1-1.エンジン停止中
エンジン停止中には、内燃機関20の保温効果(より詳細には、エンジン冷却水及びエンジン潤滑油の保温効果)の促進が望まれる。そこで、本実施形態では、制御装置80は、エンジン停止中には、入口フラップ66、68、及び出口フラップ74、76のすべてを閉じる全閉モードを選択する(図2参照)。これにより、エンジン停止中の内燃機関20の保温効果を高く確保できるようになる。
2-1-2.エンジン暖機運転中
エンジン暖機運転中には、暖機促進のため、基本的には全閉モードが利用される。そのうえで、外気の流れの経路をより適切に制御可能な遮音システム10を利用する本実施形態では、各エンジン部品からのニーズにより適切に応えるために、次のような制御が実行される。
図6は、冷間始動後のエンジン冷却水温Tw及びエンジン油温Toの変化を表したタイムチャートである。時点t0における冷間始動の開始後には、エンジン冷却水温Tw及びエンジン油温Toの双方は、時間経過とともに上昇していく。しかしながら、それらの上昇の度合いは同じではなく、図6に示すように、エンジン冷却水温Twの方がエンジン油温Toよりも早く上昇する。本件発明者は、このように内燃機関20の蓄熱(冷却)源としてのエンジン冷却水及びエンジン潤滑油の昇温時間に差があることに着目した。
本実施形態では、冷間始動後のエンジン暖機運転の初期(すなわち、エンジン冷却水温Twが暖機判定のための閾値Twth未満、かつ、エンジン油温Toが暖機判定のための閾値Toth未満となる時)には、制御装置80は、全閉モード(図2参照)を選択する。これにより、エンジン暖機初期において、内燃機関20の全体的な暖機を効果的に促進できる。
制御装置80は、その後にエンジン冷却水温Twが閾値Twthに到達すると、エンジン油温Toは未だ閾値Tothに到達していなくても、制御モードを全閉モードから第1部分開放モード(図4参照)に切り替える。これにより、ウォータジャケット部32a(すなわち、ウォータジャケット38内のエンジン冷却水の熱を放熱させる部位)の周りに外気の流れが形成される。これにより、当該部位からの放熱を促進し、エンジン冷却水温Twが過剰に上昇することを抑制できる。その一方で、オイルパン36の付近の部位には、外気の流れは導入されない。このため、未だ暖機過程にあるエンジン潤滑油の昇温促進を継続させることができる。
制御装置80は、その後にエンジン油温Toが閾値Tothに到達すると(すなわち、エンジン完全暖機がなされると)、制御モードを第1部分開放モードから全開モード(図3参照)に切り替える。これにより、オイルパン36の付近の部位にも、外気の流れが導入され、当該部位からの放熱も促進される。このため、遅れて暖機が完了したエンジン潤滑油についても、エンジン油温Toが過剰に上昇することを抑制できる。なお、ここでは、閾値Twth、Tothが同じ値となる例を示したが、閾値Twth、Tothは互いに異なる値であってもよい。また、閾値Twthは、本発明に係る「第1暖機判定温度」の一例に相当し、閾値Tothは、本発明に係る「第2暖機判定温度」の一例に相当する。
2-1-3.車両加速中
エンジン騒音(内燃機関からの放射音)の音圧レベルは、エンジン回転速度NEが高くなるにつれ、単位時間当たりのサイクル数が多くなるため高くなる。そこで、本実施形態では、制御装置80は、エンジン回転速度NEの上昇を伴う車両加速中には全閉モードを選択する。より詳細には、車両加速中には全閉モードが継続的に選択される。これにより、エンジン騒音が高くなり易い車両加速時において、遮音カバー50の内部からのエンジン騒音の漏れを効果的に抑制でき、その結果として、車外騒音を効果的に低減することができる。
付け加えると、車両加速中における全閉モードの選択は、完全暖機後の全開モードの使用中であっても実行され、したがって、全開モードから全閉モードに変更される。より詳細には、車両の実際の走行において車両が加速している時間は有限である。また、内燃機関は、一般的に、限られた短い加速時間内に放熱が妨げられてもエンジン冷却水温Tw又はエンジン油温Toがそれぞれの温度限界に達することがないように余裕を有している。このため、本実施形態では、車両加速時には、車外騒音の低減が優先されるように制御モードが上記のように変更される。なお、車両加速中における全閉モードの選択は、暖機過程における上述の第1部分開放モードの使用中であっても同様に実行される。
2-1-4.特定運転条件A(低外気温、高回転かつ高負荷条件)
外気温度が低く、エンジン回転速度NEが高く、かつエンジン負荷KLも高いときには、走行風によってラジエータ4での熱交換が十分に行われるためにエンジン冷却水温Twは下がる一方で、エンジン油温Toは上昇するというエンジン運転条件(以下、便宜上、「特定運転条件A」と称する)が存在する。
本実施形態では、エンジン完全暖機後であってもエンジン運転条件が上述のような特定運転条件Aに該当する場合には、制御装置80は、制御モードを全開モードから第2部分開放モードに切り替える。これにより、ウォータジャケット部32aには、外気の流れは導入されない。このため、エンジン冷却水温Twが過剰に低下することを抑制できる。その一方で、オイルパン36の付近の部位には、外気の流れが形成される。このため、当該部位からの放熱を促進できるので、エンジン油温Toが過剰に上昇することを抑制できる。
付け加えると、本実施形態では、車外騒音の低減が優先され、第2部分開放モードへの切り替えは、車両加速中には行われない。しかしながら、この例とは逆に、第2部分開放モードへの切り替えが優先されてもよい(つまり、当該切り替えが車両加速中にも行われてもよい)。
2-2.フラップの制御に関する制御装置の処理
図7は、本発明の実施の形態に係るフラップ66、68、74、76の制御に関する処理のルーチンを示すフローチャートである。制御装置80は、本ルーチンの処理を所定の制御周期で繰り返し実行する。
図7に示すルーチンでは、制御装置80は、まず、エンジン停止中であるか否かを判定する(ステップS100)。この判定は、例えば、クランク角センサ84を用いて取得されるエンジン回転速度NEがゼロであるか否かに基づいて行うことができる。ステップS100の判定結果が肯定的である場合には、処理はステップS102に進む。ステップS102では、制御装置80は、全閉モードを選択する。
一方、ステップS100の判定結果が否定的である場合には、処理はステップS104に進む。ステップS104では、制御装置80は、アクセルポジションセンサ92により取得されるアクセル開度に基づいて、車両加速中であるか否かを判定する。その結果、この判定結果が肯定的である場合には、処理はステップS102に進み、全閉モードが選択される。このように、車両加速中には、エンジン暖機の進行状態によらずに全閉モードが選択される。
一方、ステップS104の判定結果が否定的である場合(つまり、車両加速中ではない場合)には、処理はステップS106に進む。ステップS106では、制御装置80は、水温センサ86を用いて取得されるエンジン冷却水温Twが上記閾値Twth以上であるか否かを判定する。その結果、この判定結果が否定的である場合(Tw<Twth)、つまり、エンジン冷却水温Twが十分に上昇していないエンジン暖機運転中である場合には、処理はステップS102に進み、全閉モードが選択される。
一方、ステップS106の判定結果が肯定的である場合(Tw≧Twth)には、処理はステップS108に進む。ステップS108では、制御装置80は、油温センサ88を用いて取得されるエンジン油温Toが上記閾値Toth以上であるか否かを判定する。その結果、ステップS108の判定結果が否定的である場合(To<Toth)、つまり、エンジン冷却水温Twは適切に上昇しているがエンジン油温Toは未だ暖機過程にある場合には、処理はステップS110に進む。ステップS110では、制御装置80は、第1部分開放モード(ウォータジャケット(WJ)38側のみ開放)を選択する。
一方、ステップS108の判定結果が肯定的である場合(To≧Toth)、つまり、エンジン完全暖機が完了したと判断できる場合には、処理はステップS112に進む。ステップS112では、制御装置80は、上述の特定運転条件Aが満たされるか否かを判定する。この判定は、例えば、次のように行うことができる。すなわち、制御装置80は、特定運転条件Aが満たされることを判定するための外気温度、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷KLのそれぞれの閾値を記憶している。制御装置80は、現在の外気温度、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷KLをそれぞれの閾値と比較することにより、特定運転条件Aが満たされるか否かを判定する。これらの閾値は、本発明に係る「温度閾値」、「回転速度閾値」及び「負荷閾値」のそれぞれの一例に相当する。外気温度は、外気温センサ90を用いて取得される。また、エンジン負荷KL(より詳細には、筒内の空気の充填率)は、例えば、エアフローセンサ82を用いて取得される吸入空気流量と、エンジン回転速度NEとに基づいて算出できる。
ステップS112の判定結果が否定的である場合(つまり、エンジン完全暖機後において特定運転条件Aが満たされない場合)には、処理はステップS114に進む。ステップS114では、制御装置80は、全開モードを選択する。
一方、ステップS112の判定結果が肯定的である場合(つまり、エンジン完全暖機後において特定運転条件Aが満たされる場合)には、処理はステップS116に進む。ステップS116では、制御装置80は、第2部分開放モード(オイルパン(OP)36側のみ開放)を選択する。
3.実施の形態3
次に、図8を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
3-1.遮音システムの構成
図8は、本発明の実施の形態3に係る内燃機関の遮音システム100の構成を説明するための模式図(車両側面視)である。本実施形態に係る遮音システム100は、遮音カバーの構成において、実施の形態1に係る遮音システム10と相違している。
具体的には、遮音システム100の遮音カバー102は、図1に示す遮音カバー50と同じカバーピース54、56、58とともに、カバーピース104、106を備えている。カバーピース104は、図1に示すカバーピース52と同様の基本形状を有している。しかしながら、カバーピース104の車両後方側の下部には、第1排出口70及び第1出口フラップ74は設けられていない。同様に、カバーピース106は、その下部に第2排出口72及び第2出口フラップ76を備えていない点において、図1に示すカバーピース60と相違している。
そのうえで、遮音カバー102は、遮音カバー50において第1排出口70が設けられている位置と同じ位置に、当該第1排出口70に代えて隙間Gを有している。また遮音カバー102は、2つの導入口62、64、及び2つの入口フラップ66、68を備える点においては、遮音カバー50と同じである。
3-2.遮音システムの動作及び効果
図8は、第1入口フラップ66が閉じ、かつ、第2入口フラップ68が開いている動作状態を示している。図8に示す例では、隙間Gはエンジン本体28の車両後方側の上部に設けられている。このため、第2導入口64から遮音カバー102の内部に取り込まれた外気は、矢印Cのように、オイルパン36付近の部位から上方に向けてエンジン本体28に沿うように流れた後に隙間Gから排出される。
また、制御装置80は、図8に示す動作状態とは逆に、第1入口フラップ66を開き、かつ、第2入口フラップ68を閉じることができる。この動作状態では、第1導入口62から遮音カバー102の内部に取り込まれた外気は、矢印Dのように、シリンダブロック32のウォータジャケット部32a付近の部位から上方に向けてエンジン本体28に沿うように流れた後に隙間Gから排出される。このように、この動作状態では、第2入口フラップ68が開かれる動作状態と比べて上方から外気を取り入れて遮音カバー102の内部を流通させる。
さらに、制御装置80は、入口フラップ66、68の双方を開くこともできる。これにより、矢印C、Dの双方の流れを生成することもできる。以上のように、本実施形態の遮音システム100によっても、1組の導入口と入口フラップしか備えられていない例と比べて外気の流れの経路の選択に自由度を与えられるようになる。付け加えると、遮音システム100によれば、排出口70、72、及び出口フラップ74、76をも備える遮音システム10と比べると外気の流れの経路選択の自由度は下がるが、コストを下げつつ当該自由度を確保できるようになる。その結果、内燃機関20の個々の運転条件に基づくニーズ、又は複数のエンジン部品の個々のニーズに応じて、遮音カバー50の内部における外気の流れの経路を適切に制御することが可能となる。
付け加えると、排出口及び出口フラップを備えない上述の実施の形態3の遮音システム100において、入口フラップ66、68のみを対象として、実施の形態2の図7に示すルーチンと同様のルーチンの処理が実行されてもよい。
4.実施の形態4
次に、図9を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。
4-1.遮音システムの構成
図9は、本発明の実施の形態4に係る内燃機関の遮音システム110の構成を説明するための模式図(車両側面視)である。本実施形態に係る遮音システム110は、出口フラップの構成において、実施の形態1に係る遮音システム10と相違している。
具体的には、遮音システム110の遮音カバー112は、第1出口フラップ74及び第2出口フラップ76に代え、第1出口フラップ114及び第2出口フラップ116を備えている。出口フラップ114、116は、自重式である。具体的には、出口フラップ114は、風圧が発生していないときには閉じ、入口フラップ66が開いて風圧が発生すると自然に開くように構成されている。このことは、出口フラップ116と入口フラップ68との関係についても同様である。このように、入口フラップ66、68と連動して出口フラップ114、116が開くことにより、外気が遮音カバー112の内部を通過して流れるようになる。
4-2.遮音システムの効果
以上説明した遮音システム110によれば、出口フラップ114、116の簡素化によって遮音システムのコストを低く抑えつつ、1組の導入口と入口フラップしか備えられていない例と比べて外気の流れの経路の選択に自由度を与えられるようになる。
5.他の実施の形態
図10(A)~図10(D)は、本発明に係る入口フラップの他の構成例を説明するための模式図(車両側面視)である。図10(A)に示す遮音カバー120の「カバー前方部」は、カバーピース122、124を含んでいる。カバーピース122の下部には、導入口126(開口部)が設けられている。導入口126には、バタフライ式の入口フラップ128が設けられている。入口フラップ128は、一例として電動式である。入口フラップ128の開閉は、制御装置80と同様の制御装置によって制御される。
導入口126は、遮音カバー120が備える複数の導入口(導入口126以外は図示省略)のうちの1つである。入口フラップ128は、遮音カバー120が備える複数の入口フラップ(入口フラップ128以外は図示省略)のうちの1つである。バタフライ式の入口フラップ128の開度を制御することにより、以下に説明するように、導入口126の開閉に加え、遮音カバー120の内部に取り入られた外気の流れの経路を適切に制御できるようになる。
すなわち、入口フラップ128の開度を制御することにより、図10(A)に示すように、導入口126を全閉とすることができる。また、入口フラップ128の開度を制御することにより、図10(B)に示すように、導入口126を全開とすることができる。
さらに、導入口126を第1導入口62(図1参照)と同等の位置に設けることにより、次のような外気流れの経路形成も可能となる。すなわち、図10(C)に示すように外気の流れが入口フラップ128の表面に沿って車両上方側に偏向するように入口フラップ128の開度を制御することにより、上述の「第1部分開放モード」時と同様に、車両上方側に向かう外気の風量が大きくなるように外気の流れの経路を形成できる。また、図10(D)に示すように外気の流れが入口フラップ128の表面に沿って車両下方側に偏向するように入口フラップ128の開度を制御することにより、上述の「第2部分開放モード」時と同様に、車両下方側に向かう外気の風量が大きくなるように外気の流れの経路を形成できる。このため、本構成によっても、入口フラップ128の開度制御により、エンジン完全暖機後に内燃機関20の各部が必要とする放熱量に応じた風量の外気を、当該各部に供給することができる。
以上説明した各実施の形態に記載の例及び他の各変形例は、明示した組み合わせ以外にも可能な範囲内で適宜組み合わせてもよいし、また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形してもよい。
1 車両
2 エンジンコンパートメント
4 ラジエータ
5 冷却ファン
10、100、110 遮音システム
20 内燃機関
28 エンジン本体
30 シリンダヘッド
32 シリンダブロック
32a ウォータジャケット部
36 オイルパン
38 ウォータジャケット
50、102、112、120 遮音カバー
52、54、56、58、60、104、106、122、124 カバーピース
62 第1導入口
64 第2導入口
66 第1入口フラップ
68 第2入口フラップ
70 第1排出口
72 第2排出口
74、114 第1出口フラップ
76、116 第2出口フラップ
80 制御装置
126 導入口
128 入口フラップ

Claims (10)

  1. 車両に搭載された内燃機関の遮音システムであって、
    前記遮音システムは、隙間を介して前記内燃機関を覆う遮音カバーを備え、
    前記遮音カバーは、車両前方を向くカバー前方部を含み、
    前記カバー前方部は、
    前記遮音カバーの内部に外気を導入する複数の導入口と、
    前記複数の導入口をそれぞれ開閉可能な複数の入口フラップと、
    を含み、
    前記遮音システムは、前記複数の入口フラップの開閉を制御する制御装置をさらに備え
    前記遮音カバーは、車両後方を向くカバー後方部を含み、
    前記カバー後方部は、
    前記遮音カバーの内部に導入された外気を排出する複数の排出口と、
    前記複数の排出口をそれぞれ開閉可能な複数の出口フラップと、
    を含み、
    前記制御装置は、前記複数の入口フラップに加え、前記複数の出口フラップの開閉を制御し、
    前記制御装置は、前記複数の排出口が前記車両の加速中に閉じるように前記複数の出口フラップを制御する
    ことを特徴とする内燃機関の遮音システム。
  2. 前記制御装置は、前記複数の導入口が前記車両の加速中に閉じるように前記複数の入口フラップを制御する
    ことを特徴とする請求項に記載の内燃機関の遮音システム。
  3. 前記内燃機関は、エンジン冷却水を流通させるウォータジャケットを覆うウォータジャケット部を有するシリンダブロックを含み、
    前記複数の導入口の1つは、前記ウォータジャケット部に向けて外気を導入するための第1導入口である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の遮音システム。
  4. 前記内燃機関は、エンジン潤滑油を貯留するオイルパンを含み、
    前記複数の導入口の1つは、前記オイルパンに向けて外気を導入するための第2導入口である
    ことを特徴とする請求項1~の何れか1つに記載の内燃機関の遮音システム。
  5. 前記複数の出口フラップは、自重式である
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1つに記載の内燃機関の遮音システム。
  6. 車両に搭載された内燃機関の遮音システムであって、
    前記遮音システムは、隙間を介して前記内燃機関を覆う遮音カバーを備え、
    前記遮音カバーは、車両前方を向くカバー前方部を含み、
    前記カバー前方部は、
    前記遮音カバーの内部に外気を導入する複数の導入口と、
    前記複数の導入口をそれぞれ開閉可能な複数の入口フラップと、
    を含み、
    前記遮音システムは、前記複数の入口フラップの開閉を制御する制御装置をさらに備え、
    前記内燃機関は、エンジン冷却水を流通させるウォータジャケットを覆うウォータジャケット部を有するシリンダブロックと、エンジン潤滑油を貯留するオイルパンと、を含み、
    前記複数の導入口の1つは、前記ウォータジャケット部に向けて外気を導入するための第1導入口であり、
    前記複数の導入口の他の1つは、前記オイルパンに向けて外気を導入するための第2導入口であり、
    前記制御装置は、前記エンジン冷却水の温度が第1暖機判定温度以上であり、かつ、前記エンジン潤滑油の温度が第2暖機判定温度未満である場合には、前記第1導入口が開くように前記複数の入口フラップの1つを制御し、かつ、前記第2導入口が閉じるように前記複数の入口フラップの他の1つを制御する
    ことを特徴とする内燃機関の遮音システム。
  7. 前記遮音カバーは、車両後方を向くカバー後方部を含み、
    前記カバー後方部は、
    前記遮音カバーの内部に導入された外気を排出する複数の排出口と、
    前記複数の排出口をそれぞれ開閉可能な複数の出口フラップと、
    を含み、
    前記制御装置は、前記複数の入口フラップに加え、前記複数の出口フラップの開閉を制御し、
    前記複数の排出口の1つは、前記ウォータジャケット部に向けて導入された外気を排出するための第1排出口であり、
    前記複数の排出口の他の1つは、前記オイルパンに向けて導入された外気を排出するための第2排出口であり、
    前記制御装置は、前記エンジン冷却水の温度が前記第1暖機判定温度以上であり、かつ、前記エンジン潤滑油の温度が前記第2暖機判定温度未満である場合には、前記第1排出口が開くように前記複数の出口フラップの1つを制御し、かつ、前記第2排出口が閉じるように前記複数の出口フラップの他の1つを制御する
    ことを特徴とする請求項に記載の内燃機関の遮音システム。
  8. 車両に搭載された内燃機関の遮音システムであって、
    前記遮音システムは、隙間を介して前記内燃機関を覆う遮音カバーを備え、
    前記遮音カバーは、車両前方を向くカバー前方部を含み、
    前記カバー前方部は、
    前記遮音カバーの内部に外気を導入する複数の導入口と、
    前記複数の導入口をそれぞれ開閉可能な複数の入口フラップと、
    を含み、
    前記遮音システムは、前記複数の入口フラップの開閉を制御する制御装置をさらに備え、
    前記内燃機関は、エンジン冷却水を流通させるウォータジャケットを覆うウォータジャケット部を有するシリンダブロックと、エンジン潤滑油を貯留するオイルパンと、を含み、
    前記複数の導入口の1つは、前記ウォータジャケット部に向けて外気を導入するための第1導入口であり、
    前記複数の導入口の他の1つは、前記オイルパンに向けて外気を導入するための第2導入口であり、
    前記制御装置は、外気温度が温度閾値以下であり、エンジン回転速度が回転速度閾値以上であり、かつ、エンジン負荷が負荷閾値以上である場合には、前記第1導入口が閉じるように前記複数の入口フラップの1つを制御し、かつ、前記第2導入口が開くように前記複数の入口フラップの他の1つを制御する
    ことを特徴とする内燃機関の遮音システム。
  9. 前記遮音カバーは、車両後方を向くカバー後方部を含み、
    前記カバー後方部は、
    前記遮音カバーの内部に導入された外気を排出する複数の排出口と、
    前記複数の排出口をそれぞれ開閉可能な複数の出口フラップと、
    を含み、
    前記制御装置は、前記複数の入口フラップに加え、前記複数の出口フラップの開閉を制御し、
    前記複数の排出口の1つは、前記ウォータジャケット部に向けて導入された外気を排出するための第1排出口であり、
    前記複数の排出口の他の1つは、前記オイルパンに向けて導入された外気を排出するための第2排出口であり、
    前記制御装置は、前記外気温度が前記温度閾値以下であり、前記エンジン回転速度が前記回転速度閾値以上であり、かつ、前記エンジン負荷が前記負荷閾値以上である場合には、前記第1排出口が閉じるように前記複数の出口フラップの1つを制御し、かつ、前記第2排出口が開くように前記複数の出口フラップの他の1つを制御する
    ことを特徴とする請求項に記載の内燃機関の遮音システム。
  10. 車両に搭載された内燃機関の遮音システムであって、
    前記遮音システムは、隙間を介して前記内燃機関を覆う遮音カバーを備え、
    前記遮音カバーは、車両前方を向くカバー前方部を含み、
    前記カバー前方部は、
    前記遮音カバーの内部に外気を導入する複数の導入口と、
    前記複数の導入口をそれぞれ開閉可能な複数の入口フラップと、
    を含み、
    前記遮音システムは、前記複数の入口フラップの開閉を制御する制御装置をさらに備え、
    前記遮音カバーは、車両後方を向くカバー後方部を含み、
    前記カバー後方部は、
    前記遮音カバーの内部に導入された外気を排出する複数の排出口と、
    前記複数の排出口をそれぞれ開閉可能な複数の出口フラップと、
    を含み、
    前記複数の出口フラップは、自重式である
    ことを特徴とする内燃機関の遮音システム。
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