JP7072367B2 - 建物 - Google Patents
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Description
また、室外機をベランダの周縁部に沿って配置すると、室外機の排気(熱気)がベランダの内側に向かって排出されるため、ベランダ内に熱気がこもりやすいという問題もある。
また、延伸部に空調設備の室外機を設置した場合でも、躯体内ベランダおよび突出ベランダの本体部から空調設備の室外機のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、空調設備の室外機以外の設備機器や収納庫などの什器をベランダに設置する場合も、同様にベランダへの出入りや屋内からの景観に支障が出ることを防止することができる。
このような構成とすることにより、突出ベランダ側の最縁部に止水壁が設けられている場合と比べて、屋内から外側の下方に向かう視線が遮られにくくなる。
このような構成とすることにより、躯体における躯体内ベランダが寄せられている端部側から躯体内ベランダのドレンを躯体の外部へ引き出すことができる。
このような構成とすることにより、突出ベランダが建物の外観におけるアクセントとなるため、建物の意匠性を向上させることができる。
このような構成とすることにより、延伸部を空調設備の室外機などを置くスペースとして使用する場合に、このスペースを仕切ることができる。仕切りによって延伸部へのアクセスを制限できることにより、室外機の上に人が載ったり物を載せたりすることを防止することができる。
図1および図2に示すように、本実施形態による建物1は、南北方向に長い長方形状で南側が道路に接し、北側、東側、西側が隣地と接している土地に建てられている。建物1は、4階建てで、平面形状が南北に長い長方形状に形成されている。本実施形態では、南北方向が建物1の奥行方向(第1方向)となり、東西方向が建物1の間口方向(第2方向)となる。
建物1の2階、3階、4階の屋内には、居室14が設けられている。4階の南側の外壁15aは、1~3階の南側の外壁15bよりも北側に配置されている。建物1の4階には、南側にベランダ16が設けられている。
第3外壁33は、第1外壁31の西側の端部31bから南側に延びている。第3外壁33は、建物1における西側の端部1aに配置されている。
第2外壁32および第3外壁33は、南北方向の寸法が第1外壁31と第4外壁34との南北方向の間隔(90~120cm)と略同じ寸法に設定されている。第2外壁32の南側の端部32aは、第4外壁34の西側の端部34aと接続されている。
第1外壁31には、掃き出し型の引違サッシ311が設けられている。
躯体内ベランダ41は、第1~第3外壁31~33に囲まれている。躯体内ベランダ41は、第1外壁31の引違サッシ311を開口することにより、3階の居室14に出入りできるように構成されている。
本体部421は、東側の端部421b(延伸部422との境界部)が躯体内ベランダ41の東側の端部41bと東西方向に同じ位置に配置されている。
躯体内ベランダ41のうちの、東側の部分で南側に突出ベランダ42が配置されている部分(図3の一点鎖線よりも右側の部分)を第1躯体内ベランダ411とし、西側の部分で南側に突出ベランダ42が配置されていない部分(図3の一点鎖線よりも左側の部分)を第2躯体内ベランダ412とする。
本体部421と延伸部422との境界部から仕切り423を取り外した(あるいは開放した)状態とすることで、延伸部422に進入して室外機171のメンテナンス等を行うことができる。
図4に示すように、建物1は、外周部に設けられる梁部18の外側に外装パネル19が設けられている。外装パネル19には、軽量気泡コンクリート(ALC)パネルやPCパネルなどが用いられている。
止水壁413は、2階の梁部18の上に設けられ梁部18に固定される立ち上がり部415と、立ち上がり部415と連続し外装パネル19に固定される防水鋼板416と、を有している。立ち上がり部415は、南側に設けられた外装パネル19よりも北側に設けられている。立ち上がり部415の上端部415aは、第2躯体内ベランダ412の床部412aおよび外装パネル19の上端部19aよりも上側に配置されている。
水切り金物417は、外装パネル19の表面側から立ち上がり部415に向かうに従って漸次上側に向かうように傾斜する板金で形成されている。
上述した本発明の実施形態による建物1では、突出ベランダ42の延伸部422は、第4外壁34に沿って設けられ、第4外壁34には、居室14から延伸部422に出入りするための出入口が設けられていない。これにより、ベランダ4に空調設備17の室外機171を設置する場合には、延伸部422に空調設備17の室外機171を設置すれば、ベランダ4への出入りや居室14からの景観に支障が出ることを防止することができるとともに、ベランダ4内に熱気がこもることを防止することができる。
また、延伸部422に空調設備17の室外機171を設置した場合でも、躯体内ベランダ41および突出ベランダ42の本体部421から空調設備17の室外機171のメンテナンスを容易に行うことができる。
これに対し、本実施形態では、第2躯体内ベランダ412に設けられる第2手すり414が躯体内ベランダ41と外部とを見通し可能に構成されていることにより、ベランダ4の西の部分における圧迫感を緩和することができる。
本実施形態では、突出ベランダ42の下側に2階のサッシ5が設けられていることにより、建物1の意匠性を更に向上させることができる。
例えば、上記の実施形態では、延伸部422は、空調設備17の室外機171を設置するように構成されているが、空調設備17の室外機171以外の設備機器や収納庫などの什器を設置可能に構成されていてもよい。このような場合もベランダ4への出入りや居室14からの景観に支障が出ることを防止することができる。
また、上記の実施形態では、突出ベランダ42の第1手すり424は、透視性を有しない材料及び形状からなりベランダ4の内部からベランダ4の外部、およびベランダ4の外部からベランダ4の内部を見通せないように構成されているが、見通せるように構成されていてもよい。
突出ベランダ42の第1手すり424、および第2躯体内ベランダ412の第2手すり414は、転落防止のための柵であれば、桟状のもの、パネル状のもの、腰壁状のものなど、任意の形態であってよい。
また、上記の実施形態では、第2手すり414は、止水壁413の上部に設けられているが、床部412aに直接設けられていてもよい。
また、上記の実施形態では、躯体内ベランダ41は、建物1における西側の端部1aに寄せて設けられているが、建物1における東側の端部や東西方向の中間部に設けられていてもよい。
また、上記の実施形態では、突出ベランダ42の下側に2階のサッシ5が設けられているが、サッシ5は設けられていなくてもよい。
また、上記の実施形態では、突出ベランダ42には、本体部421と延伸部422を仕切る仕切り423が設けられているが、仕切り423は設けられていなくてもよい。
2 アルコーブ(凹部空間)
4,4B ベランダ
17 空調設備
34 第4外壁(外壁)
41 躯体内ベランダ
42,42B 突出ベランダ
411a 床部
413 止水壁
414 第2手すり(手すり)
421,421B 本体部
422 延伸部
423 仕切り
171 室外機
Claims (6)
- 躯体に形成された屋内側に窪んだ凹部空間に設けられた躯体内ベランダと、
前記躯体内ベランダと一体に設けられ前記躯体の外側に突出する突出ベランダと、を有するベランダが設けられた建物において、
前記突出ベランダは、前記躯体内ベランダと前記突出ベランダとを結ぶ第1方向に前記躯体内ベランダと連続する本体部と、
前記本体部から前記第1方向と交差する第2方向の一方側に延びる延伸部と、を有し、
前記本体部は、前記第2方向の一方側の端部が前記躯体内ベランダの前記第2方向の一方側の端部と前記第1方向に重なる位置に配置され、前記第2方向の他方側の端部が、前記躯体内ベランダの前記第2方向の他方側の端部よりも前記第2方向の一方側かつ前記躯体内ベランダの前記第2方向の中央よりも前記第2方向の他方側に配置されていて、
前記延伸部は、前記躯体内ベランダよりも前記第2方向の一方側に突出し前記躯体の外壁に沿って設けられ、前記本体部よりも前記第2方向の寸法が小さく、
前記躯体内ベランダと前記第1方向に対向する前記躯体の外壁には、前記第2方向の全体にわたって屋内から前記躯体内ベランダに出入りするための出入口が設けられ、
前記延伸部と対向する前記躯体の外壁には、屋内から前記延伸部に出入りするための出入口が設けられておらず、
前記躯体内ベランダは、前記躯体内ベランダの前記第2方向の他方側の端部と、前記本体部の前記第2方向の他方側の端部と、を結ぶように設けられた躯体内ベランダ手すりを有し、
前記躯体内ベランダ手すりは、一方の面が前記躯体内ベランダに対向し、他方の面が前記ベランダの外部に対向していて、前記躯体内ベランダと外部とを見通し可能に構成され、
前記突出ベランダは、屋外側の縁部に沿って設けられた突出ベランダ手すりを有し、
前記突出ベランダ手すりは、一方の面が前記突出ベランダに対向し、他方の面が前記ベランダの外部に対向していて、前記突出ベランダと外部とを見通し不可能に構成されていることを特徴とする建物。 - 前記延伸部は、前記屋内で使用する空調設備の室外機を設置可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の建物。
- 前記躯体内ベランダ手すりは、前記躯体内ベランダにおける前記第1方向の前記突出ベランダに近接する側の最縁部よりも内側において床部から立ち上がる止水壁の上部に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の建物。
- 前記躯体内ベランダは、前記建物における前記第2方向の端部に寄せて設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の建物。
- 前記突出ベランダは、前記建物における前記第2方向の中央部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の建物。
- 前記突出ベランダには、前記延伸部を仕切る仕切りが設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の建物。
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