JP7067637B2 - モータビルトイン方式のスピンドル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータビルトイン方式のスピンドル装置に関する。
工作機械等に適用されるスピンドル装置は、回転軸の先端に刃具を備え、高速回転して被加工物の切削加工や研削加工を行っている。一般的に加工に際しては、刃具および加工部位の潤滑や冷却を目的として、多量の加工液が加工部位に供給される。即ち、加工液の潤滑効果により、被削特性の向上、加工刃先の摩耗抑制、工具寿命の延長などが図られる。また、加工液の冷却効果により、刃具及び被加工物の熱膨張を抑制して、加工精度の向上や、加工部位の熱溶着を防止して加工効率の向上や加工面の表面性状の向上が図られる。
しかしながら、スピンドル装置と加工部位との距離が近いこともあり、加工液がスピンドル装置の前面にも多量にかかることで問題が発生する場合がある。即ち、多量に供給される加工液が回転軸を支持する軸受内部に浸入することがあり、加工液が軸受内部に浸入した場合、軸受の潤滑不良や焼付きなどの原因となる。そのため、スピンドル装置の防水性を高め、軸受内部への加工液浸入を防止する目的で様々な防水機構が、スピンドル装置に適用される。
特に、工作機械に使用されるスピンドル装置では、軸受のdmn値が40万以上(より好ましくは50万以上)で使用される場合、スピンドル装置の前端部(工具側)に、回転軸と一体回転するフリンガーと呼ばれる非接触の防水機構が適用されることが多い。フリンガーは、当該フリンガーとハウジングとの間のすきまを狭くして、所謂ラビリンスシールを構成して防水性の向上を図るものである。これは、オイルシールやVシールなどの接触シールでは、高速回転時にシール接触部からの発熱が大きく、シール部材が摩耗して防水性能を長期間にわたって維持することが難しいためである。
また、近年の工作機械用主軸においては、加工効率を向上させるために主軸回転数の高速化が進んできており、それに伴い、モータビルトイン方式のスピンドル装置が採用されてきている。例えば、特許文献1には、フリンガーを備えるモータビルトイン構造のスピンドル装置が開示されている。
図4は、フリンガーを備える従来のモータビルトイン構造のスピンドル装置の一例を示す断面図である。このスピンドル装置100は、スピンドル装置100の内部にモータ101を有し、このモータ101を駆動させて回転軸102を回転させる。また、フリンガー105は、スピンドル装置100の前端部に、回転軸102と一体回転するように固定され、ハウジング103の前側ハウジング106及び前側外輪押さえ107との間にラビリンスシール部108を形成している。これにより、フリンガー105は、回転軸102とともに高速で一体回転するため、上記のラビリンス効果とともに、フリンガー105にかかる加工液を遠心力で径方向外方に振り飛ばして、スピンドル装置100の内部、特に、前側軸受109の内部への加工液の浸入を抑制する効果も有している。
日本国特開2016-26900号公報
ところで、図4に示すようなスピンドル装置100では、モータ駆動時に発生する種々の損失によりモータ101において熱エネルギーが発生する。この熱エネルギーによって、ハウジング103の内部では、特に、モータ101が収容されるモータ室104の空気が加熱されて高温の空気となる。さらに、スピンドル装置100は、外部から空気や水分、ゴミ等が極力入り込まないように設計されるのが一般的なため、回転軸102の前部に設けられたラビリンスシール部108を除いては、スピンドル装置100の内部空間が外部と繋がるような穴等が開いていないことが多い。そのため、上記の高温空気によりスピンドル装置100の内部空間(特に、モータ室104)は、外部に比べて圧力が高くなる。
一方、フリンガー105の近傍は、回転軸102の回転中に最も周速が速くなる部分であり、フリンガー105近傍の空気はフリンガー105の回転に連れ回る。ベルヌーイの定理によると、流体の速度が増加するとその圧力は低下する。すなわち、スピンドル装置100中で最も周速の速いフリンガー105の回転に連れ回る空気は、スピンドル装置100の近傍の空気中で最も速度が高くなるため、その圧力も最も低くなる。
上記のように、モータ101で発生した熱エネルギーによりモータ室104内の空気の圧力が高くなる一方、フリンガー105の回転によりフリンガー105近傍の空気の圧力が低くなることで、スピンドル装置100の内部においては、モータ室104からスピンドル装置100の前面方向(フリンガー105に向かう方向)に空気が流れる現象が発生する。
また、この場合、スピンドル装置100の内部空間とラビリンスシール部108とをつなぐ空間の途中には前側軸受109が位置しているため、回転軸102の回転中にモータ室104の高温空気が前側軸受109内の隙間を通過する。この高温空気の移動によって、前側軸受109の潤滑剤(オイルやグリースなど)が潤滑に適切な場所から強制的に移動させられること、および、高温の空気が前側軸受109内部を通過することにより軸受109の内部温度が上昇して、軸受109の使用環境が苛酷なものとなることから、軸受109の早期損傷につながる虞があった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、防水性能の向上を図ると共に、モータの発熱による高温空気が前側軸受を通ることを抑制して、軸受の早期損傷を防止することができるモータビルトイン方式のスピンドル装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 回転軸と、
前記回転軸をハウジングに対して回転自在にそれぞれ支持する前側軸受及び後側軸受と、
該前側軸受及び後側軸受との間で前記回転軸と一体回転可能に配置されるロータと、該ロータの周囲に配置されるステータと、を有するモータと、
を備えるモータビルトイン方式のスピンドル装置であって、
前記回転軸の前端部側に固定されて、前記ハウジングとの間にラビリンスシールを形成するフリンガーを備え、
前記ハウジングは、前記スピンドル装置の外部とを連通する少なくとも1つのエアパージ孔と、該エアパージ孔が開口し、前記ラビリンスシールに臨む環状溝と、を有する、モータビルトイン方式のスピンドル装置。
本発明のモータビルトイン方式のスピンドル装置によれば、フリンガーにより防水性能を向上させると共に、ラビリンスシールに臨む環状溝にエアパージ孔の一端を開口させて、スピンドル装置の外部からのエアをラビリンスシールに供給することで、ラビリンスシールとモータ室の圧力差を解消する。これにより、モータから発生した熱エネルギーにより昇温するモータ室内の高温の空気が前側軸受を通ることが抑制され、前側軸受の内部の温度上昇を低減させ、前側軸受、ひいてはスピンドル装置の信頼性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るモータビルトイン方式のスピンドル装置の断面図である。 本発明の第2実施形態に係るモータビルトイン方式のスピンドル装置の断面図である。 本発明の第3実施形態に係るモータビルトイン方式のスピンドル装置の断面図である。 従来のスピンドル装置の断面図である。
以下、本発明に係るモータビルトイン方式のスピンドル装置の各実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明においては、回転軸の工具が取り付けられる側(工具側)を前側、工具側と反対側を後側とも言う。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態のモータビルトイン方式のスピンドル装置の断面図である。
図1に示すように、工作機械主軸用のモータビルトイン方式のスピンドル装置10(以下、単に「スピンドル装置10」とも言う)では、回転軸11が、その工具側(図1において左側)に配置される2列の前側軸受50,50と、反工具側(図1において右側)に配置される2列の後側軸受60,60とによって、ハウジングHに回転自在に支持されている。ハウジングHは、工具側から順に、前側ハウジング12、外筒13、後側ハウジング14、及び後蓋15によって主に構成されており、不図示のボルトによってそれぞれ締結固定されている。
各前側軸受50は、外輪51と、内輪52と、接触角を持って配置される転動体としての玉53と、図示しない保持器と、をそれぞれ有するアンギュラ玉軸受であり、各後側軸受60は、外輪61と、内輪62と、接触角を持って配置される転動体としての玉63と、図示しない保持器と、を有するアンギュラ玉軸受である。前側軸受50,50(並列組合せ)と後側軸受60,60(並列組合せ)とは、互いに協働して背面組み合わせとなるように配置されている。
前側軸受50,50の外輪51,51は、前側ハウジング12に内嵌されており、また、前側ハウジング12に形成された雌ねじ27に螺合固定された前側外輪押さえ16によって、外輪間座54を介して前側ハウジング12に対し軸方向に位置決め固定されている。なお、雌ねじ27は、前側ハウジング12の外輪51、51が内嵌される部分の前端面12aから前方に突出して、後述するフリンガー40と対向する前側筒部12bの内周面に形成されている。
また、前側軸受50,50の内輪52,52は、回転軸11に外嵌されており、回転軸11に締結されたナット17によって、後述するフリンガー40及び内輪間座55を介して回転軸11に対し軸方向に位置決め固定されている。
後側軸受60,60の外輪61,61は、後側ハウジング14に対して軸方向に摺動自在に内嵌するスリーブ18に内嵌すると共に、このスリーブ18に不図示のボルトで一体的に固定された後側外輪押さえ19によって、外輪間座64を介してスリーブ18に対し軸方向に位置決め固定されている。
後側軸受60,60の内輪62,62は、回転軸11に外嵌されており、また、回転軸11に締結された他のナット21によって、内輪間座65、65を介して回転軸11に対し軸方向に位置決め固定されている。後側ハウジング14と後側外輪押さえ19との間にはコイルばね23が配設され、このコイルばね23のばね力が、後側外輪押さえ19をスリーブ18と共に後方に押圧する。これにより、前側軸受50、50及び後側軸受60,60に予圧が付与される。
回転軸11の工具側には、軸中心を通り軸方向に形成された不図示の工具取付孔及び雌ねじが設けられている。工具取付孔及び雌ねじは、刃具などの不図示の工具を回転軸11に取付けるために使用される。なお、工具取付孔及び雌ねじの代わりに、回転軸11の軸芯に従来公知のドローバー(図示せず)を摺動自在に挿嵌するようにしてもよい。ドローバーは、いずれも不図示の工具ホルダを固定するコレット部を備え、皿ばねの力によって反工具側方向に付勢する。
回転軸11の前側軸受50,50と後側軸受60,60間の軸方向略中央には、回転軸11と一体回転可能に配置されるロータ31と、ロータ31の周囲に配置されるステータ32とを備えるモータ30が配設されている。ステータ32は、ステータ32に焼き嵌めされた冷却ジャケット33を、ハウジングHを構成する外筒13に内嵌することで、外筒13に固定される。
ステータ32のコイルに接続されてステータ32に電力を供給する電線35は、後側ハウジング14、及び後蓋15に設けられた配索孔36a、36bに挿通されて外部電源に接続されている。モータ30は、電線35を介してステータ32に電力を供給することでロータ31に回転力を発生させて回転軸11を回転させる。モータ30は、回転軸11の周囲で、前側ハウジング12、外筒13、後側ハウジング14及びスリーブ18によって囲まれた空間であるモータ室34内に収容されている。なお、後蓋15は、後端部に形成された開口部分15aを塞ぐ開口カバー28を有する。
フリンガー40は、上述したように、前側軸受50,50より工具側(図中左側)で、回転軸11の前端部側に外嵌し、ナット17で内輪52,52と共に回転軸11に固定されている。
フリンガー40は、回転軸11に外嵌されるボス部41と、ボス部41から径方向外方に延設された円盤部42と、該円盤部42の外周部から後方に向かってリング状に延設された円環部43と、を有する。
円盤部42の軸方向内側面は、前側ハウジング12、及び前側外輪押さえ16の前端面と、僅かな軸方向隙間、例えば0.5mm程度の隙間を介して軸方向に対向配置され、円環部43の内周面が、前側ハウジング12の外周面と、僅かな径方向隙間、例えば0.5mm程度の隙間を介して径方向に対向配置される。これにより、回転部材であるフリンガー40と、非回転部材である前側ハウジング12及び前側外輪押さえ16との間には、所謂ラビリンスシール44が構成される。
また、フリンガー40の円環部43の内周面に対向する前側ハウジング12の外周面には、全周に亘って環状溝71が形成されている。環状溝71には、ハウジングH(後蓋15、後側ハウジング14、外筒13、及び前記ハウジング12)を貫通して屈曲形成されたエアパージ孔72の一端が接続され、エアパージ孔72の他端には、ポンプPが接続されてスピンドル装置10の外部からエアを環状溝71に供給する。環状溝71は、前側ハウジング12の外周面に、全周に亘って形成された周方向溝であるので、エアは環状溝71の全周に亘って供給され、ラビリンスシール44の圧力は、周方向で均一化される。
なお、エアパージ孔72の他端は、ポンプPと接続されておらず、開放するのみであっても、フリンガー40への開口部へ空気が送り込まれる効果を有するが、より好ましくは、ポンプPを使用することで、上記効果をさらに促進することができる。
また、ポンプPを使用する場合、ポンプPのエア圧、エア流量は任意に設定できるが、スピンドルの最高回転数やフリンガー40のサイズに応じて、適切な仕様のポンプPを用いてエアを送り込むことで、環状溝71内の内圧を迅速に均等にすることができる。
また、本実施形態のスピンドル装置10においては、フリンガー40が回転軸11と共に回転する場合であっても、エアパージ孔72から環状溝71に外部のエアを供給することで、モータ室34の圧力とラビリンスシール44の圧力とが均衡する。このため、モータ30からの発熱によって高温になったモータ室34の空気が、前側軸受50内の隙間を通ってスピンドル装置10の前方に移動するのが発生しにくくなる。従って、前側軸受50内の潤滑剤の強制移動や軸受部の異常温度上昇が抑制されて、前側軸受50の早期損傷を防止することができ、スピンドル装置10の信頼性が向上する。
さらに、エアパージ孔72からラビリンスシール44に外部のエアを導入することで、ラビリンスシール44の圧力が、スピンドル装置10の外部よりも高くなってエアカーテンが形成され、被加工物を加工する際、スピンドル装置10に降りかかる加工液が前側軸受50,50側に入ることを抑制する。また、ラビリンス部位に加工液や粉塵が侵入したとしても、フリンガー40の遠心力による振り切り効果で、円環部43から外部に排出することができ、回転軸11の内部に加工液や粉塵が侵入するのを防止することができる。
なお、本実施形態では、エアパージ孔72の本数や周方向位相、開口部断面積等はスピンドル装置10の仕様や使用条件などに合わせて、適切に設計することができる。また、ポンプPには、ゴミやミストなどの異物の侵入を防止するため、サイレンサなどの不図示のフィルター部材が取り付けられてもよい。
(第2実施形態)
次に、スピンドル装置の第2実施形態について図2を参照して説明する。図2に示すように、本実施形態の環状溝73は、フリンガー40の円盤部42に対向する前側ハウジング12の軸方向端面に円環状に形成されている。環状溝73には、第1実施形態のスピンドル装置10と同様に、ポンプPが接続されたエアパージ孔72によってスピンドル装置10Aの外部からエアが供給される。したがって、第1実施形態と同様に、エアパージ孔72から環状溝73に外部のエアを供給することで、モータ室34の圧力とラビリンスシール44の圧力とが均衡し、モータ30からの発熱によって高温になったモータ室34の空気が、前側軸受50内の隙間を通ってスピンドル装置10の前方に移動するのが発生しにくくなる。また、環状溝73も、前側ハウジング12の軸方向端面に、全周に亘って形成された周方向溝であるので、ラビリンスシール44の圧力は、周方向で均一化される。
その他の構成及び作用については、本発明の第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に、スピンドル装置の第3実施形態について図3を参照して説明する。図3に示すように、本実施形態のスピンドル装置10Bは、第1実施形態のスピンドル装置10の構成に加えて、モータ室34とラビリンスシール44とを連通する複数のバイパス孔24が、前側ハウジング12に形成されている。バイパス孔24の空気抵抗は、断面積の大きさ等の関係から、前側軸受50の内部隙間の空気抵抗より小さくなっている。
バイパス孔24は、前側ハウジング12内を軸方向に延びるストレート孔であり、断面積が長手方向で変わらない円形断面とされており、容易に加工することができる。なお、本実施形態では、複数のバイパス孔24は、前側軸受50、50の外輪51、51が内嵌される前側ハウジング12の部分の内周面や、前側外輪押さえ16が螺合する雌ねじ27よりも外径側で、且つ、外周面に形成された冷却溝26よりも内径側の径方向位置に形成されている。
環状溝71とスピンドル装置10Bの外部を接続するエアパージ孔72と、バイパス孔24を組み合わせて設けることで、回転軸11の回転初期や停止時初期、つまりラビリンスシール44の圧力とモータ室34の圧力が均衡していないときに空気の移動が発生する虞があるが、移動する該空気は前側軸受50内を通らずにバイパス孔24を通るため、前側軸受50の温度上昇が抑制されて前側軸受50の早期損傷を防止することができる。
その他の構成及び作用については、本発明の第1実施形態と同様である。
尚、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、本発明のモータビルトイン方式のスピンドル装置は、研削盤主軸用としても好適に使用できる。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 回転軸と、
前記回転軸をハウジングに対して回転自在にそれぞれ支持する前側軸受及び後側軸受と、
該前側軸受及び後側軸受との間で前記回転軸と一体回転可能に配置されるロータと、該ロータの周囲に配置されるステータと、を有するモータと、
を備えるモータビルトイン方式のスピンドル装置であって、
前記回転軸の前端部側に固定されて、前記ハウジングとの間にラビリンスシールを形成するフリンガーを備え、
前記ハウジングは、前記スピンドル装置の外部とを連通する少なくとも1つのエアパージ孔と、該エアパージ孔が開口し、前記ラビリンスシールに臨む環状溝と、を有する、モータビルトイン方式のスピンドル装置。
この構成によれば、フリンガーにより防水性能を向上させると共に、ラビリンスシールに臨む環状溝にエアパージ孔の一端を開口させて、スピンドル装置の外部からのエアを供給することで、モータ室とラビリンスシールの圧力を均衡させる。これにより、モータ室とラビリンスシールとの圧力差により、モータ室内の高温空気が前側軸受内を移動するのが抑制されるので、前側軸受の温度上昇を低減して、前側軸受、ひいてはスピンドル装置の信頼性を向上させることができる。
(2) 前記ハウジングは、前記モータが配置されるモータ室と、前記ラビリンスシールとを連通する、少なくとも1つのバイパス孔を備える、(1)に記載のモータビルトイン方式のスピンドル装置。
この構成によれば、モータから発生した熱エネルギーにより昇温したモータ室内の高温の空気を、前側軸受を通さずに、モータ室とラビリンスシールとを連通するバイパス孔から排気することで、前側軸受の内部の温度上昇を抑制し、前側軸受、ひいてはスピンドル装置の信頼性を向上させることができる。
(3) 工作機械主軸用である、(1)又は(2)に記載のモータビルトイン方式のスピンドル装置。
この構成によれば、工作機械主軸用として好適に使用できる。
(4) 研削盤主軸用である、(1)又は(2)に記載のモータビルトイン方式のスピンドル装置。
この構成によれば、研削盤主軸用として好適に使用できる。
なお、本出願は、2018年10月31日出願の日本特許出願(特願2018-205652)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
10、10A、10B モータビルトイン方式のスピンドル装置
11 回転軸
12 前側ハウジング
13 外筒
14 後側ハウジング
15 後蓋
24 バイパス孔
30 モータ
31 ロータ
32 ステータ
34 モータ室
40 フリンガー
41 ボス部
42 円盤部
43 円環部
44 ラビリンスシール
50 前側軸受
51 外輪
52 内輪
53 玉
60 後側軸受
61 外輪
62 内輪
63 玉
71,73 環状溝
72 エアパージ孔
H ハウジング

Claims (5)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸をハウジングに対して回転自在にそれぞれ支持する前側軸受及び後側軸受と、
    該前側軸受及び後側軸受との間で前記回転軸と一体回転可能に配置されるロータと、該ロータの周囲に配置されるステータと、を有するモータと、
    を備えるモータビルトイン方式のスピンドル装置であって、
    前記回転軸の前端部側には、前記回転軸に外嵌・固定されるボス部と、前記ボス部から径方向外方に延設された円盤部と、前記円盤部の外周部分から前記回転軸の後端部側に向かって延設された円環部とを有するフリンガーを備え、
    前記円盤部及び円環部に対向する前記ハウジングの面と前記フリンガーとの間にはラビリンスシールを有し、
    前記ハウジングは、スピンドル装置の外部からエアを取り込む一端の開口と、前記エアを放出する他端の開口とを有する貫通孔と、前記貫通孔の他端の開口に接続する、前記ラビリンスシールに臨む環状溝と、を有する、モータビルトイン方式のスピンドル装置。
  2. 前記ハウジングは、前記モータが配置されるモータ室と、前記ラビリンスシールとを連通する、少なくとも1つのバイパス孔を備える、請求項1に記載のモータビルトイン方式のスピンドル装置。
  3. 工作機械主軸用である、請求項1又は2に記載のモータビルトイン方式のスピンドル装置。
  4. 研削盤主軸用である、請求項1又は2に記載のモータビルトイン方式のスピンドル装置。
  5. 前記貫通孔の一端がエアを供給するポンプに接続している、請求項1に記載のモータビルトイン方式のスピンドル装置
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