JP5834920B2 - スピンドル装置 - Google Patents

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本発明は、スピンドル装置に関し、より詳細には、防水機能を有し、工作機械に適用するのに好適なスピンドル装置に関する。
工作機械等に適用されるスピンドル装置の回転軸は、高速回転して被加工物の切削加工や研削加工を行っている。加工に際して、一般的に、刃具および加工部位の潤滑や冷却を目的として多量の加工液が加工部に供給される。即ち、潤滑により、被削特性の向上、加工刃先の摩耗抑制、工具寿命の延長などが図られる。また、冷却により、刃具及び被加工物の熱膨張が抑制されて加工精度の向上、加工部位の熱溶着を防止して加工効率の向上や加工面の表面性状の向上が図られる。スピンドル装置と加工部との距離が近いこともあり、加工液がスピンドル装置の前面にも多量にかかる。この多量に供給される加工液が回転軸を支持する軸受内部に浸入しやすく、加工液が軸受内部に浸入すると、軸受の潤滑不良や焼付きなどの原因となるため軸受の防水性能が重要となる。特に、グリース封入潤滑やグリース補給潤滑される軸受においては、エアと共に潤滑油が供給されるオイル・エア潤滑やオイルミスト潤滑の軸受と比較して軸受内部が低圧であるため、加工液が軸受内部に浸入し易く、より高い防水性能が必要となる。
一般的な防水機構としては、オイルシールやVリングなどの接触式シールが知られている。しかしながら、この接触式シールを、dmn値が40万以上(より好適には、50万以上)の高速回転で使用されるスピンドル装置に適用した場合、接触式シールの接触部からの発熱が大きく、シール部材が摩耗して防水性能を長期間に亘って維持し難い問題がある。このため、工作機械では、スピンドル装置の前端部(工具側)に、回転軸と一体回転可能にフリンガーを固定し、該フリンガーとハウジングとの間の隙間を小さくした非接触シールである、所謂ラビリンスシールを構成して防水を図っている。高速で回転するフリンガーは、ラビリンス効果と共に、フリンガーに降りかかった加工液を遠心力で径方向外方に振り飛ばして、加工液の軸受内部への浸入を防止している。
フリンガーによる遠心力及びラビリンス効果を利用した防水効果は、回転の高速化や大径のフリンガーを用いることで遠心力を大きくすると共に、フリンガーとハウジングとの間の隙間を極力小さく、且つ、長く設けることが効果的である。しかし、高速回転したり、フリンガーの直径を大きくすると、フリンガーに作用する遠心力及びフープ応力もこれに比例して大きくなる。
遠心力による影響を抑制する従来の技術としては、工具に装着されたコレットを工具保持部のテーパ孔に挿入し、工具保持部に螺合するナットを締め付けて工具を工具保持部に固定するようにした工具ホルダにおいて、ナットの外周面に炭素繊維層を巻き付け、遠心力によるナットの膨張抑制を図ったものが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、特許文献2に記載の工作機械用主軸装置におけるシール装置においては、主軸の先端部と一体的に回転する遮蔽版を、ハウジングの先端面に対して隙間を隔てて対向するように配置し、遮蔽版とハウジングの先端面との間にラビリンス部を設けている。このように構成することによって、ワークなどに当たって跳ね返ったクーラントがハウジングの内部に浸入することを防止している。
また、特許文献3に記載の工作機械用主軸装置においては、主軸キャップと端面カバーとで形成するラビリンスシールを備え、当該ラビリンスシールがラビリンス室を備えるように構成されており、ラビリンス室の容積を大きく設定することで、主軸キャップと端面カバーとの隙間からラビリンス室にクーラント液が浸入した場合、ラビリンス室内のクーラント液の圧力が低下しクーラント液の流動を減衰させることを図っている。そして、主軸と主軸ヘッドの主軸ハウジングとの隙間から主軸の先端側に向かって大量の圧縮エアを供給することなく、主軸の軸受部にクーラント液が浸入するのを防止している。
また、図7に示すように、従来のスピンドル装置10は、工作機械用のモータビルトイン式スピンドル装置であり、回転軸11が、その工具側(前側、軸方向前方)を支承する2列の前側軸受50,50と、反工具側(後側、軸方向後方)を支承する2列の後側軸受60,60とによって、ハウジングHに回転自在に支持されている。ハウジングHは、工具側から順に、カバー1、前蓋3、外筒13、後側ハウジング14、後蓋5によって構成されている。外筒13は、その軸方向前方に設けられた鍔部13aのボルト孔13bにボルトを挿通して主軸ヘッドのブラケット(何れも不図示)に固定されている。
回転軸11の工具側には、軸中心を通り軸方向に形成された工具取付孔24及び雌ねじ25が設けられている。工具取付孔24及び雌ねじ25は、刃具などの不図示の工具を回転軸11に取付けるために使用される。なお、工具取付孔24及び雌ねじ25の代わりに、回転軸11の軸芯に従来公知のドローバー(図示せず)を摺動自在に挿嵌するようにしてもよい。ドローバーは、いずれも不図示の工具ホルダを固定するコレット部を備え、皿ばねの力によって反工具側方向に付勢する。
回転軸11の前側軸受50,50と後側軸受60,60間の略軸方向中央には、回転軸11と一体回転可能に配置されるロータ26と、ロータ26の周囲に配置されるステータ27とを備える。ステータ27は、ステータ27に焼き嵌めされた冷却ジャケット28を、ハウジングHを構成する外筒13に内嵌することで、外筒13に固定される。ロータ26とステータ27とはモータMを構成し、ステータ27に電力を供給することでロータ26に回転力を発生させて回転軸11を回転させる。
各前側軸受50は、外輪51と、内輪52と、接触角を持って配置される転動体としての玉53と、図示しない保持器と、をそれぞれ有するアンギュラ玉軸受であり、各後側軸受60は、外輪61と、内輪62と、転動体としての玉63と、図示しない保持器と、を有するアンギュラ玉軸受である。前側軸受50,50(並列組合せ)と後側軸受60,60(並列組合せ)とは、互いに協働して背面組み合わせとなるように配置されている。
後側軸受60,60の外輪61,61は、後側ハウジング14に対して軸方向に摺動自在に内嵌するスリーブ18に内嵌すると共に、このスリーブ18に不図示のボルトで一体的に固定された後側軸受外輪押え19によって、外輪間座64を介してスリーブ18に対し軸方向に位置決め固定されている。
後側軸受60,60の内輪62,62は、回転軸11に外嵌されており、回転軸11に締結された他のナット21によって、内輪間座65を介して回転軸11に対し軸方向に位置決め固定されている。後側ハウジング14と後側軸受外輪押え19との間にはコイルばね23が配設され、このコイルばね23のばね力が、後側軸受外輪押え19をスリーブ18と共に後方に押圧する。これにより、後側軸受60,60に予圧が付与される。
前側軸受50,50の外輪51,51は、外筒13に内嵌されており、外筒13にボルト締結された前蓋3によって外輪間座54を介して外筒13に対し軸方向に位置決め固定されている。
前側軸受50,50の内輪52,52は、回転軸11に外嵌されており、回転軸11に締結されたナット7によって回転軸11に対し軸方向に位置決め固定されている。
また、前蓋3の径方向内方部と、ナット7の径方向外方部と、の間にはラビリンス隙間が形成され、さらに、これら前蓋3及びナット7の軸方向前方を覆うように、カバー1が前蓋3にボルト9によって固定されることによって、加工液がスピンドル装置10の前面にかかった場合であっても、当該加工液が回転軸11を支持する前側軸受50内部に浸入することを防止している。
特開平6−226516号公報 特開2002−263982号公報 特開2010−76045号公報
しかしながら、図7に示した従来のスピンドル装置10では、多量の液体がスピンドル装置10の前面に吹きかかった場合、前蓋3とナット7との間のラビリンス隙間を通り前側軸受50へ浸入し、前側軸受50が損傷する虞がある。
また、一般的にフリンガーは、SC材、SCM材、SUS材、AL材、CU材などの比較的比重が大きな金属材料で製作されている。従って、フリンガーに降りかかる加工液に大きな遠心力を作用させるために、フリンガーの直径を大きくすると、フリンガー自身、特に外径側に大きな遠心力が作用する。工作機械の回転軸のようにdmn値が100万以上となる高速回転においては、遠心力によってフリンガーが変形したり、極端な場合には遠心力がフリンガーの引張強度を越えて破壊に至る可能性がある。このため、遠心力による影響が許容される程度に、フリンガーの直径や回転軸の回転速度を制限する必要がある。
従来のdmn値が100万以上となる環境下で使用されるスピンドル装置では、遠心力の大きさを考慮してフリンガーの寸法を制限していたために、防水性能の点で改善の余地があった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、dmn値が100万以上の高速回転可能、且つ、良好な防水機能を有するスピンドル装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 回転軸と、
前記回転軸を軸受を介して回転自在に支持するハウジングと、
前記軸受への液体の浸入を抑制する防水機構の少なくとも一部を構成し、前記回転軸に一体回転可能に固定されるフリンガーと、
を備えたスピンドル装置であって、
前記フリンガーは、
前記回転軸に固定される基部と、
前記基部から径方向外方に延設され、前記ハウジングの軸方向端面に対して僅かな隙間を介して軸方向に対向配置された円盤部と、
前記円盤部から軸方向に延設され、前記ハウジングの外周面に対して僅かな隙間を介して径方向に対向配置された円環部と、
を有し、
前記ハウジングの外周面のうち、前記円環部と径方向に対向する対向面には、少なくとも一つの円周溝が凹設されることを特徴とするスピンドル装置。
(2) 前記対向面には、軸方向に互いに離間した複数の前記円周溝が凹設されることを特徴とする(1)に記載のスピンドル装置。
(3) 前記複数の円周溝の前記回転軸からの径方向距離は、前記フリンガーの円盤部から軸方向に離れるに従って大きくなることを特徴とする(2)に記載のスピンドル装置。
(4) 前記複数の円周溝の前記回転軸からの径方向距離は、前記フリンガーの円盤部から軸方向に離れるに従って小さくなることを特徴とする(2)に記載のスピンドル装置。
(5) 前記フリンガーの円環部の内周面は、前記フリンガーの円盤部から軸方向に離れるに従って、前記回転軸からの径方向距離が大きくなるテーパ形状又は略階段形状に形成されることを特徴とする(1)〜(4)の何れか1つに記載のスピンドル装置。
(6) 前記フリンガーの基部は、前記ハウジングの内周面に対して僅かな隙間を介して径方向に対向配置されており、
前記ハウジングは、前記内周面に凹設された環状溝と、前記環状溝と前記外周面とを連通する連通孔と、を有することを特徴とする(1)〜(5)の何れか1つに記載のスピンドル装置。
(7) 前記フリンガーの少なくとも一部は、炭素繊維複合材料から形成されることを特徴とする(1)〜(6)の何れか1つに記載のスピンドル装置。
上記(1)に記載のスピンドル装置によれば、仮に、ハウジングの外周面とフリンガーの円環部との間のラビリンス隙間に液体が浸入した場合であっても、液体はハウジングの外周面に設けられた円周溝に溜まるので、軸受への液体の浸入を抑制することが可能となる。
上記(2)に記載のスピンドル装置によれば、ハウジングの外周面には複数の円周溝が設けられるので、軸受への液体の浸入をさらに抑制することが可能となる。
上記(3)に記載のスピンドル装置によれば、複数の円周溝の回転軸からの径方向距離は、フリンガーの円盤部から軸方向に離れるに従って大きくなるように形成されているので、円周溝に溜まった液体に働く遠心力はフリンガーの円盤部から軸方向に離れるに従って大きくなる。したがって、ハウジングの外周面とフリンガーの円環部との間のラビリンス隙間に液体が浸入した場合であっても、当該液体を外部に排出する効果を高めることが可能となる。
上記(4)に記載のスピンドル装置によれば、複数の円周溝の回転軸からの径方向距離は、フリンガーの円盤部から軸方向に離れるに従って小さくなるように形成されているので、特に、スピンドル装置を横向き(軸方向が重力方向に対して垂直の状態)で用いる場合、液体は重力の影響によって、円盤部から軸方向に離れた側の円周溝に溜まり易くなり、ハウジングの外周面とフリンガーの円環部との間のラビリンス隙間に浸入し難くなる。
上記(5)に記載のスピンドル装置によれば、フリンガーの円環部の内周面には、フリンガーの円盤部から軸方向に離れるに従って、回転軸からの径方向距離が大きくなるテーパ形状又は略階段形状に形成されるので、フリンガーの円環部の内周面に付着した液体に働く遠心力は、フリンガーの円盤部から軸方向に離れるに従って大きくなる。したがって、ハウジングの外周面とフリンガーの円環部の内周面との間のラビリンス隙間に液体が浸入した場合であっても、当該液体を外部に排出する効果を高めることが可能となる。
上記(6)に記載のスピンドル装置によれば、フリンガーとハウジングとの間のラビリンスに液体が浸入した場合であっても、当該液体はハウジングの内周面に凹設された環状溝に溜まり、連通孔を介して外部に排出されるので、軸受への液体の浸入をさらに抑制することができる。
上記(7)に記載のスピンドル装置によれば、フリンガーの少なくとも一部が炭素繊維複合材料から形成されているので、金属と比較して質量が小さくなることで遠心力が小さくなり、また、金属と比較して引張強度が高いので遠心力による変形が更に抑制される。したがって、当該フリンガーは、高いdmn値でも使用することができ、径方向長さ及び軸方向長さを大きくすることができるので、液体の振り切りも強くできると共に、ラビリンスを長く確保することができ、良好な防水性能を得ることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るスピンドル装置の断面図である。 図1に示すスピンドル装置の要部拡大図である。 本発明の第2実施形態に係るスピンドル装置の要部拡大図である。 本発明の第3実施形態に係るスピンドル装置の要部拡大図である。 本発明の第4実施形態に係るスピンドル装置の要部拡大図である。 本発明の第5実施形態に係るスピンドル装置の要部拡大図である。 従来のスピンドル装置の断面図である。
以下、本発明に係るスピンドル装置の各実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
先ず、本発明の第1実施形態に係るスピンドル装置について説明する。なお、本実施形態のスピンドル装置10Aは、図7に示した従来のスピンドル装置10と基本的構成を同一とするので、同一部分には同一符号又は相当符号を付してその説明を省略する。
図1及び2に示すように、本実施形態のスピンドル装置10AのハウジングHは、工具側から順に、前側軸受外輪押さえ12、外筒13、後側ハウジング14、及び後蓋5によって構成されている。
前側軸受50,50の外輪51,51は、外筒13に内嵌されており、外筒13にボルト15で締結された前側軸受外輪押え12によって外輪間座54を介して外筒13に対し軸方向に位置決め固定されている。
また、前側軸受50,50の内輪52,52は、回転軸11に外嵌されており、回転軸11に締結されたナット16によってフリンガー40及び内輪間座55を介して回転軸11に対し軸方向に位置決め固定されている。
フリンガー40は、前側軸受50,50より工具側(図中左側)において回転軸11に外嵌し、ナット16で内輪52,52と共に回転軸11に固定されている。
フリンガー40は、回転軸11に外嵌して固定された基部としてのボス部41と、該ボス部41の軸方向前端部から径方向外方に延設された円盤部42と、該円盤部42の径方向外方端部から軸方向後方に向かってリング状に延設された円環部43と、を有する。
ボス部41は、前側軸受外輪押さえ12の内周面83に対して僅かな隙間を介して径方向に対向配置され、円盤部42は前側軸受外輪押さえ12の軸方向前端面71に対して僅かな隙間を介して軸方向に対向配置され、円環部43は前側軸受外輪押さえ12の外周面75及び当該外周面75に滑らかに接続する外筒13の外周面93に対して僅かな隙間を介して径方向に対向配置される。このように、フリンガー40は、ハウジングHを構成する前側軸受外輪押さえ12及び外筒13と僅かな軸方向隙間及び径方向隙間、例えば0.5mm程度の隙間を介して対向配置され、所謂ラビリンスシールを構成する。
特に、円環部43の内周面45と、前側軸受外輪押さえ12及び外筒13の外周面75、93と、の間にはその周速度の差によってエアカーテンが形成され、被加工物を加工する際、スピンドル装置10Aに降りかかる加工液が前側軸受50,50側に入ることを抑制するための防水機構を構成する。
ここで、外筒13の外周面93のうち、円環部43の内周面45と径方向に対向する対向面95には、径方向内方に向かって円周溝79が全周に亘って凹設されている。したがって、仮にラビリンス隙間に加工液が浸入した場合であっても、加工液は円周溝79に溜まるので、前側軸受50への加工液の浸入を抑制することが可能である。
前側軸受外輪押さえ12は、フリンガー40のボス部41と径方向に対向する内周面83に、径方向外方に向かって全周に亘るように凹設された環状溝85と、該環状溝85から径方向外方に延びる第1延出孔89と、を有している。また、外筒13には、第1延出孔89の径方向外方端部と接続して軸方向後方に延びる第2延出孔90と、第2延出孔90の軸方向後方端部に接続して径方向外方に延び、鍔部13aの外周面に連通する第3延出孔91と、を有している。そして、これら第1、2、3延出孔89、90、91は、環状溝85と鍔部13aの外周面とを連通する連通孔としてのドレン孔88を構成する。したがって、フリンガー40のボス部41と前側軸受外輪押さえ12の内周面83との間に研削液が浸入した場合であっても、当該研削液は、環状溝85に溜まり、ドレン孔88を介して外部に排出されるので、前側軸受50への研削液の浸入をさらに抑制することが可能である。
なお、防水性能をより発揮するために、本実施形態のスピンドル装置10Aは、横向き(軸方向が重力方向に対して垂直の状態)で、且つ、鍔部13aに設けられたドレン孔88の開口88aが重力方向を指向するように用いることが望ましい。スピンドル装置10Aを横向きで使用することによって、ラビリンス隙間に研削液が浸入し難くなると共に、ドレン孔88の開口88aを重力方向に指向させることによって、ラビリンスから研削液を排出する効果を高めることができる。
また、本発明のフリンガー40は、金属と比較して、引張強度が高く、比重が小さい炭素繊維複合材料(CFRP)から形成されている。
具体的に、炭素繊維複合材料としては、例えば、PAN(ポリアクリルニトリル)を主原料とした炭素繊維からなる糸を平行に引きそろえたものや、炭素繊維からなる糸で形成した織物(シート状)に、硬化剤を含むエポキシ樹脂などの熱硬化樹脂を含浸させてなるシートを多数層重ね合わせて、芯金などに巻きつけ、加熱硬化させることで製造される。また、ピッチ系を主原料とした炭素繊維を使用することもできる。炭素繊維複合材料は、纖維方向・角度を最適化することで、引張強度、引張弾性率、線膨張係数などの物性値を用途に合わせて最適化することができる。
炭素繊維複合材料の特性としては、例えば、引張強度1800〜3500MPa、引張弾性率130〜280GPa、比重1.5〜2.0g/ccの物性値を持ったPAN系を主原料とした炭素繊維を用いると、従来の高張力鋼などと比べて、引張強度は同等以上であり、比重は1/5程度になる(比強度では、通常の金属材料に比べて略3倍となる)。また、熱膨張係数は、繊維方向・角度を最適化することにより、−5〜+12×10−6−1にすることができるので、従来の炭素鋼に比べて1〜1/10程度にすることができる。
このように、金属と比較して比重が小さい炭素繊維複合材料を用いることで、直径が同じであればフリンガー40に作用する遠心力を大幅に小さくすることができ、高速回転時におけるフリンガー40の遠心力破損の虞がなくなる。更に、引張強度が金属と比較して同等以上であるため、遠心力による変形も抑えられる。従って、回転軸11の回転速度に対する制約や、フリンガー40の大きさ(径方向)に対する制限を大幅に緩和することができる。
これにより、従来達成することが困難であった更なる高速回転化、或いはフリンガー40の大型化が可能となり、加工液に作用する遠心力を高めて、降りかかる加工液を確実に径方向外方に振り飛ばして軸受内部への浸入を防止することができる。また、フリンガー40の円環部43に作用する遠心力が小さくなることで、比較的強度が弱い片持ち構造となる円環部43の開口側(図中右側)が径方向外方へ拡径することを抑制することができる。これにより、円環部43の径方向長さ及び軸方向長さを長く設定して、ラビリンスシールの長さが長くなり防水効果が向上する。
フリンガー40と回転軸11との嵌合は、金属と炭素繊維複合材料との線膨張係数の差を考慮して、例えば数μm程度のすきま嵌めとするのが好ましく、この場合、高速回転時に回転軸11の膨張によりしまり嵌め嵌合となる。また、フリンガー40と前側軸受外輪押さえ12との隙間も、両者の線膨張係数の差を考慮して、金属製の回転軸11や前側軸受外輪押さえ12が熱膨張しても干渉の発生が生じない程度の隙間(例えば、φ0.5mm以下)に設定される。
以上説明したように、本実施形態のスピンドル装置10Aによれば、仮に、ハウジングHを構成する前側軸受外輪押さえ12及び外筒13の外周面75、93とフリンガー40の円環部43との間のラビリンス隙間に加工液が浸入した場合であっても、加工液は外筒13の外周面93に設けられた円周溝79に溜まるので、前側軸受50への加工液の浸入を抑制することが可能となる。
また、ラビリンス隙間に加工液が浸入した場合であっても、当該加工液は前側軸受外輪押さえ12の内周面83に凹設された環状溝85に溜まり、ドレン孔88を介して外部に排出されるので、前側軸受50への加工液の浸入をさらに抑制することができる。
また、フリンガー40が炭素繊維複合材料から形成されているので、金属と比較して質量が小さくなることで遠心力が小さくなり、また、金属と比較して引張強度が高いので遠心力による変形が更に抑制される。したがって、当該フリンガー40は、高いdmn値でも使用することができ、径方向長さ及び軸方向長さを大きくすることができるので、加工液の振り切りも強くできると共に、ラビリンスを長く確保することができ、良好な防水性能を得ることが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明のスピンドル装置の第2実施形態を図3に基づいて説明する。本実施形態のスピンドル装置は、外筒の構成が第1実施形態と異なる。その他の部分については、本発明の第1実施形態のスピンドル装置と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
本実施形態の外筒13は、外周面93のうち円環部43の内周面45と径方向に対向する対向面95に、軸方向に互いに離間し、径方向内方に向かう複数の円周溝79、79・・・が凹設されているので、前側軸受50への加工液の浸入を効果的に抑制できる。
さらに、外筒13の外周面93には、円環部43の内周面45と径方向に対向しない、円周溝79より軸方向後方位置においても、径方向内方に向かう円環溝80が凹設されている。当該円環溝80の軸方向前側端部80aと、円環部43の軸方向後端面46と、は回転軸11と直交する同一平面上に位置している。したがって、スピンドル停止時においても、加工液は円環溝80によって案内されて外部に排出されるので、加工液がラビリンス隙間に浸入することを防止することが可能である。
(第3実施形態)
次に、本発明のスピンドル装置の第3実施形態を図4に基づいて説明する。本実施形態のスピンドル装置は、前側軸受外輪押さえ及びフリンガーの構成が第2実施形態と異なる。その他の部分については、第2実施形態のスピンドル装置と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
本実施形態の外筒13は、外周面93の対向面95に複数の円周溝79、79・・・が凹設されており、これら複数の円周溝79、79・・・の回転軸11からの径方向距離は、軸方向後方に向かうに従って、すなわちフリンガー40の円盤部42から軸方向に離れるに従って、大きくなるように形成されている。さらに、円環溝80の回転軸11からの径方向距離は、何れの円周溝79の回転軸11からの径方向距離よりも、大きくなるように設定されている。
また、フリンガー40の円環部43は、内周面45の回転軸11からの径方向距離が、軸方向後方に向かうに従って大きくなる略階段形状に形成されている。なお、内周面45は、必ずしも略階段形状に形成される必要はなく、回転軸11からの径方向距離が軸方向後方に向かうに従って大きくなるテーパ形状であってもよい。
以上説明したように、本実施形態のスピンドル装置10Aによれば、複数の円周溝79、79・・・の回転軸11からの径方向距離は、軸方向後方に従って大きくなるように形成されており、円環溝80の回転軸11からの径方向距離は、何れの円周溝79の回転軸11からの径方向距離よりも、大きくなるように設定されている。したがって、複数の円周溝79、79・・・及び円環溝80に付着した加工液に働く遠心力は軸方向後方に向かうに従って大きくなる。したがって、ラビリンス隙間に加工液が浸入した場合であっても、当該加工液を外部に排出する効果を高めることが可能となる。
また、フリンガー40の円環部43の内周面45には、軸方向後方に向かうに離れるに従って、回転軸11からの径方向距離が大きくなるテーパ形状又は略階段形状に形成されるので、フリンガー40の円環部43の内周面45に付着した加工液に働く遠心力は、軸方向後方に向かうに従って大きくなる。したがって、ラビリンス隙間に加工液が浸入した場合であっても、当該加工液を円環部43の内周面45によって案内して外部に排出する効果を高めることが可能となる。
(第4実施形態)
次に、本発明のスピンドル装置の第4実施形態を図5に基づいて説明する。本実施形態のスピンドル装置は、外筒の構成が第2実施形態と異なる。その他の部分については、第2実施形態のスピンドル装置と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
本実施形態の外筒13は、外周面93の対向面95に複数の円周溝79、79・・・が凹設されており、これら複数の円周溝79、79・・・の回転軸11からの径方向距離は、軸方向後方に向かうに従って、すなわちフリンガー40の円盤部42から軸方向に離れるに従って、小さくなるように形成されている。さらに、円環溝80の回転軸11からの径方向距離は、何れの円周溝79の回転軸11からの径方向距離よりも、小さくなるように設定されている。
したがって、本実施形態のスピンドル装置10Aによれば、特に、スピンドル装置10Aを横向き(軸方向が重力方向に対して垂直の状態)で用いる場合、加工液は重力の影響によって、軸方向後方側の円周溝79及び円環溝80に溜まり易くなり、ラビリンス隙間に浸入し難くなる。
(第5実施形態)
次に、本発明のスピンドル装置の第5実施形態を図6に基づいて説明する。本実施形態のスピンドル装置は、フリンガーの構成が第4実施形態と異なる。その他の部分については、第4実施形態のスピンドル装置と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
本実施形態のフリンガー40の円環部43の内周面45は、回転軸11からの径方向距離が、軸方向後方に向かうに従って大きくなるテーパ形状に形成されている。したがって、円環部43の内周面45に付着した加工液に働く遠心力は、軸方向後方に向かうに従って大きくなる。したがって、ラビリンス隙間に加工液が浸入した場合であっても、当該加工液を円環部43の内周面45によって案内して外部に排出する効果を高めることが可能となる。なお、内周面45は、回転軸11からの径方向距離が軸方向後方に向かうに従って大きくなる略階段形状であってもよい。
なお、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
フリンガー40は、少なくとも一部が炭素繊維複合材料であればよく、例えば、フリンガー40の外径側を炭素繊維複合材料から形成し、内径側をSC材、SCM材、SUS材、AL材、CU材などの金属材料から形成してもよい。
また、上述の各実施形態においては、円周溝79は、ハウジングHの外周面のうち、フリンガー40の円環部43と径方向に対向する対向面に凹設されればよく、例えば、前側軸受外輪押さえ12の外周面75に凹設される構成としてもよい。
また、モータビルトイン式スピンドル装置として説明したが、これに限定されず、ベルト駆動方式スピンドル装置、モータの回転軸とカップリング連結されたモータ直結駆動方式スピンドル装置にも同様に適用可能である。更に、工作機械用のスピンドル装置に限定されず、防水機能が要望される、他の高速回転機器のスピンドル装置にも適用することができる。
10A スピンドル装置
11 回転軸
12 前側軸受外輪押さえ
13 外筒
40 フリンガー
41 ボス部(基部)
42 円盤部
43 円環部
45 内周面
46 軸方向後端面
50 前側軸受(軸受)
71 軸方向前端面(軸方向端面)
75 外周面
79 円周溝
80 円環溝
80a 軸方向前側端部
83 内周面
85 環状溝
88 ドレン孔(連通孔)
93 外周面
95 対向面
H ハウジング

Claims (7)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸を軸受を介して回転自在に支持するハウジングと、
    前記軸受への液体の浸入を抑制する防水機構の少なくとも一部を構成し、前記回転軸に一体回転可能に固定されるフリンガーと、
    を備えたスピンドル装置であって、
    前記フリンガーは、
    前記回転軸に固定される基部と、
    前記基部から径方向外方に延設され、前記ハウジングの軸方向端面に対して僅かな隙間を介して軸方向に対向配置された円盤部と、
    前記円盤部から軸方向に延設され、前記ハウジングの外周面に対して僅かな隙間を介して径方向に対向配置された円環部と、
    を有し、
    前記ハウジングの外周面のうち、前記円環部と径方向に対向する対向面には、少なくとも一つの円周溝が凹設されることを特徴とするスピンドル装置。
  2. 前記対向面には、軸方向に互いに離間した複数の前記円周溝が凹設されることを特徴とする請求項1に記載のスピンドル装置。
  3. 前記複数の円周溝の前記回転軸からの径方向距離は、前記フリンガーの円盤部から軸方向に離れるに従って大きくなることを特徴とする請求項2に記載のスピンドル装置。
  4. 前記複数の円周溝の前記回転軸からの径方向距離は、前記フリンガーの円盤部から軸方向に離れるに従って小さくなることを特徴とする請求項2に記載のスピンドル装置。
  5. 前記フリンガーの円環部の内周面は、前記フリンガーの円盤部から軸方向に離れるに従って、前記回転軸からの径方向距離が大きくなるテーパ形状又は略階段形状に形成されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のスピンドル装置。
  6. 前記フリンガーの基部は、前記ハウジングの内周面に対して僅かな隙間を介して径方向に対向配置されており、
    前記ハウジングは、前記内周面に凹設された環状溝と、前記環状溝と前記外周面とを連通する連通孔と、を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のスピンドル装置。
  7. 前記フリンガーの少なくとも一部は、炭素繊維複合材料から形成されることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のスピンドル装置。
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