JP2018169040A - 軸受装置の冷却構造 - Google Patents

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【課題】グリース潤滑の軸受装置において、軸受内のグリースが圧縮エアによって吹き飛ばされることを防止でき、圧縮エアにより軸受装置を効率良く冷却することができる冷却構造を提供する。【解決手段】軸受装置Jは、軸方向に並ぶ複数の転がり軸受1の間に外輪間座4および内輪間座5がそれぞれ介在する。外輪間座4の内周面に、内輪間座5の外周面に向けて冷却用の圧縮エアAを供給する供給口10が設けられ、かつ外輪間座4の軸方向端面に、圧縮エアAの排気口20が設けられている。内輪間座5の軸方向両端部に、外径側に張り出して供給口10から供給された圧縮エアが軸受空間30へ流入することを阻止する障害壁15が設けられる。障害壁15は、その一部が内輪間座5と微小な隙間16を介して対向してラビリンスシールを構成する。【選択図】図2

Description

この発明は、軸受装置の冷却構造に関し、例えば、工作機械の主軸および主軸に組み込まれる軸受装置の冷却構造に関する。
工作機械の主軸装置では、加工精度を確保するために、装置の温度上昇は小さく抑える必要がある。しかしながら最近の工作機械では、加工能率を向上させるため高速化の傾向にあり、主軸を支持する軸受からの発熱も高速化と共に大きくなってきている。また、装置内部に駆動用のモータを組込んだいわゆるモータビルトインタイプが多くなってきており、装置の発熱要因ともなってきている。
発熱による軸受の温度上昇は、予圧の増加をもたらす結果となり、主軸の高速化、高精度化を考えると極力抑えたい。主軸装置の温度上昇を抑える方法として、冷却用の圧縮エアを軸受に送り、軸と軸受の冷却を行う方法がある(例えば、特許文献1)。なお、特許文献1では、2つの軸受間の空間に冷風を、回転方向に角度を付けて噴射して旋回流とすることで、軸と軸受の冷却を行っている。
また、特許文献2に、上記圧縮エアによる冷却方法をグリース潤滑の軸受装置に適用した冷却構造について記載されている。その場合、軸受内のグリースが圧縮エアによって吹き飛ばされることを避けるために、圧縮エアが軸受空間へ流入することを阻止する障害壁を設けることが提案されている。
特開2015−183738号公報 特開2014−062619号公報
上記圧縮エアによる冷却方法は、冷却効果が高いため、主軸装置の温度上昇を効果的に抑えることが期待できる。また、特許文献2の冷却構造のように、圧縮エアが軸受空間へ流入することを阻止する障害壁を設けることにより、圧縮エアによる冷却方法をグリース潤滑の軸受装置にも適用することが可能となる。しかし、特許文献2に提案されている障害壁は、圧縮エアが軸受空間へ流入することを阻止する機能は有するが、排気を抑制する機能は有していない。このため、内輪間座の外周面に向けて吹き付けられた圧縮エアが、内輪間座と外輪間座との間に長く留まることなく、比較的短時間で排出されてしまい、十分な冷却効果が得にくい。
この発明の目的は、グリース潤滑の軸受装置において、軸受内のグリースが圧縮エアによって吹き飛ばされることを防止でき、かつ圧縮エアにより軸受装置を効率良く冷却することができる冷却構造を提供することである。
この発明の軸受装置の冷却構造は、軸方向に並ぶ複数の転がり軸受の外輪間および内輪間に外輪間座および内輪間座がそれぞれ介在し、前記外輪および外輪間座がハウジングに設置され、前記内輪および内輪間座が主軸に嵌合され、前記転がり軸受が前記外輪と前記内輪との間の軸受空間に封入されたグリースにより潤滑される軸受装置において、
前記外輪間座の内周面に、前記内輪間座の外周面に向けて冷却用の圧縮エアを供給する供給口が設けられ、かつ前記外輪間座の軸方向端面に、前記供給口から供給された圧縮エアの排気口が設けられており、
前記内輪間座の軸方向両端部に、外径側に張り出して前記供給口から供給された圧縮エアが前記軸受空間へ流入することを阻止する障害壁が設けられ、この障害壁は、その一部が前記外輪間座と微小な隙間を介して対向して、前記供給口から前記排気口への圧縮エアの円滑な流れを阻害するラビリンスシールを構成していることを特徴とする。
この構成によると、供給口から供給される冷却用の圧縮エアが内輪間座の外周面に吹き付けられることで、内輪間座が冷却され、それに接する転がり軸受の内輪も冷却される。その後、圧縮エアは内輪間座の外周面に沿って両側へ流れる。軸方向の両側には転がり軸受があるが、内輪間座の軸方向両端部に障害壁が設けられているため、圧縮エアが軸受空間へ流入することが阻止される。障害壁の一部がラビリンスシールとして構成されているため、圧縮エアの排気が抑制されて、内輪間座の外周面に吹き付けられた後の圧縮エアが内輪間座と外輪間座との間の空間に留まる時間が長くなり、内輪間座を効率良く冷却することができる。これにより、軸受装置および主軸が効率良く冷却される。
また、上記のように、障害壁によって圧縮エアが軸受空間へ流入することが阻止されるため、軸受空間に封入されたグリースが圧縮エアで吹き飛ばされることが防がれ、良好な潤滑状態を維持することができる。
この発明において、前記障害壁は、複数の部分が前記外輪間座と微小な隙間を介して対向することで、前記供給口から前記排気口への圧縮エアの円滑な流れを阻害するラビリンスシールを構成していてもよい。
この場合、圧縮エアの排気がさらに抑制されて、圧縮エアが内輪間座と外輪間座との間の空間に留まる時間がより一層長くなる。
この発明において、前記転がり軸受は、前記外輪の軸方向端に前記軸受空間を密封するシール材を有し、前記障害壁の端面は前記シール材と隙間を介して対向する形状であり、前記シール材と前記障害壁とでラビリンスシール効果を持っていてもよい。
これにより、より一層圧縮エアが軸受空間に流入し難くなる。
この発明において、前記隙間は前記排気口よりも軸方向の内側に位置し、前記外輪間座の内周面における前記隙間と前記排気口との間の軸方向部分が、軸方向の外側に行くに従い内径寸法が大きいテーパ形状部となっていてもよい。
外輪間座の内周面における前記軸方向部分がテーパ形状部であると、隙間を通過後の圧縮エアが排気口に円滑に流れるようになり、排気が迅速に行われる。それにより、圧縮エアが転がり軸受の軸受空間により流入しにくくなり、軸受空間に封入されたグリースが長期間にわたって保持される。
この発明の軸受装置の冷却構造は、軸方向に並ぶ複数の転がり軸受の外輪間および内輪間に外輪間座および内輪間座がそれぞれ介在し、前記外輪および外輪間座がハウジングに設置され、前記内輪および内輪間座が主軸に嵌合され、前記転がり軸受が前記外輪と前記内輪との間の軸受空間に封入されたグリースにより潤滑される軸受装置において、前記外輪間座の内周面に、前記内輪間座の外周面に向けて冷却用の圧縮エアを供給する供給口が設けられ、かつ前記外輪間座の軸方向端面に、前記供給口から供給された圧縮エアの排気口が設けられており、前記内輪間座の軸方向両端部に、外径側に張り出して前記供給口から供給された圧縮エアが前記軸受空間へ流入することを阻止する障害壁が設けられ、この障害壁は、その一部が前記外輪間座と微小な隙間を介して対向して、前記供給口から前記排気口への圧縮エアの円滑な流れを阻害するラビリンスシールを構成しているため、グリース潤滑の軸受装置において、軸受内のグリースが圧縮エアによって吹き飛ばされることを防止でき、かつ圧縮エアにより軸受装置を効率良く冷却することができる。
この発明の第1の実施形態に係る冷却構造を備えた軸受装置の断面図である。 図1の部分拡大図である。 同軸受装置の内輪間座および外輪間座を軸方向と垂直な平面で切断した断面図である。 同軸受装置の外輪間座の一部分を展開して表した図である。 この発明の第2の実施形態に係る冷却構造を備えた軸受装置の断面図である。 図5の部分拡大図である。 この発明の第3の実施形態に係る冷却構造を備えた軸受装置の断面図である。 図7の部分拡大図である。 異なる軸受装置の内輪間座および外輪間座を軸方向と垂直な平面で切断した断面図である。 図1に示す軸受装置を工作機械の主軸装置に組込んだ状態を示す断面図である。
[第1の実施形態]
この発明の第1の実施形態に係る軸受装置の冷却構造を、図1ないし図4と共に説明する。
図1に示すように、この軸受装置Jは、軸方向に並ぶ2個の転がり軸受1,1の外輪2,2間および内輪3,3間に、外輪間座4および内輪間座5がそれぞれ介在する。転がり軸受1としてはアンギュラ玉軸受が適用されている。アンギュラ玉軸受からなる2個の転がり軸受1,1は背面組合せで設置される。外輪2および内輪3の各軌道面間に複数の転動体8が介在する。これら転動体8は、保持器9により円周方向に等配に保持される。転がり軸受1はグリース潤滑であり、外輪2の軸方向両端に、外輪2と内輪3との間の軸受空間30を密封するシール材31,32がそれぞれ取り付けられている。
この軸受装置Jは、例えば工作機械の主軸の支持に用いられるものであり、その場合、各転がり軸受1の外輪2はハウジング6内に固定され、内輪3は主軸7の外周面に嵌合する。
上記軸受装置Jの冷却構造について説明する。
図1において、前記外輪間座4は断面形状が略T字状であり、T字の縦線部分である内径側突出部4aの内周面と前記内輪間座5の外周面とが、径方向隙間9を介して対向している。外輪間座4の内径側突出部4aの内周面には、内輪間座5の外周面に向けて冷却用の圧縮エアAを供給する供給口10が設けられている。この例では、図3に示すように、供給口10の数は3個であり、各供給口10は円周方向に等配とされている。
図1および図3に示すように、外輪間座4の外周面には、圧縮エアAを導入する環状の導入溝11が設けられている。この導入溝11は、外輪間座4の外周面における軸方向中間部に設けられ、接続孔11aを介して各供給口10に連通している。軸受装置Jの外部に設けた圧縮エア供給装置(図示せず)より、ハウジング6に設けられた圧縮エア導入孔46(図3)を通って、導入溝11に圧縮エアAが供給される。
図1に示すように、内輪間座5は、中央の円筒体13と、その軸方向両側の障害壁形成体14,14とからなる。各障害壁形成体14は、軸方向端に障害壁15が設けられている。障害壁形成体14における障害壁15を除く部分14aは、円筒体13と同じ外径の円筒状である。
図1の部分拡大図である図2に示すように、障害壁15は、外径側に延びるつば状部15aと、このつば状部15aの外径端から軸方向内側に延びる円筒状部15bとからなる。つば状部15aの外径端は、転がり軸受1の外輪2の内周面近くまで延びている。円筒状部15bの軸方向内側端は、外輪間座4の内径側突出部4aと微小な隙間16を介して対向しており、この対向部分でラビリンスシールLSが構成されている。
障害壁形成体14の前記部分14a、障害壁15のつば状部15a、円筒状部15b、および外輪間座4の内径側突出部4aの内側に、冷却用空間18が形成されている。また、障害壁15の円筒状部15bと、外輪間座4におけるT字の横線部分である円筒部4bとの間に、排気用空間19が形成されている。これら冷却用空間18と排気用空間19は、ラビリンスシールLSとして構成された前記隙間16を介して繋がっている。
外輪間座4の円筒部4bの軸方向端に、排気口20が設けられている。排気口20は例えば図4のような矩形に切り欠かれた形状であり、外輪間座4に隣接して転がり軸受1の外輪2が配置されることで、前記排気用空間19(図2)と軸受装置Jの外部とを連通する開口形状となる。
図1において、軸受空間30と冷却用空間18とは、障害壁15によって完全に隔離されている。また、障害壁15のつば状部15aの外径端が外輪3の内周面近くまで延びていることに加えて、障害壁15のつば状部15aが軸方向内側のシール材31と僅かな軸方向隙間21を介して対向していることにより、軸受空間30と排気用空間19との間に、ラビリンスシール効果を持つラビリンスシール部が構築されている。
この軸受装置Jは、運転時等に、軸受装置Jの外部に設けた圧縮エア供給装置から送られる冷却用の圧縮エアAが、外輪間座4の供給口10から内輪間座5の外周面に向けて供給される。これにより、内輪間座5が冷却され、それに接する転がり軸受1の内輪3も冷却される。その後、圧縮エアAは内輪間座5の外周面に沿って軸方向の両側に流れる。軸方向の両側には転がり軸受1があるが、内輪間座5の軸方向両端部に障害壁15が設けられているため、圧縮エアAが軸受空間30へ流入しにくい。また、障害壁15の一部がラビリンスシールLSとして構成されているため、内輪間座5の外周面に吹き付けられ後の圧縮エアAの排気が抑制されて、圧縮エアAが冷却用空間18に留まる時間が長くなり、内輪間座5を効率良く冷却することができる。それにより、内輪間座およびそれに接する転がり軸受内輪がより一層効率よく冷却される。
冷却用空間18の圧縮エアAは、時間をかけて少しずつ隙間16を通って排気用空間19へ流れ、さらに排気用空間19から排気口20を通って軸受装置Jの外部へ排出される。
障害壁15が設けられているため、冷却用空間18から軸受空間30へ直接に圧縮エアAが流れ込むことはなく、また、軸受空間30と排気用空間19との間にラビリンスシール部が構築されている。このため、圧縮エアAが軸受空間30に流れ込むことがほとんどなく、軸受空間30に封入されているグリースが圧縮エアAで吹き飛ばされることが防がれ、良好な潤滑状態を維持することができる。
[第2の実施形態]
図5、図6はこの発明の第2の実施形態に係る軸受装置の冷却構造を示す。
この軸受装置Jは、内輪間座5の障害壁15の形状が異なる点を除いて、第1の実施形態と同じ構成である。構成が同じ箇所については同一符号を付して示し、その説明は省略する。
この軸受装置Jの障害壁15は、つば状部15aの外径端の箇所、および外径端よりも内径側の箇所から2つの円筒状部15b,15cがそれぞれ軸方向内側に延びている。各円筒状部15b,15cの軸方向内側端は、外輪間座4の内径側突出部4aと微小な隙間16,17を介してそれぞれ対向しており、これら対向部分でラビリンスシールLSが構成されている。このように、2つの対向部分を有すると、ラビリンスシールLSとしての機能が高まり、圧縮エアAが冷却用空間18に留まる時間がさらに長くなるため、内輪間座5をより一層効率良く冷却することができる。それにより、内輪間座およびそれに接する転がり軸受内輪がより一層効率よく冷却される。
[第3の実施形態]
図7、図8はこの発明の第3の実施形態に係る軸受装置の冷却構造を示す。
この軸受装置Jは、第1の実施形態と比べて、外輪間座4の内周面における隙間16と排気口20との間の軸方向部分の形状が異なる。すなわち、この軸方向部分は、全周にわたって、軸方向の外側に行くに従い内径寸法が大きいテーパ形状部23となっている。テーパ角度は、例えば10°以上60°以下である。
他は第1の実施形態と同じ構成である。構成が同じ箇所については同一符号を付して示し、その説明は省略する。
このように外輪間座4の内周面における前記軸方向部分をテーパ形状部23とすると、隙間16を通過後の圧縮エアAが排気口20に円滑に流れるようになり、排気が迅速に行われる。それにより、圧縮エアAが転がり軸受1の軸受空間30により流入しにくくなり、軸受空間30に封入されたグリースが長期間にわたって保持される。
前記軸方向部分が円筒形状である軸受装置(図1のもの)とテーパ形状である軸受装置(図7のもの)について、流体解析により圧縮エアの軸受外部への排出量および軸受内部への圧縮エアの流入量を推測した。前記軸方向部分がテーパ形状である軸受装置Jとしては、テーパ角度が15°のものを用いた。その結果を表1に示す。
Figure 2018169040
表1の結果から、前記軸方向部分が円筒形状である軸受装置と比べて、テーパ形状である軸受装置は、軸受外部への排出量が多く、軸受内部への流入量が少ないことが分かる。
[異なる軸受装置]
軸受装置Jにより支持される軸が、工作機械の主軸のように回転方向が一定している場合、図9のように、各供給口10のエア吐出方向を、内輪3(図1)および主軸7の回転方向L1の前方へ傾斜させてもよい。各供給口10は、それぞれ直線状であって、外輪間座4の軸心に垂直な断面における任意の半径方向の直線L2から、この直線L2と直交する方向にオフセット(オフセット量OS)した位置にある。このように、各供給口10のエア吐出方向を傾斜させると、吐出された圧縮エアAが内輪間座5の外周面に当たる際に、圧縮エアAの押圧力を内輪間座5に与えることができ、主軸7を駆動する作用を期待することができる。
[工作機械の主軸装置]
図10は、図1に示す軸受装置Jが組込まれた工作機械の主軸装置の一部を示す断面図である。軸受装置Jは、転がり軸受1,1の外輪2,2および外輪間座4がハウジング6の内周面に嵌合し、転がり軸受1,1の内輪3,3および内輪間座5が工作機械の主軸7の外周面に嵌合している。例えば、外輪2および外輪間座4はハウジング6に対して隙間嵌めとされ、内輪3および内輪間座5は軸7に対して締まり嵌めとされる。片方(図の右側)の転がり軸受1の外輪3はハウジング6の段部6aで軸方向の位置決めがされ、同転がり軸受1の内輪3は位置決め間座41により軸方向の位置決めがされている。そして、もう片方(図の左側)の転がり軸受1の外輪2および内輪3に、外輪押さえ42および内輪押さえ43をそれぞれ押し当てることで、軸受装置Jがハウジング6に固定されている。
ハウジング6および外輪押さえ42には、圧縮エア供給装置45から送られてくる冷却用の圧縮エアAを軸受装置Jに導入する圧縮エア導入孔46が設けられている。この圧縮エア導入孔46は、外輪間座4の外周面に設けられた前記導入溝11に連通している。また、ハウジング6および外輪押さえ42には排気孔47が設けられ、この排気孔47は、接続孔48を介して外輪間座4の前記排気口20と連通している。
この軸受装置Jの冷却構造は、先に説明したように軸受装置Jおよび主軸7の冷却効果が高いので、主軸装置を高速な領域で運転させることが可能となる。このため、この軸受装置Jを、工作機械の主軸の支持に好適に用いることができる。
以上、実施例に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、ここで開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…転がり軸受
2…外輪
3…内輪
4…外輪間座
5…内輪間座
6…ハウジング
7…主軸
10…供給口
15…障害壁
16,17…微小な隙間
20…排気口
21…軸方向隙間
23…テーパ形状部
30…軸受空間
30,31…シール材
A…圧縮エア
J…軸受装置
LS…ラビリンスシール

Claims (4)

  1. 軸方向に並ぶ複数の転がり軸受の外輪間および内輪間に外輪間座および内輪間座がそれぞれ介在し、前記外輪および外輪間座がハウジングに設置され、前記内輪および内輪間座が主軸に嵌合され、前記転がり軸受が前記外輪と前記内輪との間の軸受空間に封入されたグリースにより潤滑される軸受装置において、
    前記外輪間座の内周面に、前記内輪間座の外周面に向けて冷却用の圧縮エアを供給する供給口が設けられ、かつ前記外輪間座の軸方向端面に、前記供給口から供給された圧縮エアの排気口が設けられており、
    前記内輪間座の軸方向両端部に、外径側に張り出して前記供給口から供給された圧縮エアが前記軸受空間へ流入することを阻止する障害壁が設けられ、この障害壁は、その一部が前記外輪間座と微小な隙間を介して対向して、前記供給口から前記排気口への圧縮エアの円滑な流れを阻害するラビリンスシールを構成していることを特徴とする軸受装置の冷却構造。
  2. 請求項1に記載の軸受装置の冷却構造において、前記障害壁は、複数の部分が前記外輪間座と微小な隙間を介して対向することで、前記供給口から前記排気口への圧縮エアの円滑な流れを阻害するラビリンスシールを構成している軸受装置の冷却構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の軸受装置の冷却構造において、前記転がり軸受は、前記外輪の軸方向端に前記軸受空間を密封するシール材を有し、前記障害壁の端面は前記シール材と隙間を介して対向する形状であり、前記シール材と前記障害壁とでラビリンスシール効果を持つ軸受装置の冷却構造。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の軸受装置の冷却構造において、前記隙間は前記排気口よりも軸方向の内側に位置し、前記外輪間座の内周面における前記隙間と前記排気口との間の軸方向部分が、軸方向の外側に行くに従い内径寸法が大きいテーパ形状部となっている軸受装置の冷却構造。
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