JP6946224B2 - 軸受装置の冷却構造 - Google Patents

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Description

この発明は、軸受装置の冷却構造に関し、例えば、工作機械の主軸および主軸に組み込まれる軸受装置の冷却構造に関する。
現在、工作機械の主軸装置は、装置内部に駆動用のモータを組込んだいわゆるモータビルトインタイプが多くなってきている。モータビルトインタイプの主軸装置では、モータの発熱による軸受の温度上昇を抑えるために、圧縮エアを用いて軸受を冷却することが行われている(例えば特許文献1)。特許文献1の軸受装置は、軸受をグリース潤滑するものであって、外輪間座に設けられたエア供給口から内輪間座に向けて圧縮エアを吐出して、内輪間座およびそれに隣接する軸受、主軸等を冷却する。
また、工作機械の主軸装置では、内部に洗浄液、切削液、加工時に発生する切屑等が浸入するのを防止するために、圧縮エアを用いたエアパージ機能を有するものがある(例えば特許文献2)。特許文献2の主軸装置は、外部からハウジングの内部に供給される圧縮エアが、軸受を迂回する経路を通って外部に排出されるようにすることで、圧縮エアに包含された不純物が軸受に付着したり、軸受に塗布されているグリースが漏出したりすることを防止している(段落0043)。
1台の空気圧縮機から供給される圧縮エアで軸受の冷却とエアパージの両方を行う場合、従来は、図7に示すように、軸受冷却用およびエアパージ用の各圧縮エアの経路をそれぞれ独立させていた。すなわち、軸受冷却用の圧縮エアA1は、ハウジング2に設けられた軸受冷却用経路40を通って、外輪間座15に設けられたエア供給口23から内輪間座16に向けて吹き付けられ、内輪間座16およびその両側の転がり軸受3,4を冷却した後、外輪間座15に設けられた排気溝41とハウジング2に設けられた排気経路42とを通って外部に排出される。また、エアパージ用の圧縮エアA2は、ハウジング2の前蓋14に設けられたエアパージ用経路43を通って、主軸1と前蓋14との間の隙間44に流され、この隙間44から主軸1の先端の外周に吐出される。
特開2014−062619号公報 特開2007−105850号公報
通常、工作機械1台当たり1機の空気圧縮機が用いられる。その場合、工作機械の小型化やエネルギー消費を抑える観点から、余力を抑えた容量の小さい空気圧縮機が使用される。そのため、圧縮エアを無駄なく有効に使用しなければならない。しかし、従来のように軸受を冷却した後の圧縮エアをそのまま排気すると、1機の空気圧縮機で軸受冷却用とエアパージ用の両方の圧縮エアを賄わなくてはならず、空気圧縮機が容量不足となって、軸受の冷却とエアパージの両方について十分な効果が得られない可能性がある。
この発明の目的は、圧縮エアを有効利用することで、圧縮エアの使用量を抑えつつ、転がり軸受の冷却とエアパージの両方を効果的に行うことができて、ハウジングに大きな加工を施すことなく構成することが可能な軸受装置の冷却構造を提供することである。
この発明の軸受装置の冷却構造は、転がり軸受の外輪および内輪に隣り合って外輪間座および内輪間座がそれぞれ介在し、前記外輪および前記外輪間座がハウジングに設置され、前記内輪および前記内輪間座が回転軸に嵌合した軸受装置において、
前記外輪間座の内周面に、前記内輪間座の外周面に向けて冷却用の圧縮エアを吹き付けるエア供給口が設けられ、前記内輪間座と前記外輪間座との間の間座空間から前記回転軸の先端の外周に前記圧縮エアを導く排気経路が、前記外輪に軸方向に貫通して設けられた貫通孔により構成されることを特徴とする。
この構成によると、外輪間座に設けられたエア供給口より、冷却用の圧縮エアが内輪間座の外周面に向けて吹き付けられる。内輪間座に衝突した圧縮エアが内輪間座の熱を奪うことで、それに隣接する転がり軸受の内輪および回転軸を効率良く冷却する。転がり軸受等を冷却した後の圧縮エアは、排気経路を通って回転軸の先端の外周に排出されて、その周辺部に存在する洗浄液、切削液、切屑等を吹き飛ばす。このように、転がり軸受等の冷却に使用した圧縮エアをエアパージにも使用するため、圧縮エアの供給系統が1系統だけで済み、圧縮エアの全体使用量が抑えられる。このため、比較的小容量の空気圧縮機であっても、転がり軸受の冷却とエアパージの両方を効果的に行うことができる。
排気経路となる貫通孔を転がり軸受の外輪に設けたことにより、ハウジングに排気経路を設けなくて済むか、または最小限の排気経路を設けるだけで済む。このため、空冷式の主軸装置に対して、ハウジングに大きな加工を施すことなく、エアパージ機能を付加することができる。
この発明において、前記貫通孔は、前記外輪間座に対して前記回転軸の先端側に位置する外輪に設けられているとよい。
この場合、間座空間と回転軸の先端の外周とを貫通孔により最短距離で結ぶことができ、排気経路が簡略になる。
この発明において、前記貫通孔は、前記回転軸の先端側に行くに従い横断面積が小さくなっていてもよい。
この場合、回転軸の先端の外周に吹き出される圧縮エアの流速が増し、エアパージ効果が高くなる。
この発明において、前記転がり軸受はグリース潤滑であってもよい。
排気経路を通って間座空間から圧縮エアを排気させることで、転がり軸受における内輪と外輪との間の軸受空間を通る圧縮エアの量を減らすことができる。このため、転がり軸受がグリース潤滑である場合に、軸受空間内のグリースの漏出が抑えられる。
この発明において、前記内輪間座の軸方向両端部に、外径側に張り出して前記エア供給口から供給された圧縮エアが前記転がり軸受における前記内輪と前記外輪との間の軸受空間に流入するのを阻む障害壁が設けられていてもよい。
障害壁により圧縮エアが軸受空間に流入することが阻まれるため、軸受空間内のグリースの漏出をより一層抑えることができる。
この発明において、前記エア供給口は、前記回転軸の回転方向の前方に傾斜させて設けられていると共に、前記外輪間座の軸心に垂直な断面における任意の半径方向の直線から、この直線と直交する方向にオフセットした位置にあってもよい。
このようにエア供給口が傾斜していると、エア供給口から吹き出された圧縮エアが、内輪間座の外周面に沿って旋回しながら軸方向に流れる。圧縮エアが旋回すると、軸方向にまっすぐ流れる場合と比べて、圧縮エアが内輪間座の外周面を接している時間が長くなり、内輪間座をより一層効率良く冷却することができる。このため、冷却効果が向上し、圧縮エアの使用量を抑えることができる。
また、エア供給口が傾斜していると、エア供給口から吹き出された圧縮エアが内輪間座の外周面に当たる際に、圧縮エアの押圧力を内輪間座に与えることができ、回転軸を駆動する作用を期待することができる。
この発明の軸受装置の冷却構造は、転がり軸受の外輪および内輪に隣り合って外輪間座および内輪間座がそれぞれ介在し、前記外輪および前記外輪間座がハウジングに設置され、前記内輪および前記内輪間座が回転軸に嵌合した軸受装置において、前記外輪間座の内周面に、前記内輪間座の外周面に向けて冷却用の圧縮エアを吹き付けるエア供給口が設けられ、前記内輪間座と前記外輪間座との間の間座空間から前記回転軸の先端の外周に前記圧縮エアを導く排気経路が、前記外輪に軸方向に貫通して設けられた貫通孔により構成されるため、冷却用の圧縮エアを有効利用することで、圧縮エアの使用量を抑えつつ、転がり軸受の冷却とエアパージの両方を効果的に行うことができて、ハウジングに大きな加工を施すことなく構成することが可能である。
この発明の一実施形態に係る冷却構造を備えた軸受装置の断面図である。 図1の部分拡大図である。 図2の一部分を取り出して示す図である。 図2の異なる一部分を取り出して示す図である。 図2のV−V面となる横断面図である。 異なる軸受装置の横断面図である。 従来の軸受装置の断面図である。
この発明の一実施形態に係る軸受装置の冷却構造を図1ないし図5と共に説明する。
図1は軸受装置の全体を示す断面図である。この軸受装置は、工作機械用のものであって、回転軸である主軸1の先端側(図の左側)に工具またはチャックが取り付けられる。主軸1は、軸方向に離れた先端部分および後端部分で、それぞれ転がり軸受3,4,5によりハウジング2に対して回転自在に支持されている。
主軸1の先端部分を支持する転がり軸受3,4は、共にアンギュラ玉軸受であって、背面組合せで配置されている。これら転がり軸受3,4よりも後端側の位置に、主軸1の先端部分を支持する別の転がり軸受が設けられていてもよい。主軸1の後端部分を支持する転がり軸受5は、円筒ころ軸受であって、単独で用いられている。
この主軸用の軸受装置は、ハウジング2の内部にモータを内蔵した、いわゆるビルトインモータ駆動方式であって、先端側の転がり軸受3,4と後端側の転がり軸受5との間に、ビルトインモータ7が設けられている。ビルトインモータ7は、主軸1に取り付けられたロータ8、ハウジング2に取り付けられたステータ9等で構成される。ロータ8は永久磁石等からなり、ステータ9はコイルおよびコア等からなる。
ハウジング2は、ハウジング本体11と、このハウジング本体11の後端側に配置された後部ハウジング部材12と、前記ビルトインモータ7とほぼ同じ軸方向位置でハウジング本体11の内周に嵌合した円筒状のモータハウジング部材13と、ハウジング本体11の先端面に当接して設けられた前蓋14とからなる。そして、ハウジング本体11の前端部の内周に前記転がり軸受3,4の外輪3a,4aが嵌め合わされ、後部ハウジング部材12の内周に前記転がり軸受5の外輪5aが嵌め合わされている。各転がり軸受3,4,5の内輪3b,4b,5bは、それぞれ主軸1の外周面に嵌め合わされている。また、モータハウジング部材13の内周に、前記ステータ9が取り付けられている。
図2はこの発明の冷却構造が適用された軸受装置の主要部を示す。また、図3、図4は図2の互いに異なる一部分をそれぞれ取り出して示す図である。
主軸1の先端部分を支持する転がり軸受3,4は、前述したようにアンギュラ玉軸受であって、外輪3a,4aおよび内輪3b,4bの各軌道面間に複数の転動体3c,4cが介在し、これら転動体3c,4cが保持器3d,4dにより円周方向に等配に保持される。この例では、一対の転がり軸受3,4が背面組合せの配置で設置されているが、正面組合せの配置であってもよい。
図3において、転がり軸受3は、外輪3aの軸方向両端にシール部材3e,3fがそれぞれ取り付けられている。各シール部材3e,3fは、外輪3aに設けられた円周溝に外径端を嵌め込んで取り付けられ、内径端のシールリップが内輪3bの外周面に接触または近接している。そして、外輪3aと内輪3bと両側のシール部材3e,3fとに囲まれた軸受空間にグリースが封入される。
転がり軸受4も、転がり軸受3と同様に、外輪4aの軸方向両端にシール部材4e,4fがそれぞれ取り付けられている。各シール部材4e,4fは、外輪4aに設けられた円周溝に外径端を嵌め込んで取り付けられ、内径端のシールリップが内輪4bの外周面に接触または近接している。そして、外輪4aと内輪4bと両側のシール部材4e,4fとに囲まれた軸受空間にグリースが封入される。
図2において、一対の転がり軸受3,4の間には、外輪間座15および内輪間座16がそれぞれ介在している。外輪間座15はハウジング本体11の内周に嵌合し、内輪間座16は主軸1に嵌合している。
転がり軸受3の外輪3aは、外輪間座15と前蓋14とによって軸方向に位置決めされている。転がり軸受4の外輪4aは、外輪間座15とハウジング本体11の段面11とによって軸方向に位置決めされている。転がり軸受3の内輪3bは、内輪間座16と前側の位置決め間座17とによって軸方向に位置決めされている。前側の位置決め間座17は、主軸1の先端フランジ部1aの後端側に配置された回転体である。転がり軸受4の内輪4bは、内輪間座16と後側の位置決め間座18とによって軸方向に位置決めされている。
図3において、外輪間座15は、円筒部15aと、この円筒部15aの軸方向中央から内径側へ突出する環状凸部15bとからなる断面凸形状である。一方、内輪間座16は、円筒部16aと、この円筒部16aの軸方向両端から外径側へ張り出す一対の障害壁16bとからなる断面凹形状である。そして、外輪間座15の環状凸部15bの内周面と内輪間座16の円筒部16aの外周面とが、径方向隙間20を介して対向している。環状凸部15bの軸方向両側は、外輪間座15と内輪間座16とがある程度の距離を隔てて対向する間座空間21A,21Bとなっている。
なお、外輪間座15の環状凸部15bが内輪間座16の障害壁16bと干渉して組み立てられないこと防ぐために、内輪間座16は、例えば軸方向中間部で2つに分割されている。
内輪間座16の前記障害壁16bは、この例では、軸方向外側へ行くに従い外径側に張り出す形状であって、その外径端が周方向および軸方向共に転がり軸受3,4の外輪3a,4aに近接している。これにより、障害壁16bの軸方向外側の側面とシール部材3e,4eとの間に、ラビリンス効果を持つ軸方向隙間22が形成されている。
外輪間座15の環状凸部15bの内周面に、内輪間座16の円筒部16aの外周面に向けて冷却用の圧縮エアAを吹き付けるエア供給口23が設けられている。この例では、図2のV−V断面図である図5に示すように、エア供給口23の数が3個であり、各エア供給口23は円周方向に等配とされている。
前記圧縮エアAは、軸受装置の外部に設けられた空気圧縮機(図示せず)から供給される。すなわち、図1に示すように、ハウジング本体11の外周面に空気圧縮機に接続するエア取込み口24が開いており、このエア取込み口24に続くエア供給経路25がハウジング本体11の内部に形成されている。エア供給経路25は、外輪間座15の外周面まで延びている。
図3、図5に示すように、外輪間座15の外周面には、圧縮エアAを導入する導入溝26が設けられている。この導入溝26は、外輪間座15の外周面における軸方向中間に設けられ、エア供給口23と同数の接続孔27を介して各エア供給口23に連通している。接続孔27は、例えば径方向に延びる孔である。エア供給口23は、接続孔27よりも孔径が小さいノズル状の孔である。
エア取込み口24(図1)から取り込まれた圧縮エアAが、エア供給経路25、導入溝26、および接続孔27を順に通って、エア供給口23から内輪間座16の円筒部16aの外周面に向けて吹き付けられる。
図2、図4に示すように、間座空間21A,21Bから主軸1の先端側の外部空間へ圧縮エアAを導く排気経路30が構成されている。この排気経路30は、間座貫通孔31と外輪貫通孔32と排気隙間33とで構成される。
間座貫通孔31は、外輪間座15の環状凸部15bの基部から円筒部15aにかけて軸方向に貫通して設けられて、両側の間座空間21A,21Bを連通している。間座貫通孔31は、主軸1の先端側に行くに従い横断面積が小さくなるテーパ状の円形孔である。図5に示すように、この例では、間座貫通孔31の数が3個であり、各間座貫通孔31が隣り合うエア供給口23の間にそれぞれ配置されている。
外輪貫通孔32は、先端側の転がり軸受3の外輪3aを軸方向に貫通して設けられて、先端側の間座空間21Aと排気隙間33とを連通している。外輪貫通孔32も、間座貫通孔31と同様に、先端側に行くに従い横断面積が小さくなるテーパ状の円形孔である。外輪貫通孔32の数は間座貫通孔31と同じ3個であり、間座貫通孔31と外輪貫通孔32の軸心が一致してある。
外輪間座15に対して先端側に位置する転がり軸受3の外輪3aに外輪貫通孔32を設けることで、間座空間21Aと排気隙間33とを最短距離で結ぶことができ、排気経路30が簡易な構成となる。
排気隙間33は、前蓋14と主軸1および前側の位置決め間座17との間に形成された環状の隙間であって、その断面形状は、複雑に折れ曲がったラビリンス構造をしている。このため、外輪貫通孔32から主軸1の先端側の外部空間へ排気隙間33を通って圧縮エアAが流れることは可能であるが、圧縮エアAが流れていないときに逆方向に異物が通ることが抑制される。
[軸受装置の冷却構造の作用]
この軸受装置は、運転時等に、冷却用の圧縮エアAが、外輪間座15に設けられたエア供給口23から、内輪間座16の円筒部16aの外周面に向けて吹き付けられる。そして、圧縮エアAは、径方向隙間20を通って軸方向両側の間座空間21A,21Bに流れる。この間に、圧縮エアAが内輪間座16の熱を奪うことで、それに隣接する転がり軸受3,4の内輪3b,4bおよび主軸1を効率良く冷却する。
その後、圧縮エアAは、間座空間21A,21Bから、排気経路30を通って主軸1の先端側の外部空間へ排出される。これにより、主軸1の先端フランジ部1aの外周に存在する洗浄液、切削液、切屑等を吹き飛ばすエアパージ作用が得られる。排気経路30の間座貫通孔31は主軸1の先端側に行くに従い横断面積が小さくなっているため、後端側の間座空間21Bから主軸1の先端側の間座空間21Aへ圧縮エアAが円滑に流れる。また、外輪貫通孔32も主軸1の先端側に行くに従い横断面積が小さくなっているため、外輪貫通孔32を通過する過程で圧縮エアAの流速が増す。このため、排気隙間33から外部空間へ吹き出される圧縮エアAの速度が速くなり、効果的なエアパージを行える。
排気経路30を通って間座空間21A,21Bから圧縮エアAを排気させることで、転がり軸受3,4の軸受空間を通る圧縮エアAの量を減らすことができる。このため、軸受空間内のグリースの漏出が抑えられる。特に、この実施形態の場合、内輪間座16の軸方向両端部に障害壁16bが設けられているため、圧縮エアAが軸受空間に流入することが阻まれて、軸受空間内のグリースの漏出をより一層抑えることができる。
このように、内輪間座16、転がり軸受3,4等の冷却に使用した圧縮エアAをエアパージにも使用するため、圧縮エアAの使用量が抑えられる。そのため、比較的小容量の空気圧縮機であっても、内輪間座16、転がり軸受3,4等の冷却とエアパージの両方を効果的に行うことができる。
内輪間座16および転がり軸受3の外輪3aにそれぞれ設けられた間座貫通孔31および外輪貫通孔32により排気経路30を構成したため、ハウジング2に排気経路を設けなくて済むか、または最小限の排気経路を設けるだけで済む。このため、空冷式の主軸装置に対して、ハウジング2に大きな加工を施すことなく、エアパージ機能を付加することができる。
[他の実施形態]
主軸1の回転方向が一定である場合、図6のように、接続孔27およびエア供給口23を、内径側が主軸1の回転方向の前方に位置するように傾斜させてもよい。つまり、接続孔27およびエア供給口23が、外輪間座15の軸心に垂直な断面における任意の半径方向の直線Lから、この直線Lと直交する方向にオフセットした位置にある。
このように接続孔27およびエア供給口23が傾斜していると、エア供給口23から吹き出された圧縮エアAが、内輪間座16の外周面に沿って旋回しながら軸方向に流れる。圧縮エアAが旋回すると、軸方向にまっすぐ流れる場合と比べて、圧縮エアAが内輪間座16の外周面を接している時間が長くなり、内輪間座16をより一層効率良く冷却することができる。そのため、冷却効果が向上し、圧縮エアAの使用量を抑えることができる。
また、接続孔27およびエア供給口23が傾斜していると、エア供給口23から吹き出された圧縮エアAが内輪間座16の外周面に当たる際に、圧縮エアAの押圧力を内輪間座16に与えることができ、主軸1を駆動する作用を期待することができる。
この実施形態では、転がり軸受3,4がグリース潤滑方式であるが、転がり軸受3,4がエアオイルやオイルミスト等のオイル潤滑方式である場合にも、この発明の冷却構造を適用することができる。
以上、実施例に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、ここで開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…主軸(回転軸)
2…ハウジング
3,4…転がり軸受
3a,4a…外輪
3b,4b…内輪
15…外輪間座
16…内輪間座
16b…障害壁
21A,21B…間座空間
23…エア供給口
30…排気経路
31…間座貫通孔
32…軸受貫通孔
33…排気隙間
L…直線
A…圧縮エア

Claims (6)

  1. 転がり軸受の外輪および内輪に隣り合って外輪間座および内輪間座がそれぞれ介在し、前記外輪および前記外輪間座がハウジングに設置され、前記内輪および前記内輪間座が回転軸に嵌合した軸受装置において、
    前記外輪間座の内周面に、前記内輪間座の外周面に向けて冷却用の圧縮エアを吹き付けるエア供給口が設けられ、前記内輪間座と前記外輪間座との間の間座空間から前記回転軸の先端の外周に前記圧縮エアを導く排気経路が、前記外輪に軸方向に貫通して設けられた貫通孔により構成されることを特徴とする軸受装置の冷却構造。
  2. 請求項1に記載の軸受装置の冷却構造において、前記貫通孔は、前記外輪間座に対して前記回転軸の先端側に位置する外輪に設けられている軸受装置の冷却構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の軸受装置の冷却構造において、前記貫通孔は、前記回転軸の先端側に行くに従い横断面積が小さくなっている軸受装置の冷却構造。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の軸受装置の冷却構造において、前記転がり軸受はグリース潤滑である軸受装置の冷却構造。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の軸受装置の冷却構造において、前記内輪間座の軸方向両端部に、外径側に張り出して前記エア供給口から供給された圧縮エアが前記転がり軸受における前記内輪と前記外輪との間の軸受空間に流入するのを阻む障害壁が設けられている軸受装置の冷却構造。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の軸受装置の冷却構造において、前記エア供給口は、前記回転軸の回転方向の前方に傾斜させて設けられていると共に、前記外輪間座の軸心に垂直な断面における任意の半径方向の直線から、この直線と直交する方向にオフセットした位置にある軸受装置の冷却構造。
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