JP7064551B2 - 熱交換器用伝熱管、および伝熱管とこれを保持する保持部材とを備えてなる熱交換器 - Google Patents
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内部を低温の流体、外部を高温のガスが流れる熱交換器用伝熱管であって、
前記高温のガスが、前記伝熱管に接触する際に、前記高温ガスと前記低温の流体との間で熱交換が行われ、
少なくとも前記伝熱管の、前記高温のガスと接触する部分が、フッ素樹脂により形成された熱交換器用伝熱管が提供される。
ガラス繊維織布に前記フッ素樹脂のディスパージョンを含浸させる工程と、
前記乾燥後、前記ガラス繊維織布を乾燥する工程と、
前記乾燥後、前記ガラス繊維織布を焼成(加熱)する工程と、
前記焼成後、前記ガラス繊維織布を冷却し、複合シートを得る工程と、
前記複合シートを芯金に巻き付ける工程と、
前記芯金に巻き付けた複合シートを焼成(加熱)する工程と、を含んでなる熱交換器用伝熱管の製造方法が提供される。
上記伝熱管と、
腐食性ガスと接触する保持部材であって、前記伝熱管を挿通させ、保持する孔を備えた保持部材と、
を備えた熱交換器であって、
少なくとも前記保持部材の、前記腐食性ガスと接触する部分が、フッ素樹脂により形成された熱交換器が提供される。
本発明による熱交換器は、少なくとも腐食性ガスと接触する部分がフッ素樹脂により形成された伝熱管と、この伝熱管を挿通させ、保持する孔を備えた保持部材と、を備えてなる。このような本発明による熱交換器の一具体例としては、図1に示す装置を挙げることが出来る。図1に示されるように、伝熱管1は、保持部材2が備える孔3を挿通し、保持される。
本発明による伝熱管は、少なくとも腐食性ガスが接触する部分がフッ素樹脂により形成される。このような伝熱管としては、例えば、金属管をフッ素樹脂により被覆したもの、フッ素樹脂と、ガラス繊維と、を含んでなる複合材料により形成させたもの、およびフッ素樹脂チューブなどが挙げられる。以下、これらの態様について説明する。なお、伝熱管は、直状管であっても、曲げ加工を施したU字管であってもよい。
ガラス繊維織布としては、目付けが、480~546g/m2の平織りまたは綾織りのものであることが好ましい。また、複合シートの厚みは、0.22~0.26mmであることが好ましく、0.23~0.25mmであることがより好ましく、0.24mmであることが最も好ましい。
押出助剤としては、用いるフッ素樹脂粉末の表面を濡らすことができ、容易に乾燥除去することができるものであれば制限はない。例えば、ソルベントナフサ、ホワイトオイル、炭素数6~12の流動パラフィン(例えば、ジャパンエナジー(株)社製、商品名:カクタスノルマルパラフィンN-10)などを用いることができる。しかしながら、押出加工時ひおいては揮発しにくく、押出後は、容易に乾燥除去することができるという観点から、パーフルオロヘキサン、パーフルオロオクタン、パーフルオロ(2-ブチルテトラヒドロフラン)およびパーフルオロトリブチルアミンなどのフッ素系溶剤を用いることが好ましい。
押出助剤は、13~22質量%添加することが好ましい。押出助剤の使用量が上記数値範囲内であれば、押出成形性を良好に保つことができる。乾燥温度として、100~250℃が好ましく、130~200℃がより好ましい。焼結温度として、330~450℃が好ましく、360~420℃がより好ましい。また、乾燥工程と焼結工程との間に延伸工程を行っても良い。
ここで平均粒子径とは、平均粒子径は、レーザー回折散乱法による粒度分布測定装置で測定される平均粒子径であり、体積基準により算出した体積平均粒子径である。粒度分布測定装置としては、ベックマン・コールター(株)製のコールターLS230などを使用することができる。また、PTFEモールディングパウダーを成形、焼成(加熱)することにより得られた成形体にドリルなどで穴を開け、これをチューブとして用いることも出来る。
本発明による熱交換器が備える保持部材は、伝熱管を挿通させ、保持する孔を備え、少なくとも腐食性ガスと接触する部分がフッ素樹脂により形成される。このような保持部材としては、例えば、フッ素樹脂により被覆した金属線を用いて作製したもの、フッ素樹脂と、ガラス繊維と、を含んでなる複合材料により作製したものなどが挙げられる。以下、これらの態様について説明する。
金属管(外径25mm、内径23mm、厚さ1.0mm、長さ5m)の外表面に、360℃で加熱溶融したPFA(ダイキン工業社製、商品名:AP-230)を押出被覆し、次いで冷却することにより、厚さ0.4mmの被覆を備えた伝熱管1を得た。
ガラス繊維織布として、1040mm×30mm、日東紡社製のWLA18K(商品名)を用意した。このガラス繊維織布にPTFE(旭硝子社製、商品名:AD916)のディスパージョン溶液を用意し、ガラス繊維織布へ塗布し、含浸させた後、150℃で2~3分間乾燥し、次いで、焼成炉により370~400℃で2分間焼成(加熱)し、次いで、冷却することにより、ガラス繊維織布100質量部に対して、PTFE含有量60質量部の複合シートを得た。次いで、この得られた複合シートを外径40mmの芯金に巻き付け、330℃、8時間焼成(加熱)することにより、外径60mm、内径40mm、厚さ10mm、長さ2.25mの伝熱管2を得た。
平均粒子径が400~600μmのPTFEファインパウダー(ダイキン工業社製、商品名:F-302)1kgに押出助剤(エクソンモービル社製、商品名:アイソパーE)を13~22質量%となるように添加し、混合し、30℃で24時間放置し、熟成した。
これを予備成形した後、未焼成PTFEチューブを押出した。次いで、このチューブを140℃で乾燥することにより、押出助剤を除去した。さらに、400°で焼成(加熱)し、外径8mm、内径6mm、厚さ1mm、長さ100mの伝熱管3を得た。
実施例101において用いた金属管に被覆を施すことなく、伝熱管4とした。
網目状の金属線(網目の大きさ:27.0mm×27.0mm)の外表面に、350℃で加熱溶融したPFA(ダイキン社製、商品名:ネオフロンPFAフィルム)で被覆し、次いで冷却した。次いで、さらに、被覆に対し、穴加工を施し、厚さ0.5mmの被覆を備えた保持部材1を得た。
ガラス繊維織布として、幅1040mm×長さ30mm、日東紡社製のWLA18K(商品名)を用意した。このガラス繊維織布にPTFE(旭硝子社製、商品名:AD916)のディスパージョン溶液を用意し、ガラス繊維織布へ塗布した後、150℃で2~3分間乾燥し、次いで、焼成炉により370~400℃で2分間焼成(加熱)し、次いで、冷却することにより、PTFE含有量60質量部の複合シート材を得た。次いで、複合シート材を幅1000mm、長さ3000mmに裁断して9枚を重ね合わせ380°で0.1時間加圧プレスによって、加熱および冷却することにより、厚さ2mmの保持部材2を得た。次いで、高圧水により、保持部材上に、63mmの孔を、水平方向に14個、高さ方向に40個、計560個形成させた。
実施例201において用いた網目状の金属線に被覆を施すことなく、保持部材3とした。
図1に示すように伝熱管1~4ならびに保持部材1および3を用いて熱交換器を作製した。この熱交換器を表1の条件下、3月間の実用試験を行った。
評価基準
A:表面の腐食がほとんどない
B:表面の腐食が少しある
C:表面の腐食が多くある
D:表面の腐食がひどく、使用不可
2:保持部材
3:孔
4:フッ素樹脂による被覆
5:金属管
Claims (3)
- フッ素樹脂含有複合シートで金属管を被覆した熱交換器用伝熱管を製造する方法であって、
ガラス繊維織布にフッ素樹脂のディスパージョンを含浸させる工程と、
前記フッ素樹脂のディスパージョンを含浸させたガラス繊維織布を乾燥する工程と、
前記乾燥後、前記ガラス繊維織布を焼成する工程と、
前記焼成後、前記ガラス繊維織布を冷却し、複合シートを得る工程と、
前記複合シートを金属管の表面に巻き付ける工程と、
前記複合シートを巻き付けた金属管を焼成する工程と、
を含んでなることを特徴とする、熱交換器用伝熱管の製造方法。 - 前記複合シート中のフッ素樹脂の含有量が59~61質量%である、請求項1に記載の方法。
- 前記ガラス繊維織布は、目付けが480~546g/m2の平織または綾織の織布である、請求項1または2に記載の方法。
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